JP2002198522A - 半導体装置および半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置および半導体装置の製造方法

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JP2002198522A
JP2002198522A JP2000394358A JP2000394358A JP2002198522A JP 2002198522 A JP2002198522 A JP 2002198522A JP 2000394358 A JP2000394358 A JP 2000394358A JP 2000394358 A JP2000394358 A JP 2000394358A JP 2002198522 A JP2002198522 A JP 2002198522A
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insulating film
silicon
silicon substrate
radical
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Naoki Yasuda
直樹 安田
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】絶縁膜の誘電率の更なる向上を図り、かつ能動
素子に用いた場合にリーク電流を少なくし、半導体素子
の特性の向上を図る。 【解決手段】シリコン基板上にシリコン(酸)窒化膜を
形成した後、ラジカル酸素の曝露量が1.2×105
ングミュア以下となる条件でラジカル酸化を行うことに
よって、Si−O−Si結合のうち、120°以下の結
合角を有するものが、Si−O−Si結合全体の1%以
上、また125°以下の結合角を有するものが結合全体
の7%以上存在するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置および
その製造方法に関わり、とくにMIS(metal I
nsulator semiconductor)構造
を有する半導体素子のゲート絶縁膜に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】シリコン半導体集積回路の微細化に伴
い、MOS(metal oxidesemicond
uctor)型半導体素子の寸法は微細化の一途を辿っ
ている。MOS型半導体素子の最小寸法が0.1ミクロ
ン以下の世代では、実効膜厚が2nm以下のゲート絶縁
膜が必要とされる。ゲート絶縁膜にSiO2を使うと、
膜厚2nm以下ではダイレクト・トンネル電流が急激に
増加し、リーク電流の最大仕様値1A/cm2を上回っ
てしまう。そこで、MOS型半導体素子の性能を維持し
ながらリーク電流を減少させるために、シリコン酸化膜
よりも誘電率の高い材料をゲート絶縁膜として使うこと
が検討されている。そのなかでも、シリコン酸窒化膜
は、従来の半導体素子製造工程との整合性がよいため、
近い将来の絶縁膜として有望視されている。
【0003】シリコン酸窒化膜の形成方法としては、シ
リコン基板のNO酸窒化以外に、非平衡過程を用いて窒
素・酸素の導入過程を制御する試みとして、シリコン酸
化膜やシリコン窒化膜をラジカル窒化あるいはラジカル
酸化する方法が注目されている。この方法であれば低温
でシリコン酸窒化膜が形成でき、デバイス製造工程中の
熱工程(thermal budget)が少なくて済むため、超微細MI
S型半導体素子の形成に適している。また、この方法で
は反応性の高い窒素・酸素を用いるため、低温で形成す
るにも関わらず膜中の格子欠陥が少ない。そのためより
リーク電流が少ないシリコン酸窒化膜を形成できる。こ
のようなシリコン酸窒化膜の形成方法には、大きく分け
て次の二つがある。
【0004】第1の方法は、SiO2膜を形成した後に
ラジカル窒化(もしくはプラズマ窒化)を行い、膜中に
窒素を導入することである(参考文献: M. Togo, K.
Watanabe, T. Yamamoto, N. Ikarashi, K. Shiba, T. T
atsumi, H. Ono, and T. Mogami, 2000 Symp. on VLSI
Tech. p.116; S. V. Hattangady, R. Kraft, D. T. Gri
der, M. A. Douglas, G. A. Brown, P. A. Tiner, J.
W. Kuehne, P. E. Nicollian, and M. F. Pas, IEDM Te
ch. Dig. 96-495 )。前記参考文献のうちTogoらの
報告によると、この方法では窒素濃度の割に大きな誘電
率を得ることができる。しかしながらこの方法であると
窒素の導入量に限界があり、誘電率の上昇にも限界があ
る。
【0005】一方、第2の方法は、最初にシリコン基板
