JP2002187119A - 外壁材の製造方法 - Google Patents

外壁材の製造方法

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JP2002187119A
JP2002187119A JP2000390817A JP2000390817A JP2002187119A JP 2002187119 A JP2002187119 A JP 2002187119A JP 2000390817 A JP2000390817 A JP 2000390817A JP 2000390817 A JP2000390817 A JP 2000390817A JP 2002187119 A JP2002187119 A JP 2002187119A
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gypsum
wall material
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Akira Yada
明 矢田
Seiji Fukushima
星二 福嶋
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AGC Inc
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Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】成形型の表面形状を転写して成形する外壁材の
製造方法の提供。 【解決手段】成形型の表面形状を転写して成形する外壁
材の製造方法において、前記成形型には、外壁材の実寸
サイズと略同一のサイズのマスター型より転写したもの
を使用し、前記マスター型には、所定の表面形状を有す
る複数のブロック型16を配列した型を使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築用外壁材の製
造方法に関し、特に成形型の表面形状を転写して成形す
る外壁材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、GRC(ガラス繊維強化セメ
ント)、ALC(気泡軽量コンクリート)等の建築用外
壁材は、成形型の表面形状を転写して成形されることが
多い。該成形型のサイズは、外壁材の製品サイズと略同
一であり、平面のサイズが矩形で、幅が1〜2m、長さ
が2〜4mであることが一般的である。
【0003】以下、従来の成形型の製造工程について説
明する。図9〜図16には、従来の樹脂製成形型の製造
工程が示される。図9は、石膏母型42から反転転写に
より石膏第二母型46を製造する工程を示す概略図であ
る。石膏母型42は、所定サイズ(たとえば、矩形で縦
横が400×500mm)の石膏板の表面に表面模様が
形成されたもので、1枚のみ存在するオリジナル型であ
る。
【0004】図9(a)において、石膏母型42が表面
模様41の面を上にして定盤40上に静置される。石膏
母型42の四周が枠材43によって囲まれ、枠材43が
動かないように外側からマグネット44で固定され、土
手が形成される。次に、シリコーン樹脂原料が土手の内
部に流し込まれる。シリコーン樹脂原料はその後硬化す
る。これにより、石膏母型42の表面模様41が転写さ
れた反転母型45ができる。すなわち、シリコーン樹脂
原料が硬化した後、枠材43が外され、シリコーン樹脂
が石膏母型42から剥がされ、分離されることで反転母
型45となる。
【0005】図9(b)において、反転母型45が反転
表面模様の面を上にして定盤40上に静置される。反転
母型45の四周が枠材43によって囲まれ、枠材43が
動かないように外側からマグネット44で固定され、土
手が形成される。次に、石膏が土手の内部に流し込まれ
る。石膏はその後硬化する。これにより、反転母型45
の反転表面模様が転写された石膏第二母型46ができ
る。石膏第二母型46の表面模様は、石膏母型42の表
面模様41と同一となる。
【0006】図9(b)で示される工程が複数回繰り返
され、1個の反転母型45を基にして石膏第二母型46
が複数個製造される。図9(c)において、反転され定
盤40上に静置された石膏第二母型46の裏面が研削さ
れ、複数個の石膏第二母型46、46…の厚さが揃えら
れる。
【0007】次に、図10に示されるように、裏面が研
削され厚さが揃えられた石膏第二母型46、46…が定
