JP2002193200A - 宇宙機器の固定・分離装置 - Google Patents

宇宙機器の固定・分離装置

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JP2002193200A
JP2002193200A JP2000396136A JP2000396136A JP2002193200A JP 2002193200 A JP2002193200 A JP 2002193200A JP 2000396136 A JP2000396136 A JP 2000396136A JP 2000396136 A JP2000396136 A JP 2000396136A JP 2002193200 A JP2002193200 A JP 2002193200A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 宇宙への打ち上げ時には、宇宙機器を固定台
に確実に固定でき、軌道上での分離時には、大きな衝撃
が発したり、大きなトルクが必要となったりすることが
ないようにする。 【解決手段】 宇宙機器に取り付けたトラニオンの軸6
を受け入れるための嵌合用凹部8を有するケーシング7
を、固定台4上に設置する。軸6を上方から押さえるよ
うにした固定用アーム10を、ケーシング7に上下方向
へ回動自在に取り付ける。固定用アーム10の先端部に
有するストッパーピン11に係合させるためのフック部
15aを先端部一側に有するストッパープレート15の
基端部を、ケーシング7内に回動可能に取り付ける。ス
トッパープレート15の先端部他側のアーム部15bに
対し係合、離脱させるためのロッド19を有するパラフ
ィンアクチュエータ18を、ケーシング7の外側に取り
付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は宇宙ステーションの
曝露部で用いる宇宙機器の固定・分離装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、地球周回軌道上に恒久的且つ多目
的な有人施設としての宇宙ステーションを構築し、該宇
宙ステーションに連結した実験モジュールで、各種の実
験や研究を行う計画が進められている。
【0003】上記実験モジュールとしては、宇宙ステー
ションから電力、空気等の供給を受ける有人の実験スペ
ースとなる与圧部や、宇宙ステーション外部で宇宙環境
をそのまま実験スペースとして使用できる曝露部等を有
する。
【0004】上記曝露部には、ペイロード等の実験用の
宇宙機器が設置されるが、この宇宙機器はロケット等に
より宇宙空間へ打ち上げられた後、軌道上で曝露部に結
合されるものである。そのため、打ち上げ時には、振
動、加速度等に耐えるように固定台に固定され、軌道上
では、その固定を解除して宇宙機器を固定台から分離さ
せることが必要となる。
【0005】上記宇宙機器を固定台に対し固定、分離す
る装置としては、火薬を用いた分離機構である分離ナッ
ト(火工品)や、一般的な着脱機構であるねじ機構等が
用いられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記分離ナ
ットの場合には、分離時に大きな衝撃が発生するもの
で、その衝撃が宇宙機器に悪影響を及ぼすことが考えら
れるため、衝撃の低減が課題である。一方、ねじ機構の
場合、分離のためには大きなトルクが必要となることか
ら、トルク供給のために大型のモータ等が必要となる。
【0007】そこで、本発明は、宇宙への打ち上げ時に
は、宇宙機器を固定台に確実に固定でき、軌道上での分
離時には、大きな衝撃が発生したり、大きなトルクが必
要となったりすることがないような宇宙機器の固定・分
離装置を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、宇宙機器を搭載するための固定台上の所
要個所に、厚みよりも幅方向を大きくして扁平とした中
空のケーシングを固定し、該ケーシングの上面部の幅方
向中央部に、宇宙機器の下面に取り付けたトラニオンの
