JP2002199033A - 適応変調方式制御方法 - Google Patents
適応変調方式制御方法Info
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Abstract
を行うため、回線品質劣化の感知が遅れ、伝送路品質の
確保が難しい問題点を解決し、誤り発生前に回線品質の
劣化を推定し、更に品質回復をも感知して、適切な変調
方法を選択することにより、伝送路品質を安定的に確保
できる適応変調方式制御方法を提供する。 【解決手段】 誤り検出結果による訂正できない誤りの
発生状況と、ビタビ復号のパスメトリック値による誤り
の訂正状況との関係から伝送路状況を推定し、送信装置
における変調方式を選択すると共に、誤りの訂正状況を
判断する為の適正範囲を特定しているしきい値を調整す
る適応変調方式制御方法である。
Description
や携帯電話システム等の移動体無線通信に用いられる適
応変調方式制御方法に係り、特に回線品質を向上させる
ことができる適応変調方式制御方法に関する。
況に応じた変調方式で送受信を行う適応変調方式に関す
る従来技術としては、平成9年7月31日公開の特開平
9−200282号「TDD用適応変調方式送受信器」
(出願人:国際電気株式会社、発明者:高橋勉他)があ
る。この従来技術は、送信側で誤り訂正符号が付加され
て選択された変調方式で変調されて伝送された無線信号
を、受信側で復調し誤り訂正する際に検出したビットエ
ラー率に基づいて、伝搬路状況を推定し、推定結果に基
づいて、変調方式を送信側の変調部に指定して、適応変
調を実現するTDD用適応変調方式送受信器であり、こ
れにより、情報のフレーム効率を悪くすることなく、且
つ受信部分の回路規模を大きくすることなく伝搬路状況
推定方式を採用できるものである。
いた通信システムについて図8を使って説明する。図8
は、従来の通信システムの構成ブロック図である。従来
の通信システムは、図8に示すように、受信側において
伝搬路状況を推定するための情報を付加し、選択された
変調方式で変調して無線信号を送信する送信装置1′
と、無線信号を受信し、復調し、送信側で付加された情
報に基づいて伝搬路状況を推定し、推定結果に基づい
て、送信側での変調方式を指定する送信装置制御信号を
送信装置1′に送信する受信装置2′とから構成されて
いる。そして、従来の通信システムにおいて、送信装置
1′で付加する伝搬路状況を推定するための情報が、誤
り検出符号(CRC符号)であり、受信装置2′では、
CRC符号によって誤り検出を行い、検出したビットエ
ラー率に基づいて、伝搬路状況を推定するようになって
いる。
タ制御部11と、CRC符号化部12と、マッピング部
13と、変調部14と、復調部15とから構成されてお
り、受信装置2′の内部は、復調部21と、デマッピン
グ部22と、CRC誤り検出部23と、送信元制御部2
4′と、変調部25とから構成されている。
具体的に説明する。送信データ制御部11は、外部から
入力される送信データを送信する制御を行うもので、特
に受信側からのデータ再送要求に応じてデータの再送制
御も行うようになっている。CRC符号化部12は、送
信データに誤り検出符号を付加して符号化データを出力
するもので、誤り検出符号の1つとしてCRC(Cyclic
Redundancy Check)符号を用いるものである。マッピ
ング部13は、符号化データを選択されたマッピング配
置でマッピングしてマッピング信号を出力するもので、
マッピング方式としては、64QAM(64-positions Q
uadrature Amplitude Modulation)、16QAM(16-p
ositionsQuadrature Amplitude Modulation)、QPS
K(Quadrature Phase Shift Keying)、BPSK(Bin
ary Phase Shift Keying)等が考えられる。これらのマ
ッピング方式(変調方式)では、マッピング配置を増や
すことにより伝送速度は増大し、例えば、BPSKでは
1200bps 、QPSKでは2400bps 、16QAM
では4800bps 、64QAMでは、19200bps と
なる。
って、搬送波を変調し、送信信号を伝送路に出力するも
のである。復調部15は、受信信号を復調して、データ
再送要求信号と変調方式切り替え制御信号を出力するも
のである。
具体的に説明する。復調部21は、伝送路からの受信信
号を復調するものである。デマッピング部22は、復調
された信号を送信側でのマッピングに対応してデマッピ
ングし、復号出力信号を得る一般的なデマッピング器で
ある。CRC誤り検出部23は、CRC符号に基づいて
誤り検出を行い、誤り検出信号を出力すると共に復号デ
ータを出力するものである。
23からの誤り検出信号に基づいて、誤りの有無と頻度
により伝送路の状況(回線品質)を推定し、推定された
回線品質により、データ再送要求信号と送信側での変調
方法を制御する変調方式切り替え制御信号とからなる送
信装置制御信号を出力するものである。
