JP2002201190A - ピロン化合物の製造法 - Google Patents
ピロン化合物の製造法Info
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- JP2002201190A JP2002201190A JP2001259239A JP2001259239A JP2002201190A JP 2002201190 A JP2002201190 A JP 2002201190A JP 2001259239 A JP2001259239 A JP 2001259239A JP 2001259239 A JP2001259239 A JP 2001259239A JP 2002201190 A JP2002201190 A JP 2002201190A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチ
ルペンタノイル)−2−ピロンの製造中間体となる4−
ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチル−2−ペン
テノイル)−2−ピロンの製造法を提供すること。 【解決手段】2,3−ジヒドロ−7−メチル−2−(1
−メチルエチル)−4H,5H−ピラノ[4,3−b]
ピラン−4,5−ジオンに、アルコール、水又はその混
合物中で、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水
酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩
及びアルカリ金属フッ化物から選ばれる一以上の無機化
合物を作用させることにより4−ヒドロキシ−6−メチ
ル−3−(4−メチル−2−ペンテノイル)−2−ピロ
ンを製造する。
ルペンタノイル)−2−ピロンの製造中間体となる4−
ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチル−2−ペン
テノイル)−2−ピロンの製造法を提供すること。 【解決手段】2,3−ジヒドロ−7−メチル−2−(1
−メチルエチル)−4H,5H−ピラノ[4,3−b]
ピラン−4,5−ジオンに、アルコール、水又はその混
合物中で、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水
酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩
及びアルカリ金属フッ化物から選ばれる一以上の無機化
合物を作用させることにより4−ヒドロキシ−6−メチ
ル−3−(4−メチル−2−ペンテノイル)−2−ピロ
ンを製造する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は4−ヒドロキシ−6
−メチル−3−(4−メチル−2−ペンテノイル)−2
−ピロンの製造法、より詳しくは2,3−ジヒドロ−7
−メチル−2−(1−メチルエチル)−4H,5H−ピ
ラノ[4,3−b]ピラン−4,5−ジオンから4−ヒ
ドロキシ−6−メチル−3−(4−メチル−2−ペンテ
ノイル)−2−ピロンを製造する方法に関する。
−メチル−3−(4−メチル−2−ペンテノイル)−2
−ピロンの製造法、より詳しくは2,3−ジヒドロ−7
−メチル−2−(1−メチルエチル)−4H,5H−ピ
ラノ[4,3−b]ピラン−4,5−ジオンから4−ヒ
ドロキシ−6−メチル−3−(4−メチル−2−ペンテ
ノイル)−2−ピロンを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】式
(1)
(1)
【化1】 で示される4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メ
チルペンタノイル)−2−ピロンは、有害節足動物防除
剤の有効成分として有用な化合物であり、式(2)
チルペンタノイル)−2−ピロンは、有害節足動物防除
剤の有効成分として有用な化合物であり、式(2)
【化2】 で示される4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メ
チル−2−ペンテノイル)−2−ピロンを還元すること
により製造することができる。即ち、式(2)で示され
る4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチル−2
−ペンテノイル)−2−ピロンは式(1)で示される4
−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノ
イル)−2−ピロンの中間体として有用な化合物であ
る。本発明は式(2)で示される4−ヒドロキシ−6−
メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピロン
の製造中間体となる4−ヒドロキシ−6−メチル−3−
(4−メチル−2−ペンテノイル)−2−ピロンの製造
法を提供することを課題とする。
チル−2−ペンテノイル)−2−ピロンを還元すること
により製造することができる。即ち、式(2)で示され
る4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチル−2
