JP2002186807A - リリーフ弁付フィルタ及びその製造方法 - Google Patents

リリーフ弁付フィルタ及びその製造方法

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JP2002186807A
JP2002186807A JP2000383905A JP2000383905A JP2002186807A JP 2002186807 A JP2002186807 A JP 2002186807A JP 2000383905 A JP2000383905 A JP 2000383905A JP 2000383905 A JP2000383905 A JP 2000383905A JP 2002186807 A JP2002186807 A JP 2002186807A
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valve
relief valve
filter
screen
casing
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JP2000383905A
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English (en)
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Masanori Goto
雅則 後藤
Kazuhiro Yoshida
和弘 吉田
Yosuke Hio
陽介 日尾
Hirokazu Suzuki
宏和 鈴木
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Roki Co Ltd
Original Assignee
Toyo Roki Mfg Co Ltd
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  • Filtration Of Liquid (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 濾過部材のスクリーンの濾過面積を広く確保
でき、しかも安定してリリーフ弁を作動させることがで
きるリリーフ弁付フィルタを提供する。 【解決手段】 流入口22及び流出口21を有するケー
シング27に、ケーシング27内を流入側と流出側とに
区画する濾過部材23と、流入側と流出側との圧力差が
所定以上になると開になるリリーフ弁30とを設ける。
濾過部材23における、オイルが通過するスクリーン2
4の一部にバイパス通路34を形成する。このバイパス
通路34を開閉するリリーフ弁30を、スクリーン24
に一体に取り付け、且つリリーフ弁30をケーシング2
7側にも取り付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の自動変
速機等に用いられるフィルタに関し、特にリリーフ弁を
備えるリリーフ弁付フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の自動変速機の油圧装置において
は、オイル(オートマチックトランスミッションフルー
ド等)に混入した金属摩耗粉等を捕捉するために、油圧
ポンプの吸込み側にフィルタが接続されている。
【0003】ATF等のオイルは、低温時にその粘性が
増大し、高温時にその粘性が減少する。オイルの低温時
における粘性増大により、フィルタ内の濾過部材を通過
する際の抵抗が増大し、オイルの流量が不足することが
ある。この流量不足を解消するため、ポンプの吸入圧が
増加すると開弁するリリーフ弁をフィルタに設けたリリ
ーフ弁付フィルタが知られている。
【0004】図6は、従来のリリーフ弁付フィルタを示
す(実開平2−59353号公報参照)。このリリーフ
弁付フィルタは、区画部材1でケーシング2内部をメイ
ン流路3とバイパス流路4とに区画し、メイン流路3内
にフェルト状フィルタ5を設け、バイパス流路4内にリ
リーフ弁6を設けている。流出口7に生じる吸込負圧に
よって、流入口8から流入されるオイルがフェルト状フ
ィルタ5を通過し、濾過されたオイルが流出口7から流
出する。一方、吸込負圧が大きく、リリーフ弁6が作動
するときは、流入口9から流入されるオイルが、リリー
フ弁6及び金網10を通過し、金網10で濾過されたオ
イルが流出口7から流出する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
リリーフ弁付フィルタにあっては、リリーフ弁6がフェ
