JP2002201121A - 化粧品用梅水 - Google Patents

化粧品用梅水

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JP2002201121A
JP2002201121A JP2000403204A JP2000403204A JP2002201121A JP 2002201121 A JP2002201121 A JP 2002201121A JP 2000403204 A JP2000403204 A JP 2000403204A JP 2000403204 A JP2000403204 A JP 2000403204A JP 2002201121 A JP2002201121 A JP 2002201121A
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Yoshihiko Azuma
善彦 東
Norio Matsuda
憲雄 松田
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AZUMA NOEN KK
Azuma Noen KK
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AZUMA NOEN KK
Azuma Noen KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 肌に対する刺激がより少なく、安定性に優れ
た化粧品用梅水を提供する。 【解決手段】 梅果実等の圧搾液または浸透圧差による
浸出液を調製し、これを凍結ろ過もしくは限外ろ過また
は蒸留して、ろ液または留分を回収することにより、B
rix糖度が0を超えて3.5%以下の範囲であり、塩
分濃度が0を超えて3重量%以下の範囲である化粧品用
梅水を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化粧品に使用する
化粧品用梅水に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えば、精製水、イオン交換
水、上水等が化粧品(以下、「化粧料」ともいう)に配
合されており、最近では、特に、天然水や温泉水または
海洋深層水等を配合した化粧品が製造販売されている。
【0003】この中でも、前記精製水およびイオン交換
水は、ほぼ純粋な水であり、例えば、有機物や金属イオ
ン、その他の水溶性成分をほとんど含んでいない。この
ため、これらを化粧品に処方しても、安定性に影響を及
ぼすことはないが、それら自体が、例えば、肌へのなじ
みを向上させたり、肌の改善効果等を示すものではな
い。一方、前記上水には、微量の金属イオンや、微生物
を殺菌するための塩素イオン等が含まれている。このた
め、前記上水を化粧品に処方した場合、これらの微量成
分が原因となり、前記化粧品が経時的に変色・着色した
り、配合成分の分離、沈殿等が生じることによって、製
品の安定性に影響を及ぼすおそれがある。このように安
定性等に問題が生じる原料を処方した化粧品は、使用に
当たって肌への刺激が懸念される。また、前記天然水や
温泉水等についても、それぞれの産地によって微量成分
の組成や含量が異なるため、化粧品への処方性、安定性
等に問題が生じやすく、また、使用する人の体質や体調
等によって刺激が生じるおそれもある。
【0004】しかしながら、本来化粧品は、肌に対して
刺激がなく、商品としての安定性にも優れ、さらに、肌
に対する老化防止効果・保湿性改善効果等の有用性を示
すことが求められている。このため、化粧品に処方する
水についても、前述のような安定性、有用性を満足させ
るものが望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情に鑑みなされたもので、肌に対する刺激がより少な
く、安定性に優れ、かつ化粧品に有用である化粧品用梅
水の提供を、その目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の化粧品用梅水は、梅由来の水であって、B
