JP2002181091A - 摩擦材アセンブリ - Google Patents

摩擦材アセンブリ

Info

Publication number
JP2002181091A
JP2002181091A JP2000375465A JP2000375465A JP2002181091A JP 2002181091 A JP2002181091 A JP 2002181091A JP 2000375465 A JP2000375465 A JP 2000375465A JP 2000375465 A JP2000375465 A JP 2000375465A JP 2002181091 A JP2002181091 A JP 2002181091A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
friction material
hardness
difference
joining surface
backing plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000375465A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Fujikawa
裕之 藤川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo SEI Brake Systems Inc
Original Assignee
Sumitomo SEI Brake Systems Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo SEI Brake Systems Inc filed Critical Sumitomo SEI Brake Systems Inc
Priority to JP2000375465A priority Critical patent/JP2002181091A/ja
Publication of JP2002181091A publication Critical patent/JP2002181091A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Braking Arrangements (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 鳴きの抑制効果を有する摩擦材アセンブリを
一般的な製造方法を用いて容易に作れるようにする。 【解決手段】 バッキングプレート2の摩擦材接合面の
位置を中央部(面4aの部分)で高く、両端部又は両端
部を含む外周部(面4bの部分)で低くし、その面の高
低差hを利用して摩擦材3のモールド成形時に原料に加
わる圧力に差を生じさせて面4bに乗る部分の摩擦材の
硬度を面4aに乗る部分の硬度よりも低くした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、鉄道車両、トラ
ック、乗用車、産業機械等のブレーキや回転の伝達、切
り離しを行うクラッチなどに採用されるバッキングプレ
ートを備えた摩擦材アセンブリに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ブレーキ、クラッチ等の摩擦材
は、ミネラルファイバ、スチールファイバ、ガラスファ
イバなどの中から選択された1種或いは複数種の無機フ
ァイバや、無機ファイバとアラミド繊維などの有機ファ
イバの混合物をファイバ基材とし、そのファイバ基材
と、グラファイト、硫酸バリウム等の摩擦調整材並びに
充填材をフェノール樹脂等の熱硬化性バインダで結合、
成形して作られる。また、その摩擦材は、多くの場合、
バッキングプレートに接合一体化し、摩擦材アセンブリ
として提供される。
【0003】ところで、摩擦材に対しては、ブレーキ、
クラッチの効きが良い、鳴きなどのノイズが発生せず快
適性に富むなどの特性が求められる。
【0004】上記の要求特性のうち、鳴きについては、
制動時の摩擦材とロータの面当りの状況が大きな影響を
及ぼすことが知られている。特に、摩擦材の外周の当り
が他の部位よりも強いと鳴きが発生し易い。そこで、摩
擦材の外周部を柔らかくしてロータとの当りを弱くする
ことが考えられるが、同一原料を用いて外周部と中央部
の硬度に差を付けるのは容易ではない。
【0005】例えば、特開平2−134426号は、熱
成形工程において外周部成形用中型の温度を、上型、下
型の温度よりも低く制御する方法や、外周部の原料投入
量を中央部に比べて少なくする方法で前述の硬度差を生
じさせることを述べているが、前者の方法は、中型の温
度を、上型、下型の温度と異ならせるので温度管理が複
雑になり、また、後者の方法は、原料の秤量投入が複雑
になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記に鑑
みてなされたものであって、通常用いられている製造方
法で摩擦材の両端部や両端部を含む外周部を中央部より
も柔らかくして鳴きの抑制効果を高められるようにした
摩擦材アセンブリを提供することを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明においては、無機ファイバ、有機ファイ
バ、金属ファイバの中から選んだファイバ基材、摩擦調
整材、充填材及びバインダーレジンを原料とする非石綿
系摩擦材をモールド成形してバッキングプレートに接合
一体化した摩擦材アセンブリにおいて、前記バッキング
プレートの摩擦材接合面の位置を中央部で高く、両端部
又は両端部を含む外周部で低くし、その面高さの差でモ
ールド成形時に摩擦材の原料に加わる圧力に差を生じさ
せて摩擦材の両端部又は両端部を含む外周部の硬度を中
央部の硬度よりも低下させたのである。
【0008】なお、摩擦材接合面の高さの差は、0.2
mm以上、3mm以下、より好ましくは0.5mm以
上、1.5mm以下にするのが望ましい。
【0009】また、摩擦材接合面の面高さの変化領域が
当該接合面の両端から2mm以上、20mm以下の範囲
で内寄りにずれた位置にあるようにするのも望ましい。
【0010】
【作用】摩擦材アセンブリの製造は、一般に、摩擦材の
原料混合物を所定量秤量して金型に投入し、これを熱プ
レスにより成形し、同時にバッキングプレートに接着さ
せる方法で行われる。このときに使用するバッキングプ
レートは通常均一厚みであり、それを用いて成形を行う
と、原料混合物の各部に均一に圧力が作用して摩擦材の
硬さ(代用特性での硬度)は各部で均一になる。
【0011】これに対し、この発明で採用したバッキン
グプレートは、摩擦材接合面の位置が低い両端部又は両
端部を含む外周部では、原料混合物の圧縮比が面位置の
高い中央部のそれよりも小さくなり、また、そのために
両端部や両端部を含む外周部では原料混合物に加わる圧
力が中央部に比べて低減され、圧力が低い分バインダー
レジンの浸透性も小さくなって当該部位の硬度が中央部
のそれよりも低くなる。従って、成形用の金型に温度差
をつけたり、原料混合物の投入量に差をつけたりしなく
ても摩擦材に硬度差を生じさせて鳴きの抑制効果を高め
ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1に、この発明の実施形態を示
す。この摩擦材アセンブリ1は、バッキングプレート2
と、そのプレートの前面に接合一体化した摩擦材3とか
ら成る。摩擦材3は、原料混合物や予備成形品を金型
