JP2002193685A - 多孔質成型体及びその製造方法 - Google Patents

多孔質成型体及びその製造方法

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利雄 金子
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PUROGURIIDO KK
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    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B38/00Porous mortars, concrete, artificial stone or ceramic ware; Preparation thereof
    • C04B38/06Porous mortars, concrete, artificial stone or ceramic ware; Preparation thereof by burning-out added substances by burning natural expanding materials or by sublimating or melting out added substances
    • C04B38/063Preparing or treating the raw materials individually or as batches
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炭(炭素)の特性を利用した新規な工業用素
材(特に建築用材料)を提供すること。 【解決手段】 炭化物及び/又は乾留物30〜70質量
%と雲母、長石、スカポライト群及び沸石からなる群よ
り選ばれる少なくとも一種のセラミックス70〜30質
量%とからなる多孔質成型体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭素質材料とセラ
ミックスとを用いた多孔質成型体に関する。特に本発明
は、壁用ボードなどの建築材料として有利に用いること
ができる多孔質成型体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】木炭、竹炭などで代表されるこれらの炭
は一般に原料である木材、竹材などを酸素(空気)を遮
断して所謂蒸し焼き(炭化)することにより作られる。
炭は、原料の木材などの有機物が加熱によって熱分解
し、炭素に富んだ物質になるため、軽量硬質でアルカリ
性に富むなどの性質や原料の構造がそのまま残存して多
孔質になるなどの特性を有する。昨今の健康志向や天然
素材志向、そしてリサイクルや環境保護などの観点から
炭の燃料としての従来の利用法以外に炭の特性を利用し
た製品、用途の開発が進んでいる。
【0003】木炭などの炭を利用した身近な例として
は、その多孔質による吸着力を利用して空気や水の浄
化、調湿、消臭(脱臭)、野菜などの鮮度保持、アルカ
リ性及び豊富に含むミネラル成分によるアルカリ水、ミ
ネラル水などの飲料水の製造、調理(例、炊飯)、健康
器具(例、布団、枕)などが良く知られた利用方法であ
る。また土壌改良材(酸性土壌の中和剤としての利用)
や建築材料などとしての利用も検討されている。特に建
築材料においては、炭の軽量性、防音性などを利用でき
る観点から注目されている。
【0004】炭を利用した建築材料としては、例えば、
特開平8−230097号公報には、木質系廃材とバイ
ンダーとを混合し、成形した後、これを焼成炭化するこ
とにより得た炭素材料層を基材とし、該基材の片面に下
地層材料を積層した木質系炭素複合材料、あるいは特開
平9−86995号公報には、セメント、籾殻炭、繊維
状物質、及び均質化剤を含有する水性スラリーからなる
軽量建材用組成物がそれぞれ提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、炭
