JP2002201182A - 2,4−オキサゾリジンジオン類の製造方法 - Google Patents
2,4−オキサゾリジンジオン類の製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 2,4−オキサゾリジンジオン類金属塩から
収率よく2,4−オキサゾリジンジオン類を製造し得る
方法を提供する。 【解決手段】 2,4−オキサゾリジンジオン類金属塩
(III) (式中、R1およびR2はそれぞれ独立に水素原子または
低級アルキル基を示し、Mはアルカリ金属原子を示
す。)を酸の水溶液に加えて、2,4−オキサゾリジン
ジオン類(IV) を製造する。通常は2,4−オキサゾリジンジオン類金
属塩(III)の溶液に酸の水溶液を加えて製造され、該
溶液は2−ヒドロキシカルボン酸エステル類(I) 、尿素および金属アルコキシド類(II)
収率よく2,4−オキサゾリジンジオン類を製造し得る
方法を提供する。 【解決手段】 2,4−オキサゾリジンジオン類金属塩
(III) (式中、R1およびR2はそれぞれ独立に水素原子または
低級アルキル基を示し、Mはアルカリ金属原子を示
す。)を酸の水溶液に加えて、2,4−オキサゾリジン
ジオン類(IV) を製造する。通常は2,4−オキサゾリジンジオン類金
属塩(III)の溶液に酸の水溶液を加えて製造され、該
溶液は2−ヒドロキシカルボン酸エステル類(I) 、尿素および金属アルコキシド類(II)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2,4−オキサゾ
リジンジオン類の製造方法に関する。
リジンジオン類の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】2,4−オキサゾリジンジオン類は、医
薬中間体などとして有用な化合物であり、その製造方法
としては、溶媒中で2−ヒドロキシカルボン酸エステル
類、尿素および金属アルコキシド類を反応させて2,4
−オキサゾリジンジオン類金属塩を含む反応混合物を
得、得られた反応混合物に酸の水溶液を加える方法が知
られている〔J.Am.Chem.Soc.,63,2376(1941)〕。しか
し、かかる従来の製造方法には、得られる2,4−オキ
サゾリジンジオン類の収率が十分ではないという問題が
あった。
薬中間体などとして有用な化合物であり、その製造方法
としては、溶媒中で2−ヒドロキシカルボン酸エステル
類、尿素および金属アルコキシド類を反応させて2,4
−オキサゾリジンジオン類金属塩を含む反応混合物を
得、得られた反応混合物に酸の水溶液を加える方法が知
られている〔J.Am.Chem.Soc.,63,2376(1941)〕。しか
し、かかる従来の製造方法には、得られる2,4−オキ
サゾリジンジオン類の収率が十分ではないという問題が
あった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者は、
2,4−オキサゾリジンジオン類金属塩から収率よく
2,4−オキサゾリジンジオン類を製造し得る方法を開
発するべく鋭意検討した結果、2,4−オキサゾリジン
ジオン類金属塩を酸の水溶液に加えることにより、好収
率で目的の2,4−オキサゾリジンジオン類が得られる
ことを見出し、本発明に至った。
2,4−オキサゾリジンジオン類金属塩から収率よく
2,4−オキサゾリジンジオン類を製造し得る方法を開
発するべく鋭意検討した結果、2,4−オキサゾリジン
ジオン類金属塩を酸の水溶液に加えることにより、好収
率で目的の2,4−オキサゾリジンジオン類が得られる
ことを見出し、本発明に至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、一般
式(III) (式中、R1およびR2はそれぞれ独立に水素原子または
低級アルキル基を示し、Mはアルカリ金属原子を示
す。)で示される2,4−オキサゾリジンジオン類金属
塩を酸の水溶液に加えることを特徴とする一般式(IV) (式中、R1およびR2はそれぞれ前記と同じ意味を示
す。)で示される2,4−オキサゾリジンジオン類の製