上にシリコン窒化膜もしくはシリコン酸窒化膜を形成
し、それに対してラジカル酸化(もしくはプラズマ酸
化)を行うことである。この方法では窒素の含有量を大
きくすることができるので誘電率の向上が期待され、ま
た、界面近くに窒素が存在するためにホットキャリア耐
性も改善することが期待されるが、前記参考文献のうち
Togoらの報告によると、それほど大きな誘電率を得
ることができない。(窒素濃度12%で誘電率5.1程度)そ
のため、第2の方法は、とくにゲート絶縁膜のリーク電
流(ダイレクト・トンネル電流)の抑制において第1の方
法よりも劣っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来検
討されているシリコン酸化膜のラジカル窒化、及びシリ
コン窒化膜やシリコン酸窒化膜のラジカル酸化では、絶
縁膜の誘電率を大きくできず、したがって、リーク電流
を十分に下げられないという問題点がある。
【0007】本発明者らは誘電率の向上を実現できる絶
縁膜の形成方法として窒素の導入量を大きくできるシリ
コン窒化膜もしくはシリコン酸窒化膜のラジカル酸化
(前記第2の方法)に着目した。本発明は、絶縁膜の誘
電率の更なる向上を図り、かつ能動素子に用いた場合に
リーク電流を少なくし、かつホットキャリア耐性も改善
し、半導体素子の特性の向上を図ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】<本発明の構成>本発明
は、少なくともシリコン基板と、シリコン基板上に形成
された絶縁膜と、前記絶縁膜上に形成された電極とを備
えた素子が形成されている半導体装置において、前記絶
縁膜は、少なくともシリコン、酸素、及び窒素をその主
成分として含有し、前記絶縁膜中に含まれるSi−O−
Si結合のうち120°以下の結合角を有するSi−O
−Si結合がSi−O−Si結合全体の1%以上、かつ
125°以下の結合角を有するSi−O−Si結合がS
i−O−Si結合全体の7%以上存在することを特徴と
する半導体装置である。
【0009】前記絶縁膜は、MIS型電界効果トランジ
スタのゲート絶縁膜であることが望ましい。
【0010】また、本発明は、シリコン基板上に絶縁膜
を形成する工程を備える半導体装置の製造方法におい
て、前記絶縁膜を形成する工程は、シリコン基板上にシ
リコン窒化膜もしくはシリコン酸窒化膜を形成する窒化
処理工程と、前記シリコン窒化膜もしくは前記シリコン
酸窒化膜をラジカル酸素を含む雰囲気に晒す酸化処理工
程とを備え、前記酸化処理工程におけるラジカル酸素の
曝露量は5×103ラングミュア以上1.2×105
ングミュア以下であることを特徴とする半導体装置の製
造方法である。
【0011】また、本発明は、シリコン基板上に絶縁膜
を形成する工程を備える半導体装置の製造方法におい
て、前記絶縁膜を形成する工程は、シリコン基板上にシ
リコン窒化膜もしくはシリコン酸窒化膜を形成する窒化
処理工程と、前記シリコン窒化膜もしくは前記シリコン
酸窒化膜をラジカル酸素を含む雰囲気に晒す酸化処理工
程とを備え、前記酸化処理工程はラジカル酸素の曝露量
が、2.5×103/αラングミュア以上6×104/α
ラングミュア以下(但しαはラジカル酸素を形成する方
法がO2を含んだガスの電磁波励起によって行われる場
合の前記O2からラジカル酸素が生成する確率とする)
であることを特徴とする半導体装置の製造方法である。
【0012】各々の製造方法において、前記酸化処理工
程前にシリコン基板上に形成されたシリコン窒化膜もし
くはシリコン酸窒化膜中に存在する窒素の面密度が8×
10 15cm-2よりも小さいことが望ましい.。 <作用>本発明者らは、最初にシリコン基板上にシリコ
ン窒化膜もしくはシリコン酸窒化膜を形成し、次にラジ
カル酸化を行う絶縁膜の形成方法について鋭意検討した
結果、以下の知見を得た。
【0013】シリコン基板上に形成したシリコン窒化膜
もしくはシリコン酸窒化膜にラジカル酸化を施した場
合、まずシリコン窒化膜もしくはシリコン酸窒化膜とシ
リコン基板との界面までラジカル酸化が進みシリコン酸
化膜が形成され、このとき形成されるシリコン酸化膜は
高誘電率(比誘電率6−7)を有する。
【0014】一方、シリコン基板との界面には1モノレ
ーヤ程度の窒素が残存し、絶縁膜トータルの誘電率は>
5と高いものとなる。
【0015】しかしながら、この状態でさらにラジカル
酸化を進めると、誘電率の低いシリコン酸化膜(誘電率
3−4)が生成するとともに、窒素を含むシリコン基板
との界面層の誘電率も低下するというものである。
【0016】したがって、誘電率の高い絶縁膜を得るに
は、シリコン基板上にシリコン窒化膜もしくはシリコン
酸窒化膜を形成し、次にラジカル酸化を行う際、初期に
形成したシリコン窒化膜もしくはシリコン酸窒化膜のバ
ルク部分だけをラジカル酸化し、さらにシリコン基板界
面まで酸化が進行した後にさらに酸化を続けることがな
いようにラジカル酸素の曝露量を小さく設定することに
よって、誘電率の高い絶縁膜が得られる。さらにこのと