軸を嵌入させるための嵌入用凹部を設け、上記ケーシン
グの上面部の幅方向一端部側に、所要深さの切欠溝を設
けると共に、上記ケーシングの幅方向他端部側に、上記
切欠溝に嵌入させるためのストッパーピンを先端部に備
えて上記嵌入用凹部内のトラニオン軸を固定できるよう
に湾曲させた固定用アームの基端部を、上下方向へ開閉
可能に枢着して、該枢着部に上記固定用アームを開方向
へ付勢するためのばねを組み付け、且つ上記ケーシング
内に、上記切欠溝内のストッパーピンに係合・離脱させ
るためのフック部を先端部一側に有するストッパープレ
ートを配置して、該ストッパープレートの基端部を、上
記切欠溝の下方位置に枢着し、該ストッパープレートの
先端部他側に、上記嵌入用凹部の下方位置の方向へ延び
るアーム部を設け、更に、上記ケーシングの外側部所要
個所に、ロッド引込型のパラフィンアクチュエータを、
ロッドがケーシング内に貫入するように厚み方向へ向け
て設置すると共に、上記ロッドをストッパープレートの
アーム部に係合させて、ストッパーピンへのフック部の
係合を保持させるようにした構成とする。
【0009】固定用アームを開いた状態として、宇宙機
器に取り付けたトラニオンの軸をケーシングの嵌入用凹
部に嵌入させた後、固定用アームを閉じてストッパーピ
ンを切欠溝内に落し込み、ストッパープレートのフック
部をストッパーピンに係合させ、ストッパーピンのアー
ム部にパラフィンアクチュエータのロッドを係合させる
ことにより、宇宙機器を固定することができる。パラフ
ィンアクチュエータを加熱してロッドを引き込むと、ス
トッパープレートのフック部がストッパーピンから離れ
るので、ばねの力で固定用アームが開放され、宇宙機器
が分離される。
【0010】又、パラフィンアクチュエータのロッドを
ストッパープレートのアーム部に係合させて、ストッパ
ーピンへのフック部の係合を保持させるようにすること
に代えて、第1リンクと第2リンクの一端部同士をスリ
ーブ構造の支持ピンにて枢着連結してなるトグルリンク
機構の上記第1リンクの他端部を、上記ストッパープレ
ートのアーム部の先端部にピン連結すると共に、上記第
2リンクの他端部を、アーム部の下方位置にてケーシン
グにピン連結し、且つ上記第1リンクと第2リンクをほ
ぼ一直線上に配置したときの上記支持ピンに、パラフィ
ンアクチュエータのロッドを着脱可能とした構成とする
と、トグルリンク機構の作用でパラフィンアクチュエー
タに加わる力を小さくすることができるようになる。
【0011】更に、パラフィンアクチュエータを、長手
方向へ摺動自在に重合させた内筒と外筒とからなるケー
スの上記内筒に保持させて、外筒をケーシングに取り付
けるようにし、且つ内筒の後端部に連結したねじ軸を外
筒を貫通螺合させて外筒外へ突出させ、該ねじ軸の突出
端部に回転操作用工具を嵌合できるようにした構成とす
ることにより、分離操作を手動にて行うことができるよ
うになる。
【0012】更に又、固定用アームの中間部に、トラニ
オン軸に押し当てるパッドと、該パッドを変位調整する
アジャスタボルトとを有するプリロード調整機構を組み
付けた構成とすることによって、固定用アームによるト
ラニオン軸の固定力を任意に調整することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0014】図1は本発明の固定・分離装置1と該固定
・分離装置1によって固定及び分離可能とした宇宙機器
側のトラニオン2との配置関係の一例を示すもので、ト
ラニオン2を、宇宙機器としてのペイロード3の4つの
下側コーナー部に取り付けるようにし、一方、固定・分
離装置1を、打ち上げ時に上記ペイロード3を搭載させ
るようにするための固定台4上に、上記トラニオン2の
位置及び向きに合わせて取り付けるようにする。
【0015】詳述すると、上記トラニオン2は、クレビ
ス状に形成したブラケット5の先端部に軸(トラニオン
軸)6を固設して、該トラニオン軸6が下向きとなるよ
うにペイロード3の下側コーナー部にブラケット5を取
り付けるようにしてある。
【0016】又、上記固定・分離装置1は、図2(イ)