造方法を提供するものである。
式(III) (式中、R1およびR2はそれぞれ独立に水素原子または
低級アルキル基を示し、Mはアルカリ金属原子を示
す。)で示される2,4−オキサゾリジンジオン類金属
塩を酸の水溶液に加えることを特徴とする一般式(IV) (式中、R1およびR2はそれぞれ前記と同じ意味を示
す。)で示される2,4−オキサゾリジンジオン類の製
造方法を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】一般式(III)で示される2,4
−オキサゾリジンジオン類金属塩において、R1および
R2で示される低級アルキル基としては、例えばメチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基などの炭素数1〜
4程度のアルキル基が挙げられる。Mとしては、例えば
リチウム原子、ナトリウム原子、カリウム原子などのア
ルカリ金属原子などがそれぞれ挙げられる。
−オキサゾリジンジオン類金属塩において、R1および
R2で示される低級アルキル基としては、例えばメチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基などの炭素数1〜
4程度のアルキル基が挙げられる。Mとしては、例えば
リチウム原子、ナトリウム原子、カリウム原子などのア
ルカリ金属原子などがそれぞれ挙げられる。
【0006】かかる2,4−オキサゾリジンジオン類金
属塩としては、例えば2,4−オキサゾリジンジオン、
5−メチル−5−エチル−2,4−オキサゾリジンジオ
ン、5,5−ジメチル−2,4−オキサゾリジンジオ
ン、5−プロピル−2,4−オキサゾリジンジオン、5
−ブチル−2,4−オキサゾリジンジオン5−エチル−
2,4−オキサゾリジンジオンなどのリチウム塩、ナト
リウム塩、カリウム塩などが挙げられる。
属塩としては、例えば2,4−オキサゾリジンジオン、
5−メチル−5−エチル−2,4−オキサゾリジンジオ
ン、5,5−ジメチル−2,4−オキサゾリジンジオ
ン、5−プロピル−2,4−オキサゾリジンジオン、5
−ブチル−2,4−オキサゾリジンジオン5−エチル−
2,4−オキサゾリジンジオンなどのリチウム塩、ナト
リウム塩、カリウム塩などが挙げられる。
【0007】かかる2,4−オキサゾリジンジオン類金
属塩は、例えば一般式(I) (式中、R1およびR2はそれぞれ前記と同じ意味を示
し、R3は低級アルキル基を示す。)で示される2−ヒ
ドロキシカルボン酸エステル類、尿素および一般式(I
I) (式中、R4は低級アルキル基を示し、Mは前記と同じ
意味を示す。)で示される金属アルコキシド類を反応さ
せる方法により製造することができる。
属塩は、例えば一般式(I) (式中、R1およびR2はそれぞれ前記と同じ意味を示
し、R3は低級アルキル基を示す。)で示される2−ヒ
ドロキシカルボン酸エステル類、尿素および一般式(I
I) (式中、R4は低級アルキル基を示し、Mは前記と同じ
意味を示す。)で示される金属アルコキシド類を反応さ
せる方法により製造することができる。
【0008】一般式(I)で示される2−ヒドロキシカ
ルボン酸エステル類において、R3で示される低級アル
キル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基などの炭素数1〜4程度のアルキル基が挙
げられる。
ルボン酸エステル類において、R3で示される低級アル
キル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基などの炭素数1〜4程度のアルキル基が挙
げられる。
【0009】かかる2−ヒドロキシカルボン酸エステル
類としては、例えばグリコール酸メチル、グリコール酸
エチル、グリコール酸プロピル、グリコール酸ブチル、
2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプ
ロピオン酸エチル、2−ヒドロキシプロピオン酸プロピ
ル、2−ヒドロキシプロピオン酸ブチル、2−ヒドロキ
シイソ酪酸メチル、2−ヒドロキシイソ酪酸エチル、2