−ペンテノイル)−2−ピロンは式(1)で示される4
−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノ
イル)−2−ピロンの中間体として有用な化合物であ
る。本発明は式(2)で示される4−ヒドロキシ−6−
メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピロン
の製造中間体となる4−ヒドロキシ−6−メチル−3−
(4−メチル−2−ペンテノイル)−2−ピロンの製造
法を提供することを課題とする。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者は4−ヒドロキ
シ−6−メチル−3−(4−メチル−2−ペンテノイ
ル)−2−ピロンの製造法について鋭意検討した結果、
式(3)
シ−6−メチル−3−(4−メチル−2−ペンテノイ
ル)−2−ピロンの製造法について鋭意検討した結果、
式(3)
【化3】 で示される2,3−ジヒドロ−7−メチル−2−(1−
メチルエチル)−4H,5H−ピラノ[4,3−b]ピ
ラン−4,5−ジオンが特定の条件下で4−ヒドロキシ
−6−メチル−3−(4−メチル−2−ペンテノイル)
−2−ピロンに変換されることを見出し、本発明を完成
した。
メチルエチル)−4H,5H−ピラノ[4,3−b]ピ
ラン−4,5−ジオンが特定の条件下で4−ヒドロキシ
−6−メチル−3−(4−メチル−2−ペンテノイル)
−2−ピロンに変換されることを見出し、本発明を完成
した。
【0004】即ち、本発明は2,3−ジヒドロ−7−メ
チル−2−(1−メチルエチル)−4H,5H−ピラノ
[4,3−b]ピラン−4,5−ジオンにアルコール、
水又はその混合物中で、アルカリ金属水酸化物、アルカ
リ土類金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土
類金属炭酸塩及びアルカリ金属フッ化物から選ばれる一
以上の無機化合物を作用させることを特徴とする4−ヒ
ドロキシ−6−メチル−3−(4−メチル−2−ペンテ
ノイル)−2−ピロンの製造法を提供する。
チル−2−(1−メチルエチル)−4H,5H−ピラノ
[4,3−b]ピラン−4,5−ジオンにアルコール、
水又はその混合物中で、アルカリ金属水酸化物、アルカ
リ土類金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土
類金属炭酸塩及びアルカリ金属フッ化物から選ばれる一
以上の無機化合物を作用させることを特徴とする4−ヒ
ドロキシ−6−メチル−3−(4−メチル−2−ペンテ
ノイル)−2−ピロンの製造法を提供する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の反応はアルコール、水又
はその混合物中で行われる。反応に用いられるアルコー
ルとしては、低級アルコール、例えばC1−C5アルコ
ールが挙げられ、具体的には例えばメタノール、エタノ
ール、2−プロパノール及び2−メチル−2−プロパノ
ールが挙げられる。
はその混合物中で行われる。反応に用いられるアルコー
ルとしては、低級アルコール、例えばC1−C5アルコ
ールが挙げられ、具体的には例えばメタノール、エタノ
ール、2−プロパノール及び2−メチル−2−プロパノ
ールが挙げられる。
【0006】本発明に用いられるアルコール、水又はそ
の混合物の量は原料化合物である2,3−ジヒドロ−7
−メチル−2−(1−メチルエチル)−4H,5H−ピ
ラノ[4,3−b]ピラン−4,5−ジオン 1gに対
して通常1〜1000mlの割合である。
の混合物の量は原料化合物である2,3−ジヒドロ−7
−メチル−2−(1−メチルエチル)−4H,5H−ピ
ラノ[4,3−b]ピラン−4,5−ジオン 1gに対
して通常1〜1000mlの割合である。
【0007】本発明の反応には反応に不活性な他の溶媒
を共存させることもできる。従って、本発明の「アルコ
ール、水又はその混合物中」とは、「アルコールと水か
ら選ばれる少なくとも一以上の溶媒がアルカリ金属水酸
化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属炭酸
塩、アルカリ土類金属炭酸塩及びアルカリ金属フッ化物
から選ばれる一以上の無機化合物を溶解するために十分
な量の存在下で」という意味である。
を共存させることもできる。従って、本発明の「アルコ
ール、水又はその混合物中」とは、「アルコールと水か
ら選ばれる少なくとも一以上の溶媒がアルカリ金属水酸
化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属炭酸
塩、アルカリ土類金属炭酸塩及びアルカリ金属フッ化物
から選ばれる一以上の無機化合物を溶解するために十分
な量の存在下で」という意味である。
【0008】反応に不活性な溶媒としては例えば、脂肪
族炭化水素類(ヘキサン等)、芳香族炭化水素類(トル
エン等)、ケトン類(メチルイソブチルケトン等)、エ
ステル類(酢酸エチル等)、エーテル類(テトラヒドロ
フラン、ジエチルエーテル等)、アミド類(N,N−ジ
メチルホルムアミド等)、ハロゲン化炭化水素類(クロ