には、データの再送を要求するデータ再送要求信号を出
力する。更に、誤りの発生頻度が多い場合には、伝送路
の品質が低下しているので、伝送効率を下げても品質を
確保するように、送信側におけるマッピング方式を現状
より低速にするような変調方式切り替え制御信号を出力
する。例えば、現状が64QAMであれば16QAMに
切り替え、現状が16QAMであればQPSKに切り替
え、現状がQPSKであればBPSKに切り替える。逆
に、誤りの発生頻度が少ない場合には、伝送路の品質が
向上しているので、伝送効率を上げるように、送信側に
おけるマッピング方式を現状より高速にするような変調
方式切り替え制御信号を出力する。例えば、現状がBP
SKであればQPSKに切り替え、現状がQPSKであ
れば16QAMに切り替え、現状が16QAMであれば
64QAMに切り替える。変調部25は、送信装置制御
信号を変調して伝送路に送出するものである。
図8を使って説明する。従来の通信システムでは、送信
装置1′において、送信データが、送信データ制御部1
1の制御の下で、CRC符号化部12に出力され、CR
C符号化部12で誤り検出符号が付加され、マッピング
部13で選択されたマッピング配置でマッピングされ、
変調部14で変調されて伝送路に送出される。
データが復調され、デマッピング部22でデマッピング
され、CRC誤り検出部23で誤り検出されて誤りのな
い復号データが出力される。このとき、CRC誤り検出
部23において、誤りが検出されると、誤り検出信号が
出力され、送信元制御部24′で回線品質が推定され、
データ再送要求信号と送信側での変調方法を制御する変
調方式切り替え制御信号とからなる送信装置制御信号が
出力され、変調部25で変調されて、送信装置1′に送
信される。
信されて、復調部15で復調され、データ再送要求信号
は、送信データ制御部11に出力されて、送信データ制
御部11では、データの再送要求があった場合には、デ
ータの再送が行われる。また、変調方式切り替え制御信
号は、マッピング部13に出力されて、当該制御信号に
従って変調方式の切り替え要求があった場合には、マッ
ピング方法が切り替えられるようになっている。
来の適応変調方式制御方法では、誤りの有無とその頻度
から伝送路状況(回線品質)の推定を行っているので、
誤りが発生してからそれを基に制御を行うため、回線品
質劣化の感知が遅れ、伝送路品質の確保が難しいという
問題点があった。また、上記従来の適応変調方式制御方
法では、伝送路状況が良好な方向に向かっている場合
に、それを検出する方法が極めて困難であるという問題
点があった。
で、誤り発生前に伝送路状況の悪化を検知し、更に伝送
路状況の回復をも感知して、適切な変調方法を選択する
ことにより、伝送路品質を安定的に確保できる適応変調
方式制御方法を提供することを目的とする。
決するための本発明は、伝送状況に対応する複数の変調
方式を備える送信装置と、複数の変調方式に対応する複
数の復調方式を備える受信装置とを有し、受信装置が、
伝送路の伝送状況に応じて送信装置における変調方式を
選択し、送信装置が、受信装置で選択された変調方式で
送信する適応変調方式制御方法であって、受信装置にお
いて、訂正できる誤りの訂正状況の判断は、複数の変調
方式に対応付けて、適正範囲を特定する2つのしきい値
を予め定め、適正範囲を外れて不良の場合を訂正状況不
良とし、適正範囲を外れて良好の場合を訂正状況良好と
し、適正範囲内の場合を訂正状況普通とし、訂正できな
い誤りが検出されず、且つ訂正できる誤りの訂正状況が
良好である場合には、現在選択されている変調方式より
伝送状況が良好な場合に対応した変調方式を選択し、訂
正できない誤りが検出された場合、又は、訂正できない
誤りは検出されず且つ訂正できる誤りの訂正状況が不良
である場合には、現在選択されている変調方式より伝送
状況が不良な場合に対応した変調方式を選択し、訂正で
きない誤りは検出されず且つ訂正できる誤りの訂正状況
が普通である場合には、現在選択されている変調方式を
維持するように、変調方式を選択することを特徴として
おり、訂正できない誤りが発生する前に、訂正できる誤
りの訂正状況から伝送路状況の悪化を検知し、更に伝送
路状況の回復をも感知して、適切な変調方法を選択する
ことにより、伝送路品質を安定的に確保できる。
の本発明は、伝送状況に対応する複数の変調方式を備え
る送信装置と、複数の変調方式に対応する複数の復調方
式を備える受信装置とを有し、受信装置が、伝送路の伝
送状況に応じて送信装置における変調方式を選択し、送
信装置が、受信装置で選択された変調方式で送信する適
応変調方式制御方法であって、前記受信装置において、
誤りの検出状況及び訂正状況に基づいて、訂正状況を判
断するしきい値の調整が、訂正できる誤りの訂正状況が
不良であり且つ訂正できない誤りの検出頻度が低いとい
うケースが、1回又は特定回数発生した場合に、現在選
択されている変調方式に対応する訂正状況を判断するし
きい値を不良方向に広げ、訂正できる誤りの訂正状況が
普通又は良好であり且つ訂正できない誤りが検出される
というケースが、1回又は特定回数発生した場合に、現