ルト状フィルタ5とは別個にバイパス流路4内に設けた
リリーフ弁取付プレート11に固定されている。このた
め、リリーフ弁取付プレート11が邪魔になり、ケーシ
ング2内にフェルト状フィルタ5の広い濾過面積を確保
することができないという問題が生じる。
【0006】また、一般に、このようなリリーフ弁付フ
ィルタにあっては、低温時のオイルの流量を確実に確保
するために、所定以上の吸込負圧が生じたとき、確実に
リリーフ弁が作動するのが望まれる。
【0007】そこで、本発明は、濾過部材のスクリーン
の濾過面積を広く確保でき、しかも安定してリリーフ弁
を作動させることができるリリーフ弁付フィルタ及びそ
の製造方法を提供することを目的とする。
【0008】また、本発明のさらに他の目的は、上記リ
リーフ弁付フィルタを容易に製造することができるリリ
ーフ弁付フィルタの製造方法を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】以下、本発明について説
明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図
面の参照番号を括弧書きにて付記するが、それにより本
発明が図示の形態に限定されるものでない。本発明者
は、濾過面積を広く確保するために、リリーフ弁をオイ
ルを濾過するスクリーンに一体に取り付け、且つ安定し
てリリーフ弁を作動させるために、リリーフ弁をケーシ
ング側にも取り付けた。
【0010】すなわち、請求項1の発明は、流入口(2
2)及び流出口(21)を有するケーシング(27)
と、ケーシング(27)内を流入側と流出側とに区画す
る濾過部材(23)と、流入側と流出側との圧力差が所
定以上になると開になるリリーフ弁(30)とを備える
リリーフ弁付フィルタにおいて、前記濾過部材(23)
における、オイルが通過するスクリーン(24)の一部
にバイパス通路(34)を形成し、このバイパス通路
(34)を開閉する前記リリーフ弁(30)を、前記ス
クリーン(24)に一体に取り付け、且つ前記リリーフ
弁(30)を前記ケーシング(27)側にも取り付ける
ことを特徴とするリリーフ弁付フィルタにより、上述し
た課題を解決する。
【0011】この発明によれば、リリーフ弁をスクリー
ンに一体に取り付けることで、従来のようにスクリーン
とは別個にリリーフ弁取付プレート等を設けることな
く、スクリーンの広い濾過面積が確保できる。
【0012】また、リリーフ弁を変形しやすいスクリー
ンのみに取り付けた場合、流入側と流出側の圧力差によ
ってスクリーンが変形し、リリーフ弁もその位置がずれ
る。このため、所定以上の圧力差で安定してリリーフ弁
を開けることができなくなる。本発明によれば、リリー
フ弁はケーシング側にも取り付けられているので、リリ
ーフ弁の位置を一定に保つことができ、所定以上の圧力
差で確実にリリーフ弁を作動することができる。
【0013】また、請求項2の発明は、請求項1に記載
のリリーフ弁付フィルタにおいて、前記リリーフ弁(3
0)は、弁箱(32)と、弁座を有する弁座部材(3
5)と、前記弁座に着座する弁体(36)と、弁箱(3
2)と弁体(36)との間に設けられ、弁体(36)を
弁座に付勢する付勢手段(38)とを備え、前記スクリ
ーン(24)は、互いに結合される前記弁座部材(3
5)と前記弁箱(32)との間に挟まれていることを特
徴とする。
【0014】この発明によれば、弁箱と弁座部材の結合
と同時に、濾過部材とリリーフ弁との結合が行われる。
このため、リリーフ弁付フィルタの製造が容易になる。
【0015】さらに、本発明は、請求項1または2に記
載のリリーフ弁付フィルタにおいて、前記ケーシング
(27)及び前記弁箱(32)のうち、一方には凸部
(31…)が形成され、他方にはこの凸部(31…)と
係合する凹部(37…)が形成され、前記凸部(31
…)を前記凹部(37…)に係合させることで、前記リ
リーフ弁(30)が前記ケーシング(27)側に取り付
けられることを特徴とする。
【0016】この発明によれば、濾過部材に一体に結合
させたリリーフ弁を、容易にケーシングにも取り付ける
ことができる。
【0017】また、請求項4の発明は、流入口(22)
及び流出口(21)を有するケーシング(27)と、ケ
ーシング(27)内を流入側と流出側とに区画する濾過
部材(23)と、流入側と流出側との圧力差が所定以上
になると開になるリリーフ弁(30)とを備えるリリー
フ弁付フィルタの製造方法において、前記濾過部材(2
3)における、オイルが通過するスクリーン(24)の
一部にバイパス通路(34)を形成するバイパス通路形
成工程と、このバイパス通路(34)を開閉する前記リ
