JP2002201389A - インクジェット記録用インクセット及びインクジェット記録方法 - Google Patents
インクジェット記録用インクセット及びインクジェット記録方法Info
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Abstract
く、階調性に優れた画像を形成するインクジェット記録
用インクセット及びインクジェット記録方法を提供する
こと。 【解決手段】 同一色相の濃色及び淡色インクからなる
インクジェット記録用インクセットにおいて、該濃色及
び淡色インクが少なくとも同一の色材を2種含有し、該
色材の配合比が該濃色及び淡色インクで異なることを特
徴とするインクジェット記録用インクセット。
Description
録用インクセット及びインクジェット記録方法に関し、
詳しくは、低濃度部から高濃度部まで、色相の変化がな
く、階調性に優れた画像を形成するインクジェット記録
用インクセット及びインクジェット記録方法に関する。
した滑らかな階調性を得るために、濃色及び淡色からな
る同一色相のインクセットを用いる手法が実用化されて
いる。また、好ましい色相を得るためには、複数の色材
が混合される。特にブラックインクは、その色相を整え
るために、複数の色材を組合せることが好ましい。
質化、サイズ拡大、出力速度が改善され、印刷プルーフ
に用いられるようになってきた。インクジェット記録を
プルーフとして用いる場合、文字は複数色で重ね印字す
るよりも、黒1色で再現することが文字の品質上好まれ
る。よって、黒色インクの色相は、印字後のCIEa *
及びb*がゼロに近いニュートラルな色となるよう色材
が配合される。
または顔料が記録紙のインク受容層(インク吸収層)に
吐出されて発色する。複数の色材を配合したインクを用
いて吐出量を変化させると、吐出量が多くなるに従って
発色性の差が顕著となり、ある反射濃度域で目標の色相
と合うよう複数の染料を配合しても、吐出量が変わると
色相が変化してしまうという問題があった。
用いることで耐光性を改善する手法は知られているが
(日本特許第2618363号)、色相を改善させる手
法はなかった。特に、ブラックの色相は僅かな色相のず
れがあっても認識されやすく、低濃度部から高濃度部ま
で色相ずれのないインクが要望されていた。
度部から高濃度部まで、色相の変化がなく、階調性に優
れた画像を形成するインクジェット記録用インクセット
及びインクジェット記録方法を提供することである。
記手段により達成される。
るインクジェット記録用インクセットにおいて、該濃色
及び淡色インクが少なくとも同一の色材を2種含有し、
該色材の配合比が該濃色及び淡色インクで異なることを
特徴とするインクジェット記録用インクセット。
特徴とする上記1記載のインクジェット記録用インクセ
ット。
記録用インクセットを用いることを特徴とするインクジ
ェット記録方法。
る比率が、濃色インクよりも淡色インクの方が大きいこ
とを特徴とする上記2記載のインクジェット記録用イン
クセット。
ンクセットを用いることを特徴とするインクジェット記
録方法。
ット記録方法は、記録ヘッドのノズルからインクの液滴
を吐出させ、このインク滴を紙、布等の記録媒体に吸収
させて画像・文字等の記録を行うものであり、騒音の発
生が少なく、特別な定着処理を要することなく、しかも
高速記録、多色カラー画像記録の可能な記録方法であ
る。多色カラー画像の記録は、イエロー、マゼンタ、シ
アンの3原色あるいはブラックを加えた4原色を混色す
ることによって行う。すなわち、記録ヘッドの各色に専
用のノズルから3色のインク或いはブラックを加えた4
色のインクを、各々のインクの吐出量を制御しながら吐
出し、記録媒体の1画素に各々のインクを混合吸収させ
て多色カラー画像の記録を行うものである。
成に際しては色相の違いだけではなく、色の濃淡をも形
成し、更に中間色領域の形成も必要である。濃淡部の形
成は、染料濃度の異なる二種以上のインク、例えば濃色
インクと淡色インクを用いて行われ、また、中間色は記
録媒体上で異なるインクの混色によって形成される。
すると、色相が変わるという問題があった。これは、各
インクに複数の色材が使用され、各色材の記録媒体のイ
ンク受容層に対する染着性、拡散性が異なるためと考え
られる。
く、またインク受容層の性質もさまざまで複雑であり十
分には解明されていないが、染料または顔料とインク受
容層材料との間のファンデルワールス力、水素結合、イ
オン結合、配位結合、共有結合が関係しているといわれ
ている。色材が受像層内部まで浸透せず、横方向に「滲
み」が生じる場合には、その色材の色相が強くなる。
淡色インクに使用する主要色材種を変えずにその構成比
を変えることにより、色相の変化がなく、階調性に優れ
た画像・文字を形成できることを見出した。色材の構成
比は、インク受容層に対する色材の発色性を参照して決
めればよい。色材の発色性差は、吐出したドットの1時
間後、発色性差が明確でないときは24時間後の輪郭部
を光学顕微鏡で観察することにより容易に判別すること
ができる。輪郭部により拡散している色材が発色性の高
い色材である。最も発色性が高い色材の全色材に対する
比率が、濃色インクよりも淡色インクで大きくすること
が好ましい。また、この技術はインクの色相がブラック
であるときに効果が大きい。なお、ここで使用する記録
媒体に制限はなく、市販品、例えばコニカ(株)製、イ
ンクジェットペーパーQP PRO フォトシルキーを
使用することができる。
用いられる。本発明に用いられる好ましい染料には、直
接染料、酸性染料、反応性染料、塩基性染料が挙げら
れ、これらを単独あるいは複数併用してもよい。これら
の染料は、所望に応じて適宜選択して使用される溶媒中
に溶解して使用する。以下に代表的染料を挙げるが、本
発明はこれらの化合物に限定されない。
2、24、26、27、28、33、39、44、5
0、58、85、86、100、110、142、14
4 C.I.ダイレクトレッド:1、2、4、9、11、1