ロホルム等)、ジメチルスルホキシド、脂肪族ニトリル
類(アセトニトリル等)及び含窒素芳香族炭化水素類
(ピリジン等)が挙げられる。
族炭化水素類(ヘキサン等)、芳香族炭化水素類(トル
エン等)、ケトン類(メチルイソブチルケトン等)、エ
ステル類(酢酸エチル等)、エーテル類(テトラヒドロ
フラン、ジエチルエーテル等)、アミド類(N,N−ジ
メチルホルムアミド等)、ハロゲン化炭化水素類(クロ
ロホルム等)、ジメチルスルホキシド、脂肪族ニトリル
類(アセトニトリル等)及び含窒素芳香族炭化水素類
(ピリジン等)が挙げられる。
【0009】本発明に用いられるアルカリ金属水酸化物
としては、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム及
び水酸化カリウムが挙げられ、アルカリ土類金属水酸化
物としては、例えば水酸化マグネシウム、水酸化カルシ
ウム及び水酸化バリウムが挙げられ、アルカリ土類金属
炭酸塩としては例えば炭酸マグネシウム、炭酸カルシウ
ム及び炭酸バリウムが挙げられ、アルカリ金属フッ化物
としては、例えばフッ化セシウムが挙げられる。本発明
においてアルカリ金属炭酸塩とは正塩であるアルカリ金
属炭酸塩を意味し、例えば炭酸リチウム、炭酸ナトリウ
ム及び炭酸カリウムが挙げられる。
としては、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム及
び水酸化カリウムが挙げられ、アルカリ土類金属水酸化
物としては、例えば水酸化マグネシウム、水酸化カルシ
ウム及び水酸化バリウムが挙げられ、アルカリ土類金属
炭酸塩としては例えば炭酸マグネシウム、炭酸カルシウ
ム及び炭酸バリウムが挙げられ、アルカリ金属フッ化物
としては、例えばフッ化セシウムが挙げられる。本発明
においてアルカリ金属炭酸塩とは正塩であるアルカリ金
属炭酸塩を意味し、例えば炭酸リチウム、炭酸ナトリウ
ム及び炭酸カリウムが挙げられる。
【0010】本発明に用いられるアルカリ金属水酸化
物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、
アルカリ土類金属炭酸塩又はアルカリ金属フッ化物の量
は原料化合物である2,3−ジヒドロ−7−メチル−2
−(1−メチルエチル)−4H,5H−ピラノ[4,3
−b]ピラン−4,5−ジオン 1モルに対して、1〜
10モル、好ましくは1〜5モルの割合である。
物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、
アルカリ土類金属炭酸塩又はアルカリ金属フッ化物の量
は原料化合物である2,3−ジヒドロ−7−メチル−2
−(1−メチルエチル)−4H,5H−ピラノ[4,3
−b]ピラン−4,5−ジオン 1モルに対して、1〜
10モル、好ましくは1〜5モルの割合である。
【0011】本発明における反応温度は、通常−20〜
100℃(反応に用いる溶媒の沸点が100℃以下の場
合はその沸点)の範囲であり、反応時間の範囲は他の反
応条件に応じて変化するが、通常は瞬時〜24時間の範
囲である。
100℃(反応に用いる溶媒の沸点が100℃以下の場
合はその沸点)の範囲であり、反応時間の範囲は他の反
応条件に応じて変化するが、通常は瞬時〜24時間の範
囲である。
【0012】このようにして得られる4−ヒドロキシ−
6−メチル−3−(4−メチル−2−ペンテノイル)−
2−ピロンの反応混合物からの単離は、例えば反応混合
物に有機溶媒と酸性水を加え、分液して得られる有機層
を乾燥し、減圧下濃縮することにより行われる。
6−メチル−3−(4−メチル−2−ペンテノイル)−
2−ピロンの反応混合物からの単離は、例えば反応混合
物に有機溶媒と酸性水を加え、分液して得られる有機層
を乾燥し、減圧下濃縮することにより行われる。
【0013】本発明において原料化合物として用いられ
る2,3−ジヒドロ−7−メチル−2−(1−メチルエ
チル)−4H,5H−ピラノ[4,3−b]ピラン−
4,5−ジオンはクロロホルム中でデヒドロ酢酸とイソ
ブチルアルデヒドとをピペリジンの存在下に縮合させる
ことにより製造することができる(Chemistry
and Industry p.1306−1307
(1969))。
る2,3−ジヒドロ−7−メチル−2−(1−メチルエ
チル)−4H,5H−ピラノ[4,3−b]ピラン−
4,5−ジオンはクロロホルム中でデヒドロ酢酸とイソ
ブチルアルデヒドとをピペリジンの存在下に縮合させる
ことにより製造することができる(Chemistry
and Industry p.1306−1307
(1969))。
【0014】さらに、本発明の製造法により得られる4
−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチル−2−ペ
ンテノイル)−2−ピロンは遷移金属触媒存在下に水素
と反応させる等の還元反応に付することにより、有害節
足動物防除剤の有効成分として有用な4−ヒドロキシ−
6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピ
ロンを製造することができる。
−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチル−2−ペ
