JP2002201253A - グラビア印刷インキ用アルコール可溶性ウレタン樹脂の製造方法およびグラビア印刷インキ - Google Patents

グラビア印刷インキ用アルコール可溶性ウレタン樹脂の製造方法およびグラビア印刷インキ

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JP2002201253A
JP2002201253A JP2001003571A JP2001003571A JP2002201253A JP 2002201253 A JP2002201253 A JP 2002201253A JP 2001003571 A JP2001003571 A JP 2001003571A JP 2001003571 A JP2001003571 A JP 2001003571A JP 2002201253 A JP2002201253 A JP 2002201253A
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JP
Japan
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alcohol
printing ink
gravure printing
urethane resin
solvent
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Application number
JP2001003571A
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English (en)
Inventor
Hirotsugu Takanashi
廣継 高梨
Ichiro Muramatsu
一郎 村松
Masatoshi Motomura
雅俊 本村
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境保全に配慮した、高品質のグ
ラビア印刷インキ用アルコール可溶性ウレタン樹脂の製
造方法、及び該樹脂をバインダーとして含有してなるグ
ラビア印刷インキを提供すること。 【解決手段】 アルコール系溶剤と活性水素を有
しない有機溶剤とをアルコール系溶剤が多量となる割合
で併用してなる混合物中で、両末端に脂肪族炭化水素の
炭素に結合したイソシアネート基を有する線状ウレタン
プレポリマーと、ジアミンとを反応させて鎖伸長するこ
とにより得られるグラビア印刷インキ用アルコール可溶
性ウレタン樹脂をバインダー樹脂の製造方法、および該
ウレタン樹脂をバインダー樹脂として含有してなること
を特徴とするグラビア印刷インキ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷インキ用樹
脂、とりわけ、グラビア印刷インキのバインダーとして
有用なアルコール可溶性ウレタン樹脂の製造方法および
印刷インキに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、地球規模の環境保全に配慮したバ
インダー樹脂、および該バインダ樹脂を含有してなる、
グラビアインキ等の印刷インキの要望が高まってきてい
る。例えば、特開昭58−6754号公報にはエステル
系溶剤とアルコール系溶剤を用いた印刷インキ用バイン
ダーが開示されている。しかしながら、エステル系溶剤
の含有率が75重量%以上となる範囲で多量に使用して
おり、環境保全への配慮を十分満足するものではかっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、環境保全に配慮し、高品質のグラビア印刷
インキ用アルコール可溶性ウレタン樹脂の製造方法、及
び該樹脂をバインダーとして含有してなるグラビア印刷
インキを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
について鋭意検討を重ねた結果、アルコール系溶剤と活
性水素を有しない有機溶剤とをアルコール系溶剤が多量
となる特定の割合で併用してなる混合物中で、両末端に
脂肪族炭化水素の炭素に結合したイソシアネート基を有
する線状ウレタンプレポリマーと、ジアミンとを反応さ
せて鎖伸長することにより得られるグラビア印刷インキ
用アルコール可溶性ウレタン樹脂が得られること、該ウ
レタン樹脂をバインダー樹脂としてグラビア印刷インキ
に使用することにより、上記課題が解決できることを見
出し、本発明を完成させるに到った。
【0005】即ち、本発明は、[1]活性水素を有しな
