JP2002191699A - 導入用シース位置決め器具 - Google Patents

導入用シース位置決め器具

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JP2002191699A
JP2002191699A JP2000391481A JP2000391481A JP2002191699A JP 2002191699 A JP2002191699 A JP 2002191699A JP 2000391481 A JP2000391481 A JP 2000391481A JP 2000391481 A JP2000391481 A JP 2000391481A JP 2002191699 A JP2002191699 A JP 2002191699A
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Tomoji Maruyama
智司 丸山
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Terumo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単な構造で、組織へダメージ等を与えること
なく、容易、安全かつ確実に、導入用シースの先端を血
管壁に位置決め可能な導入用シース位置決め器具を提供
すること。 【解決手段】導入用シース位置決め器具1は、可撓性を
有するチューブで構成された本体部2と、該本体部2の
基端に装着されたハブ3と、本体部2の内部に形成され
たルーメン5内に配設された糸4と、該糸4を緊張状態
でハブ3に対し固定可能な固定キャップ6とを有してい
る。本体部2は、直線部21と螺旋形状部22とを有し
ており、螺旋形状部22は、外力を加えない状態では、
螺旋形状をなしているが、ルーメン5内にガイドワイヤ
ー8を挿通し、これを前進させることにより、ほぼ直線
状に変形する。この状態で、糸4を牽引して固定キャッ
プ6により固定すると、さらに螺旋形状部22の伸直を
防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、先端部が経皮的に
血管内に挿入された導入用シースの先端を血管壁に位置
決めする導入用シース位置決め器具に関する。
【0002】
【従来の技術】心臓カテーテル法、心臓および血管造影
法、ヒス束心電図法などを行う際には、カテーテルを経
皮的に血管内に挿入して処置を行う。処置を終えた後に
は、その穿刺孔の止血をする必要があるが、この止血を
容易かつ確実に行うために、穿刺孔を塞ぐ止血材を挿入
(充填)する方法が知られている。
【0003】このような止血材を用いて穿刺孔を止血す
る場合、止血材の先端を血管壁に正確に位置決めして留
置することが重要である。すなわち、止血材を奥に挿入
し過ぎると止血材が血管内に侵入して血流を阻害してし
まい、逆に、止血材の挿入位置が浅過ぎると十分な止血
効果が得られない。
【0004】止血材の先端を血管壁に位置決めして挿入
する器具として、特公平6−40877号公報には、
バルーンカテーテルを用いる器具、および止血材を保
持し先端が拡張可能な内筒と、外筒とからなる器具がそ
れぞれ開示されている。
【0005】しかしながら、前記の器具では、バルー
ンを膨張させるためのシリンジ等の器具を別途に容易し
なければならない煩わしさがあり、前記の器具では、
内筒先端部における拡張状態の維持に確実性がなく、血
管壁で位置決めされずに穿刺孔から抜けてしまうことが
あるとともに、血管壁に対する損傷が懸念される。
【0006】ところで、前述したようなカテーテルの挿
入に際しては、通常、管状をなす本体部を有する導入用
シース(カテーテルシースあるいはイントロデューサー
等とも言う。)が経皮的に血管内に挿入され、この導入
用シースの内腔にカテーテルを挿通して血管内に導入す
る。
【0007】この導入用シースの先端を血管壁に位置決
めすることができれば、容易に止血材の先端を血管壁に
位置決めして挿入することができる。すなわち、そのよ
うに位置決めされた導入用シースの先端に止血材の先端
が一致するように止血材を挿入すればよいからである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、簡単
な構造で、組織へダメージ等を与えることなく、容易、
安全かつ確実に、導入用シースの先端を血管壁に位置決
め可能な導入用シース位置決め器具を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(11)の本発明により達成される。
【0010】(1) 先端部が経皮的に血管内に挿入さ
れた導入用シースの先端を血管壁に位置決めする導入用
シース位置決め器具であって、前記導入用シース内に挿
通可能であり、前記導入用シース内に挿入した状態でそ
の先端部が前記導入用シースの先端から突出し得る本体
部と、前記本体部の基端側に設けられたハブとを備え、
前記本体部は、可撓性を有する管状部材で構成され、そ
の内腔にガイドワイヤーを挿通可能であり、前記本体部
の先端部の少なくとも一部は、前記ガイドワイヤーの前
記本体部に対する前進/後退に伴なって、伸直した状態
となり前記導入用シース内を通過可能な第1の姿勢と、
湾曲した状態となり前記導入用シースの先端開口部を通
過不能な第2の姿勢とに変形可能であることを特徴とす
る導入用シース位置決め器具。
【0011】(2) 前記第2の姿勢おける前記本体部
の先端部の少なくとも一部の形状は、ほぼ螺旋状をなす
上記(1)に記載の導入用シース位置決め器具。
【0012】(3) 前記第2の姿勢において前記本体
部の先端部が伸直するのを防止する伸直防止手段を有す
る上記(1)または(2)に記載の導入用シース位置決