盤47上に縦横方向に配列、接着され、外壁材の実寸サ
イズと略同一のサイズの石膏実寸母型46aが形成され
る。配列、接着後、石膏第二母型46、46同士の継ぎ
目48のうち、修正作業が必要な箇所には、補修用石膏
が盛りつけられたり、手作業またはNC加工機により修
正研削作業が行われる。
【0008】なお、石膏実寸母型46aには、通常は複
数種類の表面模様の石膏第二母型46、46…が使用さ
れ、複数種類の表面模様により実寸サイズ全体の表面模
様となるが、場合によっては一種類のみの表面模様の石
膏第二母型46、46…が配列、接着されることもあ
る。
【0009】次に、図11に示されるように、定盤47
上に静置された石膏実寸母型46aの四周が所定寸法を
有する枠材49により囲まれ、土手が形成される。次
に、エポキシ樹脂原料等の合成樹脂原料50が土手の内
部に流し込まれる。合成樹脂原料50が硬化する前に、
図12に示される、鉄骨によりリブ補強された架台51
が枠材49の上に配設され、ガラス繊維およびエポキシ
樹脂原料等を混合したバックアップ材52が架台51と
合成樹脂原料50の双方に係合するようにして接着され
る。なお、合成樹脂原料50は、必要に応じてガラス繊
維等と合成樹脂原料との積層構造とする場合がある。
【0010】合成樹脂原料50およびバックアップ材5
2が硬化した後、架台51がホイスト等で吊り上げられ
ながら枠材49が外される。架台51がさらにホイスト
等で吊り上げられ、石膏実寸母型46aと硬化した合成
樹脂原料50との界面が剥がされ、分離される。図13
は、分離された後の中間樹脂型53の完成した状態の正
面図である。
【0011】すなわち、中間樹脂型53は、硬化した合
成樹脂原料50、バックアップ材52および架台51よ
り構成され、硬化した合成樹脂原料50の表面模様は、
石膏母型42の表面模様41の反転パターンとなる。な
お、図11で示される作業は、一回反転転写すると石膏
第二母型46、46…が破損するため、複数回反転転写
することができない。また、中間樹脂型53は通常は1
個だけ製作される。
【0012】次に、図14に示されるように、定盤47
上に中間樹脂型53が反転された状態(樹脂面が上面
側)で静置され、中間樹脂型53のうち硬化した合成樹
脂原料50の部分の四周が所定寸法を有する枠材55に
より囲まれ、土手が形成される。次に、エポキシ樹脂原
料、FRP(ガラス繊維強化樹脂)原料等の合成樹脂原
料56が土手の内部に流し込まれる。合成樹脂原料56
が硬化する前に、図12に示される、鉄骨によりリブ補
強された架台58が枠材55の上に配設され、ガラス繊
維およびエポキシ樹脂原料等を混合したバックアップ材
57が架台58と合成樹脂原料56の双方に係合するよ
うにして接着される。なお、合成樹脂原料56は、必要
に応じてガラス繊維等と合成樹脂との積層構造とする場
合がある。
【0013】合成樹脂原料56およびバックアップ材5
7が硬化した後、架台58がホイスト等で吊り上げられ
ながら枠材55が外される。架台58がさらにホイスト
等で吊り上げられ、中間樹脂型53と硬化した合成樹脂
原料56との界面が剥がされ、分離される。図15は、
分離された後の樹脂実寸母型59の完成した状態の正面
図である。
【0014】すなわち、樹脂実寸母型59は、硬化した
合成樹脂原料56、バックアップ材57および架台58
より構成され、硬化した合成樹脂原料56の表面模様
は、石膏母型42の表面模様41と同一となる。なお、
図14の状態で、通常は1個の中間樹脂型53から1個
の樹脂実寸母型59が反転転写成形される。
【0015】次に、図16(a)に示されるように、定
盤47上に樹脂実寸母型59が反転された状態(樹脂面
が上面側)で静置され、樹脂実寸母型59のうち硬化し
た合成樹脂原料56の部分の四周が所定寸法を有する枠
材61により囲まれ、土手が形成される。次に、エポキ
シ樹脂、FRP等の合成樹脂原料62が土手の内部に流
し込まれる。合成樹脂原料62は、硬化した後に取り外
される。
【0016】図16(b)に示されるように、定盤47
上に硬化した合成樹脂原料62が反転された状態で(パ
ターン面が定盤側になるように)静置、固定され、裏面
が研削され厚さが揃えられる。図16(c)に示される
ように、硬化した合成樹脂原料62の研削された面(裏
面)に、両面テープ63または接着剤を介して鉄板64
が貼り付けられ、ワーク型65が完成する。このよう
に、図16に示される作業を複数回繰り返すことで、複
数枚の成形型が製造できる。