rix糖度が0を超え3.5%以下の範囲であり、塩分
濃度が0を超え3重量%以下の範囲であることを特徴と
する。
【0007】以上のような性質を示す本発明の化粧品用
梅水は、皮膚に対する刺激が少なく、肌に対する親和性
に優れ、皮膚改善効果、特に老化防止効果・保湿性改善
効果等に優れる。また、梅は、長年食用等に用いられて
きた実績もあることから、本発明の梅水は安全性にも優
れる。このため、前記梅水は、例えば、化粧品に含有さ
せた場合に、他の成分に悪影響を及ぼしたり、化粧品と
しての安定性・安全性を害することもないことから、化
粧品(例えば、化粧水としての使用)や、化粧品用の水
溶媒として有用である。
【0008】本発明において、Brix濃度は3.5%
以下であればよい。したがって、Brix濃度は0であ
ってもよいが、このような濃度は、検出限界以下を表す
ため、本発明においてはBrix濃度の下限値を「0を
超える」と規定している。前記Brix糖度とは、屈折
式糖度計により測定した糖度(%)をいう。この屈折式
糖度計は、アッベ屈折計の目盛りが、「屈折率」の代り
に「ショ糖水溶液濃度(重量%)」を基準として表わさ
れたものであり、各屈折率に対応するショ糖水溶液濃度
(%)が標されている。この単位がBrix濃度(%)
である。また、例えば、アッベ屈折計により屈折率を測
定し、JISに規定されているショ糖水溶液濃度とその
屈折率との関係を示す表から、前記Brix糖度(%)
を求めることもできる。なお、このBrix糖度につい
ては、例えば、「新しい食品加工技術と装置」(産業調
査会 事典出版センター;初版;1991年1月10日
出版)第635頁〜第637頁に記載されている。
【0009】本発明において、塩分濃度は3重量%以下
であればよく、好ましくは塩分濃度が0重量%である。
しかし、塩分が全く無いということは実際的にはないの
で、本発明では塩分濃度の下限値を「0を超える」と規
定している。前記塩分濃度は、以下に示す公知のモール
法によって測定できる。まず、指示薬として過剰量のク
ロム酸カリウムを試料に添加してから、これに硝酸銀水
溶液を添加する。前記硝酸銀水溶液の添加により、前記
混合溶液には、始め白色沈殿が生じ、続いて赤褐色沈殿
が生じてくる。そして、前記混合溶液を約15秒間振っ
ても、淡い赤褐色が消失せずに確認できるようになった
点を滴定終点とし、滴定値、試料の量、硝酸銀溶液の力
価および予め準備した検量線により求めた定数から、前
記塩分濃度を求めることができる。なお、前記各測定方
法は、本発明の化粧品用梅水の製造、使用、用途等を制
限するものではない。
【0010】本発明の化粧品用梅水のpHは、特に制限
されないが、pH2.0〜6.5の範囲であることが好
ましい。
【0011】本発明の化粧品用梅水は、木の幹、木の
枝、木の葉、木の茎、木の根、果実、種殻、仁および花
からなる群から選択された少なくとも一つの梅の部分由
来であることが好ましい。この中でもより好ましくは、
木の葉、木の枝、木の根、果実であり、特に好ましくは
果実である。
【0012】本発明の化粧品用梅水は、前記梅の圧搾液
および浸透圧差による浸出液の少なくとも一方を、凍結
濾過もしくは限外濾過することにより得られるろ液であ
ることが好ましく、また、前記梅の圧搾液および浸透圧
差による浸出液の少なくとも一方を、蒸留することによ
り得られる留分であることが好ましい。
【0013】本発明の化粧品用梅水において、前記梅の
圧搾液は梅果汁であることが好ましく、前記梅の浸出液
は梅酢であることが好ましい。特に、前記梅酢は梅干し
製造における副産物であり、そのほとんどが産業廃棄物
として処理されているという問題があった。しかし、本
発明の化粧品用梅水により、前記梅酢を有効利用するこ
とが可能になり、また、このような廃棄物を利用すれ
ば、低コストで本発明の化粧品用梅水を調製することも
可能になる。
【0014】次に、本発明の化粧品用梅水の製造方法
は、前記梅の圧搾液および前記浸透圧差による浸出液の
少なくとも一方を、凍結濾過もしくは限外濾過または蒸