−ヒドロキシイソ酪酸プロピル、2−ヒドロキシイソ酪
酸ブチル、2−ヒドロキシ吉草酸メチル、2−ヒドロキ
シ吉草酸エチル、2−ヒドロキシ吉草酸プロピル、2−
ヒドロキシ吉草酸ブチル、2−ヒドロキシヘキサン酸メ
チル、2−ヒドロキシヘキサン酸エチル、2−ヒドロキ
シヘキサン酸プロピル、2−ヒドロキシヘキサン酸ブチ
ル、2−ヒドロキシ−2−メチル酪酸メチル、2−ヒド
ロキシ−2−メチル酪酸エチル、2−ヒドロキシ−2−
メチル酪酸プロピル、2−ヒドロキシ−2−メチル酪酸
ブチルなどが挙げられる。
類としては、例えばグリコール酸メチル、グリコール酸
エチル、グリコール酸プロピル、グリコール酸ブチル、
2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプ
ロピオン酸エチル、2−ヒドロキシプロピオン酸プロピ
ル、2−ヒドロキシプロピオン酸ブチル、2−ヒドロキ
シイソ酪酸メチル、2−ヒドロキシイソ酪酸エチル、2
−ヒドロキシイソ酪酸プロピル、2−ヒドロキシイソ酪
酸ブチル、2−ヒドロキシ吉草酸メチル、2−ヒドロキ
シ吉草酸エチル、2−ヒドロキシ吉草酸プロピル、2−
ヒドロキシ吉草酸ブチル、2−ヒドロキシヘキサン酸メ
チル、2−ヒドロキシヘキサン酸エチル、2−ヒドロキ
シヘキサン酸プロピル、2−ヒドロキシヘキサン酸ブチ
ル、2−ヒドロキシ−2−メチル酪酸メチル、2−ヒド
ロキシ−2−メチル酪酸エチル、2−ヒドロキシ−2−
メチル酪酸プロピル、2−ヒドロキシ−2−メチル酪酸
ブチルなどが挙げられる。
【0010】尿素の使用量は2−ヒドロキシカルボン酸
エステル類に対して通常は1〜5モル倍程度、好ましく
は1〜3モル倍程度である。
エステル類に対して通常は1〜5モル倍程度、好ましく
は1〜3モル倍程度である。
【0011】一般式(II)で示される金属アルコキシド
類において、R4で示される低級アルキル基としては、
例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基など
の炭素数1〜4程度のアルキル基が挙げられる。かかる
金属アルコキシド類としては、例えばナトリウムメトキ
シド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシド、カ
リウムエトキシドなどが挙げられ、その使用量は2−ヒ
ドロキシカルボン酸エステル類に対して通常は1〜3モ
ル倍程度、好ましくは1〜2モル倍程度、さらに好まし
くは1〜1.5モル倍程度である。
類において、R4で示される低級アルキル基としては、
例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基など
の炭素数1〜4程度のアルキル基が挙げられる。かかる
金属アルコキシド類としては、例えばナトリウムメトキ
シド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシド、カ
リウムエトキシドなどが挙げられ、その使用量は2−ヒ
ドロキシカルボン酸エステル類に対して通常は1〜3モ
ル倍程度、好ましくは1〜2モル倍程度、さらに好まし
くは1〜1.5モル倍程度である。
【0012】2−ヒドロキシカルボン酸エステル類、尿
素および金属アルコキシド類は通常、溶媒中で反応され
る。溶媒としては、例えば芳香族炭化水素、アルコール
などが挙げられ、好ましくは芳香族炭化水素である。芳
香族炭化水素としては、例えばベンゼン、トルエン、キ
シレン、エチルベンゼンなどが挙げられる。アルコール
としては、例えばメタノール、エタノールなどが挙げら
れる。これらはそれぞれ単独で用いられてもよいし、2
種以上を混合して用いられてもよい。溶媒の使用量は2
−ヒドロキシカルボン酸エステル類に対して通常0.5
〜10重量倍程度、好ましくは1〜5重量倍程度、さら
に好ましくは2〜3重量倍程度である。
素および金属アルコキシド類は通常、溶媒中で反応され
る。溶媒としては、例えば芳香族炭化水素、アルコール
などが挙げられ、好ましくは芳香族炭化水素である。芳
香族炭化水素としては、例えばベンゼン、トルエン、キ
シレン、エチルベンゼンなどが挙げられる。アルコール