き窒素が絶縁膜中(シリコン基板との界面)に存在するこ
とになりそれによりホットキャリアによるデバイス特性
の劣化を抑制させるという効果も同時に生じる。
【0017】また本発明者らは、上記のようにして得ら
れた絶縁膜は、酸素、窒素、シリコンを主成分とし、S
i−O−Si結合の低角度成分を比較的多く含み、かつ
この絶縁膜は誘電率が高く、リーク電流を低減させるこ
とができることを見出した。Si−O−Si結合の低角
度成分を多く含む絶縁膜の誘電率が高い理由についての
詳細は明らかではないが、Si−O−Si結合の低角度
成分を多く含む絶縁膜は、膜の原子密度が高く格子欠陥
が少ないといった理由が考えられる。さらに絶縁膜は、
シリコン基板との界面に窒素、酸素、シリコンを含む層
と、とシリコン酸化膜層との積層構造にすることにより
ホットキャリアによるデバイス特性の劣化を抑制させる
という効果も同時に生じる。
【0018】このようにして誘電率の高い絶縁膜が得ら
れれば、MIS型半導体素子のゲート容量を一定に保ち
ながらゲート絶縁膜の実膜厚を厚くすることができるの
で、ゲート絶縁膜を流れるリーク電流を抑制することが
でき、かつホットキャリアによるデバイス特性の劣化を
抑制させる。
【0019】
【発明の実施の形態】(MIS型トランジスタの製造方
法)図1から図6は、本発明の実施の形態(以下、実施
例という)に係るn型MISトランジスタの製造工程を
示す断面図である。
【0020】まず、図1に示すように、単結晶のp型シ
リコン基板1の表面に、素子分離の役割を果たす深い溝
2を形成する。その後、例えばCVD法により、深い溝
2をシリコン酸化膜3で埋め込む。
【0021】次に、図2に示すように、ゲート絶縁膜4
を形成する。ゲート絶縁膜4の形成方法は後で述べる。
【0022】次に図3に示すようにゲート絶縁膜4の上
部にはポリシリコン膜5を形成する。
【0023】さらに、図4に示すように、フォトレジス
トパターン6をマスクとして、ポリシリコン膜5を反応
性イオンエッチングにより第1のゲート電極状にパター
ニングする。
【0024】次いで、図5に示すように、フォトレジス
トパターンを除去した後、砒素を、例えば加速電圧40
keV、ドーズ量2×1015cm-2の条件でイオン注入
して、高不純物濃度のn+型ゲート電極(ゲート電極
5)、n+型ソース領域7、n+型ドレイン領域8を同時
に形成する。
【0025】次に、図6に示すように、全面に層間絶縁
膜として厚さ300nmのシリコン酸化膜9をCVD法
により形成した後、このシリコン酸化膜9上にコンタク
トホール形成用のフォトレジストパターン(不図示)を
形成し、これをマスクとして反応性イオンエッチング法
によりシリコン酸化膜9をエッチングして、コンタクト
ホールを開口する。
【0026】最後に、全面にAl膜をスパッタ法により
形成した後、これをパターニングして、ソース電極1
0、ドレイン電極11、および第2のゲート電極12を
形成してn型MOSトランジスタが完成する。なお、本
実施例では、n型MISトランジスタの製造工程を示し
たが、p型MISトランジスタでは導電型がn型とp型
で入れ替わる点が異なるだけであり、基本的な製造工程
はまったく同じである。
【0027】以上のようにして、シリコン基板と、シリ
コン基板上に形成された絶縁膜と、前記絶縁膜上に形成
された電極とを備え、前記シリコン基板は少なくともそ
の表面に第1導電型のシリコン層を有し前記第1導電型
のシリコン層の表面には互いに離間して設けられた一対
の第2導電型の半導体領域が形成されており、前記絶縁
膜は前記第1導電型のシリコン層上でかつ前記第2導電
型の半導体領域の間に形成されたIS型電界効果トラン
ジスタを得た。 (ゲート絶縁膜の製造工程)本実施例において最も重要
であるゲート絶縁膜の形成工程の概略を図7、及び図8
に示すRTP(Rapid Thermal Proc
essing) 装置の概略断面図を用いて説明する。
【0028】まず図7に示すようにシリコン基板に対し
て(1)RCA洗浄を施した後、(2)窒化処理を行っ
てシリコン窒化膜もしくはシリコン酸窒化膜を形成し、
その後、前記シリコン窒化膜もしくは前記シリコン酸窒
化膜を、原子状酸素を含む雰囲気に晒す酸化処理として
(3)ラジカル酸化を行った。ラジカル酸化とはO2を含
んだガスの電磁波励起によってラジカル酸素を形成し、
そのラジカル酸素をもって酸化を行う処理である。
【0029】また、シリコン基板に対してドライO2
化(760Torr,840℃、10分間)を行ったサンプ
ルも比較データとして用意した。
【0030】図7では四角く囲った条件のプロセスを用
いるものが本発明の実施例に相当し、その他は比較デー
タとして示すものである。 <窒化処理>本実施例では(2)窒化処理は図7に示す
条件で行った。
【0031】具体的には、図8に示すRTP装置中へ石
英トレイ18を用いてシリコン・ウェハ15を搬送し、
NH3ガスにさらすことよって行った。このときRTP
装置にガス導入口17から10TorrのNH3ガスを