(ロ)(ハ)乃至図5に拡大して示す如き構成としてあ
る。すなわち、厚み寸法よりも幅寸法を大きくして扁平
に形成した中空のケーシング7を固定台4上に立設固定
し、該ケーシング7の上面部の幅方向中央に、トラニオ
ン軸6の下半部側を嵌入させるための嵌入用凹部8を形
成すると共に、該ケーシング7の上面部の幅方向一端部
側に、所要の深さとした切欠溝9を設け、一方、所要の
湾曲形状として上記ケーシング7の厚み寸法よりも僅か
に広い間隔で平行に配置した2枚1組のアーム部材10
aの先端部同士をストッパーピン11により連結してな
る固定用アーム10の基端部を、ケーシング7の上面部
の幅方向他端部側に、上記ストッパーピン11が上記切
欠溝9内に嵌入することにより嵌入用凹部8に嵌入させ
たトラニオン軸6を上方から固定できるように支軸12
により上下方向へ回動(開閉)可能に取り付けて、該支
軸12部に、固定用アーム10の先端部を常時開放する
方向に付勢するためのねじりばね13を組み付け、且つ
上記ケーシング7の厚み方向一側面部所要個所に、固定
用アーム10の開放を検知するリミットスイッチ14を
取り付け、又、上記ケーシング7内の上記切欠溝9の下
部位置に、切欠溝9内のストッパーピン11に係合、離
脱させるためのフック部15aを先端部一側に設けたス
トッパープレート15の基端部を、軸16により回動可
能に取り付けて、該軸16部に、フック部15aをスト
ッパーピン11から常時離脱させる方向に付勢するため
のねじりばね17を組み付け、且つ上記ストッパープレ
ート15の先端部他側に、嵌入用凹部8の下方位置まで
延びるようにしたアーム部15bを設け、更に、該スト
ッパープレート15のアーム部15bの位置に合わせ
て、ケーシング7の厚み方向他側面部に、内部に封入さ
れたパラフィンが熱膨張することによりロッド19が内
部側に引き込まれるようにしてあるロッド引込型のパラ
フィンアクチュエータ18を、EVA(船外活動)アク
セス用のケース20を介し厚み方向へ向けて設置して、
該パラフィンアクチュエータ18のロッド19を、ケー
シング7内に貫入させて上記アーム部15bの先端部下
側面に係合、離脱可能とし、フック部15aがストッパ
ーピン11に係合している状態をアーム部15bへのロ
ッド19の係合で維持できるようにする。
【0017】上記ケース20は、それぞれ後端部を塞い
だ内筒21と外筒22とを摺動自在に組み合わせた二重
筒構造としてあって、内筒21にパラフィンアクチュエ
ータ18を保持させるようにしてあると共に、外筒22
の前端部をケーシング7に取り付けるようにしてあり、
且つ上記内筒21の外壁面に固設したキー23を、外筒
22の周壁部に設けた長孔状のキー溝24に係合させ、
更に、外筒22の後端部に貫通螺合させたねじ軸25を
内筒21の後端部に回転自在に連結し、外筒22から突
出するねじ軸25のヘッド部25aにボックスレンチの
如き回転操作用工具26を嵌合させてねじ軸25を回転
操作することにより、内筒21を外筒22に対し摺動さ
せてパラフィンアクチュエータ18をケーシング7の厚
み方向へ変位させ得るようにしてある。
【0018】ペイロード3をロケットに搭載して打ち上
げる場合は、固定台4上に取り付けてある固定・分離装
置1の固定用アーム10を開いた状態として、ペイロー
ド3の下面側コーナー部に取り付けてあるトラニオン2
の軸6を、ケーシング7の嵌入用凹部8に嵌入させた
後、図2(イ)(ロ)に示す如く、固定用アーム10を
閉じて、先端部のストッパーピン11を切欠溝9内に落
し込むようにし、次に、ストッパープレート15のフッ
ク部15aを上記ストッパーピン11に係合させて、固
定用アーム10の開放を抑えるようにし、更に、パラフ
ィンアクチュエータ18のロッド19をストッパープレ
ート15のアーム部15bの先端部に係合させて、スト
ッパープレート15の解除を拘束させるようにする。こ
の場合、図5に示す如く、パラフィンアクチュエータ1
8は、予め、ロッド19がストッパープレート15のア
ーム部15bと干渉しない位置まで内筒21と一体にケ
ーシング7の厚み方向外方へ変位させておき、ストッパ