リーフ弁(30)を、前記スクリーン(24)に一体に
取り付けるスクリーン結合工程と、前記リリーフ弁(3
0)を、前記ケーシング(27)側に取り付けるケーシ
ング取付工程とを備えることを特徴とするリリーフ弁付
フィルタの製造方法により、上述した課題を解決した。
【0018】この発明によれば、リリーフ弁を濾過部材
に一体に取り付け、且つ、リリーフ弁をケーシング側に
も取り付けているので、濾過面積を広く確保することが
でき、しかも安定してリリーフ弁を作動させることがで
きる。
【0019】また、請求項5の発明は、請求項4に記載
のリリーフ弁付フィルタの製造方法において、前記リリ
ーフ弁(30)は、弁箱(32)と、弁座を有する弁座
部材(35)と、前記弁座に着座する弁体(36)と、
弁箱(32)と弁体(36)との間に設けられ、弁体
(36)を弁座に付勢する付勢手段(38)とを備え、
前記スクリーン結合工程では、前記弁座部材(35)と
前記弁箱(32)との間に前記スクリーン(24)を挟
み、前記弁座部材(35)と前記弁箱(32)とを溶着
することを特徴とする。
【0020】この発明によれば、弁箱と弁座部材とを溶
着するのと同時に、濾過部材とリリーフ弁とを結合する
ことができる。
【0021】さらに、請求項6の発明は、請求項4また
は5に記載のリリーフ弁付フィルタにおいて、前記ケー
シング(27)及び前記弁箱(32)のうち、一方には
凸部(31…)が形成され、他方にはこの凸部(31
…)と係合する凹部(37…)が形成され、前記ケーシ
ング取付工程では、前記凸部(31…)を前記凹部(3
7…)に係合させることを特徴とする。
【0022】この発明によれば、スクリーンに一体に結
合させたリリーフ弁を、容易にケーシングにも取り付け
ることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】図1及び図2は、本発明における
リリーフ弁付フィルタの一実施形態を示す。このリリー
フ弁付フィルタは、例えば油圧装置のオイルパン内に浸
漬される。この場合、流出口21の先に配置されるオイ
ルポンプによって、オイルパン内のオイルが流入口22
から吸い上げられ、濾過部材23のスクリーン24を通
過して流出口21から流出する。オイルパン内の汚れた
オイルはスクリーン24によって濾過される。
【0024】リリーフ弁付フィルタは、底に流入口22
を有する下ケース25と、上部に流出口21を有する上
ケース26と、下ケース25と上ケース26との間に挟
まれた袋状の濾過部材23とを備える。オイルは、流入
口22から流出口21へ向かって、下方から上方に流れ
る。下ケース25と上ケース26とから構成されるケー
シング27は、平たい略直方体状に形成される。
【0025】下ケース25は、上面が開口した皿状をな
し、その周縁には、スクリーン24を押える押え面25
aが形成される。また、下ケース25の隅には流入口2
2が形成されている。下ケース25の底部上面における
流入口22の周囲には、環状の溝25bが形成される。
この溝25bに濾過部材23に設けたスクリーン保持部
材28が嵌め込まれる。なお、流入口22が常にオイル
に浸水した状態にすべく、流入口22は下ケース25の
最下部に設けられている。
【0026】上ケース26は、下面が開口した皿状をな
し、その周縁には、スクリーンを押える押え面26aが
形成される。上ケース26の押え面26aは、下ケース
25の押え面25aと互いに対向する。この上ケース2
6の押え面26aは、下ケース25の押え面25aに溶
着等により結合される。上ケース26の上部には、パイ
プ状の流出口21が形成されている。この流出口21
は、流入口22と平面上その位置がずらされている。ま
た、流入口22と流出口21との軸心は、90度向きが
互いに異なっている。
【0027】上ケース26の下面からは、下方に向って
突出する例えば4つの突起29…が形成される。この突
起29…は、同一円周上に周方向に均等間隔をあけて形
成される。この突起29…に後述するリリーフ弁30が
取り付けられている。突起29…それぞれの下端には、
爪状の凸部31…が形成される。この凸部31…が後述
する弁箱32に形成される凹部37…に係合する。凸部
31…の断面は、三角形状に形成される(図2参照)。
弁箱32を突起29…に嵌め込むにしたがって、突起2
9…は徐々に撓み、凸部31…が凹部37…に係合する
ことで復元する。そして、一旦凸部31…と凹部37…
が係合すると、弁箱32を下方に引抜く力が作用しても
弁箱32が突起29…から抜けないようになっている。
なお、この実施形態では、突起29…に凸部31…を設
け、弁箱32に凹部37…を設けているが、突起29…