い有機溶剤(B)とアルコール系溶剤(C)を、重量比
〔(C)/(B)〕が(99/1)〜(83/17)で
ある範囲で使用し、有機溶剤(B)とアルコール系溶剤
(C)との混合物中で、両末端に脂肪族炭化水素の炭素
に結合したイソシアネート基(以下、脂肪族イソシアネ
ート基、と略記する)を有する線状ウレタンプレポリマ
ー(A)と、ジアミン(D)とを反応させて、鎖伸長さ
せることを特徴とする、グラビア印刷インキ用アルコー
ル可溶性ウレタン樹脂の製造方法を提供するものであ
り、また本発明は、[2]活性水素を有しない有機溶剤
(B)とアルコール系溶剤(C)とジアミン(D)との
混合物中に、両末端に脂肪族イソシアネート基を有する
線状ウレタンプレポリマー(A)を加えてジアミン
(D)と反応させ、鎖伸長させるか、または、該線状ウ
レタンプレポリマー(A)を、該有機溶剤(B)に溶解
し、アルコール系溶剤(C)を加えた後、ジアミン
(D)を加えて反応させる請求項1記載の、グラビア印
刷インキ用アルコール可溶性ウレタン樹脂の製造方法を
提供するものであり、また本発明は、[3]ジアミン
(D)と共にモノアミン(E)を加えて反応させる
[1]または[2]記載のグラビア印刷インキ用アルコ
ール可溶性ウレタン樹脂の製造方法を提供するものであ
り、また本発明は、[4]ジアミン(D)中のアミノ基
(d)と線状ウレタンプレポリマー(A)中のイソシア
ネート基(a)との当量比〔(d)/(a)〕、または
ジアミン(D)中のアミノ基(d)とモノアミン(E)
中のアミノ基(e)と線状ウレタンプレポリマー(A)
中のイソシアネート基(a)との当量比〔(d)+
(e)/(a)〕が、(1.01/1)〜(1.5/
1)である[1]、[2]または[3]の記載のグラビ
ア印刷インキ用アルコール可溶性ウレタン樹脂の製造方
法を提供するものであり、また本発明は、[5]アルコ
ール系溶剤(C)と活性水素を有しない有機溶剤(B)
の重量比〔(C)/(B)〕が(90/10)〜(85
/15)である、[1]〜[4]のいずれか1項記載の
グラビア印刷インキ用アルコール可溶性ウレタン樹脂の
製造方法を提供するものであり、また本発明は、[6]
アルコール系溶剤(C)が、炭素原子数1〜7の脂肪族
アルコールである、[1]〜[5]のいずれか1項記載
のグラビア印刷インキ用アルコール可溶性ウレタン樹脂
の製造方法を提供するものであり、また本発明は、
[7]活性水素を有しない有機溶剤(B)がケトン系溶
剤および/またはエステル系溶剤である、[1]〜
[6]記載のグラビア印刷インキ用アルコール可溶性ウ
レタン樹脂の製造方法を提供するものであり、また本発
明は、[8]活性水素を有しない有機溶剤(B)がエス
テル系溶剤である、[1]〜[6]記載のグラビア印刷
インキ用アルコール可溶性ウレタン樹脂の製造方法を提
供するものであり、また本発明は、[9]線状ウレタン
プレポリマー(A)が、ジオール(a1)と2個の脂肪
族イソシアネート基を有するジイソシアネート(a2)
とを反応させて得られるものであり、ジオール(a1)
がポリエーテルジオールおよび/またはポリエステルジ
オールである[1]〜[8]のいずれか1項記載のグラ
ビア印刷インキ用アルコール可溶性ウレタン樹脂の製造
方法を提供するものであり、また本発明は、[10]
[1]〜[9]のいずれか1項に記載された製造方法で
得られたアルコール可溶性ウレタン樹脂と、アルコール
系溶剤と、着色剤とを含有してなることを特徴とするグ
ラビア印刷インキを提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に、本発明をより詳細に説明
する。本発明で用いる両末端に脂肪族イソシアネート基
を有する線状ウレタンプレポリマー(A)は、例えば、
ジオール(a1)と2個の脂肪族イソシアネート基を有
するジイソシアネート(a2)とを反応させて得ること
ができる。
【0007】本発明の2個の脂肪族イソシアネート基を
有するジイソシアネート(a2)の脂肪族イソシアネー
ト基は、線状脂肪族でも脂環式でもよい。
【0008】脂肪族イソシアネート基を有するジイソシ
アネート(a2)としては、例えば、2個の1級脂肪族
イソシアネート基を有するジイソシアネート、2級と1
級の脂肪族イソシアネート基を有するジイソシアネー
ト、2個の2級および/または3級の脂肪族イソシアネ
ート基を有するジイソシアネートが挙げられる。
【0009】本発明において、脂肪族イソシアネート基
とは、脂肪族炭化水素の炭素に結合したイソシアネート
基を言い、また、1級、2級、3級脂肪族イソシアネー
ト基とは、1級、2級、3級の脂肪族炭化水素の炭素に