在選択されている変調方式に対応する訂正状況を判断す
るしきい値を良好方向に狭め、しきい値の調整に応じ
て、現在選択されている変調方式より伝送状況が不良な
場合に対応した変調方式におけるしきい値を調整するこ
とを特徴としており、予め定めた各変調方式に対する訂
正状況の適正範囲を、誤りの検出状況及び訂正状況に基
づいて調整することにより、伝送路の受信特性の径年変
化などにも柔軟に対応して、適切な変調方法を選択する
ことにより、伝送路品質を安定的に確保できる。
を参照しながら説明する。尚、以下で説明する機能実現
手段は、当該機能を実現できる手段であれば、どのよう
な回路又は装置であっても構わず、また機能の一部又は
全部をソフトウェアで実現することも可能である。更
に、機能実現手段を複数の回路によって実現してもよ
く、複数の機能実現手段を単一の回路で実現してもよ
い。
信装置において、CRC誤り検出等による伝送路におけ
る訂正できない誤りの検出状況と、ビタビ復号のパスメ
トリック値等による訂正できる誤りの訂正状況に応じ
て、送信装置における変調方式を選択する適応変調方式
制御方法であり、訂正できる誤りの訂正状況の判断は、
複数の変調方式に対応付けて、適正範囲を特定する2つ
のしきい値を予め定め、適正範囲を外れて不良の場合を
訂正状況不良とし、適正範囲を外れて良好の場合を訂正
状況良好とし、適正範囲内の場合を訂正状況普通とし、
訂正できない誤りが検出されず、且つ訂正できる誤りの
訂正状況が良好である場合には、現在選択されている変
調方式より伝送状況が良好な場合に対応した変調方式を
選択し、訂正できない誤りが検出された場合、又は、訂
正できない誤りは検出されず且つ訂正できる誤りの訂正
状況が不良である場合には、現在選択されている変調方
式より伝送状況が不良な場合に対応した変調方式を選択
し、訂正できない誤りは検出されず且つ訂正できる誤り
の訂正状況が普通である場合には、現在選択されている
変調方式を維持するように、変調方式を選択するものな
ので、訂正できない誤りが発生する前に、訂正できる誤
りの訂正状況から伝送路状況の悪化を検知し、更に伝送
路状況の回復をも感知して、適切な変調方法を選択する
ことにより、伝送路品質を安定的に確保できるものであ
る。
は、受信装置において、CRC誤り検出等による伝送路
における訂正できない誤りの検出状況と、ビタビ復号の
パスメトリック値等による訂正できる誤りの訂正状況に
基づいて、訂正状況を判断するしきい値を調整する適応
変調方式制御方法であり、訂正できる誤りの訂正状況が
不良であり且つ訂正できない誤りの検出頻度が低いとい
うケースが、1回又は特定回数発生した場合に、現在選
択されている変調方式に対応する訂正状況を判断するし
きい値を不良方向に広げ、訂正できる誤りの訂正状況が
普通又は良好であり且つ訂正できない誤りが検出される
というケースが、1回又は特定回数発生した場合に、現
在選択されている変調方式に対応する訂正状況を判断す
るしきい値を良好方向に狭め、当該しきい値の調整に応
じて、現在選択されている変調方式より伝送状況が不良
な場合に対応した変調方式におけるしきい値を調整する
ものとしているので、予め定めた各変調方式に対する訂
正状況の適正範囲を、誤りの検出状況及び訂正状況に基
づいて調整することにより、伝送路の受信特性の径年変
化などにも柔軟に対応して、適切な変調方法を選択する
ことにより、伝送路品質を安定的に確保できるものであ
る。
いて説明する。誤り訂正符号化の一つである畳み込み符
号化は、確率的に送信された原文を推定する、最尤復号
化を比較的容易に行うことができるという特徴を有して
いる。そして、最尤復号化の中でも、ビタビ復号化は、
誤り訂正能力が非常に優れていることから、衛星通信や
宇宙通信で実用されている。
示すような状態遷移図をもって表すことができる。図1
は、畳み込み符号化の状態遷移図である。図1では、各
状態からビット毎に実線又は破線を通って、同一若しく
は異なる状態に遷移する様子を表している。
に、実線を通るように、また、ビットが「1」であると
きに、破線を通るように指定されているとすると、実線
符号化器が状態S0にあるときに、次のビットが「1」
であると、破線を介して状態S2に移行するようになっ
ている。その際、図1の括弧内に示されている符号「1
1」が出力される。以下の説明において、この括弧内に
示されている符号をシンボルメトリックと称する。
なトレリス線図を用いて説明されるのが普通である。図
2は、畳み込み符号化の状態遷移を表すトレリス線図で
ある。図2を用いて具体的に、「01101100」を
符号化する場合を例にとって説明する。まず、状態S0
から始めることとすると、最初のビットが「0」である
ので、実線を通って「00」が出力され、状態はS0に
とどまる。
状態S0から破線を通り、「11」が出力され、状態は
S2となる。以下同様にして、S3→S1→S2→S3
→S1→S0と移行し、結果として、符号「00111
01000101011」が出力されることとなる。
しながら説明する。図3は、ビタビ復号化を説明するト