としては、例えばメタノール、エタノールなどが挙げら
れる。これらはそれぞれ単独で用いられてもよいし、2
種以上を混合して用いられてもよい。溶媒の使用量は2
−ヒドロキシカルボン酸エステル類に対して通常0.5
〜10重量倍程度、好ましくは1〜5重量倍程度、さら
に好ましくは2〜3重量倍程度である。
【0013】反応は、例えば尿素および溶媒の混合物に
2−ヒドロキシカルボン酸エステル類および金属アルコ
キシド類を加えることにより行われる。反応温度は通常
50℃以上80℃以下、好ましくは60℃以上70℃以
下である。金属アルコキシド類は通常アルコール溶液と
して供給される。
2−ヒドロキシカルボン酸エステル類および金属アルコ
キシド類を加えることにより行われる。反応温度は通常
50℃以上80℃以下、好ましくは60℃以上70℃以
下である。金属アルコキシド類は通常アルコール溶液と
して供給される。
【0014】反応は、減圧下、例えば0.08〜0.0
93MPa程度の圧力の下に行われてもよい。反応時間
は通常2〜10時間程度である。
93MPa程度の圧力の下に行われてもよい。反応時間
は通常2〜10時間程度である。
【0015】かくして得られる反応混合物は、一般式
(III)で示される2,4−オキサゾリジンジオン類金
属塩の溶液である。溶媒として芳香族炭化水素およびア
ルコールの混合溶媒を用いた場合には、反応後の反応混
合物は通常、芳香族炭化水素層とアルコール層との2層
に分離しているが、生成した2,4−オキサゾリジンジ
オン類金属塩はアルコール層に溶解しているため、分液
してアルコール層を得てもよい。かかるアルコール層
は、2,4−オキサゾリジンジオン類金属塩のアルコー
ル溶液である。
(III)で示される2,4−オキサゾリジンジオン類金
属塩の溶液である。溶媒として芳香族炭化水素およびア
ルコールの混合溶媒を用いた場合には、反応後の反応混
合物は通常、芳香族炭化水素層とアルコール層との2層
に分離しているが、生成した2,4−オキサゾリジンジ
オン類金属塩はアルコール層に溶解しているため、分液
してアルコール層を得てもよい。かかるアルコール層
は、2,4−オキサゾリジンジオン類金属塩のアルコー
ル溶液である。
【0016】本発明の製造方法では、かかる一般式(II
I)で示される2,4−オキサゾリジンジオン類金属塩
を酸の水溶液に加える。2,4−オキサゾリジンジオン
類金属塩はそれ単独で酸の水溶液に加えられてもよい
が、溶媒に溶解された2,4−オキサゾリジンジオン類
金属塩の溶液として加えられてもよい。2,4−オキサ
ゾリジンジオン類金属塩の溶液に用いられる溶媒として
は、例えば上記したと同様のアルコール、芳香族炭化水
素などが挙げられる。
I)で示される2,4−オキサゾリジンジオン類金属塩
を酸の水溶液に加える。2,4−オキサゾリジンジオン
類金属塩はそれ単独で酸の水溶液に加えられてもよい
が、溶媒に溶解された2,4−オキサゾリジンジオン類
金属塩の溶液として加えられてもよい。2,4−オキサ
ゾリジンジオン類金属塩の溶液に用いられる溶媒として
は、例えば上記したと同様のアルコール、芳香族炭化水
素などが挙げられる。
【0017】2,4−オキサゾリジンジオン類金属塩の
溶液は、2,4−オキサゾリジンジオン類金属塩を溶媒
に溶解する方法で得てもよいが、上記の反応で得た反応
混合物であってもよい。かかる反応混合物は、上記の反
応で芳香族炭化水素およびアルコールを用いた場合に
は、分液して得たアルコール層であってもよい。
溶液は、2,4−オキサゾリジンジオン類金属塩を溶媒
に溶解する方法で得てもよいが、上記の反応で得た反応
混合物であってもよい。かかる反応混合物は、上記の反
応で芳香族炭化水素およびアルコールを用いた場合に
は、分液して得たアルコール層であってもよい。
【0018】酸としては、例えば塩化水素、硫酸などが
挙げられ、その使用量は2,4−オキサゾリジンジオン
類に対して通常0.9モル倍以上、好ましくは1モル倍
以上2モル倍程度以下である。酸の水溶液における水の
使用量は、2,4−オキサゾリジンジオン類に対して通
常0.5〜10重量倍、好ましくは0.8〜3重量倍程
度である。
