JP2002182048A - 双方向伝送用導波路フィルム - Google Patents

双方向伝送用導波路フィルム

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JP2002182048A
JP2002182048A JP2000376535A JP2000376535A JP2002182048A JP 2002182048 A JP2002182048 A JP 2002182048A JP 2000376535 A JP2000376535 A JP 2000376535A JP 2000376535 A JP2000376535 A JP 2000376535A JP 2002182048 A JP2002182048 A JP 2002182048A
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waveguide
film
core layer
bidirectional transmission
optical signal
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JP2000376535A
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Katsuyuki Imoto
克之 井本
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Hitachi Cable Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型サイズでコンパクトな光実装のできる双
方向伝送用導波路フィルムを提供する。 【解決手段】 フィルム1の上面及び下面に、低屈折率
のクラッド層3A,3Bを有しそのクラッド層内に断面
が略矩形状の高屈折率のコア層2A−1〜2A−4、2
B−1〜2B−4が所望間隔で少なくとも2つ埋め込ま
れた導波路構造をそれぞれ構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クラッド内に複数
のコアを設けた導波路フィルムに係り、特に、小型サイ
ズでコンパクトな光実装のできる双方向伝送用導波路フ
ィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、大容量の情報伝送として、多チャ
ンネル並列光インターコネクションの研究が盛んに行わ
れるようになってきた。この多チャンネル並列光インタ
ーコネクションを実現する上でのキー部品の一つとし
て、導波路フィルムがある。
【0003】この導波路フィルムは、その用途の一例と
して、図13に示すように、多芯光コネクタ33と多チ
ャンネル光素子アレイ(面発行ダイオードアレイ:VC
SEL、フォトダイオードアレイ:PDアレイ)35−
1,35−2との間を接続するために用いられる。この
ポリマ材料で構成した導波路フィルムは、低屈折率のク
ラッド部32で覆われた高屈折率のコア部31(31−
1,31−2)が略矩形断面形状に所望間隔でアレイ配
列されたものである。図13の光デバイスの機能は、例
えば、10チャンネルのVCSEL35−1からの出射
された光信号がコア部31−1内にそれぞれ結合されて
伝搬し、BFコネクタインタフェース34を介して光コ
ネクタアレイ33−1に接続される。他方、光コネクタ
アレイ33−2内を伝搬してきた光信号はBFコネクタ
インタフェース34を介してコア部31−2にそれぞれ
結合されてそれぞれのコア内を伝搬し、PDアレイ35
−2へ入力される。なお、36は、位置合わせ用マーカ
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図13の導波路フィル
ムを用いた双方向伝送用デバイスは、フレキシブルな光
配線ができるという特徴があるが、サイズが大きすぎる
という問題点がある。
【0005】また、上記導波路フィルムは、非対称構造
であるため、温度変化に対して光学特性が変化し易く、
不安定である。
【0006】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、小型サイズでコンパクトな光実装のできる双方向伝
送用導波路フィルムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、フィルムの上面及び下面に、低屈折率のク
