JP2002186852A - 有害物除去シ−ト - Google Patents

有害物除去シ−ト

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JP2002186852A
JP2002186852A JP2000387188A JP2000387188A JP2002186852A JP 2002186852 A JP2002186852 A JP 2002186852A JP 2000387188 A JP2000387188 A JP 2000387188A JP 2000387188 A JP2000387188 A JP 2000387188A JP 2002186852 A JP2002186852 A JP 2002186852A
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harmful substance
semiconductor
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photoreactive semiconductor
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JP2000387188A
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Seiji Seshima
清治 瀬島
Keiichi Asami
圭一 浅見
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Unitika Ltd
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Unitika Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アンモニアガスやアセトアルデヒドガス等の
有害物質に対して優れた除去能力を有する有害物除去シ
−トを提供する。 【解決手段】 活性炭繊維と光反応性半導体とを主成分
とするシ−トであって、前記光反応性半導体が、アンモ
ニアガスの平衡濃度10ppm 時の平衡吸着量が5mg/g
−(光反応性半導体)以上(光未照射時)であり、か
つ、シ−トの比表面積が400m2/g以上である有害物
除去シ−ト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光触媒反応により
有害物質を効率よく分解する高性能光反応性半導体と、
高い吸着能力を持つ活性炭繊維とを含有する有害物除去
シ−トに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、環境に対して影響を与える有害物
質に対する除去要求が高まり、有害物質除去装置等を組
み込んだ空気清浄器の需要が増加している。
【0003】従来、自然環境中におけるような低濃度の
有害物質の除去材としては、一般的に合成ゼオライト、
セピオライト、シリカ、アルミナ、活性炭及び金属酸化
物等を複合化した無機吸着剤が使用されており、このよ
うな吸着剤は、例えば特開昭49−16056号公報で
開示されたようにシート状で使用されている。しかし、
吸着剤を用いた除去方法では、吸着剤に有害物質が吸着
されるに従い、徐々に吸着能力が低下していくので、実
用上吸着能力が限界に達した場合には吸着剤の入れ換え
が必要になり、さらに、吸着剤の入れ換えのために、吸
着能力の破過期間を見極める必要もあった。
【0004】一方、酸化亜鉛や酸化チタン等の光反応性
半導体による有害物質の分解は、活性酸素による光触媒
的酸化作用によるもので、光反応性半導体は有害物質の
分解で消費及び劣化を被らず、その能力は基本的に低下
しないため、無機吸着剤のみを使用する場合に比べて大
きな利点を持っている。
【0005】光反応性半導体による分解能は、分解しよ
うとする有害物質との接触の機会が多い粉体の状態が最
も効果的な使用形態であるが、実際には粉体を粉体のま
ま使用するわけにはゆかず、これを取り扱うためにシ−
ト状に加工する必要がある。また、光反応性半導体によ
る有害物質分解反応処理速度は、無機吸着剤のように直
接吸着する方法と異なり、まず接触してから分解処理す
るため、処理速度はかなり遅い。そこで、初期の有害物