挙げられ、その使用量は2,4−オキサゾリジンジオン
類に対して通常0.9モル倍以上、好ましくは1モル倍
以上2モル倍程度以下である。酸の水溶液における水の
使用量は、2,4−オキサゾリジンジオン類に対して通
常0.5〜10重量倍、好ましくは0.8〜3重量倍程
度である。
【0019】酸の水溶液は、中性塩を含んでいてもよ
い。中性塩としては、例えば塩化リチウム、塩化ナトリ
ウム、塩化カリウム、硫酸リチウム、硫酸ナトリウム、
硫酸カリウムなどが挙げられる。中性塩を使用する場合
に酸の水溶液における含有量は特に限定されるものでは
なく、例えば酸の水溶液に飽和していてもよい。また操
作に支障がない限りは過剰に使用してもよく、中性塩が
溶解することなく析出していてもよい。
い。中性塩としては、例えば塩化リチウム、塩化ナトリ
ウム、塩化カリウム、硫酸リチウム、硫酸ナトリウム、
硫酸カリウムなどが挙げられる。中性塩を使用する場合
に酸の水溶液における含有量は特に限定されるものでは
なく、例えば酸の水溶液に飽和していてもよい。また操
作に支障がない限りは過剰に使用してもよく、中性塩が
溶解することなく析出していてもよい。
【0020】2,4−オキサゾリジンジオン類金属塩を
酸の水溶液に加える際の温度は通常0℃〜10℃であ
る。
酸の水溶液に加える際の温度は通常0℃〜10℃であ
る。
【0021】かくして一般式(IV)で示される2,4−
オキサゾリジンジオン類が得られるが、かかる2,4−
オキサゾリジンジオン類としては、例えば2,4−オキ
サゾリジンジオン、5−メチル−5−エチル−2,4−
オキサゾリジンジオン、5,5−ジメチル−2,4−オ
キサゾリジンジオン、5−プロピル−2,4−オキサゾ
リジンジオン、5−ブチル−2,4−オキサゾリジンジ
オン5−エチル−2,4−オキサゾリジンジオンなどの
リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩などが挙げられ
る。
オキサゾリジンジオン類が得られるが、かかる2,4−
オキサゾリジンジオン類としては、例えば2,4−オキ
サゾリジンジオン、5−メチル−5−エチル−2,4−
オキサゾリジンジオン、5,5−ジメチル−2,4−オ
キサゾリジンジオン、5−プロピル−2,4−オキサゾ
リジンジオン、5−ブチル−2,4−オキサゾリジンジ
オン5−エチル−2,4−オキサゾリジンジオンなどの
リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩などが挙げられ
る。
【0022】2,4−オキサゾリジンジオン類金属塩を
酸の水溶液に加えるに際して、酸の水溶液に疎水性溶媒
を予め加えておいてもよい。予め疎水性溶媒を加えてお
くことによって、この疎水性溶媒が共存している酸の水
溶液に2,4−オキサゾリジンジオン類を加えることと
なるが、このようにすることで、得られた2,4−オキ
サゾリジンジオン類が酸の水溶液から疎水性溶媒に抽出
されるので、分液して疎水性溶媒層を得ることにより、
目的とする2,4−オキサゾリジンジオン類を疎水性溶
媒溶液として容易に得ることができる。
酸の水溶液に加えるに際して、酸の水溶液に疎水性溶媒
を予め加えておいてもよい。予め疎水性溶媒を加えてお
くことによって、この疎水性溶媒が共存している酸の水
溶液に2,4−オキサゾリジンジオン類を加えることと
なるが、このようにすることで、得られた2,4−オキ
サゾリジンジオン類が酸の水溶液から疎水性溶媒に抽出
されるので、分液して疎水性溶媒層を得ることにより、
目的とする2,4−オキサゾリジンジオン類を疎水性溶
媒溶液として容易に得ることができる。
【0023】疎水性溶媒としては、水と相溶せず、2,
4−オキサゾリジンジオン類を溶解し得る溶媒であれば
よく、例えばメチルイソブチルケトン、メチルエチルケ
トンなどのケトン類などが挙げられる。かかる疎水性溶
媒はそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を混合し
て用いてもよい。疎水性溶媒の使用量は通常2,4−オ
キサゾリジンジオン類金属塩に対して3〜10重量倍程
度である。
