JP2002199486A - 雑音除去装置およびオーディオ装置 - Google Patents

雑音除去装置およびオーディオ装置

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Masayuki Tsuji
雅之 辻
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賢一 田浦
Masayuki Ishida
雅之 石田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い周波数成分を多く含んだ信号に対しても
補正信号を小さくすることが可能な、ノイズ抑圧能力を
向上させた雑音除去装置およびこれを有するオーディオ
装置を得る。 【解決手段】 FM復調信号に含まれる雑音を検出する
雑音検出手段と、FM復調信号に含まれるオーディオ信
号を復調するオーテ゛ィオ信号復調手段と、オーテ゛ィオ信号復調手段
より出力されるオーテ゛ィオ信号を入力とし、雑音検出手段に
より検出された雑音の発生時点前後のオーテ゛ィオ信号に基づ
いてオーテ゛ィオ信号の補正信号を出力する第1の補正手段
と、オーテ゛ィオ信号復調手段より出力されるオーテ゛ィオ信号を入力
とし、雑音検出手段により検出された雑音の発生時点の
以前または以降の少なくともいずれかのオーテ゛ィオ信号に所
定の処理を施した信号に基づいてオーテ゛ィオ信号の補正信号
を出力する第2の補正手段と、オーテ゛ィオ信号復調手段より
出力されるオーテ゛ィオ信号の高域成分のレベルを検出する高
域レベル検出手段と、高域レベル検出手段の出力に基づ
いて第1または第2の補正手段のいずれかを選択する選
択手段とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オーディオ信号受
信の際の雑音除去装置に関わり、より具体的には、パル
ス性ノイズが混入しやすい、例えばカーラジオ等に用い
られる雑音除去装置およびカーラジオ等のオーディオ装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、自動車の環境における電磁波ノ
イズを考えた場合、イグニッションノイズ、ミラーノイ
ズなど多数のパルス性の電磁波ノイズ(パルス性ノイズ
と称する場合もある)が発生している。これらパルス性
ノイズは車両内部のカーラジオに接続された受信アンテ
ナに混入するため、その出力音声信号にパルス性ノイズ
が発生することは通常良く経験されることであり、この
ためカーラジオでは一般にパルス性ノイズを除去するた
めの雑音除去装置が用いられている。
【0003】図9は例えば特開昭63−87026号公
報に記載された従来の(パルス性)雑音除去装置のブロ
ック図である。図においてFM受信機のFM中間周波数
信号を入力するとFM検波回路1から出力された検波信
号がLPF(ローパスフィルタ)からなる遅延回路2に
供給されて遅延され、遅延回路2の出力はゲート回路
3、そしてレベルホールド回路4を介してステレオ復調
回路5に供給される。また、検波信号はHPF(ハイパ
スフィルタ)6に供給され、HPF6を通過したノイズ
成分信号はノイズアンプ7によって増幅されてノイズ検
波回路8に供給される。
【0004】ノイズ検波回路8はノイズアンプ7の出力
信号を整流する整流回路からなり、これによりノイズ検
出出力を得る。このノイズ検波出力は波形整形回路9お
よび積分回路10に供給される。なお、HPF6、ノイ
ズアンプ7、ノイズ検波回路8、波形整形回路9および
積分回路10を含んでノイズ検出手段11が構成され
る。
【0005】波形整形回路9はノイズ検波出力を所定の
時間幅のパルス幅のパルスに変換してゲート回路3に供
給する。波形整形回路9からゲート回路3に供給された
パルスによってゲート回路3は駆動されて信号遮断状態
になり、信号遮断状態時にはレベルホールド回路4によ
って信号遮断前の遅延出力レベルが保持されてステレオ
復調回路5に供給される。
【0006】これによってパルス性ノイズに起因する復
調信号の電位の急変によるスパイク状ノイズの発生が防
止される。波形整形回路9からパルスが供給されていな
い場合は、ゲート回路3とレベルホールド回路4は信号
通過状態(スルー)になる。
【0007】また、積分回路10はノイズ検波出力を平
滑化してノイズレベルに応じた直流信号を得てノイズア
ンプ7に積分回路10の出力を与える(フィードバック
する)ことによりAGCループを形成する。
【0008】なお、遅延回路2はパルス性ノイズがHP
F6に供給されてからゲート回路3を遮断状態にするま
での時間を補うために設けられている。また、ステレオ
復調回路5には、図10に示すようにLch(左チャン
ネル)信号とRch(右チャンネル)信号が(Lch+
Rch)/2を中心として周波数38kHzにより平衡
変調された形で入力されるので、例えば38kHzで時
分割することによりLch信号とRch信号とを分離し
て取り出すことができる(Lch信号、Rch信号また
は、Lch信号およびRch信号の各ステレオ信号を総
称してオーディオ信号と称す)。
【0009】また、上述のように先の信号をレベルホー
ルドして出力するもののほかに、パルス性ノイズの発生
した前後のレベルより平均値等により補正する方法もあ
る。ところで、この方法においては、以下のような問題
点がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】図11(a)に補正期
間に対し低い周波数の信号を補正した補正誤差が最も大
きくなる場合の波形を示す。同図の○印は●印を補正し
た値で、○印と●印の差が補正誤差を示している。