ープレート15のフック部15aをストッパーピン11
に係合させてから、全体をケーシング7の厚み方向内方
へ向けて移動させることにより、ロッド19をアーム部
15bに係合させるようにする。
【0019】上記固定状態としたペイロード3を固定台
4と共にロケットに搭載して打ち上げ、軌道上に位置さ
せると、パラフィンアクチュエータ18を、たとえば、
ヒータにより加熱して、ストッパープレート15のアー
ム部15bに係合しているロッド19を図3(ロ)に示
す如く収縮させるようにする。これにより、ストッパー
プレート15は、ねじりばね17の作用で図3(イ)に
示す如く、軸16を中心にフック部15aがストッパー
ピン11から離れる方向に回動させられることになり、
更に、ストッパーピン11からフック部15aが外れる
と、固定用アーム10は、ねじりばね13の作用で図4
に示す如く、開放されられることになり、トラニオン軸
6をフリーな状態とすることができる。又、この際、固
定用アーム10の開放がリミットスイッチ14で検知さ
れる。したがって、固定台4に固定されているペイロー
ド3を開放することができる。
【0020】上記において、固定台4からのペイロード
3の分離には、単にパラフィンアクチュエータ18を加
熱するだけで済むので、火工品を用いる場合のような大
きな衝撃が発生することはなく、又、大型のモータによ
り大きなトルクを発生させるような必要もない。
【0021】ところで、上記のようなペイロード3の分
離作業を行う場合において、パラフィンアクチュエータ
18に故障が発生して、ロッド19を収縮させることが
できなくなってしまうような事態が発生したときには、
EVAクルーが手動操作を行うようにする。この場合、
図2(ハ)において二点鎖線で示す如く、ねじ軸25の
ヘッド部25aに回転操作用工具26を嵌合させて、該
回転操作用工具26の操作でねじ軸25を外筒22の後
端部外方へ突出させるように回転させるようにする。こ
れにより、図5に示す如く、パラフィンアクチュエータ
18が内筒21と一体にケーシング7の厚み方向外方へ
後退変位させられるため、ストッパプレート15のアー
ム部15bに対するロッド19の係合が解除されること
になって、上述したのと同様に、固定用アーム10が開
放される。
【0022】次に、図6(イ)(ロ)及び図7は本発明
の実施の他の形態を示すもので、図2(イ)(ロ)
(ハ)乃至図5に示した実施の形態と同様な構成におい
て、ストッパープレート15のアーム部15bにパラフ
ィンアクチュエータ18のロッド19を直接係合、離脱
させることによりストッパープレート15のフック部1
5aを切欠溝9内のストッパーピン11に係合、離脱さ
せるようにすることに代えて、第1リンク27と第2リ
ンク28の一端部同士を支持ピン29にて枢着連結して
なるトグルリンク機構30の上記第1リンク27の他端
部を、上記ストッパープレート15のアーム部15bの
先端部にピン31にて連結すると共に、上記第2リンク
28の他端部を、アーム部15bの所要量下方位置にて
ケーシング7にピン32にて連結して、該ピン32部
に、トグルリンク機構30を常時くの字状に屈曲付勢す
るためのねじりばね33を組み付け、且つ上記支持ピン
29をスリーブ(パイプ)構造として、第1リンク27
と第2リンク28をほぼ一直線状に配置したときの該支
持ピン29内に、パラフィンアクチュエータ18のロッ
ド19を嵌入、離脱させられるようにしたものである。
なお、支持ピン29にロッド19を嵌入させた状態で
は、該支持ピン29がピン31と32を結ぶ直線から僅
かに外側(軸16とは反対側)に位置するように設定し
てある。又、ストッパープレート15のアーム部15b
は、図2(イ)に示すものよりも先端部が上方に位置す
るような形状に設計してある。
【0023】この実施の形態によれば、ペイロード3を
ロケットに搭載して打ち上げる場合は、図6(イ)
(ロ)に示すように、トラニオン軸6をケーシング7の
嵌入用凹部8に嵌入させ、アーム10を閉じてストッパ
ーピン11を切欠溝9内に嵌入させた後、ストッパープ
レート15のフック部15aをストッパーピン11に係
