JP2002178369A - 射出装置およびそれを用いた射出成形機 - Google Patents

射出装置およびそれを用いた射出成形機

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JP2002178369A
JP2002178369A JP2000383890A JP2000383890A JP2002178369A JP 2002178369 A JP2002178369 A JP 2002178369A JP 2000383890 A JP2000383890 A JP 2000383890A JP 2000383890 A JP2000383890 A JP 2000383890A JP 2002178369 A JP2002178369 A JP 2002178369A
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injection
nozzle
mold
heating cylinder
rotation
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Koichi Kakinaka
宏一 柿中
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Meiki Seisakusho KK
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/1781Aligning injection nozzles with the mould sprue bush

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 型締力等に起因する金型の変位に際して、金
型にノズルタッチせしめた射出ノズルやノズルタッチ部
位の損傷が防止されて、目的とする射出成形を安定して
行うことの出来る、新規な構造の射出装置を提供するこ
と。 【解決手段】 加熱筒78の先端部分に回動可能に配設
せしめた回動部材112に対して射出ノズル80を支持
せしめることにより、回動部材112の回動に基づい
て、射出ノズル80のノズル孔94の開口方向が、樹脂
通路の連通状態を維持しつつ、金型14,16の変位に
伴って変更され得るようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、合成樹脂の射出成形に用いられ
る射出装置と、かかる射出装置を備えた射出成形機に係
り、特に、ノズルタッチせしめた金型の型締力等に起因
する変位に対しても有利に追従し得て、安定した射出成
形作動を実現せしめ得る、新規な構造の射出装置と、か
かる射出装置を備えた射出成形機に関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、合成樹脂材料を射出成形して所
定の成形品を得るに際しては、一対の金型を型開閉作動
および型締作動せしめる型締装置と、樹脂材料を加熱溶
融して計量後に射出せしめる射出装置とを、併せ備えた
射出成形機が用いられており、型締装置によって型締め
した金型に形成された成形キャビティに対して、射出装
置から溶融樹脂材料を射出充填して、冷却,固化せしめ
た後に型開きすることにより、目的とする成形品を得る
ようになっている。
【0003】ところで、かかる射出成形機における型締
装置は、例えば、互いに離隔して対向配置された固定盤
と受圧盤を複数本のタイバーで連結すると共に、それら
固定盤と受圧盤の間に可動盤を配設してタイバーで案内
せしめることにより、可動盤の固定盤に対する接近/離
隔方向の相対変位を許容せしめる一方、互いに対向配置
せしめた固定盤と可動盤に一対の金型(固定金型と可動
金型)を装着して、受圧盤によって支持せしめた型締ユ
ニットによる駆動力を可動盤に及ぼして固定盤と可動盤
の間で一対の金型に型締力を作用せしめるようになって
いる。
【0004】また一方、射出成形機における射出装置
は、一般に、ヒータを配した加熱筒に射出スクリュを挿
入配置せしめて、かかる射出スクリュを中心軸回りに回
転駆動すると共に、軸方向前方に駆動せしめることによ
って、加熱筒内に供給されて加熱溶融せしめられた溶融
樹脂を、加熱筒の先端部分に取り付けられた射出ノズル
のノズル孔から射出せしめるようになっている。そし
て、かかる射出装置は、成形に際して、上述の型締装置
によって型締保持された金型に対して射出ノズルの先端
部が当接(ノズルタッチ)せしめられることとなり、そ
れによって、射出装置のノズル孔から射出される溶融樹
脂が、金型に設けられたスプルからランナを通じて金型
の成形キャビティに充填されることとなる。
【0005】ところが、このような射出装置において
は、射出ノズルを金型にノズルタッチせしめた状態下
で、型締装置によって保持された金型と射出装置の射出
ノズルの間に相対的な位置変化が生ぜしめられる場合が
あり、特に、かかる金型と射出ノズルの相対的な位置変
化が射出ノズルの中心軸に直交する方向等に生ぜしめら
れると、射出ノズルに対して軸直角方向の外力が及ぼさ
れることから、高い寸法精度が要求されるノズルタッチ
面に傷等が発生するおそれがあり、最悪の場合には射出
ノズルに折れ等の損傷が発生するおそれのあることが、
明らかとなった。
【0006】
【解決課題】ここにおいて、本発明は上述の如き事情を
背景として為されたものであって、その解決課題とする
ところは、射出装置を金型にノズルタッチせしめた状態
下で射出ノズルに及ぼされる外力が有利に軽減乃至は防
止され得て、ノズルタッチ面や射出ノズルの損傷が効果
的に回避され得る、新規な構造の射出装置および射出成
形機を提供することにある。
【0007】
【解決手段】以下、このような課題を解決するために為
された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各