導入し、ランプ14による加熱でシリコン基板の温度を
730℃もしくは870℃として60秒間そのままの状
態に保ち、膜厚0.6−1.0nmのシリコン窒化膜を
形成した。
【0032】なお、本実施例において前記窒化処理はN
3ガスに晒すことによって行ったが、本発明におい
て、窒化処理としては、NOガスに晒す酸窒化処理な
ど、シリコン基板の表面にシリコン酸窒化膜、またはシ
リコン窒化膜を形成することのできる他のプロセスで代
替することもできる。
【0033】また、本発明における窒化処理によってシ
リコン基板上に形成するシリコン窒化膜もしくはシリコ
ン酸窒化膜は、いずれも電気膜厚0.05nm以上0.5
nm以下が望ましい。実膜厚は0.1nm以上1.0nm
以下が望ましい。
【0034】また、本発明において、窒化処理時の加熱
の温度は600℃以上950℃以下であればよいが、8
50℃〜900℃付近の加熱温度で高い誘電率と少ない
リーク電流を示す絶縁膜が得られるため望ましい。加熱
の時間に関しては、シリコン窒化膜の膜厚が飽和するの
で、30秒以上の時間であればとくに制約はなく、自由
に選べる。ただし、サーマルバジェットを大きくしすぎ
ない点で60秒間程度の時間が望ましい。また、導入す
るNH3ガスの圧力に関してはとくに制約が無い。
【0035】また、本発明において、前記窒化処理によ
って形成されるシリコン窒化膜もしくはシリコン酸窒化
膜は、膜厚が厚くなる(窒素の面密度が大きくなる)と
最終的に得られる絶縁膜中に欠陥が残留してリーク電流
特性が劣化したり電気膜厚T effが大きくなったりし、
極薄ゲート絶縁膜としては使えなくなってしまう恐れが
ある。そのためラジカル酸化を行う前のシリコン窒化膜
もしくはシリコン酸窒化膜中の窒素面密度は、窒素面密
度は8×1015cm-2よりも低くなるよう形成すること
が望ましい。 <酸化処理>本実施例では、次にそれぞれのサンプルに
対して(3)ラジカル酸化を図7に示す条件で行った。
【0036】具体的にはRTP装置中へ圧力5Torr
のO2ガスを導入した。このときO2ガスに加えてN2
He、Ar、Kr等のキャリア・ガスを同時に流しても
よい。ガス導入口17の外部に設置された放電電極20
から出るマイクロ波によってガス導入口の内部で酸素プ
ラズマが発生し、そのプラズマ中に存在するラジカル酸
素がウェハ15まで到達し、ラジカル酸化が進行する。
【0037】このときのマイクロ波出力条件は、2.4
5GHz,200Wとした。ランプ加熱によってラジカ
ル酸化時のシリコン・ウェハの温度を840℃とし、4
5秒、もしくは90秒間もしくは300秒間のラジカル
酸化を行った。
【0038】なお、本実施例ではO2ガスの圧力を5T
orrとしたが、この圧力に関しては、マイクロ波励起
で酸素プラズマが形成される限り、とくに制約は無い。
また、ラジカル酸化の進行過程(成膜レート)は温度に
ほとんど依存しないことが知られているので、ラジカル
酸化を行う際のシリコン基板の温度に関してもとくに制
約は無く、常温から900℃までの範囲で自由に選ぶこ
とができる。なお、基板温度が900℃を超えると形成
された酸化膜のエッチングが起こり得るので、900℃
以上の温度は避けるのが望ましい。 (絶縁膜の実膜厚と電気膜厚の関係)以上のようにして
得られた絶縁膜の実膜厚と電気膜厚の関係を図9に示
す。
【0039】図9の横軸の実膜厚doxyは、XPS(X
−ray Photoelectron Spectr
oscopy)のSi 2pスペクトルから以下の式に
よって求めた(Z. H. Lu, J. P. McCaffrey, B. Brar,
G. D. Wilk, R. M. Wallace,L. C. Feldman, S. P. Ta
y, Appl. Phys. Lett. 71, 2764 (1997))。 doxy = λoxysinα ln[Ioxy/(βISi)+
1] ここで、λoxy=2.96nm(光電子の脱出深さ)、
β=0.75、Ioxy/ISiはSi 2p信号におい
て、酸化または窒化されたSiの信号強度Ioxyと、元
素状態のSi信号強度ISiとの比率である(Si基板界
面近くのサブオキサイドはIoxyに含める)。また、α
=45°は光電子の検出角度である。
【0040】また、図9の縦軸の電気膜厚は、それぞれ
のゲート絶縁膜のC−V特性で、V fb(フラットバンド
電圧)を起点として蓄積(accumulation)側にキャパシタ
ンスをゲート電圧で積分し、Eox=5MV/cm, ε
ox=3.9×8.854×10-14 (F/cm)と定
義したとき、単位面積あたりの電荷量(もしくは絶縁膜
中の電束密度)がQ=εooxとなるゲート電圧でのキャ
パシタンスC(単位面積あたり)から、Teff=εox
Cとして求められた電気膜厚である。
【0041】図9から、それぞれの絶縁膜の誘電率は、
次のように求められる。 ε=3.9×Tphys/(Teff0.4 nm) ここで、Tphys は実膜厚、Teff は電気膜厚、0.
