JP2002199591A - 分散型電源の単独運転検出方法 - Google Patents

分散型電源の単独運転検出方法

Info

Publication number
JP2002199591A
JP2002199591A JP2000400493A JP2000400493A JP2002199591A JP 2002199591 A JP2002199591 A JP 2002199591A JP 2000400493 A JP2000400493 A JP 2000400493A JP 2000400493 A JP2000400493 A JP 2000400493A JP 2002199591 A JP2002199591 A JP 2002199591A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
injection
power supply
distributed power
frequency
interharmonic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000400493A
Other languages
English (en)
Inventor
Soji Nishimura
荘治 西村
Toshihiko Shikata
俊彦 志方
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissin Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissin Electric Co Ltd filed Critical Nissin Electric Co Ltd
Priority to JP2000400493A priority Critical patent/JP2002199591A/ja
Publication of JP2002199591A publication Critical patent/JP2002199591A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 次数間調波がとりうる周波数の設定数の制限
なく、系統に接続された複数の分散型電源により、極
力、系統の注入周波数の次数間調波のインピーダンス又
はアドミタンスの変化からの検出を優先して、系統停止
による連系運転から単独運転への移行を個別に検出でき
るようにする。 【解決手段】 電力系統(配電線4)に連系運転される
複数個の分散型電源6,6’のうちの、次数間調波がと
りうる周波数の設定数の個数までの各分散型電源6,
6’は注入・検出側の電源とし、この電源は、分散型電
源毎に異なる周波数の次数間調波を系統に注入し、系統
の注入周波数についての演算結果のインピーダンス又は
アドミタンスの変化に基づき、単独運転への移行を検出
し、残りの分散型電源6,6’は非注入・検出側の電源
とし、この電源は、注入・検出側の電源のいずれかから
系統に注入された次数間調波の電圧の変化に基づき、単
独運転への移行を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力系統に接続さ
れて連系運転される複数の分散型電源により、系統に注
入された系統基本波の非整数倍周波数の次数間調波(イ
ンターハーモニックス)を検出して系統停止による連系
運転から単独運転への移行を個別に検出する分散型電源
の単独運転検出方法に関し、詳しくは、分散型電源の個
数が次数間調波のとりうる周波数の数より多いときの単
独運転検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、配電系統等の電力系統に接続され
て系統に連系運転される分散型電源としては、太陽光発
電装置等のインバータ型のものと、ガスタービン発電装
置等の回転機を用いる回転機型のものとがある。
【0003】そして、これらの分散型電源は、何らかの
原因で上流側変電所の遮断器が開放して系統停止が発生
すると、連系運転から単独運転に移行する。
【0004】この単独運転によって系統が充電される
と、感電事故等が発生するおそれがある。
【0005】したがって、この種の分散型電源にあって
は、系統との連系運転から単独運転に移行したときに、
この移行を直ちに検出して分散型電源を系統から迅速に
解列する必要がある。
【0006】そして、この種の分散型電源の単独運転検