め器具。
【0013】(4) 前記伸直防止手段は、前記本体部
の内腔に配設された線状体で有しており、該線状体を緊
張させることにより前記本体部の先端部の伸直を防止可
能である上記(3)に記載の導入用シース位置決め器
具。
【0014】(5) 先端部が経皮的に血管内に挿入さ
れた導入用シースの先端を血管壁に位置決めする導入用
シース位置決め器具であって、可撓性を有する管状部材
で構成され、前記導入用シース内に挿通可能であり、前
記導入用シース内に挿入した状態でその先端部が前記導
入用シースの先端から突出し得る本体部と、前記本体部
の内腔に配設された線状体と、前記本体部の基端側に設
けられたハブとを備え、前記本体部の先端部の少なくと
も一部は、前記線状体の弛緩/緊張に伴なって、伸直し
た状態となり前記導入用シース内を通過可能な第1の姿
勢と、湾曲した状態となり前記導入用シースの先端開口
部を通過不能な第2の姿勢とに変形可能であることを特
徴とする導入用シース位置決め器具。
【0015】(6) 前記線状体は、少なくとも前記第
1の姿勢のとき、前記本体部の先端部において外部に露
出する部分を有する上記(4)または(5)に記載の導
入用シース位置決め器具。
【0016】(7) 前記本体部の先端部に側孔が形成
されており、前記線状体は、前記側孔を貫通している上
記(4)ないし(6)のいずれかに記載の導入用シース
位置決め器具。
【0017】(8) 前記線状体を緊張状態で固定する
固定機構を有する上記(4)ないし(7)のいずれかに
記載の導入用シース位置決め器具。
【0018】(9) 前記本体部の先端部の前記第2の
姿勢における最大幅をD、前記導入用シースの先端の外
径をdとしたとき、1<D/d≦5なる関係を満足する
上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の導入用シー
ス位置決め器具。
【0019】(10) 前記ハブの内部に形成された通
路は、分岐した部分を有する上記(1)ないし(9)の
いずれかに記載の導入用シース位置決め器具。
【0020】(11) 前記本体部の先端部は、前記第
1の姿勢と前記第2の姿勢とに変形可能な変形部と、該
変形部の先端側に形成された先端直線部とを有する上記
(1)ないし(10)のいずれかに記載の導入用シース
位置決め器具。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の導入用シース位置
決め器具を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳
細に説明する。
【0022】図1は、本発明の導入用シース位置決め器
具(ガイドワイヤー前進状態)の第1実施形態を示す平
面図、図2は、図1に示す導入用シース位置決め器具
(ガイドワイヤー後退状態)の平面図、図3は、図1に
示す導入用シース位置決め器具(伸直防止状態)の平面
図、図4ないし図6は、それぞれ、図1に示す導入用シ
ース位置決め器具を使用して導入用シースの先端を血管
壁に位置決めする操作を順を追って説明するための図、
図7は、導入用シースの位置決め後に止血材を挿入する
操作を説明するための図である。なお、本明細書では、
図1ないし図3中の左側を「基端」、右側を「先端」と
して説明する。
【0023】図1ないし図3に示す導入用シース位置決
め器具1は、可撓性を有する管状部材(チューブ)で構
成された本体部2と、該本体部2の基端に装着(固定)
されたハブ3と、本体部2の内腔に配設された糸4とを
有している。この導入用シース位置決め器具1は、先端
部が経皮的に血管内に挿入された導入用シースの先端を
血管壁に位置決めすることができるものである。以下、
各部の構成について説明する。
【0024】本体部2は、使用の際、後述する導入用シ
ース9内に挿入する部分であり、導入用シース9内を挿
通可能になっている。
【0025】本体部2のほぼ中心部には、本体部2の全
長に渡って、ルーメン(内腔)5が形成されている。こ
のルーメン5は、本体部2の基端および先端に開放して
いる。
【0026】なお、本体部2の断面形状は、本実施形態
では円形であるが、その他、楕円形等であってもよい。
【0027】この本体部2は、ほぼ直線状に延びる直線
部21と、該直線部21の先端側に設けられ、螺旋状に
湾曲した螺旋形状部(変形部)22を有する先端部とで
構成されている。
【0028】本体部2のルーメン5内には、ガイドワイ
ヤー8を挿通可能になっている。このガイドワイヤー8
を本体部2に対して先端方向に前進させると、図1に示
すように、螺旋形状部22は、略直線状(または円弧
状)に伸直した第1の姿勢に変形し、ガイドワイヤー8
を本体部2に対して基端方向に後退させると、図2に示
すように、螺旋形状部22は、螺旋形状をなす第2の姿
勢に復元する。
【0029】直線部21は、外力を加えない状態(曲
げ、ねじり、引っ張り、圧縮等の外力を付与しない自然
な状態)で、ほぼ直線状をなしている。この直線部21
の長さは、特に限定されないが、導入用シース9に挿入
した状態で、螺旋形状部22が導入用シース9の先端か
ら突出し得る長さに設定されている。
【0030】なお、直線部21の長さの好適な値は、導
入用シース9の長さ等によって異なるが、通常、30〜
800mm程度であるのが好ましく、50〜300mm
程度であるのがより好ましい。
【0031】直線部21の外径(平均外径)は、導入用
シース9の内径(最小内径)より小さく設定されてお
り、その好適な値は、導入用シース9の内径等によって
異なるが、通常、1.0〜5.0mm程度であるのが好
ましく、1.3〜4.5mm程度であるのがより好まし
い。
【0032】図2に示すように、螺旋形状部22は、外
力を加えない状態(曲げ、ねじり、引っ張り、圧縮等の
