JP2002188468A - ディーゼルエンジンの燃焼制御装置 - Google Patents
ディーゼルエンジンの燃焼制御装置Info
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Abstract
いるときの早期着火を防止する。 【解決手段】吸気バルブ33の開閉タイミング又はリフ
ト量を変更することによってエンジン1の実圧縮比を変
更させるバルブ調節手段36を設けておき、燃料噴射弁
5によって早期噴射を行なうことによって予混合の程度
を高くし、この予混合化の程度が高いときはそれが低い
ときよりもエンジンの実圧縮比が低くなるように上記バ
ルブ調節手段36を作動させる。
Description
の燃焼制御装置に関する。
焼と拡散燃焼に大別されるが、従来は火花点火式エンジ
ンでは前者の予混合燃焼が主であり、ディーゼルエンジ
ンでは後者の拡散燃焼が主となっている。これに対し
て、近年、ディーゼルエンジンにおいても、黒煙とNO
x(窒素酸化物)とを同時に低減すべく予混合圧縮着火
燃焼方式を採用する研究が進められている。
は、気筒内に、吸気行程の初期に燃料の総供給量の50
%を予備噴射し、圧縮行程上死点付近で残りの燃料を主
噴射することが記載されている。すなわち、予備噴射に
よって気筒内に形成される希薄混合気は余剰酸素を含む
から黒煙の発生が少なくなり、また、その混合気の一部
が着火することによって発生する燃焼ガスが内部EGR
効果をもたらすために主噴射によるNOxの生成が少な
くなることが述べられている。また、予混合圧縮着火燃
焼方式のみを採用すると、限られた負荷・回転領域でし
かエンジンを運転することができないが、燃料の予備噴
射及び主噴射の噴射量、噴射時期、又は噴射回数をコン
トロールすることによってエンジンの運転状態に応じた
制御が可能になることが述べられている。
筒内に、吸気行程の初期に燃料の総供給量の5%以下を
予備噴射し、圧縮行程の中期又は後期に2〜15%量の
燃料をパイロット噴射した後、圧縮行程上死点付近で残
りの燃料を主噴射することにより、部分的な希薄予混合
圧縮着火燃焼を行なわせてNOxの生成を抑制しつつ、
黒煙の排出量を低減させることが記載されている。ま
た、予混合圧縮着火燃焼方式のみを採用すると、限られ
た負荷・回転領域でしかエンジンを運転することができ
ないが、燃料の予備噴射量及びパイロット噴射量をコン
トロールすることによって全負荷領域でエンジンを運転
することができることが述べられている。
は、ディーゼルエンジンの排気通路に排気ガス中のNO
xを吸収するNOx吸収材を配置し、このNOx吸収材
からNOxを放出させるときにエンジンの燃焼における
空気過剰率を低下させるとともに、拡散燃焼主体の燃焼
方式から予混合燃焼主体の燃焼方式に切り換えることが
記載されている。また、圧縮着火時期を遅延させること
により、予混合燃焼主体の燃焼方式にすること、圧縮着
火時期を遅延させるために筒内圧力を低減させることが
記載されている。
圧縮着火燃焼方式は、黒煙及びNOxの同時低減に有効
であるものの、圧縮行程において予混合気が圧縮される
ことに伴って気筒内温度が高くなると、圧縮行程上死点
付近に達する前に着火するおそれがある。すなわち、早
期着火を起こし、予混合燃焼による黒煙の低減効果が充
分に得られないおそれがあるとともに、その着火燃焼に
伴ってエンジンに負のトルクが発生し、燃料消費率が大
きくなるおそれがある。本発明はこのような問題を解決
することを課題とする。
合燃焼手段と圧縮比低減手段とを組み合わせ、あるいは
予混合燃焼手段と筒内酸素濃度低減手段とを組み合わせ
ることにより、上記早期着火の問題を解決した。
射する燃料噴射弁と、エンジンの運転状態に応じて、圧
縮着火前の燃料と空気との予混合化の程度が変わるよう
に上記燃料噴射弁の作動を制御する噴射制御手段とを備
えたディーゼルエンジンの燃焼制御装置において、エン
ジンの実圧縮比を変更させる圧縮比変更手段と、上記予
混合化の程度が高いときはそれが低いときよりもエンジ
ンの実圧縮比が低くなるように上記圧縮比変更手段の作
動を制御する圧縮比制御手段とを備えていることを特徴
とする。
すれば気筒内に均一化の進んだ希薄混合気が形成された
状態で圧縮着火を生じさせる燃焼形態とするときであ
り、圧縮着火する部分には過濃混合気が形成されていて
もよい。これに対して、予混合化の程度が低いときと
は、燃料と空気との混合の均一性が低い状態で圧縮着火
させる、例えば拡散燃焼を主体とする燃焼形態をとると
きであるが、相対的に上記予混合化の程度が低いもので
あればよい。
御により燃料と空気との予混合化の程度を高めたとき
は、エンジンの実圧縮比が低くなるから、それだけ圧縮
行程における筒内温度の上昇が抑えられ、早期着火が避
けられる。一方、燃料と空気との予混合化の程度が低い
燃焼形態にしたときは、実圧縮比が高くなるから、圧縮
行程上死点付近で噴射する燃料を確実に着火させること
ができる。
ための燃料噴射制御は、圧縮行程上死点付近での圧縮着