留して、ろ液または留分を回収する方法である。この製
造方法において、所望の梅水の性質に応じ、前記濾過ま
たは蒸留を二回以上行うことが好ましい。このような製
造方法により、前述のような性質の本発明の化粧品用梅
水を調製できる。
【0015】本発明の製造方法において、前記浸出液
は、梅に塩を添加することにより調製することが好まし
く、浸出液の浸出効率を一層向上できることから、前記
梅をさらに加圧することがより好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の化粧品用梅水は、例え
ば、梅の圧搾液または梅の浸出液を、濾過または蒸留す
ることにより調製できる。
【0017】前記圧搾液および前記浸出液の調製に使用
する梅の部分は、特に制限されず、前述のような、木の
幹、木の枝、木の葉、木の茎、木の根、果実、種殻、仁
および花等が使用できる。また、前記梅の部分は、一種
類でもよいし、二種類以上でもよい。
【0018】前記圧搾液は、例えば、前記梅の各部分を
通常の圧搾機等を用いて調製できる。
【0019】また、前記梅の浸出液は、例えば、浸透圧
を利用する方法によって調製できる。具体的には、例え
ば、梅に塩を添加して放置すれば、浸透圧差により梅の
内部から水が浸出してくるので、これを回収すればよ
い。さらに、塩を添加した梅に圧力をかければ、前述の
ように、より一層水の浸出効率を向上させることもでき
る。使用する梅の部分としては、前記圧搾の場合と同様
に特に制限されないが、例えば、果実、木の葉、木の
枝、木の根が好ましく、水を多く含んでいることから、
より好ましくは果実、木の葉、木の根であり、特に好ま
しくは果実である。この浸透圧を利用した方法により得
られる果実からの浸出液が前記梅酢である。
【0020】この場合、前記梅に対する塩の添加量は、
梅100重量部に対して、例えば、10〜40重量部の
範囲であり、好ましくは、10〜30重量部の範囲であ
り、特に好ましくは15〜20重量部の範囲である。
【0021】前記濾過としては、例えば、凍結濾過、限
外濾過等があげられる。
【0022】前記凍結濾過の方法は、特に制限されず、
通常の凍結濃縮機を用いて常法により行うことができ、
その条件としては、例えば、温度−4℃〜−40℃の範
囲であり、遠心分離の回転数500〜3000回転/1
分間の範囲である。
【0023】前記限外濾過の方法は、特に制限されない
が、塩分を含む梅酢等から脱塩を容易に行えることか
ら、例えば、圧力をかけて溶媒を逆浸透させる逆浸透膜
を用いた限外濾過法であることが好ましい。
【0024】前記逆浸透膜としては、例えば、酢酸セル
ロース、ポリアミド、ポリスルホン、ポリエーテルスル
ホン製の膜等が使用でき、好ましくは、ポリスルホン、
ポリエーテルスルホン製であり、より好ましくはポリエ
ーテルスルホン製である。
【0025】逆浸透膜によるろ過の条件は、例えば、圧
力2.9〜14.7MPa(30〜150kg/c
2)の範囲であり、好ましくは3.9〜11.8MP
a(40〜120kg/cm2)の範囲であり、特に好
ましくは4.9〜9.8MPa(50〜100kg/c
2)の範囲である。
【0026】また、蒸留の方法も特に制限されず、通常
の蒸留装置を用いて常法により行うことができる。
【0027】なお、梅酢を使用する場合は、例えば、果
実をそのまま圧搾した圧搾液に比べて大量の塩分を含ん
でいるため、前記性質の梅水になるまで、ろ過処理や蒸
留処理を繰り返し行うことが好ましい。
【0028】以上のようにして、Brix糖度が0を超
え3.5%以下の範囲であり、塩分濃度が0を超えて3
重量%以下の範囲である本発明の化粧品用梅水を得るこ
とができる。前記Brix糖度は、より好ましくは0を
超え1.0%の範囲、特に好ましくは0.1〜0.3%
の範囲であり、塩分濃度は、より好ましくは0を超えて
2.0重量%以下の範囲、より好ましくは、0を超えて
0.1重量%以下の範囲である。また、前記化粧品用梅
水のpHは、pHが2〜6.5の範囲が好ましく、より
好ましくは2.5〜5.0の範囲、特に好ましくは2.