態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の
組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至
は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることな
く、明細書全体および図面に記載され、或いはそれらの
記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づ
いて認識されるものであることが理解されるべきであ
る。
【0008】すなわち、射出装置に関する本発明の特徴
とするところは、加熱筒に射出スクリュ乃至は射出プラ
ンジャを挿入配置せしめて、該射出スクリュ乃至は射出
プランジャの軸方向前方への駆動によって、該加熱筒内
の溶融樹脂を該加熱筒の先端部分に取り付けられた射出
ノズルのノズル孔から射出せしめるようにした射出装置
において、前記加熱筒の先端部分に形成されて前記溶融
樹脂を前記ノズル孔に導く樹脂通路上に回動部材を配設
せしめて、該回動部材を該加熱筒の中心軸に交差する方
向に延びる回動軸の回りに回動可能とすると共に、該回
動部材によって前記射出ノズルを支持せしめることによ
り、該回動部材の回動に基づいて、該射出ノズルのノズ
ル孔の開口方向が、前記樹脂通路の連通状態を維持しつ
つ変更され得るようにしたことにある。
【0009】このような本発明に従う構造とされた射出
装置においては、加熱筒の先端に取り付けられた射出ノ
ズルだけが、加熱筒から独立的に回動軸回りの揺動変位
を許容されることとなり、それ故、金型にノズルタッチ
される射出ノズルの先端部においても、加熱筒を含む射
出装置本体の位置を固定したままで、所定量の変位が許
容されることとなる。
【0010】従って、本発明の射出装置においては、回
動部材の回動に基づいて許容される射出ノズルの先端部
における変位許容方向を、例えばノズルタッチされる金
型の型締等に伴う移動方向に合わせて設定することによ
り、ノズルタッチ状態下で金型が変位せしめられた際に
も、射出ノズルの先端が金型に追従して変位せしめられ
得ることとなり、それによって、ノズルタッチ部位にお
ける射出ノズルと金型のカジリ等に起因するノズルタッ
チ面の損傷や、射出ノズルへの過大な応力作用に起因す
る射出ノズルの損傷が、何れも有利に軽減乃至は解消さ
れ得て、良好なる射出成形が実現され得るのである。
【0011】なお、回動軸と加熱筒の中心軸との交差角
度は、射出ノズルに要求される変位方向を考慮して適宜
に設定されることとなるが、加熱筒の中心軸方向に及ぼ
される当接力でノズルタッチせしめられる一般的な射出
装置では、加熱筒の中心軸に対して回動軸が直交するよ
うに設定されることが望ましい。また、樹脂通路の連通
状態を維持しつつ射出ノズルの開口方向を変更せしめる
回動軸の具体的構造は、特に限定されるものでないが、
例えば、加熱筒の先端部分の樹脂通路に交差する状態で
回動部材を配設すると共に、該回動部材を貫通して樹脂
通路の一部を形成する一方、該回動部材に対して射出ノ
ズルを螺着等によって固定的に突設すると共に、該射出
ノズルのノズル孔に対して、回動部材に貫通形成された
樹脂通路を接続連通せしめるに際して、回動部材が所定
量だけ回動せしめられた場合でも、加熱筒に形成された
樹脂通路と回動部材に形成された樹脂通路の接続部位に
おいて十分な通路断面積が確保され得るように、かかる
接続部位における樹脂通路の大きさ(通路断面積や形
状)を設定すること等によって、有利に実現され得る。
【0012】また、本発明に従う構造とされた射出装置
においては、前記回動部材を所定の回動位置に弾性的に
保持せしめ得る弾性的位置決め手段を設けることが望ま
しい。このような弾性的位置決め手段を採用することに
より、射出ノズルに対して外力が作用した場合の該射出
ノズルの回動変位を許容しつつ、外力が作用していない
初期状態下において、射出ノズルの突出方向を一方向に
設定することが出来るのであり、それ故、かかる弾性的
位置決め手段を採用すれば、例えば射出装置の射出ノズ
ルを金型に対してノズルタッチせしめる作動等の安定化
が図られ得る。なお、弾性的位置決め手段の具体的構造
は、何等限定されるものでなく、板ばねや皿ばね、コイ
ルスプリングなど、従来から公知の各種の弾性部材を利
用して、射出ノズルに対して弾性的な位置決め作用を付
与せしめ得る各種の構造が採用可能である。
【0013】更にまた、本発明に従う構造とされた射出
装置においては、前記弾性的位置決め手段によって、前
記回動部材が、前記回動軸回りにおける回動範囲内の所
定の中間位置に対して弾性的に保持されるようにするこ
とが望ましい。このような特定の弾性的位置決め手段を
採用すれば、射出ノズルが、かかる弾性的位置決め手段
によって弾性的に設定された特定の突出位置から、回動
軸回りにおける両方向の変位が許容されることとなり、
それ故、射出ノズルに対して何れの方向の外力が及ぼさ
れた場合でも、射出ノズルの回動変位に基づく損傷回避
効果が発揮され得るのである。
【0014】すなわち、前記弾性的位置決め手段によっ
て、射出ノズルを回動軸回りにおける一方の回動端に対
して弾性的に保持せしめた構成は、例えば、射出ノズル
に対する外力の作用方向が一方の側だけに限定されるよ
うな場合には、勿論、かかる構成によって、前述の如き
射出ノズルの回動変位に基づく損傷回避効果が有効に発
揮されることとなるが、上述の如く、射出ノズルを回動
範囲内の所定の中間位置に対して弾性的に保持せしめた
構成を採用することによって、射出ノズルに対して回動
軸回りの両側に向かう外力が作用せしめられる場合にお
いても、射出ノズルの回動変位に基づく損傷回避効果が
有効に発揮され得るのである。
【0015】さらに、本発明に係る射出装置において、
前記弾性的位置決め手段としては、例えば、前記回動部