【0011】次に、図11(b)に補正期間に対し高い
周波数の信号を補正した場合の波形を示す。同図の○印
は●印を補正した値を示している。図11(a)と同様
に○印と●印の差が補正誤差を示している。
【0012】ここで、各補正誤差をみると図11(b)
の方が大きい。つまり補正期間に対する周波数の相対的
な時間幅の関係が非常に重要であり、高い周波数成分の
信号を補正しても誤差が大きいことがわかる。このため
高い周波数を多く含む信号に対して補正を行っても補正
誤差がノイズとして聞こえる。ここで、パルス性ノイズ
のパルス幅が数十μs〜数百μsに対しコンポジット信
号は図10に示す様に38kHzで平衡変調された成分
が有りパルス性ノイズに対し信号の周期が短いため図1
1(b)のような補正誤差が生じる。
【0013】本発明はこの点に鑑み、高い周波数成分を
多く含んだ信号に対しても補正誤差を小さくすることが
可能な、ノイズ抑圧能力の向上させた雑音除去装置を得
ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係る雑音除去装
置は、FM復調信号に含まれる雑音を検出する雑音検出
手段と、前記FM復調信号に含まれるオーディオ信号を
復調するオーディオ信号復調手段と、該オーディオ信号
復調手段より出力される前記オーディオ信号を入力と
し、前記雑音検出手段により検出された雑音の発生時点
前後の前記オーディオ信号に基づいて該オーディオ信号
の補正信号を出力する第1の補正手段と、前記オーディ
オ信号復調手段より出力される前記オーディオ信号を入
力とし、前記雑音検出手段により検出された雑音の発生
時点の以前または以降の少なくともいずれかの前記オー
ディオ信号に所定の処理を施した信号に基づいて前記オ
ーディオ信号の補正信号を出力する第2の補正手段と、
前記オーディオ信号復調手段より出力される前記オーデ
ィオ信号の高域成分のレベルを検出する高域レベル検出
手段と、該高域レベル検出手段の出力に基づいて前記第
1または第2の補正手段のいずれかを選択する選択手段
とを備えることを特徴とする。
【0015】また、第1の補正手段は、雑音の発生時点
の直前および直後に存在する2つの信号値の直線補間か
ら求まる信号値の低域フィルタ出力を補正信号として出
力することを特徴とする。
【0016】また、第2の補正手段における所定の処理
により、オーディオ信号復調手段より出力されるオーデ
ィオ信号の低域通過フィルタ出力を前記オーディオ信号
における雑音の発生時点直前においてホールドした信号
値を補正信号とすることであることを特徴とする。
【0017】また、第2の補正手段は、雑音の発生時点
前後にそれぞれ存在する複数の信号値を前記雑音の発生
前後のそれぞれに対応して平均することによって得られ
る2つの平均信号値の直線補間から求まる信号値の低域
フィルタ出力を補正信号とすることを特徴とする。
【0018】また、復調されたオーディオ信号における
全帯域のレベルを検出するレベル検出手段をさらに備
え、該レベル検出手段のレベル出力に対する高域レベル
検出手段のレベル出力の割合と所定値との関係に基づい
て選択手段を動作させることを特徴とする。
【0019】また、雑音検出手段は、高域レベル検出手
段の出力レベルに応じて、その検出感度が可変であるこ
とを特徴とする。
【0020】また、第1の補正手段と第2の補正手段と
にFM復調信号を入力し、オーディオ信号を構成する右
チャンネル信号および左チャンネル信号間における加算
信号のレベルと減算信号のレベルとに基づいて選択手段
を動作させることを特徴とする。
【0021】本発明に係るオーディオ装置は、上記のい
ずれかに記載された雑音除去装置を備えることを特徴と
する。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、例えばカーラジオ等のカー
オーディオ機器、車搭載型テレビのカービデオ機器等の
オーディオ出力装置、またはこのオーディオ出力装置を
含むような映像音声装置等に適用することで雑音除去に
絶大なる効果を発揮することが可能な構成の実施の形態
について述べる。
【0023】以下、この発明をその実施の形態を示す図
面に基づいて具体的に説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1である雑
音除去装置のブロック構成図である。
【0024】1000は受信した放送電波等より、FM
信号を復調するためのFM復調器、5はステレオ復調手
段、12はステレオ復調手段5のRchの中低域信号用
の中低域用補正手段、13はステレオ復調手段5のRc
hの高域信号用の高域用補正手段、21は高域用補正手
段13と中低域用補正手段12の出力信号を切り替える
スイッチ、14はステレオ復調手段5のLchの中低域
信号用の中低域用補正手段である(ここで、中低域用補
正手段12、14は、それぞれRch、Lchに対応し
て設けられた第1の補正手段である。)。
【0025】15はステレオ復調手段5のLchの高域
信号用の高域用補正手段、22は高域用補正手段15と
中低域補正手段14の出力信号を切り替えるスイッチ、
16はスイッチ21の出力信号のレベル(エンベロー
プ)を検出するレベル検出手段、17はスイッチ21の
出力信号の高域成分を検出する高域レベル検出手段であ
る(ここで、高域用補正手段13、15は、それぞれR
ch、Lchに対応して設けられた第2の補正手段であ
る。)。
【0026】18はスイッチ22の出力信号のレベルを
検出するレベル検出手段、19はスイッチ22の出力信
号の高域成分を検出する高域レベル検出手段、200は
レベル検出手段16および高域レベル検出手段17の各
