JP2002199663A - モータのブラシ保持装置 - Google Patents

モータのブラシ保持装置

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JP2002199663A
JP2002199663A JP2000397261A JP2000397261A JP2002199663A JP 2002199663 A JP2002199663 A JP 2002199663A JP 2000397261 A JP2000397261 A JP 2000397261A JP 2000397261 A JP2000397261 A JP 2000397261A JP 2002199663 A JP2002199663 A JP 2002199663A
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善治 新井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種アクチュエータなどに使用されるブラシ
付きモータにおいて、ブラシの仮保持および開放が確実
に行われ、組立作業の信頼性に優れたブラシ保持装置を
提供すること。 【解決手段】 ピグテールが埋め込まれたブラシと、ブ
ラシを整流子に押し付けるためのブラシバネと、ピグテ
ールと接続され、他端を口出し線と接合される端子と、
ブラシおよびブラシバネを保持するブラシ箱と、ブラシ
箱と端子が固定されるブラシホルダーを備えたブラシ保
持構造で、ブラシ箱にピグテール引き出し用のスリット
と、スリットの横にピグテール仮保持用のブラシクリッ
プを保持するための係止部材とを設け、ブラシをブラシ
箱に押し込んだ後、ブラシクリップを係止部に着脱する
ことによりピグテールを介してブラシの仮保持、開放を
行うようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の各種アク
チュエータなどに使用されるブラシ付きモータのブラシ
保持構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ブラシ付きモータではブラシの整
流子への押し圧を確保するためにブラシ押しバネが使用
されている。
【0003】以下に従来のブラシ保持装置について説明
する。図4に示すように、ブラシ2はブラシ箱1に収納
され保持されている。このブラシ箱1のブラシ2の奥に
は図示されないがブラシバネが設けられている。また、
ブラシ箱1には、ピグテール3を引き出すためのスリッ
ト5が設けられており、引き出されたピグテール3の先
は導通用の端子4に接合されている。
【0004】しかし、上記従来のブラシ保持装置では、
整流子が配置されない状態ではブラシバネの弾力により
ブラシ2が飛び出ているため、整流子配置の際に一旦ブ
ラシ2を押し込んでやる必要がある。そのために治具が
必要となりモータ組立作業が煩雑になる、またこのよう
な構造で組立作業の自動化を実施する際は装置の複雑
化、設備費の増加という問題点を有していた。
【0005】前述のような問題点を解決するために、例
えば特開平9−168256号公報に記載されているよ
うにブラシ箱のピグテール引き出し用スリットの横にピ
グテール仮保持用の突起を設け、この突起にピグテール
を引っ掛けることによりブラシを仮保持する構造が提案
されている。
【0006】この構造は、整流子配置後ピグテールに接
合されている導通用の端子を撓ませることによりピグテ
ールが浮き上がり、突起から外れ、ブラシがブラシバネ
の押圧で飛び出すようにしている。
【0007】しかしピグテールは、その使用目的から可
撓性に富む材料で構成されており、どの方向にも曲がり
易く、突起から外れるというような特定の方向に確実に
浮かせるためには何らかの規制手段が必要と考えられる
が、上記の提案ではこの点についての記載は無い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の技術
は、ブラシ開放作業の確実性について配慮されておら
ず、特に機械装置によるモータ自動組立を行う際にブラ
シ開放動作の信頼性確保の点で問題があった。
【0009】本発明の目的は、機械装置によるモータ自
動組立を行う際にブラシ開放動作の信頼性を確保するこ
とのできるモータのブラシ保持装置を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明はピグテールが埋
め込まれたブラシと、前記ブラシを整流子に押しつける
ためのブラシバネと、前記ピグテールと接合され、他端
を口出し線と接合される端子と、前記ブラシおよびブラ
シバネを保持するブラシ箱と、前記ブラシ箱と前記端子
が固定されるブラシホルダーを備えたモータのブラシ保
持装置であって、前記ブラシ箱に前記ピグテール引き出
し用スリットと前記スリットの横に係止部を設け、ここ
にブラシクリップを係止することによりブラシを仮保持
するようにしたものである。
【0011】すなわち、上記目的を達成するために、本
願請求項1に記載の発明は、ピグテールが埋め込まれた
ブラシと、前記ブラシを整流子に押し付けるためのブラ
シバネと、前記ピグテールと接続され、他端を口出し線
と接合される端子と、前記ブラシおよびブラシバネを保
持するブラシ箱と、前記ブラシ箱と前記端子が固定され
るブラシホルダーを備えたブラシ保持構造であって、前
記ブラシ箱に前記ピグテール引き出し用のスリットと、
前記スリットの横にピグテール仮保持用のブラシクリッ
プを保持するための係止部材とを設けて構成したもので
ある。このように構成することにより、本願請求項1に
記載の発明によると、機械装置によるモータ自動組立を
行う際にブラシ開放動作の信頼性を確保することができ
る。
【0012】また、上記目的を達成するために、本願請
求項2に記載の発明は、ピグテール仮保持用のブラシク
リップを保持するための係止部材の上面を、スリットの
横からブラシ箱上面のスリットの形成方向と反対側のブ
ラシ箱上面端部まで形成したものである。このように構
成することにより、本願請求項2に記載の発明による
