JP2002187128A - プラスチックス処理装置 - Google Patents

プラスチックス処理装置

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JP2002187128A
JP2002187128A JP2000384922A JP2000384922A JP2002187128A JP 2002187128 A JP2002187128 A JP 2002187128A JP 2000384922 A JP2000384922 A JP 2000384922A JP 2000384922 A JP2000384922 A JP 2000384922A JP 2002187128 A JP2002187128 A JP 2002187128A
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plastics
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melting
plastic
heating
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昭造 山口
Ryuzo Tazaki
隆三 田嵜
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
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    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

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  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型で取扱者への危険が少く、解放状態の高
温液体もなくて安全性が高く、また、高いエネルギーや
動力源を必要とせず、減容率も高くて高品位な粒状化し
たプラスチックスを得ることができるように工夫したプ
ラスチックス処理装置を提供する。 【解決手段】 全体を略ボックス状に造った処理装置P
Tに、挿入されて来る廃プラスチックスAを引込む引込
みローラ14と、破砕ローラ17を設け、その下に破砕
されたプラスチックスBを収容して溶融する加熱溶融部
2と、加熱溶融によって液相化されて流下して来るプラ
スチックスCを冷却・固化し、且つ、これを粒状に切断
する切断部3と、粒状化したプラスチックスDを収容す
る貯蔵部4を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、いわゆる廃プラス
チックスを、高炉還元剤や油化中間原料としての資源に
再生することができるプラスチックス処理装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、一般の店舗や家庭等から排出され
る小型の発泡スチロール製容器等の廃プラスチックスを
処理するには、有機溶剤を用いて溶解するか、若干の熱
を加えて圧搾・圧縮して減容する方法が採られていた。
また、事業用としては、これ等の各方法に加えて、例え
ば、先に本出願人が提出した特願平10−196671
号(特開2000−7820号)の出願に見られるよう
に、熱媒(加熱した植物油)に廃プラスチックスを直接
浸漬して溶融する方法も採られていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、有機溶剤を用
いて溶解すると、溶剤自体が有害であったり、火気の危
険があったりする弊害があり、加えて、処理を済ませた
回収物(プラスチックス)を再び資源として使用する際
に、溶剤を別途分離、回収する必要があって、処理コス
トが嵩んでしまう問題があった。
【0004】また、廃プラスチックスを圧搾・圧縮して
減容する処理方法は、減容率が小さい割に大きな機械力
を必要とするため、労働災害が懸念され、更に、熱媒に
直接浸漬して処理する方法は、解放状態の高温熱媒に作
業員が直接被浴する危険性があると共に、高出力の油加
熱器を必要とし、加えて、回収したプラスチックスに熱
媒(植物油)が付着していて製品の品質を下げる問題が
あって、いずれの方法にも各々不具合があり、且つ、個
々の店舗や家庭等に設置するには過大・高額な設備であ