結合したイソシアネート基をいう。
【0010】2個の1級の脂肪族イソシアネート基を有
するジイソシアネートとしては、例えば、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネー
ト、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイ
マー酸ジイソシアネート等が挙げられる。
【0011】2級と1級の脂肪族イソシアネート基を有
するジイソシアネートとしては、例えば、イソホロンジ
イソシアネート、リジンジイソシアネートメチルエステ
ル等が挙げられる。
【0012】2個の2級および/または3級のイソシア
ネート基を有するジイソシアネートとしては、炭素数9
〜17の脂肪族イソシアネート基を有するジイソシアネ
ートが好ましく、例えば、イソプロピリデンビス−4−
シクロヘキシルイソシアネート、ジシクロヘキシルメタ
ンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシア
ネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が
挙げられる。
【0013】ジオール(a1)としては、ポリエーテル
ジオール、ポリエステルジオールが好ましい。
【0014】ポリエーテルジオールとしては、例えば、
ポレエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、
ポリオキシテトラメチレングリコール、これらの共重合
ポリエーテルジオール等が挙げられる。
【0015】ポリエステルジオールとしては、例えば、
ジカルボン酸とジオールの縮合反応により得られる。ジ
カルボン酸としては、例えば、アジピン酸、こはく酸、
グルタル酸、マレイン酸、フマル酸の如き脂肪族系ジカ
ルボン酸、またはその無水物;フタル酸、イソフタル
酸、テレフタル酸等の芳香族系カルボン酸、またはその
無水物等が挙げられる。またジオールとしては、例え
ば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,
2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、2,3−ブチレングリコ
ール、イソブチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオ
ール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジ
オール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、3−
メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2,4−トリ
メチル−1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,
3−ヘキサンジオール、2,5−メチル−2,5−ヘキ
サンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、
1,4−ブチンジオール、1,4−ブテンジオール、
2,5−ジメチル−3−ヘキシン−2,5−ジオール;
ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸、ジ
メチロールブタン酸、ジメチロールペンタン酸、ジメチ
ロール酪酸、ジメチロール吉草酸等のカルボキシル基を
有するジオール等が挙げられる。
【0016】また、ポリエステルジオールは、ε−カプ
ロラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン等のラク
トン化合物と、ジオールモノマー、ポリエステルポリオ
ール、ポリエーテル等のジオール化合物とを150〜2
50℃で反応して得ることもできる。
【0017】ジオ−ル(a1)の数平均分子量は、高速
印刷時の版の摩耗性を低減し、また付着性を少なくする
ため500〜5,000が好ましい。
【0018】本発明で用いる線状ウレタンプレポリマー
(A)は、ジオール(a1)と2個の脂肪族イソシアネ
ート基を有するジイソシアネート(a2)とを、50〜
130℃の範囲で反応して得ることができる。なかで
も、2個の脂肪族イソシアネート基を有するジイソシア
ネート(a2)が、2級および/または3級の脂肪族イ
ソシアネート基を有するジイソシアネートであることが
好ましい。
【0019】本発明で用いるアルコール系溶剤(C)と
しては、例えば、メタノール、エタノール、ノルマルプ