レリス線図である。図3は図2と同一のトレリス線図で
あるが、図2では符号化されたビットを記してあり、図
3では該符号と受信符号とのハミング距離が記されてい
るところが異なっている。
「0011101000101011」が送信されたと
ころ、受信された符号が「1011111000001
011」であったとすると、状態S0から、実線を通り
状態S0に留まる経路(パス)が「00」であるので、
そのハミング距離が、受信された符号の最初の2ビット
「10」と比して「1」となる。また、状態S0から、
破線を通り状態S2に至る経路が「11」であるので、
ハミング距離は同様に「1」となる。
を、それぞれ、そのハミング距離の最小値である、
「1」とする。次に、受信された次の2ビットである、
「11」について、「11」、「10」、「01」、
「00」の各経路とのハミング距離は、それぞれ
「0」、「1」、「1」、「2」であることに注意する
と、格子点Cでは、格子点Aからの実線が「00」に対
応するものであるので、格子点Aの「1」に「00」に
対するハミング距離「2」を加えて、格子点Cの値は、
「3」となる。
にして、格子点Dと格子点Fの値は「2」となる。ここ
で、格子点Hについて考えてみると、格子点Hでは、格
子点Eから実線を通ってくる経路と、格子点Fから実線
を通ってくる経路とがあって、それぞれから求められる
値は、「2」と「3」となる。ビタビ復号化ではこのよ
うな場合、小さい方の値をもって、その格子点の値とす
ることとしている。従って、格子点Hの値は「2」とな
る。
3のようになる。そして、図3のようなトレリス線図か
ら、最終格子点Yでの値を最小にするような経路(以
下、生き残り経路と称する)を選択する(図3中では太
線で示されている)。そして、各線に対応する値(実線
が「0」、破線が「1」)を復号結果とすると、送信さ
れた符号が再現され、従って、原文たる「011011
00」が再現されることとなる。
ついては、汐崎陽著、「情報・符号理論の基礎」、オー
ム社、平成3年4月発行のp82〜86、又は、「実線
誤り訂正技術」、株式会社トリケップス発行、井上徹監
修のp131〜166に記載されている。
内における1フレームの復号が終了したときに、選択さ
れた生き残り経路に従う最終格子点Yでの値は、最小パ
スメトリック値と呼ばれ、最小パスメトリック値は伝送
路状況(回線品質)によりその値が変動する。即ち、図
4に示すように、1ビット当たりの信号エネルギーと片
側雑音電力密度(Eb/No)が大きくなるほど、つま
り回線品質が良好になるほど、BER(Bit Error Rat
e)特性は、小さくなり、それと共に1フレーム復号終
了後の最小パスメトリック値は0(ゼロ)に近くなり、
逆に回線品質が悪くなるに従い、最小パスメトリック値
は増加するという特性がある。図4は、QPSK変調方
式軟判定ビタビ復号におけるEb/No対1フレーム復
号終了後の最小パスメトリックの平均値、及びBER特
性を示す説明図である。
は、CRC誤り検出符号に代表される誤り検出符号によ
る訂正できない誤りの検出結果と、受信信号をビタビ復
号する際に求められた最小パスメトリック値又はその平
均値による訂正できる誤りの発生状況とから回線品質状
況の傾向を推定し、推定結果から、その回線状況に応じ
た変調方式を選択制御すると共に、最小パスメトリック
平均値から回線品質状況の傾向を推定するための適正範
囲を特定するしきい値を調整することにより、伝送路品
質を安定的に確保するものである。
直し方法について、図5を使って具体的に説明する。図
5は、各変調方式と最適な最小パスメトリック適正範囲
のイメージを示す説明図である。尚、図5では、BPS
K,QPSK,16QAM,64QAMの4つの変調方
式について示している。図5において、回線品質不良に
強い、即ち耐干渉能力が高い変調方式の順番としては、
BPSK,QPSK,16QAM,64QAMの順番で
あり、これは、逆に見ると伝送レートが順に高くなって
いる順番である。そして、各変調方式に対して、適正な
最小メトリック値(平均値)の範囲である適正範囲(し
きい値が黒丸)が予め定められているとする。
体的な変調方式の選択制御方法は、まず、誤り検出符号
により誤りが検出された場合には、送信元に対してデー
タの再送要求を行うと共に、現状の変調方式では受信デ
ータに誤りが発生していることから、伝送効率は低下し
ても、回線品質不良に強い変調方式を選択するように、
切り替え要求を行う。即ち、図5の横軸における1つ右
方向への変調方式の切替を要求する。
ず、ビタビ復号によって求められた最小パスメトリック
平均値が、現状の変調方式の図5に示す適正範囲内にあ
る場合には、現状の変調方式が適正な変調方式であると
して、現状の変調方式を維持する。
ないが、ビタビ復号によって求められた最小パスメトリ
ック平均値が、現状の変調方式の図5に示す適正範囲よ
りも大きい(不良)場合には、現状の変調方式では誤り
は訂正可能範囲であるが、誤りが発生しやすい回線品質
にあるとして、回線品質不良に強い変調方式を選択する
ように、切り替え要求を行う。即ち、図5の横軸におけ