外力を付与しない自然な状態)で、螺旋形状をなしてい
る。この場合、螺旋形状は、円形、楕円形等のように、
連続的に湾曲している形状が好ましく、螺旋の回転方向
も、右巻き、左巻きのいずれでもよい。また、螺旋の巻
き数は、特に限定されないが、0.5〜4回転程度が好
ましく、1〜2回転程度がより好ましい。
【0033】螺旋形状部22の外径(平均太さ)は、導
入用シース9の内径(最小内径)より小さく設定されて
おり、その好適な値は、導入用シース9の内径等によっ
て異なるが、通常、0.8〜5mm程度であるのが好ま
しく、1〜4mm程度であるのがより好ましい。
【0034】また、図示の構成のように、螺旋形状部2
2の外径(太さ)を直線部21の外径(太さ)より小さ
く(細く)することにより、螺旋形状部22がより柔軟
になり、より高い安全性が得られる。
【0035】また、螺旋形状部22の先端側には、外力
を加えない状態(曲げ、ねじり、引っ張り、圧縮等の外
力を付与しない自然な状態)でほぼ直線状をなす先端直
線部29が設けられているのが好ましい。先端直線部2
9の長さは、特に限定されないが、通常、10〜200
mm程度であるのが好ましく、30〜100mm程度で
あるのがより好ましい。
【0036】このような螺旋形状部22は、血管壁(血
管の管壁)110に係合する係合部となる部分である。
すなわち、導入用シース9内を貫通した導入用シース位
置決め器具1を生体から引き抜いていく操作を行うと、
螺旋形状部22が血管壁110に係合して引っ掛かり、
抵抗が生じる。そして、この状態で引き抜く操作を停止
することにより、導入用シース9の先端94が血管壁1
10に位置決めされる。また、螺旋形状部22は、前述
したように可撓性を有するチューブで構成されているこ
とから十分に柔軟であるため、この位置決めの際に、例
えば血管100の管壁を損傷するなどの組織に対するダ
メージ等を与えることもない。
【0037】なお、以下の説明では、特に断り書きがな
い限り、螺旋形状部22は、外力を加えない状態での形
状として説明する。
【0038】螺旋形状部22の螺旋の中心(旋回中心)
は、直線部21の延長線23と平行であるのが好まし
く、該延長線23上に位置しているのがより好ましい。
これにより、より確実に血管壁110に係合する。
【0039】また、先端直線部29は、直線部21の延
長線23と平行であるのが好ましく、該延長線23上に
位置しているのがより好ましい。これにより、螺旋形状
部22が湾曲した状態にあっても、先端直線部29は、
血管100の管壁に沿って伸長するので、血管100の
管壁に引っ掛かりにくい。
【0040】螺旋形状部22の最大螺旋直径(最大幅)
Dは、導入用シース9の先端部の外径d(図4参照)よ
り大きく設定されている。
【0041】また、螺旋形状部22の最大螺旋直径D
と、導入用シース9の先端部の外径dとの関係は、特に
限定されないが、1<D/d≦5なる関係を満足するの
が好ましく、1.5≦D/d≦4なる関係を満足するの
がより好ましい。これにより、螺旋形状部22の第2の
姿勢における最大幅が十分大きいものとなって、より確
実に血管壁110に係合することができるとともに、螺
旋形状部22が血管100内の限られたスペースにおい
ても第2の姿勢(螺旋形状)により確実に復元する。
【0042】なお、最大螺旋直径Dの好適な値は、導入
シース9の外径d等により異なるが、通常、2〜8mm
程度が好ましく、2〜5mm程度がより好ましい。
【0043】螺旋形状部22における螺旋のピッチは、
特に限定されないが、通常、0.8〜10mm程度が好
ましく、1〜5mm程度がより好ましい。螺旋のピッチ
が大き過ぎると、血管壁110での係合力が弱くなる場
合がある。
【0044】このような導入用シース位置決め器具1で
は、ハブ3からルーメン5内に、ガイドワイヤー8を挿
入することができる。
【0045】このガイドワイヤー8は、好ましくは、基
端から先端に向かって連続的または段階的に曲げ剛性が
小さくなっており、ガイドワイヤー8の先端部81は、
螺旋形状部22に比して十分に柔軟なものとされてい
る。これに対し、ガイドワイヤー8の先端部以外の部分
(以下、この部分を「高剛性部」と言う。)は、螺旋形
状部22に比して十分に大きな剛性を有するものとされ
ている。このようなガイドワイヤー8は、例えば高い剛
性を持つ各種プラスチック樹脂や、ステンレス鋼、Ti
−Ni合金等の超弾性合金等の各種金属材料などで構成
されている。
【0046】なお、本体部2のルーメン5内への挿入・
抜去(前進・後退)をより容易、円滑にするために、ガ
イドワイヤー8の外面に、例えば、シリコーン系樹脂
や、潤滑性を呈する各種の親水性ポリマー(潤滑層)を
被覆形成し、滑りを良く(摺動抵抗を低減)してもよ
い。
【0047】図1に示すように、ガイドワイヤー8の先
端部81が本体部2の先端から外部に露出する程度にま
でガイドワイヤー8を本体部2に対し前進させ(挿入
し)、ガイドワイヤー8の高剛性部が螺旋形状部22に
おけるルーメン5内に位置する状態では、ガイドワイヤ
ー8の高剛性部の剛性により、螺旋形状部22は、略直
線状に伸直した第1の姿勢に変形する。これにより、こ
の第1の姿勢では、本体部2を導入用シース9の基端か
らその内部に挿入することができる。
【0048】そして、図2に示すように、ガイドワイヤ
ー8の先端部81が螺旋形状部22におけるルーメン5
内に位置するまで、ガイドワイヤー8を本体部2に対し
後退させた(引き抜いた)状態とすると、螺旋形状部2
2は、元の螺旋形状に(ほぼ)復元し、第2の姿勢とな
る。この第2の姿勢では、前述したように、螺旋形状部
22の最大螺旋直径Dは、導入用シース9の先端部の外
径dより大きいので、螺旋形状部22は、導入用シース
9の先端94の開口部を通過不能であるとともに、血管