出方法として、特開平10−248168号公報(H0
2J 3/38),特開平11−252806号公報
(H02J 3/38)には、系統基本波に同期した系
統基本波の非整数倍周波数の次数間調波(インターハー
モニックス)を系統に注入し、系統の注入周波数の電
圧,電流の計測結果から、系統の注入周波数の次数間高
調波についてのインピーダンス又はアドミタンスを検出
し、系統停止によるその変化から分散型電源の連系運転
から単独運転への移行を迅速かつ確実に検出する方法が
記載されている。
【0007】また、系統に複数個の分散型電源が接続さ
れる場合、各分散型電源が接続されている系統の上位系
統で系統停止を検出して各分散型電源を一括して解列す
るより、分散型電源毎に個別に連系運転から単独運転へ
の移行を検出して解列する方が、耐圧階級等の面から有
利であり、耐圧の低い安価な装置で単独運転検出が行え
ることから、分散型電源毎に次数間調波を注入して分散
型電源毎に個別に連系運転から単独運転への移行を検出
することが好ましく、この場合、特願2000−192
769号の出願の明細書,図面等にも記載されているよ
うに、同一周波数の次数間調波の重複注入による誤検出
を回避するため、次数間調波の注入周波数を分散型電源
毎に異ならせる必要がある。
【0008】一方、特願平11−91542号の出願の
明細書,図面等には、系統停止に伴う分散型電源の連系
運転から単独運転への移行を、系統の注入周波数の次数
間調波の電圧変化から検出することが記載されている。
【0009】この場合、系統の電圧検出のみを行えばよ
く、インピーダンスやアドミタンスの演算も不要であ
り、簡易かつ安価な方法で単独運転検出が行える利点が
ある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の分散型電源
の単独運転検出方法にあっては、系統に接続された複数
の分散型電源につき、系統の次数間調波の注入周波数の
インピーダンス又はアドミタンスの変化から、系統停止
に伴う連系運転から単独運転への移行を分散型電源毎に
個別検出して解列する場合、次数間調波のとりうる周波
数(次数)が、系統の状態や設計条件等で予め決めら
れ、系統基本波周波数が60Hzであれば、例えば、12
6Hz(2.1次),132Hz(2.2次),…,172
Hz(2.9次)に限られるため、分散型電源毎に次数間
調波の周波数を異ならせて重複注入を回避しようとする
と、次数間調波のとりうる周波数の設定数(例えば9
個)の個数までの分散型電源についてしか、単独運転検
出が行えず、前記設定数をこえた残りの分散型電源につ
いては、単独運転検出が行えない問題点がある。
【0011】なお、系統に注入された次数間調波の電圧
変化から系統停止による連系運転から単独運転への移行
を検出する場合は、他の分散型電源から注入された次数
間調波であっても、その注入周波数の電圧変化から単独
運転への移行を検出することができるが、この場合は、
同一周波数の次数間調波の重複注入が発生すると、連系
運転中の注入周波数の電圧が2倍,3倍,…,に上昇し
て誤検出が生じ易く、しかも、その重複注入の発生を各
分散型電源側では知ることができない。
【0012】そのため、この種の分散型電源の単独運転
検出にあっては、検出の精度,信頼性等の面から、極
力、注入周波数のインピーダンス又はアドミタンスの変
化から単独運転への移行を検出することが望ましい。
【0013】本発明は、次数間調波のとりうる周波数の
設定数の制限なく、系統に接続された複数の分散型電源
により、極力、系統の注入周波数の次数間調波のインピ
ーダンス又はアドミタンスの変化から検出するようにし
て、系統停止による連系運転から単独運転への移行を、
個別に検出できるようにすることを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、本発明の分散型電源の単独運転検出方法は、請求
項1の場合、電力系統に接続されて系統に連系運転され
る複数個の分散型電源の単独運転検出により、系統に注
入された系統基本波の非整数倍周波数の次数間調波を、
個別に検出して系統停止による各分散型電源それぞれの
連系運転から単独運転への移行を検出する際、次数間調
波がとりうる周波数の設定数の個数までの各分散型電源
は注入・検出側の電源とし、各注入・検出側の電源は、
次数間調波の注入手段により、分散型電源毎に異なる周
波数の次数間調波を系統に注入し、運転状態の検出手段