(図示せず)に入れ、熱プレスにより成形して金型にセ
ットしたバッキングプレート2に接着一体化させてい
る。
【0013】バッキングプレート2は、プレート中央部
の摩擦材接合面4aの位置をプレート両側部の摩擦材接
合面4bの位置よりも所定量h高くしている。
【0014】図2に示すように、プレート両端部を含む
外周部の摩擦材接合面4cの位置を、その面に囲まれる
中央部の接合面4dよりも所定量h低くしてもよい。
【0015】また、接合面の高さの差hは、図1、図2
のように、プレート厚みを変化させて生じさせてもよい
し、図3に示すように、バッキングプレート2をハーフ
シャー加工(打ち出し加工)して生じさせることもでき
る。
【0016】摩擦材の両端部又は両端部を含む外周部と
中央部との間に生じさせる硬度差は、ロックウェル硬度
でHRS5〜20程度にするのが好ましく、その好まし
い硬度差を一般的な製造方法を用いて生じさせるため、
前述の面高さの差hは、0.2mm以上、3mm以下、
より好ましくは0.5mm以上、1.5mm以下にする
のがよい。
【0017】その差hが0.2mmよりも小さいと硬度
差が現れず、一方、その差hが3mmを超えると、摩擦
材の両端部や両端部を含む外周部が強度不足となり、外
観でも軟弱さが確認できるようになる。
【0018】また、摩擦材接合面の両端から面高さ変化
域までのロータ接線方向寸法xが2mm以下の時にも硬
度差が現れず、一方、その寸法差xが20mmを超える
と、硬度を下げようとする領域が広くなり過ぎて、硬度
を高くしようとする領域の確保ができない。寸法xの最
適値は5〜10mmであるが、接合面のロータ半径方向
の内周縁及び/または外周縁から面高さ変化域までの寸
法dは上記の範囲外にしても差し支えない。
【0019】このようなバッキングプレート2をセット
した金型に原料混合物を投入し、これを通常の方法で圧
縮して成形すると、摩擦材接合面の位置が高い部分と低
い部分における圧縮比、成形圧、バインダーレジンの浸
透性に差が生じて図1の接合面4bや図2の接合面4c
に乗る部分の硬度が図1の接合面4a、図2の接合面4
dに乗る部分の硬度よりも低くなる。
【0020】−実施例− 以下に、より詳細な実施例について、比較例と対比しな
がら説明する。
【0021】実施例、比較例としてそれぞれ3つずつ作
成した試料の摩擦材の原料成分及び分量を表1に示す。
その原料を用い、原料混合→熱成形→硬化の工程を経
て、図2に示す形状の摩擦材アセンブリを製造した。各
試料に採用したバッキングプレートの摩擦材接合面の面
高さの差(図2(b)のh)と、摩擦材接合面の両端か
ら面高さ変化域までのロータ接線方向寸法(図2(b)
のx)を表2に示す。
【0022】製造工程における原料混合は、レーディゲ
ミキサで行った。また、熱成形は、160℃に加熱した
金型にバッキングプレートをセットして金型に所定量の
原料混合物を投入し、適当なタイミングで圧抜き及びガ
ス抜きを行い、一定圧力で10分間加圧した。このとき
の成形圧は、10MPaとした。これは、成形後の摩擦
材が計算上、15%の気孔率を有するものになる圧力で
ある。硬化は、230℃で3時間かけて行った。
【0023】こうして得られた各摩擦材アセンブリの特
性を表2にまとめた。その表2から判るように、実施例
1〜3はバッキングプレートの摩擦材接合面に、適切な
位置で適切な高低差を生じさせたことにより、通常の製
造方法で成形後の摩擦材の外周部の硬度が中央部の硬度
よりも低くなっており、その結果、鳴き試験において良
好な抑制効果が発揮されている。また、軟弱部の発生も
回避されている。
【0024】なお、鳴き試験は、実車にて制動前ロータ
温度40±10℃、速度20±5km/hにて、液圧
0.5±0.2MPaの制動力をかけて制動を繰り返
し、鳴き発生の有無を確認した。。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【発明の効果】以上述べたように、この発明の摩擦材ア
センブリは、バッキングプレートの摩擦材接合面に高低
差をつけ、その高低差を利用して摩擦材の両端部や両端
部を含む外周部の硬度を中央部の硬度よりも低下させた
ので、通常の製造方法を用いて鳴きの抑制効果を有する
ものを容易に作ることができ、生産性やコスト面で有利
になると云う効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)この発明の摩擦材アセンブリの実施形態
を示す正面図 (b)同上のアセンブリの断面図
【図2】(a)他の実施形態の正面図 (b)同じく断面図
【図3】更に他の実施形態の断面図
【符号の説明】
1 摩擦材アセンブリ 2 バッキングプレート 3 摩擦材 4a プレート中央部の摩擦材接合面 4b プレート両側部の摩擦材接合面 4c 外周部の摩擦材接合面 4d 中央部の摩擦材接合面 h 接合面の高低差 x 接合面の両端から高さ変化域までの寸法
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 3/14 530 C09K 3/14 530 F16D 69/00 F16D 69/00 A // C08L 61:04 C08L 61:04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機ファイバ、有機ファイバ、金属ファ
    イバの中から選んだファイバ基材、摩擦調整材、充填材
    及びバインダーレジンを原料とする非石綿系摩擦材をモ
    ールド成形してバッキングプレートに接合一体化した摩
    擦材アセンブリにおいて、前記バッキングプレートの摩
    擦材接合面の位置を中央部で高く、両端部又は両端部を
    含む外周部で低くし、その面高さの差でモールド成形時
    に摩擦材の原料に加わる圧力に差を生じさせて摩擦材の
    両端部又は両端部を含む外周部の硬度を中央部の硬度よ
    りも低下させたことを特徴とする摩擦材アセンブリ。
  2. 【請求項2】 摩擦材の両端部又は両端部を含む外周部
    の硬度を中央部の硬度に比べてロックウェル硬度でHR
    S5〜20低くした請求項1記載の摩擦材アセンブリ。
  3. 【請求項3】 バッキングプレートの摩擦材接合面に生
    じさせる面高さの差を0.2mm以上、3mm以下にし
    た請求項1又は2記載の摩擦材アセンブリ。
  4. 【請求項4】 摩擦材接合面の面高さの変化領域が当該
    接合面の両端から2mm以上、20mm以下の範囲で内
    寄りにずれた位置にある請求項1又は2に記載の摩擦材
    アセンブリ。
JP2000375465A 2000-12-11 2000-12-11 摩擦材アセンブリ Pending JP2002181091A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000375465A JP2002181091A (ja) 2000-12-11 2000-12-11 摩擦材アセンブリ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000375465A JP2002181091A (ja) 2000-12-11 2000-12-11 摩擦材アセンブリ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002181091A true JP2002181091A (ja) 2002-06-26