【0017】すなわち、ワーク型65は、硬化した合成
樹脂原料62、両面テープ63および鉄板64より構成
され、硬化した合成樹脂原料62の表面模様は、石膏母
型42の表面模様41の反転パターンとなる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の製造方
法では、反転転写の回数が多く、また、外壁材の実寸サ
イズと略同一のサイズの型を反転転写するため、作業が
繁雑であった。すなわち、外壁材の実寸サイズと略同一
のサイズの型は、幅1〜2m、長さ2〜4m程度の大き
な寸法であり重量も大きく、かつ、架台に固定されてい
るものもあり、架台の反りやうねりの影響を受けやす
く、平面精度を維持するのが困難であった。また、ある
程度の平面精度を維持するためには、架台製造に多くの
費用と時間を要していた。
【0019】しかも、石膏母型42から反転転写作業に
より複数の石膏第二母型46を製造する際に、一旦、反
転母型45に転写した後、壊れやすく耐久性のない石膏
第二母型46にするため、壊れにくく耐久性に優れた樹
脂実寸母型59とするべくさらなる反転転写作業を行わ
なければならない。このため、多大の労力、費用と製造
時間を要していた。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の課題を解
決するためになされたもので、成形型の表面形状を転写
して成形する外壁材の製造方法において、前記成形型に
は、外壁材の実寸サイズと略同一のサイズのマスター型
より転写したものを使用し、前記マスター型には、所定
の表面形状を有する複数のブロック型を配列した型を使
用することを特徴とする外壁材の製造方法を提供する。
【0021】この構成によれば、複数のブロック型を配
列したマスター型より転写した成形型が得られるので、
外壁材の実寸サイズと略同一のサイズの型を複数回反転
転写作業する必要がなく、作業の簡略化が図れ、また、
型の平面精度の維持も容易である。
【0022】本発明において、前記ブロック型は、石膏
母型の表面形状を、熱硬化性樹脂原料または硬質ゴム原
料を用いて転写成形した型であることが好ましい。1個
の石膏の母型からは1個の反転転写成形型しか得られな
いが、該反転転写成形型が熱硬化性樹脂原料または硬質
ゴム原料を用いて転写成形した型であれば、該反転転写
成形型からさらに複数個の転写型であるブロック型を転
写成形できるからである。
【0023】また、本発明において、前記ブロック型
は、石膏母型の表面形状を、熱硬化性樹脂原料または硬
質ゴム原料を用いて転写成形し、かつ、熱硬化性樹脂ま
たは硬質ゴムと金属部材とが一体化された型であること
が好ましい。このように、熱硬化性樹脂または硬質ゴム
と金属部材とを一体化することにより、樹脂の硬化収縮
による表面形状の寸法ずれをきわめて小さくでき、平面
精度に優れ、かつ、寸法ずれのない成形型を製造でき
る。
【0024】また、本発明において、前記ブロック型
は、CADデータおよび/またはCAMデータにしたが
ってNC加工で表面が加工されたものであることが好ま
しい。ブロック型の表面模様を、石膏板の表面に形成さ
れた表面模様を転写成形する方法でなく、直接ブロック
型の表面にCADデータおよび/またはCAMデータに
したがってNC加工で形成することもできる。このよう
な形成方法であれば、従来プロセスと比べ、型の反転転
写の回数が減らせ、また、従来より自由度のある設計が
できる。
【0025】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施形態であるブ
ロック型16の製造工程を示す断面図である。図1
(a)において、外壁材製品の表面形状の原形となるべ
き、所定の表面形状が施された石膏母型2が定盤1上に
静置され、所定寸法の枠材3、3…によって四周が囲ま
れ、土手が形成される。枠材3、3…の周囲はマグネッ
ト4、4…により固定される。
【0026】石膏母型2の大きさは表面模様等により異
なるが、矩形で400〜500mm角程度が一般的であ
る。石膏母型2の表面模様の形成は、職人による手掘
り、NC装置による自動機械加工、サンドブラスト加
工、ウォータージェット加工等、各種の方法により行え
る。
【0027】エポキシ樹脂型10aの成形に先立って、
石膏母型2の表面に離型剤が塗布される。次に、あらか
じめ支持板5にスポット溶接で固定されたエキスパンド
メタル(金属板の全面に所定長さの平行なスリットが入
れられた後、スリットに垂直な方向に引き伸ばされ網状
