JP2002177811A - 固気二相流の分配方法および分配装置ならびに竪型ミル - Google Patents

固気二相流の分配方法および分配装置ならびに竪型ミル

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JP2002177811A
JP2002177811A JP2000373076A JP2000373076A JP2002177811A JP 2002177811 A JP2002177811 A JP 2002177811A JP 2000373076 A JP2000373076 A JP 2000373076A JP 2000373076 A JP2000373076 A JP 2000373076A JP 2002177811 A JP2002177811 A JP 2002177811A
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JP2000373076A
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Hiroaki Kanemoto
浩明 金本
Nobuyasu Meguri
信康 廻
Kazunori Sato
一教 佐藤
Yutaka Takeno
豊 竹野
Hideo Mitsui
秀雄 三井
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Mitsubishi Power Ltd
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Babcock Hitachi KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粒子を十分に分散させた上で複数の分配先へ
固気二相流を均等にかつ時間的に変動することなく分配
する。 【解決手段】 固気二相流を回転する分配部6を介して
複数の輸送管30に分配する分配装置において、分配部
6内に攪拌フィン60を設置し、分配部6へ流入する固
気二相流の分配部6の周方向の速度成分と軸方向の速度
成分の少なくとも一方を攪拌フィン60により分配部6
内で追加もしくは減少させて前記固気二相中の固相の分
散を促進させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固気二相流を複数
に分配するための分配方法およびその方法を実施する分
配装置、ならびに前記分配装置を備えた竪型ミルに関す
る。
【0002】
【従来の技術】粒体と空気の固気二相流を分配機を介し
て複数に分配する分配装置は,例えば石炭焚ボイラシス
テムの微粉炭供給装置に使用されている。ここで、石炭
をミルによって微粉炭に粉砕し、微粉砕された粉炭を空
気によって気流搬送して分配機を介して複数の輸送管に
分配する竪型ローラミルに付属する分配装置を図12に
示し、同図を参照して説明する。図12は従来の分配機
付き竪型ローラミルの構造の一例を説明するための概略
図である。この竪型ローラミルは、同一の機器内で粉
砕、乾燥、分級、分配および輸送を行う多機能型機器で
ある。この竪型ローラミルは、大きく分けて、粉砕部
5、分級部6、分配部8、および粉砕部5の駆動部9a
と分級部8の駆動部9bから構成される駆動部から構成
されている。分級部として、旋回フィンとコーンで構成
されるサイクロン型の固定式分級部のみ、あるいは回転
式分級器のみで構成されているものもあるが、図示する
従来例に係る分級部6は、旋回フィン12とコーン部1
1で構成されたサイクロン方分級器と回転式分級器20
の両者を組み合わせて構成されている。前記粉砕部5の
駆動部9aはミルモータ111と減速機112を備え、
前記分級部8の駆動部9bは分級機モータ53を備えて
いる。なお、矢印105の矢印は原炭の供給方向を、1
06の矢印は戻り炭の移動方向を、107の矢印は分級
された微粉炭の移動方向をそれぞれ示している。
【0003】このように概略構成された竪型ローラミル
では、給炭管1から供給される被粉砕物の原炭は、回転
している粉砕テーブル2の中央に落下し、粉砕テーブル
2の回転に伴う遠心力によって粉砕テーブル2上を外周
部へ移動し、粉砕テーブル2と粉砕ローラ3との間にか
み込まれ、粉砕される。粉砕された石炭は、さらに外周
へと移動し、粉砕テーブル2のまわりに設けられたスロ
ート4から粉砕部5へ導入される150〜300°Cに
熱せられた一次空気流110と混合される。ここで、一
次空気流と混合させられることにより固気二相流となっ
た石炭は乾燥されながら上方へと吹き上げられる。スロ
ート4から固定式の旋回フィン12の下端までの区間は
一次分級部44と称され、吹き上げられた粒子は重力に