ンテノイル)−2−ピロンは遷移金属触媒存在下に水素
と反応させる等の還元反応に付することにより、有害節
足動物防除剤の有効成分として有用な4−ヒドロキシ−
6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピ
ロンを製造することができる。
【0015】
【実施例】以下、製造例等により本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものでは
ない。
説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものでは
ない。
【0016】製造例1 2,3−ジヒドロ−7−メチル−2−(1−メチルエチ
ル)−4H,5H−ピラノ[4,3−b]ピラン−4,
5−ジオン 222mgをメタノール10mlに溶解
し、水酸化カリウム200mgを加え、室温で1時間攪
拌した。その後、反応液にメチル−t−ブチルエーテル
を加え3%塩酸と分液した。有機層を飽和食塩水で1回
洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下濃縮
して、4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチル
−2−ペンテノイル)−2−ピロン130mgを得た。1 H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.
13(6H,d),2.27(3H,s)、2.60
(1H,m)、5.93(1H,s)、7.23(1
H,dd)、7.58(1H,d)
ル)−4H,5H−ピラノ[4,3−b]ピラン−4,
5−ジオン 222mgをメタノール10mlに溶解
し、水酸化カリウム200mgを加え、室温で1時間攪
拌した。その後、反応液にメチル−t−ブチルエーテル
を加え3%塩酸と分液した。有機層を飽和食塩水で1回
洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下濃縮
して、4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチル
−2−ペンテノイル)−2−ピロン130mgを得た。1 H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.
13(6H,d),2.27(3H,s)、2.60
(1H,m)、5.93(1H,s)、7.23(1
H,dd)、7.58(1H,d)
【0017】製造例2 2,3−ジヒドロ−7−メチル−2−(1−メチルエチ
ル)−4H,5H−ピラノ[4,3−b]ピラン−4,
5−ジオン 450mgと2−プロパノール40mlと
の混合物に、炭酸カリウム400mgを加え、室温で1
2時間攪拌した。その後、反応液を濃縮し、メチル−t
−ブチルエーテルを加え3%塩酸と分液した。有機層を
飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た後、減圧下濃縮して、4−ヒドロキシ−6−メチル−
3−(4−メチル−2−ペンテノイル)−2−ピロン
340mgを得た。
ル)−4H,5H−ピラノ[4,3−b]ピラン−4,
5−ジオン 450mgと2−プロパノール40mlと
の混合物に、炭酸カリウム400mgを加え、室温で1
2時間攪拌した。その後、反応液を濃縮し、メチル−t
−ブチルエーテルを加え3%塩酸と分液した。有機層を
飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た後、減圧下濃縮して、4−ヒドロキシ−6−メチル−
3−(4−メチル−2−ペンテノイル)−2−ピロン
340mgを得た。
【0018】製造例3 2,3−ジヒドロ−7−メチル−2−(1−メチルエチ
ル)−4H,5H−ピラノ[4,3−b]ピラン−4,
5−ジオン 200mgと水10mlとの混合物に、水
酸化リチウム一水和物200mgを加え、室温で1時間
攪拌した。その後、反応混合物にメチル−t−ブチルエ
ーテルを加え3%塩酸と分液した。有機層を飽和食塩水
で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧
下濃縮して、4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−
メチル−2−ペンテノイル)−2−ピロン 178mg
を得た。
ル)−4H,5H−ピラノ[4,3−b]ピラン−4,
5−ジオン 200mgと水10mlとの混合物に、水
酸化リチウム一水和物200mgを加え、室温で1時間
攪拌した。その後、反応混合物にメチル−t−ブチルエ
ーテルを加え3%塩酸と分液した。有機層を飽和食塩水
で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧
下濃縮して、4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−
メチル−2−ペンテノイル)−2−ピロン 178mg
を得た。
【0019】製造例4 2,3−ジヒドロ−7−メチル−2−(1−メチルエチ
ル)−4H,5H−ピラノ[4,3−b]ピラン−4,