火前に比較的均一な希薄混合気が形成されるように燃料
を気筒内に噴射する早期噴射(吸気行程で噴射又は圧縮
行程における例えば上死点前60゜CAまでに噴射)を
実行するものであればよい。例えば、圧縮行程上死点付
近で燃料を噴射する主噴射を行なう場合は、燃料の一部
を早期噴射し、残りを主噴射するという噴射制御を採用
することができる。圧縮行程上死点付近での燃料噴射量
(主噴射量)は零としてもよい。
上死点での気筒内容積に対する、圧縮行程において実際
に圧縮される吸気量(標準状態での体積)と圧縮行程上
死点での気筒内容積との和の比をいう。
ディーゼルエンジンの燃焼制御装置において、上記圧縮
比変更手段は、吸気バルブの開閉タイミング又は開度量
を変えるバルブ調節手段であり、上記圧縮比制御手段
は、上記予混合化の程度が高いときはそれが低いときよ
りもエンジンの実圧縮比が低くなるように上記バルブ調
節手段により吸気バルブの開閉タイミング又は開度量を
変更することを特徴とする。
における吸気バルブ前の圧力と気筒内圧力とが略同じに
なるとき(気筒内に空気が実質的に吸入されなくなると
き)よりも早めると、例えば吸気行程下死点よりも早め
ると、吸入空気量が少なくなり、吸気バルブの閉時期を
上記圧力が略同じになるときよりも遅らせると、気筒内
に吸入された空気の一部が圧縮行程初期に吸気通路へ戻
されるために気筒内に残る空気量が少なくなり、また、
吸気バルブの開度量を小さくするとそれだけ吸入空気量
が少なくなり、実圧縮比が低くなる。これにより、圧縮
行程での筒内温度の上昇が抑えられ、好ましくない早期
着火が避けられる。
ディーゼルエンジンの燃焼制御装置において、上記噴射
制御手段は、吸気行程に燃料を噴射するように上記燃料
噴射弁を作動させることによって上記予混合化の程度が
高い燃焼形態を生ずるようにし、上記圧縮比制御手段
は、上記吸気行程に燃料が噴射されることによって上記
予混合化の程度が高くなるときは上記吸気バルブの閉時
期を吸気行程下死点に又は該下死点よりも進角側にする
ことを特徴とする。
合気が圧縮行程で吸気通路に吹き返されて燃焼すべき混
合気の空燃比にバラツキを生ずることを避けることがで
きる。
ディーゼルエンジンの燃焼制御装置において、上記圧縮
比制御手段は、上記予混合化の程度が高いときはエンジ
ン回転数が増大するほど上記吸気バルブの閉時期を遅角
し又は吸気バルブの開度量を大きくすることを特徴とす
る。
吸気バルブの閉時期を遅角させるようにすれば、吸気通
路の動的効果を利用して吸気の充填効率を高めることが
できエンジン出力の確保に有利になる。また、エンジン
回転数が増大するほど吸気バルブの開度量を大きくすれ
ば、それだけ吸入空気量が多くなるから、同じくエンジ
ン出力の確保に有利になる。
ディーゼルエンジンの燃焼制御装置において、上記圧縮
比制御手段は、上記予混合化の程度が高いときはエンジ
ン負荷が増大するほど上記吸気バルブの開度量を小さく
することを特徴とする。
だけ燃料噴射量が多くなるため早期着火を招き易くなる
が、吸気バルブの開度量を小さくなるから、実圧縮比が
低くなり、早期着火が避けられる。また、吸気バルブの
閉時期を遅らせる場合のような吸気の吹き返しの問題も
ない。
ディーゼルエンジンの燃焼制御装置において、上記噴射
制御手段は、エンジン温度が所定温度以下のとき、エン
ジン負荷が所定負荷以下のとき、又はエンジン回転数が
所定回転数以下のときに、上記予混合化の程度が高くな
るように上記燃料噴射弁の作動を制御することを特徴と
する。
なって早期着火を招き易くなり、エンジン負荷が高いと
きは燃料噴射量が多く早期着火を招き易くなり、エンジ
ン回転数が高いときは予混合のための時間が短くなる。
そこで、早期着火を招きにくいとき、あるいは予混合を
生じ易いときに、予混合化の程度が高い燃焼形態をとる
ようにしたものである。
ディーゼルエンジンの燃焼制御装置において、上記圧縮
比変更手段として、エンジンの吸気通路に該吸気通路の
開度を変える吸気絞り手段と、吸気バルブの開閉タイミ
ングを変えるバルブ調節手段とを備え、上記圧縮比制御
手段は、エンジン温度が所定温度よりも低いときには上
記吸気絞り手段により上記吸気通路の開度を変更するこ
とによって上記実圧縮比を変更し、エンジン温度が上記
所定温度以上のときは上記バルブ調節手段により上記吸
気バルブの開閉タイミングを変更することによって上記
実圧縮比を変更することを特徴とする。
する)と、それによって気筒への空気の流入が妨げられ
るため、吸気行程下死点での気筒内圧力は負圧になり、
吸気通路を絞らない場合に比べて実圧縮比が低くなる。
しかし、吸気通路を絞っても、吸気行程ではその下死点
に至るまで空気が気筒内に流入するから、当該下死点で
の負圧度は吸気バルブの閉時期を早める場合や遅くする
場合のような大きなものにはならず、筒内温度はそれほ
ど低くならない。かえって、吸気通路の絞りによって吸
気速度が高くなってその運動エネルギーが高くなり、そ
のエネルギーが気筒内で熱に変わるため、筒内温度が高
くなる。
低いときは吸気通路の絞りによって実圧縮比を下げるか