質処理能力を確保するためには、光反応性半導体と無機
吸着剤を組み合わせて使用し、各々の混率を調整するこ
とにより初期吸着能力の最適化を行う必要がある。さら
に、使用する光反応性半導体の有害物質分解能力や無機
吸着剤の吸着能力が不十分であると、有害物質の優れた
除去能力を持つ有害物除去シ−トは得られないという問
題がある。
【0006】そして、光触媒による有害物の除去方法と
して、特開昭61−135669号公報には、酸化亜鉛
等の光反応性半導体に紫外線を照射して、有害物質の硫
黄酸化物を分解する方法が提案されている。また、特公
平2−62297号公報には、粒状活性炭と酸化チタン
複合物により、低濃度窒素酸化物を除去する方法が提案
されている。さらに、特開平9−56794号公報や特
開平8−206454号公報には、光反応性半導体と活
性炭繊維による悪臭等の有害物質の除去方法が提案され
ている。しかしながら、いずれの方法も、前記した考慮
が不十分なため、性能としては不十分なものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
を解決し、アンモニアガスやアセトアルデヒドガス等の
有害物質に対して優れた除去能力を持つ有害物除去シ−
トを提供することを技術的な課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するため鋭意検討した結果、特定の光反応性半
導体を使用し、シ−トの比表面積を特定の値以上に設定
すれば、上記の課題を解決できることを見出して本発明
に到達した。すなわち、本発明は、次の構成を要旨とす
るものである。 (1) 活性炭繊維と光反応性半導体とを主成分とするシー
トであって、前記光反応性半導体が、アンモニアガスの
平衡濃度10ppm 時の平衡吸着量が5mg/g−(光反応
性半導体)以上(光未照射時)であり、かつ、シートの
比表面積が400m2/g以上であることを特徴とする有
害物除去シート。 (2) 光反応性半導体が、酸化チタンである上記(1) 記載
の有害物除去シート。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の有害物除去シートは、少なくとも光反応
性半導体と活性炭繊維を必須成分として形成されてお
り、光反応性半導体は、光非照射状況で、アンモニアガ
スの平衡濃度10ppm 時の平衡吸着量が5mg/g−(光
反応性半導体)以上、好ましくは7mg/g−(光反応性
半導体)以上であることが必要である。前記の値が5mg
/g−(光反応性半導体)未満になると、有害物質が光
反応性半導体に接触しても、活性酸素による光触媒的酸
化作用が不足し、有害物質の分解能力が低下する。ま
た、シートにおける光反応性半導体の含有量は、10〜
50質量%、特に15〜40質量%が好ましい。含有量
が10質量%未満になると、有害物質の分解能力が低下
しやすく、50質量%を超えると、活性炭繊維による吸
着能力が低下しやすくなる。
【0010】本発明で採用される光反応性半導体として
は、酸化亜鉛、三酸化タングステン、酸化チタン、酸化
セリウム等の金属酸化物があるが、これらの中でも、酸
化チタンは、構造安定性、光反応性半導体としての能
力、取り扱い上の安全性等を考慮した場合、特に好まし
い材料である。酸化チタンとしては、二酸化チタンのほ
か、含水酸化チタン、水和酸化チタン、メタチタン酸、
オルトチタン酸、水酸化チタンなどを使用することが可
能であり、その結晶型については特に限定されるもので
はない。
【0011】また、光反応性半導体とともに有害物除去
シ−トの主成分を構成する活性炭繊維としては、ピッチ
系、レーヨン系、PAN系、フェノール系等の活性炭繊
維が用いられる。活性炭繊維は、一般に繊維径が10〜
15μmと小さいため見掛けの表面積が多く、高比表面
積のものが容易に得られるという特徴がある。さらに、
通気性も高く、フィルター等の用途にも適している。こ
れらの活性炭繊維の比表面積は、シ−トの比表面積が4
00m2/g以上となるように、1000〜2000m2
gのものを用いるのが好ましい。また、シートにおける
活性炭繊維の含有量は、15〜60質量%、特に30〜
50質量%が好ましい。含有量が15質量%未満になる
と、吸着能力が低下しやすく、60質量%を超えると、
光反応性半導体による有害物質の分解能力が低下しやす
くなる。