ラッド層を有しそのクラッド層内に断面が略矩形状の高
屈折率のコア層が所望間隔で少なくとも2つ埋め込まれ
た導波路構造をそれぞれ構成したものである。
【0008】前記上面のそれぞれのコア層の位置と下面
のそれぞれのコア層の位置とを相違させてもよい。
【0009】前記上面のコア層の数と下面のコア層の数
とを等しく、前記フィルムの上下面の導波路構造パラメ
ータを互いに等しくしてもよい。
【0010】前記導波路構造の導波方向両端を、フィル
ム面に対し略45°の角度で斜めに加工してもよい。
【0011】前記上面のそれぞれのコア層を伝搬する光
信号の伝搬方向と、下面のそれぞれのコア層を伝搬する
光信号の伝搬方向とを互いに反対方向或いは同一方向と
してもよい。
【0012】前記コア層の一端より導波方向に略直角な
方向から光信号を入力し、この光信号を略直角に曲げて
前記コア層内を伝搬させ、この光信号を前記コア層の反
対端より導波方向に略直角で前記入力方向と同じ方向に
曲げて出力させてもよい。
【0013】前記コア層の一端より導波方向に略直角な
方向から光信号を入力し、この光信号を略直角に曲げて
前記コア層内を伝搬させ、この光信号を前記コア層の反
対端より導波方向に略直角で前記入力方向とは反対の方
向に曲げて出力させてもよい。
【0014】前記コア層としてフォトブリーチング用ポ
リマ材料を用い、このコア層の両側を埋めるクラッド層
に紫外線光の照射されたフォトブリーチング用ポリマ材
料を用いてもよい。
【0015】前記クラッド層の表面に紫外線光カット材
を含んだ層を形成するか、或いは前記クラッド層中に紫
外線光カット材を含ませてもよい。
【0016】前記コア層を、そのコア層の一端から反対
端までの間に、直線或いは曲線を含むパターンで形成し
てもよい。
【0017】前記上面のコア層の端面と前記下面のコア
層の端面との間に段差を設けてもよい。
【0018】前記フィルムの上面及び下面にそれぞれ前
記導波路構造を多層状に構成してもよい。
【0019】前記コア層の端面に臨ませて発光素子或い
は受光素子を設けてもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第一の実施形態を
図1に基づいて詳述する。
【0021】図1に示した双方向伝送用導波路フィルム
は、フィルム1(できる限り光透過率の良い材料、例え
ば、ポリイミド、ポリエステル、ポリフッ化ビニリデン
等を用いる)の上面及び下面にそれぞれ導波路構造を構
成したものである。上面の導波路は、低屈折率の上部ポ
リマクラッド層3A(例えば、フッ化ポリイミド、エポ
キシなどの耐熱性樹脂、或いはポリシランやニトロン化
合物を含んだシリコーン、ポリイミド、エポキシなどの
フォトブリーチング材料等を用いる)内に断面が略矩形
状に形成された高屈折率の上部コア層2A−1〜2A−
4が所望間隔で埋め込まれた構造を有する。上部コア層
2A−1〜2A−4には、ポリイミド、エポキシなどの
耐熱性樹脂や前記したフォトブリーチング材料等を用い
ることができる。下面の導波路は、上面の導波路と同様
に、低屈折率の下部ポリマクラッド層3B内に断面が略
矩形状に形成された高屈折率の下部コア層2B−1〜2
B−4が所望間隔で埋め込まれた構造を有する。上部コ
ア層2A−1〜2A−4の位置と下部コア層2B−1〜
2B−4とは、上下で一致しないよう少しずらせて配置
することにより、互いのコア層を伝搬している光の干渉
を避けるように構成されている。
【0022】それぞれの導波路構造の導波方向両端は、
その端面がフィルム面に対し略45°の角度をなすよう
斜めに加工されている。即ち、双方向伝送用導波路フィ
ルムの端面4−1をフィルム面に直角なY軸から右回り
に角度θ1 =約45°にて、端面4−2をフィルム面に
平行なX軸から左回りにθ2 =約45°にて斜めにカッ
トしてある。それぞれの導波路における光の伝搬は、次
のように行われる。上面の導波路に対しては、矢印5A
−1のごとく上部ポリマクラッド層3Aの上方より端面
4−2に向けて光信号を入射させ、この光信号を端面4
−2で導波方向に反射させて導波路内を伝搬させ、この
光信号を端面4−1では入射方向と同じ下方向に反射さ
せて矢印5A−2のごとく下部ポリマクラッド層3Bの
下方に向けて取り出す。また、その逆に、矢印5A−3
のごとく下部ポリマクラッド層3Bの下方より端面4−