Family

ID=18844477

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000375465A Pending JP2002181091A (ja) 2000-12-11 2000-12-11 摩擦材アセンブリ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002181091A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101442945B1 (ko) * 2010-07-05 2014-09-23 미쓰비시덴키 가부시키가이샤 브레이크 라이닝 및 그 제조방법

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101442945B1 (ko) * 2010-07-05 2014-09-23 미쓰비시덴키 가부시키가이샤 브레이크 라이닝 및 그 제조방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5183900B2 (ja) ノンアスベスト摩擦部材
JP4766925B2 (ja) 摩擦材の製造方法
US4747476A (en) Methods of making clutch driven plates
US6260674B1 (en) Friction material
KR100776485B1 (ko) 마찰부재의 제조방법
KR101777418B1 (ko) 디스크 브레이크 패드의 제조 방법
JP2002181091A (ja) 摩擦材アセンブリ
JP4412475B2 (ja) 摩擦材
JP5393435B2 (ja) ディスクブレーキパッド
JPH11322960A (ja) 摩擦材
JPH11303913A (ja) 摩擦部材用金型、摩擦材仮成形品用金型、摩擦部材の製造方法及び摩擦材仮成形品の製造方法
JP2003127161A (ja) 摩擦材の熱成形用金型及び摩擦材の成形方法
JP3195671B2 (ja) ディスクブレーキパッドの成形法
JPH02134426A (ja) 摩擦材及びその製造方法
JP4171961B2 (ja) 樹脂製クラッチフェーシング及びその製造方法
JPH07304090A (ja) 摩擦材の熱成形方法及び熱成形金型
JPH109312A (ja) ディスクブレーキパッドの製造法
JP6575142B2 (ja) 非石綿系摩擦材
JP2776691B2 (ja) 摩擦材
JP2002295557A (ja) ブレーキ摩擦材の製造方法および製造装置
CN117836535A (zh) 底层材料和摩擦部件
JP2003097614A (ja) ディスクブレーキ用パッドとその製造方法
JP2000073048A (ja) 摩擦材及びその製造法
JP2003083374A (ja) 摩擦部材の製造方法
JP2003001659A (ja) 摩擦材の製造方法及び熱成形用金型