3、17、20、23、24、28、31、33、3
7、39、44、47、48、51、62、63、7
5、79、80、81、83、89、90、94、9
5、99、220、224、227、243 C.I.ダイレクトブルー:1、2、6、8、15、2
2、25、71、76、78、80、86、87、9
0、98、106、108、120、123、163、
165、192、193、194、195、196、1
99、200、201、202、203、207、23
6、237 C.I.ダイレクトブラック:2、3、7、17、1
9、22、32、38、51、56、62、71、7
4、75、77、105、108、112、117、1
54。
23、25、29、38、42、49、59、61、7
2、79、99 C.I.アシッドオレンジ:56、64 C.I.アシッドレッド:1、8、14、18、26、
32、37、42、52、57、72、74、80、8
7、115、119、131、133、134、14
3、154、186、249、254、256 C.I.アシッドバイオレット:11、34、75 C.I.アシッドブルー:1、7、9、29、87、1
26、138、171、175、183、234、23
6、249 C.I.アシッドグリーン:9、12、19、27、4
1 C.I.アシッドブラック:1、2、7、24、26、
48、52、58、60、94、107、109、11
0、119、131、155 BASACID Black X34。
4、15、17、37、42、76、85、95、16
8、175 C.I.リアクティブレッド:2、6、11、21、2
2、23、24、33、45、111、112、11
4、180、218、226、228、235 C.I.リアクティブブルー:7、14、15、18、
19、21、25、38、49、72、77、176、
203、220、230、235 C.I.リアクティブオレンジ:5、12、13、3
5、95 C.I.リアクティブブラウン:7、11、33、3
7、46 C.I.リアクティブグリーン:8、19 C.I.リアクティブバイオレット:2、4、6、8、
21、22、25 C.I.リアクティブブラック:5、8、31、39。
は、この他にキレート染料及びいわゆる銀色素漂白法感
光材料(例えば、チバガイギー社製チバクローム)に用
いられるアゾ染料を挙げることができる。キレート染料
に関しては、例えば英国特許1,077,484号の記
載を参考にすることができる。銀色素漂白法感光材料の
アゾ染料に関しては、例えば英国特許1,039,45
8号、同1,004,957号、同1,077,628
号、米国特許2,612,448号の記載を参考にする
ことができる。
まな有機系及び無機系の顔料が挙げられ、単独または組
み合わせて用いられる。本発明において顔料とは水また
は有機溶媒に不溶性の着色剤を意味し、特に限定される
ことはないが、例えば、カーボンブラック、酸化チタン
等の無機顔料、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナク
リドン顔料、アントラキノン顔料、ジオキサジン顔料等
の有機顔料を挙げることができる。顔料粒子サイズは、
インクジェットプリンターの10〜50μmの直径を有
する射出ノズルにおいて自由流動が可能な充分小さい粒
子であることが好ましい。また、粒子サイズは顔料の分
散安定性に影響し、微小粒子のブラウン運動で粒子が凝
集するのを防ぐために、粒径は小さい方が好ましい。ま
た、顔料粒子の色の濃さと光沢を最も有効に引き出すた
めにも粒径は小さい方が好ましい。本発明に用いられる
顔料は、粒径が0.003〜10μmであることが好ま
しく、0.004〜1.0μmであることがより好まし
く、0.005〜0.2μmであることが特に好まし
い。
れらに限定されない。 〈黄色顔料〉パーマネントイエローDHG、パーマネン
トイエローGR、パーマネントイエローG、パーマネン
トイエローNCG−71、パーマネントイエローGG、
バンザイエローRA、ハンザブリリアントイエロー5G
X−02、ダラマールRイエローYT−858−02、
ダラマールRイエローYT−858−D、バンザイエロ
ーX、ノボパームRイエローHR、クロモフタールRイ
エロー3G、クロモフタールRイエローGR、ノボパー
ムRイエローFGL、ハンザブリリアントイエロー10
GX、パーマネントイエローG3R−01、クロモフタ
ールRイエロー8G、イルガジンRイエロー5GT、ホ
スタパームRイエローH4G、ホスタパームRイエロー
H3G、L74 1357イエロー、L75 1331
イエロー、L75 2377イエロー、ハンザRイエロ
ー、ダラマールRイエローYT−839−P、サンブラ
イトRイエロー17、トルイジンイエローG、ホスタパ
ームRオレンジGR、パリオゲンRオレンジ、オーリッ
クブラウン。
ファーストRブリリアントスカーレット、ホスタパーム
RスカーレットG0、パーマネントルービンF6B、イ
ルガリットRルービン4BL、モナストラールRマゼン
タ、モナストラールRスカーレット、モナストラールR
レッドB、クインドRレッドR6700、クインドRレ
ッドR6713、トルイジンレッドY、クインドRマゼ
ンタ、マゼンタRV−6831プレスケーキ、サンファ
ーストRマゼンタ122、インドRブリリアントスカー
レット、トルイジンレッドB、ウオッチャングRレッド
B、パーマネントルービンF6B13−1731、ピグ
メントスカーレット。
1F、ヘリオゲンRブルーNBD7010、ヘリオゲン
RブルーK7090、ヘリオゲンRブルーL7101
F、パリオゲンRブルーL6470、ホーコフタールR
ブルーBT−583−D、ホーコフタールRブルーBF
−585−P、ヘリオゲンRグリーンK8683、ヘリ
オゲンRグリーンL9140、モナストラールRバイオ
レットR、インドファーストRバイオレット、モナスト
ラールRバイオレットマローンB、レエイベンR117
0。
グロシン、アニリンブラック、カーボンブラック(C.