1に向けて光信号を入射させ、この光信号を端面4−1
で導波方向に反射させて導波路内を伝搬させ、この光信
号を端面4−2では入射方向と同じ上方向に反射させて
矢印5A−4のごとく上部ポリマクラッド層3Aの上方
に向けて取り出す。同様に、下面の導波路に対しては、
矢印5B−1のごとく下部ポリマクラッド層3Bの下方
より端面4−1に向けて光信号を入射させ、この光信号
を端面4−1で導波方向に反射させて導波路内を伝搬さ
せ、この光信号を端面4−2では入射方向と同じ上方向
に反射させて矢印5B−2のごとく上部ポリマクラッド
層3Aの上方に向けて取り出す。また、その逆に、矢印
5B−3のごとく上部ポリマクラッド層3Aの上方より
端面4−2に向けて光信号を入射させ、この光信号を端
面4−2で導波方向に反射させて導波路内を伝搬させ、
この光信号を端面4−1では入射方向と同じ下方向に反
射させて矢印5B−4のごとく下部ポリマクラッド層3
Bの下方に向けて取り出す。
【0023】以上のようにして、複数の導波路を使って
双方向伝送を行わせることができる。この双方向伝送用
導波路フィルムの利点は、 1)小型サイズであること 2)フィルム1に対して上下に導波路構造を構成してい
るので、温度変化に対して上面の導波路と下面の導波路
との伸びや縮みのアンバランスが生じにくく、光学特性
(光伝搬モード数、クラッディングモード、マイクロベ
ンディング損失)が安定であることなどが挙げられる。
【0024】なお、それぞれの導波路構造内のコア層数
は図示した4個に限定されず、2個以上であればよく、
数十個であってもよい。
【0025】図1において、マーカ13A及びマーカ1
3Bは、上面と下面との導波路の位置をこのマーカ13
A及びマーカ13Bを基準にして設定することで双方向
伝送用導波路フィルムを製造するためのものである。即
ち、まず、フィルム1の上面に導波路構造を形成し、次
に下面に導波路構造を形成するときには、マーカ13A
及びマーカ13Bを基準にしてパターン化を図り、導波
路構造を作成する。このようにすると、後で述べるよう
に、半導体レーザや受光素子を実装するときに上記マー
カを顕微鏡で観測しながら実装することが容易となる。
上記マーカの形状はフォトマスクのアライメントに用い
ているものを使うことができる。それぞれのコア層は上
記マーカを基準に所望間隔で形成しておく。
【0026】本発明の第二の実施形態を図2を用いて説
明する。
【0027】図2に示した双方向伝送用導波路フィルム
は、図1のものと概ね同等の構成を有する。相違点だけ
述べると、端面4−2がY軸から左回りにθ3 =約45
°にて斜めにカットしてある。従って、図1のものとは
端面4−2の傾斜方向がほぼ反対であり、端面4−2で
の光信号の入出射は下部ポリマクラッド層3Bの下方よ
り上方向に行われる。端面4−1で光信号が入出射され
る方向は端面4−2での方向とは逆の下方向になる。
【0028】本発明の第三の実施形態を図3を用いて説
明する。
【0029】図3に示した双方向伝送用導波路フィルム
は、図1、図2のものと概ね同等の構成を有する。相違
点だけ述べると、導波路構造の導波方向両端それぞれに
おいて、フィルム面に対し±略45°の角度をなすV字
状に交差する2つの端面が加工されている。即ち、導波
路構造の片端では端面4A−1、4B−1が形成され、
反対端では端面4A−2、4B−2が形成されている。
これにより、光信号の入出射が上面と下面とで完全に分
離され、互いに独立に行われる。即ち、上面の導波路構
造に対しては、矢印5A−1(或いは5A−3)から光
信号を入射させ、矢印5A−2(或いは5A−4)のよ
うに光信号を取り出す。下面の導波路構造に対しては、
矢印5B−1(或いは5B−3)から光信号を入射さ
せ、矢印5B−2(或いは5B−4)のように光信号を
取り出す。このように光信号の入出射が上面と下面とで
分離されている場合には、フィルム1を光透過率の低い
材料で構成することができる。フィルム1の光透過率が
低いと、上面と下面との導波路間の光干渉を十分に抑制
することができ、例えば、上り回線と下り回線とを上面
と下面とに振り分けた場合、上り回線と下り回線との光
干渉を十分に抑制することができる。また、フィルム1
を厚くすることにより、上記干渉抑制の効果をより大き
くすることができると共に、双方向伝送用導波路フィル
ムの取り扱いや後に述べる光素子の実装などが容易にな
る。
【0030】図4〜図6は、本発明の双方向伝送用導波