ロパノール、イソプロパノール、ノルマルブタノール、
イソブタノール、ターシャリーブタノール等の炭素数1
〜7の脂肪族アルコール;プロピレングリコールモノメ
チルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテ
ル、プロピレングリコールプロピルエーテル、プロピレ
ングリコールイソプロピルエーテル、プロピレングリコ
ールモノブチルエーテル等のグリコールエーテル類等が
挙げられる。このうち炭素数1〜7の脂肪族アルコール
が好ましく、なかでもイソプロパノール、プロピレング
リコールモノメチルエーテルが特に好ましい。これらは
単独でも2種以上を併用してもよい。
【0020】本発明で用いる活性水素を有しない有機溶
剤(B)としては、例えば、アセトン、メチルエチルケ
トン(以下MEKと略す)、ジエチルケトン、メチルイ
ソブチルケトン、エチルブチルケトン等のケトン系溶
剤;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ノルマルプロピル、
酢酸イソプロピル、酢酸ノルマルブチル、酢酸イソブチ
ル等のエステル系溶剤が挙げられる。なかでもエステル
系溶剤が好ましい。
【0021】本発明で用いるジアミン(D)としては、
例えば、脂肪族ジアミン、脂環族ジアミン、複素環族ジ
アミン等が挙げられる。
【0022】脂肪族ジアミンとしては、例えば、エチレ
ンジアミン、1,2−プロピレンジアミン、1,3−プ
ロピレンジアミン、1,4−ブタンジアミン、ヘキサメ
チレンジアミン等が挙げられる。
【0023】脂環式ジアミンとしては、例えば、イソホ
ロンジアミン、ジシクロヘキシルメタンジアミン、メチ
ルシクロヘキサンジアミン、イソプロピリデンビス−4
−シクロヘキシルジアミン、1,4−シクロヘキサンジ
アミン、キシリレンジアミン等が挙げられる。
【0024】複素環族ジアミンとしては、例えば、ピペ
ラジン、メチルピペラジン、アミノエチルピペラジン、
ヒドラジン等が挙げられる。
【0025】これらのジアミンは、単独でも、2種以上
を併用しても使用することができる。
【0026】本発明では、分子量調整剤として、モノア
ミン(E)を加えることができる。モノアミン(E)と
しては、例えば、ジノルマルブチルアミン、ジイソブチ
ルアミン、2−エチルヘキシルアミン等が挙げられる。
【0027】本発明のアルコール可溶性ウレタン樹脂の
製造方法は、活性水素を有しない有機溶剤(B)とアル
コール系溶剤(C)の重量比〔(C)/(B)〕が、
(99/1)〜(83/17)である混合物中で、線状
ウレタンプレポリマー(A)と、ジアミン(D)とを反
応させて、鎖伸長させればよい。なかでも、アルコール
系溶剤(C)と活性水素を有しない有機溶剤(B)とジ
アミン(D)との混合物中に、線状ウレタンプレポリマ
ー(A)を加えてジアミン(D)と反応させ、鎖伸長さ
せるか、または、線状ウレタンプレポリマー(A)を、
有機溶剤(B)に溶解し、アルコール系溶剤(C)を加
えた後、ジアミン(D)を加えて反応させ、鎖伸張させ
て製造することが好ましい。
【0028】また、線状ウレタンプレポリマー(A)を
活性水素を有しない有機溶剤(B)に溶解し、アルコー
ル系溶剤(C)とジアミン(D)との混合物に加えて反
応させ、鎖伸長させてもよい。
【0029】さらに必要に応じて、分子量調節剤として
モノアミン(E)をジアミン(D)と共に使用すること
ができる。
【0030】活性水素を有しない有機溶剤(B)とアル
コール系溶剤(C)は、重量比〔(C)/(B)〕が
(99/1)〜(83/17)の範囲で使用することが
好ましく、なかでも(90/10)〜(85/15)の
範囲で使用することが特に好ましい。
【0031】ジアミン(D)中のアミノ基(d)と線状
ウレタンプレポリマー(A)中の脂肪族イソシアネート
基(a)との当量比〔(d)/(a)〕、または、ジア
ミン(D)中のアミノ基(d)およびモノアミン(E)
中のアミノ基(e)と、線状ウレタンプレポリマー
(A)中のイソシアネート基(a)との当量比〔(d+
e)/(a)〕は、(1.01/1)〜(1.5/1)
であることが好ましく、なかでも(1.01/1)〜
(1.2/1)となることが好ましい。脂肪族イソシア
ネート基に対し、アミノ基を過剰に加えることにより、
付着性が良好となる。
【0032】本発明の製造方法で得られるアルコール可
溶性ウレタン樹脂の数平均分子量は、付着性を良好に保
ち、また版の摩耗性と印刷物の濃度が低下するのを防止
するため10,000〜100,000であることが好ま