壁110に対して係合することができる。
【0049】このように、本実施形態では、ガイドワイ
ヤー8を前進/後退させることで螺旋形状部22を第1
の姿勢と第2の姿勢とに自由に変形することができ、操
作性に優れるとともに、構造が簡単である。
【0050】なお、前述したような構成と異なり、例え
ば、ガイドワイヤー8の先端が螺旋形状部22の先端に
達するまでガイドワイヤー8を本体部2に対し前進させ
た状態で螺旋形状部22が伸直した第1の姿勢となり、
ガイドワイヤー8が螺旋形状部22におけるルーメン5
内から退避するまでガイドワイヤー8を本体部2に対し
後退させた状態で螺旋形状部22が螺旋形状(第2の姿
勢)に復元するような構成であってもよい。
【0051】このような可撓性(柔軟性)を有する本体
部2の構成材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリブタジエン等のポリオレフィン、ポリ
塩化ビニル、ポリウレタン、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート等のポリエステル、ポリアミド、ポリエーテ
ルポリアミド、ポリエステルポリアミド、軟質ポリ塩化
ビニル、ABS樹脂、AS樹脂、ポリテトラフルオロエ
チレン等のフッ素系樹脂、形状記憶樹脂等の各種樹脂材
料や、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリウレタン
系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン
系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化
ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー、さらに
は、これらのうちの2種以上を組合せたもの(ポリマー
アロイ、ポリマーブレンド、積層体等)が挙げられる。
【0052】また、ガイドワイヤー8の挿入・抜去(前
進・後退)をより容易、円滑に行なうことができるよう
にするため、本体部2のルーメン5の内面に、例えば、
シリコーン系樹脂や、潤滑性を呈する各種親水性ポリマ
ー等のコーティング(潤滑層)を施してもよい。
【0053】また、本体部2は、1層で構成されている
場合の他、2層以上を積層した積層体で構成されていて
もよい。また、層内や層間に補強材が設置されていても
よい。この補強材としては、例えば、直線状あるいは螺
旋状(コイル状)の線状体で構成されたもの、網状体で
構成されたものが挙げられる。
【0054】また、本体部2を構成する層の数や各層の
構成材料、補強材の有無等は、本体部2の長手方向に沿
って異なっていてもよい。
【0055】例えば、本体部2の螺旋形状部22に、よ
り柔軟性を持たせるために、例えば、螺旋形状部22
を、それ以外の部分に比べて層の数を減らしたり、より
柔軟な材料を用いたり、当該部分にのみ補強材を配置し
なかったりすることができる。これにより、螺旋形状部
22はより柔軟性を持ち、安全性の向上に寄与する。
【0056】また、同様の目的で、螺旋形状部22を別
部材(より柔軟性の高い別材料)で構成することもでき
る。これに使用することができる材料(弾性材料)とし
ては、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエン
ゴム(ポリブタジエン)、クロロプレンゴム、シリコー
ンゴム、ウレタンゴム(ポリウレタン)、フッ素ゴム、
スチレン−ブタジエンゴム等の各種ゴム材料や、スチレ
ン系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、ポリエステ
ル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、トランスポリ
イソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等
の各種熱可塑性エラストマーが挙げられる。
【0057】本体部2の基端には、ハブ3が装着されて
いる。このハブ3は、「ト」字状(または「Y」字状)
のように二又に分岐しており、基端31と、先端32
と、分岐端33とを有している。ハブ3の内部には、ル
ーメン5と連通する通路が形成されており、この通路も
同様に分岐している。この通路の少なくとも先端部は、
ルーメン5の内径とほぼ等しい内径を有し、ルーメン5
の基端部内面に対し、段差等を生じることなく連続して
いる。
【0058】このようなハブ3の基端31からは、ガイ
ドワイヤー8を挿入することができる。
【0059】ハブ3および後述する固定キャップ7の構
成材料は、特に限定されないが、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリブタジエン、エチレン−酢酸ビニル共重
合体等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタ
ン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリカ
ーボネート、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ア
クリル系樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、アイオノマー、
ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリエ
ーテルエーテルケトン等の各種樹脂材料、ステンレス
鋼、アルミニウムまたはアルミニウム合金、チタンまた
はチタン合金、銅または銅系合金等の各種金属材料等が
挙げられる。