となった部材)6が石膏母型2の表面上方に配設され、
平板状部材である支持板5が、石膏母型2の表面および
石膏母型2四周の枠材3、3…を覆って、枠材3、3…
の上面上に静置され、枠材3、3…に固定される。
【0028】支持板5は、厚さ20〜30mmの金属板
であり、樹脂鋳込みのための数箇所の鋳込み口7が穿設
されており、また、支持板5を枠材3、3…に固定する
ための螺合手段8である複数個のボルト孔8bが穿設さ
れている。枠材3、3…の対応する位置には、めネジ加
工が施されており、複数個のボルト8aにより、支持板
5が枠材3、3…に固定される。
【0029】石膏母型2、枠材3、3…および支持板5
で形成される空間には、金属粉を混合したエポキシ樹脂
原料10が鋳込み口7、7…を介して樹脂注入機9、9
より注入される。鋳込み口7よりエポキシ樹脂原料10
がオーバーフローする手前で注入が止められ、エポキシ
樹脂原料10はその状態で硬化する。硬化が終了した時
点で、ボルト8a、8a…が外され、次に、マグネット
4および枠材3もゆっくりと外され、その後、石膏母型
2とエポキシ樹脂(硬化したエポキシ樹脂原料10)と
の界面が分離される。
【0030】これにより、表面に石膏母型2の表面模様
が反転転写された硬化したエポキシ樹脂原料10、エキ
スパンドメタル6および支持板5とが組み合わさったエ
ポキシ樹脂型10aが完成する。なお、エポキシ樹脂型
10aの表面模様は、石膏母型2の表面模様の反転パタ
ーンである。
【0031】なお、本実施形態では、エポキシ樹脂型1
0aに、転写成形に好適であるエポキシ樹脂原料10を
使用したが、他の熱硬化性樹脂原料または硬質ゴム原料
を用いて転写成形する方法であっても、同様の効果が得
られる。熱硬化性樹脂原料としては、たとえば、ポリエ
ステル樹脂原料、ビニルエステル樹脂原料が使用でき、
硬質ゴム原料としては、たとえば、ウレタンゴムが使用
できる。
【0032】図1(b)において、エポキシ樹脂型10
aが支持板5を下面にして定盤1上に静置され、所定寸
法の枠材3、3…によって四周が囲まれ、土手が形成さ
れる。枠材3、3…の周囲はマグネット4、4…により
固定される。エポキシ樹脂型15aの成形に先立って、
硬化したエポキシ樹脂原料10の表面に離型剤が塗布さ
れる。次に、支持板11にあらかじめスポット溶接され
た、金属部材12としてのエキスパンドメタルが硬化し
たエポキシ樹脂原料10の表面上方に配設され、平板状
部材である支持板11が、硬化したエポキシ樹脂原料1
0の表面および枠材3、3…を覆って、枠材3、3…の
上面上に静置され、枠材3、3…に固定される。
【0033】支持板11は、厚さ20〜30mmの金属
板であり、樹脂鋳込みのための数箇所の鋳込み口13が
穿設されており、また、支持板11を枠材3、3…に固
定するための螺合手段8である複数個のボルト孔14b
が穿設されている。枠材3、3…の対応する位置には、
めネジ加工が施されており、複数個のボルト14aによ
り、支持板11が枠材3、3…に固定される。
【0034】金属部材12としてのエキスパンドメタル
は、支持板11と注入されるエポキシ樹脂原料15との
接着力を確保する作用(ブリッジ効果)を果す。また、
エキスパンドメタルを配設するかわりに、支持板11に
あらかじめ溝加工を施すことでも同様の効果が得られ
る。
【0035】エポキシ樹脂(硬化したエポキシ樹脂原料
10)、枠材3、3…および支持板11で形成される空
間には、金属粉を混合したエポキシ樹脂原料15が鋳込
み口13、13…を介して樹脂注入機9、9より注入さ
れる。鋳込み口13よりエポキシ樹脂原料15がオーバ
ーフローする手前で注入が止められ、エポキシ樹脂原料
15はその状態で硬化する。硬化が終了した時点で、ボ
ルト14a、14a…が外され、次に、マグネット4お
よび枠材3もゆっくりと外され、その後、エポキシ樹脂
(硬化したエポキシ樹脂原料10)とエポキシ樹脂(硬
化したエポキシ樹脂原料15)との界面が分離される。
【0036】これにより、表面にエポキシ樹脂(硬化し
たエポキシ樹脂原料10)の表面模様が反転転写された
エポキシ樹脂(硬化したエポキシ樹脂原料15)、金属
部材12であるエキスパンドメタルおよび支持板11と
が組み合わさったエポキシ樹脂型15aが完成する。な
お、エポキシ樹脂型15aの表面模様は、石膏母型2の
表面模様と同一のパターンである。
【0037】図1(c)において、エポキシ樹脂型15
aは所定のサイズに切断され(図中の破線を参照)、図
1(d)に示されるようなブロック型16が製造され