4−オキサゾリジンジオン類を溶解し得る溶媒であれば
よく、例えばメチルイソブチルケトン、メチルエチルケ
トンなどのケトン類などが挙げられる。かかる疎水性溶
媒はそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を混合し
て用いてもよい。疎水性溶媒の使用量は通常2,4−オ
キサゾリジンジオン類金属塩に対して3〜10重量倍程
度である。
【0024】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、2,4−オ
キサゾリジンジオン類金属塩から2,4−オキサゾリジ
ンジオン類を収率よく製造することができる。
キサゾリジンジオン類金属塩から2,4−オキサゾリジ
ンジオン類を収率よく製造することができる。
【0025】
【実施例】以下、実施例により本発明をより詳細に説明
するが、本発明はかかる実施例に限定されるものではな
い。
するが、本発明はかかる実施例に限定されるものではな
い。
【0026】参考例1 減圧下(0.086MPa)に尿素30g(0.5mo
l)およびトルエン(150g)の混合物を70℃に加
熱し、同温度で攪拌しながら3時間かけて2−ヒドロキ
シイソ酪酸メチル59.1g(0.5mol)と金属ア
ルコキシド類アルコール溶液〔ナトリウムメトキシド2
7g(0.5mol)がメタノール(69.5g)に溶
解された溶液(96.5g)〕とを滴下して加え、次い
で同温度で3時間攪拌して、トルエン層と5,5−ジメ
チル−2,4−オキサゾリジンジオンのナトリウム塩を
含むメタノール層との2層に層分離した反応混合物を
得、その後、室温で分液してメタノール層を得た。この
メタノール層は、5,5−ジメチル−2,4−オキサゾ
リジンジオンのナトリウム塩のメタノール溶液であっ
た。次いで、このメタノール溶液を均等に5分割した。
l)およびトルエン(150g)の混合物を70℃に加
熱し、同温度で攪拌しながら3時間かけて2−ヒドロキ
シイソ酪酸メチル59.1g(0.5mol)と金属ア
ルコキシド類アルコール溶液〔ナトリウムメトキシド2
7g(0.5mol)がメタノール(69.5g)に溶
解された溶液(96.5g)〕とを滴下して加え、次い
で同温度で3時間攪拌して、トルエン層と5,5−ジメ
チル−2,4−オキサゾリジンジオンのナトリウム塩を
含むメタノール層との2層に層分離した反応混合物を
得、その後、室温で分液してメタノール層を得た。この
メタノール層は、5,5−ジメチル−2,4−オキサゾ
リジンジオンのナトリウム塩のメタノール溶液であっ
た。次いで、このメタノール溶液を均等に5分割した。
【0027】実施例1 参考例1で5分割された溶液のうちの一つを、塩化水素
水溶液27.7g(塩化水素を3.75g(0.1mo
l)、水を23.95gそれぞれ含む)およびメチルイ
ソブチルケトン60gの混合物に0℃〜10℃で加え
た。次いで、分液してメチルイソブチルケトン層を得、
得られたメチルイソブチルケトン層をガスクロマトグラ
フ分析したところ、5,5−ジメチル−2,4−オキサ
ゾリジンジオンの収量は10.6g(0.082mo
l)であった。
水溶液27.7g(塩化水素を3.75g(0.1mo
l)、水を23.95gそれぞれ含む)およびメチルイ
ソブチルケトン60gの混合物に0℃〜10℃で加え
た。次いで、分液してメチルイソブチルケトン層を得、
得られたメチルイソブチルケトン層をガスクロマトグラ
フ分析したところ、5,5−ジメチル−2,4−オキサ
ゾリジンジオンの収量は10.6g(0.082mo
l)であった。
【0028】比較例1 参考例1で5分割された溶液のうちの一つに、メチルイ
ソブチルケトン60gおよび水17gの混合物を加え、
次いで35%塩酸10.7g(塩化水素を3.75g
(1.1mol)、水を6.95gそれぞれ含む)を0
℃〜10℃で加えた。次いで、分液してメチルイソブチ
ルケトン層を得、得られたメチルイソブチルケトン層を
ガスクロマトグラフ分析したところ、5,5−ジメチル
−2,4−オキサゾリジンジオンの収量は9.8g
(0.076mol)であった。
ソブチルケトン60gおよび水17gの混合物を加え、