I.Pigment Black 7、ケッチェンブラ
ックEC、デンカブラックHS−100、アセチレンブ
ラック等)。
が好ましく、カーボンブラックを用いることがより好ま
しい。
点の多価アルコール、吐出性を安定化させるための粘度
調整剤、表面張力調整剤、pH調整剤等が添加される。
さらに、界面活性剤、防腐剤、金属封鎖剤、防黴剤、湿
潤剤、防錆剤、樹脂、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑
剤等を添加することができる。顔料系の色材を用いる場
合にはこの他に分散剤、ラテックス等を添加する。
含有させることが好ましい。例えば、色材としてアニオ
ン性染料を用いる場合には、インク受容層にはカチオン
性化合物を用いることが好ましい。
が、本発明はこれらに限定されない。
ク1を作製した。
色インク1が、イエロー:マゼンタ:ブラック=18.
0:10.9:71.1、淡色インク1が13.6:1
4.4:72.0であった。
(株)製、インクジェットペーパーQPPRO フォト
シルキー)にインクジェットプリンター(セイコーエプ
ソン(株)製、MJ800C)を用いて出力し、インク
吐出量が24ml/m2以上となる部分の吐出したドッ
トを光学顕微鏡で観察すると、輪郭部がマゼンタ色とな
っており、マゼンタの拡散性が最も大きいことが確認さ
れた。これらの観察から、3種の色材の内、発色性はマ
ゼンタが最も高いことが確認された。
い、記録媒体(コニカ(株)製、インクジェットペーパ
ーQP PRO フォトシルキー)にインクジェットプ
リンター(セイコーエプソン(株)製、MJ800C)
を用いてインク吐出量を変えて出力し、ブラックバッキ
ング、D50光源、視野2°の条件下でGretags
pectrolinoにより色相を測定した。
5において、a*=1.1、b*=−0.4であった。淡
色インク1はL*=50において、a*=0.0、b*=
−1.7であった。淡色インク1は、濃色インク1に比
べ発色性が最も高いマゼンタの比率を上げているため、
両者のインクを用いてグラデーションを作製すると、淡
色から濃色までブラックの色調に近く、粒状感もなく、
優れた階調性の画像を得ることができた。
例1の淡色インク1を以下の組成比に変更し、淡色イン
ク2を得た。実施例1と同様にして淡色インク2のL*
=50における色相を測定したところ、a*=−3.
0、b*=−1.0となって、淡色部は青みがかり、ブ
ラックの色調としては実施例1より劣化した。
で、色相の変化がなく、階調性に優れた画像を形成する
インクジェット記録用インクセット及びインクジェット
記録方法を提供することができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 同一色相の濃色及び淡色インクからなる
インクジェット記録用インクセットにおいて、該濃色及
び淡色インクが少なくとも同一の色材を2種含有し、該
色材の配合比が該濃色及び淡色インクで異なることを特
徴とするインクジェット記録用インクセット。 - 【請求項2】 インクの色相がブラックであることを特
徴とする請求項1記載のインクジェット記録用インクセ
ット。 - 【請求項3】 請求項1または2記載のインクジェット
記録用インクセットを用いることを特徴とするインクジ
ェット記録方法。 - 【請求項4】 最も発色性が高い色材の全色材に対する
比率が、濃色インクよりも淡色インクの方が大きいこと
を特徴とする請求項2記載のインクジェット記録用イン
クセット。 - 【請求項5】 請求項4記載のインクジェット記録用イ
ンクセットを用いることを特徴とするインクジェット記
録方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001001259A JP4734718B2 (ja) | 2001-01-09 | 2001-01-09 | インクジェット記録用インクセット及びインクジェット記録方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP4734718B2 JP4734718B2 (ja) | 2011-07-27 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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- 2001-01-09 JP JP2001001259A patent/JP4734718B2/ja not_active Expired - Lifetime
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