る1つ右方向への変調方式の切替を要求する。
ず、ビタビ復号によって求められた最小パスメトリック
平均値が、現状の変調方式の図5に示す適正範囲よりも
小さい(良好)場合には、現状の変調方式は、良好にな
りつつある回線品質を有効利用できていないとして、伝
送効率を向上する変調方式に切り替える切り替え要求を
行う。即ち、図5の横軸における1つ左方向への変調方
式の切替を要求する。
な場合には、複数の段階の変調方式の切替を一度に行う
ことができるようにしても構わない。また、誤り検出符
号による誤り検出は、特定時間間隔において、1つの誤
りで誤り有りとしても良いし、予め定めた特定数の誤り
が発生した時に、誤り有りとしても良い。また、上記説
明では、最小パスメトリックの平均値を用いて誤り訂正
状況を判断したが、平均値でなくとも構わない。
けるしきい値の調整方法は、伝送路における訂正できな
い誤りの検出状況と、ビタビ復号のパスメトリック平均
値等による訂正できる誤りの訂正状況に基づいて、訂正
状況を判断するしきい値を調整するもので、訂正できる
誤りの訂正状況が不良であり且つ訂正できない誤りの検
出頻度が低いというケースが、1回又は特定回数発生し
た場合に、現在選択されている変調方式に対応する訂正
状況を判断するしきい値を不良方向に広げ、訂正できる
誤りの訂正状況が普通又は良好であり且つ訂正できない
誤りが検出されるというケースが、1回又は特定回数発
生した場合に、現在選択されている変調方式に対応する
訂正状況を判断するしきい値を良好方向に狭め、当該し
きい値の調整に応じて、現在選択されている変調方式よ
り伝送状況が不良な場合に対応した変調方式におけるし
きい値を調整するものである。
た最小パスメトリック平均値が、現状の変調方式の図5
に示す適正範囲よりも大きい(不良方向)が、誤り検出
符号により誤りが検出されていない、若しくは検出頻度
が低いような場合には、現状の変調方式の最小パスメト
リック平均値範囲が適当でない可能性が高いとして、最
小パスメトリック平均値範囲の上限のしきい値を上方に
修正する。また、最小パスメトリック平均が、現状の変
調方式の図5に示す適正範囲内にあるが、誤りが検出さ
れた、若しくは検出頻度が高いような場合には、現状の
変調方式の最小パスメトリック平均値範囲が適当でない
可能性が高いとして、最小パスメトリック平均値範囲の
上限のしきい値を下方に修正する。
の変調方式における適正範囲に施すと、その右隣の変調
方式(現在選択されている変調方式より伝送状況が不良
な場合に対応した変調方式)における適正範囲の下限値
のバランスが崩れるので、右隣の変調方式の適正範囲に
対して、相対的な位置関係による修正を施す。
限しきい値がAであるときに、QPSK通信方式選択中
に、最小パスメトリック平均が、Aよりも大きいが、誤
りが検出されていない、若しくは検出頻度が低いような
場合には、上限のしきい値Aを上方(Bの上矢印)に修
正し、逆に、最小パスメトリック平均が、Aよりも下で
あるが、誤りが検出された、若しくは検出頻度が高いよ
うな場合には、上限のしきい値Aを下方(Bの下矢印)
に修正する。
きい値が見直されて修正された場合には、図5において
当該変調方式の右側に位置する変調方式の下限のしきい
値も相対的に修正を行う。図5の具体例で説明すると、
QPSKの上限しきい値Aが上方又は下方に修正された
なら、それに従って、BPSKの下限しきい値Cも上方
又は下方に修正する。
化の影響で、当初設定した回線品質推定値と変調方式を
選択するためのしきい値との関係にも変化を生じたよう
な場合であっても、回線品質推定値がしきい値の範囲内
に入っているにもかかわらず、回線誤りが発生したよう
なケースにおいて、しきい値の関係を補正して現状に即
した状態で制御を行うことができる。
を実現する通信システムの構成について図6を使って説
明する。図6は、本発明に係る適応変調方式制御方法を
実現する通信システムの構成ブロック図である。尚、図
8と同様の構成をとる部分については同一の符号を付し
て説明する。
従来の通信システムと同様に、受信側において伝搬路状
況を推定するための情報を付加し、選択された変調方式
で変調して無線信号を送信する送信装置1と、無線信号
を受信し、復調し、送信側で付加された情報に基づいて
伝搬路状況を推定し、推定結果に基づいて、送信側での
変調方式を指定する送信装置制御信号を送信装置1に送
信する受信装置2とから構成されている。
信装置1で付加する伝搬路状況を推定するための情報
が、畳込み符号と誤り検出符号(CRC符号)であり、
受信装置2では、送信側で付加された畳込み符号からビ
タビ復号を行い、その結果得られたパスメトリックの平
均値と、CRC符号によって誤り検出を行い、検出した
ビットエラー率とに基づいて伝搬路状況を推定する点が
従来の通信システムとは異なっている。また、伝搬路状
況の推定結果から送信側の変調方式を切り替える制御方
法についても、従来の制御方法とは異なっている。
来と同様の構成である送信データ制御部11と、CRC
符号化部12と、マッピング部13と、変調部14と、