5−ジオン 108mg、フッ化セシウム200mg及
び2−メチル−2−プロパノール5mlの混合物を、加
熱還流下、2時間攪拌した。その後、メチル−t−ブチ
ルエーテルを加え3%塩酸と分液した。有機層を飽和食
塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、
減圧下濃縮して、4−ヒドロキシ−6−メチル−3−
(4−メチル−2−ペンテノイル)−2−ピロン 86
mgを得た。
ル)−4H,5H−ピラノ[4,3−b]ピラン−4,
5−ジオン 108mg、フッ化セシウム200mg及
び2−メチル−2−プロパノール5mlの混合物を、加
熱還流下、2時間攪拌した。その後、メチル−t−ブチ
ルエーテルを加え3%塩酸と分液した。有機層を飽和食
塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、
減圧下濃縮して、4−ヒドロキシ−6−メチル−3−
(4−メチル−2−ペンテノイル)−2−ピロン 86
mgを得た。
【0020】製造例5 2,3−ジヒドロ−7−メチル−2−(1−メチルエチ
ル)−4H,5H−ピラノ[4,3−b]ピラン−4,
5−ジオン 189mgにトルエン4ml及び水4m
l、さらに水酸化ナトリウム0.2gを加えて室温で4
時間攪拌した。その後、反応混合物にメチル−t−ブチ
ルエーテルを加え3%塩酸と分液した。有機層を飽和食
塩水で1回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した
後、減圧下濃縮して、4−ヒドロキシ−6−メチル−3
−(4−メチル−2−ペンテノイル)−2−ピロン82
mgを得た。
ル)−4H,5H−ピラノ[4,3−b]ピラン−4,
5−ジオン 189mgにトルエン4ml及び水4m
l、さらに水酸化ナトリウム0.2gを加えて室温で4
時間攪拌した。その後、反応混合物にメチル−t−ブチ
ルエーテルを加え3%塩酸と分液した。有機層を飽和食
塩水で1回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した
後、減圧下濃縮して、4−ヒドロキシ−6−メチル−3
−(4−メチル−2−ペンテノイル)−2−ピロン82
mgを得た。
【0021】次に、4−ヒドロキシ−6−メチル−3−
(4−メチル−2−ペンテノイル)−2−ピロンを還元
して4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペ
ンタノイル)−2−ピロンを製造する工程を参考製造例
として記載する。
(4−メチル−2−ペンテノイル)−2−ピロンを還元
して4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペ
ンタノイル)−2−ピロンを製造する工程を参考製造例
として記載する。
【0022】参考製造例 窒素下、4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチ
ル−2−ペンテノイル)−2−ピロン 2.8gを酢酸
エチルに溶解し、ここに5%パラジウム−炭素0.14
gを加えた。反応容器内の窒素を水素に置換して室温で
5時間攪拌した。その後、反応混合物をセライト濾過
し、セライトを酢酸エチル50mlで洗浄した。濾液と
洗浄液を合わせた溶液を0.1%塩酸で1回、水で2
回、飽和食塩水で1回、順次洗浄した。有機層を無水硫
酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮して得た残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン
/酢酸エチル=6/1)に付し、4−ヒドロキシ−6−
メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピロン
2.68gを得た。1 H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):0.
94(6H,d)、1.54(2H,q)、1.63
(1H,m)、2.27(3H,s)、3.08(2
H,t)、5.93(1H,s)、17.88(1H,
s)
ル−2−ペンテノイル)−2−ピロン 2.8gを酢酸
エチルに溶解し、ここに5%パラジウム−炭素0.14
gを加えた。反応容器内の窒素を水素に置換して室温で
5時間攪拌した。その後、反応混合物をセライト濾過
し、セライトを酢酸エチル50mlで洗浄した。濾液と
洗浄液を合わせた溶液を0.1%塩酸で1回、水で2
回、飽和食塩水で1回、順次洗浄した。有機層を無水硫
酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮して得た残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン
/酢酸エチル=6/1)に付し、4−ヒドロキシ−6−
メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピロン
2.68gを得た。1 H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):0.