路フィルムを用いて光信号を双方向伝送する第四〜第六
の実施形態における光信号の流れをそれぞれ矢印で示し
たものである。即ち、図4では図1の形態の双方向伝送
用導波路フィルムに対し、矢印5B−1のごとく下部ポ
リマクラッド層3Bの下方より端面4−1に向けて光信
号を入射させ、この光信号を端面4−1で導波方向に反
射させて導波路内を伝搬させ、この光信号を端面4−2
では入射方向と同じ上方向に反射させて矢印5B−2の
ごとく上部ポリマクラッド層3Aの上方に向けて取り出
す。また、矢印5A−1のごとく上部ポリマクラッド層
3Aの上方より端面4−2に向けて光信号を入射させ、
この光信号を端面4−2で導波方向に反射させて導波路
内を伝搬させ、この光信号を端面4−1では入射方向と
同じ下方向に反射させて矢印5A−2のごとく下部ポリ
マクラッド層3Bの下方に向けて取り出す。
【0031】また、図5では図2の形態の双方向伝送用
導波路フィルムに対し、矢印5B−1のごとく下部ポリ
マクラッド層3Bの下方より端面4−1に向けて光信号
を入射させ、この光信号を端面4−1で導波方向に反射
させて導波路内を伝搬させ、この光信号を端面4−2で
は入射方向と逆の下方向に反射させて矢印5B−2のご
とく下部ポリマクラッド層3Bの下方に向けて取り出
す。また、矢印5A−1のごとく下部ポリマクラッド層
3Bの下方より端面4−2に向けて光信号を入射させ、
この光信号を端面4−2で導波方向に反射させて導波路
内を伝搬させ、この光信号を端面4−1では入射方向と
逆の下方向に反射させて矢印5A−2のごとく下部ポリ
マクラッド層3Bの下方に向けて取り出す。
【0032】また、図6では図3の形態の双方向伝送用
導波路フィルムに対し、矢印5B−1のごとく下部ポリ
マクラッド層3Bの下方より端面4B−1に向けて光信
号を入射させ、この光信号を端面4B−1で導波方向に
反射させて導波路内を伝搬させ、この光信号を端面4B
−2では入射方向と逆の下方向に反射させて矢印5B−
2のごとく下部ポリマクラッド層3Bの下方に向けて取
り出す。また、矢印5A−1のごとく上部ポリマクラッ
ド層3Aの上方より端面4A−2に向けて光信号を入射
させ、この光信号を端面4A−2で導波方向に反射させ
て導波路内を伝搬させ、この光信号を端面4A−1では
入射方向と逆の上方向に反射させて矢印5A−2のごと
く上部ポリマクラッド層3Aの上方に向けて取り出す。
【0033】本発明の第七の実施形態を図7を用いて説
明する。
【0034】図7に示した双方向伝送用導波路フィルム
は、図1のものと概ね同等の構成を有する。相違点だけ
述べると、コア層6A−1〜6A−4,6B−1〜6B
−4としてフォトブリーチング用ポリマ材料が用いられ
ていると共に、このコア層の両側を埋める側面クラッド
層7A,7Bにもフォトブリーチング用ポリマ材料を用
いられている。フォトブリーチング用ポリマ材料として
は、ポリシラン、ニトロン化合物を含んだシリコーン、
ポリイミド、エポキシなどの樹脂、DMAPN{(4−
N,N−ジメチルアミノフェニル)−N−フェニルニト
ロン}を含有するPMMA(ポリメチルメタクリレー
ト)、dye polymer 、4-dialkylamino-4'-nitro-stilbe
ne等を用いることができる。コア層6A−1〜6A−
4,6B−1〜6B−4は、フォトマスクを介して紫外
線光(UV光)が照射されることによって屈折率の低下
がもたらされており、低屈折率層となっている。例え
ば、コア層6A−1〜6A−4,6B−1〜6B−4と
側面クラッド層7A,7Bとにポリシランを用いれば、
これらコア層と側面クラッド層との比屈折率差は1%に
近い値となる。これらコア層6A−1〜6A−4,6B
−1〜6B−4及び側面クラッド層7A,7Bは低屈折
率のポリマクラッド層3A−1,3A−2,3B−1,
3B−2で覆われている。8A,8Bは、UV光カット
層であり、コア層6A−1〜6A−4,6B−1〜6B
−4及び側面クラッド層7A,7Bを形成した後に太陽
光や蛍光灯の光を浴びてこれらコア層及び側面クラッド
層が屈折率変化をしないように設けたものである。UV
光カット層8A,8Bの膜厚は、厚いほどUV光カット
効果を生じるが、1μm〜10μmが好ましい。
【0035】本発明の第八の実施形態を図8を用いて説
明する。
【0036】図8に示した双方向伝送用導波路フィルム
は、図2のものと概ね同等の構成を有する。相違点だけ
