JP2002194235A - 樹脂組成物及びプリプレグ並びに積層板 - Google Patents

樹脂組成物及びプリプレグ並びに積層板

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JP2002194235A
JP2002194235A JP2000393870A JP2000393870A JP2002194235A JP 2002194235 A JP2002194235 A JP 2002194235A JP 2000393870 A JP2000393870 A JP 2000393870A JP 2000393870 A JP2000393870 A JP 2000393870A JP 2002194235 A JP2002194235 A JP 2002194235A
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flame retardant
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dioxins
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Kiyoaki Ihara
清暁 井原
Toshiharu Takada
俊治 高田
Takashi Sagara
隆 相楽
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダイオキシン類の発生が少なく且つ難燃性に
優れる樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 ハロゲン系化合物以外の難燃剤を用いる
ことによって、燃焼時に燃焼ガス中に含まれるダイオキ
シン類を1g当たり50ng以下にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、難燃性を有する樹
脂組成物とプリプレグと積層板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂を含有する樹脂組成物は接
着性、耐熱性、成形性に優れることから、電子部品・自
動車部品・スポーツ用品など広範囲にわたって使用され
ているが、これらのうち、電子部品や電気機器に使用さ
れる樹脂組成物、すなわち、プリント配線板として使用
されている積層板や半導体装置に使用されている封止材
などには火災の防止、遅延の目的から難燃剤が使用され
ている。
【0003】従来より、この難燃剤としてはハロゲン系
化合物からなるハロゲン系難燃剤が主に用いられてき
た。中でも、臭素化合物からなる臭素系難燃剤は電子部
品に求められる厳しい要求特性(機械的特性等)を満た
したまま高い難燃性を示し、しかも安価であることから
樹脂組成物の難燃剤として大量に使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらのハロ
ゲン系難燃剤が焼却処分時に発癌性の高いダイオキシン
類を発生させる可能性が指摘されており、近年の環境に
対する意識の高まりとともに、上記の電子部品等にも環
境に適合する材料、すなわち、ハロゲン系難燃剤の代わ
りにダイオキシン類の発生しにくい難燃剤を含有する樹
脂組成物が求められている。
【0005】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、ダイオキシン類の発生が少なく且つ難燃性に優れ
る樹脂組成物を提供することを目的とするものである。
【0006】また、本発明は、上記の樹脂組成物を用い
ることによってダイオキシン類の発生が少なく且つ難燃
性に優れるプリプレグ及び積層板を提供することを目的
とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
樹脂組成物は、ハロゲン系化合物以外の難燃剤を用いる
ことによって、燃焼時に燃焼ガス中に含まれるダイオキ
シン類を1g当たり50ng以下にして成ることを特徴
とするものである。
【0008】また、本発明の請求項2に係る樹脂組成物
は、請求項1の構成に加えて、難燃剤として添加型リン
化合物を用いて成ることを特徴とするものである。
【0009】また、本発明の請求項3に係る樹脂組成物
は、請求項1の構成に加えて、難燃剤として反応型リン
化合物を用いて成ることを特徴とするものである。
【0010】また、本発明の請求項4に係る樹脂組成物
は、請求項1の構成に加えて、難燃剤として窒素系化合
物を用いて成ることを特徴とするものである。
【0011】また、本発明の請求項5に係る樹脂組成物
は、請求項1の構成に加えて、難燃剤として無機充填材
を用いて成ることを特徴とするものである。
