JP2002186210A - 回転電機およびその製造方法 - Google Patents

回転電機およびその製造方法

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JP2002186210A
JP2002186210A JP2000377507A JP2000377507A JP2002186210A JP 2002186210 A JP2002186210 A JP 2002186210A JP 2000377507 A JP2000377507 A JP 2000377507A JP 2000377507 A JP2000377507 A JP 2000377507A JP 2002186210 A JP2002186210 A JP 2002186210A
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Japan
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winding
commutator
coil
commutator piece
shaft
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JP2000377507A
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Hideaki Abe
英昭 阿部
Yoichi Suzuki
洋一 鈴木
Susumu Aoki
進 青木
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Mitsuba Corp
Original Assignee
Mitsuba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電動モータの整流子片を同電位となるもの同
志を均圧線で接続するにあたり、部品点数が少ないもの
に構成する。 【解決手段】 シャフト5に配されるコンミテータ7の
整流子片7bと、これと同電位となる整流子片7bとの
あいだに、コイル16を形成するための巻線15により
構成された均圧線17を対応するスロット6cを経由す
る状態で巻装し、かつ該均圧線17を、少なくとも一つ
おきの整流子片7bに設けるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両等に搭載され
る回転電機およびその製造方法の技術分野に属するもの
である。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種回転電機においては、内
周面に少なくとも一対の永久磁石により極性を付与され
たヨークに、シャフトと、該シャフトに外嵌固定され、
外周面に軸線方向に長いスロットが複数形成されたコア
と、前記スロット間に重巻方式で巻装された巻線で構成
されるコイルと、シャフトに固定され、前記コイルを構
成する巻線の端部が接続される複数の整流子片とを備え
たアーマチュアを回動自在に支持し、前記整流子片にブ
ラシを当接させ、該ブラシを介して整流子片に給電する
ことで、回転電機のシャフトが回転駆動するように構成
した所謂電動モータが知られている。このような電動モ
ータを、例えば車両のハンドルの操舵力をアシストする
パワーステアリング装置用のモータにする場合、高トル
クかつ小型化が要求される。ところで、電動モータを高
トルク化かつ小型化するには、永久磁石を複数対用いて
多極化することで対応できるが、このように多極化した
場合、どうしても電動モータに振動が生じ、これに伴い
騒音が発生してしまうという不具合があって問題があ
る。この問題は、同電位となる整流子片同志を均圧部材
により接続することで対処でき、例えば均圧部材を予め
同電位となる整流子片同志とのあいだに接続しておくよ
うに構成したものが知られている。しかるにこのもので
は、均圧部材を別途用意し、このものを、巻線を巻装し
てコイルを形成する以前の段階、または、コイル形成後
の何れかの段階で整流子片に設けているので、構造が複
雑になるうえ製造工程数が増加し、コストアップになっ
てしまうという問題がある。一方、例えば特開平11−
341723号公報のように、均圧部材として巻線(コ
イルの巻線と区別するため均圧線と称する)を用いると
ともに、均圧線をコイルが巻装されるコアのスロットに
懸回する構成としたものがあり、これによって、構造の
簡略化を計るとともに、コイルの巻装作業と均圧線の巻