次いで35%塩酸10.7g(塩化水素を3.75g
(1.1mol)、水を6.95gそれぞれ含む)を0
℃〜10℃で加えた。次いで、分液してメチルイソブチ
ルケトン層を得、得られたメチルイソブチルケトン層を
ガスクロマトグラフ分析したところ、5,5−ジメチル
−2,4−オキサゾリジンジオンの収量は9.8g
(0.076mol)であった。
Claims (8)
- 【請求項1】一般式(III) (式中、R1およびR2はそれぞれ独立に水素原子または
低級アルキル基を示し、Mはアルカリ金属原子を示
す。)で示される2,4−オキサゾリジンジオン類金属
塩を酸の水溶液に加えることを特徴とする一般式(IV) (式中、R1およびR2はそれぞれ前記と同じ意味を示
す。)で示される2,4−オキサゾリジンジオン類の製
造方法。 - 【請求項2】2,4−オキサゾリジンジオン類金属塩の
溶液を酸の水溶液に加える請求項1に記載の製造方法。 - 【請求項3】酸の使用量が2,4−オキサゾリジンジオ
ン類金属塩に対して0.9モル倍以上である請求項1に
記載の製造方法。 - 【請求項4】酸の水溶液における水の使用量が2,4−
オキサゾリジンジオン類金属塩に対して0.5〜10重
量倍である請求項3に記載の製造方法。 - 【請求項5】2,4−オキサゾリジンジオン類金属塩
を、疎水性溶媒が共存している酸の水溶液に加える請求
項1に記載の製造方法。 - 【請求項6】疎水性溶媒の使用量が2,4−オキサゾリ
ジンジオン類金属塩に対して3〜10重量倍である請求
項5に記載の製造方法。 - 【請求項7】一般式(III)で示される2,4−オキサ
ゾリジンジオン類金属塩の溶液が、一般式(I) (式中、R1およびR2はそれぞれ独立に水素原子または
低級アルキル基を示し、R3は低級アルキル基を示
す。)で示される2−ヒドロキシカルボン酸エステル
類、尿素および一般式(II) (式中、R4は低級アルキル基を示し、Mは前記と同じ
意味を示す。)で示される金属アルコキシド類を溶媒中
で反応させて得た反応混合物である請求項2に記載の製
造方法。 - 【請求項8】溶媒の使用量が2−ヒドロキシカルボン酸
エステル類に対して0.5〜10重量倍であり、尿素の
使用量が2−ヒドロキシカルボン酸エステル類に対して
1〜10モル倍であり、金属アルコキシド類の使用量が
2−ヒドロキシカルボン酸エステル類に対して1〜3モ
ル倍である請求項7に記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001284649A JP2002201182A (ja) | 2000-09-21 | 2001-09-19 | 2,4−オキサゾリジンジオン類の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000-286894 | 2000-09-21 | ||
JP2000286894 | 2000-09-21 | ||
JP2001284649A JP2002201182A (ja) | 2000-09-21 | 2001-09-19 | 2,4−オキサゾリジンジオン類の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002201182A true JP2002201182A (ja) | 2002-07-16 |
Family
ID=26600412
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001284649A Pending JP2002201182A (ja) | 2000-09-21 | 2001-09-19 | 2,4−オキサゾリジンジオン類の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002201182A (ja) |
-
2001
- 2001-09-19 JP JP2001284649A patent/JP2002201182A/ja active Pending
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