(炭素)の特性を利用した新規な工業用素材を提供する
ことにある。特に本発明は、ボードなどの建築材料用の
素材として有利に利用できる多孔質成型体及びその製造
方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、炭化物及び/
又は乾留物30〜70質量%と雲母、長石、スカポライ
ト群及び沸石からなる群より選ばれる少なくとも一種の
セラミックス70〜30質量%とからなる多孔質成型体
にある。
【0007】また本発明は、炭化物及び/又は乾留物
と、雲母、長石、スカポライト群及び沸石からなる群よ
り選ばれる少なくとも一種のセラミックスとの混合質量
比が30:70〜65:35の混合物、及び該混合物に
対して10〜30質量%のバインダ樹脂を混合する工
程、得られた混合物を圧縮成型する工程、及び得られた
成型物を250〜300℃の温度で加熱する工程を含む
多孔質成型体の製造方法にもある。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の多孔質成型体は、炭化物
及び/又は乾留物、及びセラミックスである雲母、長
石、スカポライト群及び沸石からなる群より選ばれた少
なくとも一種からなる。炭化物又は乾留物は、炭化又は
乾留により有機物を炭(主に炭素成分からなる)として
取り出したものであって炭化又は乾留により製造された
ものであればよい。品質の点から炭化物であることが好
ましい。炭化又は乾留可能な材料としては、例えば、木
材(通常炭として利用している木材、例、樫、楢、ブ
ナ)、竹材(例、孟宗竹)、果実種子(例、コヒー
豆)、種子の皮(例、籾殻、椰子殻)、及び(おから、
コヒーカス、ビールカス、所謂生ゴミなどの廃棄物)な
どの植物系の材料;石炭類、コークス、石油・石炭ピッ
チ、石油残さなどの鉱物系の材料;フェノール樹脂、ア
クリル樹脂、塩化ビニリデン樹脂及びシリコーン樹脂な
どの合成樹脂材料;その他、レーヨン、海藻(又は/及
び海草)、及びタイヤなどを挙げることができる。これ
らの材料の形状は特に問わない。従って、天然素材その
ままでも良いし、例えば、木材であれば鋸屑などであっ
てもよい。勿論、商品としての炭化物又は乾留物を利用
することもできる。これらの中では、木材、竹材、果実
種子、種子の皮及び樹脂から得られたものであることが
好ましい。特に好ましくは、木材、竹材、及び種子の皮
である。
【0009】セラミックスは、雲母、長石、スカポライ
ト群及び沸石からなる群より選ばれた少なくとも一種か
らなる。これらのセラミックスは耐火、軽量に優れ、特
に本発明の多孔質成型体を建築材料の壁用ボードなどと
して利用する場合に好適である。セラミックスは、雲
母、長石、スカポライト群及び沸石の中から一種でも良
いし、二種以上が混合されているものでも良いが、本発
明では、これらの成分が全て混合して含まれたものであ
ることが好ましい。このようなセラミックスは、既に製
品として市販されており(例、ASB、(株)リボール
製)、それらを利用することができる。本発明で用いる
上記セラミックスには、他のセラミックスを含有してい
ても良い。このような例としては、ケイ素、あるいはケ
イ素含有率の多い材料を挙げることができる。本発明で
は、雲母、長石、スカポライト群及び沸石からなる群よ
り選ばれた少なくとも一種の材料、好ましくはこれらの
全ての材料を少なくとも60質量%以上含むことが好ま
しく、更に好ましくは、80質量%以上である。
【0010】本発明の多孔質成型体においては、炭化物
及び/又は乾留物の含有量は30〜70質量%であり、
好ましくは40〜65質量%、更に好ましくは45〜6
0質量%であり、一方、セラミックスの含有量は70〜
30質量%であり、好ましくは65〜35質量%、更に
好ましくは55〜40質量%である。
【0011】本発明の多孔質成型体には更にロックウー
ル、カーボンファイバー、グラスウールを含有させるこ
とができる。好ましくは、ロックウール及び/又はカー