述べると、図7のものと同様に、コア層6A−1〜6A
−4,6B−1〜6B−4としてフォトブリーチング用
ポリマ材料が用いられ、このコア層の両側を埋める側面
クラッド層7A,7Bに紫外線光の照射されたフォトブ
リーチング用ポリマ材料が用いられ、クラッド層3A−
2,3B−2の表面にUV光カット層8A,8Bが形成
されている。さらに、この実施形態では、上部コア層6
A−1〜6A−4と下部コア層6B−1〜6B−4とを
コア層並び方向に離して配置することにより、上部コア
層6A−1〜6A−4と下部コア層6B−1〜6B−4
との間の光の干渉を避けるようになっている。即ち、端
面4−1から見たコア層並び順は、左から上部コア層6
A−1〜6A−4であり、その上部コア層6A−4から
右に下部コア層6B−1〜6B−4となっている。
【0037】本発明の第九の実施形態を図9を用いて説
明する。
【0038】図9に示した双方向伝送用導波路フィルム
は、図8のものと概ね同等の構成を有する。相違点だけ
述べると、上部コア層6A−1〜6A−4と下部コア層
6B−1〜6B−4とを曲線パターンで形成することに
より、端面4−1から見たコア層並び順が左から上部コ
ア層6A−1〜6A−4、下部コア層6B−1〜6B−
4となっているのに対し、端面4−2から見たコア層並
び順が左から上部コア層6A−4〜6A−1、下部コア
層6B−4〜6B−1となっている。
【0039】本発明の第十の実施形態を図10を用いて
説明する。
【0040】図10に示した双方向伝送用導波路フィル
ムは、図8のものと概ね同等の構成を有する。相違点だ
け述べると、上面導波路構造の端面4A−1,4A−2
と下面導波路構造の端面4B−1,4B−2とが導波方
向に少しずらして形成されている。このずれ10−1,
10−2により、上面の導波路に結合させる光素子(L
D,PD)と下面の導波路に結合させる光素子(LD,
PD)との間隔を広くとることができる。これにより、
光素子間の光クロストークの低減化を図ることができ
る。
【0041】本発明の第十一の実施形態を図11を用い
て説明する。
【0042】図11に示した双方向伝送用導波路フィル
ムは、図8のものである。この双方向伝送用導波路フィ
ルムには、半導体レーザLDやPDなどの光素子が実装
されている。LD11A−1〜11A−4は上面の導波
路へ結合させる半導体レーザであり、PD12A−1〜
12A−4は上面の導波路内を伝搬してきた光信号を受
光するための受光素子である。また、LD11B−1〜
11B−4は下面の導波路へ結合させる半導体レーザで
あり、PD12B−1〜12B−4は下面の導波路内を
伝搬してきた光信号を受光するための受光素子である。
【0043】本発明の第十二の実施形態を図12を用い
て説明する。
【0044】図12に示した双方向伝送用導波路フィル
ムは、図3のものと同様に導波路構造の導波方向両端そ
れぞれにおいて、フィルム面に対し±略45°の角度を
なすV字状に交差する2つの端面が加工されており、図
8のものと同様に上部コア層6A−1〜6A−4と下部
コア層6B−1〜6B−4とがコア層並び方向に離して
配置されており、図10のものと同様に上面導波路構造
の端面4A−1,4A−2と下面導波路構造の端面4B
−1,4B−2とが導波方向に少しずらして形成されて
いる。この双方向伝送用導波路フィルムには、半導体レ
ーザLDやPDなどの光素子が実装されている。ここで
は、上面導波路用の光素子LD11A−1〜11A−
4、PD12A−1〜12A−4は、いずれも上面に配
置され、下面導波路用の光素子LD11B−1〜11B
−4、PD12B−1〜12B−4いずれも下面に配置
されている。
【0045】本発明はこれまでに説明した実施形態に限
定されるものではなく、以下のような形態も取り得る。
【0046】まず、上面導波路と下面導波路とを伝搬す
る光信号は、図4のように互いに反対方向に伝搬するの
ではなく、互いに同一方向に伝搬するようにしてもよ
い。
【0047】各実施形態ではフィルム1の上面及び下面
にそれぞれ一層の導波路構造を設けたが、各導波路構造
はそれぞれ多層状に構成してもよい。
【0048】LD11A−1〜11A−4、LD11B
−1〜11B−4には半導体レーザ以外に、面発光型発
光ダイオード等の発光ダイオードを用いてもよい。
【0049】上部コア層2A−1〜2A−4の本数と下
部コア層2B−1〜2B−4の本数とはそれぞれ図示し