4nmはSi基板の蓄積層キャパシタンスに相当する電
気膜厚である。したがって、(Tphys,Teff)=(0
nm,0.4nm)と各データ点を結ぶ直線の傾きの逆
数が誘電率を与えることになる。すなわち(Tphys,T
eff)=(0nm,0.4nm)と各データ点を結ぶ直
線の傾きが小さいほど誘電率が高い。
【0042】図9から、以下の3つのことが理解され
る。 (1)シリコン基板上のドライO2酸化膜に比べて、ラジカ
ル酸化を行った絶縁膜膜の誘電率は高い。 (2)最初にNH3窒化でシリコン窒化膜を形成しておく
と、ラジカル酸化の時間が短い場合には、シリコン基板
上のラジカル酸化膜よりもさらに高い誘電率が得られ
る。 (3)NH3窒化後のラジカル酸化の時間が45秒、90秒
では誘電率は高いが、ラジカル酸化の時間が300秒で
は誘電率が低い。 (ラジカル酸化の時間とゲート絶縁膜の誘電率)最も良
好なデータが得られた870℃のNH3窒化膜のラジカ
ル酸化に関して、ラジカル酸化時間とともに絶縁膜の誘
電率がどのように変化するのかを示したのが図10であ
る。この図から明らかなように、ラジカル酸化の時間が
2分を超えると誘電率の劣化が認められる。
【0043】今回のRTP装置では、ラジカル酸素の形
成 O2 →2O* の確率αは、α=10-4であったので、2分間のラジカ
ル酸化でシリコン・ウェハに注がれるラジカル酸素の量
は、5(Torr)×120(s)×10-4×2=0.
12(Torr s)、すなわち1.2×105ラング
ミュアとなる。この曝露量以下でラジカル酸化を行うこ
とによって、誘電率の高いゲート絶縁膜を実現すること
ができる。
【0044】なお、初期に形成されていた窒化膜もしく
は酸窒化膜とSi基板の界面まで十分なラジカル酸化を
行うために必要な最低のラジカル酸素曝露量は5×10
3ラングミュア程度であり、ラジカル酸素の曝露量はこ
れ以上であることが望ましい。なお、1ラングミュアと
いう曝露量の単位は、10-6(Torr)×1(s)で
あり、また、前記の式で×2というファクタは、ひとつ
のO2分子から2個のラジカル酸素が生成することに対
応している。
【0045】但しαは、上記のように、ラジカル酸素を
形成する方法がO2を含んだガスの電磁波励起によって
行われる場合前記O2からラジカル酸素が生成する確率
であるがこのαは使用する装置にその値が依存する。あ
るRTP装置でO2分子からラジカル酸素が形成される
確率をαとすれば、シリコン・ウェハに曝露するO2の量
を2.5×103/αラングミュアから6×104/αラ
ングミュアの範囲に設定することにより、誘電率を高く
するという本発明の効果が得られる。 (絶縁膜のリーク電流特性)次に、本実施例で形成され
たゲート絶縁膜のリーク電流特性を示す。図11には、
実効電界Eox=5MV/cmのゲート電圧におけるキャ
パシタンスから評価した電気膜厚と、そのゲート電圧に
おけるゲート・リーク電流の関係を示した。
【0046】図11から、 (1)シリコン基板上に形成したドライO2酸化膜よりも、
ラジカル酸化膜でリーク電流が少なくなっている。 (2)NH3窒化を730℃または870℃で行ってシリコ
ン窒化膜を形成した後に90秒間のラジカル酸化を行っ
た場合には、シリコン基板上に形成したラジカル酸化膜
(O*90秒、300秒で引いた検量線)よりもさらにリ
ーク電流を抑制することができる。
【0047】ということが分かる。(2)の理由は、密
度および誘電率の高いシリコン酸化膜と、シリコン基板
との界面付近に存在する高い誘電率を持つシリコン酸窒
化膜との積層膜が形成されているためであると考えられ
る。また、シリコン基板上に直接ラジカル酸化膜を形成
する場合にはRTPの昇温時の窒素雰囲気中に含まれる水
分によって、ラジカル酸化の前に誘電率の低い酸化膜が
薄く形成されるが、窒化膜を最初に形成しておくとその
ような意図しない酸化膜の形成を完全に防ぐことがで
き、純粋なラジカル酸化膜(高い誘電率を持つ)だけが形
成されるので、結果として絶縁膜全体の誘電率が向上す
ると考えられる。 (ゲート絶縁膜の誘電率と膜中窒素濃度)図12には、
図10から求められた絶縁膜の誘電率と、膜中の窒素濃
度との関係を示す。
【0048】絶縁膜中の窒素濃度は、次のようにして求
めた。SIMS(Secondary Ion mas
s Spectroscopy)の測定結果から求めら
れる膜厚方向の窒素・酸素の積分量(いずれも基板のS
iの2次イオン数で規格化した値)を、RBS(Rut
herford Backscattering Sp
ectroscopy)で較正済みの標準試料における
SIMSの窒素・酸素の膜厚方向積分量と比較して、本
実施例の絶縁膜における窒素・酸素の面密度を算出し
た。
【0049】窒素と酸素の面密度をそれぞれ[N]、
[O]とすれば、本実施例のシリコン酸窒化膜(SiO