側に凹部を設け、弁箱32側に凸部を設けても良い。
【0028】ケーシング27内を流入側と流出側とに区
画する濾過部材23は、フェルト、不織布、ろ紙、金網
等からなる、オイルを濾過するスクリーン24と、スク
リーン24を下ケース25に固定するためのスクリーン
保持部材28とからなる。スクリーン24は、例えばシ
ート状に形成された濾過材を折り畳み、重ね合せた濾過
材の周縁を上ケース26及び下ケース25の押さえ面2
5a,26a間に押さえ込むことで袋状に形成される。
袋状のスクリーン24は、下ケース25の流入口22を
覆っている。スクリーン保持部材28は、下ケース25
の流入口22の周囲に形成された溝25bに嵌まるリン
グ状突起28aを有する。このスクリーン保持部材28
を溶着等の結合手段によって下ケース25に固定するこ
とで、スクリーン24がスクリーン保持部材28と下ケ
ース25との間に挟まれ、スクリーン24が下ケース2
5に固定される。濾過部材23における、オイルが通過
するスクリーン24の一部には、バイパス通路34とし
ての円形の孔が開けられる。この孔の周縁に、バイパス
通路34を開閉するリリーフ弁30が一体に取り付けら
れている。
【0029】リリーフ弁30は、略円筒状の弁箱32
と、弁箱32の下端に取り付けられ、弁座を有する弁座
部材35と、弁座に着座する弁体36と、弁箱32と弁
体36との間に設けられ、弁体36を弁座に付勢する付
勢手段としてのコイルばね39とを備える。流入側と流
出側との圧力差が所定以上になると、弁体36がバネ力
に抗して、弁座から離れるように上昇し、リリーフ弁3
0が開になる。
【0030】図3に示すように、略円筒状の弁箱32の
下端には、弁座部材35と結合するためのフランジ32
aが形成される。このフランジ32aには、弁座部材3
5の環状突起35aに係合する環状の溝32bが形成さ
れている。弁箱32の上部には、リリーフ弁30を通過
するオイルの抵抗を減ずるように軸線方向に延びる複数
のスリット38…が形成されている(図2参照)。ま
た、弁箱32の上部には、突起29…に形成された凸部
31…と係合する凹部37…としての四角形の孔が、凸
部31…に対応して複数形成される。弁箱32の中央付
近には、コイルばね39を上方から支持する中間プレー
ト33が形成される。
【0031】図2に示すように、弁座部材35は、略円
盤状をなし、その中央には、円形のオイル導入ポートが
形成される。図3に示すように、弁座部材35の上面外
周には、弁箱32のフランジ32aに形成した環状の溝
32bに嵌まり込む環状突起35aが設けられる。この
弁座部材35の環状突起35aと弁箱32のフランジ3
2aとは、超音波溶着等の結合手段によって結合され
る。また、弁座部材35の上面外周には、スクリーン2
4を挟むための、断面円弧状で、平面環状の挟持突起3
5bが設けられる。スクリーン24のバイパス通路34
の周囲は、互いに結合される弁座部材35と弁箱32と
の間に、より詳しくは弁座部材35の挟持突起35bと
弁箱32のフランジ32aとの間に挟まれている。
【0032】図2に示すように、弁体36は、円盤状の
プレートの周囲を円筒状に折り曲げた形状をなす。弁体
36の外周は弁箱32によってガイドされる。これによ
り、弁体36は上下方向へ安定して移動する。
【0033】弁座部材35の上面と弁箱32の中間プレ
ート33の下面との間には、コイルばね39が設けられ
る。このコイルばね39は、弁体36を弁座に着座する
ように付勢している。コイルばね39のばね力は、流入
側と流出側が所定圧以上になると収縮するように設定さ
れている。
【0034】なお、リリーフ弁30が作動したときに、
リリーフ弁30を通過するオイルを濾過するために、弁
座部材35の周囲に必要に応じて金網等のスクリーンを
設けても良い。
【0035】以下、このリリーフ弁付フィルタの製造方
法の特徴点について説明する。まず、濾過部材23のス
クリーン24の一部に断面円形のバイパス通路34を形
成する。次に、このバイパス通路34を開閉するリリー
フ弁30を、スクリーン24のバイパス通路34の周囲
に一体に取り付ける。この工程では、弁座部材35と弁
箱32との間にスクリーン24を挟み、弁座部材35と
弁箱32とを超音波溶着等で溶着する。弁座部材35と
弁箱32との溶着と同時に、リリーフ弁30はスクリー
ン24に結合される。
【0036】次に、スクリーン保持部材28を溶着等の
結合手段によって下ケース25に結合し、リリーフ弁3
0が取りつけられたスクリーン24を下ケース25に固
定する。
【0037】次に、リリーフ弁30をケーシング27側
に取り付ける。ここでは、上ケースの突起29…をリリ