5〜3.5の範囲である。
【0029】つぎに、本発明の化粧品用梅水は、例え
ば、前記梅水をそのまま化粧水として使用してもよい
し、前記梅水を配合した化粧品として使用することもで
きる。
【0030】本発明の梅水を配合した前記化粧品として
は、特に制限されないが、例えば、化粧石鹸、洗顔料、
シャンプー、リンス、ヘアトニック等の整髪・頭髪用化
粧品、化粧水、クリーム、乳液、ひげそり用クリームお
よびローション、日焼け用または日焼け止め用化粧料、
ファンデーション、パック、ネイルクリーム、黛、頬
紅、アイクリーム、アイシャドー、マスカラ、アイライ
ナー、口紅、リップクリーム、歯磨き、入浴剤等の浴用
化粧料等があげられる。また、これらの他に、例えば、
医薬部外品の薬用化粧料や、染毛剤、育毛剤、パーマネ
ントウェーブ剤等もあげられる。
【0031】本発明の化粧品は、本発明の化粧品用梅水
を含んでいれば、その組成は特に制限されないが、その
他の配合成分として、例えば、油性基剤、界面活性剤、
タンパク質、色素、香料等があげられる。
【0032】具体的に、前記油性基材としては、例え
ば、スクワラン、流動パラフィン、α−オレフィンオリ
ゴマー、パラフィンワックス、セレシンおよびマイクロ
クリスタリンワックス等の炭化水素、コーン油、大豆
油、菜種油、ヒマワリ油、紅花油、アボガド油、オリー
ブ油、ヤシ油、牛脂、豚油およびミンク油等の動植物
油、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、パ
ルミチン酸セチル等の合成エステル、ホホバ油、カルナ
ウバワックス、キャンデリラワックス、モクロウおよび
ミツロウ等の天然動植物ワックス、ジメチルポリシロキ
サン、メチルフェニルポリシロキサン等のシリコーン油
およびその誘導体等があげられる。前記界面活性剤とし
ては、例えば、ステアリン酸グリセリル、ステアリン酸
ソルビタン、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビ
タン、トリステアリン酸ポリオキシエチレングリセリ
ル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、トリオレイ
ン酸デカグリセリル、モノラウリン酸ショ糖エステル、
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等があげられる。ま
た、タンパク質としては、例えば、コラーゲン、エラス
チン、シルク、ラクトフェリン等があげられ、これらの
加水分解物も使用できる。さらに、例えば、パーフルオ
ロポリエーテル等のフッ素系樹脂、エタノール、イソプ
ロパノール、エチレングリコール、グリセリン、1,3
−ブチレングリコール、プロピレングリコールおよびジ
グリセリン等のアルコール類、カルボキシビニルポリマ
ー、カラギーナン、キサンタンガム、カルボキシメチル
セルロースナトリウムおよびヒアルロン酸ナトリウム等
の水溶性高分子、二酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、マ
イカ、無水ケイ酸、ナイロンパウダー、ポリアクリル酸
アルキル、アルミナ、酸化鉄等の粉末等も使用できる。
これらの他にも、例えば、紫外線吸収剤、ビタミン類、
抗炎症剤、アミノ酸類およびその誘導体、レシチン、着
色料、香料、防腐剤等も使用できる。本発明において、
これらの各種配合成分は、一種類でもよいし、二種類以
上を含有してもよく、その配合割合も特に制限されな
い。
【0033】
【実施例】以下、本発明の実施例について具体的に説明
するが、本発明は、これらの実施例に制限されるもので
はない。
【0034】(実施例1)生梅果実100kgに食塩2
5kgを添加して、20℃で40日間塩漬けにした後、
前記梅を除去して、浸出液である梅酢を回収した。そし
て、前記梅酢100重量部をシャーベットアイス式凍結
濃縮装置に供し、冷凍温度−4℃、製氷時間110分の
条件で懸濁結晶法によりシャーベットアイスを生成させ
た。この冷凍物を遠心分離機(1000G、5分間)し
て、第一濃縮液85重量部と、シャーベットアイス融解
水15重量部とに分離した。続いて、この融解水15重
量部をさらにブロックアイス式凍結濃縮装置に供し、冷
凍温度−20℃、製氷時間90分の条件で前進凍結法に
よりブロックアイスを生成させた。この凍結物をさらに
遠心分離(1000G、5分間)して、第二濃縮液4.