合させると、トグルリンク機構30の第1リンク27と
第2リンク28がほぼ一直線状に位置させられるように
設定してあるので、この姿勢を維持させるように、トグ
ルリンク機構30の支持ピン29内にパラフィンアクチ
ュエータ18のロッド19を嵌入させるようにし、これ
により、ストッパープレート15の解除を拘束させるよ
うにする。
【0024】一方、軌道上でペイロード3を開放する場
合は、上記実施の形態の場合と同様に、パラフィンアク
チュエータ18を加熱して、ロッド19を収縮させるよ
うにする。これにより、図7に示す如く、トグルリンク
機構30がねじりばね33の作用でくの字状に屈曲変形
させられることになり、更に、これに伴ってストッパー
プレート15のフック部15aがストッパーピン11か
ら外れることになる。
【0025】このように、図6(イ)(ロ)及び図7に
示す実施の形態においても、パラフィンアクチュエータ
18の採用によりペイロード3の固定・分離を容易且つ
確実に行うことができる。更に、図2(イ)(ロ)
(ハ)乃至図5に示す実施の形態の場合よりも、パラフ
ィンアクチュエータ18に加わる荷重を大幅に低減する
ことができ、大きな荷重を小型のパラフィンアクチュエ
ータ18で支えることができる。すなわち、図2(イ)
(ロ)(ハ)乃至図5に示すパラフィンアクチュエータ
18の場合、図8(イ)の模式図に示す如く、ストッパ
ープレート15にモーメントMが作用するとき、ストッ
パープレート15から受ける力はF1であるが、図6
(イ)(ロ)及び図7に示すパラフィンアクチュエータ
18の場合、図8(ロ)の模式図に示す如く、同様にス
トッパープレート15にモーメントMが作用するとき、
ストッパプレート15から受ける力はトグルリンク機構
30の作用によりF2であり、F1>F2であることは
明らかである。
【0026】次いで、図9(イ)(ロ)(ハ)は本発明
の実施の更に他の形態を示すもので、上記図2(イ)
(ロ)(ハ)乃至図5に示す実施の形態又は図6(イ)
(ロ)及び図7に示す実施の形態において、固定用アー
ム10に、プリロード調整機構34を組み付けたもので
ある。すなわち、固定用アーム10を構成する2枚のア
ーム部材10aの中央部間に、上半部側にねじ孔35を
有し且つ下半部側にねじ孔35よりも大きい空洞部36
を有するボスブロック37を、一体的に設け、且つ上記
ねじ孔35に、上面部側に六角穴の如き角穴38を設け
たアジャスタボルト39を螺着し、更に、上記空洞部3
6内に、トラニオン軸6に押し当てるためのパッド40
を配置して、上記アジャスタボルト39の下端面に回転
自在に取り付け、固定用アーム10を閉じた状態で、角
穴38に回転操作用工具41を差し込んで回転操作によ
りアジャスタボルト39を押し下げ変位させた後、角穴
38部に、アジャスタボルト39の弛みを防止するため
のアジャスタボルトキャップ42を装着して位置固定す
るようにしたものである。該アジャスタボルトキャップ
42は、アジャスタボルト39の角穴38に嵌入させる
ための角柱ブロック43と、該角柱ブロック43をボス
ブロック37にボルト46で取り付けるためのキャップ
プレート44とを一体的に有し、且つキャッププレート
44のボルト取付部には、角柱ブロック43が如何なる
向きにあってもボルト止めできるように円弧状の長孔4
5が設けてある。
【0027】図9(イ)(ロ)(ハ)に示すようなプリ
ロード調整機構34を採用した場合、固定用アーム10
でトラニオン軸6を固定した後、更にトラニオン軸6に
パッド40を押し付けることで固定力(プリロード)を
任意に調整することができ、信頼性を高めることができ
る。
【0028】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明の宇宙機器の固
定・分離装置によれば、宇宙機器を搭載するための固定
台上の所要個所に、厚みよりも幅方向を大きくして扁平
とした中空のケーシングを固定し、該ケーシングの上面
部の幅方向中央部に、宇宙機器の下面に取り付けたトラ
ニオンの軸を嵌入させるための嵌入用凹部を設け、上記
ケーシングの上面部の幅方向一端部側に、所要深さの切