る。ブロック型16を多数個製造するには、図1の
(b)、(c)の工程を繰り返すことにより行える。通
常、石膏母型2は数種類存在し、その各々について上記
の作業を繰り返し、複数種のブロック型16をそれぞれ
複数個ずつ製造することになる。
【0038】その他、ブロック型16の製造方法とし
て、石膏母型2の表面模様をスキャナー等により読み取
りデジタルデータ化したものにしたがって、またはCA
Dデータ、CAMデータにしたがってNC加工機を用い
て金属板または金属板に樹脂、ゴムを積層した2層板の
樹脂層、ゴム層等に直接加工し所定の表面形状を施した
ブロック型16とすることもできる。
【0039】NC加工機としては、マシニングセンタ、
放電加工機等が使用できる。
【0040】次に、複数個製造されたブロック型16、
16…を二次元方向に配列して外壁材の実寸サイズと略
同一のサイズのマスター型を製造する。図2は、ブロッ
ク型16、16…を二次元方向に配列するのに使用する
下型基体22の斜視図である。下型基体22は、ベース
プレート17と、複数のブロックよりなる脱着可能な外
枠フレーム18、18…および間仕切り19、19…と
から構成されている。
【0041】ベースプレート17は、裏側を鉄骨のリブ
で補強されており、表面の鉄板部分には、約50mmの
間隔でボルト孔21が二次元方向に多数穿設されてい
る。外枠フレーム18および間仕切り19は、外壁材製
品のサイズに応じて取り替えや位置変更ができるように
なっており、共用もできる。また、外枠フレーム18お
よび間仕切り19は、複数のブロックよりなるため、容
易に脱着ができる。
【0042】図2における、外枠フレーム18および間
仕切り19の上面に形成されている溝20は、マスター
型34から転写成形されるワーク型65を使用して外壁
材を製造する際のアライメント(位置調整)に使用する
溝を形成するために設けられている。すなわち、外壁材
の表面の所定箇所に溝が形成されていることで、外壁材
を所定寸法に切断する際、該溝がアライメントに利用さ
れる。したがって、溝20は、成形型37の表面形状に
かかわらず、定位置に配される。
【0043】次に、下型基体22にブロック型16、1
6…を配列して外壁材の実寸サイズと略同一のサイズの
マスター型34を製造する工程について説明する。図3
は、下型基体22にブロック型16、16…を配列する
状態を説明する斜視図である。下型基体22は、受け鋼
材23、23、23の上に載せられている。また、安全
上の観点より、下型基体22はアイボルトのような吊り
治具を介してさらに若干高さだけ吊り上げられた状態で
作業することが望ましい。
【0044】ブロック型16の支持板11の裏側の所定
の位置には、あらかじめ、めネジ加工を施し、ボルトが
螺嵌できるようにしておく。ブロック型16は外枠フレ
ーム18および間仕切り19に囲まれた凹部空間24の
所定位置に配設される。その後、下型基体22の裏側か
らボルト25が嵌挿され、ブロック型16が下型基体2
2に固定される。
【0045】1個のブロック型16のボルト25を固定
する位置は、ブロック型16の四隅および中心の計5箇
所が望ましいが、これに限定されない。また、ボルト2
5での固定は、トルクレンチ等を用いたボルト締め方法
が望ましい。また、ブロック型16の幅寸法は、凹部空
間24の幅寸法よりも1〜2mm小さくしておくことが
望ましい。このようにして、図3に示されるように、ブ
ロック型16、16…が順に下型基体22に配設、固定
される。
【0046】図4は、1つの凹部空間24を埋めるべき
最終のブロック型16を配設する方法を示す斜視図であ
る。図4に示されるように、ブロック型16の両端部近
傍に直径4〜5mm程度のめネジ26を2〜4箇所加工
し、当該めネジ26、26…にアイボルト等の吊り治具
27、27…を螺嵌し、ブロック型16を吊り治具2
7、27…を介してホイスト等で吊り上げ、凹部空間2
4に落とし込む。落としこみが完了した時点で、吊り治
具27を外し、めネジ26の部分をフッ素樹脂テープ等
にてシールする。
【0047】図4に示される方法以外に、図5に示され
るような方法も採り得る。すなわち、外枠フレーム18
の一部分である端部フレーム30を外し、ブロック型1
6を下部基体22の端に載置し、ブロック型16をスラ
イドさせながら凹部空間24に挿入する方法である。端
部フレーム30は、その後、正規位置に固定される。
【0048】下部基体22への最終のブロック型16の