【0060】このような導入用シース位置決め器具1
は、螺旋形状部22が第2の姿勢において伸直するのを
防止する伸直防止手段を有している。この伸直防止手段
は、ルーメン5内に配設された糸(線状体)4と、この
糸4を緊張状態で固定する固定キャップ(固定機構)7
とを有している。
【0061】糸4としては、特に限定されないが、通常
は、不繊で、多孔性でないもの(例えば、市販されてい
る縫合糸等)が好ましい。また、糸4に代えて、ワイヤ
ーを用いてもよい。
【0062】本体部2の螺旋形状部22には、ルーメン
5に連通する側孔24、25がそれぞれ形成されてい
る。側孔25は、側孔24に対し先端方向に所定距離離
れて設けられている。図2に示すように、これらの側孔
24、25は、好ましくは、螺旋形状部22の第2の姿
勢において、周方向について同じ方向に位置するように
(長手方向に沿った視線で見て重なり合うように)配置
されている。
【0063】図1に示すように、糸4の一端は、ハブ3
の通路内に固定(固着)されており、この固定部から、
糸4は、本体部2の直線部21、螺旋形状部22のルー
メン5内を順次通り、螺旋形状部22に形成された先端
側の側孔25を基端方向へ折り返しつつ貫通してルーメ
ン5外へ露出し、基端側の側孔24から再びルーメン5
内に入って、直線部21におけるルーメン5内、ハブ3
の通路内を基端方向へ伸び、分岐端33の開口から外部
へと導かれている。すなわち、直線部21におけるルー
メン5内では、糸4は、往復している。そして、糸4の
他端は、固定キャップ6の内側に固定(固着)されてい
る。
【0064】固定キャップ6の内側には、雌ネジ(ネジ
山)61が形成されており、ハブ3の分岐端33の端部
外周には、この雌ネジ61に対応するフランジ(ネジ
山)34が形成されている。これにより、固定キャップ
6は、ハブ3の分岐端33に螺合により着脱自在に取り
付けることができる。
【0065】このような構成により、螺旋形状部22の
第2の姿勢において、糸4の他端側(固定キャップ6)
を基端方向へ牽引して糸4を緊張させることにより、螺
旋形状部22が直線状に伸直することを防止することが
できる。すなわち、図3に示すように、糸4の他端側
(固定キャップ6)を基端方向へ牽引すると、螺旋形状
部22の側孔24近傍の部位と、側孔25近傍の部位と
が接近し(螺旋形状部22の螺旋のピッチが小さくな
り)、これらの部位は、糸4の張力によって互いに離間
することが防止される。これにより、導入用シース位置
決め器具1を生体から引き抜く操作において、その引き
抜く力が比較的強い場合であっても、螺旋形状部22の
螺旋形状がより確実に維持され、螺旋形状部22が血管
壁110により確実に係合し、位置決めの失敗(導入用
シース位置決め器具1が生体から引き抜けてしまうこ
と)がない。
【0066】また、先端直線部29が設けられている場
合には、仮に、血管壁110の切開幅が想定より大き
く、引き抜きにより螺旋形状部22が血管壁110から
皮下組織300内へ抜け出てしまったような場合であっ
ても、先端直線部29が血管100内に残留するため、
導入用シース位置決め器具1の螺旋形状部22を再度直
線状に変形させて血管100内に押し戻し、再度螺旋状
に変形させ、位置決めをやり直すことができる。このよ
うに、先端直線部29は、螺旋形状部22が血管壁11
0から皮下組織300内へ抜け出てしまった場合に、再
度血管100内に螺旋形状部22を戻すような場合に有
用である。
【0067】また、図3に示すように、糸4を基端方向
へ牽引した後、固定キャップ7とハブ3の分岐端33と
の間に糸4を挟み込んで固定キャップ7を締め付けるこ
とにより、糸4を緊張状態で固定することができる。こ
れにより、糸4の牽引を解除しても糸4の緊張状態が維
持され、螺旋形状部22の伸直防止状態を保つことがで
き、よって、操作をより簡単に行うことができる。
【0068】なお、このような伸直防止手段において
は、糸4が貫通する側孔の数は、1個または3個以上で
あってもよい。また、糸4が本体部2の先端開口から外
部に露出するような構成であってもよい。
【0069】また、糸4の固定機構としては、図示のよ
うな構成に限らず、例えば、ゴム製の弁体内に糸4を挿
通し、キャップ部材を締め付けることにより前記弁体を
押しつぶして糸4を固定するような構成のロック機構で
あってもよい。また、糸4の固定機構は、糸4等の線状
体を固定することができるものであれば、いかなる構成
のものでもよく、前述したようなもののほか、例えば、
ハブ3に設置された糸巻き(糸を巻き取るリール)や、
クリップ等の線状体挟持手段であってもよい。
【0070】また、糸4の一端部の固定部位置は、図示
の構成に限らず、例えば、螺旋形状部22の先端部に糸
4の一端部が固定されていてもよい。また、本発明で
は、このような伸直防止手段を有さないものであっても
よい。
【0071】次に、導入用シース位置決め器具1の使用
方法(作用)の一例について詳細に説明する。
【0072】[1] まず、位置決めの対象となる導入
用シース9について説明する。図4に示すように、導入
用シース9は、管状をなすシース本体91と、該シース
本体91の基端に装着されたハブ92と、ハブ92に接
続されたチューブ93とで構成されている。なお、チュ
ーブ93は、例えば、シース本体91の内部に例えばヘ
パリンのような血液凝固抑制剤や、生理食塩水、X線造
影剤等の薬剤を注入したり、観血的に血圧を測定したり
する際などに用いることができる。
【0073】このような導入用シース9は、その先端側
が皮下組織300を血管100内にまで貫通して、経皮
的に血管100の内部に挿入された状態で使用される。
すなわち、この導入用シース9の内腔を通して、カテー
テル(図示せず)等を血管100内に導入し、例えば心