出力レベルにスイッチ21を制御するための選択手段、
201はレベル検出手段18および高域レベル検出手段
19の各出力レベルに応じてスイッチ22を制御するた
めの選択手段である。
【0027】次に動作について説明する。例えば、先に
延べたオーディオ出力装置の一例としてのカーラジオに
おいては、付属のアンテナ等により、受信された放送信
号はFM復調器1000によりFM復調信号が出力され
る。このFM復調信号はステレオ復調回路5およびノイ
ズ検出手段110にそれぞれ入力され、以下に詳細に述
べる処理を施される。
【0028】まず、ノイズ検出手段110は、例えば従
来の装置におけるノイズ検出手段11と同じようにパル
ス性ノイズを検出する。ノイズ検出手段110の出力信
号としては、パルス性ノイズを検出した期間に高レベル
(Hレベル)、検出しなかった期間に低レベル(Lレベ
ル)のゲート信号を出力し、このゲート信号出力は高域
用補正手段13、中低域用補正手段12、高域用補正手
段15および中低域用補正手段14に入力される。
【0029】次に各補正手段12〜15はゲート信号が
Hレベルの期間における入力信号(ステレオ復調手段5
からの出力)を補正し、Lレベルの期間では入力信号を
そのまま出力する。
【0030】(補正期間前後の値による補正について)
ここで、中低域用補正手段12および14は、補正期間
の前後の値を用いて、ノイズが発生した期間(以下、ノ
イズ期間と称する)の信号を直線補間する(この直線補
間により出力される信号を補正信号と称する)。なお、
この補正信号は低域フィルタを介して出力してもよい。
【0031】この中低域用補正手段12および14を用
い、ノイズ期間に対して波長が長い(すなわち、周波数
が低い)信号を直線補間した結果、補正誤差が最も大き
くなる場合と、ノイズ期間に対して波長が短い(すなわ
ち、周波数が高い)信号を直線補間した結果、補正誤差
が最も大きくなる場合の波形の例を図2に示す。
【0032】図2中の●印はノイズが発生しなかった場
合の本来得られるべきレベルであり、この例の場合には
補正誤差が最も大きくなるポイントに相当し、▽印がそ
の補正値(中低域用補正手段12による補正値)を示し
ている。
【0033】図2(a)はステレオ復調手段5の出力信
号の波長が補正期間に対して長い(すなわち、周波数が
補正期間に対し低い)場合を示しており、▽印と●印の
レベル差(差分値)が小さく、補正による誤差は信号波
形の振幅に対して非常に小さいかほとんどない。このよ
うに第1の補正手段においては、雑音の発生時点を含む
所定期間の直前および直後に存在する信号値に基づいて
雑音を補正するための補正信号を出力する(以下の各実
施の形態の説明における第1の補正手段については、特
に断りのない限り同様の動作を行うものとする)。
【0034】図2(b)はステレオ復調手段5の出力信
号の波長が補正期間に対して短い(すなわち、周波数が
補正期間に対し高い)場合を示しており、▽印と●印の
レベル差(差分値)が大きく、補正による誤差は信号波
形の振幅に対して大きい。
【0035】すなわち、信号波形の波長が短い信号波形
(すなわち、高い周波数の信号波形)に対して、上述し
た中低域用補正手段12を用いた補間を行うと、十分な
ノイズの抑圧効果が得られないことになる。
【0036】(平均期間における平均値を用いた補正に
ついて)次に、高域用補正手段13および15は補正期
間の前と後で平均化処理を行い(◆印が平均期間におけ
る平均値)、この2つの平均値(補正信号としての平均
信号値)を用いて直線補間を行う。なお、この補正信号
(平均信号値)は低域フィルタを介して出力される。
【0037】なお、ここにおける平均期間とはノイズ期
間の前後における所定の期間であって、その期間中に含
まれる複数の信号値に基づいて、その期間における信号
レベルの平均値が求められる。
【0038】この高域用補正手段13および15を用い
て、補正期間に対し低い周波数と高い周波数の信号を補
正した波形を図2に示す。
【0039】図2(a)はステレオ復調手段5の出力信
号の波長が補正期間に対して長い(すなわち、周波数が
補正期間に対し低い)場合を示しており、●印とのレベ
ル差は▽印の方が○印よりも小さくなっている。
【0040】図2(b)はステレオ復調手段5の出力信
号の波長が補正期間に対して長い(すなわち、周波数が
補正期間に対し低い)場合を示しており、●印とのレベ
ル差は○印の方が▽印より小さくなっている。
【0041】従って、信号波形の波長が補正期間に対し
て十分に長い(すなわち、信号波形の周波数が補正期間
に対し低い)場合には中低域用補正手段12および14
を用いて補正(補間処理)を行い、信号波形の波長が補
正期間に対して短い(すなわち、信号波形の周波数補正
期間に対し高い)場合には高域用補正手段13および1
5を用いて補正(補間処理)を行う。このように第2の
補正手段においては、雑音の発生時点を含む所定期間の
直後に存在する複数の信号値に基づいて雑音を補正する
ための補正信号を出力する(以下の各実施の形態の説明
における第2の補正手段については、特に断りのない限
り同様の動作を行うものとする)。
【0042】(レベル検出手段について)次に、レベル
検出手段について説明する(以下では、理解を簡単にす
るため、まずRchの系列に係わる構成について述べ
る)。
【0043】レベル検出手段16においては、高域用補
正手段12または中低域用補正手段13を用いて補正さ
れた信号のレベルを検出する(エンベロープ検出)。
【0044】この場合のレベル検出手段16は、例えば
図3(a)のような構成を採用することにより実現する
ことができる。なお、ここでは、スイッチ21の出力に
直流分は含まないものとする。