欠溝を設けると共に、上記ケーシングの幅方向他端部側
に、上記切欠溝に嵌入させるためのストッパーピンを先
端部に備えて上記嵌入用凹部内のトラニオン軸を固定で
きるように湾曲させた固定用アームの基端部を、上下方
向へ開閉可能に枢着して、該枢着部に上記固定用アーム
を開方向へ付勢するためのばねを組み付け、且つ上記ケ
ーシング内に、上記切欠溝内のストッパーピンに係合・
離脱させるためのフック部を先端部一側に有するストッ
パープレートを配置して、該ストッパープレートの基端
部を、上記切欠溝の下方位置に枢着し、該ストッパープ
レートの先端部他側に、上記嵌入用凹部の下方位置の方
向へ延びるアーム部を設け、更に、上記ケーシングの外
側部所要個所に、ロッド引込型のパラフィンアクチュエ
ータを、ロッドがケーシング内に貫入するように厚み方
向へ向けて設置すると共に、上記ロッドをストッパープ
レートのアーム部に係合させて、ストッパーピンへのフ
ック部の係合を保持させるようにした構成としてあるの
で、パラフィンアクチュエータの採用により、打ち上げ
時には、宇宙機器を固定台に確実に固定することがで
き、軌道上での分離時には、大きな衝撃が発したり、大
きなトルクを要することなく分離することができ、又、
パラフィンアクチュエータのロッドをストッパープレー
トのアーム部に係合させて、ストッパーピンへのフック
部の係合を保持させるようにすることに代えて、第1リ
ンクと第2リンクの一端部同士をスリーブ構造の支持ピ
ンにて枢着連結してなるトグルリンク機構の上記第1リ
ンクの他端部を、上記ストッパープレートのアーム部の
先端部にピン連結すると共に、上記第2リンクの他端部
を、アーム部の下方位置にてケーシングにピン連結し、
且つ上記第1リンクと第2リンクをほぼ一直線上に配置
したときの上記支持ピンに、パラフィンアクチュエータ
のロッドを着脱可能とした構成とすることにより、パラ
フィンアクチュエータに加わる荷重を大幅に低減するこ
とができてパラフィンアクチュエータの小型を図ること
ができ、更に、パラフィンアクチュエータを、長手方向
へ摺動自在に重合させた内筒と外筒とからなるケースの
上記内筒に保持させて、外筒をケーシングに取り付ける
ようにし、且つ内筒の後端部に連結したねじ軸を外筒を
貫通螺合させて外筒外へ突出させ、該ねじ軸の突出端部
に回転操作用工具を嵌合できるようにした構成とするこ
とにより、万一、パラフィンアクチュエータが故障して
も手動にて分離操作を行うことができ、更に又、固定用
アームの中間部に、トラニオン軸に押し当てるパッド
と、該パッドを変位調整するアジャスタボルトとを有す
るプリロード調整機構を組み付けた構成とすることによ
り、固定力を任意に調整することができて、信頼性を更
に向上することができる、等の優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の宇宙機器の固定・分離装置とトラニオ
ンとの配置関係の一例を示す概略斜視図である。
【図2】本発明の宇宙機器の固定・分離装置の実施の一
形態を示すもので、(イ)は一部切断正面図、(ロ)は
(イ)のA−A方向矢視図、(ハ)は(イ)のB−B方
向矢視図である。
【図3】図2に示す装置の作動状態を示すもので、
(イ)は固定用アームの固定を解除した状態の一部切断
正面図、(ロ)は(イ)のC−C方向矢視図である。
【図4】図2に示す装置の作動状態を示すもので、固定
用アームを開いた状態の一部切断正面図である。
【図5】パラフィンアクチュエータを全体的に後退変位
させた状態を示す切断平面図である。
【図6】本発明の実施の他の形態を示すもので、(イ)
は切断正面図、(ロ)は(イ)のD−D方向矢視図であ
る。
【図7】図6に示す装置の作動状態を示す切断正面図で
ある。
【図8】パラフィンアクチュエータが受ける力の大小を
比較するためのもので、(イ)はストッパープレートの
アーム部にパラフィンアクチュエータのロッドを直接係
合させたときの模式図、(ロ)はストッパープレートの
アーム部にパラフィンアクチュエータのロッドをトグル
リンク機構を介して係合させたときの模式図である。
【図9】本発明の実施の更に他の形態を示すもので、