により、系統のそれぞれの注入周波数の電圧,電流の計
測結果から、系統の注入周波数についてのインピーダン
ス又はアドミタンスを演算し、演算結果のインピーダン
ス又はアドミタンスの変化に基づき、連系運転から単独
運転への移行を検出し、設定数をこえた残りの分散型電
源は非注入・検出側の電源とし、非注入・検出側の電源
は、運転状態の検出手段により、注入・検出側の電源の
いずれかから系統に注入された次数間調波の電圧を計測
し、計測した電圧の変化に基づき、連系運転から単独運
転への移行を検出する。
【0015】したがって、次数間調波のとりうる周波数
の設定数より多くの分散型電源が系統に接続されている
場合、設定数の個数までの分散型電源は、注入・検出側
の電源であり、次数間調波の注入手段からそれぞれの周
波数の次数間調波を注入し、運転状態の検出手段によ
り、系統のそれぞれの注入周波数のインピーダンス又は
アドミタンスの変化から系統停止による連系運転から単
独運転への移行を検出する。
【0016】また、残りの分散型電源は、非注入・検出
側の電源であり、注入・検出側のいずれかの分散型電源
から系統に注入された次数間調波の電圧変化により、系
統停止による連系運転から単独運転への移行を検出す
る。
【0017】そのため、次数間調波のとりうる周波数の
設定数の制限なく、系統に接続された複数の分散型電源
により、系統の次数間調波のインピーダンス又はアドミ
タンスの変化からの検出を極力優先して、系統停止によ
る連系運転から単独運転への移行を、個別に検出するこ
とができる。
【0018】つぎに、請求項2の場合、各分散型電源に
より、電力系統の次数間調波の周波数監視から不使用周
波数の空きの次数間調波の有,無を検出し、空きの次数
間調波の有検出時、非注入・検出側の電源に設定中の分
散型電源を、注入・検出側の電源に変更し、この電源の
次数間調波の注入手段により、空きの次数間調波を系統
に注入する。
【0019】したがって、各分散型電源が自動的に使用
されていない空きの次数間調波を検出し、この検出に基
づき、各分散型電源が、優先的に注入・検出側の電源に
自己設定する。
【0020】そのため、極力、系統の次数間調波のイン
ピーダンス又はアドミタンスの変化に基づいて系統停止
による連系運転から単独運転への移行を検出するよう
に、各分散型電源の検出方法を自動設定し、請求項1の
検出方法と同様の単独運転検出を行うことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の実施の1形態について、
図1〜図4を参照して説明する。図1は電力系統の単線
結線図を示し、変電所1の6.6KV/220Vの変圧
器2の2次側から遮断器3を介して引出された電力系統
としての220Vの低圧の配電線4に、それぞれ連系・
解列用の常閉の開閉器5を介して、例えば#1,#2,
…,#9,#10の10個の分散型電源6が接続され
る。
【0022】これらの分散型電源6はインバータ型,回
転機型のいずれでもよく、系統に連系運転される。
【0023】つぎに、この形態の場合、次数間調波のと
りうる周波数(次数)の設定数は9個であり、各周波数
(次数)は、系統基本波周波数が60Hzの場合、126
Hz(2.1次),132Hz(2.2次),…,172Hz
(2.9次)である。
【0024】なお、特願平11−91542号の出願の
明細書,図面等にも記載されているように、配電線4の
ような7KV以下の配電系統にあっては、系統にリアク
トル付きの力率改善用コンデンサ設備等が接続された場
合にも、単独運転への移行が確実に検出できるようにす
るため、次数間調波の注入周波数は、2.7次未満の周
波数にすることが望ましく、7KV以上の高圧系統にあ
っては、次数間調波の注入周波数を3.6次未満にする
ことが望ましい。
【0025】つぎに、各分散型電源6は、いずれも次数
間調波の注入手段及び運転状態の検出手段を有する同一
構成の単独運転検出装置7を備える。
【0026】これらの検出装置7は、分散型電源6と別
個に配電線4に次数間調波を注入する独立注入方式(別
置方式)の場合、例えば図2に示すように形成される。
【0027】そして、各分散型電源6のうちの9個が注
入・検出側の電源になり、残りの1個が非注入・検出側
の電源になるが、いずれの電源になる場合も、各分散型
電源6は、連系運転中に、計器用変圧器8,計器用変流
器9の系統電圧,系統電流の計測信号に基づき、電力供
給制御部10によりインバータ又は回転機からなる発電