装作業とを、巻装機を用いた自動化されたものにできる
ようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで前記従来のも
のは、全ての整流子片と、これに対して同電位になる整
流子片とが均圧線により接続される構成となっており、
各整流子片は、コイルを形成する巻線の端部と、均圧線
との両者が接続されている。この場合に、前記引例のよ
うなものでは整流子片の数が十個と少ないものになって
おり、巻線を整流子片に接続させるために形成される接
続用のライザは、周回り方向に隣接するライザとのあい
だに充分な間隔が存するため、整流子片に接続される巻
線数が多くなっても、隣接するライザとのあいだに短絡
が生じたりするような惧れはそれほど問題にならない。
しかるに、このようなものにおいて、整流子片の数を多
くして、電動モータのさらなる高出力化や小型化を計ろ
うとした場合では、周回り方向に隣接する整流子片のラ
イザ同志の間隔が狭くなり、全ての整流子片にコイルの
巻線端部と均圧線との両者が接続された場合、特にコイ
ルを二層巻にしたような場合では、ライザに懸回される
巻線の数が増加し、各巻線をライザに接続させる(フュ
ージング)作業の信頼性が低下したり、隣接するライザ
同志のあいだに短絡が生じたりする惧れがあり、前記引
例のような構成を多数の整流子片を備えた回転電機にそ
のまま採用することができないという問題があり、ここ
に本発明が解決しようとする課題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の如き実
情に鑑み、これらの課題を解決することを目的として創
作されたものであって、内周面に少なくとも一対の永久
磁石を備えたヨークに、シャフトと、該シャフトに外嵌
固定され、外周面に軸線方向に長いスロットが複数形成
されたコアと、前記スロット間に巻線を巻装することで
構成されるコイルと、シャフトに外嵌固定され、前記コ
イルを構成する巻線の端部が接続される周回り方向に並
設する複数の整流子片とを備えたアーマチュアを回動自
在に支持し、前記整流子片にブラシを当接してなる回転
電機において、同電位となる整流子片同志を均圧部材を
用いて接続するにあたり、該均圧部材は、少なくとも一
つおきの整流子片に接続されているものである。そし
て、このようにすることにより、電動モータの部品点数
を削減し、構造を簡略化できる。このものにおいて、本
発明の均圧部材はコイルと同材料の巻線で構成され、接
続される整流子片に対向するスロットを経由して接続配
線されているものとすることができる。さらにこのもの
において、本発明の均圧部材はコイルを構成するべく巻
線を巻装する過程で接続配線されているものとすること
ができ、このようにすることによって、コイルと均圧線
との巻装作業を自動化できる。また、本発明は、内周面
に少なくとも一対の永久磁石を備えたヨークに、シャフ
トと、該シャフトに外嵌固定され、外周面に軸線方向に
長いスロットが複数形成されたコアと、前記スロット間
に巻線を巻装することで構成されるコイルと、シャフト
に外嵌固定され、前記コイルを構成する巻線の端部が接
続される周回り方向に並設する複数の整流子片とを備え
たアーマチュアを回動自在に支持し、前記整流子片にブ
ラシを当接してなる回転電機において、前記巻線を、任
意の第一整流子片から所定のスロットを経由して第一整
流子片に隣接する第二整流子片に懸回するコイル巻装ユ
ニットを少なくとも二回以上実施した後、該最後のコイ
ル巻装ユニットにおける第二整流子片と、これに対して
同電位となる整流子片とのあいだをスロットを経由して
巻装する均圧線巻装ユニットを一回実施する巻装工程を
繰返し行って、少なくとも一つおきの整流子片と、該整
流子片に対して同電位となる整流子片とが巻線からなる
均圧部材により接続されているものである。そして、こ
のようにすることによって、均圧線をコイルとともに巻
装機により自動的に巻込むことが可能なうえ、隣接する
ライザ同志における短絡を防止できて、信頼性の高い電
動モータにできる。
【0005】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図1
〜図7の図面に基づいて説明する。図面において、1は
パワーステアリング装置に用いられる電動モータ(回転
電機)であって、該電動モータ1を構成する有底筒状に
形成されたモータハウジング2の内周面には、周回り方
向に二対の永久磁石3が固定されている。4はアーマチ
ュアであって、該アーマチュア4を構成するシャフト