ら、エンジン温度を高める(暖機を促進する)ことがで
き、エンジン温度が高いときは吸気バルブの開閉タイミ
ングを変更することによって実圧縮比を下げるから、筒
内温度の上昇を抑えて早期着火を防止することができ
る。
射する燃料噴射弁と、エンジンの運転状態に応じて、圧
縮着火前の燃料と空気との予混合化の程度が変わるよう
に上記燃料噴射弁の作動を制御する噴射制御手段とを備
えたディーゼルエンジンの燃焼制御装置において、上記
予混合化の程度が高いときはそれが低いときよりも上記
筒内の酸素濃度を低下させる酸素濃度変更手段を備えて
いることを特徴とする。
り、混合気が着火し難くなるため、予混合化の程度が高
い燃焼形態のときの早期着火・燃焼を防止することがで
きる。このような酸素濃度の低減は例えばEGR(排気
還流)によって行なうことができる。
の運転状態に応じて予混合化の程度が変わるように燃料
噴射弁の作動を制御するようにしたディーゼルエンジン
の燃焼制御装置において、予混合化の程度が高い燃焼形
態のときはそれが低い燃焼形態のときよりもエンジンの
実圧縮比が低くなるようにしたから、圧縮行程における
筒内温度の上昇が抑えられて早期着火が避けられ、黒煙
の発生を抑えることができるとともに、エンジンに負の
トルクが発生することが防止され、さらに予混合化の程
度が高い燃焼形態で運転する領域をエンジン高温側に、
エンジン高回転側に、エンジン高負荷側に拡大すること
ができる。
記載のディーゼルエンジンの燃焼制御装置において、吸
気バルブの開閉タイミング又は開度量を変更することに
よってエンジンの実圧縮比を変更するようにしたから、
吸入空気量を減らすことによって実圧縮比を低下させ、
圧縮行程における筒内温度の上昇を抑え、早期着火を防
止することができる。
記載のディーゼルエンジンの燃焼制御装置において、吸
気行程に燃料を噴射することによって予混合化の程度が
高い燃焼形態を生ずるようにし、この予混合化の程度が
高い燃焼形態のときは吸気バルブの閉時期を吸気行程下
死点に又は該下死点よりも進角側にしたから、予混合気
が圧縮行程初期に吸気通路に吹き返されて燃焼すべき混
合気の空燃比にバラツキを生ずることを避けることがで
きる。
記載のディーゼルエンジンの燃焼制御装置において、予
混合化の程度が高い燃焼形態のときはエンジン回転数が
増大するほど吸気バルブの閉時期を遅角し又は吸気バル
ブの開度量を大きくするようにしたから、吸気通路の動
的効果を利用して吸気の充填効率を高め、あるいは吸気
バルブの開度量の増大によって吸入空気量を多くするこ
とができ、エンジン出力の確保に有利になる。
記載のディーゼルエンジンの燃焼制御装置において、予
混合化の程度が高い燃焼形態のときはエンジン負荷が増
大するほど吸気バルブの開度量を小さくするようにした
から、吸気の吹き返しの問題を避けながら、実圧縮比を
下げて早期着火を防止することができる。
記載のディーゼルエンジンの燃焼制御装置において、エ
ンジン温度が所定温度以下のとき、エンジン負荷が所定
負荷以下のとき、又はエンジン回転数が所定回転数以下
のときに、予混合化の程度が高い燃焼形態になるように
したから、筒内温度の上昇を抑え、あるいは予混合時間
を確保して所期の予混合化の程度が高い燃焼形態をとる
ことができる。
記載のディーゼルエンジンの燃焼制御装置において、エ
ンジン温度が所定温度よりも低いときには吸気絞り手段
により吸気通路の開度を変更することによって実圧縮比
を変更し、エンジン温度が上記所定温度以上のときはバ
ルブ調節手段により吸気バルブの開閉タイミングを変更
することによって実圧縮比を変更するようにしたから、
エンジン温度が低いときは、エンジン温度を高める(暖
機を促進する)ことができ、エンジン温度が高いときは
筒内温度の上昇を抑えて早期着火を防止することができ
る。
運転状態に応じて、圧縮着火前の燃料と空気との予混合
化の程度が変わるように上記燃料噴射弁の作動を制御す
るようにしたディーゼルエンジンの燃焼制御装置におい
て、予混合化の程度が高いときはそれが低いときよりも
筒内の酸素濃度を低下させるようにしたから、早期着火
・燃焼を防止し、請求項1に係る発明と同様の効果が得
られる。
に基づいて説明する。
エンジンの燃料制御装置の全体構成を示し、1は車両に
搭載された多気筒ディーゼルエンジンのエンジン本体で
ある。このエンジン本体1は複数の気筒2(1つのみ図
示する)を有し、その各気筒2内にピストン3が往復動
可能に嵌挿されていて、この気筒2とピストン3によっ
て各気筒2内に燃焼室4が形成される。また、気筒2の
頂部略中央には、インジェクタ(燃料噴射弁)5が先端
部の噴孔を気筒2内に臨ませて配設され、各気筒毎に所
定の噴射タイミングで噴孔が開閉作動されて、気筒2内
に燃料を直接噴射するようになっている。
る共通のコモンレール(蓄圧室)6に接続されていて、
そのコモンレール6にはクランク軸7により駆動される
高圧供給ポンプ8が接続されている。この高圧供給ポン
プ8は、圧力センサ6aによって検出されるコモンレー
ル6内の燃圧が所定値以上に保持されるように作動す
