JP2002181129A - 支承装置 - Google Patents

支承装置

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JP2002181129A
JP2002181129A JP2000382302A JP2000382302A JP2002181129A JP 2002181129 A JP2002181129 A JP 2002181129A JP 2000382302 A JP2000382302 A JP 2000382302A JP 2000382302 A JP2000382302 A JP 2000382302A JP 2002181129 A JP2002181129 A JP 2002181129A
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laminated rubber
bearing device
bottom plate
top plate
rubber
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JP2000382302A
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English (en)
Inventor
Takehisa Toma
剛久 當摩
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IHI Corp
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IHI Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置全体を大きくすることなく大きな引き抜
き荷重に良好に対応することができる免震支承装置を提
供すること。 【解決手段】 天板11と底板12との間に積層ゴム1
0を配置し、鉛芯線13bを有する金属製ワイヤ13a
からなる連結具13によって天板11と底板12とを連
結して支承装置を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、橋梁や建築物など
の構造物を支える支承装置に関する。
【0002】
【従来の技術】支承装置は構造物と基礎との間に配置さ
れて、構造物の基礎に対する変位を、転がり、滑り、ゴ
ム等の機構によって許容している。このような支承装置
には、上下の部材を互いに滑らせることにより、基礎に
対する構造物の変位を円滑に行わせる機構の滑り支承
や、積層ゴムを2枚のフランジで挟んだ機構による支承
装置がある。
【0003】積層ゴムは、薄い鉄板とゴムシートとを交
互に何重にも重ね貼り合わせて形成されている。このゴ
ムシートは鉛直方向の体積変化を拘束されているため、
鉛直方向には固く水平方向には柔らかく変形できる性質
を有しているので、構造物の基礎に対する水平変位や角
変位を許容することができる。さらに、支承装置と構造
物とからなる振動系の固有周期を長くすることにより構
造物が受ける力を緩和でき、免震性を有している。
【0004】積層ゴムによる支承装置は、大きい構造物
などに対しては変形が過大になり、また振動の減衰効果
が不足するため、各種ダンパーと組み合わせて用いられ
ることが多い。エネルギーを吸収し変形を抑制するダン
パーとしては、オイルダンパー、鋼材ダンパー、鉛材ダ
ンパーなどが用いられる。鋼材ダンパーや鉛材ダンパー
は、塑性変形によって振動を減衰させて振動エネルギー
を吸収するものである。また鉛材ダンパーは、大きな変
形に対しても、原位置へ復帰する鉛材特有の性質によっ
て残留変形が小さいので、損傷を受けにくく装置交換の
必要がほとんどない。
【0005】円柱状の鉛プラグを鉛材ダンパーとして積
層ゴムの中央部に圧入した、鉛プラグ入り積層ゴムがあ
る。鉛プラグ入り積層ゴムは、振動による積層ゴムの変
形に伴い鉛プラグが塑性変形を繰り返すことによって振
動エネルギーを吸収するものであり、積層ゴムとダンパ
ーが一体になっているので、装置構成がコンパクトで施
工時の取り扱いが簡単な免震支承装置として広く実用さ
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の支
承装置は、構造物が上方に持ち上げられるような挙動を
した場合に加えられる引き抜き荷重に対して、十分耐え
うる構造となっていない。つまり従来の積層ゴムによる
支承装置に大きな引き抜き荷重が加えられると、積層ゴ
ムが剥離されるなどの問題が生じる。したがって、積層
ゴムが剥離しないようにするためには、単位面積あたり
の荷重を小さくして大きな引き抜き荷重にも耐えるよう
にする、すなわち積層ゴムの直径を大きくして支承装置
全体を大きくしなければならず、設計の自由度が小さく
なるなどの問題があった。
【0007】なお滑り支承は上下の部材が脱落するのを
防止するために、鉛直方向の相対移動を規制する爪を備
えているが、大きな引き抜き荷重に耐えるためには非常
に大きな爪を設けなければならない。したがってこのよ
うな爪を積層ゴムによる支承装置に設けることは装置の
大型化を招き、好ましくない。
【0008】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたもので、装置全体を大きくすることなく大きな引き
抜き荷重に良好に対応することができる免震支承装置を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1にかかる発明は、積層ゴムと、積層ゴムを
挟んで配置されるフランジと、積層ゴムを貫通してフラ
ンジ間を連結する線状部材からなる連結具とを備えるこ
とを特徴としている。この発明にかかる支承装置は、2
つのフランジを線状部材を介して連結する構造であるこ
とから、引き抜き荷重が作用したとき、その引き抜き荷
重は線状部材に対して作用するので、線状部材が引っ張
り応力(張力)に耐えればよく、積層ゴムの直径を大き
くせずコンパクトに構成できる。つまり、装置を大きく
することなく、大きな引き抜き荷重にも十分耐えること
が可能となる。
【0010】請求項2にかかる発明は、請求項1の支承