【0045】図において、23は絶対値回路であり、2
4は低域フィルタ(LPF)である。まず、絶対値回路
23において、スイッチ21より出力される出力信号の
絶対値を求め、LPF24によって高域成分を除く。こ
のLPF24の出力信号はスイッチ21から出力される
信号のエンベロープとして出力される。
【0046】なお、Lchの系列についても、レベル検
出器18、高域用補正手段15または中低域用補正手段
14、スイッチ22はそれぞれRchの対応する構成、
レベル検出器18の構成も図3(a)に示すものと同様
のものが採用され、その動作も同様である。
【0047】(高域レベル検出手段について)次に、高
域レベル検出手段について説明する(以下では、理解を
簡単にするため、まずRchの系列に係わる構成につい
て述べる)。
【0048】高域レベル検出手段17においては、高域
用補正手段12または中低域用補正手段13を用いて補
正された信号のレベルを検出する(エンベロープ検
出)。
【0049】この場合の高域レベル検出手段17は、例
えば図3(b)のような構成を採用することにより実現
することができる。なお、ここでは、スイッチ21の出
力に直流分は含まないものとする。
【0050】図において、25は高域フィルタ(HP
F)、26は絶対値回路、27は低域フィルタ(LP
F)である。まず、HPF25において、スイッチ21
より出力される出力信号の低域成分を除き、高域成分を
得る。
【0051】次に、絶対値回路26において、HPF2
5の出力信号の絶対値を求める。次に、LPF27で高
域成分を除く。このLPF27の出力信号はスイッチ2
1から出力される信号の高域成分のエンベロープとして
出力される。
【0052】なお、Lchの系列についても、高域レベ
ル検出手段19、高域用補正手段15または中低域用補
正手段14、スイッチ22はそれぞれRchの対応する
構成、高域レベル検出器19の構成も図3(b)に示す
ものと同様のものが採用され、その動作も同様である。
【0053】(選択手段について)次に、選択手段20
0について説明する。選択手段200には高域レベル検
出手段17からの出力信号VHとレベル検出手段16か
らの出力信号VAが入力される。
【0054】ここで、VH/VAが所定値より小さい
(すなわち、高い周波数成分の信号の割合が小さい)場
合、高い周波数成分の信号を補正するために生じる補正
誤差の発生する割合が小さいと考えられるので、選択手
段200はスイッチ21によってRchの出力側と中低
域用補正手段12とを、また、選択手段201はスイッ
チ22によってLchの出力側と中低域補正手段14と
をそれぞれ接続する。
【0055】VH/VAが所定値より大きい(すなわ
ち、高い周波数成分の信号の割合が大きい)場合、高い
周波数成分の信号を補正するために生じる補正誤差の発
生する割合が大きいと考えられるので、選択手段200
はスイッチ21によってRchの出力側と高域用補正手
段13とを、また、選択手段201はスイッチ22によ
ってLchの出力側と高域用補正手段14とをそれぞれ
接続する。
【0056】以上のように、FMステレオ復調した信号
における高域成分のレベル(高域成分のエンベロープ)
VHと全帯域のレベル(全帯域のエンベロープ)VAと
の割合(比)と所定値とを比較した結果に応じて補正手
段を選択するので補正誤差を軽減することができる。
【0057】また、上述したこれらの処理はFM検波回
路1の出力信号をA/D変換(Analog to D
igital変換)した後にDSP(Digital
Signal Processor)などを用いディジ
タル信号処理により実行しても良い。この場合、中低域
用補正手段12および14、高域用補正手段13および
15のうち選択されてない補正手段は補正のための処理
を省略することができる。
【0058】また、高域レベル検出手段17または19
として、図3に示したHPF25を用いる場合について
説明したが、ステレオ復調された信号のうち、例えば1
5kHz以上の成分は基本的に不要なので、15kHz
以上の成分が除去できるBPFを用いてもよい。
【0059】また、補正方法に直線補間を用いた場合に
ついて説明したが、ノイズ期間における信号を直線補間
し更にLPFを通過させ、補正誤差の高域成分を抑圧し
た後にノイズ期間の信号(ノイズ)と置き換えても良
い。
【0060】なお、上述の説明においてはVHの信号レ
ベルが大きく(この場合VAの信号レベルも大きくな
る)なる場合に、VA(レベル検出手段のレベル出力)
に対するVH(高域レベル検出手段のレベル出力)の割
合(VH/VA)と所定値との関係に基づいて選択手段
の動作を決定したが、例えばVHの信号レベルが極端に
大きくならない場合にはVHのみと所定値との関係に基
づいて選択手段の動作を決定してもよいことは説明する
までも無い。
【0061】(LPFを用いた高域用補正手段につい
て)高域用補正手段13および15の構成の一例につい
て、図4に示した信号波形を参照しながら説明する。な
お、この高域用補正手段13および15には、入力され
るステレオ信号の入力側にLPF(ローパスフィルタ)
を含んで構成される。
【0062】図4(a)は高域用補正手段13および1
5にステレオ復調手段5から入力される入力信号にパル
ス性ノイズが含まれる状態を示している(パルス性ノイ
ズの期間はノイズ検出手段110によって検出され
る)。また、図4(b)は図4(a)に示されたステレ
オ信号をLPFに入力し、その結果、ステレオ信号の高
域成分が減衰したLPFの出力信号(第2の高域用補正
手段における所定の処理により得られる出力信号)を示
している。
【0063】ここに用いられるLPFの特性としては、