2x(Si341-xのアロイ組成比xは x=1/(1+0.5[N]/[O]) と求められる。
【0050】このアロイ組成比を使って、膜中の窒素濃
度は(4−4x)/(7−4x)×100(atomi
c %)として得られる。
【0051】今回の評価では、SIMSの測定条件とし
て1次イオンに350eVのCs+を用い、2次イオン
としてCsN+とCsO+を検出した。また、標準試料の
RBS測定は、300kVのHe+イオンをSi基板の
<101>方向から入射させ、散乱角80°のHe+
オンを検出した。
【0052】図12において、実線は、標準的なシリコ
ン酸窒化膜における誘電率の窒素濃度依存性を表してい
る(X. Guo and T. P. Ma, IEEE Electron Device Let
t. 19, 207 (1998)のデータを参照した)。
【0053】この実線と比較すると、 (1)シリコン基板上にラジカル酸化膜を形成した場
合、窒素が存在しないにも関わらず、6以上の大きな誘
電率が得られる。 (2)シリコン基板上に窒化膜を形成した後にラジカル
酸化を行った場合には、さらに大きな誘電率(最大で7
程度)が得られるが、ラジカル酸化の時間を長くすれば
誘電率は低下し、一般的なシリコン酸窒化膜の誘電率に
近づく。ということが分かる。 (窒素の膜厚方向分布)図13は高い誘電率が得られた
870℃、NH3窒化の後、840℃、90sのラジカ
ル酸化を行って形成したゲート絶縁膜のSIMSプロフ
ァイルである。図13から分かるように、酸素は膜の表
面側に多く、窒素はSi基板との界面側に多く分布して
いる。このSIMSプロファイルから見積もった窒素の
面密度は、1.4×1015cm-2であり、これは界面付
近に1モノレーヤの窒素が存在することに対応する。
【0054】即ち本発明の絶縁膜は、シリコン基板上に
形成され、シリコン基板との界面に酸素、シリコン及び
窒素を主成分とする第1の絶縁膜と、第1の絶縁膜上に
形成され、酸素及びシリコンを主成分とする第2の絶縁
膜との積層構造を有することが望ましい。 (望ましい窒素濃度)図14には、図13に示した87
0℃、NH3窒化の後、840℃、90sのラジカル酸
化を行って形成したゲート絶縁膜と、NH3窒化の温度
を変化させて(730℃)初期の窒化膜厚を変え、ラジ
カル酸化(840℃、90s)をおこなって形成した絶
縁膜の膜中に残存している窒素の面密度を示す。(いず
れの場合にも窒素はSi基板界面付近に多く残存するこ
とが確認されている。) いずれのサンプルも比誘電率及びリーク電流特性では良
好な特性を示すものであるが、窒素の面密度は約1モノ
レーヤ(=1.4×1015cm-2)以下に抑えられてい
る。
【0055】窒素の残存量が多くなる場合、それはシリ
コン基板界面近くまで酸素が届いていないことを意味
し、as−grown窒化膜中に不可避的に存在する欠
陥がリーク電流を増大させるおそれがある。したがって
絶縁膜中に含まれる窒素の面密度は多くても2×1015
cm-2以下にすることが望ましい。
【0056】一方、窒素濃度の下限に関してはpチャネ
ルMOSFETにおけるボロンの突き抜けによる閾値電
圧のバラツキを抑制する観点からは3×1014cm-2
上の窒素が存在することが望ましい。また、ホットキャ
リア効果によるMIS型半導体素子の特性劣化を抑制する
観点からも、少なくともこの程度の量の窒素が界面付近
(第1の絶縁層)に存在することが望ましい。 (赤外吸収特性と膜構造)870℃のNH3窒化の後、
840℃、90秒間のラジカル酸化を行って形成した絶
縁膜の膜構造は、図9に示したように、実膜厚4.0n
m、電気膜厚2.2−2.3nm(絶縁膜部分だけの電
気膜厚、シリコン基板の蓄積層容量の寄与を除く)とな
っている。この場合、Si基板界面付近に窒素が面密度
で1.4×1015cm-2存在するので(図14)、この
絶縁膜の膜構造は、界面に存在するSi34膜とその表
面側に存在するSiO2膜の積層膜として近似すること
ができる。このように2層の積層膜で近似すると、「実
膜厚4.0nm、絶縁膜部分のみの電気膜厚2.2−
2.3nm」となるためには、SiO2膜の誘電率が
6.5程度になっていなければならないことが分かる
(図15)。 このSiO2層の誘電率は、シリコン基板
を直接ラジカル酸化した場合の誘電率(図12)とほぼ
等しい。このことは、このSiO2層(図15)と、シ
リコン基板を直接ラジカル酸化した場合のSiO2膜で
は、両者の膜構造がきわめて近いことを意味している。
【0057】一方、870℃のNH3窒化の後、840
℃、300秒間という長い時間のラジカル酸化を行って
形成したゲート絶縁膜の誘電率は低く、一般的なシリコ
ン酸窒化膜(SiO2x(Si341-xの誘電率に近
い値をとる(図12)。したがって、この場合のゲート