材に対して、その回動軸から離隔する方向に延び出すア
ーム部を固設せしめて、前記弾性的位置決め手段による
弾性的な保持力が該アーム部に及ぼされるようにした構
成が、有利に採用される。このように回動軸から外方に
突設したアーム部に対して弾性的な保持力を及ぼすこと
により、弾性的位置決め手段を構成するスプリング等の
弾性力を回動軸に対してモーメントとして有利に及ぼす
ことが可能となる。
【0016】一方、射出成形機に関する本発明の特徴と
するところは、一対の金型に対して相対的な接近/離隔
方向の駆動力を及ぼして、かかる一対の金型を型開閉作
動および型締作動せしめるようにした型締装置と、加熱
筒に射出スクリュ乃至は射出プランジャを挿入配置せし
めて、該射出スクリュ乃至は射出プランジャの軸方向前
方への駆動によって、該加熱筒内の溶融樹脂を該加熱筒
の先端部分に取り付けられた射出ノズルのノズル孔から
射出せしめるようにした射出装置とを、含んで構成され
て、該射出装置における射出ノズルを、前記型締装置に
おける一対の金型に対して、かかる一対の金型の相対的
な接近/離隔方向に対して傾斜した方向でノズルタッチ
せしめるようにした射出成形機において、上述の如き本
発明に従う構造とされた射出装置を採用すると共に、該
射出装置における前記回動部材の回動中心軸を、前記一
対の金型の相対的な接近/離隔方向に対して直角な方向
に設定せしめて、該回動部材の該回動中心軸回りの回動
に基づいて、前記射出ノズルにおける前記ノズル孔の開
口方向が該一対の金型の相対的な接近/離隔方向で変化
せしめられるようにしたことを、特徴とする。
【0017】このような本発明に従う構造とされた射出
成形機においては、射出装置をノズルタッチせしめた状
態下で、型締力の作用等に起因する金型のノズルタッチ
位置の変化が、射出ノズルの中心軸に直交する方向等に
生ぜしめられた場合でも、射出ノズルの回動軸回りの変
位に基づいて、射出ノズルの先端部分が追従して変位せ
しめられ得るのであり、それによって、ノズルタッチ面
や射出ノズル等の損傷が防止されると共に、目的とする
射出成形作動の安定化が図られ得るのである。
【0018】また、本発明に従う射出成形機において
は、例えば、前記型締装置において、前記一対の金型を
鉛直方向で相対的に接近/離隔せしめられるようにする
と共に、前記射出装置における前記加熱筒を水平方向に
配設せしめて、該射出装置の前記射出ノズルが、該型締
装置によって型締めされた該一対の金型に対して水平方
向にノズルタッチせしめられるようにした構成が、好適
に採用される。このような構成に従えば、型締力の作用
によって金型が変位せしめられる方向に対して、射出装
置の加熱筒が、略直交する方向からノズルタッチせしめ
られる竪形型締装置を備えた射出成形機において、型締
力の作用に起因するノズルタッチ位置の変位に対して、
射出ノズルが有利に追従変位せしめられ得るのである。
【0019】更にまた、本発明は、前記型締装置が、前
記一対の金型を相対的に接近/離隔方向に案内する複数
本のタイバーを備えており、型締力を受ける金型が、か
かる型締力を及ぼす型締ユニット本体に対して、それら
のタイバーを介して連結されているようにした構造の射
出成形機に対して、有利に適用され得る。即ち、このよ
うな構造の射出成形機においては、型締力の作用に伴う
タイバーの機械的な伸び(撓み)に起因してノズルタッ
チ位置が変位し易いが、かかる射出成形機に本発明を適
用することによって、タイバー式の型締装置の利点を損
なうことなく、射出装置等の損傷を防止せしめて、目的
とする射出成形作動を安定して行うことが可能となるの
である。
【0020】
【発明の実施形態】以下、本発明を更に具体的に明らか
にするために、本発明の実施形態について、図面を参照
しつつ、詳細に説明する。
【0021】先ず、図1には、本発明の一実施形態とし
ての射出成形機が示されている。かかる射出成形機は、
竪形型締装置10と射出装置12を備えており、図1中
に仮想線で示されているように、竪形型締装置10によ
って型締めされた上下一対の金型14,16に対して、
射出装置12がノズルタッチせしめて、かかる金型1
4,16の型合わせ面間に形成された成形キャビティに
溶融樹脂を射出充填することによって、目的とする製品
を射出成形し得るようになっている。
【0022】より詳細には、竪形型締装置10は、基台
ベース18上に固定的に設置されたベース盤20を備え
ており、このベース盤20の四隅に位置して4本のタイ
バーとしてのコラム22が鉛直上方に延び出して固設さ
れている。なお、4本のコラム22の上端部は、アッパ
プレート24によって相互に連結補強されている。ま
た、コラム22の下端部近くは、矩形枠板形状の補強枠
体26によって相互に連結補強されている。
【0023】また、ベース盤20とアッパプレート24
の間には、上側可動盤28と下側可動盤30が、それぞ
れ、4本のコラム22で囲まれた領域で水平方向に広が
って配設されており、上側支持枠体32と下側支持枠体
34を介して、4本のコラム22によって鉛直方向に案
内されつつ変位可能とされている。即ち、上下の支持枠
体32,34は、四角部分に配したL字形のガイドプレ
ート36をH形鋼38で相互に連結固定せしめた剛性の
矩形枠体形状を有しており、核ガイドプレート36が各
コラム22に固設されたリニア軸受40,40で案内さ
れることによって、鉛直方向に移動可能とされている。
また、かかる上下の支持枠体32,34の中空内部に位
置して上下の可動盤28,30が配設されており、支持
枠体32,34から内方に突設された4本の連結支持ピ
ン42が、可動盤28,30に固設されたガイドスリー
ブ44に嵌め込まれている。これにより、上下の可動盤
28,30が、熱収縮を許容せしめられた状態で,上下
の支持枠体32,34に対して、同一中心軸上で相対的
に位置決めされて鉛直方向で相対変位不能に連結されて
おり、以て、かかる上下の可動盤28,30が、互いに