る。また、クランク軸7の回転角度を検出するクランク
角センサ9が設けられており、このクランク角センサ9
は、クランク軸7の端部に設けた被検出用プレート(図
示省略)と、その外周に相対向するように配置され電磁
ピックアップとからなり、その電磁ピックアップが被検
出用プレートの外周部全周に所定角度おきに形成された
突起部の通過に対応してパルス信号を出力するようにな
っている。
リーナ(図示省略)で濾過した吸気(空気)を供給する
吸気通路であり、この吸気通路10の下流端部には、図
示しないがサージタンクが設けられ、このサージタンク
から分岐した各通路が吸気ポートにより各気筒2に接続
されている。また、吸気ポートは比較的強いスワールを
生ずるようにされている。例えばヘリカルポートとさ
れ、又は吸気が気筒壁面に沿って流入するように吸気ポ
ートが気筒に対して偏心して設けられ(タンジェンシャ
ルポート)、あるいはシュラウド弁が設けられる。ま
た、サージタンクには各気筒2に供給される過給圧力を
検出する吸気圧センサ10aが設けられている。
向かって順に、エンジン本体1に吸入される吸気流量を
検出するホットフィルム式エアフローセンサ11と、後
述のタービン21により駆動されて吸気を圧縮するブロ
ワ12と、このブロワ12により圧縮した吸気を冷却す
るインタークーラ13と、吸気通路10の断面積を絞る
吸気絞り弁(吸入空気量調節手段)14とがそれぞれ設
けられている。この吸気絞り弁14は、全閉状態でも吸
気が流通可能なように切り欠きが設けられたバタフライ
バルブからなり、後述のEGR弁24と同様、ダイヤフ
ラム15に作用する負圧の大きさが負圧制御用の電磁弁
16により調節されることで、弁の開度が制御されるよ
うになっている。また、上記吸気絞り弁14にはその開
度を検出するセンサ(図示省略)が設けられている。
気通路で、排気マニホールドを介して各気筒2に接続さ
れている。この排気通路20には、上流側から下流側に
向かって順に、排気ガス中の酸素濃度を検出するリニア
O2 センサ17と、排気流により回転されるタービン2
1と、排気ガス中のHC、CO及びNOxを浄化可能な
触媒22とが配設されている。
流側の部位からは、排気ガスの一部を吸気側に還流させ
る排気還流通路(以下EGR通路という)23が分岐
し、このEGR通路23の下流端は吸気絞り弁14より
も下流側の吸気通路10に接続されている。EGR通路
23の途中には還流排気ガスを冷却するクーラー23a
が設けられている。EGR通路23のクーラー23aよ
りも下流端寄りには、開度調節可能な排気還流量調節弁
(吸入空気量調節手段:以下EGR弁という)24が配
置されていて、排気通路20の排気ガスの一部をEGR
弁24により流量調節しながら吸気通路10に還流させ
るようになっている。
あって、その弁箱の負圧室に負圧通路27が接続されて
いる。この負圧通路27は、負圧制御用の電磁弁28を
介してバキュームポンプ(負圧源)29に接続されてお
り、電磁弁28が後述のECU35からの制御信号(電
流)によって負圧通路27を連通・遮断することによっ
て、負圧室のEGR弁駆動負圧が調節され、それによっ
て、EGR通路23の開度がリニアに調節されるように
なっている。
ブルジオメトリーターボ)であって、これにはダイヤフ
ラム30が取り付けられていて、負圧制御用の電磁弁3
1によりダイヤフラム30に作用する負圧が調節される
ことで、排気ガス流路の断面積が調節されるようになっ
ている。
ブの開閉タイミング又は開度量を変えるバルブ調節手段
(可変バルブタイミング手段(VVT)又は可変バルブ
リフト手段(VVL))36を備えている。すなわち、
図2に示すように、上記エンジン燃焼室4の吸気口を開
閉する吸気バルブ33には、エンジンの運転状態に応じ
て該エンジンの実圧縮比が変化するようにバルブの開閉
タイミング又は開度量を変えるためのソレノイド式のバ
ルブ調節手段36が設けられている。燃焼室4の排気口
を開閉する排気バルブ34にはこのバルブを一定のタイ
ミングで開閉させる動弁機構(図示省略)が設けられて
いる。
8、吸気絞り弁14、EGR弁24、ターボ過給機2
5、バルブ調節手段36等はコントロールユニット(En
gine Contorol Unit:以下ECUという)35からの制
御信号によって作動するように構成されている。一方、
このECU35には、エンジン運転状態を検出するため
のクランク角センサ9からの出力信号と、エアフローセ
ンサ11からの出力信号と、車両の運転者による図示し
ないアクセルペダルの操作量(アクセル開度)を検出す
るアクセル開度センサ32からの出力信号と、エンジン
水温を検出するセンサ18からの出力信号とが入力さ
れ、さらに上記圧力センサ6aからの出力信号と、圧力
センサ10aからの出力信号と、O2センサ17からの
出力信号と、EGR弁24のリフトセンサ26からの出
力信号等も入力されている。
ジェクタ5による燃料噴射量(燃料供給量)及び燃料噴
射時期がエンジンの運転状態に応じて制御されるととも
に、圧縮比制御手段38によりバルブ調節手段36又は