しく、なかでも20,000〜60,000であることが
特に好ましい。数平均分子量とは、ゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフ(GPC)により測定された値で示さ
れる分子量をいい、その数値はポリスチレン換算値であ
る。
【0033】本発明のグラビア印刷インキは、例えば、
上記製造方法で得られたグラビア印刷インキ用アルコー
ル可溶性ウレタン樹脂と、着色剤と、アルコール系溶剤
とを含有し、その他必要により充填剤、添加剤等を分散
混合することにより得られる。
【0034】着色剤としては、例えば、有機系顔料、無
機系顔料、染料等の通常のインキにおいて使用される各
種のものが使用できる。
【0035】有機系顔料としては、例えば、カーミン6
B、レーキレッドC、パーマネントレッド2B、ジスア
ゾイエロー、ピラゾロンオレンジ、カーミンFB、クロ
モフタルイエロー、クロモフタルレッド、フタロシアニ
ンブルー、フタロシアニングリーン、ジオキサジンバイ
オレット、キナクリドンマゼンタ、キナクリドンレッ
ド、インダンスロンブルー、ピリミジンイエロー、チオ
インジゴボルドー、チオインジゴマゼンタ、ペリレンレ
ッド、ペリノンオレンジ、イソインドリノンイエロー、
アニリンブラック、ジケトピロロピロールレッド、昼光
蛍光顔料等が挙げられる。
【0036】無機系顔料としては、例えば、カーボンブ
ラック、アルミニウム粉、ブロンズ粉、クロムバーミリ
オン、黄鉛、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、
群青、紺青、ベンガラ、黄色酸化鉄、鉄黒、酸化チタ
ン、酸化亜鉛等が挙げられる。
【0037】染料としては、例えば、タートラジンレー
キ、ローダン6Gレーキ、ビクトリアピュアブルーレー
キ、アルカリブルーGトーナー、ブリリアントグリーン
レーキ等が挙げられ、その他、コールタール等が挙げら
れる。
【0038】なかでも、耐水性などの点から有機系顔料
または無機系顔料を使用することが好ましい。
【0039】アルコール系溶剤としては、上記グラビア
印刷インキ用アルコール可溶性ウレタン樹脂の製造の際
に用いるアルコール系溶剤(C)がいずれも使用でき、
なかでもエタノール、ノルマルプロパノール、イソプロ
パノールが好ましい。
【0040】また充填剤としては、通常のインキにおい
て使用されものが挙げられ、例えば炭酸カルシウム、炭
酸マグネシウム等の炭酸塩;沈降性硫酸バリウム等の硫
酸塩;シリカ、タルク等の珪酸塩等が挙げられ、これら
は単独または2種以上を併用して使用することができ
る。
【0041】添加剤としては、ワックス、顔料分散剤、
消泡剤、その他各種のものが使用できる。
【0042】本発明の印刷インキ中における各種原料成
分の配合量としては、アルコール可溶性ウレタン樹脂
(固形分として)5〜30重量%、着色剤20〜55重
量%、アルコール系溶剤15〜75重量%、充填剤0〜
20重量%、添加剤0〜10重量%の範囲が好ましく、
なかでも、アルコ−ル可溶性ウレタン樹脂(固形分とし
て)5〜20重量%、着色剤20〜50重量%、アルコ
ール系溶剤12〜70重量%、充填剤5〜15重量%、
添加剤0.01〜3重量%の範囲であることが特に好ま
しい。また、本発明のアルコ−ル可溶性ウレタン樹脂1
00重量部に対し20〜70重量部の範囲でニトロセル
ロースを併用することができる。
【0043】また、本発明の印刷インキに用いる基材と
しては、例えば、紙等の吸収性基材、ポリエチレン、ナ
イロン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ
プロピレン(PP)等の非吸収性基材を使用できる。
【0044】
【実施例】次に、本発明を実施例により、さらに具体的
に説明する。以下において、部及び%は特に断りのない
限り、すべて重量基準であるものとする。
【0045】実施例1 撹拌機、温度計、ジムロ−ト型還流冷却管、及び窒素ガ
ス導入管を備えた、1リットルの四ツ口フラスコに水酸
基価56.1(KOH-mg/g)、分子量2,000のネオペ
ンチルグリコールとアジピン酸との縮合物171部と、
水酸基価56.1(KOH-mg/g)、分子量2,000のポ
リプロピレングリコール171部とを仕込み、窒素ガス
を流し、撹拌しながら70℃に昇温した。続いて、イソ
ホロンジイソシアネート77部を加え、イソシアネート
基の残存率であるNCO%が3.4に達する迄90℃で
反応し、両末端に脂肪族イソシアネート基を有する線状
ウレタンプレポリマー(A1)を得た。
【0046】続いて、撹拌機、温度計、ジムロート型還