た4個に限定されないが、上下のコア層本数は等しい方
が温度変化に対する光学特性の変化を最小限に抑えるた
めによい。即ち、上面と下面との導波路構造のバランス
がとれていることが好ましい。その意味から、上面と下
面との導波路構造のパラメータ(コア層及びクラッド層
の屈折率、コア層の厚みと幅、クラッド層の厚み)が互
いに等しいことが望ましい。
【0050】図7〜図9において、UV光カット層8
A,8Bは低屈折率クラッド層3A−2,3B−2の表
面に形成されているが、低屈折率クラッド層3A−2,
3B−2中にUV光カット材を含ませてもよい。
【0051】フィルム1は、1枚で構成してもよいが、
上面用と下面用との2枚のフィルムを使用し、これら2
枚のフィルムを接着剤で互いに張り合わせてもよい。
【0052】図3、図6、図12のフィルム1に透明導
電膜を用いれば、電気的シールドをとることができるの
で、光素子への電気的ノイズによる劣化を抑えることが
できる。また、図1〜図12の上分クラッド層の上に導
電膜を形成してもよい。
【0053】
【発明の効果】本発明は次の如き優れた効果を発揮す
る。
【0054】(1)小型サイズの双方向伝送用導波路フ
ィルムを実現することができる。
【0055】(2)フィルムの上面と下面とで対称な構
成になっているので、温度変化に対して伸び縮みによる
アンバランスがなく、光学特性(光伝搬モード数、クラ
ッディングモード、マイクロベンディング損失)が安定
している。
【0056】(3)フィルムを介してその上面と下面と
に導波路が形成されているので、上面、下面の導波路を
上り回線と下り回線とに振り分ければ、上り回線と下り
回線との相互の光干渉がほとんどなくなる。
【0057】(4)フィルムを厚くすることにより上下
面間の光干渉を抑圧することができると共に、取り扱い
や固定方法、光素子の実装等が容易になる。
【0058】(5)導波路用材料としてフォトブリーチ
ング用ポリマ材料を用いることによって長尺の双方向伝
送用導波路フィルムを大気中で作ることができる。
【0059】(6)図3、図6、図12のような双方向
伝送用導波路フィルムを用いれば、上り回線用光素子は
上面に、下り回線用光素子は下面に分離して実装するこ
とができるので、上下面間の光干渉を小さくすることが
できる。また、光素子と双方向伝送用導波路フィルムと
の光学結合及びその結合調整と実装とが容易になる。即
ち、まず、下面に光素子を配置して双方向伝送用導波路
フィルムとの光学結合調整を行い、ついで上面に光素子
を配置して双方向伝送用導波路フィルムとの光学結合調
整を下面とは独立に行うことができる。
【0060】(7)(4)で述べたようにフィルムの厚
みを厚くすれば、例えば、図11に示すようにLD11
A−1〜11A−4とPD12B−1〜12B−4との
間隔を広くすることができる。同様に、LD11B−1
〜11B−4とPD12A−1〜12A−4との間隔を
広くすることができる。よって、互いの光素子間の干渉
を小さくすることができる。また、光素子から発生する
熱を放散するのに好都合である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態を示す双方向伝送用導
波路フィルムの(a)正面図、(b)側面図である。
【図2】本発明の第二の実施形態を示す双方向伝送用導
波路フィルムの(a)正面図、(b)側面図である。
【図3】本発明の第三の実施形態を示す双方向伝送用導
波路フィルムの(a)正面図、(b)側面図である。
【図4】本発明の第四の実施形態を示す双方向伝送用導
波路フィルムの(a)正面図、(b)側面図である。
【図5】本発明の第五の実施形態を示す双方向伝送用導
波路フィルムの(a)正面図、(b)側面図である。
【図6】本発明の第六の実施形態を示す双方向伝送用導
波路フィルムの(a)正面図、(b)側面図である。
【図7】本発明の第七の実施形態を示す双方向伝送用導
波路フィルムの(a)正面図、(b)左側面図、(c)
右側面図である。
【図8】本発明の第八の実施形態を示す双方向伝送用導
波路フィルムの(a)正面図、(b)左側面図、(c)
右側面図、(d)上面図である。
【図9】本発明の第九の実施形態を示す双方向伝送用導
波路フィルムの(a)正面図、(b)左側面図、(c)
右側面図、(d)上面図である。
【図10】本発明の第十の実施形態を示す双方向伝送用
導波路フィルムの(a)正面図、(b)左側面図、
(c)右側面図である。