吸気絞り弁14によるエンジンの実圧縮比がエンジンの
運転状態に応じて制御され、また、高圧供給ポンプ8の
作動によるコモンレール圧力、即ち燃量噴射圧の制御が
行なわれ、これに加えて、EGR弁24の作動による排
気還流量(吸入空気量)の制御と、ターボ過給機25の
作動制御(VGT制御)とが行なわれるようになってい
る。
料噴射制御の特徴とするところは、エンジンの運転状態
に応じて、燃料を空気との予混合化の程度が高い状態で
燃焼させる燃焼形態と予混合化の程度が低い状態で燃焼
させる燃焼形態とに切り換わるように上記インジェクタ
5の作動を制御する、というものである。
開度(エンジン負荷)とエンジン回転数の変化に対して
目標トルクの最適値を実験的に決定して記録した目標ト
ルクマップ、並びにこの目標トルク、吸入空気量及び回
転数の変化に応じて実験的に決定した最適な燃料噴射量
Qbを記録した燃料噴射量マップが、メモリ上に電子的
に格納して備えられている。通常は、アクセル開度とエ
ンジン回転数とに基づいて目標トルクを求め、この目標
トルクとエンジン回転数とエアフローセンサ11の出力
信号による吸入空気量とに基づいて燃料噴射量Qbを求
め、燃料噴射量Qと圧力センサ6aにより検出されたコ
モンレール圧力とに基づいて、各インジェクタ5の励磁
時間(開弁時間)が決定されるようになっている。尚、
前記のようにして求めた燃料噴射量をエンジン水温や大
気圧等に応じて補正した上で、この補正後の燃料噴射量
を燃料噴射量Qbとしてもよい。
て、エンジン1の目標トルク(エンジン1への要求出
力)に対応する分量の燃料が供給され、エンジン1は燃
焼室4における平均的空燃比がかなりリーン(A/F≧
18,酸素濃度4%以上)な状態で運転される。上記ア
クセル開度センサ32及びクランク角センサ9がエンジ
ン1への要求出力を検出する要求出力検出手段を構成し
ている。
射量マップと同様に目標トルク(又はアクセル開度)と
エンジン回転数とに応じてエンジンの燃焼形態(換言す
れば燃料の噴射形態)を設定したマップが電子的に格納
されており、エンジン1の目標トルクとエンジン回転数
とに基づいて当該マップからエンジンの運転状態に応じ
た燃焼形態が選択される。
が高い状態で燃料を燃焼させる燃焼形態をとるときの噴
射形態を示し、吸気行程の初期に燃料を噴射する早期噴
射と、圧縮行程上死点付近で燃料を噴射する通常噴射と
が行なわれる。この予混合化の程度が高い燃焼形態は、
エンジン温度が所定値以下、エンジン回転数が所定値以
下、又は目標トルク(エンジン負荷)が所定値以下のと
きにとられる。具体的には、図4に一例を示すように、
予混合化の程度が高い燃焼形態をとるべき運転領域がエ
ンジン回転数と目標トルクとの関係で定められていて、
エンジン温度が低くなるほど当該運転領域がエンジン回
転数が高い側に、また目標トルクが高い側に拡大され
る。
行程初期に設定しているが、例えば圧縮行程上死点前6
0゜CAまでに噴射するようにすれば、予混合化が図れ
る。また、早期噴射量はこの実施形態では総噴射量Qb
の例えば50%程度としているが、数%であってもよ
く、あるいは100%としてもよい。
以外の領域で実行される予混合化の程度が低い燃焼形態
をとるときの噴射形態を示し、早期噴射は行なわず、圧
縮行程上死点付近で燃料の全量を噴射する通常噴射が行
なわれる。
噴射する所謂多段噴射が採用されている。図3の例では
3分割噴射であるが、2分割噴射であっても、さらに分
割回数を多くしてもよい。もちろん、本発明は、燃料を
一括して早期噴射する一括噴射を排除するものではな
い。早期噴射を多段噴射にすると、各回に噴射される燃
料の量が少なくなるため、燃料が空気と混合し易くな
り、希薄混合気の均一化、黒煙及びNOxの生成抑制に
有利になる。また、吸気ポートのスワール生成手段によ
って気筒内に比較的強いスワールが生成されるため混合
の均一化がより進み易くなる。
による自己着火を特徴とするディーゼルエンジンでは全
混合気が一時に燃焼してエンジン破損を引き起こす懸念
があり、特に早期噴射量を多くした場合にその懸念が強
い。これに対して、エンジン温度が低いときはそのよう
な懸念は少ない。従って、エンジン温度が低いほど早期
噴射の分割噴射回数を多くし又は前の噴射から次の噴射
までの噴射休止間隔を長くして混合の均一化を図り、黒
煙及びNOxの低減させることになる。
御は気筒毎にクランク角信号に同期して実行される。
ンク角信号、エアフローセンサ出力、アクセル開度など
必要なデータを読み込む。続くステップA2において、
アクセル開度とエンジン回転数とに基づいて目標トルク
を求め、この目標トルクとエンジン回転数と吸入空気量
とに基づいて、燃料噴射量マップから燃料噴射量Qbを
読み込む。
じて予混合化の程度の高い燃焼形態をとる運転領域(以
下、この領域を予混合ゾーンと呼ぶ。)を設定する。エ
ンジン温度は、吸気圧センサ10aによって検出される
過給圧に基づいて推定する。すなわち、この実施形態で
は吸気圧センサ10aがエンジン温度検出手段を構成し