【0012】また、本発明の請求項6に係る樹脂組成物
は、請求項1の構成に加えて、難燃剤として多環化合物
を主鎖に有する樹脂を用いて成ることを特徴とするもの
である。
【0013】また、本発明の請求項7に係る樹脂組成物
は、請求項1の構成に加えて、添加型リン化合物、反応
型リン化合物、窒素系化合物、無機充填材、多環化合物
を主鎖に有する樹脂から選ばれる2種以上の難燃剤を用
いて成ることを特徴とするものである。
【0014】本発明の請求項8に係るプリプレグは、請
求項1乃至7のいずれかに記載の樹脂組成物を基材に含
浸して成ることを特徴とするものである。
【0015】本発明の請求項9に係る積層板は、請求項
8に記載のプリプレグを積層成形して成ることを特徴と
するものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0017】本発明の樹脂組成物には難燃効果を発生す
る難燃剤が配合されるが、この難燃剤としてはハロゲン
系化合物以外のものを使用する。具体的には、添加型リ
ン化合物、反応型リン化合物、窒素系化合物、無機充填
材、多環化合物を主鎖に有する樹脂から選ばれる1種類
又は2種類以上の難燃剤を組み合わせて用いることがで
きる。
【0018】添加型リン化合物は主骨格となるエポキシ
樹脂と直接反応しない難燃剤であって、トリフェニルホ
スフェートやトリクレジルフォルフェートやクレジルジ
フェニルホスフェートなどのリン酸エステル化合物、
9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェ
ナントレン−10−オキシド(HCA)や10−(2,
5−ジヒドロオキシフェニル)−10H−9−オキサ−
10−ホスファフェナントレン−10−オキシド(PH
Q)などの環状有機リン化合物、及び赤リンなどを例示
することができる。赤リンとしては表面が未処理のも
の、表面を樹脂コートしたもの、表面を無機フィラーで
コートしたもの、樹脂及び無機フィラーを併用して表面
をコートしたものなどを用いることができ、使用におい
てその種類は制限されるものではない。本発明では添加
型リン化合物を1種類又は2種類以上組み合わせて用い
ることができる。
【0019】反応型リン化合物はリン酸エステル構造な
どをエポキシ樹脂骨格内に組み込んで硬化剤などと反応
可能にしたものであって、例えば、上記の添加型リン化
合物(特にリン酸エステル化合物)とエピクロロヒドリ
ンとキノン類などを反応させることでリン化合物にエポ
キシ基を導入して反応性を持たせたものなどを用いるこ
とができる。本発明では反応型リン化合物を1種類又は
2種類以上組み合わせて用いることができる。
【0020】窒素系化合物はその構造内に窒素原子を含
んでいる化合物であり、エポキシ樹脂などと反応可能な
ものであって、例えば、ブチル化メラミンやメラミン変
性フェノール樹脂などを用いることができる。本発明で
は窒素系化合物を1種類又は2種類以上組み合わせて用
いることができる。
【0021】無機充填材としては、シリカ、カオリン、
クレー、タルク、ウォラストナイト、水酸化ナトリウ
ム、水酸化マグネシウムなどを用いることができる。こ
れらの中にはタルクの表面にモリブデン酸亜鉛などをコ
ートしたものや樹脂コートしたものなども含まれ、使用
においてその種類は制限されるものではない。本発明で
は無機充填材を1種類又は2種類以上組み合わせて用い
ることができる。
【0022】多環化合物を主鎖に有する樹脂としては、
樹脂骨格中に芳香族や脂環族などを積極的に導入した樹
脂等であって、例えば、ジシクロペンタジエン系フェノ
ール化合物、樹脂骨格成分がフェノール化合物からなり
架橋基がキシレン骨格基とo−ヒドロキシフェニルメチ
レン基からなるフェノールノボラック樹脂、樹脂骨格成
分がフェノール化合物からなり架橋基がキシレン骨格基
とナフタレン骨格基からなるフェノールノボラック樹
脂、樹脂骨格成分がフェノール化合物からなり架橋基が
キシレン骨格基とクレゾール骨格基からなるフェノール
ノボラック樹脂などを用いることができる。本発明では
多環化合物を主鎖に有する樹脂を1種類又は2種類以上
組み合わせて用いることができる。
【0023】本発明の樹脂組成物には上記の難燃剤の他
に、樹脂成分、硬化剤、触媒、硬化促進剤、溶媒などが
必要に応じて配合される。樹脂成分としては主にエポキ
シ樹脂を用いることができ、特に、銅張り積層板などの
積層板やプリプレグを作製する場合はエポキシ樹脂が好
適に用いられる。このエポキシ樹脂の種類は特に限定さ
れるものではなく、例えば、ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノール
ノボラック型エポキシ樹脂、o−クレゾールノボラック