絶縁膜中のSiO2成分は、一般的なシリコン酸窒化膜
アロイ(SiO2x(Si341-x の元となるSi
2、つまりドライO2酸化膜に近い構造を有していると
推定される。
【0058】以上の内容をまとめると、図16のように
なる。ラジカル酸化90秒、300秒を行ったときに形
成されるSiO2層は、それぞれ、シリコン基板上に形
成されたラジカル酸化膜、ドライO2酸化膜ときわめて
近い膜構造を有していると考えられる。
【0059】そこで、以下では、評価・解析を行いやす
い、シリコン基板上のラジカル酸化膜とドライO2酸化
膜の構造を詳細に解析することによって、初期窒化膜が
存在する場合のラジカル時間の長短による膜構造の違い
(図16)を特徴づける。
【0060】図17は、シリコン基板上に形成したラジ
カル酸化膜とドライO2酸化膜の赤外吸収特性を示す。
この図には、Si−O−Si結合のLOフォノン吸収帯
を示す。酸化膜の膜厚はいずれも3.8nmであり、極
薄酸化膜の赤外吸収特性を感度よく測定するために、F
Z(floating zone)基板上にこれらの酸
化膜を形成した。シリコン・ウェハ面の法線に対して6
0°の方向から赤外線を入射させ、透過法で赤外吸収特
性を測定した。
【0061】ラジカル酸化膜の方がドライO2酸化膜に
比べて、ピーク波数(1250cm- 1)よりも波数の低
いところで吸収量が多いことが分かる(図17)。この
ことを、中心力モデル(P. N. Sen and
M. F. Thorpe,Phys. Rev. B
15, 4030 (1977).)で解釈すると、
ラジカル酸化膜の方がドライO2酸化膜に比べて結合角
の小さいSi−O−Si結合を多く含むと結論づけられ
る。
【0062】中心力モデルでは、Si−O−Si結合の
逆対称伸縮振動の固有振動数は、 υ=υ0sin(θ/2) と表される。ここでυ=1320cm-1である。赤外吸
収特性g(υ)をSi−O−Si結合角の分布f(θ)
に変換するためには、これらg(υ)、f(θ)の分布
が等価でなければならず、そのためにはg(υ)dυ
= f(θ)dθが成り立つ必要がある。このことから f(θ)= g(θ)*υ0/2*{1(υ/υ02
0.5 θ=2arcsin(υ/υ0) でSi−O−Si結合角の分布を求めることができる。
なお、結合角分布関数f(θ)の算出においては、さら
に、f(θ)のθによる積分値が1になるように規格化
した。このようにして得られたSi−O−Si結合の結
合角分布を、累積値として表示したのが図18である。
この図の横軸はSi−O−Si結合角の値、縦軸は、横
軸に示した結合角の値よりも小さい結合角を持つSi−
O−Si結合が全体に占める割合を表している。
【0063】この結果より、ラジカル酸化膜は、ドライ
2酸化膜とは異なり、膜中に含まれるSi−O−Si
結合のうち、120°以下の結合角を有するものがSi
−O−Si結合全体の1%以上、また、125°以下の
結合角を有するものがSi−O−Si結合全体の7%以
上存在する、という特徴を持つことが分かる。
【0064】図18に示した酸化膜構造の違いは、前述
のとおり、シリコン基板表面に窒化膜を形成した後にラ
ジカル酸化90秒、300秒を施して形成したSiO2
層の膜構造の違いにも適用されるものと考えられる。
【0065】
【発明の効果】本発明によれば、絶縁膜の誘電率の更な
る向上を図り、かつ能動素子に用いた場合にリーク電流
を少なくし、半導体素子の特性の向上を図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のn型MISトランジスタの製造工程
を示す断面図。
【図2】 本発明のn型MISトランジスタの製造工程
を示す断面図。
【図3】 本発明のn型MISトランジスタの製造工程
を示す断面図。
【図4】 本発明のn型MISトランジスタの製造工程
を示す断面図。
【図5】 本発明のn型MISトランジスタの製造工程
を示す断面図。
【図6】 本発明のn型MISトランジスタの製造工程
を示す断面図。
【図7】 本発明のゲート絶縁膜の製造工程に関する実
施例の説明図。
【図8】 本発明の実施例でNH3窒化、およびラジカ
ル酸化を行うRTP装置の断面図。
【図9】 本発明の実施例におけるゲート絶縁膜の実膜
厚と電気膜厚の関係を示す特性図。
【図10】 NH3870℃、60秒でシリコン窒化膜
を形成した後にラジカル酸化を実施した場合の、酸化時
間およびラジカル酸素曝露量と、形成されたゲート絶縁
膜の比誘電率の関係を示す特性図。
【図11】 本発明の実施例で形成されたゲート絶縁膜
の電気膜厚とゲート・リーク電流の関係を示す特性図。
【図12】 本発明の実施例で形成されたゲート絶縁膜
の窒素濃度と比誘電率の関係を示す特性図。
【図13】 本発明の実施例のうち、NH3 870