復調部15とに加えて、畳込み符号化部16が新たに設
けられており、また本発明の受信装置2の内部は、従来
と同様の構成である復調部21と、デマッピング部22
と、CRC誤り検出部23と、送信元制御部24と、変
調部25とに加えて、ビタビ復号部26が新たに設けら
れている。
装置1内の畳込み符号化部16は、誤り訂正符号化のた
めの畳み込み符号化を行う一般的な符号化部であり、符
号化データを出力するようになっている。受信装置2内
のビタビ復号部26は、送信側で行われた畳み込み符号
化に対して、最尤復号方であるビタビ復号を行う一般的
な復号部であり、誤り訂正を施した復号データを出力す
ると共に、1フレーム復号後に最小のパスメトリック平
均値を出力するようになっている。
く分けて2つの制御機能を有しており、1つは、送信側
における変調方法を制御する送信元制御機能であり、も
う1つは、送信側における変調方法を判定するための判
定しきい値の見直しを行うしきい値制御機能である。
受信装置2内の送信元制御部24の送信元制御機能は、
CRC誤り検出部23からの誤り検出信号と、ビタビ復
号部26からの最小のパスメトリック平均値に基づい
て、伝送路の回線品質を推定し、推定された回線品質に
より、データ再送要求信号と送信側での変調方法を制御
する変調方式切り替え制御信号とからなる送信装置制御
信号を出力する送信元制御処理を行うものである。尚、
伝送路の回線品質を推定する方法は、図5に示すような
各変調方式に対応する最小パスメトリック平均値の上限
しきい値と下限しきい値とからなる適正範囲を予め設定
して記憶し、ビタビ復号部26から出力される最小パス
メトリック平均値が、現在の変調方式に対応する適正範
囲内にあるか否かによって判断して推定するようになっ
ている。
理の具体的な流れについて、図7を使って説明する。図
7は、本発明の適応変調方式制御方法を実現する受信装
置2の送信元制御部24における送信元制御処理の流れ
を示すフローチャート図である。本発明の適応変調方式
制御方法を実現する受信装置2の送信元制御部24にお
ける送信元制御処理は、まず、CRC誤り検出部23か
らの誤り検出信号に従って、誤りがあるか判断し(10
0)、誤りがある場合(Yes)には、送信元へのデー
タ再送要求信号を出力し(102)、変調方式を現状方
式から右方向へ1つシフトするような切り替え要求を出
力し(104)、送信元制御処理を終了する。尚、現状
の変調方式が、BPSKの場合には、切替は行わない。
合(No)は、ビタビ復号部26からの最小パスメトリ
ック平均値が、現状の通信方式のしきい値の範囲内に入
っているか判断し(110)、範囲内に入っている場合
(Yes)は、通信方式は現状を維持するものとして
(112)、送信元制御処理を終了する。
ていない場合(No)は、最小パスメトリック平均値
が、しきい値の範囲の上限よりも大きい値の方に外れて
いるか判断し(120)、大きい値の方に外れている場
合(Yes)は、変調方式を現状方式から右方向へ1つ
シフトするような切り替え要求を出力し(122)、送
信元制御処理を終了する。尚、現状の変調方式が、BP
SKの場合には、切替は行わない。
に外れていない場合(No)は、即ちしきい値の範囲の
下限よりも小さい値の方に外れているということなの
で、変調方式を現状方式から左方向へ1つシフトするよ
うな切り替え要求を出力し(124)、送信元制御処理
を終了する。尚、現状の変調方式が、64QAMの場合
には、切替は行わない。
な場合には、複数の段階の変調方式の切替を一度に行う
ことができるようにしても構わない。また、誤り検出符
号による誤り検出は、特定時間間隔において、1つの誤
りで誤り有りとしても良いし、予め定めた特定数の誤り
が発生した時に、誤り有りとしても良い。また、上記説
明では、最小パスメトリックの平均値を用いて誤り訂正
状況を判断したが、平均値でなくとも構わない。
る。受信装置2内の送信元制御部24のしきい値制御機
能は、図5に示すような各変調方式に対応する最小パス
メトリック平均値の上限しきい値と下限しきい値とから
なる適正範囲を予め設定して記憶しているが、CRC誤
り検出部23からの誤り検出信号から推定される伝送路
の回線品質と、ビタビ復号部26から出力される最小パ
スメトリック平均値から推定される伝送路の回線品質と
が矛盾するような場合に、記憶している各変調方式に対
応する最小パスメトリック平均値の上限しきい値と下限
しきい値とからなる適正範囲を修正するものである。
上方(不良方向)に外れているのに、誤り検出符号によ
り誤りが検出されていないケースが頻繁にあるのであれ
ば、現状の変調方式の最小パスメトリックの適正範囲が
適当でない可能性が高いとして、上限のしきい値を上方
に修正する。また、最小パスメトリックが、適正範囲内
にあるにもかかわらず、頻繁に誤りが検出されるような
場合には、現状の変調方式の最小パスメトリック平均値
範囲が適当でない可能性が高いとして、最小パスメトリ
ックの適正範囲の上限のしきい値を下方に修正する。
尚、上記のようなケースが1回生じたら即修正するわけ
ではなく、予め定められた回数(頻繁と考えられる回