【0012】本発明の有害物除去シ−トは、比表面積が
400m2/g以上、好ましくは 450m2/g以上であるこ
とが必要である。光反応性半導体による有害物質分解反
応は、まず接触してから分解を開始するため、初期の処
理速度は遅いが、シ−トの比表面積が400m2/g未満
になると、活性炭繊維の吸着によってカバーすることが
できず、初期の有害物質処理能力が低下するので好まし
くない。
【0013】前述したように、本発明の有害物除去シ−
トは、活性炭繊維と光反応性半導体とを主成分とするも
のであるが、他の成分としてシ−トの形態を保持するた
めの支持体形成成分を有していることが好ましい。支持
体形成成分とは、原料の水分散液をシート化し、有害物
除去シ−トとしたとき、その形態を保持するために必要
な成分であり、支持体形成成分としては繊維状のものが
好ましい。シートにおける支持体形成成分の含有量は、
20〜60質量%、特に30〜50質量%が好ましい。
含有量が20質量%未満になると、シ−トの形態安定性
が低下しやすく、60質量%を超えると有害物質の除去
能力が低下しやすくなる。
【0014】前述した支持体形成成分を構成する素材と
しては、ポリエステル系樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、エ
チレン酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリアミド系樹脂、ア
クリル系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデ
ン樹脂、ポリビニルエーテル樹脂、ポリビニルケトン樹
脂、ポリエーテル樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、
ジエン系樹脂及びポリウレタン系樹脂等の熱可塑性合成
樹脂のうち、1種又は2種以上の樹脂からなる繊維が挙
げられる。また、これらの繊維は、単独、併用のいずれ
でもよい。
【0015】本発明の有害物除去シ−トは、そのまま単
独で使用してもよいが、不織布や熱可塑性樹脂、セラミ
ック及び金属等のフィルム又はシート等と積層し、複合
材として使用してもよい。
【0016】次に、本発明の有害物除去シ−トの製法例
について説明する。まず、支持体形成成分と光反応性半
導体と活性炭繊維を水中にて解繊し、水分散液を調製す
る。次いで、水分散液中にフィブリル化した繊維と結着
剤を加えて攪拌しながら凝集剤を添加し、凝集体を形成
させた後、抄紙機等を用いてシート化し、乾燥すること
によって本発明の有害物除去シ−トを得ることができ
る。
【0017】上記の製法において、有害物除去シートの
強度を向上させるため用いられるフィブリル化した繊維
とは、アクリル繊維、ポリオレフィン系パルプ、セルロ
ース繊維、ケブラー繊維等の高結晶性、高配向性繊維を
適当な繊維長に切断した後、水中に分散させ、ホモジナ
イザー、叩解機、サンドミル等を用いてフィブリル化す
る方法(特開昭56−100801号公報、同59−9
2011号公報、米国特許第4,761,203号明細
書参照)で得られるものである。
【0018】また、結着剤は、光反応性半導体を支持体
形成成分により強固に保持させるため用いられるもの
で、結着剤としては、澱粉、天然ガム類、キトサン、ア
ルギン酸塩、カルボキシメチルセルロース及びヒドロキ
シエチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリ酢酸ビ
ニル、ポリビニルアルコール、ポリN−ビニルピロリド
ン、アクリル系エマルション、スチレン系エマルショ
ン、ポリ塩化ビニルエマルション及びポリ塩化ビニリデ
ンエマルション等の合成樹脂エマルション、NBR及び
SBR等の各種ラテックス等が挙げられる。
【0019】さらに、上記の製法で用いる凝集剤(エマ
ルジョンブレ−カ−)としては、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化亜鉛、水酸化ア
ルミニウム、水酸化バリウム及び水酸化マグネシウム等
の塩基性の金属水酸化物、アルミナ、シリカ及びジルコ
ニア等の無機含水酸化物、硫酸アルミニウム、ポリ塩化
アルミニウム、アニオン又はカチオン変性ポリアクリル
アミド、アクリル酸又はメタクリル酸含有共重合物、ア
ルギン酸及びポリビニルリン酸及びそれらのアルカリ性