(アーマチュア軸)5には、複数枚のリング状の板材6
aを積層して構成されるコア6が一体的に外嵌され、さ
らに、該コア6の一側部に位置してコンミテータ(整流
子)7が一体的に外嵌されている。そして、アーマチュ
ア4は、シャフト5の両端部をモータハウジング2およ
びモータハウジング2の開口端を覆蓋するカバー体2a
に軸受2b、2cを介して軸承することで、モータハウ
ジング2内に回動自在に内装される設定となっている。
また、カバー体2aには、周回り方向四箇所に位置して
ブラシホルダ8が形成され、該各ブラシホルダ8にそれ
ぞれブラシ8aが出没自在に内装され、ブラシ8aの突
出先端部(内径側先端部)がコンミテータ7に弾圧状に
当接するように構成され、これによって、外部からの電
源がブラシ8aを介してコンミテータ7に供給されるよ
うに設定されており、これらの基本構成は従来通りとな
っている。
【0006】また、前記シャフト5のカバー体2aから
突出する端部には、トルクリミッタ9を介して被駆動軸
10が連結され、該被駆動軸10を操舵機構側に連動連
結することでパワーステアリング装置が構成されてい
る。ここで、前記トルクリミッタ9を簡単に説明する
が、このトルクリミッタ9は、シャフト5と一体回動す
るケース体11に一体的に内装された第一、第二補助プ
レート11a、11bとのあいだに、被駆動軸10と一
体回動するボス12の鍔部プレート12aを、摩擦プレ
ート13が介装される状態で挟持して構成されている。
さらに、ケース体11には皿バネ14が設けられてお
り、ケース体11の開口部を塞ぐように蓋体11cを設
けたときに、皿バネ14に弾性を付与せしめ、これによ
って、第一、第二補助プレート11a、11bとボス鍔
部プレート12aとのあいだに皿バネ14の付勢力に基
づく伝達トルクを発生させるように設定されている。こ
のため、シャフト5と被駆動軸10とは、前記伝達トル
ク以内の回転力に対しては動力続状態となっているが、
被駆動軸10側に前記伝達トルクを上回るような負荷が
作用した場合に、シャフト5と被駆動軸10とが動力断
状態となるように設定されている。
【0007】さて、前記コア6を構成するリング状の板
材6aの外径には、T字形のティース6bが周回り方向
に複数(本実施の形態では22個)形成されたものにな
っており、これら板材6aの複数枚をシャフト5に回り
止め状に外嵌することで、コア6の外周面には、隣接す
るティース6b同志とのあいだに軸芯方向に凹設された
蟻溝状のスロット6cが、軸方向に長く、かつ周回り方
向に複数(22個)形成されている。一方、前記コンミ
テータ7は、絶縁材で筒状に形成された絶縁体7aの外
周面に、導電材で形成された軸方向に長板状の整流子片
7bの複数枚(本実施の形態では22枚)が、互いに絶
縁される状態で周回り方向に並列状に固定されたものに
なっている。さらに、各整流子片7bのコア6側を向く
端部には、整流子片7bの周回り方向幅よりも幅狭に寸
法設定され、外径側に折返し折曲されたライザ7cが一
体形成されている。
【0008】前記コア6のスロット6cには、エナメル
被覆の巻線15を重巻方式で巻装することでコア6に複
数のコイル16が巻装されており、これらコイル16の
巻き始め端部と巻き終り端部となる巻線15は、各対応
する整流子片7bのライザ7cに懸回されている。さら
にこのものでは、ブラシ8aを介して整流子片7bに電
源供給をしたとき、互いに同電位となるべき整流子片7
b同志、この場合では直径方向に対向する整流子片7b
同志のライザ7cが、それぞれ均圧線17により接続さ
れているが、該均圧線17はコイル16を形成するため
の巻線15により構成され、対応するスロット6cを経
由した均圧線17の両端部を整流子片7bのライザ7c
に懸回させることで設けられる構成となっている。この
とき、前記均圧線17は、全ての整流子片7bに設けら
れているのではなく、少なくとも一つおきの整流子片7
bをこれと同電位となる整流子片7bに接続するべく設
けられている。
【0009】そして、前記各ライザ7cに懸回されてい
るコイル16の巻き始め端部および巻き終り端部となる
巻線15と、均圧線17としての巻線15とを整流子片
7bにフュージングするが、該フュージングによって、
整流子片7bとこれに対応するコイル16とが電気的に
接続され、また、該整流子片7bと、該整流子片7bに
対して同電位となる整流子片7bとが電気的に接続され
るように設定されている。このとき、周回り方向に隣接
するライザ7cは、それぞれコイル16を形成する巻線
15と均圧線17とが懸回されているが、前述したよう