臓カテーテル法、心臓および血管造影法、ヒス束心電図
法等による治療・検査等の処置が行われる。
【0074】そのような処置を終了したら、カテーテル
(図示せず)を導入用シース9から抜去する。
【0075】[2] 導入用シース位置決め器具1は、
ルーメン5内にガイドワイヤー8を挿通し、ガイドワイ
ヤー8を前進させた状態としておく。これにより、螺旋
形状部22は、伸直した第1の姿勢(図1に示す状態)
になっている。
【0076】図4に示すように、このような状態で、導
入用シース位置決め器具1を導入用シース9内に挿入
し、螺旋形状部22が導入用シース9の先端から突出す
るまで、導入用シース位置決め器具1を前進させる。
【0077】[3] 次いで、ガイドワイヤー8を導入
用シース位置決め器具1に対し後退させる(引き抜
く)。これにより、図5に示すように、螺旋形状部22
が第2の姿勢(螺旋形状)に復元する。このとき、ガイ
ドワイヤー8は、その先端部81が螺旋形状部22にお
けるルーメン5内に位置するまで後退(図5に示す状
態)させても、螺旋形状部22から先端部81が退避す
るまで後退させてもよい。
【0078】[4] 次いで、糸4の他端部(固定キャ
ップ6)を基端方向に牽引して緊張状態とし、ハブ3の
分岐端33と固定キャップ6との間に糸4を挟み込んで
固定キャップ6を取り付ける。これにより、螺旋形状部
22は、第2の姿勢の螺旋形状がより強固に保持され、
伸直が防止される状態となり、より確実に血管壁110
に係合し得る状態となる。
【0079】[5] 次いで、導入用シース位置決め器
具1と導入用シース9とを相対的に移動し、導入用シー
ス9の先端94と螺旋形状部22との位置を合わせる。
すなわち、導入用シース9に対して導入用シース位置決
め器具1を引き抜くか、または導入用シース位置決め器
具1に対して導入用シース9を前進させ、螺旋形状部2
2を導入用シース9の先端94に当接させる。
【0080】[6] 次いで、導入用シース位置決め器
具1を生体から引き抜いていく。すると、図6に示すよ
うに、螺旋形状部22が血管壁110に係合して引っ掛
かり、抵抗を生じる。この抵抗を感じた状態で、引き抜
く操作を停止する。これにより、導入用シース9の先端
94が血管壁110に位置決めされる。
【0081】さらに、導入用シース9を導入用シース位
置決め器具1に対して若干前後させることにより、導入
用シース9の先端94が血管壁110に確実に位置決め
されていることを確認することができる。
【0082】このとき、本実施形態においては、螺旋形
状部22の螺旋形状により、螺旋形状部22は、血管壁
110の穿刺孔の開口部において、その周囲に係合する
ため、より確実に係合して位置決めすることができると
ともに、血管100に対する損傷のおそれがなく、より
高い安全性を有する。
【0083】[7] 次いで、固定キャップ6を取り外
して螺旋形状部22の伸直防止状態を解除し、導入用シ
ース9が生体表面200に対してずれないように固定し
ながら、導入用シース位置決め器具1を導入用シース9
から抜去する。このとき、必要に応じて、ガイドワイヤ
ー8を導入用シース位置決め器具1に対して前進させる
ことにより、螺旋形状部22を伸直させて抜去を容易に
行うことができる。
【0084】次に、このようにして導入用シース9の先
端94を血管壁110に位置決めした後に、止血材を充
填する操作およびこの操作に使用する止血材充填器具に
ついて説明する。
【0085】図7に示すように、止血材充填器具10
は、先端から基端まで貫通する中空部を有するホルダー
20と、該ホルダー20の先端部内に装填された止血材
30と、該止血材30をホルダー20の先端から排出し
得る排出部材40と、排出部材40を生体表面200に
対し位置決めする位置決め部材50とで構成されてい
る。
【0086】ホルダー20は、管状(チューブ状)のホ
ルダー本体201と、該ホルダー本体201の基端に装
着されたハブ202とで構成されており、ホルダー本体
201は、導入用シース9内に挿入可能であり、ハブ2
02は、ホルダー本体201を導入用シース9内に挿入
した状態で、導入用シース9のハブ92と固定(嵌合)
可能になっている。また、この状態で、ホルダー20に
保持された止血材30の先端301が導入用シース9の
先端94に一致するように、ホルダー20の長さが設定
されている。これにより、止血材30の先端301を血
管壁110に位置決めすることができる。
【0087】止血材30は、例えば、セルロース系高分
子材料やコラーゲン等の生体吸収性材料等で構成されて
いる。
【0088】排出部材40は、ホルダー20内に挿入可
能な細長い挿入部401と、挿入部401の基端部に設
置されたピン402とを有している。この排出部材40
は、挿入部401をホルダー20内に挿入し、挿入部4
01の先端がホルダー20に保持された止血材30の基
端に当接するようにセットされる。
【0089】位置決め部材50は、そのようにセットさ
れた排出部材40の生体表面200に対する位置を位置
決めして保持するための部材であり、長尺の支持部50
1と、支持部501の先端に固着された生体当接部50
2とを有している。このような位置決め部材50は、生
体当接部502を生体表面200に当接させ、支持部5
01を排出部材40と略平行にした状態で配置される。
支持部501の基端側には、排出部材40に設けられた
ピン402が挿入(嵌合)し得る孔503が長手方向に
沿って複数形成されており、これらの孔503に選択的
にピン402を挿入することにより、皮下組織300の
厚さや、導入用シース9の挿入傾斜角度等に合わせて、
排出部材40と位置決め部材50とを接続し、排出部材
40を前述したような姿勢で、生体表面200に対し位
置決めすることができる。
【0090】このように止血材充填器具10をセットし