部11の運転を制御し、発電部11から開閉器5を介し
て配電線4に、系統基本波に同期した交流電力を供給す
る。
【0028】一方、各分散型電源6の単独運転検出装置
7は、次数間調波の注入手段を形成する注入部7aと、
分散型電源6の運転状態の検出手段を形成する検出部7
bと、設定部7cとからなる。
【0029】そして、注入・検出側の電源になった分散
型電源6の単独運転検出装置7は、その注入部7aにお
いて、計器用変圧器8の電圧の計測信号に基づくPLL
制御等により、設定部7cが指定した周波数の次数間調
波の制御信号を、電流注入制御部12が形成する。
【0030】さらに、電流注入制御部12の制御信号を
ゲート信号形成部13によりインバータ駆動用のゲート
信号に変換し、このゲート信号により、次数間調波注入
用のインバータ14を駆動し、このインバータ14から
配電線4に、指定された周波数の次数間調波の電流,す
なわち、2.1次,2.2次,…,2.9次のいずれか
の周波数の電源信号を注入する。
【0031】また、検出部7bにおいては、計器用変圧
器8,計器用変流器9の計測信号に基づき、計測部15
のFFT,DFT等のデジタル波形解析により、自装置
の次数間調波の注入点からみた配電線4の時々刻々の注
入周波数の電圧,電流を検出して計測し、その計測結果
の電圧,電流の情報をインピーダンス(アドミタンス)
の演算部16に供給する。
【0032】そして、この演算部16は自注入周波数f
mの電圧をVm,電流をImとすると、配電線4のその
注入周波数fmについてのインピーダンスZm又はアド
ミタンスYm=1/Zmを、Zm=Vm/Im,Ym=
Im/Vmのベクトル演算から求める。なお、Vm,I
m,Zm,Ymはベクトル値である。
【0033】さらに、演算部16の演算結果のインピー
ダンスZm又はアドミタンスYmを単独運転判定部17
に供給し、この判定部17により、例えば前記の特開平
10−248168号公報,特開平11−252806
号公報に記載のように、インピーダンスZm,アドミタ
ンスYmの変化から、系統停止による遮断器3の開放に
基づく分散型電源6の連系運転から単独運転への移行を
検出する。
【0034】なお、特開平10−24 168号公報記
載の検出方法の場合は、インピーダンス又はアドミタン
スYmを配電線4の短絡容量に換算し、この短絡容量の
変化に基づき、系統停止によるインピーダンスZm,ア
ドミタンスYmの変化から、分散型電源6の連系運転か
ら単独運転への移行を判定して検出する。
【0035】また、特開平11−252806号公報に
記載の検出方法の場合は、インピーダンスZm又はアド
ミタンスYmの変化の容量性,誘導性の方向及び量か
ら、系統停止による分散型電源6の連系運転から単独運
転への移行を判定して検出する。
【0036】そして、単独運転に移行したときは、判定
部17の単独運転の検出出力により、解列制御部18を
介して開閉器5を開放し、その分散型電源6を配電線4
から直ちに解列する。
【0037】つぎに、計測部15の波形解析により検出
した配電線4の最新の各注入周波数の次数間調波の情報
は、設定部7cにも送られる。
【0038】この設定部7cは自装置の分散型電源6の
運転中にのみ、例えば図3に示す設定プログラムをくり
返し実行し、そのステップS1 により、自装置の分散型
電源6が非注入・検出側の電源になっているか否かを判
別し、注入・検出側の電源になっているときは、ステッ
プS1 からステップS3 に移行し、注入部7a,検出部
7bを現在の注入周波数の次数間調波の注入,検出に維
持し、自装置に前記の注入,検出を行わせる。
【0039】一方、運転開始時等は、自装置の分散型電
源6が非注入・検出側の電源になっているため、ステッ
プS1からステップS3に移行し、計測部15から供給さ
れた配電線4の現在の各注入周波数と、予め記憶した次
数間調波のとりうる全ての周波数とを比較し、不使用の
空きの次数間調波の有,無を検出する。
【0040】そして、空き周波数の次数間調波の有検出
時、ステップS4 を介してステップS5 に移行し、自装
置の分散型電源6を注入・検出側の電源に変更し、ステ
ップS6 により自装置の注入周波数を検出した空きの周
波数のいずれか1つに決定し、電流注入制御部12にこ
の決定周波数での運転開始を指令するとともに、計測部
15にその周波数の注入・検出を指令する。
【0041】さらに、ステップS7,S8により、前記決