6重量部とブロックアイス融解水9.4重量部とに分離
した。このブロックアイス融解水が、すなわち梅水であ
る。前記各種溶液についてpH、Brix糖度および塩
分濃度を測定した。これらの結果を下記表1に示す。
【0035】なお、前記Brix糖度は、糖度計(アタ
ゴ式手持ち糖度計:アタゴ社製)を用いて測定し、塩分
濃度は、前述のモール法により測定した。
【0036】 (表1) Brix pH 糖度 塩分 (%) (%) 梅酢 1.95 24.5 21.9 シャーベットアイス融解水 2.65 4.2 3.0 第一濃縮液 1.89 26.2 25.0 ブロックアイス融解水(梅水) 3.00 0.7 0.0 第二濃縮液 2.37 7.6 5.7
【0037】以上のように、本実施例により得られた梅
水は、Brix糖度は非常に低い値であり、そのpHも
前述のpH範囲となっていた。また、塩分は検出されな
かった。
【0038】(実施例2、比較例1)前記実施例1で得
られた梅水を用いて化粧水を調製し、その官能試験を行
った。
【0039】化粧水の調製は、下記表2に示す処方に従
い、常温において全ての成分を混合することにより行っ
た。また、比較例1の化粧水は、梅水の代りに精製水を
使用した以外は同様にして調製した。
【0040】 (表2) 成分 実施例2 比較例1 梅水 94.5重量% − 精製水 − 94.5重量% グリセリン 5.0重量% 5.0重量% フェノキシエタノール 0.5重量% 0.5重量%
【0041】(評価方法)調製した実施例2および比較
例1の化粧水を、20人のパネラーに通常通り使用して
もらい、刺激性、肌へのなじみのよさ、しっとり感およ
び使用後の乾燥状態の各項目について、下記評価基準に
基づいて評価してもらい、その評点の平均値を求めた。
これらの結果を下記表3に示す。
【0042】(評価基準) 5 : 良い 4 : やや良い 3 : 普通 2 : やや不良 1 : 不良
【0043】 (表3) 評価項目 実施例2 比較例1 刺激性 5.0 4.0 肌へのなじみのよさ 4.5 2.5 しっとり感 5.0 3.2 使用後の乾燥状態 4.8 2.3
【0044】前記表3に示すように、梅水を処方した実
施例2の化粧水については、比較例1に比べて肌への刺
激が少なく、優れた使用感、保湿効果が得られたことが
わかる。
【0045】(実施例3)実施例1と同様にして梅酢を
調製し、前記梅酢100重量部をポリエーテルスルホン
製逆浸透膜を使用したろ過装置により処理して、濃縮液
88重量部とろ液12重量部とを得た。このろ液が梅水
である。前記濃縮液およびろ液について、前記実施例1
と同様にしてpH、Brix糖度および塩分濃度を測定
した。これらの結果を下記表4に示す。
【0046】 (表4) Brix pH 糖度 塩分 (%) (%) 梅酢 1.97 24.8 22.3 濃縮液 1.95 27.9 25.3 ろ液(梅水) 3.20 0.2 0.0
【0047】前記表4に示すように、梅酢から逆浸透膜
を用いて調製した実施例3の梅水も、前記実施例1と同
様に、Brix糖度は非常に低い値であり、そのpHも
前述のpH範囲となっていた。また、塩分は検出できな
かった。
【0048】(実施例4、比較例2)前記実施例3で得
られた梅水を用いて、下記表5に示す処方に従って乳液
を調製し、その官能試験を行った。
【0049】(乳液の調製)下記表5に示す成分(1)〜
(7)を、80℃で攪拌混合して溶解させ、この混合相を
A相とした。一方、下記成分(8)〜(12)を、80℃で
攪拌混合して溶解させ、この混合相をB相とした。そし
て、80℃の条件下で前記B相を攪拌しながら、これに
前記A相を添加し、乳化させて均一にした後、攪拌しな
がら常温まで冷却することによって乳液を調製した。な
お、前記攪拌は、3000回転/1分間の条件で10分
間行った。また、比較例2の乳液は、梅水の代りに精製
水を使用した以外は同様にして調製した。