型エポキシ樹脂などを挙げることができるが、臭素化エ
ポキシ樹脂などのハロゲンを有するエポキシ樹脂はダイ
オキシン類の発生量が多くなる恐れがあるので使用しな
い。本発明では上記の使用可能なエポキシ樹脂の中から
1種類又は2種類以上を組み合わせて使用することがで
きる。尚、難燃剤としてリン化合物にエポキシ基を導入
して反応性を持たせた反応型リン化合物を用いた場合
は、この難燃剤がエポキシ化合物(エポキシ樹脂)であ
るので、樹脂成分としてエポキシ樹脂を別途配合する必
要はない。もちろん、リン化合物にエポキシ基を導入し
て反応性を持たせた反応型リン化合物と樹脂成分のエポ
キシ樹脂を併用しても良い。
【0024】硬化剤はその種類が特に限定されるもので
はなく、例えば、アミン系硬化剤、酸無水物、ジシアン
ジアミドなどの塩基性活性水素化合物、フェノール樹脂
などを挙げることができる。そしてこれらの硬化剤の中
から、使用するエポキシ樹脂との適合性などを考慮して
1種類又は2種類以上を組み合わせて使用することがで
きる。尚、難燃剤として窒素系化合物あるいは多環化合
物を主鎖に有する樹脂を用いた場合、この難燃剤の種類
によっては硬化剤としても作用するものもあるので、硬
化剤を別途配合する必要がないこともある。もちろん、
窒素系化合物あるいは多環化合物を主鎖に有する樹脂を
用いた場合であっても、硬化剤を別途配合しても良い。
【0025】触媒や硬化促進剤や溶媒は、組み合わせて
使用する樹脂成分や硬化剤の種類などに応じて既知のも
のを適宜使用することができ、例えば、硬化促進剤とし
ては2−エチル−4−メチルイミダゾールを、溶媒とし
てはジメチルホルムアミドなどを使用することができ
る。ただし、配合中にフェノール樹脂を含む場合は、溶
媒としてメチルエチルケトンやメトキシプロパノールを
用いることが好ましい。
【0026】そして、本発明の樹脂組成物は上記の難燃
剤と樹脂成分(エポキシ樹脂)と硬化剤及び触媒等のそ
の他の成分を配合することによって調製することができ
る。この時、その他の成分として溶媒を用いた場合は樹
脂組成物をワニスとして調製することができる。また、
樹脂組成物をワニスとして調製する場合、最初に溶媒に
難燃剤を配合して難燃剤の溶解性や分散性を高くするの
が好ましく、特に、無機充填材(フィラー系)の難燃剤
を用いる場合は無機充填材の凝集などが起こらないよう
に注意して撹拌することが重要であり、これにより、樹
脂組成物中で難燃剤が偏ることが無くなって均一な難燃
性を発現することができるものである。
【0027】樹脂組成物中の全エポキシ成分(エポキシ
樹脂と反応型リン化合物)の1エポキシ当量に対して、
アミン系の硬化剤を用いる場合は、アミンの活性水素当
量が0.8〜1.2となるように設定するのが好まし
く、フェノール系の硬化剤を用いる場合は、全水酸基成
分(窒素系化合物と多環化合物を主鎖に有する樹脂と硬
化剤)の水酸基当量が0.8〜1.2となるように設定
するのが好ましく、この範囲を逸脱すると樹脂組成物の
硬化不足が生じる恐れがある。また、難燃剤の配合量は
樹脂組成物100質量部(重量部)に対して配合する難
燃剤の種類によって異なるが、0.5〜100部に設定
するのが好ましく、難燃剤がこの配合量よりも少ないと
難燃性が低下する恐れがあり、逆に、難燃剤が上記の配
合量よりも多いと硬化不足が生じる恐れがある。
【0028】本発明のプリプレグは上記の樹脂組成物
(ワニスであることが好ましい)を基材に含浸させた
後、乾燥すると共に基材中のエポキシ樹脂をBステージ
化(半硬化状態)にすることによって形成することがで
きる。基材としてはガラスクロスやガラス不織布などの
従来からプリプレグの製造に用いられている既知のもの
を使用することができる。また、プリプレグの製造方法
や製造条件は従来からプリプレグの製造に用いられてい
る既知の方法や条件を採用することができるが、例え
ば、乾燥及びBステージ化時の温度は140〜180℃
で時間は2〜15分に設定することができる。また、プ
リプレグの含有樹脂量(レジンコンテント)はプリプレ
グの使用目的、厚み等によって異なるが、例えば、45
〜70%に設定することができる。
【0029】そして、本発明の樹脂組成物はハロゲン系
化合物以外の難燃剤を用いて上記のように構成すること
によって燃焼時に燃焼ガス中に含まれるダイオキシン類
を1g当たり50ng以下にするので、ダイオキシン類
の発生が少なく且つ難燃性に優れるものである。
【0030】本発明の積層板は銅張り積層板など、絶縁
層の片面あるいは両面に銅箔等の金属箔を積層して形成
されるものである。本発明の積層板を形成するにあたっ
ては、一枚あるいは複数枚重ね合わせたプリプレグの外
側に金属箔を重ね合わせ、これを加熱加圧することによ