塩、アンモニア、ジエチルアミン及びエチレンジアミン
等のアルキルアミン、エタノールアミン等のアルカノー
ルアミン、ピリジン、モルホリン、含アクリロイルモル
ホリン重合物等が挙げられる。
【0020】
【作用】本発明の有害物除去シ−トは、活性炭繊維とと
もに主成分を構成する光反応性半導体として、光未照射
時におけるアンモニアガスの平衡濃度10ppm 時の平衡
吸着量が5mg/g−(光反応性半導体)以上の半導体を
使用しているため、光照射時においては悪臭ガスの吸着
分解性能が大きく、さらに、長期間にわたり空気中や水
中の有害物質を分解し、除去することができるものであ
る。
【0021】
【実施例】次に、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はその主旨を越えない限り、これらに限定
されるものではない。
【0022】光反応性半導体の評価 各種の酸化チタンのアンモニアガスの平衡吸着量を測定
した。 半導体1 酸化チタン(石原産業社製:ST−01)粉末を、3リ
ットルの密閉できる容器に入れて密封し、これらの容器
に高濃度アンモニアガスをを注入して、容器内のガス濃
度を100ppm となるように調整した。ガス注入後、2
4時間後に容器内のガス平衡濃度をアンモニアガス検知
管で測定した。さらに、24時間後のガス平衡濃度が1
〜20ppm の範囲に入るように、酸化チタンの投入重量
を種々変更して平衡濃度を測定した。平衡濃度と平衡吸
着量をグラフにプロットして求めた関係式から、平衡濃
度10ppm 時の平衡吸着量は7.12mg/g−(光反応
性半導体)であった。
【0023】半導体2 酸化チタン(チタン工業社製:PC−101)粉末を、
半導体1と同様にしてアンモニアガスの平衡吸着量を測
定した。その結果、平衡濃度10ppm 時の平衡吸着量は
7.96mg/g−(光反応性半導体)であった。
【0024】半導体3 酸化チタン(テイカ社製:JA−1)粉末を、半導体1
と同様にしてアンモニアガスの平衡吸着量を測定した。
その結果、平衡濃度10ppm 時の平衡吸着量は0.40
mg/g−(光反応性半導体)であった。
【0025】実施例1 上記半導体1である酸化チタン(石原産業社製:ST−
01)を20質量部、活性炭繊維(ユニチカ製:A−1
0)を40質量部、支持体形成成分としてと2.2dt
×5mmの芯鞘構造を有する熱融着性ポリエステル繊維
(ユニチカ製:メルティ#4080)20質量部を水に
添加し、ミキサーを用いて分散させて分散液Aを得た。
また、2.6dt×3mmのアクリル繊維(三菱レイヨ
ン製:MFP−A/M−C3)をフィブリル化した繊維
20質量部を水に添加し、撹拌しながらランザンガム
0.8質量部を分散させて分散液Bを得た。
【0026】次いで、分散液Aと分散液Bを固形分質量
比で8対2になるようにを混合し、全固形分量が0.1
質量%となるように調整した後、撹拌しながらエマルジ
ョンブレ−カ−を固形分質量比0.2%を添加して凝集
体水分散液を作製した。さらに、凝集体水分散液を円網
抄紙機にてシート化し、130℃で乾燥して目付量10
0g/m2 の有害物除去シ−トを得た。得られた有害物
除去シ−トの比表面積は、607m2 /gであった。
【0027】この有害物除去シ−トを5cm×4cmの
大きさに裁断し、3リットルの密閉できる2つの容器に
それぞれ入れ、一方の容器に15Wのブラックランプを
約2cmの距離から照射できるようにし、試料面に2m
W/cm2 強度の光を照射した。次いで、これらの容器
に高濃度アンモニアガスをを注入して、容器内のガス濃
度を100ppmとなるように調整した。ガス注入後、
30分後に容器内のガス濃度をアンモニアガス検知管で
測定した。その結果、光照射した容器内の残留アンモニ
ア濃度は1ppm以下まで低下していたが、光を照射し
なかった方は約9ppmであった。
【0028】実施例1で得られた有害物除去シ−トを1
0cm×5cmの大きさに裁断して3リットルの密閉で
きる2つの容器にそれぞれ入れ、一方に15Wのブラッ
クランプを約2cmの距離から照射できるようにし、試
料面に2mW/cm2 強度の光を照射した。次いで、こ
れらの容器に高濃度アセトアルデヒドガスを注入して、
容器内のガス濃度を100ppmとなるように調整し
た。ガス注入後、30分後に容器内のガス濃度をガスク
ロマトグラフィ−で測定した。その結果、光照射した容