独立して、コラム22に沿って鉛直方向に変位可能に配
設されているのである。
【0024】更にまた、図2に示されているように、上
側可動盤28と各コラム22の間には、ロック機構44
が装着されており、これらのロック機構44によって、
上側可動盤28が、4本のコラム22に対して直接的に
固定可能とされて、鉛直方向で位置決め固定可能とされ
ている。即ち、かかるロック機構44は、上側可動盤2
8の中心軸46から各コラム22に向かって延びる交線
48,48上で滑動可能とされた係合ブロック50を備
えており、かかる係合ブロック50が駆動シリンダ51
によって往復駆動されるようになっている。そして、係
合ブロック50がコラム22に向かって接近方向に駆動
されることにより、係合ブロック50の先端面に形成さ
れた係止歯が、コラム22に固設された係止プレート5
2に噛合係止されることにより、上側可動盤28が、4
本のコラム22に対して、それぞれロック機構44を介
して、鉛直方向に固定され得るようになっている。
【0025】さらに、上側可動盤28とベース盤20の
間には、型開閉駆動手段としての一対の型開閉用シリン
ダ機構53,53が配設されている。そして、これら型
開閉用シリンダ機構53,53の駆動力が、上側支持枠
体32から連結支持ピン42,42を介して上側可動盤
28に及ぼされることにより、ロック機構44を解除せ
しめた状態下で、上側可動盤28が鉛直方向に往復駆動
せしめられるようになっている。
【0026】また一方、下側可動盤30とベース盤20
の間には、型締駆動手段(型締ユニット)としての4つ
の型締用シリンダ機構54が配設されている。かかる型
締用シリンダ機構54は、復動型の油圧シリンダ機構に
よって構成されており、下側可動盤30に形成されたシ
リンダ56に対して鉛直方向に滑動可能に組み付けられ
たピストン58のピストンロッド60が下方に延び出し
てベース盤20に固定されている。これにより、各型締
用シリンダ機構54によって、下側可動盤30に鉛直方
向の駆動力が及ぼされるようになっている。そして、上
下側可動盤28,30を型閉じすると共に、上側可動盤
28をロック機構44で位置固定に支持せしめた状態下
で、型締用シリンダ機構54を作動させて下側可動盤3
0に上方の駆動力を及ぼすことにより、上下可動盤2
8,30間に所定の型締力を与え得るようになってい
る。
【0027】さらに、上側可動盤28の中央部分には、
エジェクタ用シリンダ62を含むエジェクタ機構64が
組み付けられており、エジェクタ用シリンダ62で駆動
される押圧ロッド66によって、上側可動盤28の下側
可動盤30からの型開き後に、射出成形品を上側可動盤
28から離型させて取り出し得るようになっている。
【0028】一方、射出装置12は、基台ベース18に
固設された架台70上に設置された回動式支持台72を
備えており、この回動式支持台72によって鉛直軸回り
に回動可能に支持されたスライドベース74に対して、
射出装置本体76が載置されて固定的に支持されてい
る。
【0029】かかる射出装置本体76は、水平方向に延
び出す筒体構造の加熱筒78を備えている。この加熱筒
78は、外周面にバンドヒータ122が装着されて加熱
制御されるようになっていると共に、加熱筒78の突出
先端側(図1中、左側)の開口部分には、射出ノズル8
0が取り付けられたシリンダヘッド82が装着されてい
る。また、加熱筒78には、基端側(図1中、右側)の
開口部分から射出スクリュ84(図3参照)が挿入配置
されて、中心軸回りに回動可能に且つ軸方向に所定距離
だけ往復動可能に配設されている。更に、加熱筒78の
基端側には、中心軸上で後方に位置せしめられた油圧モ
ータ86と、中心軸を挟んだ左右両側に位置せしめられ
た一対の射出シリンダ機構88,88が装着されてお
り、油圧モータ86によって、射出スクリュ84が加熱
筒78内で中心軸回りに回転駆動せしめられるようにな
っていると共に、射出シリンダ機構88,88によっ
て、射出スクリュ84が加熱筒内で中心軸方向で先端側
に突出駆動されるようになっている。
【0030】また、加熱筒78の基端側端部の上方に
は、ホッパ90が装着されており、このホッパ90に収
容された樹脂材料(ペレット)が、加熱筒78内に供給
されるようになっている。そして、射出スクリュ84を
油圧モータ86で回転作動させることにより、加熱筒7
8に供給された樹脂材料が加熱溶融および混練されつつ
前方に送られるようになっている。また、前方に送られ
て加熱筒78の先端部分に貯留された溶融樹脂材料の反
力によって後退せしめられた射出スクリュ84を、射出
シリンダ機構88で前方に突出駆動せしめることによ
り、溶融樹脂材料を加熱筒78から、シリンダヘッド8
2に形成された樹脂通路92を通じて射出ノズル80の
ノズル孔94を通じて射出せしめるようになっている。
(図3参照)
【0031】すなわち、上述の如き構造とされた竪形型
締装置10と射出装置12からなる射出成形装置によっ
て目的とする樹脂成形品を射出成形するに際しては、先
ず、竪形型締装置10において上下可動盤28,30を
型開き状態から、型開閉用シリンダ機構53,53によ
って上側可動盤28を鉛直下方に駆動せしめて型閉作動
させて、上下可動盤28,30に装着された上下金型1
4,16を型合わせする。そして、固定用の駆動シリン
ダ51で係合ブロック50をコラム22の係止プレート
52に係止させて上側可動盤28を位置固定に支持せし
めたた後、型締用シリンダ機構54を作動させて、上下
可動盤28,30間で型合わせされた上下金型14,1
6間に型締力を及ぼす。
【0032】そして、かかる型締状態下で、射出装置1
2において、図示しないシフトシリンダによって射出装
置本体76を前方、即ち竪形型締装置10に向かって駆
動せしめて、射出装置本体76の加熱筒78における射
出ノズル80の先端を、竪形型締装置10で型締めされ
た上下金型14,16(本実施形態では、上金型14)