ている。もちろん、吸気通路に吸入空気の温度を検出す
る温度センサを設けて、上記過給圧に基づくエンジン温
度の推定値を補正し、さらにはエアフローセンサ11に
よって検出される吸入空気量やエンジン水温を加味して
当該推定値を補正するようにすることができる。
ジン回転数とに基づいてエンジンの運転状態がステップ
A3で設定された予混合ゾーンに存するか否かを判定す
る。予混合ゾーンであれば、ステップA5に進んで上記
燃料噴射量Qbを分割して早期噴射量QL と通常噴射量
QT とを設定するとともに、早期噴射時期IL 及び通常
噴射時期IT を設定し、さらにステップA6に進んで時
期IL での噴射量QLの早期噴射及び時期IT での噴射
量QT の通常噴射を実行する。この実施形態では早期噴
射に多段噴射を採用しているから、早期噴射は、噴射量
QL を等分割して各段の噴射量を設定するとともに、噴
射休止間隔を設定し、時期IL を起点として多段噴射を
実行する。
れば、通常噴射のみを行なうべきステップA7に進み、
通常噴射量QT 及び通常噴射時期IT を設定し、ステッ
プA6に進んで通常噴射を実行する。この場合、QT =
Qbである。
常噴射にも多段噴射を採用するようにしてよい。その場
合、噴射休止間隔は例えば50〜1000μ秒とするこ
とが好ましい。
変更は、圧縮比制御手段38により、エンジン温度とエ
ンジンの運転ゾーンとに基づいて、バルブ調節手段36
及び吸気絞り弁14を択一的に利用して行なわれる。す
なわち、上記ECU35のメモリには、エンジン温度閾
値TAoが記憶されていて、エンジン温度TA が閾値TAo
よりも高いときにバルブ調節手段36を用いた実圧縮比
の変更制御が実行され、エンジン温度TAが閾値TAo以
下であるときは吸気絞り弁14を用いた実圧縮比の変更
制御が実行される。
制御− 上記ECU35のメモリには、吸気バルブ33の開閉タ
イミングに関して、上記予混合ゾーンか否か並びにエン
ジン運転状態に応じた最適なタイミングが予め設定され
て記憶されており、これに基づいて吸気バルブ33の開
閉タイミングが制御される。
合ゾーンにあるとき(拡散燃焼を主体とする低予混合燃
焼時)の吸気バルブ33及び排気バルブ34の開閉タイ
ミングを示す。吸気バルブ33の開時期は、空気が実質
的に吸入されない無効角を考慮して排気行程上死点より
も少し進角させた時点とされ、閉弁時期は吸気通路の動
的効果による空気の充填効率を高めるために吸気行程下
死点よりも少し遅角させた時期とされる。その遅角度
は、エンジン回転数が高くなるほど大きくなされる。
ーンにあるとき(高予混合燃焼時)の吸気バルブ33及
び排気バルブ34の開閉タイミングを示す。吸気バルブ
33の開弁時期は、実線で示すようにその閉弁時期が吸
気行程下死点よりも進角される(早閉じ)。これによ
り、気筒に吸入される空気量が少なくなり、エンジンの
実圧縮比が低下する。従って、圧縮行程での気筒内温度
の上昇が低予混合燃焼時よりも抑えられるため、早期着
火が防がれ、黒煙及びNOxの発生量を少なくすること
ができる。
(b)に1点鎖線で示すようにエンジン回転数が高くな
るほど遅角される。これにより、吸気通路の動的効果の
利用度が高まり、気筒への空気の充填効率が高まって、
エンジン出力の向上に有利になる。また、吸気バルブ3
3のバルブリフト量(バルブ開度量)は、図6(b)に
2点鎖線で示すようにエンジン負荷が高くなるほど小さ
くされる。従って、燃料噴射量が多くなっても、実圧縮
比の低下が大きくなるから、早期着火を防ぐ上で有利に
なる。
期噴射の時期を圧縮行程にする場合は、上記早閉じでは
なく、破断線で示すように当該閉弁時期を低予混合燃焼
時よりも遅角させるようにしてもよい(遅閉じ)。吸気
行程噴射の場合は遅閉じによって希薄混合気が吸気通路
10に吹き返される懸念があるが、圧縮行程噴射であれ
ば、その懸念がない。但し、吸気バルブ33が閉じた後
に燃料を噴射する必要がある。
3の開時期は低予混合燃焼時の場合よりも少し進角され
る。これにより、前回燃焼時の排気ガスが気筒内に残り
(内部EGR)、気筒の酸素濃度が低下するため、早期
着火防止に有利になるとともに、NOxの低減にも有利
になる。
比を変更する制御の流れを示す。この制御は気筒毎にク
ランク角信号に同期して実行される。
ンク角信号、エアフローセンサ出力、アクセル開度など
必要なデータを読み込む。続くステップB2において、
エンジン温度TA が閾値TAoよりも高いか否かを判別す
る。エンジン温度TA が閾値TAoよりも高いときはステ
ップB3に進み、目標トルクとエンジン回転数とに基づ
いてエンジンの運転状態が予混合ゾーンに存するか否か
を判定する。予混合ゾーンであればステップB4に進
み、吸気バルブ33に対して高予混合燃焼時のバルブタ
イミング(図6(b))が設定されて、バルブ調節手段
36が駆動される(ステップB5)。
Ao以下と判別されたとき、並びにステップB3で予混合
ゾーンでないと判別されたときは、ステップB6に進ん
で低予混合燃焼時のバルブタイミング(図6(a))が
設定される。