℃、60秒でシリコン窒化膜を形成した後にラジカル酸
化840℃、90秒を行って形成したゲート絶縁膜のS
IMSプロファイルを示す特性図。
【図14】 本発明の実施例のうち最初にシリコン窒化
膜を形成するときのNH 3窒化の温度と、90秒のラジ
カル酸化を行った後に膜中に残留している窒素の面密度
との関係を示す特性図。
【図15】 本発明の実施例のうち、NH3 870
℃、60秒でシリコン窒化膜を形成した後にラジカル酸
化840℃、90秒を行って形成したゲート絶縁膜の実
膜厚、および誘電率の膜厚方向分布を2層近似で解析し
た結果を示す図。
【図16】 本発明の実施例のうち、シリコン窒化膜の
ラジカル酸化時間と、その際に形成される膜構造との対
応関係を示す図。
【図17】 シリコン基板上に形成したラジカル酸化膜
とドライO2酸化膜の赤外吸収特性を示す特性図。
【図18】 ラジカル酸化膜とドライO2酸化膜のSi
−O−Si結合角分布を示す特性図。
【符号の説明】
1 p型シリコン基板 2 素子分離用の溝 3 シリコン酸化膜(素子分離領域) 4 ゲート絶縁膜 5 ポリシリコン膜 6 フォトレジストパターン 7 n+型ソース領域 8 n+型ドレイン領域 9 シリコン酸化膜(層間絶縁膜) 10 ソース電極(金属電極) 11 ドレイン電極(金属電極) 12 ゲート電極(金属電極) 13 筐体(石英) 14 ランプ 15 ウェハ 16 石英管 17 ガス導入口 18 石英トレイ 19 ドア 20 マイクロ波放電電極 21 パイロメータ 22 ガス排出口

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくともシリコン基板と、シリコン基板
    上に形成された絶縁膜と、前記絶縁膜上に形成された電
    極とを備えた素子が形成されている半導体装置におい
    て、前記絶縁膜は、少なくともシリコン、酸素、及び窒
    素をその主成分として含有し、前記絶縁膜中に含まれる
    Si−O−Si結合のうち120°以下の結合角を有す
    るSi−O−Si結合がSi−O−Si結合全体の1%
    以上、かつ125°以下の結合角を有するSi−O−S
    i結合がSi−O−Si結合全体の7%以上存在するこ
    とを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】前記絶縁膜は、MIS型電界効果トランジ
    スタのゲート絶縁膜であることを特徴とする請求項1記
    載の半導体装置。
  3. 【請求項3】シリコン基板上に絶縁膜を形成する工程を
    備える半導体装置の製造方法において、前記絶縁膜を形
    成する工程は、シリコン基板上にシリコン窒化膜もしく
    はシリコン酸窒化膜を形成する窒化処理工程と、前記シ
    リコン窒化膜もしくは前記シリコン酸窒化膜をラジカル
    酸素を含む雰囲気に晒す酸化処理工程とを備え、前記酸
    化処理工程におけるラジカル酸素の曝露量は5×103
    ラングミュア以上1.2×105 ラングミュア以下で
    あることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】シリコン基板上に絶縁膜を形成する工程を
    備える半導体装置の製造方法において、前記絶縁膜を形
    成する工程は、シリコン基板上にシリコン窒化膜もしく
    はシリコン酸窒化膜を形成する窒化処理工程と、前記シ
    リコン窒化膜もしくは前記シリコン酸窒化膜をラジカル
    酸素を含む雰囲気に晒す酸化処理工程とを備え、前記酸
    化処理工程はラジカル酸素の曝露量が、2.5×103
    /αラングミュア以上6×104/αラングミュア以下
    (但しαはラジカル酸素を形成する方法がO2を含んだ
    ガスの電磁波励起によって行われる場合の前記O2から
    ラジカル酸素が生成する確率とする)であることを特徴
    とする半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】前記酸化処理工程前にシリコン基板上に形
    成されたシリコン窒化膜もしくはシリコン酸窒化膜中に
    存在する窒素の面密度が8×1015cm-2よりも小さい
    ことを特徴とする請求項5または請求項6記載の半導体
    装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003060198A (ja) * 2001-08-10 2003-02-28 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体装置及びその製造方法

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