流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた、2リットルの
四ツ口フラスコに酢酸エチル(B1)157部、イソプ
ロピルアルコール(C1)893部、イソホロンジアミ
ン(D1)30部、ジノルマルブチルアミン(E1)
1.6部を加え、40℃迄昇温した。次に、線状ウレタ
ンプレポリマー(A1)419を部加え、40℃で4時
間反応して、ジアミン(D1)中のアミノ基(d1)お
よびモノアミン(E1)中のアミノ基(e1)と、線状
ウレタンプレポリマー(A1)中の脂肪族イソシアネー
ト基(a1)との当量比[(d1+e1)/(A1)]
が1.05であり、活性水素を有しない有機溶剤(B
1)とアルコール系溶剤(C1)との重量比〔(C1)
/(B1)〕が(85/15)であるアルコール可溶性
ウレタン樹脂溶液(X−1)を得た。
【0047】実施例2 撹拌機、温度計、ジムロート型還流冷却管、及び窒素ガ
ス導入管を備えた、2リットルの四ツ口フラスコに水酸
基価56.1(KOH-mg/g)、分子量2,000の3−メ
チル−1,5−ペンタンジオールとアジピン酸との縮合
物171部と、水酸基価56.1(KOH-mg/g)、分子量
2,000のポリプロピレングリコール171部とを仕
込み、窒素ガスを流し、撹拌しながら70℃に昇温し
た。続いて、イソホロンジイソシアネート77部を加
え、イソシアネート基の残存率であるNCO%が3.4
に達する迄90℃で反応し、両末端に脂肪族イソシアネ
ート基を有する線状ウレタンプレポリマー(A2)を得
た。
【0048】続いて、撹拌機、温度計、ジムロート型還
流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた、2リットルの
四ツ口フラスコに、酢酸エチル(B2)157部、イソ
プロピルアルコール(C2)893部、イソホロンジア
ミン(D2)30部とジノルマルブチルアミン(E2)
1.6部を加え、40℃迄昇温した。次に、線状ウレタ
ンプレポリマー(A2)419部を加え、40℃で4時
間反応して、ジアミン(D2)中のアミノ基(d2)お
よびモノアミン(E2)中のアミノ基(e2)と、線状
ウレタンプレポリマー(A2)中の脂肪族イソシアネー
ト基(a2)との当量比[(d2+e2)/(a2)]
が1.05であり、活性水素を有しない有機溶剤(B
2)とアルコール系溶剤(C2)との重量比〔(C2)
/(B2)〕が(85/15)であるアルコール可溶性
ウレタン樹脂溶液(X−2)を得た。
【0049】実施例3 撹拌機、温度計、ジムロ−ト型還流冷却管、及び窒素ガ
ス導入管を備えた、1リットルの四ツ口フラスコに水酸
基価56.1(KOH-mg/g)、分子量2,000のネオペ
ンチルグリコールとアジピン酸との縮合物234部と水
酸基価112.2(KOH-mg/g)、分子量1,000のポ
リオキシテトラメチレングリコール117部とを仕込
み、窒素ガスを流し、撹拌しながら70℃に昇温した。
続いて、イソホロンジイソシアネート78部を加え、イ
ソシアネート基の残存率であるNCO%が2.3に達す
る迄90℃で反応し、次に75℃で、酢酸エチル79部
を加え、両末端に脂肪族イソシアネート基を有する線状
ウレタンプレポリマー(A3)溶液を得た。
【0050】続いて、撹拌機、温度計、ジムロート型還
流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた、2リットルの
四ツ口フラスコに、酢酸エチル(B3)78部、イソプ
ロピルアルコール(C3)893部、イソホロンジアミ
ン(D3)20部、ジノルマルブチルアミン(E3)
1.8部を加え、40℃迄昇温した。次に、線状ウレタ
ンプレポリマー(A3)溶液を508部加え、40℃で
4時間反応して、ジアミン(D3)中のアミノ基(d
3)およびモノアミン(E3)中のアミノ基(e3)
と、線状ウレタンプレポリマー(A3)中の脂肪族イソ
シアネート基(a3)との当量比[(d3+e3)/
(a3)]が1.05であり、活性水素を有しない有機
溶剤(B3)とアルコール系溶剤(C3)との重量比
〔(C3)/(B3)〕が(92/8)であるアルコー
ル可溶性ウレタン樹脂溶液(X−3)を得た。
【0051】実施例4 撹拌機、温度計、ジムロート型還流冷却管、及び窒素ガ
ス導入管を備えた、1リットルの四ツ口フラスコに水酸
基価56.1(KOH-mg/g)、分子量2,000のネオペ
ンチルグリコールとアジピン酸との縮合物381部を仕
込み、窒素ガスを流し、撹拌しながら70℃に昇温し
た。続いて、イソホロンジイソシアネート57部を加