選択手段200および201に用いたHPF25の通過
帯域の信号を十分に減衰(例えば、振幅レベルで1/1
0程度まで減衰)させる必要がある。
【0064】従って、ここに用いるLPFは、例えばH
PF25のカットオフ周波数が5KHzである場合、L
PFのカットオフ周波数を500Hz(1次数のフィル
タの場合)程度のものを用いるとよい。
【0065】ステレオ信号のパルス性ノイズが含まれて
いる部分は、聴覚上、大きな雑音を生じるので当該部分
の信号の補正を以下のように行う。すなわち、上述した
ステレオ信号の高域成分が減衰したLPFの出力信号
(図4(b))の、パルス性ノイズの発生時点直前の出
力信号(図4(b)における、レベルPで指示した部分
の信号)を補正信号とする。
【0066】具体的な一例としては、信号レベルPであ
る出力信号をノイズ検出手段110の出力信号がHレベ
ル(図4(b)のハイレベル)になった時点をタイミン
グとしてホールドし、パルス性ノイズの含まれている期
間(図4(a)に示すパルス性ノイズ発生期間)中ホー
ルドする。
【0067】この場合のステレオ信号の状態を図4
(c)の実線により示す。仮に、ステレオ信号の高域成
分が減衰したLPFの出力信号(図4(b))を用いな
いで、単に前値保持した場合には、図4(c)の破線に
より示すように補正誤差が大きくなる場合があり、これ
が聴覚上の大きな雑音となってしまう。
【0068】すなわち、上述したステレオ信号の高域成
分が減衰したLPFの出力信号を補正信号に用いること
によって図4(c)の実線に示すような状態が安定的に
実現でき、聴覚上の雑音の発生を抑えることができる。
【0069】なお、図4(b)に示したノイズ検出手段
110の出力信号は、LPFにおいて発生する遅延時間
(t3−t1)が含まれる場合について例示したもので
あり、簡単な構成を採用する場合には、多少遅延時間が
含まれていても聴覚上の雑音が気にならない場合、特に
大きな問題は発生せず、上記した効果を得ることができ
る。
【0070】上述した遅延時間を厳密に補償すること
は、例えば、ステレオ信号を一旦メモリに蓄積し、この
蓄積されたステレオ信号についてノイズ検出手段110
の出力信号の遅延時間(t3−t1)分、時間軸上で進
ませることによって実現できる。
【0071】また、ここにおけるLPFの遅延時間はス
テレオ信号の周波数によって異なるが、例えばLPFの
周波数特性に応じて適応的に切換えるように構成しても
よい。さらに、ここでは雑音の発生時点の以前のステレ
オ信号(オーディオ信号)に所定の処理(LPF出力を
得て、そのホールド値を補正信号とする)を施したが、
雑音の発生時点の以降のステレオ信号に所定の処理(L
PF出力を得て、そのホールド値を補正信号とする)を
施してもよい。また、雑音の発生時点の以前および以降
のステレオ信号に所定の処理(LPF出力を得て、雑音
の発生時点の以前および以降のホールド値を得、例え
ば、それら2つのホールド値の平均値を補正信号とす
る)を施してもよい。すなわち、雑音の発生時点の以前
または以降の少なくともいずれか一方のステレオ信号に
所定の処理を施したものを補正信号として用いればよ
い。
【0072】実施の形態2.図5は、この発明の実施の
形態2である雑音除去装置のブロック構成図である。図
において、5はステレオ復調手段、12はステレオ復調
手段5のRchの中低域の信号に補正を施すための中低
域用補正手段、13はステレオ復調手段5のRchの高
域の信号に補間を施すための高域用補正手段である。
【0073】21は高域用補正手段13と中低域用補正
手段12の出力信号を切り替えるスイッチ、14はステ
レオ復調手段5のLchの中低域信号用の中低域用補正
手段、15はステレオ復調手段5のLchの高域信号用
の高域用補正手段である。なお、高域用補正手段13お
よび15は、そのステレオ信号の入力側にLPFを含
む、実施の形態1において説明したものと同様の構成を
採用する。
【0074】22は高域用補正手段15と中低域補正手
段14の出力信号を切り替えるスイッチ、16はスイッ
チ21の出力信号のレベル検出手段、17はスイッチ2
1の出力信号の高域成分を検出する高域レベル検出手段
である。
【0075】18はスイッチ22の出力信号のレベルを
検出するレベル検出手段、19はスイッチ22の出力信
号の高域成分を検出する高域レベル検出手段である。
【0076】28はレベル検出手段15および17と高
域レベル16および18の各出力レベルとに応じて、ス
イッチ21および22を制御する選択手段、111は高
域レベル検出手段17および19からの出力に応じてノ
イズ検出の感度を調整するノイズ検出手段である。
【0077】次に、実施の形態1と動作が異なる部分に
ついて説明する。図6に小さいパルス性ノイズを補正し
た場合を示す(ここでは、信号波形の振幅レベルの50
%までの振幅を有するノイズを小さいパルス性ノイズと
称する)。
【0078】図6中(a)は小さいパルス性ノイズを補
正する前の波形の一例、(b)は補正した後の波形の一
例をそれぞれ示す。図6(a)と(b)とを比較すると
分かるように、図示したような例においては、補正後の
波形の方が補正する前の波形よりレベル差(誤差)が大
きくなる(本来の信号波形から大きく波形が変形してし
まう。図6に示す例では、本来の正弦波から補正された
部分について大きく波形が変形している)ことに起因し
て、補正したために却ってノイズとしては大きくなって
しまう場合がある。特に、周波数が高い信号を補正する
場合には補正誤差が大きくなるのでこの傾向が大きい。
【0079】そこで、周波数の高い成分が大きい場合は
パルス性ノイズの検出感度を下げ、小さなノイズは検出
しないようにし補正手段12〜15による補正を行わな