− 上記ECU35のメモリには、吸気絞り弁14の開度に
関して、上記予混合ゾーンか否か並びにエンジン運転状
態に応じた最適開度が予め設定されて記憶されており、
これに基づいて吸気絞り弁14の開度が制御される。
23から吸気通路10に排気ガスを流入させるに必要な
負圧が該吸気通路10に生ずるようにエンジン運転状態
に応じて開度Tvbが設定されてECU35のメモリに記
憶されている。実圧縮比を低下させるときは、この吸気
絞り弁14の開度Tvbを設定開度Tvbよりもエンジンの
運転状態に応じた量αだけ小さくすることにより、気筒
の吸入空気量を少なくするものである。このαはエンジ
ン温度が高くなるほど、またエンジン負荷が高くなるほ
ど大きくなるように設定されてECU35のメモリに記
憶されている。
変更する制御の流れを示す。この制御は気筒毎にクラン
ク角信号に同期して実行される。
ンク角信号、エアフローセンサ出力、アクセル開度など
必要なデータを読み込む。続くステップC2において、
吸気絞り弁14の開度Tvbをエンジン運転状態に応じて
設定する。続くステップC3において、エンジン温度T
A が閾値TAo以下か否かを判別する。エンジン温度TA
が閾値TAo以下であれば、ステップC4に進んで、目標
トルクとエンジン回転数とに基づいてエンジンの運転状
態が予混合ゾーンに存するか否かを判定する。予混合ゾ
ーンであればステップC5に進み、エンジン温度及びエ
ンジン負荷に応じた減算量αを設定し、設定開度Tvbか
らαを減算することによって新たな開度Tvbを設定し、
その開度Tvbになるように吸気絞り弁14を駆動する
(ステップC6)。
Aoよりも高いと判別されたとき、並びにステップC4で
予混合ゾーンでないと判別されたときは、ステップC6
に進んで、先にステップC2で設定した開度Tvbになる
ように吸気絞り弁14を駆動する。
とる場合、エンジン温度が高いときは吸気バルブ33の
早閉じで実圧縮比が低下し、エンジン温度が低いときは
吸気絞り弁14による吸気通路10の絞りによって実圧
縮比が低下することになる。これにより、エンジン温度
が低いときは実圧縮比を低下させても気筒内温度が大き
く低下することが避けられ、エンジンの暖機に有利にな
る。
時のPV線図、細線は吸気絞り弁使用時のPV線図であ
る。同図の太線(吸気バルブ早閉じ時)において、a→
b→cが吸気行程、c→b→dが圧縮行程、d→e→f
が仕事工程(膨張行程)、f→aが排気行程である。同
図の細線(吸気絞り弁使用時)において、a→c’が吸
気行程、c’→d’が圧縮行程、d’→e’→fが仕事
工程(膨張行程)、f→aが排気行程である。
吸気行程下死点前に閉となることにより、吸気行程のb
点で気筒への空気の流入が途絶え、その後はピストンの
下降に伴って気筒内圧力がb→cと低下する。これに対
して、吸気絞り弁使用時は、吸気通路10の開度が小さ
くなることによって吸気行程に入ると気筒内圧力が大き
く低下し、その後は空気の流入に伴って気筒内圧力が漸
次上昇し、吸気行程下死点c’では気筒内圧力が吸気バ
ルブ早閉じ時よりも高くなる。この吸気行程下死点での
圧力差が圧縮行程で気筒内圧力が上昇するときもそのま
ま反映されて残る。この圧力差により、吸気絞り弁使用
時には吸気バルブ早閉じ時よりもエンジン温度が高くな
り、エンジンの暖機に有利になるものである。
絞りによって空気の気筒への流入速度が高くなってその
運動エネルギーが高くなり、そのエネルギーが気筒内で
熱に変わるため、筒内温度が高くなる。このことも、上
記エンジンの暖機に有利に働く。
高予混合燃焼形態採用時の早期着火防止について説明す
る。
には気筒内の酸素濃度が影響する。すなわち、その酸素
濃度が高くなるほど着火性が高くなり、早期着火・燃焼
を引き起こす。そこで、高予混合燃焼形態のときは燃焼
に不活性なEGR量を増大させることにより、気筒内の
空気量、換言すれば酸素濃度を低下させて、早期着火を
防止するようにしたものである。このような早期着火防
止のためのEGR制御は上述の圧縮比低減制御と併用し
てもよいが、圧縮比を低減させずに単独で行なうことが
できる。
体的に説明する。なお、この制御は所定時間毎に実行さ
れる。
ンク角信号、アクセル開度信号、エアフローセンサ出
力、O2 センサ出力など必要なデータを読み込む。続く
ステップD2においてエンジンの運転状態に応じた目標
EGR率に対応する目標新気量(目標吸入空気量)Airr
efを、予め設定して電子的に格納された新気量マップか
ら読み込んで設定する。目標EGR率は、図11に示す
ように、エンジン回転数と燃料噴射量とに対応させて、
エンジン回転数が高くなるほど、また燃料噴射量が多く
なるほど小さくなるように設定されている。一方、新気
量マップは図12に示すように、エンジン回転数が高く
なるほど、また燃料噴射量が多くなるほど目標新気量Ai
rrefが多くなるように設定されている。
状態が予混合ゾーンに存するか否かを判別する。予混合
ゾーンにあればステップD4に進んで、目標新気量Airr
efから所定値βを減算して、予混合ゾーンになければス