に、均圧線17は少なくとも一つおきの整流子片7b
を、これと同電位となる整流子片7bに接続する構成と
なっているので、ライザ7cに懸回される巻線15の数
が1本多いライザ7cとそうでないライザ7cとが隣接
しており、本数が1本多いところ同志が互いに隣接しな
いようになり、これによって、コイル用巻線15と均圧
線17とを各整流子片7bにフュージングしたとき、該
フュージング部が隣接するフュージング部や整流子片7
bに短絡してしまうような不具合がないように設定され
ている。
【0010】ところで、本実施の形態の均圧線17は、
前述したようにコイル16を形成するための巻線15が
用いられており、かつ、コア6に形成されたスロット6
cを経由する構成となっている。このため、本実施の形
態の均圧線17は、巻装機を用いて行われるコイル16
巻装時に同時に巻装することができるようになってい
る。つぎに、巻線15によるコイル16および均圧線1
7の巻装工程について、図5、6を用いて説明するが、
これらの図面は、ライザ7cとティース6bとを展開し
た状態を示す図面となっており、隣接するティース6b
とのあいだの空隙がスロット6cに相当している。そし
て、図面では、各ライザ7c、ティース6b、スロット
6c、券装されたコイル16とにそれぞれ1〜22の符
号が附されており、巻装手順は前記各部材の符号を用い
て説明する。
【0011】本実施の形態のアーマチュア4に巻装され
るコイル16は重巻方式に基づいて巻装されるが、該コ
イル16は、一対の巻装機(図示せず)を用いてコア6
に対して双方向から巻装する双方向巻で巻装され、かつ
二層巻に巻装される設定となっている。尚、均圧線17
は、一層巻目の段階で巻装される設定となっている。ま
ず、シャフト5に組込まれたコア6を、一対の巻装機の
あいだに回転自在にセットする。図5に、一方の巻装機
が一層巻した状態を示すが、この一層巻の工程において
巻装機は、巻線15を、5番ライザから巻き始め、7番
スロット−2番スロット間において複数回(本実施の形
態では12回)巻装せしめて、4番ライザに懸回させる
ことで5番コイルを形成しており、この巻装工程が本発
明の一つのコイル巻装ユニットに相当している。続い
て、4番ライザから巻出された巻線15を、6番スロッ
ト−1番スロット間において複数回巻装せしめて、3番
ライザに懸回させることで4番コイルを形成する。そし
て、このようにコイル巻装ユニットを二回実施した(繰
り返した)後、巻線15が懸回された3番ライザから3
番スロットに誘導し、この状態でコア6を180度回転
させ、巻線15を14番スロットに誘導して14番ライ
ザに懸回することで、3番ライザとこれに対して同電位
となる14番ライザとのあいだに均圧線17としての巻
線15が巻装されるように設定されており、該巻装工程
が均圧線巻装ユニットに相当している。続いて、巻装機
は、14番ライザから巻出された巻線15を、16番ス
ロット−11番スロット間において複数回巻装せしめ
て、13番ライザに懸回して14番コイルを形成する一
回目のコイル巻装ユニットを行い、続いて13番コイル
を形成する二回目のコイル巻装ユニットを実施し、この
後、12番ライザと1番ライザとのあいだで前記均圧線
巻装ユニットを行うことで、12番ライザと1番ライザ
とを接続する均圧線17が、12番スロット−1番スロ
ットを経由する状態で巻装されるように設定されてい
る。
【0012】一方、他方の巻装機は、巻線15を、5番
ライザと直径方向に対向する16番ライザから巻き始
め、16番コイル、15番コイルを形成するコイル巻装
ユニットを実施し、巻線を14番ライザから14番スロ
ットに誘導し、続いてコア6を180度回転させ、巻線
15を3番スロットに誘導し、3番ライザに懸回する均
圧線巻装ユニットを実施し、さらに、3番コイル、2番
コイルを形成し、続いて1番ライザと12番ライザとの
あいだに巻線15(均圧線17)を巻装し、という作業
手順で巻装されるが、この作業手順は一方の巻装機と丁
度点対称状態の作業手順となっており、これら各一対の
巻装機は、コア6の直径方向に対向する部位における巻
装作業を同時的に行えるように設定されている。このよ
うに、一対の巻装機が、二回のコイル巻装ユニットと一
回の均圧線巻装ユニットとの連続作業をそれぞれ同時的
に五回繰り返すことで、一層巻目の巻装作業が終了する
が、該一層巻目の巻装作業が終了した段階では、図6に
示すように、二十回のコイル巻装ユニットと十回の均圧
線巻装ユニットが実施されることになっており、このと
き、均圧線17は一対の巻装機がそれぞれ同じ箇所の整