数)発生した場合に修正するようにした方が、実用的で
ある。また、上限のしきい値をどの程度修正するかとい
った修正幅は、予め設定しておき、設定された修正幅
で、上方又は下方への修正を行う。
を行ったならば、その右隣の変調方式(現在選択されて
いる変調方式より伝送状況が不良な場合に対応した変調
方式)における適正範囲の下限値のバランスが崩れるの
で、右隣の変調方式の適正範囲に対して、予め設定され
た修正幅で、相対的な位置関係による修正を施す。
現する通信システムの動作について、図6を使って説明
する。本発明の通信システムでは、送信装置1におい
て、送信データが、送信データ制御部11の制御の下
で、CRC符号化部12に出力され、CRC符号化部1
2で誤り検出符号が付加され、畳込み符号化部16で誤
り訂正の為の畳込み符号化が行われ、マッピング部13
で選択されたマッピング配置でマッピングされ、変調部
14で変調されて伝送路に送出される。
ータが復調され、デマッピング部22でデマッピングさ
れ、ビタビ復号部26でビタビ復号化が成されて誤り訂
正されたデータが出力され、CRC誤り検出部23で誤
り検出されて誤りのない復号データが出力される。この
とき、ビタビ復号部26からは、1フレーム復号終了後
の最小パスメトリック平均値が出力され、また、CRC
誤り検出部23において、誤りが検出されると誤り検出
信号が出力され、送信元制御部24で最小パスメトリッ
ク平均値と誤り検出信号とから回線品質が推定され、デ
ータ再送要求信号と送信側での変調方法を制御する変調
方式切り替え制御信号とからなる送信装置制御信号が出
力され、変調部25で変調されて、送信装置1に送信さ
れる。また、この時、伝送路状況が現状の変調方式にお
ける適正範囲を修正すべき状態であったなら、記憶して
いる適正範囲のしきい値を修正して更新する。
されて、復調部15で復調され、データ再送要求信号
は、送信データ制御部11に出力されて、送信データ制
御部11では、データの再送要求があった場合には、デ
ータの再送が行われる。また、変調方式切り替え制御信
号は、マッピング部13に出力されて、当該制御信号に
従って変調方式の切り替え要求があった場合には、マッ
ピング方法が切り替えられるようになっている。
送信側で付加された誤り検出符号及び誤り訂正符号に従
って、受信側でビタビ復号及び誤り検出を行い、訂正で
きない誤りが検出されなくても、ビタビ復号による誤り
訂正状況を示す最小パスメトリック平均値で回線品質の
不良傾向が検知されたなら、送信側における変調方式を
耐干渉能力が高い変調方式に切り替えるので、致命的な
訂正できない誤りが発生する前に、適切な変調方式に切
り替えることができ、伝送路品質を安定して向上でき、
且つ再送回数が軽減されて伝送効率を向上できる効果が
ある。
る最小パスメトリック平均値で回線品質の良好傾向が検
知されたなら、送信側における変調方式を伝送レートの
高い変調方式に切り替えるので、回線品質が向上した時
には、より効率的な変調方式に切り替えることができ、
伝送路の特性を有効に利用できる効果がある。
質の傾向を判断するための適正範囲を特定するしきい値
は、予め設定されているが、誤りが検出されないにも関
わらず、ビタビ復号による最小パスメトリック平均値で
回線品質の不良傾向が頻繁に検知されたなら、適正範囲
を特定している上限のしきい値を不良方向に広げるよう
に修正するので、径年変化による受信特性の変化をも盛
り込んで、伝送路品質の現状に即した適切な変調方式を
選択できる効果がある。
わらず、ビタビ復号による最小パスメトリック平均値は
適正範囲内にあるようなケースが頻繁に検知されたな
ら、適正範囲を特定している上限のしきい値を良好方向
に狭めるように修正するので、径年変化による受信特性
の変化をも盛り込んで、伝送路品質の現状に即した適切
な変調方式を選択できる効果がある。
RC誤り検出等による伝送路における訂正できない誤り
の検出状況と、ビタビ復号のパスメトリック値等による
訂正できる誤りの訂正状況に応じて、送信装置における
変調方式を選択する適応変調方式制御方法であり、訂正
できる誤りの訂正状況の判断は、複数の変調方式に対応
付けて、適正範囲を特定する2つのしきい値を予め定
め、適正範囲を外れて不良の場合を訂正状況不良とし、
適正範囲を外れて良好の場合を訂正状況良好とし、適正
範囲内の場合を訂正状況普通とし、訂正できない誤りが
検出されず、且つ訂正できる誤りの訂正状況が良好であ
る場合には、現在選択されている変調方式より伝送状況
が良好な場合に対応した変調方式を選択し、訂正できな
い誤りが検出された場合、又は、訂正できない誤りは検
出されず且つ訂正できる誤りの訂正状況が不良である場
合には、現在選択されている変調方式より伝送状況が不
良な場合に対応した変調方式を選択し、訂正できない誤
りは検出されず且つ訂正できる誤りの訂正状況が普通で
ある場合には、現在選択されている変調方式を維持する
ように、変調方式を選択するものなので、訂正できない
誤りが発生する前に、訂正できる誤りの訂正状況から伝
送路状況の悪化を検知し、更に伝送路状況の回復をも感