よる分級を受けて、粗い粒径(所定値以上の粒径)の石
炭粉は落下して粉砕部5へ戻される。一方、落下しない
で分級部6へ到達した細かい粒径の石炭粉は、固定式の
旋回フィン12および回転式分級機20によって所定粒
度未満の微粉炭と所定粒度以上の粗粉炭とに分級(一次
分級に対して二次分級と称される)され、粗粉炭はコー
ン11の内壁に沿って落下して再粉砕を受ける。一方、
微粉炭は絞り部31を通過して分配部8により複数の送
炭管30へと分配され、ボイラのバーナへと送り出され
る。
【0004】このように、ミル内へ送り込まれた石炭と
空気が粉砕部5で固気二相流となって分配部8へ達する
過程においては、石炭濃度は均一ではない。特に粉砕部
5においては、構成部品がミルの中心軸に対して非対称
に配置されていることに起因し、すなわち、ミル全周に
対して一次空気導入ダクトが1カ所または2カ所のみに
設置されていること、粉砕ローラ3が3カ所に設置され
ていることなどに起因し、ハウジング7の周方向に不均
一な石炭濃度分布が形成されやすい。この濃度分布は一
次分級部および二次分級部において十分解消されず、分
配部8に達してもまだなお濃度分布が残る場合(分散不
良)があり、送炭管30への不均一な分散の原因の一つ
となっている。
【0005】そこで従来では、前記分配部8の入口部に
絞り部31を設け、差圧を発生させることによって濃度
分布を均一(空気流の整流化と粒子の分散促進)にさせ
るよう考慮がされている。しかし、このような構造にし
ても、ミルの運用条件によっては、均一化が十分なされ
ない場合があった。例えば、ミルへの給炭量が多く、粉
砕部の負荷が高い条件では、ハウジング7の周方向に不
均一な石炭濃度分布が発生しやすく、また、回転式分級
機20の回転速度が低い場合には、回転フィン21によ
る石炭の分散効果が十分期待できず、不均一な分配にな
りやすい。
【0006】このような不都合を解消するため、例えば
特許第1821907号公報においては、各送炭管入口
付近における微粉炭濃度の時間的平均値が総て等しくな
るように分配機内の微粉炭濃度パターンを経時的に変化
させ、また、駆動可能な案内羽根を分配機内に備え、濃
度分布を均一化する方法や装置が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来技術のように各送炭管入口付近における微粉炭濃度の
時間的平均値を等しくすることは、ある瞬間において濃
度のアンバランスが存在することを容認していることを
意味している。このことは、各時刻における送炭管間に
はなお流量のアンバランスが存在し、同一送炭管内にお
いて濃度の時間的な揺らぎが存在することを意味してお
り、完全な均等分配、すなわち時間的かつ空間的な濃度
の均一化の観点からは十分でないことは明らかである。
さらに、分級機の回転数が低い場合などの特定条件下に
おいては、分配機へ流入する固気二相流に大きな濃度分
布の偏りが存在し、均等な分配ができないことも明らか
である。
【0008】本発明はこのような従来技術の実情に鑑み
てなされたもので、その第1の目的は、粒子を十分に分
散させた上で複数の分配先へ固気二相流を均等にかつ時
間的に変動することなく分配する分配方法を提供するこ
とにある。また、第2の目的は、前記分配方法を実現す
ることができる分配装置を提供することにある。さら
に、第3の目的は、前記分配装置を備えた竪型ミルを提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記第1の目的を達成す
るため、第1の手段は、固気二相流を回転する分配機を
介して複数の分配先に分配する分配方法において、前記
分配機へ流入する前記固気二相流の流速の前記分配機の
周方向の速度成分と軸方向の速度成分の少なくとも一方
を前記分配機内で変化させて前記固気二相中の固相の分
散を促進させるようにした。
【0010】前記第2の目的を達成するため、第2の手
段は、固気二相流を回転する分配機を介して複数の輸送
管に分配する分配装置において、前記分配機内に攪拌フ
ィンを設置し、前記分配機へ流入する前記固気二相流の
流速の前記分配機の周方向の速度成分と軸方向の速度成
分の少なくとも一方を前記攪拌フィンにより変化させて
前記固気二相中の固相の分散を促進させるようにした。
【0011】この場合、前記固気二相流の固体粒子を回
転ファンにより分級して前記分配機に送出する分級機を
設け、前記攪拌フィンを前記回転ファンの回転方向に対
して逆方向に回転可能に支持するようにする。その際、
前記攪拌フィンは回転方向に対する仰角が0°以上、9
0°以下の任意の角度に設定する。また、前記攪拌フィ
ンの回転速度を前記回転ファンの回転速度と前記固体粒
子の供給速度のいずれか一方に基づいて変更するように
するとよい。