テップD2で設定した目標新気量Airrefを変更すること
なく、それぞれステップD5に進む。
出力信号より求めた実新気量(実Air )を上記目標新気
量Airrefから減算することによって制御偏差ΔAir を求
める。続くステップD6において制御偏差ΔAir に基づ
いてEGRフィードバック制御量EGRf/b をPID動作
により求め、続くステップD7において当該EGRフィ
ードバック制御量EGRf/b によりEGR弁24を駆動す
る。
高予混合燃焼形態のときは目標新気量Airrefが所定値β
だけ少なくなる(EGR量が所定値βに対応する量だけ
増大する)から、その分気筒内の酸素濃度が低下し、早
期着火を生じ難くなる。よって、黒煙及びNOxの発生
量が少なくなる。また、EGRガスはクーラー23aに
よって冷却されて吸気系に供給されるから、EGRによ
る筒内温度の上昇は抑えられる。
なるほど大きくするようにしてもよい。
燃焼制御装置の全体構成図。
の構成図。
のフロー図。
フロー図。
時のPV線図。
御)のフロー図。
量及びエンジン回転数に対応づけて示すグラフ図。
射量及びエンジン回転数に対応づけて示すグラフ図。
Claims (8)
- 【請求項1】 気筒内に燃料を噴射する燃料噴射弁と、
エンジンの運転状態に応じて、圧縮着火前の燃料と空気
との予混合化の程度が変わるように上記燃料噴射弁の作
動を制御する噴射制御手段とを備えたディーゼルエンジ
ンの燃焼制御装置において、 エンジンの実圧縮比を変更させる圧縮比変更手段と、 上記予混合化の程度が高いときはそれが低いときよりも
エンジンの実圧縮比が低くなるように上記圧縮比変更手
段の作動を制御する圧縮比制御手段とを備えていること
を特徴とするディーゼルエンジンの燃焼制御装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載のディーゼルエンジンの
燃焼制御装置において、 上記圧縮比変更手段は、吸気バルブの開閉タイミング又
は開度量を変えるバルブ調節手段であり、 上記圧縮比制御手段は、上記予混合化の程度が高いとき
はそれが低いときよりもエンジンの実圧縮比が低くなる
ように上記バルブ調節手段により吸気バルブの開閉タイ
ミング又は開度量を変更することを特徴とするディーゼ
ルエンジンの燃焼制御装置。 - 【請求項3】 請求項2に記載のディーゼルエンジンの
燃焼制御装置において、 上記噴射制御手段は、吸気行程に燃料を噴射するように
上記燃料噴射弁を作動させることによって上記予混合化
の程度が高い燃焼形態を生ずるようにし、 上記圧縮比制御手段は、上記吸気行程に燃料が噴射され
ることによって上記予混合化の程度が高くなるときは上
記吸気バルブの閉時期を吸気行程下死点に又は該下死点
よりも進角側にすることを特徴とするディーゼルエンジ
ンの燃焼制御装置。 - 【請求項4】 請求項3に記載のディーゼルエンジンの
燃焼制御装置において、 上記圧縮比制御手段は、上記予混合化の程度が高いとき
はエンジン回転数が増大するほど上記吸気バルブの閉時
期を遅角し又は吸気バルブの開度量を大きくすることを
特徴とするディーゼルエンジンの燃焼制御装置。 - 【請求項5】 請求項3に記載のディーゼルエンジンの
燃焼制御装置において、 上記圧縮比制御手段は、上記予混合化の程度が高いとき
はエンジン負荷が増大するほど上記吸気バルブの開度量
を小さくすることを特徴とするディーゼルエンジンの燃
焼制御装置。 - 【請求項6】 請求項1に記載のディーゼルエンジンの
燃焼制御装置において、 上記噴射制御手段は、エンジン温度が所定温度以下のと
き、エンジン負荷が所定負荷以下のとき、又はエンジン
回転数が所定回転数以下のときに、上記予混合化の程度
が高くなるように上記燃料噴射弁の作動を制御すること
を特徴とするディーゼルエンジンの燃焼制御装置。 - 【請求項7】 請求項1に記載のディーゼルエンジンの
燃焼制御装置において、 上記圧縮比変更手段として、エンジンの吸気通路に該吸
気通路の開度を変える吸気絞り手段と、吸気バルブの開
閉タイミングを変えるバルブ調節手段とを備え、 上記圧縮比制御手段は、エンジン温度が所定温度よりも
低いときには上記吸気絞り手段により上記吸気通路の開
度を変更することによって上記実圧縮比を変更し、エン
ジン温度が上記所定温度以上のときは上記バルブ調節手
段により上記吸気バルブの開閉タイミングを変更するこ
とによって上記実圧縮比を変更することを特徴とするデ
ィーゼルエンジンの燃焼制御装置。 - 【請求項8】 気筒内に燃料を噴射する燃料噴射弁と、
エンジンの運転状態に応じて、圧縮着火前の燃料と空気
との予混合化の程度が変わるように上記燃料噴射弁の作
動を制御する噴射制御手段とを備えたディーゼルエンジ
ンの燃焼制御装置において、 上記予混合化の程度が高いときはそれが低いときよりも
上記筒内の酸素濃度を低下させる酸素濃度変更手段を備
えていることを特徴とするディーゼルエンジンの燃焼制
御装置。
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