定した空きの周波数の注入・検出を演算部16,判定部
17に指令し、両部16,17をその周波数についての
インピーダンスの演算,そのインピーダンスの変化から
の単独運転の検出に設定する。
【0042】これらの設定に基づき、その検出装置7は
自動的に、検出した空きの周波数を注入周波数に設定
し、この周波数の次数間調波の電流を配電線4に注入
し、配電線4のその注入周波数についてのインピーダン
スの変化から単独運転への移行を検出する。
【0043】また、ステップS3 の調査により不使用の
空きの次数間調波が検出されなければ、ステップS4
らステップS9に移行してその装置7の分散型電源6を
非注入・検出側の電源に維持する。
【0044】このとき、電流注入制御部12は停止し、
ステップS10により、検出する次数間調波の周波数を、
他の分散型電源6の検出装置7が使用中の9個の次数間
調波のいずれかの周波数,例えば#1の検出装置7が注
入した2.1次の周波数に決定し、その周波数の非注入
・検出を計測部15及び判定部17に指令する。
【0045】そして、ステップS11により、決定した周
波数の次数間調波の電圧を計測部15が計測して監視
し、その電圧情報を、演算部16で演算するとなく判定
部17に送り、ステップS12により、その電圧変化から
単独運転への移行を検出する。
【0046】したがって、各分散型電源6の単独運転の
検出が、それらのうちの次数間調波のとりうる周波数の
設定数に相当する9個までの分散型電源6については、
異なる周波数の次数間調波を配電線4に注入し、配電線
4の各注入周波数の電流,電圧の計測結果から、配電線
4の各注入周波数についてのインピーダンス又はアドミ
タンスの変化を求め、この変化に基づき、系統停止によ
る連系運転から単独運転への移行を、同一周波数の次数
間調波を重複注入することなく、個別に、確実に検出す
ることができる。
【0047】しかも、次数間調波の周波数の設定数をこ
える残りの分散型電源6,すなわち、この形態では#1
0の分散型電源6については、他の分散型電源6のいず
れかの単独運転検出装置7が配電線4に注入した次数間
調波の電流に基づく配電線4のその注入周波数の電圧変
化から、系統停止による連系運転から単独運転への移行
を検出することができる。
【0048】そのため、系統に接続された複数の分散型
電源6につき、次数間調波のとりうる周波数の設定数の
制限を受けることなく、極力、注入周波数の次数間調波
についての系統のインピーダンス又はアドミタンスの変
化からの検出を優先して、系統停止による連系運転から
単独運転への移行を、同一周波数の次数間調波の注入を
回避して、個別に検出することができる。
【0049】さらに、この形態の場合、各分散型電源6
の単独運転検出装置7の設定部7cにより、配電線4の
注入周波数の監視に基づき、自動的に不使用周波数の空
きの次数間調波の有,無を監視して検出し、空きの次数
間調波の有検出時、非注入・検出側の電源に設定中の分
散型電源6を、いわゆる早いもの順に、注入・検出側の
電源に変更し、その単独運転検出装置7から配電線4に
前記空きの次数間調波の電流を注入し、配電線4の自装
置の注入周波数についてのインピーダンス又はアドミタ
ンスの変化に基づき、連系運転から単独運転への移行を
検出したため、自動的に、空きの次数間調波が生じない
ようにして、極力、前記のインピーダンス又はアドミタ
ンスの変化からの単独運転への移行の検出を優先し、各
分散型電源6により個別に単独運転検出を行うことがで
きる。
【0050】そして、例えば配電線4の#1の分散型電
源6が昼間のみ運転され、#10の分散型電源6が夜間
のみ運転される場合には、各分散型電源6の単独運転検
出装置7が、それぞれの分散型電源6の運転中にのみ動
作するため、昼間は#1の分散型電源6が注入・検出側
の電源になり、その単独運転検出装置7により配電線4
の注入周波数のインピーダンス又はアドミタンスの変化
から単独運転への移行を検出し、夜間は#1の分散型電
源6の代わりに#10の分散型電源6が注入・検出側の
電源になり、その単独運転検出装置7により配電線4の
注入周波数のインピーダンス又はアドミタンスの変化か
ら単独運転への移行を検出することができ、とりうる周
波数が限られた次数間調波を用いて極めて効率よく信頼
性の高い単独運転検出を行うことができる。
【0051】ところで、配電線4に接続される分散型電
源6の個数には制限がなく、配電線4に接続された分散
型電源6が多く、複数個の分散型電源6が非注入・検出