ーフ弁30の弁箱32に嵌め込み、突起29…に形成さ
れた凸部31…を弁箱32に形成された凹部37…にワ
ンタッチで係合させる。これにより、スクリーン24に
一体に結合させたリリーフ弁30を、容易にケーシング
27側にも取り付けることができる。
【0038】最後に、上ケース26と下ケース25とを
重ね合せ、スクリーン24の周縁を挟持した状態で、上
ケース26と下ケース25とを溶着等の結合手段で結合
させる。
【0039】このように製造されたリリーフ弁付フィル
タは、上述のように、例えばATF等のオイルを濾過す
るのに用いられ、油圧装置のオイルパン内に配置され
る。オイルパン内において、流入口22はオイルパンの
底から僅かに浮いた状態で配置される。油圧装置のオイ
ルポンプを作動させると、流入口22からオイルが吸い
込まれ、下方から上方に向かってオイルが流れる。ケー
シング27内に吸い込まれたオイルは、濾過部材23の
スクリーン24を通過し、スクリーン24によってオイ
ル中のダスト等が除去される。ダスト等が除去されたオ
イルは、流出口21から流出し、オイルポンプを経由し
てオートマチックトランスミション等に送られる。
【0040】ATF等のオイルは、低温時に粘性が増大
し、スクリーン24を通過する際の抵抗も増大する。ス
クリーン24を挟んでオイルの流入側と流出側とで圧力
差が所定以上になると、リリーフ弁30が開く。これに
より、オイルがバイパス通路34を通過し、オイルポン
プでのオイルの流量が確保される。リリーフ弁30はス
クリーン24に一体に取り付けられているので、スクリ
ーン24とは別個にリリーフ弁30を取り付けえるため
のリリーフ弁取付プレート等を設けることがない。この
ため、スクリーン24の広い濾過面積を確保することが
できる。また、リリーフ弁30を変形しやすいスクリー
ン24のみに取り付けた場合、流入側と流出側の圧力差
によってスクリーン24が変形し、リリーフ弁30もそ
の位置が変化するおそれがある。この場合、所定以上の
圧力差で安定してリリーフ弁30を開けることができな
くなる。本発明のリリーフ弁付フィルタによれば、リリ
ーフ弁30をケーシング27側に取り付けることで、リ
リーフ弁30の位置を常に一定に保つことができる。し
たがって、所定以上の圧力差で確実にリリーフ弁30を
作動させることができる。
【0041】図4は、本発明の第2の実施形態における
リリーフ弁付フィルタ41の概略図を示す。この実施形
態において、リリーフ弁30、上ケース26及び下ケー
ス25は上記第1の実施形態におけるフィルタ付エレメ
ントと略同様な構成なので同一の符号を附してその説明
を省略する。この実施形態では、スクリーン24は袋状
に形成されることなく、四角形の板状に形成され、その
周縁が上ケース26と下ケース25との間に挟まれてい
る。そして、板状のスクリーン24の一部にバイパス通
路34が形成されている。
【0042】図5は、本発明の第3の実施形態における
リリーフ弁付フィルタ42の概略図を示す。この実施形
態においても、リリーフ弁30、上ケース26及び下ケ
ース25は上記第1の実施形態におけるフィルタ付エレ
メントと略同様な構成なので同一の符号を附してその説
明を省略する。この実施形態では、スクリーン24は袋
状に形成されることなく、蛇腹状に折り曲げられて形成
され、その周縁が上ケース26と下ケース25との間に
挟まれている。そして、蛇腹状のスクリーン24の一部
にバイパス通路34が形成されている。このように、ス
クリーン24は、蛇腹状に折り曲げられていても良い。
これによりオイルの濾過面積をより大きくとることがで
きる。この実施形態のリリーフ弁付エレメントによれ
ば、単位面積当たりのオイルの通過量を一定にした場
合、オイルの通過量がより大きくなる。
【0043】以上においては、本発明をATF用のフィ
ルタに適用した場合について説明したが、もちろんAT
F用に限られることはなく、例えばスクリーンが目詰ま
りした場合にリリーフ弁を作動させるリリーフ弁付フィ
ルタ等、種々のリリーフ弁付フィルタに適用することが
できる。
【0044】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、濾過部材における、オイルが通過するスクリーンの
一部にバイパス通路を形成し、このバイパス通路を開閉
する前記リリーフ弁を、前記スクリーンに一体に取り付
け、且つリリーフ弁をケーシング側にも取り付けたの
で、従来のようにスクリーンとは別個にリリーフ弁取付
プレート等を設けることなく、スクリーンの広い濾過面
積が確保できる。また、リリーフ弁を変形しやすいスク
リーンのみに取り付けた場合、流入側と流出側の圧力差