器内の残留アセトアルデヒド濃度は1ppm以下まで低
下していたが、光を照射しなかった方は約17ppmで
あった。
【0029】実施例2 前記半導体2である酸化チタン(チタン工業社製:PC
−101)を20質量部、活性炭繊維(ユニチカ製:A
−10)を40質量部、支持体形成成分としてと2.2
dt×5mmの芯鞘構造を有する熱融着性ポリエステル
繊維(ユニチカ製:メルティ#4080)20質量部を
水に添加し、ミキサーを用いて分散させて分散液Cを得
た。また、2.6dt×3mmのアクリル繊維(三菱レ
イヨン製:MFP−A/M−C3)をフィブリル化した
繊維20質量部を水に添加し、撹拌しながらランザンガ
ム0.8質量部を分散させて分散液Dを得た。
【0030】次いで、分散液Cと分散液Dを固形分質量
比で8対2になるように混合し、全固形分量が0.1質
量%となるように調整した後、撹拌しながらエマルジョ
ンブレ−カ−を固形分質量比0.2%で添加し、凝集体
水分散液を作製した。さらに、凝集体水分散液を傾斜型
抄紙機にてシート化し、130℃で乾燥して目付量10
0g/m2 の有害物除去シ−トを得た。この有害物除去
シ−トの比表面積は、573m2 /gであった。
【0031】この有害物除去シ−トを用い、実施例1と
同様にしてアンモニアの除去能を測定した。その結果、
光照射した容器内の残留アンモニア濃度は1ppm以下
まで低下していたが、光を照射しなかった方の濃度は約
5ppmであった。
【0032】比較例1 前記半導体1の酸化チタン(石原産業社製:ST−0
1)を20質量部、活性炭繊維(ユニチカ製:A−1
0)を15質量部、支持体形成成分としてと2.2dt
×5mmの芯鞘構造を有する低融点熱融着性ポリエステ
ル繊維(ユニチカ製:メルティ#4080)35質量部
を水に添加し、ミキサーを用いて分散させて分散液をE
を得た。また、2.6dt×3mmのアクリル繊維(三
菱レイヨン製:MFP−A/M−C3)をフィブリル化
した繊維30質量部を水に添加して撹拌しながら、ラン
ザンガム0.8質量部を分散させて分散液Fを得た。
【0033】次いで、分散液Eと分散液Fを固形分質量
比で7対3になるように混合し、全固形分量が0.1質
量%となるように調整した後、撹拌しながらエマルジョ
ンブレ−カ−を固形分質量比0.2%で添加し、凝集体
水分散液を作製した。さらに、凝集体水分散液を傾斜型
抄紙機にてシート化し、130℃で乾燥して目付量10
0g/m2 の有害物除去シ−トを得た。得られた有害物
除去シ−トの比表面積は、251m2 /gであった。
【0034】この有害物除去シ−トを用い、実施例1と
同様にしてアンモニアの除去能を測定した。その結果、
光照射した容器内の残留アンモニア濃度は約10ppm
以下まで低下していたが、光を照射しなかった方の濃度
は約20ppmであった。
【0035】比較例2 前記半導体3である酸化チタン(テイカ社製:JA−
1)を20質量部、活性炭繊維(ユニチカ製:A−1
0)を40質量部、支持体形成成分としてと2.2dt
×5mmの芯鞘構造を有する熱融着性ポリエステル繊維
(ユニチカ製:メルティ#4080)50質量部を水に
添加し、ミキサーを用いて分散させて分散液Gを得た。
また、2.6dt×3mmのアクリル繊維(三菱レイヨ
ン製:MFP−A/M−C3)をフィブリル化した繊維
20質量部を水に添加して撹拌しながら、ランザンガム
0.8質量部を分散させて分散液Hを得た。
【0036】次いで、分散液Gと分散液Hを固形分質量
比で8対2になるように混合し、全固形分量が0.1質
量%となるように調整した後、撹拌しながらエマルジョ
ンブレ−カ−を固形分質量比0.2%で添加し、凝集体
水分散液を作製した。さらに、凝集体水分散液を円網抄
紙機にてシート化し、130℃で乾燥して目付量100
g/m2 の有害物除去シ−トを得た。得られた有害物除
去シ−トの比表面積は、498m2 /gであった。
【0037】この有害物除去シ−トを用い、実施例1と
同様にしてアンモニアの除去能を測定した。その結果、
光照射した容器内の残留アンモニア濃度は約57ppm
以下まで低下していたが、光を照射しなかった方も約60
ppmまで低下していた。また、比較例2で得られた有
害物除去シ−トを用い、実施例1と同様にしてアセトア
ルデヒドの除去能を測定した。その結果、光照射した容
器内の残留アセトアルデヒド濃度は約16ppmまで低