側の電源となるときは、非注入・検出側の電源となった
各分散型電源6の単独運転検出装置7により、注入・検
出側の電源となった各分散型電源6の注入周波数のいず
れかの次数間調波の電圧変化から単独運転への移行を検
出すればよく、この場合、非注入・検出側の分散型電源
6毎に電圧検出する注入周波数を変えてもよいが、非注
入・検出側の全ての分散型電源6の電圧検出する注入周
波数が同じであってもよい。
【0052】つぎに、各分散型電源が図4のインバータ
型の分散型電源6’の場合は、その発電部11のインバ
ータを次数間調波の注入に利用して単独運転検出を簡単
かつ安価な構成で行うため、図2の単独運転検出装置7
の代わりに、図4の単独運転検出装置7’を設けること
が好ましい。
【0053】この場合、検出装置7’はその注入部7
a’に電流注入制御部12のみが設けられ、この制御部
12の制御信号が分散型電源6’の発電部11に設けら
れた信号加算部19に供給され、この信号加算部19に
より、制御部12の制御信号と電力供給制御部10の制
御信号とが加算されて合成される。
【0054】そして、加算部19の出力信号がゲート信
号形成部20を介してインバータ21に駆動信号として
供給され、このインバータ21は、系統基本波に同期し
た交流電力を配電線4に給電するとともに、次数間調波
の電流を配電線4に注入する。
【0055】また、検出装置7’の検出部7b’,設定
部7c’は図2の検出装置7の検出部7b,設定部7c
と同一に形成され、それらと同様に動作する。
【0056】つぎに、前記実施の形態にあっては、単独
運転検出装置7,7’に設定部7c,7c’を設け、不
使用の空きの次数間調波が発生すると、自動的に非注入
・検出側の電源に設定中の分散型電源6,6’を注入・
検出側の分散型電源6に変更するようにしたが、例えば
検出装置7,7’の設定部7c,7c’を省き、モニタ
表示器等に表示された計測部15の計測結果の各注入周
波数をオペレータが監視して空きの次数間調波の有,無
を判別し、この判別に基づき、手動操作で非注入・検出
側の分散型電源6を注入・検出側の分散型電源6に変更
するようにしてもよく、この場合は、検出装置7,7’
が一層簡単かつ安価になる利点がある。
【0057】そして、分散型電源6,6’の個数,次数
間調波のとりうる周波数の設定数等は、前記実施の形態
のものに限られるものではなく、本発明は、種々の分散
型電源の単独運転検出に適用することができる。
【0058】
【発明の効果】本発明は、以下に記載する効果を奏す
る。まず、請求項1の場合は、次数間調波のとりうる周
波数の設定数より多くの分散型電源6,6’が系統(配
電線4)に接続されている場合、前記設定数の個数まで
の分散型電源は、注入・検出側の電源になり、次数間調
波の注入手段(注入部7a,7a’)により、それぞれ
の周波数の次数間調波を注入し、運転状態の検出手段
(検出部7b)により、系統のそれぞれの注入周波数の
インピーダンス又はアドミタンスの変化から系統停止に
よる連系運転から単独運転への移行を検出することがで
き、残りの分散型電源6は、非注入・検出側の電源にな
り、注入・検出側のいずれかの分散型電源6から系統に
注入された次数間調波の電圧変化により、系統停止によ
る連系運転から単独運転への移行を検出することができ
る。
【0059】そのため、次数間調波のとりうる周波数の
設定個数の制限なく、系統に接続された複数の分散型電
源6により、極力、系統の次数間調波のインピーダンス
又はアドミタンスの変化からの検出を優先して、系統停
止による連系運転から単独運転への移行を、個別に検出
することができる。
【0060】つぎに、請求項2の場合、各分散型電源6
が自動的に使用されていない空きの次数間調波の有,無
を検出して監視し、空きの次数間調波の有検出時、非注
入・検出側に設定中の分散型電源6,6’を、注入・検
出側の電源に変更するため、極力、系統の次数間調波の
インピーダンス又はアドミタンスの変化から、系統停止
による連系運転から単独運転への移行を検出するよう
に、各分散型電源の検出方法を自動設定して、請求項1
の検出方法と同様の単独運転検出を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の1形態の単線結線図である。
【図2】図1の一部の詳細な結線図である。
【図3】図2の単独運転検出装置の動作説明用のフロー
チャートである。
【図4】図2の単独運転検出装置の他の例の結線図であ