(イ)はトラニオン軸にプリロードを掛けている状態を
示す固定用アームの部分切断面図、(ロ)は掛けたプリ
ロード力の固定状態を示す固定用アームの部分切断面
図、(ハ)は(ロ)のE−E方向矢視図である。
【符号の説明】
2 トラニオン 3 ペイロード(宇宙機器) 4 固定台 6 軸(トラニオン軸) 7 ケーシング 8 嵌入用凹部 9 切欠溝 10 固定用アーム 11 ストッパーピン 13 ねじりばね(ばね) 15 ストッパープレート 15a フック部 15b アーム部 18 パラフィンアクチュエータ 19 ロッド 20 ケース 21 内筒 22 外筒 26 回転操作用工具 34 プリロード調整機構 39 アジャスタボルト 40 パッド

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 宇宙機器を搭載するための固定台上の所
    要個所に、厚みよりも幅方向を大きくして扁平とした中
    空のケーシングを固定し、該ケーシングの上面部の幅方
    向中央部に、宇宙機器の下面に取り付けたトラニオンの
    軸を嵌入させるための嵌入用凹部を設け、上記ケーシン
    グの上面部の幅方向一端部側に、所要深さの切欠溝を設
    けると共に、上記ケーシングの幅方向他端部側に、上記
    切欠溝に嵌入させるためのストッパーピンを先端部に備
    えて上記嵌入用凹部内のトラニオン軸を固定できるよう
    に湾曲させた固定用アームの基端部を、上下方向へ開閉
    可能に枢着して、該枢着部に上記固定用アームを開方向
    へ付勢するためのばねを組み付け、且つ上記ケーシング
    内に、上記切欠溝内のストッパーピンに係合・離脱させ
    るためのフック部を先端部一側に有するストッパープレ
    ートを配置して、該ストッパープレートの基端部を、上
    記切欠溝の下方位置に枢着し、該ストッパープレートの
    先端部他側に、上記嵌入用凹部の下方位置の方向へ延び
    るアーム部を設け、更に、上記ケーシングの外側部所要
    個所に、ロッド引込型のパラフィンアクチュエータを、
    ロッドがケーシング内に貫入するように厚み方向へ向け
    て設置すると共に、上記ロッドをストッパープレートの
    アーム部に係合させて、ストッパーピンへのフック部の
    係合を保持させるようにした構成を有することを特徴と
    する宇宙機器の固定・分離装置。
  2. 【請求項2】 パラフィンアクチュエータのロッドをス
    トッパープレートのアーム部に係合させて、ストッパー
    ピンへのフック部の係合を保持させるようにすることに
    代えて、第1リンクと第2リンクの一端部同士をスリー
    ブ構造の支持ピンにて枢着連結してなるトグルリンク機
    構の上記第1リンクの他端部を、上記ストッパープレー
    トのアーム部の先端部にピン連結すると共に、上記第2
    リンクの他端部を、アーム部の下方位置にてケーシング
    にピン連結し、且つ上記第1リンクと第2リンクをほぼ
    一直線上に配置したときの上記支持ピンに、パラフィン
    アクチュエータのロッドを着脱可能とした請求項1記載
    の宇宙機器の固定・分離装置。
  3. 【請求項3】 パラフィンアクチュエータを、長手方向
    へ摺動自在に重合させた内筒と外筒とからなるケースの
    上記内筒に保持させて、外筒をケーシングに取り付ける
    ようにし、且つ内筒の後端部に連結したねじ軸を外筒を
    貫通螺合させて外筒外へ突出させ、該ねじ軸の突出端部
    に回転操作用工具を嵌合できるようにした請求項1又は
    2記載の宇宙機器の固定・分離装置。
  4. 【請求項4】 固定用アームの中間部に、トラニオン軸
    に押し当てるパッドと、該パッドを変位調整するアジャ
    スタボルトとを有するプリロード調整機構を組み付けた
    請求項1、2又は3記載の宇宙機器の固定・分離装置。
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