の側面に装着された図示しないスプルブッシュに対し
て、水平方向でノズルタッチせしめる。
【0033】また一方、射出装置12においては、上述
の如き型閉作動および型締作動と並行して射出スクリュ
84を回転駆動せしめて樹脂材料の溶融と計量を行い、
ノズルタッチせしめた状態下で射出スクリュ84を軸方
向駆動せしめることにより、加熱筒78内の溶融樹脂材
料を射出ノズル80のノズル孔94から射出せしめて、
上金型14のスプルから上下金型14,16で形成され
た成形キャビティに射出充填し、更に所定の保圧および
冷却工程を行う。
【0034】続いて、型締用シリンダ機構54による型
締力を解除し、射出装置本体76を後退作動させて上金
型14へのノズルタッチを解除せしめると共に、係合ブ
ロック50を係止プレートから離脱させて上金型14の
移動を許容せしめた後、上金型14を下金型16から上
方に型開き作動せしめる。そして、型開き作動後に、エ
ジェクタ機構64を作動させて、成形品を上金型14か
ら離型せしめることによって、目的とする射出成形品を
得ることが出来るのである。
【0035】そこにおいて、本実施形態の射出成形機に
おいては、射出装置12のシリンダヘッド82に対し
て、射出ノズル80が、シリンダヘッド82の中心軸に
略直交して設定された回動軸114の回りで所定角度だ
けの往復回動変位が許容されるようになっている。
【0036】すなわち、本実施形態のシリンダヘッド8
2は、図3〜4に示されているように、略円形断面で直
線的に延びるブロック形状とされており、軸方向の中央
部分96が、軸方向基端部(図中、右端部)98および
軸方向先端部(図中、左端部)100よりも小径とされ
ている。また、シリンダヘッド82の中心軸上には、略
一定の断面形状で直線的に延びる樹脂通路92が貫通形
成されていると共に、外周面には、複数のバンドヒータ
122が巻回装着されている。
【0037】そして、シリンダヘッド82は、軸方向基
端部98側の軸方向端面が加熱筒78の先端部分に重ね
合わされて、固定ボルト97でシリンダヘッド82に固
定されることにより、シリンダヘッド82の中心軸の延
長線上で同一中心軸上に組み付けられている。また、か
かる組付状態下では、加熱筒78のスクリュ挿入孔(内
孔)に対してシリンダヘッド82の樹脂通路92が接続
されており、樹脂通路92におけるシリンダヘッド82
への接続端部が、射出スクリュ84のヘッド部形状に対
応したテーパ形状とされている。更にまた、シリンダヘ
ッド82の軸方向中央部分96には、樹脂通路92に直
交して延びるバルブ挿通孔102が形成されており、こ
のバルブ挿通孔102にロータリバルブ104が回動可
能に組み込まれている。かかるロータリバルブ104
は、加熱筒78の下部に固設された支持プレート106
に取り付けられた切換シリンダ機構108で作動せしめ
られるようになっており、ロータリバルブ104が連通
状態とされることにより、樹脂通路92を通じての樹脂
材料の射出が許容されるようになっている一方、ロータ
リバルブ104が遮断状態とされることにより、樹脂通
路92が遮断されて、例えば射出ノズル80の上金型1
4へのノズルタッチが解除された際のノズル孔94から
の溶融樹脂の流出が防止されるようになっている。
【0038】また、シリンダヘッド82の軸方向先端部
100には、中心軸に直交して水平方向に延びる組付孔
110が貫設されており、この組付孔110に対して、
回動部材としての円形ブロック形状の回動ロッド112
が嵌め込まれて、組付孔110の内周面に密接状態で、
回動中心軸114の回りで回動可能に組み付けられてい
る。更に、回動ロッド112は、組付孔110を貫通し
てシリンダヘッド82の軸直角方向両側に突出せしめら
れており、両側突出部分に抜止リング116,116が
外嵌固定されて軸方向の抜けが防止されている。
【0039】そして、回動ロッド112には、軸方向中
間部分を軸直角方向に貫通して延びる接続樹脂通路11
8が形成されており、回動ロッド112の所定の回動位
置において、該接続樹脂通路118の一方の開口端(図
3中、右側の開口端)が、シリンダヘッド82の樹脂通
路92の先端側開口部に接続されるようになっている。
また、回動ロッド112における接続樹脂通路118の
他方の開口端部分には、雌ねじが形成されており、この
雌ねじに対して、射出ノズル80の基端部が螺着される
ことによって、射出ノズル80が、回動ロッド112か
ら軸直角方向に突設されている。そして、かかる射出ノ
ズル80は、回動ロッド112の組付孔110からシリ
ンダヘッド82の軸方向外方に向かって開口形成された
先端開口部120を通じて、シリンダヘッド82の軸方
向先端面から外方に突出せしめられている。ここにおい
て、シリンダヘッド82の先端開口部120は、射出ノ
ズル80の外径寸法よりも大きな内径寸法で形成されて
おり、それによって、回動ロッド112の回動中心軸1
14回りの回動に伴う射出ノズル80の揺動変位が、シ
リンダヘッド82に当接することなく所定角度で許容さ
れるようになっている。
【0040】また、射出ノズル80のノズル孔94は、
回動ロッド112の接続樹脂通路118に接続されてお
り、該接続樹脂通路118を通じて、シリンダヘッド8
2の樹脂通路92に連通せしめられている。なお、回動
ロッド112の接続樹脂通路118は、シリンダヘッド
82の樹脂通路92よりも僅かに大径とされていると共
に、該シリンダヘッド82における樹脂通路92が、接
続樹脂通路118への接続部位においてテーパ状に拡径
されている。また、射出ノズル80の外周面には、複数
のバンドヒータ122が巻回装着されている。
【0041】さらに、回動ロッド112の軸方向両端部
分は、シリンダヘッド82を軸直角方向に貫通して、特
に本実施形態では水平方向に貫通して、両側に所定長さ
で突出せしめられており、それらの突出先端部分12
4,124に対して、それぞれ、下方に向かって延び出