え、イソシアネート基の残存率であるNCO%が1.2
に達する迄90℃で反応し、次に75℃で酢酸エチル7
9部を加え、両末端に脂肪族イソシアネ−ト基を有する
線状ウレタンプレポリマー(A4)溶液を得た。
【0052】続いて、撹拌機、温度計、ジムロ−ト型還
流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた、2リットルの
四ツ口フラスコに、酢酸エチル(B4)78部イソプロ
ピルアルコール(C4)893部、イソホロンジアミン
(D4)13部を加え、40℃迄昇温した。次に、線状
ウレタンプレポリマー(A4)溶液を517部加え、4
0℃で4時間反応して、ジアミン(D4)中のアミノ基
(d4)と、線状ウレタンプレポリマー(A4)中の脂
肪族イソシアネート基(a4)との当量比[(d4)/
(a4)]が1.05であり、活性水素を有しない有機
溶剤(B4)とアルコール系溶剤(C4)との重量比
〔(C4)/(B4)〕が(92/8)であるアルコー
ル可溶性ウレタン樹脂溶液(X−4)を得た。
【0053】比較例1 撹拌機、温度計、ジムロ−ト型還流冷却管、及び窒素ガ
ス導入管を備えた、2リットル四ツ口フラスコに分子量
1,900のビスフェノールAのプロピレンオキサイド
付加物190部、分子量2000のエチレングリコール
とアジピン酸との縮合物100部とを仕込み、窒素ガス
を流し、撹拌しながら70℃に昇温した。続いて、イソ
ホロンジイソシアネート66.7部を加え、窒素ガスを
流し、撹拌しながら120℃に昇温し、イソシアネート
基の残存率であるNCO%が3.5に達する迄、120
℃で反応してウレタンプレポリマーを得た。続いて酢酸
エチル(B1′)457部、イソプロピルアルコール
(C2′)114.5部を加え、40℃迄温度を下げ
た。続いてイソホロンジアミン24.3部を加え、40
℃で4時間反応して、、活性水素を有しない有機溶剤
(B1′)とアルコール系溶剤(C1′)との重量比
〔(C1′)/(B1′)〕が(20/80)であるウ
レタン樹脂溶液(RX−1)を得た。
【0054】実施例、比較例により得られた樹脂の特性
値を第1表に示す。
【0055】
【表1】
【0056】第1表の脚注 粘度 :25℃。B型粘度計により樹脂溶液の粘度を
測定した。 分子量 :GPC(THF溶媒、40℃)でポリスチレ
ン換算による分子量分布測定により数平均分子量を算出
した。 不揮発分:樹脂溶液1gを酢酸エチル5gで希釈し、乾
燥器で107℃で2時間乾燥し、不揮発分を算出した。
【0057】実施例5〜8および比較例2 「第2表(1)配合組成」で示す組成で、顔料分散機
(ペイントシェーカー)を用いて1時間分散した後、
「第2表(2)粘度」で示す量の溶剤を用いて、ザーン
カップNO.3での粘度が18秒となるように粘度調整
を行い、印刷インキを作成した。この印刷インキを用い
て、株式会社東谷鉄工所製のベビ−印刷機を用いてPP
フィルムに印刷し、80℃で15秒乾燥した後、下記の
評価試験を行った。その結果を第3表に示す。
【0058】<評価方法> (1)臭気:エステル臭気の強弱で判断した。エステル
臭気のないものを○、わずかにエステル臭気のあるもの
を△、エステル臭気の強いものを×とした。 (2)耐熱水性:印刷したPPフィルムの印刷面に2液
イソシアネ−ト系接着剤を塗布し、ラミネーターでポリ
エチレンフィルムを張り合わせた。このフィルムを張り
合わせた印刷物を95℃の熱水に1時間浸漬し評価し
た。フィルムを張り合わせた印刷物の外観に変化のない
ものを○、フィルムを張り合わせた印刷物のの1部が剥
離したものを△、フィルムを張り合わせた印刷物が剥離
したものを×とした。 (3)耐水性:印刷したPPフィルムを25℃の水に2
4時間浸漬し評価した。印刷したPPフィルムの外観に
変化のないものを○、印刷したPPフィルムの外観の1
部にブリスターを発生したものを△、印刷したPPフィ
ルムの外観にブリスターの発生したものを×とした。 (4)付着性:セロテープ(登録商標)を印刷面に貼り
付け、貼り付けたセロテープを剥離し測定した。全く剥
離しないものを○、一部分が剥離したものを△、セロテ
ープ幅と同等以上の幅で剥離したものを×とした。
【0059】
【表2】
【0060】
【表3】
【0061】
【発明の効果】本発明は、印刷インキ中の溶剤として、
従来の酢酸エチル、MEK等を最少限度に抑え、主にア
ルコ−ルを使用することで、環境保全への配慮をすると
ともに、耐熱水性、耐水性、付着性等の性能バランスに
優れたグラビア印刷インキ用アルコール可溶性ウレタン
樹脂、およびこのウレタン樹脂を必須の成分とするグラ