装置において、線状部材は、鉛芯線を有する金属製ワイ
ヤであることを特徴としている。この支承装置では、線
状部材によって引き抜き荷重に耐え、さらに鉛芯線によ
って免震性を高めたコンパクトな支承装置を得ることが
できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図を参照して説明する。図1は本発明による支承装
置の一実施形態を示している。この支承装置は、2つの
鉄製フランジ(天板11および底板12)と、この天板
11と底板12との間に配置された積層ゴム10と、天
板11と底板12とを連結する連結具13とを備えて構
成されている。
【0012】積層ゴム10は、複数の円盤状の薄い鉄板
10bとゴムシート10cを交互に積み重ね、例えば加
硫接着法などにより相互に1枚ずつ接着されていて、さ
らに表面を耐候性のよいゴムで被覆保護され、全体とし
て円柱状に形成されている。なおゴム材料には、機械的
強度が大きい天然ゴム系や、耐候性に優れるクロロプレ
ン系の合成ゴムが適している。この積層ゴム10の最上
面には構造物との接続のために天板11が取り付けら
れ、最下面には基礎との接続のために底板12が取り付
けられている。
【0013】積層ゴム10と天板11および底板12に
は、それぞれの中央部を鉛直方向に貫通する穴部10
a、11a、12aが形成され、この穴部10a、11
a、12aに連結具13が挿通されている。連結具13
は図2に示すように、軸中心に鉛芯線13bを有する金
属製ワイヤ13a(線状部材)である。この金属製ワイ
ヤ13aは複数の細い金属線を撚り合わせて形成され、
鉛芯線13bの変形を妨げない可撓性を備えている。
【0014】積層ゴム10と天板11および底板12の
穴部10a、11a、12aに挿通された連結具13の
両端には、天板11および底板12の穴部11a、12
aを通過不能な固定部材14が固着されている。したが
って天板11と底板12は連結具13および固定部材1
4によって鉛直方向の移動が拘束されている。なお固定
部材14を連結具13に固着するには、例えば連結具1
3(金属製ワイヤ13a)の両端にねじ溝(雄ねじ)を
転造し、予めねじ溝(雌ねじ)が形成された固定部材1
4に対してねじ固定した後に金属製ワイヤ13aの端部
をかしめることによって可能である。
【0015】上記構成の本実施形態の支承装置は、底板
12が基礎に取り付けられ、天板11が構造物に取り付
けられて、構造物を支承するものである。通常の支承状
態では、鉛直方向の体積変化を拘束されたゴムシート1
0cが鉛直方向には非常に固い性質を有し、積層ゴム1
0が構造物の重量を支えている。この支承装置に、地震
時など水平方向の振動や変位を与えられたときは、水平
方向には柔らかい性質を有する積層ゴム10が変位を許
容し振動を減衰させるとともに、連結具13の鉛芯線1
3bが変形して振動エネルギーを吸収するので、構造物
に伝わる振動を小さくすることができる。
【0016】また、引き抜き方向の荷重が加えられたと
きは、天板11と底板12を連結する連結具13の金属
製ワイヤ13aが引き抜き荷重に耐え、天板11と底板
12が鉛直方向(引き抜かれる方向)に引き離されるの
を防ぐので、積層ゴム10のゴムシート10cと鉄板1
0bとが剥離したり、積層ゴム10と天板11や底板1
2が剥離したりするのを防止することができる。
【0017】以上のように、本支承装置では、連結具1
3が鉛芯線13bを有するので優れた振動減衰効果を有
し、さらに連結具13が金属製ワイヤ13aによってフ
ランジを連結し鉛直方向に拘束するので大きな引き抜き
荷重に耐えることができる。
【0018】なお、前記の実施形態において示した各構
成部材の組み合わせ等は一例であって、本発明の趣旨か
ら逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更
可能である。実施形態では1本の線状部材によってフラ
ンジを連結したが、線状部材の本数は複数でもよく、例
えば周方向に所定ピッチずつ複数の線状部材を離間して
設置する構成としてもよい。また、積層ゴムは、本実施
形態のように水平変形特性に方向性が生じない丸形でも
よいが、これに限らず建物に対する収まりがよい角形を
用いてもよい。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1にかかる
支承装置は、積層ゴムによって振動を減衰するととも
に、積層ゴムを挟んで設置されるフランジを線状部材で
連結するので、線状部材によって大きな引き抜き荷重に
耐え、積層ゴムの剥離などを防止することができる。し
たがって、全体の大きさを大きくせずに引き抜き荷重に
耐える支承装置を得ることができる。
【0020】請求項2にかかる支承装置は、鉛芯線を有
する金属製ワイヤから線状部材を形成するため、鉛芯線
の変形によって振動を減衰するとともに、この鉛芯線の
変形を妨げない金属製ワイヤによって大きな引き抜き荷
重に耐えることができる。したがって、全体の大きさを
大きくせずに、引き抜き荷重に耐え優れた振動減衰効果
を有する支承装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる支承装置の一実施形態を示す
縦断面図である。
【図2】 図1の線状部材の構成を示す横断面図であ
る。
【符号の説明】
10 積層ゴム 10a 穴部 10b 鉄板 10c ゴムシート 11 天板(フランジ) 11a 穴部 12 底板(フランジ) 12a 穴部 13 連結具 13a 金属製ワイヤ(線状部材) 13b 鉛芯線 14 固定部材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 積層ゴムと、該積層ゴムを挟んで配置さ
    れるフランジと、前記積層ゴムを貫通して前記フランジ
    間を連結する線状部材を有する連結具とを備えることを
    特徴とする支承装置。
  2. 【請求項2】 前記線状部材は、鉛芯線を有する金属製
    ワイヤであることを特徴とする請求項1記載の支承装
    置。
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