流子片7bに均圧線を巻装しており、これによって、二
十二個の整流子片7bのうち、略半分となる十個(五
組)の整流子片7bのあいだにそれぞれ二本の均圧線が
巻装された状態となっており、もって、略一つおきの整
流子片7b同志に均圧線17が巻装されている。
【0013】前記一層巻目の作業が終了した後、二層巻
目の巻装作業がなされるが、該二層巻目の巻装作業は従
来なされている汎用の巻装作業であり、一対の巻装機で
順次コイル巻装ユニットを十一回繰り返す作業となって
おり、これによって、1番コイルから22番コイルまで
が巻装されるように設定されている。このように巻装作
業が終了した段階で、各ライザ7cには巻線15が複数
本懸回されているが、この場合に、一層目の巻装作業が
終了した段階では各ライザ7cには2本または一本の巻
線15が懸回され(図6参照)、二層目の巻装作業が終
了した段階では、これにさらにもう一本の巻線15が懸
回され、各ライザ7cに対して二本または三本の巻線が
懸回されている。そしてこのとき、均圧線17は略一つ
おきの整流子片7b同志に懸回されているため、三本の
巻線が懸回されるライザ7c同志が隣接することはない
ように設定されている。
【0014】ここで、電動モータに設けられる均圧線と
騒音の関係について検討する。前記第一の実施の形態の
構成の電動モータ1において、均圧線が全く設けられて
いない電動モータ(以降基本型電動モータBと称する)
と、全て(二十二個)の整流子片を均圧線(十一組の均
圧線)により接続した電動モータ(以降、改良型電動モ
ータMと称する)と、前記第一の実施の形態の電動モー
タであって少なくとも一つおきの整流子片7bを均圧線
17(五組の均圧線)により接続した電動モータ1とを
用意し、これらの電動モータを右回転させた場合(実
線)、左回転させた場合(鎖線)の作動音について測定
した結果を図7に示す。これによると、均圧線を設けな
い基本型電動モータBの左回転時における作動音は、全
ての整流子片に均圧線を設けた改良型電動モータMの場
合よりもおよそ25デシベル(dB)以上の作動音を発
生しており、また比較的作動音の小さい右回転時におけ
る作動音は、全ての整流子片に均圧線を設けた改良型電
動モータMの場合よりもおよそ10デシベル(dB)以
上の作動音を発生している。そして、均圧線17を少な
くとも一つおきに設け本発明に基づく電動モータ1にお
ける作動音の低減率は、左右何れの回転方向の場合で
も、全く設けない場合から全てに設ける場合の低減率の
半分を大きく越える数値となっており、少なくとも一つ
おきの整流子片7bに均圧線17を設ける構成でも、作
動音の低減効果等、均圧線17がもたらす効果を充分に
発揮できることが解る。
【0015】叙述の如く構成された本発明の実施の形態
において、電動モータ1の整流子片7bに設けられる均
圧線17は、整流子片7bの少なくとも一つおきのもの
同志を接続する構成となっているため、全体としての均
圧線の数を減少させることができる。この結果、電動モ
ータ1の部品点数を削減できるとともに、構造の簡略化
を計ることができる。さらにこのものでは、均圧線17
を、コイル16を形成する巻線15で構成し、かつ巻線
15をスロット6cを経由してコア6に巻装させる構成
としたので、コア6にコイル16を形成するべく巻線1
5を巻装する巻装作業の工程で均圧線17を巻装するこ
とができることになって、巻装作業の自動化に基づく作
業性の向上が計れ、低コスト化が期待できる。
【0016】しかもこのものでは、巻線15を整流子片
7bに電気的に接続するべき巻線15が懸回されるライ
ザ7cに、コイル16用の巻線と均圧線17用の巻線と
の両者が巻装されることになるが、均圧線17は、少な
くとも一つおきの整流子片7b同志に設けられることか
ら、隣接するライザ7cは、一方は均圧線17が巻装さ
れるが、もう一方は均圧線17が巻装されないことにな
って、両者に均圧線17が巻装されて、ライザ7c部位
をフュージングをしたとき、フュージング部位が短絡し
てしまうような不具合がなく、信頼性の高い電動モータ
とすることができる。
【0017】尚、本発明は前記実施の形態に限定されな
いことは勿論であって、前記第一の実施の形態の均圧線
は、巻装機により双方向巻にしているが故に、一つおき
の整流子片とこれに対して同電位になる整流子片とが二
本の均圧線により接続されているが、このように構成す
る必要はなく、巻装機を用いない手段により、一つおき
の整流子片とこれに対して同電位になる整流子片とを1
本の均圧線で接続する構成としてもよい。また、均圧線