いようにする。
【0080】図7に上述の動作を実現可能な、検出手段
111の一例を示す。図7に示したHPF6、ノイズア
ンプ7、波形整形回路9、積分回路10の動作は従来の
装置における動作と同じである。また、加算器28にお
いて積分回路10の出力と、高域レベル検出手段17お
よび19の出力に重み付け器29と重み付け器30を介
して重み付け(それぞれ係数を乗算する。もちろん係数
を1とする場合も含まれる)した後の各出力を加算し、
この加算結果を制御信号としてノイズアンプ7に入力す
る。
【0081】ここで、ノイズアンプ7は上述の制御信号
(加算結果)が大きいほどゲインを小さくする。従っ
て、高域レベル検出手段17および19の出力が0の場
合におけるノイズアンプ7のゲインは、ノイズ検波回路
8の出力信号の平均レベルを一定に保つように働くこと
になる。
【0082】ノイズ検波回路8の出力信号の平均レベル
は波形整形回路9の閾値よりも小さい。ところが、時間
的変化が速い信号に対してはノイズアンプ7のゲインは
変化しないので、ノイズアンプ7にパルス性ノイズが加
わるとノイズ検波回路8の出力が波形整形回路9の閾値
よりも大きくなり、波形整形回路9はHレベルを出力し
パルス性ノイズを検出する。
【0083】ここで、ノイズ検波回路8の出力の平均値
と波形整形回路9の閾値の差以下の大きさのパルス性ノ
イズが発生しても検出しない。従って、小さなパルス性
ノイズまで検出する場合には、ノイズ検波回路8の出力
信号の平均値と波形整形回路9の閾値との差を小さく
し、小さなパルス性ノイズを検出しない場合はノイズ検
波回路8の出力信号の平均値と波形整形回路9の閾値と
の差を大きくすればよい。
【0084】次に、ステレオ復調信号に高域の信号が多
く含まれ、高域レベル検出手段17および19の出力が
大きくなってくると、ノイズアンプの制御信号が大きく
なるため、それに応じてノイズアンプ7のゲインが小さ
くなる。
【0085】このため、ノイズ検波回路8の出力信号の
平均値は小さくなり、波形整形回路9の閾値との差が大
きくなるために小さなパルス性ノイズは検出されなくな
る。
【0086】以上のように、ステレオのFM復調した信
号の高域成分のレベルが大きいとパルス性ノイズの検出
感度を下げる(すなわち、検出感度は高域レベル検出手
段の出力レベルに応じて可変である)ので、小さなパル
ス性ノイズを補正することによる補正誤差が軽減され
る。
【0087】また、上述したこれらの処理は、FM検波
回路1の出力信号をA/D変換し、その後の処理をDS
P等によりディジタル信号処理技術を用いて実行しても
良い。なお、この場合においては中低域用補正手段12
および14、高域用補正手段13および15のうち、選
択されてない補正手段における補正のための処理を省略
することができる。
【0088】実施の形態3.図8は、この発明の実施の
形態3である雑音除去装置のブロック構成図である。図
において、112はFM検波回路1の出力からパルス性
ノイズを検出するノイズ検出手段、120はFM検波回
路1の出力信号のうち、中低域成分が多い場合に中低域
の信号に補正を施すための中低域用補正手段、130は
FM検波回路1の出力信号のうち、高域成分が多い場合
に高域の信号に補正を施すための高域用補正手段、21
は中低域用補正手段120と高域用補正手段130の出
力を切り替えるスイッチである。なお、高域用補正手段
130は、そのステレオ信号の入力側にLPFを含む、
実施の形態1において説明したものと同様の構成を採用
する。
【0089】5はスイッチ21の出力信号に接続された
ステレオ復調手段、160はステレオ復調手段5のLc
h信号のレベルを検出するレベル検出手段、170はス
テレオ復調手段5のLch信号のうち高域の信号レベル
を検出する高域レベル検出手段、180はステレオ復調
手段5のRch信号の信号レベルを検出するレベル検出
手段である。
【0090】190はステレオ復調手段5のRch信号
のうち、高域の信号レベルを検出する高域レベル検出手
段、300はLch信号の信号レベルとRch信号の信
号レベルとの差であるL−R成分の大きさ(減算信号の
レベル。なお、R−L成分であっても良い)を検出する
L−Rレベル検出手段、301はLch信号の信号レベ
ルとRch信号の信号レベルとの和であるL+R成分の
大きさ(加算信号のレベル)を検出するL+Rレベル検
出手段である。
【0091】400はレベル検出手段160、180、
高域検出手段170、190、L−Rレベル検出手段3
00の各出力に応じてスイッチ21を切り替える選択手
段である。
【0092】次に動作を説明する。まず、ノイズ検出手
段112は、例えば従来の装置における検出手段11と
同様にしてパルス性ノイズを検出する。ノイズ検出手段
112の出力信号はパルス性ノイズを検出した期間は高
レベル(Hレベル)の、検出しなかった期間は低レベル
(Lレベル)の各ゲート信号を出力し、高域用補正手段
130と中低域用補正手段120に入力する。
【0093】次に、補正手段120、130はゲート信
号がHレベルの期間にある信号を補正する。ここで、補
正されるFM検波回路1の出力信号は、0〜15kHz
のL+R成分と23〜53kHzの帯域に38kHzで
AM変調されたL−R成分、および19kHzのパイロ
ット信号から構成されている。
【0094】よって、L−R成分を多く含む信号に対し
数十μs幅のパルス性ノイズに対応する補正を行うと、
補正期間内に数波長のパルス性ノイズが存在する場合も
あり、単純に前値保持や直線補間等を行ってしまうと、
却って補正誤差が大きくなる場合がある。この場合に
は、高域用補正手段130を用い補正による誤差を小さ
くする。