配設が完了した後、ブロック型16と外枠フレーム18
および間仕切り19との界面28に、ウレタン樹脂70
でウレタン樹脂70の断面が三角形状になるようにシー
ルを施す(図5中の円内参照)。ウレタン樹脂70の断
面が三角形状になるようにシールすることで、後工程で
ある、マスター型34から反転転写して成形型を製造す
る際、注入する樹脂原料が、マスター型34と成形型と
の界面の隙間に流れ込まないようにできるばかりでな
く、注入する樹脂原料が硬化した後、離型性を良好にで
きる。
【0049】次に、ブロック型16、16同士の継ぎ目
29にフッ素樹脂テープを使用してシールを施す。フッ
素樹脂テープでシールすることにより、成形型の継ぎ目
修正作業が容易になる。上記の一連の作業により、図7
に示されるようなマスター型34を製造できる。
【0050】下型基体22へブロック型16を組込み、
配設する作業は一人で作業できることが望ましい。その
ためには、ブロック型16の取り付け、取り外しが容易
にできるように、図6(a)に示すようにブロック型1
6の支持板11の側面にめネジ31を加工する。このよ
うにすれば、樹脂ブロック16の取り付け、取り外し
時、めネジ31にボルトを螺嵌し、当該ボルトに指を引
っ掛け、持ち上げる等が可能となる。
【0051】また、図6(b)に示されるように、ブロ
ック型16の支持板11下面両端に切り欠き部32、3
2を加工する。このようにすれば、ブロック型の取り付
け、取り外し時、切り欠き部32、32に指を引っ掛
け、持ち上げる等が可能となる。
【0052】さらに、ブロック型16の支持板11の材
質としてアルミニウム等の軽量金属を用い、図6(c)
に示すように、支持板11を中空部分33、33…を有
する中空構造体としてもよい。このようにブロック型1
6を軽量化することで、取り付け、取り外し作業が簡単
になり、一人で作業ができる。
【0053】マスター型34が製造された後、マスター
型34から反転転写して成形型37が製造される。その
後、成形型37の継ぎ目等の修正作業が行われる。すな
わち、マスター型34におけるブロック型16、16同
士の継ぎ目に段差、凹凸があると、マスター型34から
反転転写された成形型にも段差、凹凸等を生じるので、
成形型37の段階で継ぎ目等の修正を施す。
【0054】成形型37での継ぎ目修正作業は、図8に
示されるようにブロック型16の大きさや表面模様の配
置を自在に変えることで、作業が大幅に軽減できる。す
なわち、図8(a)に示されるように、表面模様の平坦
部36で継ぐことや、図8(c)に示されるように、表
面模様の凹部から凸部への立上がり部39で継ぐこと
で、継ぎ目修正作業が大幅に軽減できる。
【0055】図8(a)のように継いだ場合、反転転写
された成形型37の形状は図8(b)のようになる。し
たがって、継ぎ目により発生する凸部38を、エメリー
ペーパー、サンダー等で軽く削るだけでよい。また、図
8(c)のように立上がり部39で継いだ場合、継ぎ目
の修正は不要となる。
【0056】図7に示されるマスター型34は、図15
に示される従来工程の実寸母型59として使用できる。
図7に示されるように、マスター型34を成形枠体35
に組み込み、図16に示されるような工程を経ること
で、鉄板と一体化されたワーク型の製造ができる。ま
た、マスター型34は、本実施形態で示される以外に、
特開平9−201826に開示される発明に使用する樹
脂製成形型としても使用できる。
【0057】なお、図3に示されるような下型基体22
の、外枠フレーム18および間仕切り19によって囲ま
れる凹部空間24に、配設されるブロック型16の種類
を複数種使用することで、組合せに自由度が生じ、容易
に新たな表面形状を有するマスター型34を製造でき
る。
【0058】また、2個の凹部空間24、24の一方と
他方とに、それぞれ異なる種類のブロック型16、16
…を配設することで容易に新たな表面形状を有するマス
ター型34を製造することもできる。さらに、下型基体
22を複数個所有していれば、表面形状の異なるブロッ
ク型16、16…を同時に異なる下型基体22に組み込
むことができ、マスター型34の生産性を向上させるこ
ともできる。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、複数のブロック型を配
列したマスター型より転写した成形型が得られるので、
外壁材の実寸サイズと略同一のサイズの型を複数回反転
転写作業する必要がなく、作業の簡略化が図れ、また、
型の平面精度の維持も容易である。