はコイル形成用の巻線に限定されることはなく、導電性
部材で形成された均圧部材を同電位となる整流子片同志
に設けたとき、隣接する整流子片が、ともに均圧線の設
けられたものとならないように構成すればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】電動モータの一部断面側面図である。
【図2】図2(A)、(B)はそれぞれ図1の正面図、
コアの正面図である。
【図3】電動モータのトルクリミッター部の拡大一部断
面側面図である。
【図4】図4(A)、(B)、(C)はそれぞれコンミ
テータの側面図、背面図、断面図である。
【図5】巻線の巻装状態を説明する展開図である。
【図6】巻線の巻装状態を説明する展開図である。
【図7】電動モータの作動音の測定結果を示すグラフ図
である。
【符号の説明】
1 電動モータ 2 モータハウジング 5 シャフト 6 コア 6b ティース 6c スロット 7 コンミテータ 7b 整流子片 7c ライザ 8a ブラシ 9 トルクリミッタ 15 巻線 16 コイル 17 均圧線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青木 進 群馬県桐生市広沢町一丁目二六八一番地 株式会社ミツバ内 Fターム(参考) 5H603 AA09 BB01 BB04 BB12 CA02 CA05 CA10 CB02 CB03 CB11 CC05 CC17 CD05 CD21 CE01 5H604 AA08 BB01 BB07 BB14 CC02 CC05 CC15 QB01 5H613 AA01 BB04 KK05 KK09 PP05 PP06 PP07 5H615 AA01 BB01 BB04 BB14 PP02 PP08 PP13 PP14 PP26 QQ02 QQ19 SS04 SS05 SS19 5H623 AA10 BB07 GG13 GG16 HH02 HH10 JJ03 LL03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内周面に少なくとも一対の永久磁石を備
    えたヨークに、シャフトと、該シャフトに外嵌固定さ
    れ、外周面に軸線方向に長いスロットが複数形成された
    コアと、前記スロット間に巻線を巻装することで構成さ
    れるコイルと、シャフトに外嵌固定され、前記コイルを
    構成する巻線の端部が接続される周回り方向に並設する
    複数の整流子片とを備えたアーマチュアを回動自在に支
    持し、前記整流子片にブラシを当接してなる回転電機に
    おいて、同電位となる整流子片同志を均圧部材を用いて
    接続するにあたり、該均圧部材は、少なくとも一つおき
    の整流子片に接続されている回転電機。
  2. 【請求項2】 請求項1において、均圧部材はコイルと
    同材料の巻線で構成され、接続される整流子片に対向す
    るスロットを経由して接続配線されている回転電機。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、均圧部材は
    コイルを構成するべく巻線を巻装する過程で接続配線さ
    れている回転電機。
  4. 【請求項4】 内周面に少なくとも一対の永久磁石を備
    えたヨークに、シャフトと、該シャフトに外嵌固定さ
    れ、外周面に軸線方向に長いスロットが複数形成された
    コアと、前記スロット間に巻線を巻装することで構成さ
    れるコイルと、シャフトに外嵌固定され、前記コイルを
    構成する巻線の端部が接続される周回り方向に並設する
    複数の整流子片とを備えたアーマチュアを回動自在に支
    持し、前記整流子片にブラシを当接してなる回転電機に
    おいて、前記巻線を、任意の第一整流子片から所定のス
    ロットを経由して第一整流子片に隣接する第二整流子片
    に懸回するコイル巻装ユニットを少なくとも二回以上実
    施した後、該最後のコイル巻装ユニットにおける第二整
    流子片と、これに対して同電位となる整流子片とのあい
    だをスロットを経由して巻装する均圧線巻装ユニットを
    一回実施する巻装工程を繰返し行って、少なくとも一つ
    おきの整流子片と、該整流子片に対して同電位となる整
    流子片とが巻線からなる均圧部材により接続されている
    回転電機の製造方法。
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