ボンファイバーである。これらの材料を含有させること
により強度、耐火性能、吸音性能を更に向上させること
ができる。これらの材料は、炭化物及び/又は乾留物と
セラミックスの合計質量に対して1〜15質量%含有さ
れていることが好ましく、更に好ましくは3〜10質量
%である。
【0012】本発明の多孔質成形体には更に酸化チタン
を含有させることができる。酸化チタンは、光触媒とし
て良く知られており、例えば、光の照射により生じた酸
化力によりその表面に付着した汚れ、細菌などを分解す
る作用を発揮する他、アンモニアなどの異臭やシックハ
ウス症候群の原因とされるホルムアルデヒドの除去、大
気汚染物質である窒素酸化物の除去などにも有効であ
る。酸化チタンの含有量は通常成形体中に5〜20質量
%であり、好ましくは10〜15質量%である。
【0013】次に本発明の多孔質成型体の製造方法を説
明する。まず、上記炭化物及び/又は乾留物、セラミッ
クス、及びバインダ樹脂を混合する。混合に際して、炭
化物及び/又は乾留物、及びセラミックスは微粒子状で
あることが好ましく、その粒子径は、いずれも100メ
ッシュ〜200メッシュであることが好ましく、更に好
ましくは130メッシュ〜180メッシュである。メッ
シュは、1インチ(25.4mm)当たりのふるいの網
の目数をいい、JISZ 8801−1994「試験用
ふるい」の規格に準拠するものである。炭化物及び/又
は乾留物とセラミックスは、上記範囲のふるいを通過す
る粒子径を有しているものであれば良いが、粒子は、そ
の粒子径ができる限り揃っていることが好ましい。また
炭化物及び/又は乾留物とセラミックスは、共にほぼ同
じ粒子径であることが均一分散を達成でき、安定した品
質(特に、高強度)の製品を得るためにも好ましい。炭
化物及び/又は乾留物とセラミックスとの混合質量比
は、前者:後者が30:70〜65:45、好ましくは
35:65〜60:40、更に好ましくは40:60〜
55:45である。ロックウールなどを含有させる場合
には、上記混合物の調製段階で加えることが好ましい。
これらの添加量は、前述の通りである。
【0014】バインダ樹脂としては、例えば、フェノー
ル樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、及びポリ酢酸
ビニル樹脂を挙げることができる。バインダ樹脂は一種
を単独で用いても良いし、あるいは二種以上を混合して
用いてもよい。フェノール樹脂を用いることが好まし
い。フェノール樹脂は、比較的低温で炭化でき、硬化物
とすることができる。そして原料である炭化物及び/又
は乾留物と同質化する。即ち、バインダ樹脂としてのフ
ェノール樹脂も後述する加熱工程で加熱され、炭化して
多孔質構造を形成し、原料としての炭化物及び/又は乾
留物と区別がつかなくなる。バインダ樹脂は、炭化物及
び/又は乾留物とセラミックスの混合物(ロックウール
などを含有させる場合には、更にこれらの材料を含む)
の全量に対して10〜40質量%、更に好ましくは、1
5〜30質量%を添加する。バインダ樹脂は液状でも個
体(粉末)でも良い。これらの材料の混合は混練機など
を用いて従来の方法で行うことができる。材料は全部を
一緒に混合しても良いし、順次混合しても良い。混合順
序も特に制限はない。混合は、均一に行われていれば良
く、特に混合時間の制限はない。
【0015】次に得られた混合物を圧縮成型する。圧縮
成型は、所望の成型型(例えば、板状型)に上記で得ら
れた混合物を充填し、室温(25℃程度)で40〜10
0Paの圧力で行う。好ましくは60〜90Paの圧力
で行う。圧縮成型時間は、成型物の形状によって異なる
が、通常5分以下であり、好ましくは0.5〜3分であ
る。
【0016】圧縮成型後、得られた成型物を250〜3
00℃の温度で加熱(焼き入れ)する。加熱温度は、好
ましくは260〜290℃、更に好ましくは270〜2
90℃である。加熱時間は成型物の形状によって異なる
が、通常3〜5時間であり、好ましくは、3.5〜4.