【0060】また、本発明において、ブロック型が、熱
硬化性樹脂原料または硬質ゴム原料と金属部材とを一体
化したものであれば、樹脂原料の硬化収縮による表面形
状の寸法ずれを非常に小さくでき、寸法ずれのない成形
型を製造できる。
【0061】また、本発明において、前記ブロック型
が、CADデータ、CAMデータにしたがってNC加工
で表面が加工されたものであれば、従来プロセスに比べ
反転転写回数が減少し、また、自由度のある設計ができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るブロック型の製造工
程を示す断面図。
【図2】下型基体の斜視図。
【図3】下型基体にブロック型を配列する状態を説明す
る斜視図。
【図4】1つの凹部空間24を埋めるべき最終ブロック
型16を配設する方法を示す斜視図。
【図5】1つの凹部空間24を埋めるべき最終ブロック
型16を配設する方法を示す斜視図。
【図6】ブロック型の構成を説明する概念図。
【図7】マスター型を成形枠体に組み込む作業を説明す
る概念図。
【図8】成形型における継ぎ目修正作業を説明する概念
図。
【図9】従来の工程において、石膏母型から反転転写に
より石膏第二母型を製造する工程を示す概略図。
【図10】従来の工程に使用される、石膏実寸母型の斜
視図。
【図11】従来の工程において、石膏実寸母型から反転
転写により中間樹脂型を製造する工程を示す概略図。
【図12】従来の工程に使用される、架台の斜視図。
【図13】従来の工程に使用される、中間樹脂型の概略
図。
【図14】従来の工程において、中間樹脂型から反転転
写により樹脂実寸母型を製造する工程を示す概略図。
【図15】従来の工程に使用される、樹脂実寸母型の斜
視図。
【図16】従来の工程において、樹脂実寸母型から反転
転写等によりワーク型を製造する工程を示す概略図。
【符号の説明】
1:定盤 2:石膏母型 3:枠材 4:マグネット 5:支持板 6:エキスパンドメタル 7:鋳込み口 8:螺合手段 8a:ボルト 8b:ボルト孔 9:樹脂注入機 10:エポキシ樹脂原料 10a:エポキシ樹脂型 11:支持板 12:金属部材(エキスパンドメタル) 13:鋳込み口 14:螺合手段 14a:ボルト 14b:ボルト孔 15:エポキシ樹脂原料 15a:エポキシ樹脂型 16:ブロック型 17:ベースプレート 18:外枠フレーム 19:間仕切り 20:溝 21:ボルト孔 22:下型基体 23:受け鋼材 24:凹部空間 26:めネジ 27:吊り治具 28:界面 29:継ぎ目 30:端部フレーム 31:めネジ 32:切り欠き 33:中空部分 34:マスター型 35:成形枠体 36:平坦部 37:成形型 38:凸部 39:立ち上がり部 40:定盤 41:表面模様 42:石膏母型 43:枠材 44:マグネット 45:反転母型 46:石膏第二母型 46a:石膏実寸母型 47:定盤 48:継ぎ目 49:枠材 50:合成樹脂原料 51:架台 52:バックアップ材 53:中間樹脂型 55:枠材 56:合成樹脂原料 57:バックアップ材 58:架台 59:樹脂実寸母型 61:枠材 62:合成樹脂原料 63:両面接着テープ 64:鉄板 65:ワーク型 70:ウレタン樹脂

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】成形型の表面形状を転写して成形する外壁
    材の製造方法において、 前記成形型には、外壁材の実寸サイズと略同一のサイズ
    のマスター型より転写したものを使用し、 前記マスター型には、所定の表面形状を有する複数のブ
    ロック型を配列した型を使用することを特徴とする外壁
    材の製造方法。
  2. 【請求項2】前記ブロック型は、石膏母型の表面形状
    を、熱硬化性樹脂原料または硬質ゴム原料を用いて転写
    成形した型である請求項1に記載の外壁材の製造方法。
  3. 【請求項3】前記ブロック型は、石膏母型の表面形状
    を、熱硬化性樹脂原料または硬質ゴム原料を用いて転写
    成形し、かつ、熱硬化性樹脂または硬質ゴムと金属部材
    とが一体化された型である請求項1に記載の外壁材の製
    造方法。
  4. 【請求項4】前記ブロック型は、CADデータおよび/
    またはCAMデータにしたがってNC加工で表面が加工
    されたものである請求項1に記載の外壁材の製造方法。
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