たら、図7中の矢印で示すように、導入用シース9とホ
ルダー20とを共に、排出部材40の挿入部401に沿
わせるようにして、生体(皮下組織300)から抜去す
る。すると、止血材30は、その基端が挿入部401の
先端に当接しているため、皮下組織300の穿刺孔内に
残存する。そして、止血材30は、血液と接触して湿潤
・ゲル化し、穿刺孔を塞いで、止血機能を発揮する。
【0091】このとき、止血材30の先端301は、前
述したように、血管壁110に正確に位置決めされてい
るので、例えば、止血材30の挿入位置が深過ぎて止血
材30が血管100内に侵入して血流を阻害すること
や、逆に止血材30の挿入位置が浅過ぎて止血効果が不
十分になるようなことがなく、高い止血効果が得られる
とともに安全性が高い。
【0092】図8は、本発明の導入用シース位置決め器
具の第2実施形態における本体部の先端部(第1の姿
勢)を示す平面図、図9は、図8に示す導入用シース位
置決め器具の本体部の先端部(第2の姿勢)の平面図で
ある。
【0093】以下、これらの図を参照して本発明の導入
用シース位置決め器具の第2実施形態について説明する
が、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様
の事項はその説明を省略する。
【0094】本実施形態は、本体部2’の構成が前記第
1実施形態と異なる。本体部2’は、前記直線部21と
同様の直線部21’と、該直線部21’の先端側に設け
られた係合部(先端部)26とで構成されている。
【0095】図8に示すように、係合部26は、外力を
加えない状態では、ほぼ直線状(または円弧状)に伸直
した第1の姿勢になっている。この係合部26の先端
は、閉塞していてもよい。また、係合部26の基端部に
は、ルーメン5’に連通する側孔27が形成されてい
る。
【0096】糸4’の一端部は、係合部26の先端部外
側の固定部28に固定(固着)されている。糸4’は、
この固定部28から係合部26の外部において基端方向
に伸び、側孔27を貫通してルーメン5’内に入り、直
線部21’におけるルーメン5’内をさらに基端方向に
伸びている。そして、糸4’の他端部は、前記第1実施
形態と同様に固定キャップ6に固着されている。
【0097】このような構成において、糸4の他端部
(固定キャップ6)を基端方向に牽引して糸4’を緊張
させると、図9に示すように、係合部26は、糸4’に
牽引されて固定部28が側孔27に接近するように変形
する。これにより、係合部26は、ループ状(リング
状)をなすように湾曲した第2の姿勢となる。この状態
で糸4’を固定キャップ6(固定機構)により緊張状態
で固定することより、この第2の姿勢を保持することが
できる。
【0098】このような第2の姿勢では、係合部26
は、導入用シース9の先端94の開口部を通過不能であ
るとともに、血管壁110に係合可能である。第2の姿
勢における係合部2の最大幅(最大直径)D’の好まし
い値は、前記第1実施形態の最大螺旋直径Dと同様であ
る。
【0099】第2の姿勢から、糸4’の緊張状態を解除
して糸4’を弛緩させることにより、係合部26は、伸
直した第1の姿勢に復元する。
【0100】このように、本実施形態では、糸4’を弛
緩/緊張させることで係合部26を第1の姿勢と第2の
姿勢とに自由に変形することができ、操作性に優れると
ともに、ガイドワイヤー8を必ずしも必要としない。
【0101】本実施形態では、係合部26が湾曲(また
は屈曲)して形成される第2の姿勢の形状は、図示のよ
うなものに限らず、導入用シース9の先端94の開口部
を通過不能で、血管壁110に係合可能な形状であれ
ば、いかなる形状でもよく、例えば、螺旋状、ジグザク
状などであってもよい。
【0102】本実施形態の導入用シース位置決め器具の
使用方法は、ガイドワイヤー8の操作に代えて糸4’の
操作で本体部2’の先端部(係合部26)を変形させる
こと以外は、前記第1実施形態で説明したのと同様であ
る。
【0103】以上、本発明の導入用シース位置決め器具
を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これ
に限定されるものではなく、導入用シース位置決め器具
を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成
のものと置換することができる。
【0104】例えば、第2の姿勢における本体部の先端
部の形状は、前述したような形状に限らず、図示のよう
な螺旋状、リング状のものの他、例えば、渦巻き形状、
「J」字状等や、これらを組み合わせたような形状のも
のであってもよい。
【0105】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、経
皮的に血管内に挿入された導入用シースの先端を、確実
に血管壁に位置決めすることができる。また、血管壁を
損傷するなどして組織へダメージを与えることがなく、
安全性が高い。
【0106】また、簡単な構造、容易な操作で上記効果
を達成することができる。特に、第2の姿勢における本
体部の先端部の少なくとも一部の形状を螺旋形状とした
場合や、伸直防止手段を設けた場合には、当該部分が血
管壁により確実に係合して位置決めがなされるととも
に、より高い安全性が得られる。
【0107】また、本体部の先端部の少なくとも一部が
線状体の弛緩/緊張に伴なって第1の姿勢と第2の姿勢
とに変形するよう構成した場合には、さらに簡単な構造
で上記効果を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の導入用シース位置決め器具(ガイドワ
イヤー前進状態)の第1実施形態を示す平面図である。