【0050】 (表5) 成分 実施例4 (1) 梅水 66.8重量% (2) 1,3−ブチレングリコール 8.0重量% (3) 3重量%サクシニルキトサン溶液 5.0重量% (4) 2重量%カルボキシビニルポリマー溶液 5.0重量% (5) ポリエチレングリコール1500 3.0重量% (6) L−アルギニン 0.5重量% (7) パラオキシ安息香酸メチル 0.1重量% (8) スクワラン 8.0重量% (9) リゾレシチン 1.5重量% (10) ステアリン酸 1.0重量% (11) セタノール 1.0重量% (12) パラオキシ安息香酸プロピル 0.1重量%
【0051】このようにして調製した実施例4および比
較例2の乳液について、前記実施例2と同様にして官能
試験を行った。これらの結果を下記表6に示す。
【0052】 (表6) 評価項目 実施例4 比較例2 刺激性 5.0 4.8 肌へのなじみのよさ 5.0 3.5 しっとり感 5.0 3.3 使用後の乾燥状態 5.0 4.4
【0053】前記表6に示すように、梅水を処方した実
施例4の乳液にについては、比較例2に比べて、肌への
刺激が少なく、優れた使用感、保湿効果が得られたこと
がわかる。
【0054】
【発明の効果】以上のように、本発明の梅水は、安全性
・安定性に優れ、肌への刺激が少なく、優れた皮膚改善
効果、保湿効果を有するため、化粧水として、また、化
粧品用の水溶媒として極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 17/16 A61P 17/16 43/00 107 43/00 107 Fターム(参考) 4C083 AA111 AA112 AC022 AC072 AC122 AC172 AC242 AC482 AC582 AD042 AD092 AD322 AD572 CC04 CC05 DD23 DD27 DD31 EE12 4C088 AB52 AC03 AC04 AC05 AC06 AC11 BA08 CA04 MA17 MA22 MA63 NA14 ZA89 ZB22

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 梅由来の水であって、Brix糖度が0
    を超え3.5%以下の範囲であり、塩分濃度が0を超え
    3重量%以下の範囲である化粧品用梅水。
  2. 【請求項2】 pHが2.0〜6.5の範囲である請求
    項1記載の化粧品用梅水。
  3. 【請求項3】 梅由来の水が、木の幹、木の枝、木の
    葉、木の茎、木の根、果実、種殻、仁および花からなる
    群から選択された少なくとも一つの梅の部分由来の水で
    ある請求項1または2記載の化粧品用梅水。
  4. 【請求項4】 梅の圧搾液および浸透圧差による浸出液
    の少なくとも一方を、凍結濾過または限外濾過すること
    により得られるろ液である請求項1〜3のいずれか一項
    に記載の化粧品用梅水。
  5. 【請求項5】 梅の圧搾液および浸透圧差による浸出液
    の少なくとも一方を、蒸留することにより得られる留分
    である請求項1〜3のいずれか一項に記載の化粧品用梅
    水。
  6. 【請求項6】 梅の圧搾液が、梅果汁である請求項4ま
    たは5記載の化粧品用梅水。
  7. 【請求項7】 梅の浸出液が、梅酢である請求項4また
    は5記載の化粧品用梅水。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか一項に記載の化
    粧品用梅水を含む化粧品。
  9. 【請求項9】 梅の圧搾液および浸透圧差による浸出液
    の少なくとも一方を、凍結濾過もしくは限外濾過または
    蒸留して、ろ液または留分を回収する化粧品用梅水の製
    造方法。
  10. 【請求項10】 限外濾過が、逆浸透膜を用いた濾過で
    ある請求項9記載の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記濾過および蒸留の少なくとも一方
    を、二回以上行う請求項9または10記載の製造方法。
  12. 【請求項12】 梅に塩を添加することにより浸出液を
    調製する請求項9〜11のいずれか一項に記載の製造方
    法。
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