った。
【0005】従って本の技術的課題は、小型で取扱者へ
の危険が少く、解放状態の高温液体もなくて安全性が高
く、また、高いエネルギーや動力源を必要とせず、減容
率も高くて高品位な粒状化したプラスチックスを得るこ
とができるように工夫したプラスチックス処理装置を提
供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】(1) 上記の技術的課
題を解決するために、本発明では前記請求項1に記載の
如く、プラスチックスを加熱溶融して液相化するプラス
チックス処理装置であって、処理装置の全体を上部にプ
ラスチックスを挿入する挿入口を備えた略ボックス状に
構成する一方、この処理装置の内部には、挿入口より挿
入されたプラスチックスを引込む引込み手段、及び、引
込んだプラスチックスを破砕する破砕手段を備えた破砕
部と、破砕されたプラスチックスを収容する溶融ポッ
ト、及び、溶融ポットの周囲を囲むように設けたジャケ
ット式加熱室を備え、且つ、加熱室の中に満たされてい
る熱媒用の油を加熱することによって、上記の溶融ポッ
トを加熱して内部のプラスチックスを溶融するように構
成した加熱溶融部とを設けるように構成すること。
【0007】(2) また、本発明では前記請求項2に
記載の如く、溶融して液相化することによって溶融ポッ
トより流下して来る液相プラスチックスを、冷却水を注
水して冷却しながら適当な大きさに切断して粒状化する
切断部と、粒状化したプラスチックスを収容する貯蔵部
とを設けるように構成している。
【0008】(3) また、本発明では前記請求項3に
記載の如く、破砕したプラスチックスを収容して溶融す
る溶融ポットを、下端口を細く絞った逆円錐形状に形成
して、この下端口の部分に破砕したプラスチックスの流
下を阻止し、液相化したプラスチックスの流下のみを可
能とする円錐状のサドルを設けるように構成している。
【0009】(4) また、本発明では前記請求項4に
記載の如く、プラスチックスの挿入口に、専用キー又は
カードを差込むと扉を開いてプラスチックスの挿入を可
能と成し、専用キー又はカードを引き抜くと上記の扉を
閉じるように構成したオートロック式扉を設けるように
している。
【0010】(5) また、本発明では前記請求項5に
記載の如く、粒状化したプラスチックスを収容する貯蔵
部を、プラスチックスを水に漬けた状態で収容する水蓄
構造で、且つ、ボックス状に形成した処理装置に対して
ワンタッチで脱着できる交換式構造の貯蔵容器を用いて
構成すると共に、この貯蔵容器には収容した粒状化プラ
スチックスの量が一定レベルに達すると警報を発する報
知器を設けるように構成している。
【0011】(6) また、本発明では前記請求項6に
記載の如く、ジャケット式加熱室に入れる熱媒用の油と
して植物油を使用し、この植物油をジャケット式加熱室
の内部に設けた電気加熱器によって加熱せしめると共
に、加熱室には液面センサーと温度センサーを設けて、
これ等各センサーによる検知に従って植物油の面が基準
レベルよりも低い場合と、植物油の温度が設定温度より
も高い場合に電気加熱器をOFFとし、保温設定時には
一定の温度間でON/OFFして、油面と油温を一定の
レベルに保持するように構成している。
【0012】(7) また、本発明では前記請求項7に
記載の如く、プラスチックスを適当な大きさに切断して
粒状化する切断部に対して、注水配管を設けて冷却用の
水を注水するように構成すると共に、上記の切断部を、
多数の切断歯を周面に突設した回転軸と、この回転軸に
対して平行なアンビルとによって構成している。
【0013】(8) 更に本発明では、前記請求項8に
記載の如く、プラスチックスを破砕する破砕手段とし
て、上下又は左右一対の破砕ローラを使用し、且つ、こ
れ等各破砕ローラのローラ面には相互に対称な螺旋状の
切断歯を設けるように構成している。
【0014】上記(1)で述べた手段によれば、発泡プ
ラスチックス製のトレーのような廃プラスチックスを、
破砕部で順次破砕しながら加熱溶融部の溶融ポットに送
り込み、この廃プラスチックスを熱媒用油による加熱に
よって溶融して液相化することができると共に、溶融に
は溶剤を一切使用しないため、安全であり、且つ、溶剤
を別途分離、回収する必要がないので、安いコストで処
理することができ、更に、回収したプラスチックスに熱
媒が付着することがないので、高品質の製品を提供する