知して、適切な変調方法を選択することにより、伝送路
品質を安定的に確保できる効果がある。
て、CRC誤り検出等による伝送路における訂正できな
い誤りの検出状況と、ビタビ復号のパスメトリック値等
による訂正できる誤りの訂正状況に基づいて、訂正状況
を判断するしきい値を調整する適応変調方式制御方法で
あり、訂正できる誤りの訂正状況が不良であり且つ訂正
できない誤りの検出頻度が低いというケースが、1回又
は特定回数発生した場合に、現在選択されている変調方
式に対応する訂正状況を判断するしきい値を不良方向に
広げ、訂正できる誤りの訂正状況が普通又は良好であり
且つ訂正できない誤りが検出されるというケースが、1
回又は特定回数発生した場合に、現在選択されている変
調方式に対応する訂正状況を判断するしきい値を良好方
向に狭め、当該しきい値の調整に応じて、現在選択され
ている変調方式より伝送状況が不良な場合に対応した変
調方式におけるしきい値を調整するものとしているの
で、予め定めた各変調方式に対する訂正状況の適正範囲
を、誤りの検出状況及び訂正状況に基づいて調整するこ
とにより、伝送路の受信特性の径年変化などにも柔軟に
対応して、適切な変調方法を選択することにより、伝送
路品質を安定的に確保できる効果がある。
である。
b/No対1フレーム復号終了後の最小パスメトリック
の平均値、及びBER特性を示す説明図である。
囲のイメージを示す説明図である。
通信システムの構成ブロック図である。
装置の送信元制御部における送信元制御処理の流れを示
すフローチャート図である。
御部、 12…CRC符号化部、 13…マッピング
部、 14… 変調部、 15…復調部、 16…畳込
み符号化部、 21…復調部、 22…デマッピング
部、 23…CRC誤り検出部、 24、24′…送信
元制御部、 25…変調部、 26…ビタビ復号部
Claims (5)
- 【請求項1】 伝送状況に対応する複数の変調方式を備
える送信装置と、前記複数の変調方式に対応する複数の
復調方式を備える受信装置とを有し、前記受信装置が、
伝送路の伝送状況に応じて送信装置における変調方式を
選択し、前記送信装置が、前記受信装置で選択された変
調方式で送信する適応変調方式制御方法であって、 前記受信装置において、前記伝送路における訂正できな
い誤りの検出状況に応じて、前記送信装置における変調
方式を選択すると共に、訂正できる誤りの訂正状況に応
じて前記送信装置における変調方式を選択し、前記選択
の処理の前後に、前記検出状況及び前記訂正状況に基づ
いて、前記訂正状況を判断するしきい値を調整すること
とを特徴とする適応変調方式制御方法。 - 【請求項2】 変調方式の選択は、伝送状況に対応して
予め備えている複数の変調方式の中から行われるもので
あり、 訂正できる誤りの訂正状況の判断は、前記複数の変調方
式に対応付けて、適正範囲を特定する2つのしきい値を
予め定め、前記適正範囲を外れて不良の場合を訂正状況
不良とし、前記適正範囲を外れて良好の場合を訂正状況
良好とし、前記適正範囲内の場合を訂正状況普通とし、 訂正できない誤りが検出されず、且つ訂正できる誤りの
訂正状況が良好である場合には、現在選択されている変
調方式より伝送状況が良好な場合に対応した変調方式を
選択し、 訂正できない誤りが検出された場合、又は、訂正できな
い誤りは検出されず且つ訂正できる誤りの訂正状況が不
良である場合には、現在選択されている変調方式より伝
送状況が不良な場合に対応した変調方式を選択し、 訂正できない誤りは検出されず且つ訂正できる誤りの訂
正状況が普通である場合には、現在選択されている変調
方式を維持することを特徴とする請求項1記載の適応変
調方式制御方法。 - 【請求項3】 誤りの検出状況及び訂正状況に基づい
て、前記訂正状況を判断するしきい値の調整が、 訂正できる誤りの訂正状況が不良であり且つ訂正できな
い誤りの検出頻度が低いというケースが、1回又は特定
回数発生した場合に、現在選択されている変調方式に対
応する訂正状況を判断するしきい値を不良方向に広げ、 訂正できる誤りの訂正状況が普通又は良好であり且つ訂
正できない誤りが検出されるというケースが、1回又は
特定回数発生した場合に、現在選択されている変調方式
に対応する訂正状況を判断するしきい値を良好方向に狭
め、 前記しきい値の調整に応じて、現在選択されている変調
方式より伝送状況が不良な場合に対応した変調方式にお
けるしきい値を調整することを特徴とする請求項1又は
請求項2記載の適応変調方式制御方法。 - 【請求項4】 伝送路における訂正できない誤りの検出
方法が、CRC誤り検出符号による誤り検出であること
を特徴とする請求項1乃至請求項3記載の適応変調方式
制御方法。 - 【請求項5】 伝送路における訂正できる誤りの訂正状
況の判断方法が、ビタビ復号のパスメトリック値又はそ
の平均値が、各変調方式に対応する予め定めた適正範囲
内であるか否かの判断結果であることを特徴とする請求
項1乃至請求項4記載の適応変調方式制御方法。
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