【図2】図1に示す導入用シース位置決め器具(ガイド
ワイヤー後退状態)の平面図である。
【図3】図1に示す導入用シース位置決め器具(伸直防
止状態)の平面図である。
【図4】図1に示す導入用シース位置決め器具を使用し
て導入用シースの先端を血管壁に位置決めする操作を順
を追って説明するための図である。
【図5】図1に示す導入用シース位置決め器具を使用し
て導入用シースの先端を血管壁に位置決めする操作を順
を追って説明するための図である。
【図6】図1に示す導入用シース位置決め器具を使用し
て導入用シースの先端を血管壁に位置決めする操作を順
を追って説明するための図である。
【図7】導入用シースの位置決め後に止血材を挿入する
操作を説明するための図である。
【図8】本発明の導入用シース位置決め器具の第2実施
形態における本体部の先端部(第1の姿勢)を示す平面
図である。
【図9】図8に示す導入用シース位置決め器具の本体部
の先端部(第2の姿勢)の平面図である。
【符号の説明】
1 導入用シース位置決め器具 2、2 本体部 21、21’ 直線部 22 螺線形状部 23 延長線 24、25、27 側孔 26 係合部 28 固定部 29 先端直線部 3 ハブ 31 基端 32 先端 33 分岐端 34 フランジ 4、4’ 糸 5、5’ ルーメン 6 固定キャップ 61 雌ネジ 8 ガイドワイヤー 81 先端部 9 導入用シース 91 シース本体 92 ハブ 93 チューブ 94 先端 10 止血材充填器具 20 ホルダー 201 ホルダー本体 202 ハブ 30 止血材 301 先端 40 排出部材 401 挿入部 402 ピン 50 位置決め部材 501 支持部 502 生体当接部 503 孔 100 血管 110 血管壁 200 生体表面 300 皮下組織

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端部が経皮的に血管内に挿入された導
    入用シースの先端を血管壁に位置決めする導入用シース
    位置決め器具であって、 前記導入用シース内に挿通可能であり、前記導入用シー
    ス内に挿入した状態でその先端部が前記導入用シースの
    先端から突出し得る本体部と、 前記本体部の基端側に設けられたハブとを備え、 前記本体部は、可撓性を有する管状部材で構成され、そ
    の内腔にガイドワイヤーを挿通可能であり、 前記本体部の先端部の少なくとも一部は、前記ガイドワ
    イヤーの前記本体部に対する前進/後退に伴なって、伸
    直した状態となり前記導入用シース内を通過可能な第1
    の姿勢と、湾曲した状態となり前記導入用シースの先端
    開口部を通過不能な第2の姿勢とに変形可能であること
    を特徴とする導入用シース位置決め器具。
  2. 【請求項2】 前記第2の姿勢おける前記本体部の先端
    部の少なくとも一部の形状は、ほぼ螺旋状をなす請求項
    1に記載の導入用シース位置決め器具。
  3. 【請求項3】 前記第2の姿勢において前記本体部の先
    端部が伸直するのを防止する伸直防止手段を有する請求
    項1または2に記載の導入用シース位置決め器具。
  4. 【請求項4】 前記伸直防止手段は、前記本体部の内腔
    に配設された線状体を有しており、該線状体を緊張させ
    ることにより前記本体部の先端部の伸直を防止可能であ
    る請求項3に記載の導入用シース位置決め器具。
  5. 【請求項5】 先端部が経皮的に血管内に挿入された導
    入用シースの先端を血管壁に位置決めする導入用シース
    位置決め器具であって、 可撓性を有する管状部材で構成され、前記導入用シース
    内に挿通可能であり、前記導入用シース内に挿入した状
    態でその先端部が前記導入用シースの先端から突出し得
    る本体部と、 前記本体部の内腔に配設された線状体と、 前記本体部の基端側に設けられたハブとを備え、 前記本体部の先端部の少なくとも一部は、前記線状体の
    弛緩/緊張に伴なって、伸直した状態となり前記導入用
    シース内を通過可能な第1の姿勢と、湾曲した状態とな
    り前記導入用シースの先端開口部を通過不能な第2の姿
    勢とに変形可能であることを特徴とする導入用シース位
    置決め器具。
  6. 【請求項6】 前記線状体は、少なくとも前記第1の姿
    勢のとき、前記本体部の先端部において外部に露出する
    部分を有する請求項4または5に記載の導入用シース位
    置決め器具。
  7. 【請求項7】 前記本体部の先端部に側孔が形成されて
    おり、前記線状体は、前記側孔を貫通している請求項4
    ないし6のいずれかに記載の導入用シース位置決め器
    具。
  8. 【請求項8】 前記線状体を緊張状態で固定する固定機
    構を有する請求項4ないし7のいずれかに記載の導入用
    シース位置決め器具。
  9. 【請求項9】 前記本体部の先端部の前記第2の姿勢に
    おける最大幅をD、前記導入用シースの先端の外径をd
    としたとき、1<D/d≦5なる関係を満足する請求項
    1ないし8のいずれかに記載の導入用シース位置決め器
    具。
  10. 【請求項10】 前記ハブの内部に形成された通路は、
    分岐した部分を有する請求項1ないし9のいずれかに記
    載の導入用シース位置決め器具。
  11. 【請求項11】 前記本体部の先端部は、前記第1の姿
    勢と前記第2の姿勢とに変形可能な変形部と、該変形部
    の先端側に形成された先端直線部とを有する請求項1な
    いし10のいずれかに記載の導入用シース位置決め器
    具。
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