5時間である。この加熱工程で前述のようにバインダ樹
脂は炭化されるため、例えば、フェノール樹脂を用いた
場合でも炭化により無害化することができる。
【0017】本発明の多孔質成形体に酸化チタンを含有
させる場合には、例えば、酸化チタン粒子あるいは適当
な担体(例えば、ゼオライトなど)に担持させた形態で
混合工程で添加することができる。あるいは製造後に酸
化チタン含有溶液に浸漬、あるいは該溶液を塗布や噴霧
などの方法で含浸、付着させることもできる。成形体の
表面側に含有(付着を含む)させる点で製造後に塗布や
噴霧による方法が好ましい。
【0018】本発明の多孔質成型体は、以上の工程によ
り製造することができる。成型体の形状は、その用途に
応じて変えることができる。勿論、必要により成型体を
更に加工して利用することもできる。得られた成型体
は、その嵩比重(嵩密度)が0.5〜0.7g/cm3
範囲にあり、軽量で硬質であり、高い吸着性を示し、か
つ不燃性(耐火性)を示す。
【0019】以上の工程で製造した後の多孔質成形体を
更に水、湯、あるいは蒸気にさらすことが好ましい。こ
の処理により成形体の硬度を更に高めることができる。
処理するタイミングは特に制限はないが、上記加熱処理
後、直ちに行うことが好ましい。また処理方法も特に制
限はない。例えば、水等の中に一定時間沈める(浸漬す
る)、水等を噴霧する、などの方法があるが、特に蒸気
を噴霧する方法が乾燥が容易であり好ましい。処理時間
も特に制限はない。得られた多孔質成形体に一様に水等
を浸透できれば良い。処理後、乾燥することで更に高硬
度の多孔質成形体を得ることができる。
【0020】本発明の多孔質成型体は、工業用材料とし
て利用することができる。特に建築用材料の素材として
有利に用いることができる。例えば、家屋の床材、壁
材、天井材及び仕切り材用、湯沸し器の上部の廃熱遮断
用、電気製品の廃熱遮断用、車の天井材用、家畜及びペ
ットの小屋用材料などを挙げることができる。また例え
ば、マンホールの中の消臭材などとしても利用すること
ができる。
【0021】
【実施例】以下に本発明の実施例を記載する。
【0022】[実施例1]炭化物(椰子殻炭:150メッ
シュ)30質量部、セラミックス(商品名:ASB、
(株)リボール製、150メッシュ)30質量部、及び
フェノール樹脂(商品名:ノボラック、群栄化学工業
(株)製)15質量部を混練機に導入して1分間混合し
た。得られた混合物を長方形状の成形型に充填して、圧
力78.4Paで3秒間プレス成型した。次いで得られ
た成型物をオーブン(窯)に入れて280℃で、3.5
時間焼き入れして、100(縦)mm×60(横)mm
×18(厚さ)mmの長方形の本発明の多孔質成型体
(ボード:B1、以下同様である)を得た(嵩密度:
0.670g/cm3)。
【0023】[実施例2]セラミックスの使用量を38質
量部に変更した以外は実施例1と同様にして本発明の多
孔質成型体(ボード:B2)を得た(嵩密度:0.66
3g/cm3)。
【0024】[実施例3]セラミックスの使用量を45質
量部及びフェノール樹脂の使用量を20質量部に変更し
た以外は実施例1と同様にして本発明の多孔質成型体
(ボード:B3)を得た(嵩密度:0.650g/c
3)。
【0025】[耐熱性、熱伝導性の評価]得られたボード
B1〜B3に対して、下記の方法で(1)耐熱性、熱伝
導性試験を行い、評価した。 (1)耐熱性、熱伝導性試験 厚み18mmの各ボード(B1〜B3)の一方の面(表
面側)のa点をガスバーナーで100℃で加熱し、そし
て各ボードの他方の面(裏面側)のb点(表面上のa点
と対向する裏面上の点)の温度を5分間隔で60分間測
定した。同様にしてガスバーナーでの加熱温度を200
℃〜700℃まで100℃刻みで変化させ、同様に評価
した。それらの測定結果を図1〜3に示す。図1〜3か
ら、本発明のボードは優れた耐熱性を有すると共に、熱
伝導性も低いことがわかる。図1〜3のグラフから明ら
かなように、加熱温度が高温になると加熱後一旦ピーク
温度を示すが、その後徐々に低下する傾向にある。
【0026】[実施例4]炭化物(椰子殻:150メッシ
ュ)50質量部、セラミックス(商品名:ASB、