すアーム部としてのアームロッド126がボルト固定さ
れている。そして、これらアームロッド126,126
の突出先端部分に対して、弾性的位置決め手段による弾
性力が及ぼされるようになっている。ここにおいて、本
実施形態の弾性的位置決め手段は、シリンダヘッド82
によって支持された一対の板ばね128,128の弾性
力を利用し、かかる弾性力をアームロッド126,12
6を介して回動ロッド112の回動方向に及ぼすことに
よって実現されている。
【0042】具体的には、シリンダヘッド82の軸方向
先端部100には、回動ロッド112の鉛直下方の略中
央に位置して、鉛直下方に突出する固定ロッド130が
ボルト固定されていると共に、この固定ロッド130に
対して、シリンダヘッド82の軸方向両側から一対の板
ばね128,128が重ね合わされて取り付けられてい
る。これらの板ばね128,128は、何れも矩形薄板
の平板形状を有するばね鋼で構成されており、板厚方向
で固定ロッド130を挟んだ両側から重ね合わされて、
固定ロッド130に螺着された固定ボルト132によっ
て、各板ばね128の中央部分が固定ロッド130に固
定されている。これにより、各板ばね128,128
は、固定ロッド130から水平方向に、且つシリンダヘ
ッド82の中心軸に対して直角な方向で両側に延び出し
て配設されており、その弾性に基づいて水平方向への湾
曲変形が許容されるようになっている。
【0043】そして、これら一対の板ばね128,12
8の突出方向両側端部が、シリンダヘッド82の幅方向
両側において、回動ロッド112に固定されたアームロ
ッド126の下端部134に対して、該下端部134を
軸直角方向両側から挟み込むようにして当接せしめられ
ている。ここにおいて、アームロッド126の下端部1
34は、固定ロッド130への固定部位における板ばね
128,128の対向面間距離よりも大きな外径寸法を
有しており、各下端部134の外周面に当接されること
によって各板ばね128,128が拡開方向(相互に離
隔せしめられる方向)に弾性変形せしめられている。こ
れによって、一対の板ばね128,128が、アームロ
ッド126の下端部134に対して、挟み込み方向に向
かう弾性力をそれぞれ及ぼす状態で取り付けられてお
り、それら一対の板ばね128,128の弾性力の平衡
位置として、アームロッド126が略鉛直方向とされる
回動ロッド112の回動位置が弾性的に与えられてい
る。そして、このようにして一対の板ばね128,12
8によって弾性的に与えられた回動位置において、回動
ロッド112の接続樹脂通路がシリンダヘッド82の樹
脂通路92に接続されて、射出ノズル80が、シリンダ
ヘッド82の略中心軸方向に突出せしめられるようにな
っている。
【0044】従って、このような構造とされた射出装置
12においては、前述の如き射出成形に際して、竪形型
締装置10によって型閉じされた上下金型14,16に
対して接近方向に移動せしめて射出ノズル80を上金型
14にノズルタッチせしめるに際して、射出ノズル80
は、加熱筒78やシリンダヘッド82の中心軸方向への
突出状態に保持されて、目的とする荷重でノズルタッチ
が行われ得ることとなる。そして、このようなノズルタ
ッチ状態下で、上下金型14,16に対して型締力が及
ぼされることとなるが、その際、型締用シリンダ機構5
4による型締力が両金型14,16をベース盤20から
上方に押し上げる方向に作用せしめられることによっ
て、両金型14,16には、コラム22,22の弾性変
形(伸び)に伴う鉛直上方向への変位が生ぜしめられる
こととなる。一方、射出装置本体76は、金型14,1
6から独立しており、型締力の影響を受けることなく初
期位置に保持される結果、加熱筒78に対して金型1
4,16の相対位置、延いては射出ノズル80の金型1
4へのノズルタッチ位置が、鉛直上方に変化せしめられ
ることとなる。
【0045】そこにおいて、上述の如き射出装置12に
あっては、射出ノズル80に対して、回動中心軸114
回りの揺動変位が許容されていることから、かかる揺動
変位に基づいて、加熱筒78やシリンダヘッド82の位
置を変更することなく、射出ノズル80の金型14に対
するノズルタッチの位置の変化が、金型14の変位に伴
って追従して生ぜしめられるのであり、それによって、
射出ノズル80の金型14に対するノズルタッチ状態を
安定して維持することが出来るのである。
【0046】それ故、本実施形態の射出成形機において
は、射出ノズル80を金型14,16にノズルタッチせ
しめた状態下で、型締力の作用や解除等に起因する金型
14,16と射出装置12の相対位置変化が生ぜしめら
れた際にも、ノズルタッチ状態を安定して維持して射出
成形作動を安定して行うことが可能となる。
【0047】また、かかる射出成形機においては、ノズ
ルタッチ部位に及ぼされる外力が軽減乃至は回避され得
ることから、射出ノズル80やノズルタッチ部位の損傷
も効果的に防止され得て、優れた耐久性と信頼性が達成
され得ることとなる。
【0048】以上、本発明の第一の実施形態について詳
述してきたが、これはあくまでも例示であって、本発明
は、かかる実施形態における具体的な記載によって、何
等、限定的に解釈されるものでない。
【0049】例えば、回動部材を弾性的に位置決め保持
せしめる弾性的位置決め手段の構造は、各種の構造が採
用可能であり、採用される弾性材の種類や、該弾性材の
弾性力を回動部材に及ぼす機構など、公知の技術に基づ
いて適宜に変更設定され得ることは、言うまでもない。
【0050】また、前記第一の実施形態では、回動ロッ
ド112が回動方向の中間位置で弾性的に保持されるよ
うになっていたが、考慮すべき金型と加熱筒の相対移動
方向が一方向である場合には、回動ロッド112を回動
方向の一方の端部に弾性的に保持せしめるようにしても
良い。その一具体例が、射出装置に関する本発明の第二
の実施形態として、図6〜7に示されている。なお、本