ビア印刷インキを提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J034 BA02 BA06 CA13 CA15 CB01 CB03 CC01 CC03 CC15 CC23 CC29 CC34 HA02 HA11 HC01 HC03 HC11 HC12 JA02 JA41 RA07 4J039 AE04 BE01 BE02 BE07 BE12 GA03

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性水素を有しない有機溶剤(B)とア
    ルコール系溶剤(C)の、重量比〔(C)/(B)〕が
    (99/1)〜(83/17)である混合物中で、両末
    端に脂肪族炭化水素の炭素に結合したイソシアネート基
    (以下、脂肪族イソシアネート基、と略記する)を有す
    る線状ウレタンプレポリマー(A)と、ジアミン(D)
    とを反応させて、鎖伸長させることを特徴とする、グラ
    ビア印刷インキ用アルコール可溶性ウレタン樹脂の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 活性水素を有しない有機溶剤(B)とア
    ルコール系溶剤(C)とジアミン(D)との混合物中
    に、両末端に脂肪族イソシアネート基を有する線状ウレ
    タンプレポリマー(A)を加えてジアミン(D)と反応
    させ、鎖伸長させるか、または、該線状ウレタンプレポ
    リマー(A)を、該有機溶剤(B)に溶解し、アルコー
    ル系溶剤(C)を加えた後、ジアミン(D)を加えて反
    応させる請求項1記載の、グラビア印刷インキ用アルコ
    ール可溶性ウレタン樹脂の製造方法。
  3. 【請求項3】 ジアミン(D)と共にモノアミン(E)
    を加えて反応させる請求項1または2記載のグラビア印
    刷インキ用アルコール可溶性ウレタン樹脂の製造方法。
  4. 【請求項4】 ジアミン(D)中のアミノ基(d)と線
    状ウレタンプレポリマー(A)中の脂肪族イソシアネー
    ト基(a)との当量比〔(d)/(a)〕、またはジア
    ミン(D)中のアミノ基(d)およびモノアミン(E)
    中のアミノ基(e)と、線状ウレタンプレポリマー
    (A)中の脂肪族イソシアネート基(a)との当量比
    〔(d+e)/(a)〕が、(1.01/1)〜(1.
    5/1)である請求項1、2または3の記載のグラビア
    印刷インキ用アルコール可溶性ウレタン樹脂の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 活性水素を有しない有機溶剤(B)とア
    ルコール系溶剤(C)の重量比〔(C)/(B)〕が
    (90/10)〜(85/15)である、請求項1〜4
    のいずれか1項記載のグラビア印刷インキ用アルコール
    可溶性ウレタン樹脂の製造方法。
  6. 【請求項6】 アルコール系溶剤(C)が、炭素原子数
    1〜7の脂肪族アルコールである、請求項1〜5のいず
    れか1項記載のグラビア印刷インキ用アルコール可溶性
    ウレタン樹脂の製造方法。
  7. 【請求項7】 活性水素を有しない有機溶剤(B)がケ
    トン系溶剤および/またはエステル系溶剤である、請求
    項1〜6記載のグラビア印刷インキ用アルコール可溶性
    ウレタン樹脂の製造方法。
  8. 【請求項8】 活性水素を有しない有機溶剤(B)がエ
    ステル系溶剤である、請求項1〜6記載のグラビア印刷
    インキ用アルコール可溶性ウレタン樹脂の製造方法。
  9. 【請求項9】 線状ウレタンプレポリマー(A)が、ジ
    オール(a1)と2個の脂肪族イソシアネート基を有す
    るジイソシアネート(a2)とを反応させて得られるも
    のであり、ジオール(a1)がポリエーテルジオールお
    よび/またはポリエステルジオールである請求項1〜8
    のいずれか1項記載のグラビア印刷インキ用アルコール
    可溶性ウレタン樹脂の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれか1項に記載さ
    れた製造方法で得られたアルコール可溶性ウレタン樹脂
    と、アルコール系溶剤と、着色剤とを含有してなること
    を特徴とするグラビア印刷インキ。
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