【図11】本発明の第十一の実施形態を示す双方向伝送
用導波路フィルムの(a)正面図、(b)左側面図、
(c)右側面図である。
【図12】本発明の第十二の実施形態を示す双方向伝送
用導波路フィルムの(a)正面図、(b)左側面図、
(c)右側面図である。
【図13】従来の導波路フィルムの斜視図である。
【符号の説明】
1 フィルム 2A−1〜2A−4 上部コア層 2B−1〜2B−4 下部コア層 3A 上部ポリマクラッド層 3B 下部ポリマクラッド層 4−1、4−2 端面

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルムの上面及び下面に、低屈折率の
    クラッド層を有しそのクラッド層内に断面が略矩形状の
    高屈折率のコア層が所望間隔で少なくとも2つ埋め込ま
    れた導波路構造をそれぞれ構成したことを特徴とする双
    方向伝送用導波路フィルム。
  2. 【請求項2】 前記上面のそれぞれのコア層の位置と下
    面のそれぞれのコア層の位置とを相違させたことを特徴
    とする請求項1記載の双方向伝送用導波路フィルム。
  3. 【請求項3】 前記上面のコア層の数と下面のコア層の
    数とを等しく、前記フィルムの上下面の導波路構造パラ
    メータを互いに等しくしたことを特徴とする請求項1又
    は2記載の双方向伝送用導波路フィルム。
  4. 【請求項4】 前記導波路構造の導波方向両端を、フィ
    ルム面に対し略45°の角度で斜めに加工したことを特
    徴とする請求項1〜3いずれか記載の双方向伝送用導波
    路フィルム。
  5. 【請求項5】 前記上面のそれぞれのコア層を伝搬する
    光信号の伝搬方向と、下面のそれぞれのコア層を伝搬す
    る光信号の伝搬方向とを互いに反対方向或いは同一方向
    としたことを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の双
    方向伝送用導波路フィルム。
  6. 【請求項6】 前記コア層の一端より導波方向に略直角
    な方向から光信号を入力し、この光信号を略直角に曲げ
    て前記コア層内を伝搬させ、この光信号を前記コア層の
    反対端より導波方向に略直角で前記入力方向と同じ方向
    に曲げて出力させることを特徴とする請求項1〜5いず
    れか記載の双方向伝送用導波路フィルム。
  7. 【請求項7】 前記コア層の一端より導波方向に略直角
    な方向から光信号を入力し、この光信号を略直角に曲げ
    て前記コア層内を伝搬させ、この光信号を前記コア層の
    反対端より導波方向に略直角で前記入力方向とは反対の
    方向に曲げて出力させることを特徴とする請求項1〜5
    いずれか記載の双方向伝送用導波路フィルム。
  8. 【請求項8】 前記コア層としてフォトブリーチング用
    ポリマ材料を用い、このコア層の両側を埋めるクラッド
    層に紫外線光の照射されたフォトブリーチング用ポリマ
    材料を用いたことを特徴とする請求項1〜7いずれか記
    載の双方向伝送用導波路フィルム。
  9. 【請求項9】 前記クラッド層の表面に紫外線光カット
    材を含んだ層を形成するか、或いは前記クラッド層中に
    紫外線光カット材を含ませたことを特徴とする請求項8
    記載の双方向伝送用導波路フィルム。
  10. 【請求項10】 前記コア層を、そのコア層の一端から
    反対端までの間に、直線或いは曲線を含むパターンで形
    成したことを特徴とする請求項1〜9いずれか記載の双
    方向伝送用導波路フィルム。
  11. 【請求項11】 前記上面のコア層の端面と前記下面の
    コア層の端面との間に段差を設けたことを特徴とする請
    求項1〜10いずれか記載の双方向伝送用導波路フィル
    ム。
  12. 【請求項12】 前記フィルムの上面及び下面にそれぞ
    れ前記導波路構造を多層状に構成したことを特徴とする
    請求項1〜11いずれか記載の双方向伝送用導波路フィ
    ルム。
  13. 【請求項13】 前記コア層の端面に臨ませて発光素子
    或いは受光素子を設けたことを特徴とする請求項1〜1
    2いずれか記載の双方向伝送用導波路フィルム。
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