ことができる。また、熱媒を入れた加熱室が二重にした
準密閉構造のジャケット式に構成されていて、高温の熱
媒を作業員等が直接被浴することがないため、安全に作
業を進めることを可能にする。
【0015】上記(2)で述べた手段によれば、切断部
に於いて、上記の溶融ポットから流下して来る液相プラ
スチックスを冷却水を注水して冷却しながら切断して粒
状化すると共に、この粒状化したプラスチックスを貯蔵
部で貯蔵することを可能にする。
【0016】上記(3)で述べた手段によれば、逆円錐
形状にした溶融ポットの下端口にサドルを設けたため、
破砕された廃プラスチックスがこのサドルに引掛って溶
融ポットを素通りすることがなく、熱媒による加熱を受
けて確実に液相化されると共に、このサドルは液相化し
たプラスチックスの流下は可能にするため、液相プラス
チックスを順次下流の冷却切断部に送り込むことを可能
にする。
【0017】上記(4)で述べた手段によれば、挿入口
にオートロック式の扉が設けられているため、廃プラス
チックスの処理装置への挿入は、専用のキー又はカード
がないとできないから、非使用時に於ける廃プラスチッ
クスやその他異物類の悪戯的挿入を防止することができ
る。
【0018】上記(5)で述べた手段によれば、溶融と
冷却と切断によって粒状化したプラスチックスは、貯蔵
容器内に水に浸された状態で保管されるため、品質を一
定に保って高品質の粒状プラスチックスを提供すること
ができると共に、粒状プラスチックスの量が一定量に達
すると警報が発せられるから、速やかに貯蔵容器を取外
して新たなものと交換して、粒状プラスチックスを貯蔵
容器に収容した状態のまま目的の場所まで搬送すること
を可能にする。
【0019】上記(6)で述べた手段によれば、熱媒と
して例えばオリーブ油や大豆油のような植物油(食用
油)を使用し、加えて、この植物油を入れる加熱室をジ
ャケット式に構成しているため、廃プラスチックスを溶
融する時に有害ガスやダイオキシン等が発生することが
なく、また、これ等有害ガス等を作業員が直接被浴する
こともないから、安全に、且つ、衛生的に溶融作業を進
めることができると共に、植物油はその量と温度を常に
液面センサーと温度センサーに監視されながら電気加熱
器による加熱を受けるため、最も理想的な条件下で廃プ
ラスチックスを溶融することを可能にする。
【0020】上記(7)で述べた手段によれば、回転軸
に設けた多数の切断歯とアンビルとの間でプラスチック
スを粒状に切断する場合に、溶融ポットよりも流下して
来る液相プラスチックスに注水管から水を注水して、こ
れを冷却しながら切断するため、液相プラスチックスを
支障無く粒状に切断することを可能にする。
【0021】上記(8)で述べた手段によれば、挿入口
より引込み手段(引込みローラ)によって引き込まれて
来る廃プラスチックスを、螺旋状の切断歯を備える一対
の破砕ローラによって溶融に適した状態に細かく破砕す
ることを可能にする。
【0022】以上の如くであるから、上記(1)〜
(8)の各手段によって上述した技術的課題を解決し
て、前記従来技術の問題点を解消することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係るプラスチッ
クス処理装置の実施の形態を図面と共に説明すると、図
1は本発明の内部構造を説明した側面図で、図中、符号
PTで全体的に示した処理装置は、縦断面が逆L字型の
筒型で、水平軸側は角筒状、縦軸側は円筒状の自立した
略ボックス形状に形成されていて、全体をフレームワー
ク5によって支持されたこの処理装置PTには、上から
順番に破砕部1と、加熱溶融部2と、切断部3と、貯蔵
部4が設けられている。
【0024】動力源としては、例えば上記の破砕部1と
切断部3の駆動用として単相、100V、50Hzの商
用電力が使用され、加熱溶融部2の電気加熱用として3
相、200V、50Hzが使用され、また、切断部3で
の冷却固化水と、貯蔵部4での冷却用水は、いずれも公
用の水道水を用いるが、これ等は実施の一例であること
は勿論である。
【0025】上記破砕部1の全体は、横立面視が逆L字
型の筒状を成し、横軸側は長方型断面であり、縦軸側が
円筒断面を成す筐体11によって構成されていて、水平
軸の先端に設けた廃プラスチックスAの受入口12′に
は、電動開閉扉システム12と逆止窓13を設け、その
内側面にバネ機構15による弾接力を備えた上下一対の