りプリプレグ中のエポキシ樹脂を硬化させて絶縁層を形
成すると共にプリプレグ中のエポキシ樹脂の硬化により
絶縁層と金属箔を一体化するように積層成形するもので
ある。本発明の積層板の製造方法や製造条件は従来から
積層板の製造に用いられている既知の方法や条件を採用
することができるが、例えば、加熱加圧時の温度は16
0〜220℃で時間は30〜120分で圧力は0.5〜
50MPaに設定することができる。
【0031】そして、本発明のプリプレグや積層板はハ
ロゲン系化合物以外の難燃剤を用いて上記のように構成
することによって燃焼時に燃焼ガス中に含まれるダイオ
キシン類を1g当たり50ng以下にするので、ダイオ
キシン類の発生が少なく且つ難燃性に優れるものであ
る。すなわち、本発明のプリプレグや積層板は、ダイオ
キシン類の発生が少なく且つ難燃性に優れる上記の樹脂
組成物を用いて形成するので、ダイオキシン類の発生が
少なく且つ難燃性に優れるものである。
【0032】
【実施例】以下本発明を実施例によって具体的に説明す
る。ただし、本発明は以下に限定されるものではない。
【0033】(実施例1)100質量部のエポキシ樹脂
(東都化成(株)製の品番「YD−128」であって、
ビスフェノールA型エポキシ樹脂)と、5質量部のジシ
アンジアミドと、0.05質量部の2−エチル−4−メ
チルイミダゾールと、20質量部のジメチルホルムアミ
ド(DMF)とを混合し、これに5質量部の赤リンを添
加して撹拌することによってワニスを調製した。
【0034】このワニスをガラスクロス(日東紡績
(株)製の品番「7628S236」)に含浸し、温度
160℃で時間8分間加熱して乾燥及びBステージ化す
ることによってプリプレグ(レジンクロス)を形成し
た。プリプレグの樹脂含有量は50±2%とした。
【0035】このプリプレグを2枚重ね、その両側に銅
箔を置いて重ね、これを真空プレスにて加熱加圧するこ
とによって両面銅張り積層板を形成した。加熱加圧の条
件は温度170℃、時間90分間、圧力30MPaとし
た。
【0036】(実施例2)エポキシ樹脂と赤リンを用い
ずに、その代わりに100質量部の反応型リン系エポキ
シ化合物(反応型リン化合物であって、東都化成(株)
製の品番「FX−289EK75」)を配合した以外
は、実施例1と同様にしてワニスを調製し、このワニス
を用いて実施例1と同様にして両面銅張り積層板を形成
した。
【0037】(実施例3)硬化剤と赤リンを用いずに、
その代わりに40質量部の窒素系化合物(群栄化学
(株)製の品番「PS−6313」)を配合した以外
は、実施例1と同様にしてワニスを調製し、このワニス
を用いて実施例1と同様にして両面銅張り積層板を形成
した。
【0038】(実施例4)赤リンを用いずに、その代わ
りに50質量部の水酸化アルミニウム(無機充填材であ
って、住友化学(株)製の品番「CL−302」)を配
合した以外は、実施例1と同様にしてワニスを調製し、
このワニスを用いて実施例1と同様にして両面銅張り積
層板を形成した。
【0039】(実施例5)硬化剤と赤リンを用いずに、
その代わりに50質量部の多芳香環樹脂(多環化合物を
主鎖に有する樹脂であって、明和化成(株)製の品番
「MEH−7800)を配合した以外は、実施例1と同
様にしてワニスを調製し、このワニスを用いて実施例1
と同様にして両面銅張り積層板を形成した。
【0040】(実施例6)実施例2の配合中に、さらに
50質量部の水酸化アルミニウムを配合してワニスを調
整し、このワニスを用いて実施例1と同様にして両面銅
張積層板を形成した。
【0041】(比較例)赤リンを用いずに、エポキシ樹
脂として臭素化エポキシ樹脂(東都化成(株)製の品番
「YDB−500)を配合した以外は、実施例1と同様
にしてワニスを調製し、このワニスを用いて実施例1と
同様にして両面銅張り積層板を形成した。
【0042】そして、実施例1乃至5及び比較例の両面
銅張り積層板について、燃焼時のダイオキシン類の発生
量と難燃性試験を測定した。
【0043】燃焼時のダイオキシン類の発生量は以下の
ようにして測定した。
【0044】まず、両面銅張り積層板の表面の銅箔をエ
ッチングにより除去し、エッチアウトした積層板を得
た。この積層板を超音波洗浄で洗浄して表面の汚れなど
を除去し、これをサンプルと測定に供した。測定はサン
プルを800℃に加熱してこの際に発生する燃焼ガスを
すべて捕捉するようにして行った。燃焼の際に不完全燃
焼を起こさないように注意した。このようにして捕捉し
た燃焼ガス試料を、厚生省生活衛生局水道環境部環境整
備化の定める「廃棄物処理におけるダイオキシン類測定
標準マニュアル」の排ガス試料の方法に従い分析した。
そして、これらの分析結果で得られた各種ダイオキシン
類の量を測定し、その総和を計算した。結果を表1に示
す。