と、ブラシが開放され、ブラシバネの押圧で飛び出すと
きにピグテールが係止部に引っ掛かるのを防止すること
ができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。図1には、本発明に係るモータのブラシ保
持装置の一実施の形態が示されている。
【0014】図において、ブラシ2はブラシ箱1に収納
され保持されており、このブラシ箱1の上面には、ピグ
テール3を引き出すためのスリット5が形成されてお
り、引き出されたピグテール3の先には、導通用の端子
4が接合されている。また、このブラシ箱1の上面両端
には、ブラシ箱1より上方に突出する係止部材6、7が
形成されている。この係止部材6、7は、フランジ状に
ブラシ箱1上面に突設して形成され、かつ、スリット5
の横からブラシ箱1上面のスリット5の形成方向と反対
側のブラシ箱1上面端部まで形成されている。
【0015】また、このブラシ箱1の奥には、図示され
ていないブラシバネが設けられており、このブラシバネ
によって、ブラシ2が図示矢印Pに示す方向に常時押圧
されている。また、係止部材6、7には、ブラシ箱1上
面のスリット5の横の適宜位置に、それぞれ孔1A、1
Bが設けられている。この孔1A、1Bには、ブラシク
リップ8が嵌挿するようになっている。
【0016】このように構成されるブラシ保持装置の組
立にあたっては、まず、ブラシ箱1の上面に形成された
スリット5から先端に導通用の端子4の接合されている
ピグテール3を引き出した状態で、ブラシ2をブラシ箱
1に挿入する。そして、このブラシ2は、ピグテール3
が係止部材6、7の孔1A、1Bの位置よりもブラシバ
ネ側に位置するまで押し込む。しかる後、係止部材6、
7の孔1A、1Bに、ブラシクリップ8を、図1に図示
の矢印Cに示す方向に挿入して係止する。このブラシク
リップ8によって、ピグテール3がブラシクリップ8に
当接して引っ掛かり、ブラシ2がブラシクリップ8によ
って仮保持される。
【0017】このような状態から、ブラシ保持装置にお
いてブラシ2を開放状態にするには、図2に示す如く行
う。すなわち、モータ組立に際し、整流子を配置後、ブ
ラシクリップ8を図2に図示の矢印Rに示す方向に引き
抜く。すると、ピグテール3は、ブラシクリップ8の押
さえが無くなり、ブラシバネの押圧によってブラシ2が
図1に図示の矢印Pに示す方向に飛び出す。このブラシ
2の飛び出しとともにピグテール3はブラシ箱1の上面
付近を移動するが、孔1A、1Bの形成されている係止
部材6、7の上端面が所定高さ位置に保持しながらスリ
ット5の横からブラシ箱1上面のスリット5の形成方向
と反対側のブラシ箱1上面端部まで形成されているた
め、ピグテール3が移動する際の障害になることがはな
く、信頼性の高いブラシ開放動作が可能となる。なお、
ブラシクリップ8は鋼線などで作成してあり、先端部は
ブラシ開放時にピグテール3を傷つけないよう丸みを付
けてある。
【0018】図3には、本発明に係るモータのブラシ保
持装置の他の実施の形態が示されている。本実施の形態
が、図1に示される実施の形態と異なる点は、本実施の
形態がブラシ箱1の側面にピグテール3を引き出すため
のスリット5を設け、ブラシ箱1のスリット5形成面両
端に、ブラシ箱1より突出する係止部材6、7を形成
し、ブラシ2の仮保持をブラシ箱1の側面で行うように
してある点である。
【0019】
【発明の効果】本願請求項1に記載の発明によれば、ブ
ラシ箱にピグテール引き出し用スリットと、スリットの
横にピグテール仮保持用のブラシクリップを保持するた
めの係止部材とを設け、この係止部材にブラシクリップ
を着脱することにより、ブラシの仮保持および開放を行
うため、ブラシの開放動作を確実に行うことができ、モ
ータの自動組立に好適なブラシ保持装置を提供すること
ができる。
【0020】本願請求項2に記載の発明によれば、ピグ
テール仮保持用のブラシクリップを保持するための係止
部材の上面を、スリットの横からブラシ箱上面のスリッ
トの形成方向と反対側のブラシ箱上面端部まで形成して
あるため、ブラシが開放され、ブラシバネの押圧で飛び
出すときにブラシクリップを装着する係止部材がピグテ
ール移動の障害になることがなく、ピグテールが係止部
に引っ掛かるのを防止することができ、信頼性の高いブ
ラシ開放動作ができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るモータのブラシ保持装置の実施の
形態を示す斜視図である。
【図2】図1に図示の実施の形態におけるブラシ保持装
置のブラシ開放状態を示す斜視図である。
【図3】本発明に係るモータのブラシ保持装置の他の実
施の形態を示す斜視図である。
【図4】従来のブラシ保持装置を示す斜視図である。
【符号の説明】
1……ブラシ箱、1A、1B……孔、2……ブラシ、3
……ピグテール、4……端子、5……スリット、6、7
……係止部材、8……ブラシクリップ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピグテールが埋め込まれたブラシと、前
    記ブラシを整流子に押し付けるためのブラシバネと、前
    記ピグテールと接続され、他端を口出し線と接合される
    端子と、前記ブラシおよびブラシバネを保持するブラシ
    箱と、前記ブラシ箱と前記端子が固定されるブラシホル
    ダーを備えたブラシ保持構造であって、前記ブラシ箱に
    前記ピグテール引き出し用のスリットと、前記スリット
    の横にピグテール仮保持用のブラシクリップを保持する
    ための係止部材とを設けたことを特徴とするモータのブ
    ラシ保持装置。
  2. 【請求項2】 前記ピグテール仮保持用のブラシクリッ
    プを保持するための係止部材の上面は、前記スリットの
    横から前記ブラシ箱上面の該スリットの形成方向と反対
    側のブラシ箱上面端部まで形成したものである請求項1
    に記載のモータのブラシ保持装置。
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