引込みローラ14と、テーパ付ガイド16と、上下一対
の破砕ローラ17を順番に設けた構成になっており、ま
た、厚肉の発泡プラスチックス等用であって、大きな破
砕音が発生する用途向け仕様の場合は、筐体11の全体
を厚さ約50mmの獣毛や植物繊維の混紡フエルトで包
んだ上、約0.5mm厚のステンレス鋼板で外装する仕
組に成っており、且つ、一対の破砕ローラ17のローラ
面には、相互に対称な螺旋状の切断歯を形成して、廃プ
ラスチックスAを細かく破砕できるように構成してい
る。
【0026】上述した電動開閉扉システム12は、一体
形成したソレノイドコイル(図示省略)により、専用キ
ーGK又はカードを鍵穴G又はカード読取り口に差込ん
だ時だけ開扉し、キーGKやカードを引き抜いた時や、
電源OFFの時、又は、停電時には自動的に閉扉する仕
組に成っており、また、上述した一対の引込みローラ1
5と破砕ローラ17は、いずれも鋼製品で、夫々モータ
(図示省略)によって駆動される仕組に成っている。
【0027】19は上記筐体11の最上部に設けた排風
機20を備えた強制排気管、18,18は上記破砕ロー
ラ17の下側に設けた左右一対のテーパ状ベルトシステ
ムで、前記挿入口12′より挿入されて引込みローラ1
5によって引き込まれ、次いで、テーパ付ガイド16を
経て筐体11の内部に送り込まれて来る廃プラスチック
スAは、上記の破砕ローラ17によって細かく破砕され
て破砕プラスチックスBと成った後、左右のベルトシス
テム18,18に案内されて下側の溶融ポット21Xに
落し込まれるように構成されている。
【0028】上述した加熱溶融部2を構成するステンレ
ス鋼製の溶融ポット21Xは、全体が逆円錐形状を成
し、下端口にパイプ状の流下ノズル37を連設すると共
に、内部底面に破砕プラスチックスBの通過は阻止する
が、液相化したプラスチックスCの流下は可能にする構
造の円錐状サドル22を取付けた構造に成っていて、そ
の周囲には溶融ポット21Xの周面を囲むようにステン
レス鋼製の加熱室21を設けた二重構造のジャケット式
に構成されている。
【0029】上記ジャケット式加熱室21の内部には、
油注入兼排気ノズル24を通して熱媒となる植物油E
(食用油)が注入され、更に、油用投込型の電気加熱器
23と油面センサー28と温度センサー29が設けられ
ていて、これ等各センサー28,29による検知に従っ
て、植物油Eの面が基準レベルよりも低い場合と、植物
油Eの温度が設定温度(約200℃)よりも高い場合
に、上記の電気加熱器23をOFFとし、保温設定時に
は一定の温度間(±5℃)でON/OFFして、植物油
Eの油面と油温を、前記破砕プラスチックスBを溶融す
るのに適した一定のレベルに保持するように構成されて
いる。
【0030】26は上記加熱室21の周面に取付けたグ
ラスウールの如き断熱材、27は断熱材26の外表面を
覆う外装板、25は植物油Eを取替える場合(通常は6
リットル使用で約200時間毎)に用いる排出弁付きノ
ズル、30は前記筐体11の下端口のフランジと溶融ポ
ット21Xの上端口のフランジを固定する取付ボルトで
あって、図示の場合、植物油Eを加熱する電気加熱器2
3を加熱室21内に設けることによって、植物油Eを直
接加熱する仕組に成っているが、これに代えて、加熱室
21の周面に通電用のコイルを巻いた誘導加熱方式の電
気加熱器(図示省略)を用いて植物油Eを加熱するよう
に構成してもよく、その選択は任意とする。
【0031】上記の植物油Eとしては例えば、天ぷら料
理の廃食油で、且つ、水分と残滓を濾過・除去した食用
油が使用されるが、実際には、処理する廃プラスチック
スAの液相のものよりも比重が軽く、且つ、その発煙点
及び引火点が廃プラスチックスAの融解点よりも高い性
質を持つ植物油(オリーブ油、落花生油、ナタネ油等)
であれば、上記以外のものであっても勿論よく、その選
択は任意とする。因みに、半乾性油であるナタネ油は、
比重0.91、発煙点246℃、引火点319℃であ
り、一方、ポリスチロールの融解点は160〜180
℃、比重は1.0〜1.3であって、いずれも上記の要
件を満たしていて、上記の植物油Eを電気加熱器23に
よって200℃前後に加熱すれば、その熱伝導によって
溶融ポット21X内の破砕済みプラスチックスBが溶融
して液相化される。
【0032】次に、上記加熱溶融部2の下側に連設する
切断部3は、上記溶融ポット21Xの下端口に設けた流
下ノズル37に連設されている筒型容器31の内部に、