【0095】また、FM検波回路1の出力信号にL−R
成分が少ない場合、23k〜53kHzの成分が少ない
ので、L+R成分のうちの高域成分が少ないことは、F
M検波回路1の出力信号のうちの高域成分が小さいこと
と等価であるので、単純に前値保持や直線補間を行い補
正誤差を小さくすることができる。
【0096】従って、この場合、選択手段400は下記
の(1)および(2)に示す条件を満たす場合に、スイ
ッチ21を中低域用補正手段120に接続するように動
作する。 (1)L−Rレベル検出手段300の出力が、L+Rレ
ベル検出手段301の出力信号より十分小さい。 (2)高域レベル検出手段170および190の出力
が、レベル検出手段160および180の出力よりも十
分小さい場合。
【0097】ここで、L−Rレベル検出手段300の出
力信号は、例えば、ステレオ復調されたLch信号とR
ch信号との差の絶対値をLPFに入力した出力から得
られる。また、L+Rレベル検出手段301の出力信号
は、例えば、ステレオにFM復調されたLch信号とR
ch信号の和の絶対値を入力とするLPFの出力から得
ることができる。
【0098】以上のように、上述の(1)および(2)
の条件を満足する場合には、FM検波回路1からの出力
信号に高域の信号成分が少ないので、単純に直線補間等
によって補正を施した方が、本来の復調信号との誤差を
小さくすることができる。
【0099】また、上述したこれらの処理は、FM検波
回路1の出力信号をA/D変換し、その後の処理をDS
P等によりディジタル信号処理技術を用いて実行しても
良い。
【0100】また、上述した実施の形態の説明において
は、ステレオのFM復調後の信号に処理を加えて、選択
手段400に入力しているが、スイッチ21の出力信号
を補正したコンポジット信号における高域の信号レベル
を検出し、これが小さい場合にはL−Rの成分が小さ
く、さらにステレオにFM復調された信号の高域成分も
小さくなるので、スイッチ21は中低域用補正手段12
0に接続するようにしても良い。
【0101】
【発明の効果】上述したように、この発明によれば以下
に述べる効果を奏する。
【0102】本発明に係る雑音除去装置は、FM復調信
号に含まれる雑音を検出する雑音検出手段と、前記FM
復調信号に含まれるオーディオ信号を復調するオーディ
オ信号復調手段と、該オーディオ信号復調手段より出力
される前記オーディオ信号を入力とし、前記雑音検出手
段により検出された雑音の発生時点前後の前記オーディ
オ信号に基づいて該オーディオ信号の補正信号を出力す
る第1の補正手段と、前記オーディオ信号復調手段より
出力される前記オーディオ信号を入力とし、前記雑音検
出手段により検出された雑音の発生時点の以前または以
降の少なくともいずれかの前記オーディオ信号に所定の
処理を施した信号に基づいて前記オーディオ信号の補正
信号を出力する第2の補正手段と、前記オーディオ信号
復調手段より出力される前記オーディオ信号の高域成分
のレベルを検出する高域レベル検出手段と、該高域レベ
ル検出手段の出力に基づいて前記第1または第2の補正
手段のいずれかを選択する選択手段とを備えることを特
徴とするので、オーディオ信号に高い周波数成分が含ま
れていても、高い周波数成分を検出し、高い周波数成分
の割合が大きい場合において高い周波数の信号に対して
誤差が少ない補正を選択することにより、高い周波数成
分の割合が大きい場合の補正誤差が軽減できる。
【0103】また、第1の補正手段は、雑音の発生時点
の直前および直後に存在する2つの信号値の直線補間か
ら求まる信号値の低域フィルタ出力を補正信号として出
力することを特徴とするので、低い周波数成分の割合が
大きい場合の補正誤差が軽減できる。
【0104】また、第2の補正手段における所定の処理
により、オーディオ信号復調手段より出力されるオーデ
ィオ信号の低域通過フィルタ出力を前記オーディオ信号
における雑音の発生時点直前においてホールドした信号
値を補正信号とすることであることを特徴とするので、
補正信号を得るのに要する処理量を低減することができ
る。
【0105】また、第2の補正手段は、雑音の発生時点
前後にそれぞれ存在する複数の信号値を前記雑音の発生
前後のそれぞれに対応して平均することによって得られ
る2つの平均信号値の直線補間から求まる信号値の低域
フィルタ出力を補正信号とすることを特徴とするので、
高い周波数成分の割合が大きい場合の信号補正を的確に
行うことが可能であり補正誤差を軽減することができ
る。
【0106】また、復調されたオーディオ信号における
全帯域のレベルを検出するレベル検出手段をさらに備
え、該レベル検出手段のレベル出力に対する高域レベル
検出手段のレベル出力の割合と所定値との関係に基づい
て選択手段を動作させることを特徴とするので、高域レ
ベル検出手段からの出力が大きくなった場合においても
雑音を確実にとらえることが可能である。
【0107】また、雑音検出手段は、高域レベル検出手
段の出力レベルに応じて、その検出感度が可変であるこ
とを特徴とするので、低いレベルの雑音が含まれる場合
における、補正による大きな誤差の発生を防ぐことがで
きる。
【0108】また、第1の補正手段と第2の補正手段と
にFM復調信号を入力し、オーディオ信号を構成する右
チャンネル信号および左チャンネル信号間における加算
信号のレベルと減算信号のレベルとに基づいて選択手段
を動作させることを特徴とするので、受信した信号に適
合する補正を行うことが可能である。
【0109】本発明に係るオーディオ装置は、上記のい
ずれかに記載された雑音除去装置を備えることを特徴と
するので、雑音が含まれたとしても、その雑音に対して
最適な補正を行って、品質の高いオーディオ出力を得る