実施形態においては、第一の実施形態と異なる要部だけ
を図示するものとし、また、図中、第一の実施形態と同
様な構造とされた部材および部位については、それぞ
れ、第一の実施形態と同一の符号を付することにより、
それらの詳細な説明を省略する。
【0051】すなわち、本実施形態においては、第一の
実施形態と同様に、加熱筒78の先端に固着されたシリ
ンダヘッド82に対して回動ロッド112が組み付けら
れていると共に、この回動ロッド112の軸方向両端部
に対して、下方に延び出す一対のアームロッド126,
126が固設されている。また、これらのアームロッド
126,126の先端部分に跨がって連結ロッド136
がボルト固定されており、かかる連結ロッド136が、
シリンダヘッド82の下方に離隔して、回動ロッド11
2と平行に配設されている。
【0052】また一方、シリンダヘッド82の軸方向先
端面には、固定プレート138が重ね合わせられてボル
ト固定されており、該固定プレート138の下端部が、
シリンダヘッド82の下方に延び出されて、連結ロッド
136に対して、シリンダヘッド82の軸方向で離隔し
て対向位置せしめられている。更に、これら固定プレー
ト138と連結ロッド136の対向面間に跨がって保持
ボルト140が配設されており、かかる保持ボルト14
0の頭部と螺合ナットに対する固定プレート138と連
結ロッド136の当接によって、連結ロッド136の固
定プレート138からの離隔方向への変位量が制限され
るようになっていると共に、保持ボルト140の固定プ
レート138や連結ロッド136への挿通部位に所定の
ガタが設けられて、連結ロッド136の固定プレート1
38側への変位が許容されるようになっている。
【0053】さらに、固定プレート138と連結ロッド
136の対向面間には、複数枚の皿ばねやコイルスプリ
ング等からなる軸方向圧縮弾性材142が、保持ボルト
140に外挿されることによって離脱不能に配設されて
いる。この軸方向圧縮弾性材142は、固定プレート1
38と連結ロッド136の間で初期的に圧縮変形された
状態で配設されており、以て、該軸方向圧縮弾性材14
2の弾性力に基づいて、連結ロッド136が、固定プレ
ート138から離隔した側の移動端に弾性的に保持され
ている。
【0054】そして、連結ロッド136が固定プレート
138からの離隔側移動端に位置せしめられた状態下
で、回動ロッド112の接続樹脂通路118がシリンダ
ヘッド82の樹脂通路92に接続されて、射出ノズル8
0が加熱筒78の略中心軸上で突出せしめられるように
なっている。また、かかる状態から、軸方向圧縮弾性材
142の圧縮変形に基づいて、連結ロッド136の固定
プレート138側への接近変位が許容されるようになっ
ており、そのような連結ロッド136の変位によって、
回動ロッド112の回動に伴う射出ノズル80の上方へ
の揺動変位が許容されるようになっている。
【0055】従って、このような本実施態様の射出装置
においても、射出ノズル80を金型にノズルタッチせし
めた状態下で、型締力の作用等に起因してノズルタッチ
位置が鉛直上方に変化せしめられた場合に、射出ノズル
80の上方への揺動変位に基づいてノズルタッチ状態を
維持して射出成形作動を安定して行うことが可能とな
り、射出ノズル80やノズルタッチ部位の損傷も効果的
に防止され得るのである。
【0056】また、前記実施形態では、竪形型締装置1
0を備えた射出成形機における射出装置に本発明を適用
した場合の具体例を示したが、本発明は、型合わせされ
る金型が水平方向に相対変位せしめられて型開閉される
横形型締装置を備えた射出成形機に対しても適用可能で
あり、例えば、横形型締装置に装着された金型に対し
て、型開閉方向に直交する方向から射出装置本体を接近
/離隔変位せしめて、金型の外周面に対してノズルタッ
チせしめるようにした型締装置に対しては、上述の如き
実施形態の射出装置において、シリンダヘッド82に組
み付けられた回動ロッド112の回動中心軸114を鉛
直方向に向けて、射出ノズル80が、型締力の作用に起
因して金型が射出装置に対して相対変位せしめられるこ
ととなる水平方向に揺動変位せしめられるようにするこ
とによって、本発明は、前記実施形態と同様に適用可能
となる。
【0057】更にまた、竪形型締装置を採用する場合で
も、例示の如き構造の他、下金型を固定的に支持せしめ
て、型開閉用シリンダ機構および型締用シリンダ機構に
よる駆動力を何れも上金型に及ぼすようにした構造の型
締装置を採用することも、可能である。
【0058】また、回動部材を弾性的に保持せしめる弾
性的位置決め手段を、シリンダヘッド82に組み込んで
内蔵するようにしても良い。
【0059】更にまた、射出装置の樹脂通路92におけ
るロータリバルブ104は、射出装置の構造や射出成形
方法を考慮して適宜に採用されるものであって、必ずし
も設ける必要はない。
【0060】また、回動ロッド112が回動せしめられ
た際に樹脂通路92と接続樹脂通路118の連通状態を
一層安定して確保するために、例えば、シリンダヘッド
82の組付孔110と回動ロッド112の間を周方向に
延びる通路を形成して、樹脂通路92と接続樹脂通路1
18の接続部位を周方向に延長形成しても良い。
【0061】その他、いちいち列挙はしないが、本発明
は当業者の知識に基づいて、種々なる変更,修正,改良
等を加えた態様において実施され得るものであり、ま
た、そのような実施形態が、本発明の趣旨を逸脱しない
限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであるこ
とは、言うまでもない。
【0062】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、本発明
に従う構造とされた射出装置および射出成形機において
は、射出ノズルを金型にノズルタッチせしめた状態下
で、型締力の作用等に起因してノズルタッチ位置が射出
装置の設置位置に対して相対的に変化せしめられた場合