周面に多数の切断歯32…を取付けた回転軸33を取付
けると共に、その上側部に冷却水Fを注水するホース3
8Hの注水ノズル38を設けた構成に成っており、且
つ、筒型容器31の全体は図示の如く仰角60度に固定
され、且つ、回転軸33は小型可変速モータ34の回転
を駆動プーリ35とVベルト36を介して伝達して回転
される仕組に成っている。
【0033】前述した溶融ポット21X内に於いて、加
熱された植物油Eによる熱伝導を受けて溶融し、液相化
したプラスチックスCは、円錐サドル22を通過した
後、溶融ポット21Xの細く絞った下端口よりノズル3
7を通って上記切断部3の筒型容器31内に流下する
が、液相プラスチックスCは筒型容器31に流入すると
同時に、注水ノズル38からの冷却水Fの注水を受けて
冷却・固化し、次いで、回転軸33と共に回転する切断
歯32…とアンビルを兼ねる筒型容器31の内壁面との
間で、冷却・固化したプラスチックスを適当な大きさの
粒状に切断し、この粒状化したプラスチックスDを上記
冷却水Fと一緒に排出ノズル39から下側の貯蔵部4に
流下させる。
【0034】上記の貯蔵部4は、上記切断部3から冷却
水Fと共に流下して来る粒状プラスチックスDを水蓄状
態に収容することができ、且つ、ボックス状に形成した
処理装置PTの下側収納室41′に対して、ワンタッチ
で脱着できるように全体をカセット又はコンテナー形状
に形成した貯蔵容器41によって構成されていて、この
貯蔵容器41には、貯蔵容器41の内部から粒状プラス
チックスDのみを取出すことができる把手付きの有孔板
製円筒篭42と、レベル指示・報知器43を取付けた上
蓋44と、排水ホース45Hを取付けた溢水用ノズル4
5と、移動用のキャスター46とストッパー47が設け
られていて、必要量の粒状プラスチックスDが溜ると、
貯蔵容器41を取り外して、新たなものを収納室41′
にセットして使用する仕組に成っている。
【0035】尚、図示した処理装置PTの全体形状は実
施の一例であって、本発明が図示した形状のものにのみ
限定されないことは勿論であって、店頭設置や家庭内設
置等の条件を考慮に入れて、例えば、床面積の最大値が
1m四方であり、総高さが2m以内のものであれば、そ
の形状は任意とする。
【0036】
【発明の効果】以上述べた次第で、本発明に係るプラス
チックス処理装置によれば、発泡プラスチックスのトレ
ーのような廃プラスチックスを、一般の店舗や家庭内等
に於いて、高炉還元剤や油化中間原料としての資源に簡
単に再生することができるのであるが、本発明では特
に、全ての駆動部や加熱室等の高温部は、略ボックス状
に造った処理装置内に収められており、加えて、熱媒と
なる油(植物油)を収容した加熱室は準密閉構造のジャ
ケット式に構成されているため、高温熱媒を作業者等に
直接被浴させることがないから、安全性を飛躍的に向上
させることができるものであって、挿入口から廃プラス
チックスを挿入するだけの簡単な操作で、廃プラスチッ
クスの再生を可能にする簡便性を備える点と相俟って、
スーパーやコンビニ等の一般の店舗や家庭内でも容易
に、且つ、安全に使用操作できる利点を備えている。
【0037】加えて、本発明によれば廃プラスチックス
を直接熱媒に浸して溶融するのではなく、溶融ポットを
その外側から加熱して熱伝導による間接的な加熱によっ
て廃プラスチックスを液相化するため、熱媒が付着、混
入していない高品質な粒状プラスチックスを再生できる
と共に、溶剤や熱媒を廃プラスチックスの比例消耗材と
して使用しないため、溶剤臭やミストに被浴することも
なく、準密閉の屋内でも安全に使用することができ、更
に、無人処理ポストとして本発明を設置した場合には、
オートロック機構の採用によって挿入口に異物等を投入
する悪戯によるトラブル発生も防止できるものであっ
て、各種廃プラスチックスの処理に用いて洵に好適なも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプラスチックス処理装置の内部構
造を明示した構成図である。
【符号の説明】
PT 処理装置 1 破砕部 2 加熱溶融部 3 切断部 4 貯蔵部 11 筐体 12 電動開閉扉システム 12′ 挿入口 14 引込みローラ 17 ローラ面に切断歯を設けた破砕ローラ 21 加熱室 21X 溶融ポット 23 電気加熱器 28 油面センサー 29 温度センサー 31 筒型容器(アンビル) 32 切断歯 33 回転軸 38 注水ノズル 41 貯蔵容器 A 廃プラスチックス B 破砕されたプラスチックス C 液相化したプラスチックス D 粒状化したプラスチックス E 熱媒用の植物油(食用油) F 冷却水