ことが可能なオーディオ出力装置を実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】 実施の形態1の雑音除去装置の補正波形を示
す図である。
【図3】 実施の形態1の雑音除去装置のステレオ復調
後におけるレベル検出手段の構成を示すブロック図であ
る。
【図4】 実施の形態1の雑音除去装置の補正波形を示
す図である。
【図5】 実施の形態2の構成を示すブロック図であ
る。
【図6】 実施の形態2の補正動作を説明する図であ
る。
【図7】 実施の形態2におけるノイズ検出手段の構成
を示すブロック図である。
【図8】 実施の形態3の構成を示すブロック図であ
る。
【図9】 従来の雑音除去装置の構成を示すブロック図
である。
【図10】 FMステレオ復調波形を示す図である。
【図11】 ノイズ補正波形の一例である。
【符号の説明】
5 ステレオ復調手段、6 ハイパスフィルタ、7 ノ
イズアンプ、8 ノイズ検波回路、9 波形整形回路、
10 積分回路、110,111,112 ノイズ検出
手段、12,14,120 中低域用補正手段、13,
15,130高域用補正手段、16,18,160,1
80 レベル検出手段、17,19,170,190
高域レベル検出手段、28,200,201,400
選択手段、21,22 スイッチ、23,26 絶対値
回路、24,27 LPF、6,25 HPF、29,
30 重み付け回路、300 L−Rレベル検出手段、
302 L+Rレベル検出手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田浦 賢一 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 石田 雅之 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5D020 AC05 CE02 CE04 5K052 AA01 BB04 CC04 DD23 EE02 FF32

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 FM復調信号に含まれる雑音を検出する
    雑音検出手段と、 前記FM復調信号に含まれるオーディオ信号を復調する
    オーディオ信号復調手段と、 該オーディオ信号復調手段より出力される前記オーディ
    オ信号を入力とし、前記雑音検出手段により検出された
    雑音の発生時点前後の前記オーディオ信号に基づいて該
    オーディオ信号の補正信号を出力する第1の補正手段
    と、 前記オーディオ信号復調手段より出力される前記オーデ
    ィオ信号を入力とし、前記雑音検出手段により検出され
    た雑音の発生時点の以前または以降の少なくともいずれ
    かの前記オーディオ信号に所定の処理を施した信号に基
    づいて前記オーディオ信号の補正信号を出力する第2の
    補正手段と、 前記オーディオ信号復調手段より出力される前記オーデ
    ィオ信号の高域成分のレベルを検出する高域レベル検出
    手段と、 該高域レベル検出手段の出力に基づいて前記第1または
    第2の補正手段のいずれかを選択する選択手段とを備え
    ることを特徴とする雑音除去装置。
  2. 【請求項2】 第1の補正手段は、雑音の発生時点の直
    前および直後に存在する2つの信号値の直線補間から求
    まる信号値の低域フィルタ出力を補正信号として出力す
    ることを特徴とする請求項1に記載の雑音除去装置。
  3. 【請求項3】 第2の補正手段における所定の処理によ
    り、オーディオ信号復調手段より出力されるオーディオ
    信号の低域通過フィルタ出力を前記オーディオ信号にお
    ける雑音の発生時点直前においてホールドした信号値を
    補正信号とすることであることを特徴とする請求項1に
    記載の雑音除去装置。
  4. 【請求項4】 第2の補正手段は、雑音の発生時点前後
    にそれぞれ存在する複数の信号値を前記雑音の発生前後
    のそれぞれに対応して平均することによって得られる2
    つの平均信号値の直線補間から求まる信号値の低域フィ
    ルタ出力を補正信号とすることを特徴とする請求項1に
    記載の雑音除去装置。
  5. 【請求項5】 復調されたオーディオ信号における全帯
    域のレベルを検出するレベル検出手段をさらに備え、該
    レベル検出手段のレベル出力に対する高域レベル検出手
    段のレベル出力の割合と所定値との関係に基づいて選択
    手段を動作させることを特徴とする請求項1乃至4のい
    ずれかに記載の雑音除去装置。
  6. 【請求項6】 雑音検出手段は、高域レベル検出手段の
    出力レベルに応じて、その検出感度が可変であることを
    特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の雑音除去
    装置。
  7. 【請求項7】 第1の補正手段と第2の補正手段とにF
    M復調信号を入力し、オーディオ信号を構成する右チャ
    ンネル信号および左チャンネル信号間における加算信号
    のレベルと減算信号のレベルとに基づいて選択手段を動
    作させることを特徴とする請求項1に記載の雑音除去装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれかに記載された
    雑音除去装置を備えるオーディオ装置。
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