【0045】また、難燃性試験は以下のようにして行っ
た。
【0046】難燃性試験は、UL法(サブジェクト9
4)の垂直燃焼試験法に準拠して試験を実施した。
【0047】結果を表1に示す。
【0048】
【表1】
【0049】表1から明らかなように、実施例1乃至6
ではダイオキシン類の発生量(ポリハロゲン化ジベンゾ
−パラ−ダイオキシンと、ポリハロゲン化ジベンゾフラ
ン)がいずれの水準においても50ng/g以下である
ことが確認された。一方、比較例においては燃焼ガス中
のダイオキシン類の発生量は50ng/gを超過してい
た。また、実施例1乃至6と比較例とでは難燃性試験に
おいて大きな差はなく、いずれもが高い難燃性を示し
た。
【0050】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1の発明
は、ハロゲン系化合物以外の難燃剤を用いることによっ
て、燃焼時に燃焼ガス中に含まれるダイオキシン類を1
g当たり50ng以下にしたので、ダイオキシン類の発
生が少なく且つ難燃剤により難燃性に優れるものであ
る。
【0051】また、本発明の請求項2乃至7の発明は、
添加型リン化合物、反応型リン化合物、窒素系化合物、
無機充填材、多環化合物を主鎖に有する樹脂から選ばれ
る少なくとも1種類以上の難燃剤を用いるので、ハロゲ
ン系化合物以外の難燃剤を用いることによって、ダイオ
キシン類の発生が少なく且つ難燃性に優れるものであ
る。
【0052】また、本発明の請求項8の発明は、請求項
1乃至7のいずれかに記載の樹脂組成物を基材に含浸す
るので、ハロゲン系化合物以外の難燃剤を配合して調製
された樹脂組成物を用いることによって、ダイオキシン
類の発生が少なく且つ難燃性に優れるものである。
【0053】また、本発明の請求項9の発明は、請求項
8に記載のプリプレグを積層成形するので、ハロゲン系
化合物以外の難燃剤を配合して調製された樹脂組成物を
含浸させて形成したプリプレグを用いることによって、
ダイオキシン類の発生が少なく且つ難燃性に優れるもの
である。
フロントページの続き (72)発明者 相楽 隆 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 4F072 AB09 AB28 AB29 AD23 AD27 AD28 AE07 AF06 AF19 AG03 AK14 AL04 AL09 AL12 4J002 CC032 CC042 CC052 CD051 CD061 CD112 DA056 DE057 DE077 DJ007 DJ017 DJ037 DJ047 EU186 EW026 EW046 FD017 FD132 FD136

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハロゲン系化合物以外の難燃剤を用いる
    ことによって、燃焼時に燃焼ガス中に含まれるダイオキ
    シン類を1g当たり50ng以下にして成ることを特徴
    とする樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 難燃剤として添加型リン化合物を用いて
    成ることを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 難燃剤として反応型リン化合物を用いて
    成ることを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 難燃剤として窒素系化合物を用いて成る
    ことを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 難燃剤として無機充填材を用いて成るこ
    とを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 難燃剤として多環化合物を主鎖に有する
    樹脂を用いて成ることを特徴とする請求項1に記載の樹
    脂組成物。
  7. 【請求項7】 添加型リン化合物、反応型リン化合物、
    窒素系化合物、無機充填材、多環化合物を主鎖に有する
    樹脂から選ばれる2種以上の難燃剤を用いて成ることを
    特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれかに記載の樹脂
    組成物を基材に含浸して成ることを特徴とするプリプレ
    グ。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載のプリプレグを積層成形
    して成ることを特徴とする積層板。
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