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチックスを加熱溶融して液相化す
    るプラスチックス処理装置であって、 処理装置の全体を上部にプラスチックスを挿入する挿入
    口を備えた略ボックス状に構成する一方、この処理装置
    の内部には、挿入口より挿入されたプラスチックスを引
    込む引込み手段、及び、引込んだプラスチックスを破砕
    する破砕手段を備えた破砕部と、破砕されたプラスチッ
    クスを収容する溶融ポット、及び、溶融ポットの周囲を
    囲むように設けたジャケット式加熱室を備え、且つ、加
    熱室の中に満たされている熱媒用の油を加熱することに
    よって、上記の溶融ポットを加熱して内部のプラスチッ
    クスを溶融するように構成した加熱溶融部を設けたこと
    を特徴とするプラスチックス処理装置。
  2. 【請求項2】 溶融して液相化することによって溶融ポ
    ットより流下して来る液相プラスチックスを、冷却水を
    注水して冷却しながら適当な大きさに切断して粒状化す
    る切断部と、粒状化したプラスチックスを収容する貯蔵
    部とを設けたことを特徴とする請求項1記載のプラスチ
    ックス処理装置。
  3. 【請求項3】 破砕したプラスチックスを収容して溶融
    する溶融ポットを、下端口を細く絞った逆円錐形状に形
    成して、この下端口の部分に破砕したプラスチックスの
    流下を阻止し、液相化したプラスチックスの流下のみを
    可能とする円錐状のサドルを設けたことを特徴とする請
    求項1記載のプラスチックス処理装置。
  4. 【請求項4】 プラスチックスの挿入口に、専用キー又
    はカードを差込むと扉を開いてプラスチックスの挿入を
    可能と成し、専用キー又はカードを引き抜くと上記の扉
    を閉じるように構成したオートロック式扉を設けたこと
    を特徴とする請求項1記載のプラスチックス処理装置。
  5. 【請求項5】 粒状化したプラスチックスを収容する貯
    蔵部を、プラスチックスを水に漬けた状態で収容する水
    蓄構造で、且つ、ボックス状に形成した処理装置に対し
    てワンタッチで脱着できる交換式構造の貯蔵容器を用い
    て構成すると共に、この貯蔵容器には収容した粒状化プ
    ラスチックスの量が一定レベルに達すると警報を発する
    報知器を設けたことを特徴とする請求項2記載のプラス
    チックス処理装置。
  6. 【請求項6】 ジャケット式加熱室に入れる熱媒用の油
    として植物油を使用し、この植物油をジャケット式加熱
    室の内部に設けた電気加熱器によって加熱せしめると共
    に、加熱室には液面センサーと温度センサーを設けて、
    これ等各センサーによる検知に従って植物油の面が基準
    レベルよりも低い場合と、植物油の温度が設定温度より
    も高い場合に電気加熱器をOFFとし、保温設定時には
    一定の温度間でON/OFFして、油面と油温を一定の
    レベルに保持するように構成したことを特徴とする請求
    項1記載のプラスチックス処理装置。
  7. 【請求項7】 プラスチックスを適当な大きさに切断し
    て粒状化する切断部に対して、注水配管を設けて冷却用
    の水を注水するように構成すると共に、上記の切断部
    を、多数の切断歯を周面に突設した回転軸と、この回転
    軸に対して平行なアンビルとによって構成したことを特
    徴とする請求項2記載のプラスチックス処理装置。
  8. 【請求項8】 プラスチックスを破砕する破砕手段とし
    て、上下又は左右一対の破砕ローラを使用し、且つ、こ
    れ等各破砕ローラのローラ面には相互に対称な螺旋状の
    切断歯を設けたことを特徴とする請求項1記載のプラス
    チックス処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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