94(6H,d)、1.54(2H,q)、1.63
(1H,m)、2.27(3H,s)、3.08(2
H,t)、5.93(1H,s)、17.88(1H,
s)
【0023】さらに、上述のようにして得られる4−ヒ
ドロキシ−6−メチル−3−(4−ペンタノイル)−2
−ピロンが有害節足動物防除剤の有効成分として有効で
あることを参考例により示す。
ドロキシ−6−メチル−3−(4−ペンタノイル)−2
−ピロンが有害節足動物防除剤の有効成分として有効で
あることを参考例により示す。
【0024】参考例 4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタ
ノイル)−2−ピロン0.5部をジクロロメタン10部
に溶解し、これをアイソパーM(イソパラフィン、エク
ソン化学製)89.5部に混合して0.5%油剤を調製
した。(部は重量部を表す。) イエバエ(Musca domestica)成虫10
頭(雄雌各5頭)を1辺70cmの立方体のガラスチャ
ンバー(体積0.34m3)内に放った。前記油剤0.
7mlを、チャンバー側面の小窓からスプレーガンにて
0.9kg/cm2の圧力でチャンバー内に散布した。
15分後にイエバエのノックダウン状況を観察した。そ
の結果、ノックダウン率は95%であった。
ノイル)−2−ピロン0.5部をジクロロメタン10部
に溶解し、これをアイソパーM(イソパラフィン、エク
ソン化学製)89.5部に混合して0.5%油剤を調製
した。(部は重量部を表す。) イエバエ(Musca domestica)成虫10
頭(雄雌各5頭)を1辺70cmの立方体のガラスチャ
ンバー(体積0.34m3)内に放った。前記油剤0.
7mlを、チャンバー側面の小窓からスプレーガンにて
0.9kg/cm2の圧力でチャンバー内に散布した。
15分後にイエバエのノックダウン状況を観察した。そ
の結果、ノックダウン率は95%であった。
【0025】
【発明の効果】本発明により、有害節足動物防除剤の有
効成分として有用な4−ヒドロキシ−6−メチル−3−
(4−メチルペンタノイル)−2−ピロンの製造中間体
化合物である、4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4
−メチル−2−ペンテノイル)−2−ピロンを得ること
ができる。
効成分として有用な4−ヒドロキシ−6−メチル−3−
(4−メチルペンタノイル)−2−ピロンの製造中間体
化合物である、4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4
−メチル−2−ペンテノイル)−2−ピロンを得ること
ができる。
Claims (3)
- 【請求項1】2,3−ジヒドロ−7−メチル−2−(1
−メチルエチル)−4H,5H−ピラノ[4,3−b]
ピラン−4,5−ジオンに、アルコール、水又はその混
合物中で、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水
酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩
及びアルカリ金属フッ化物から選ばれる一以上の無機化
合物を作用させることを特徴とする4−ヒドロキシ−6
−メチル−3−(4−メチル−2−ペンテノイル)−2
−ピロンの製造法。 - 【請求項2】2,3−ジヒドロ−7−メチル−2−(1
−メチルエチル)−4H,5H−ピラノ[4,3−b]
ピラン−4,5−ジオンに、アルコール中で、アルカリ
金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金
属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩及びアルカリ金属フ
ッ化物から選ばれる一以上の無機化合物を作用させるこ
とを特徴とする4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4
−メチル−2−ペンテノイル)−2−ピロンの製造法。 - 【請求項3】2,3−ジヒドロ−7−メチル−2−(1
−メチルエチル)−4H,5H−ピラノ[4,3−b]
ピラン−4,5−ジオンに、水中で、アルカリ金属水酸
化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属炭酸
塩、アルカリ土類金属炭酸塩及びアルカリ金属フッ化物
から選ばれる一以上の無機化合物を作用させることを特
徴とする4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチ
ル−2−ペンテノイル)−2−ピロンの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001259239A JP2002201190A (ja) | 2000-09-29 | 2001-08-29 | ピロン化合物の製造法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000-299319 | 2000-09-29 | ||
JP2000299319 | 2000-09-29 | ||
JP2001259239A JP2002201190A (ja) | 2000-09-29 | 2001-08-29 | ピロン化合物の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002201190A true JP2002201190A (ja) | 2002-07-16 |
Family
ID=26601142
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001259239A Pending JP2002201190A (ja) | 2000-09-29 | 2001-08-29 | ピロン化合物の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002201190A (ja) |
-
2001
- 2001-08-29 JP JP2001259239A patent/JP2002201190A/ja active Pending
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