(株)リボール製、150メッシュ)50質量部、及び
フェノール樹脂(商品名:ノボラック、群栄化学工業
(株)製)20質量部を混練機に導入して1分間混合し
た。得られた混合物を長方形状の成型型に充填して、圧
力78.4Paで3秒間プレス成型した。次いで得られ
た成型物をオーブン(窯)に入れて300℃で3.5分
間焼き入れして、100(縦)mm×60(横)mm×
18(厚さ)mmの長方形の本発明の多孔質成型体(ボ
ード:B4)を得た(嵩密度:0.670g/cm3)。
【0027】[実施例5]炭化物の使用量を45質量部、
及びセラミックスの使用量を55質量部に変更した以外
は実施例4と同様にして本発明の多孔質成型体(ボー
ド:B5)を得た(嵩密度:0.650g/cm3)。
【0028】[実施例6]炭化物の使用量を40質量部、
及びセラミックスの使用量を60質量部にそれぞれ変更
した以外は実施例4と同様にして本発明の多孔質成型体
(ボード:B6)を得た(嵩密度:0.590g/c
3)。
【0029】得られたボードB4〜B6に対して、下記
の方法で(2)24時間吸水試験、(3)ボード曲げ試
験、(4)吸湿試験、(5)アンモニア吸着試験、及び
(6)吸水率試験の各試験を行い、それぞれ評価した。
なお、上記(2)、(4)、(5)、及び(6)の試験
は、多孔質材料の物性を解析する場合の一般的な方法で
ある(例えば、山中昭司著「多孔性セラミックスの開
発」2000年刊行)。
【0030】(2)24時間吸水試験 ボードを水槽の中に沈め、水中に24時間静止させた。
24時間後に水中から取り出してボードの質量を測定し
た。測定結果を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】(3)ボード曲げ試験 JIS A1408−2000「建築用ボード類の曲げ
及び衝撃試験方法」の規定に基づいてボードの曲げ試験
を行った。ボードの大きさは、20cm×15cm×t
(厚さ)mmである。測定結果を表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】表2から、本発明の多孔質成型体(ボー
ド:B4〜B6)は高い曲げ強さを有していることが明
らかである。
【0035】(4)吸湿試験 ボードを破砕して100メッシュに揃えた。この破砕物
(粉末)を105℃で1時間乾燥した後、直ちにこれ
を、20mlの水の入った容器をデシケータの底におい
たデシケータの中に入れ、破砕物を静止して表3のよう
に各時間経過後の破砕物の質量を測定した。測定結果を
表3に示す。
【0036】
【表3】
【0037】表3から、本発明のいずれのボードにおい
ても良好な吸湿性を示し、そして炭化物(炭素量)の割
合が高いボードほど高い吸湿性を示すことがわかる。ま
たボードは、乾燥後、ある水準まで吸湿した後では、そ
の後吸湿、排湿を繰り返すことがわかる。
【0038】(5)アンモニア吸着試験 ボードを破砕して100メッシュに揃えた。この破砕物
(粉末)を105℃で1時間乾燥した後、直ちにこれ
を、20mlのアンモニア水の入った容器をデシケータ
の底においたデシケータの中に入れ、該破砕物を静止し
て表4のように各時間経過後の破砕物の質量を測定し
た。測定結果を表4に示す。
【0039】
【表4】
【0040】表4から、本発明のいずれのボードにおい
ても良好なアンモニア吸着性を有し、炭化物(炭素量)
の割合が高いボードほど高い吸湿性を示すことがわか
る。
【0041】(6)吸水率試験 10cm×10cm×18mm(厚さ)の大きさのボー
ドを105℃で1時間乾燥した後、該ボードを煮沸し
た。次いで、煮沸後のボードを減圧脱気処理を行い、常
温(25℃)、常圧(大気圧)に戻し、表面に付着して
いる余分な水を拭き取り、質量を測定した。測定結果を
表5に示す。
【0042】
【表5】
【0043】表5から、本発明の多孔質成型体(ボー
ド)は高い吸水率を有していることがわかる。
【0044】[実施例7]炭化物(椰子殻炭:150メッ
シュ)50質量部、セラミックス(商品名:ASB、
(株)リボール製、150メッシュ)30質量部、ロッ
クウール及びカーボンファイバー(混合質量比:50:
50)5質量部、及びフェノール樹脂(商品名:ノボラ
ック、群栄化学工業(株)製)17質量部を混練機に導
入して1分間混合した。得られた混合物を長方形状の成
型型に充填して、圧力78.4Paで30秒間プレス成
型した。次いで得られた成型物をオーブン(窯)に入れ
て300℃で3.5時間焼き入れして、100(縦)m
m×60(横)mm×18(厚さ)mmの長方形の本発
明の多孔質成型体(ボード:B7)を得た。得られたボ
ードは強度、耐火性、及び吸音性がさらに向上している
ことが確認された。
【0045】
【発明の効果】本発明の多孔質成型体は、軽量硬質であ
り、吸湿、吸着性に富み、耐熱性に優れ、また熱伝導性
も低く、また目的に応じて任意の形状にすることも可能
であり、従って工業材料用の素材として利用することが
できる。特に建築材料、例えば、ボードなどとして有利
に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多孔質成型体(ボード:B1)の耐熱
性、熱伝導試験の結果を示すグラフである。
【図2】本発明の多孔質成型体(ボード:B2)の耐熱
性、熱伝導試験の結果を示すグラフである。
【図3】本発明の多孔質成型体(ボード:B3)の耐熱
性、熱伝導試験の結果を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) E04B 1/80 E04B 1/80 R (72)発明者 金子 利雄 滋賀県神崎郡能登川町大字能登川328番地 3 Fターム(参考) 2E001 DB03 DD05 FA03 FA11 FA14 FA41 GA12 GA85 HA14 HA32 HC01 HC05 HD02 4G019 EA07 FA01 GA01 GA02 GA04 LA09 LB01 LC02 LD02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭化物及び/又は乾留物30〜70質量
    %と雲母、長石、スカポライト群及び沸石からなる群よ
    り選ばれる少なくとも一種のセラミックス70〜30質
    量%とからなる多孔質成型体。
  2. 【請求項2】 炭化物及び/又は乾留物が、木材、竹
    材、果実種子、種子の皮及び樹脂からなる群より選ばれ
    る少なくとも一種の材料から得られたものである請求項
    1に記載の多孔質成型体。
  3. 【請求項3】 更に炭化物及び/又は乾留物、及びセラ
    ミックスの合計質量に対して1〜15質量%のロックウ
    ール及び/又はカーボンファイバーが含有されている請
    求項1又は2に記載の多孔質成型体。
  4. 【請求項4】 更に酸化チタンが含有されている請求項
    1乃至3のいずれかの項に記載の多孔質成型体。
  5. 【請求項5】 建築材料用のボードである請求項1乃至
    4のいずれかの項に記載の多孔質成型体。
  6. 【請求項6】 炭化物及び/又は乾留物と、雲母、長
    石、スカポライト群及び沸石からなる群より選ばれる少
    なくとも一種のセラミックスとの混合質量比が30:7
    0〜70:30の混合物、及び該混合物に対して10〜
    30質量%のバインダ樹脂を混合する工程、得られた混
    合物を圧縮成型する工程、及び得られた成型物を250
    〜300℃の温度で加熱する工程を含む多孔質成型体の
    製造方法。
  7. 【請求項7】 炭化物及び/又は乾留物とセラミックス
    との混合物に対して更に1〜15質量%のロックウール
    及び/又はカーボンファイバーを混合する請求項6に記
    載の多孔質成型体の製造方法。
  8. 【請求項8】 混合物の圧縮成型を40〜100Paの
    圧力で行う請求項6に記載の多孔質成型体の製造方法。
  9. 【請求項9】 バインダ樹脂が、フェノール樹脂、アク
    リル樹脂、シリコーン樹脂、及びポリ酢酸ビニル樹脂か
    らなる群より選ばれる少なくとも一種である請求項6に
    記載の多孔質成型体の製造方法。
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