でも、射出ノズルの回動軸回りの揺動変位に基づいて、
ノズルタッチ状態が維持され得るのであり、それ故、射
出成形作動を安定して行うことが出来ると共に、ノズル
タッチせしめられた射出ノズルや金型の損傷も効果的に
防止され得るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態としての射出装置を備
えた射出成形機の全体概略を示す正面図である。
【図2】図1に示された型締装置を示す、図1における
II−II断面図である。
【図3】図1に示された射出装置における要部を拡大し
て示す縦断面図である。
【図4】図3に示された射出装置の要部の底面図であ
る。
【図5】図3に示された射出装置を示す、図3における
V−V断面図である。
【図6】本発明の第二の実施形態としての射出装置を示
す、図3に対応した縦断面図である。
【図7】図6に示された射出装置を示す、図6における
VII −VII 断面図である。
【符号の説明】
10 竪形型締装置 12 射出装置 14 上金型 16 下金型 28 上側可動盤 30 下側可動盤 53 型開閉用シリンダ機構 54 型締用シリンダ機構 76 射出装置本体 78 加熱筒 80 射出ノズル 82 シリンダヘッド 84 射出スクリュ 92 樹脂通路 94 ノズル孔 112 回動ロッド 128 板ばね

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱筒に射出スクリュ乃至は射出プラン
    ジャを挿入配置せしめて、該射出スクリュ乃至は射出プ
    ランジャの軸方向前方への駆動によって、該加熱筒内の
    溶融樹脂を該加熱筒の先端に取り付けられた射出ノズル
    のノズル孔から射出せしめるようにした射出装置におい
    て、 前記加熱筒の先端部分に形成されて前記溶融樹脂を前記
    ノズル孔に導く樹脂通路上に回動部材を配設せしめて、
    該回動部材を該加熱筒の中心軸に交差する方向に延びる
    回動軸の回りに回動可能とすると共に、該回動部材によ
    って前記射出ノズルを支持せしめることにより、該回動
    部材の回動に基づいて、該射出ノズルのノズル孔の開口
    方向が、前記樹脂通路の連通状態を維持しつつ変更され
    得るようにしたことを特徴とする射出装置。
  2. 【請求項2】 前記回動部材を所定の回動位置に弾性的
    に保持せしめ得る弾性的位置決め手段を設けた請求項1
    に記載の射出装置。
  3. 【請求項3】 前記弾性的位置決め手段によって、前記
    回動部材が、前記回動軸回りにおける回動範囲内の所定
    の中間位置に対して弾性的に保持されるようにした請求
    項2に記載の射出装置。
  4. 【請求項4】 前記回動部材に対して、その回動軸から
    離隔する方向に延び出すアーム部を固設せしめて、前記
    弾性的位置決め手段による弾性的な保持力が該アーム部
    に及ぼされるようにした請求項2又は3に記載の射出装
    置。
  5. 【請求項5】 一対の金型に対して相対的な接近/離隔
    方向の駆動力を及ぼして、かかる一対の金型を型開閉作
    動および型締作動せしめるようにした型締装置と、加熱
    筒に射出スクリュ乃至は射出プランジャを挿入配置せし
    めて、該射出スクリュ乃至は射出プランジャの軸方向前
    方への駆動によって、該加熱筒内の溶融樹脂を該加熱筒
    の先端部分に取り付けられた射出ノズルのノズル孔から
    射出せしめるようにした射出装置とを、含んで構成され
    て、該射出装置における射出ノズルを、前記型締装置に
    おける一対の金型に対して、かかる一対の金型の相対的
    な接近/離隔方向に対して傾斜した方向でノズルタッチ
    せしめるようにした射出成形機において、請求項1乃至
    4の何れかに記載の射出装置を採用すると共に、該射出
    装置における前記回動部材の回動中心軸を、前記一対の
    金型の相対的な接近/離隔方向に対して直角な方向に設
    定せしめて、該回動部材の該回動中心軸回りの回動に基
    づいて、前記射出ノズルにおける前記ノズル孔の開口方
    向が該一対の金型の相対的な接近/離隔方向で変化せし
    められるようにしたことを特徴とする射出成形機。
  6. 【請求項6】 前記型締装置において、前記一対の金型
    が鉛直方向で相対的に接近/離隔せしめられるようにな
    っていると共に、前記射出装置における前記加熱筒が水
    平方向に配設されており、該射出装置の前記射出ノズル
    が、該型締装置によって型締めされた該一対の金型に対
    して水平方向にノズルタッチせしめられる請求項5に記
    載の射出成形機。
  7. 【請求項7】 前記型締装置が、前記一対の金型を相対
    的に接近/離隔方向に案内する複数本のタイバーを備え
    ており、型締力を受ける金型が、かかる型締力を及ぼす
    型締ユニット本体に対して、それらのタイバーを介して
    連結されている請求項5又は6に記載の射出成形機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3210744A1 (en) 2016-02-29 2017-08-30 Sumitomo Heavy Industries, Ltd. Injection molding machine

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EP3210744A1 (en) 2016-02-29 2017-08-30 Sumitomo Heavy Industries, Ltd. Injection molding machine

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