る。
【符号の説明】
4 配電線 6 分散型電源 7 単独運転検出装置 7a,7a’ 注入部 7b 検出部 7c 設定部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力系統に接続されて前記系統に連系運
    転される複数個の分散型電源の単独運転検出により、前
    記系統に注入された系統基本波の非整数倍周波数の次数
    間調波を、個別に検出して系統停止による各分散型電源
    それぞれの前記連系運転から単独運転への移行を検出す
    る際、 前記次数間調波がとりうる周波数の設定数の個数までの
    各分散型電源は注入・検出側の電源とし、 該各注入・検出側の電源は、 前記次数間調波の注入手段により、分散型電源毎に異な
    る周波数の前記次数間調波を前記系統に注入し、 運転状態の検出手段により、前記系統のそれぞれの注入
    周波数の電圧,電流の計測結果から、前記系統の前記注
    入周波数についてのインピーダンス又はアドミタンスを
    演算し、演算結果のインピーダンス又はアドミタンスの
    変化に基づき、前記連系運転から前記単独運転への移行
    を検出し、 前記設定数をこえた残りの分散型電源は非注入・検出側
    の電源とし、 該非注入・検出側の電源は、 運転状態の検出手段により、前記注入・検出側の電源の
    いずれかから前記系統に注入された前記次数間調波の電
    圧を計測し、計測した電圧の変化に基づき、前記連系運
    転から前記単独運転への移行を検出することを特徴とす
    る分散型電源の単独運転検出方法。
  2. 【請求項2】 各分散型電源により電力系統の次数間調
    波の周波数監視から不使用周波数の空きの次数間調波の
    有,無を検出し、 前記空きの次数間調波の有検出時、非注入・検出側の電
    源に設定中の分散型電源を、注入・検出側の電源に変更
    し、該電源の次数間調波の注入手段により、前記空き周
    波の次数間調波を前記系統に注入することを特徴とする
    請求項1記載の分散型電源の単独運転検出方法。
JP2000400493A 2000-12-28 2000-12-28 分散型電源の単独運転検出方法 Pending JP2002199591A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000400493A JP2002199591A (ja) 2000-12-28 2000-12-28 分散型電源の単独運転検出方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000400493A JP2002199591A (ja) 2000-12-28 2000-12-28 分散型電源の単独運転検出方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002199591A true JP2002199591A (ja) 2002-07-12

Family

ID=18865081

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000400493A Pending JP2002199591A (ja) 2000-12-28 2000-12-28 分散型電源の単独運転検出方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002199591A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100421329C (zh) * 2005-09-30 2008-09-24 欧姆龙株式会社 单独运转检测装置和单独运转检测装置的控制方法
JP2011036066A (ja) * 2009-08-04 2011-02-17 Kansai Electric Power Co Inc:The 注入電流同期装置
WO2012014315A1 (ja) * 2010-07-30 2012-02-02 三菱電機株式会社 パワーコンディショナ
JP2012034452A (ja) * 2010-07-29 2012-02-16 Hitachi Ltd スマートグリッドの監視制御方法及び装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100421329C (zh) * 2005-09-30 2008-09-24 欧姆龙株式会社 单独运转检测装置和单独运转检测装置的控制方法