によってスクリーンが変形し、リリーフ弁もその位置が
ずれる。このため、所定以上の圧力差で安定してリリー
フ弁を開けることができなくなる。本発明によれば、リ
リーフ弁はケーシング側にも取り付けられているので、
リリーフ弁の位置を一定に保つことができ、所定以上の
圧力差で確実にリリーフ弁を作動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態におけるリリーフ弁付
フィルタの平面図。
【図2】上記リリーフ弁付フィルタの断面図。
【図3】上記図2のA部拡大図。
【図4】本発明の第2の実施形態におけるリリーフ弁付
フィルタの断面図。
【図5】本発明の第3の実施形態におけるリリーフ弁付
フィルタの断面図。
【図6】従来のリリーフ弁付フィルタを示す断面図。
【符号の説明】
21…流出口 22…流入口 23…濾過部材 24…スクリーン 27…ケーシング 30…リリーフ弁 31…凸部 32…弁箱 34…バイパス通路 35…弁座部材 36…弁体 37…凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 日尾 陽介 静岡県浜北市中瀬7800番地 東洋▲ろ▼機 製造株式会社内 (72)発明者 鈴木 宏和 静岡県浜北市中瀬7800番地 東洋▲ろ▼機 製造株式会社内 Fターム(参考) 4D064 AA23 BM21 BM34

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流入口及び流出口を有するケーシング
    と、ケーシング内を流入側と流出側とに区画する濾過部
    材と、流入側と流出側との圧力差が所定以上になると開
    になるリリーフ弁とを備えるリリーフ弁付フィルタにお
    いて、 前記濾過部材における、オイルが通過するスクリーンの
    一部にバイパス通路を形成し、 このバイパス通路を開閉する前記リリーフ弁を、前記ス
    クリーンに一体に取り付け、 且つ前記リリーフ弁を前記ケーシング側にも取り付ける
    ことを特徴とするリリーフ弁付フィルタ。
  2. 【請求項2】 前記リリーフ弁は、弁箱と、弁座を有す
    る弁座部材と、前記弁座に着座する弁体と、弁箱と弁体
    との間に設けられ、弁体を弁座に付勢する付勢手段とを
    備え、 前記スクリーンは、互いに結合される前記弁座部材と前
    記弁箱との間に挟まれていることを特徴とする請求項1
    に記載のリリーフ弁付フィルタ。
  3. 【請求項3】 前記ケーシング及び前記弁箱のうち、一
    方には凸部が形成され、他方にはこの凸部と係合する凹
    部が形成され、 前記凸部を前記凹部に係合させることで、前記リリーフ
    弁が前記ケーシング側に取り付けられることを特徴とす
    る請求項1または2に記載のリリーフ弁付フィルタ。
  4. 【請求項4】 流入口及び流出口を有するケーシング
    と、ケーシング内を流入側と流出側とに区画する濾過部
    材と、流入側と流出側との圧力差が所定以上になると開
    になるリリーフ弁とを備えるリリーフ弁付フィルタの製
    造方法において、 前記濾過部材における、オイルが通過するスクリーンの
    一部にバイパス通路を形成するバイパス通路形成工程
    と、このバイパス通路を開閉する前記リリーフ弁を、前
    記スクリーンに一体に取り付けるスクリーン結合工程
    と、 前記リリーフ弁を、前記ケーシング側に取り付けるケー
    シング取付工程とを備えることを特徴とするリリーフ弁
    付フィルタの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記リリーフ弁は、弁箱と、弁座を有す
    る弁座部材と、前記弁座に着座する弁体と、弁箱と弁体
    との間に設けられ、弁体を弁座に付勢する付勢手段とを
    備え、 前記スクリーン結合工程では、前記弁座部材と前記弁箱
    との間に前記スクリーンを挟み、前記弁座部材と前記弁
    箱とを溶着することを特徴とする請求項4に記載のリリ
    ーフ弁付フィルタの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記ケーシング及び前記弁箱のうち、一
    方には凸部が形成され、他方にはこの凸部と係合する凹
    部が形成され、 前記ケーシング取付工程では、前記凸部を前記凹部に係
    合させることを特徴とする請求項4または5に記載のリ
    リーフ弁付フィルタ。
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