下していたが、光を照射しなかった方も約16ppmで
あった。以上の結果(実施例1、2及び比較例1、2)
を、表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】表1から明らかなように、実施例1、2の
シートは、光照射時はアンモニア濃度が1ppm以下ま
で低下し、充分な処理能力を有していた。一方、比較例
1のシ−トは、光反応性半導体のアンモニアガス平衡吸
着量こそ実施例1と同じであったが、活性炭繊維の含有
率が少なくて比表面積が小さいため、比表面積の低さに
よる初期吸着量の不足分が影響し、光照射処理してもア
ンモニア濃度の低下が少なかった。また、シ−トの比表
面積は大きいが、光反応性半導体のアンモニアガスの平
衡吸着量が小さい比較例2のシ−トは、未照射時及び光
照射時ともアンモニア濃度の低下量が極端に少なかっ
た。
【0040】また、アセトアルデヒドガスの場合は、ア
ンモニアガスの除去能力が高い光反応性半導体を含んだ
シ−ト(実施例1)は、光照射処理時のアセトアルデヒ
ドガス濃度が1ppm以下まで低下したが、アンモニア
ガスの除去能力が低い光反応性半導体を含んだシ−ト
(比較例2)は、16ppmまでしか低下しておらず、ア
ンモニアガスの高い除去能力を有する光反応性半導体
は、光照射時のアセトアルデヒド除去能力も大きいこと
がわかった。
【0041】以上の結果から、効率的に有害物質処理を
行うには、有害物除去シ−トの光反応性半導体は、アン
モニアガスの平衡濃度10ppm 時の平衡吸着量が5mg/
g−(光反応性半導体)以上(光未照射時)であること
が必要であり、かつ、活性炭繊維を含有させることによ
りシ−トの比表面積を400m2/g以上とすることが必
要であることがわかる。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、異臭などの原因となる
アンモニアガスやアセトアルデヒドガス等の空気中の有
害物質を効率的に取り込み、光で効率的に分解して除去
することが可能であり、家庭用、業務用、車載用空気清
浄器用のフィルタ−素材や、その他各種のシ−ト材及び
ボ−ド材として利用できる有害物除去シ−トが提供され
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D048 AA19 AA22 BA07X BA07Y BA41X BA41Y BB03 BB08 BB17 CA06 EA01 EA04 4G066 AA04B AA23D BA03 BA18 BA26 BA36 CA29 CA52 DA03 FA11 4G069 AA11 BA04A BA04B BA08A BA08B BA48A CA17 DA05 EA03X EA03Y EA11 EC03X EC04Y ED10

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性炭繊維と光反応性半導体とを主成分
    とするシ−トであって、前記光反応性半導体が、アンモ
    ニアガスの平衡濃度10ppm 時の平衡吸着量が5mg/g
    −(光反応性半導体)以上(光未照射時)であり、か
    つ、シ−トの比表面積が400m2/g以上であることを
    特徴とする有害物除去シ−ト。
  2. 【請求項2】 光反応性半導体が酸化チタンである請求
    項1記載の有害物除去シ−ト。
JP2000387188A 2000-12-20 2000-12-20 有害物除去シ−ト Pending JP2002186852A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN100460060C (zh) * 2005-01-05 2009-02-11 中国科学院过程工程研究所 一种负载型TiO2光催化剂及其制备方法和光催化水质净化器
CN100551534C (zh) * 2006-01-20 2009-10-21 中国科学院广州地球化学研究所 一种二氧化钛/活性炭纤维光催化剂及其制备方法和在空气净化中应用
CN102806075A (zh) * 2012-08-16 2012-12-05 中国海洋石油总公司 一种处理高盐废水的光电催化氧化催化剂的制备方法

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