JP2011036066A (ja) * 2009-08-04 2011-02-17 Kansai Electric Power Co Inc:The 注入電流同期装置
JP2012034452A (ja) * 2010-07-29 2012-02-16 Hitachi Ltd スマートグリッドの監視制御方法及び装置
WO2012014315A1 (ja) * 2010-07-30 2012-02-02 三菱電機株式会社 パワーコンディショナ
JP5538543B2 (ja) * 2010-07-30 2014-07-02 三菱電機株式会社 パワーコンディショナ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6603290B2 (en) Anti-islanding detection scheme for distributed power generation
Hernandez-Gonzalez et al. Current injection for active islanding detection of electronically-interfaced distributed resources
US20140200722A1 (en) Method and system of anti-islanding of a microgrid in a grid-connected microgrid system
AU2010212454A1 (en) System and method for monitoring power filters and detecting power filter failure in a wind turbine electrical generator
US9627923B2 (en) Apparatus and methods for backfeed detection in and control of uninterruptible power systems
CN109490638A (zh) 多光伏电源并网的直流电力系统的阻抗测量式孤岛检测法
AU2015416888A1 (en) Microgrid segmentation
CN101938140A (zh) 分布式电源系统
JP2002199591A (ja) 分散型電源の単独運転検出方法
Zeineldin et al. Safe controlled islanding of inverter based distributed generation
JP2010166759A (ja) 分散電源連系システムおよび系統連系保護装置
JP7013840B2 (ja) 分散型電源の保護装置及びそれを備えたシステム
CN106124890A (zh) 一种光伏并网发电系统的反孤岛检测方法
KR100856715B1 (ko) 마이크로 그리드용 단독 운전 검출 방법 및 그 장치
JP2001298865A (ja) 分散型電源の運転監視装置
Sontidpanya et al. An island detection demonstration on a laboratory sized power Grid (LabGrid)
Azevedo et al. Voltage quality improvement of microgrids under islanding mode
JP2002199590A (ja) 分散型電源の単独運転検出方法
JP2001258161A (ja) 分散型電源及び電力設備
JP7176384B2 (ja) 蓄電システム及び、電流センサの異常判定方法
JP3377776B2 (ja) 分散型電源の単独運転検出方法及び単独運転検出装置
CN111509749A (zh) 离网系统中离网运行的储能变流器的控制方法和装置
CN104569742B (zh) 一种适用于用户侧微电网的孤岛检测方法
US11101659B2 (en) Detection device, power conditioner, detection method, and storage medium
Tang et al. Synchrophasor based transmission system anti-islanding scheme