【0012】前記第3の目的を達成するため、第3の手
段は、竪型ミルに対して前記第2の手段に係る分配装置
を設けたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照し、本発明の実
施の形態について説明する。
【0014】<第1の実施形態>図1は第1の実施形態
に係る分配機の構造を示す縦断面図、図2は図1の平面
図、図3は図1のA−A線断面の要部を示す図、図4は
図1の攪拌フィンのみを示す正面図、図5は図4のB−
B線断面図である。なお、この分配機は竪型ローラミル
の製品微粉輸送管接続部へ設置した例である。また、ミ
ル全体の構成と空気と石炭の流れや、ミルの各部の構成
は、前述の従来例と同様であるので同等とみなせる各部
には同一参照番号を付し、重複する説明は適宜省略す
る。
【0015】図1および図2に示すように、分配部8の
上流(図においては下方)に位置する分級部6は、旋回
フィン12、コーン部11および回転フィン21から構
成され、給炭管1の外周側に同軸上に設けられた3つの
分級機ロータ軸受67a,67b,67cにより回転可
能に支持された分級機ロータ66と、分級機駆動ベルト
70を介して分級機モータ53により駆動される。固定
式の旋回フィン12と回転フィン21には、図3に示す
ように、それぞれ絞り角α1,α2が設定されている。
この実施形態においては、各フィン群の枚数は60枚で
あり、矢印63で示す回転式分級機20の回転方向は上
から見て時計回りに設定されている。
【0016】一方、分配部8は、複数の攪拌フィン60
と漏斗状に形成された分配機ハウジング64とから構成
され、給炭管1と、分配機ローラ65と、分配機駆動ベ
ルト71を介して分配機モータ61によって駆動され
る。なお、分配機ロータ65は、分級機ロータ66のさ
らに外側に同軸かつ回転可能に2つの分配機ロータ軸受
68a,68bにより回転可能に支持されている。この
実施形態においては、矢印62で示す攪拌フィン60の
回転方向は回転分級機の回転方向63とは逆の反時計周
りである。分配機ハウジング64の頂部の鏡板69には
複数の輸送管30、この実施形態では4本の輸送管30
が設置されている。
【0017】各攪拌フィン60は、図4および図5に示
すように、水平面から攪拌フィン60の回転方向62に
対して仰角θを成すように設置されている。この実施の
形態においては、θ=30°、攪拌フィン60の枚数は
8枚である。
【0018】このように構成された分配機では、粉砕部
5から一次分級部44を経て分級部6の構成部品である
固定式の旋回フィン11に到達した石炭と空気の固気二
相流は、旋回フィン11により時計回りの旋回をかけら
れ、遠心力と空気の抗力とのバランス関係により遠心力
分級され、粗い粒子は外周へはねられて旋回フィン12
の内周をコーン部11へ向かって落下し、粉砕部5へ再
循環される。遠心力に打ち勝った細かい粒子は気流にの
ってさらに内周側に位置する回転フィン21へと到達
し、ここで再び遠心力分級をうけ、所定の粒径以下の微
粉のみが回転フィン21の内側へと送られる。回転フィ
ン21の内側の固気二相流は、上述した二段の遠心力分
級の旋回力の影響をまだ受けており、分級機ロータ66
の回りを時計方向に旋回しながら上部の分配部8の入口
へと達する。
【0019】ところで、粉砕部5のハウジング7の周方
向に存在する石炭粒子の濃度分布は、一次分級部44、
旋回フィン12および回転フィン21による二段の遠心
力分級部を経たあともその分布の形跡を残す場合があ
る。このような場合とは、例えば、給炭量が高いため粉
砕部が高負荷状態になっている場合や、回転式分級機2
0の回転速度が低く、粒子の分散が十分でない場合であ
る。このような濃度分布の偏りを解消するため、前述の
ように従来から分配部8の入口には絞り部31が形成さ
れているが、流路の絞りによる偏流抑制と差圧増加は相
反するため、十分な抑制は期待できない。
【0020】一方、絞り部31を通過した固気二相流は
分配部8内へと導かれ、攪拌ファン60を通過する。こ
のとき、攪拌フィン60は、図5の矢印62で示すよう
に反時計回りに回転しているため、攪拌フィン60間を
通過する固気二相流は、旋回方向が時計回りから反時計
回りへと反転するとともに、攪拌フィン60に設定され
た仰角θにより下向きへの推力を受ける。このときの固
気二相流中の石炭粒子群に着目すると、粒子群は攪拌フ
ィン60により水平方向の運動量と鉛直下向きの運動量
の両方を受けることになる。すなわち、粒子群は攪拌フ
ィン60と衝突を起こすため、分散が促進し、分配部周
方向の偏流が抑制される。これが攪拌フィン60による
分散促進効果である。攪拌フィン60を通過した固気二
相流は、分配部8の鏡板69に設置された複数の輸送管
30、本実施の形態においては4本の輸送管30へと向
かい、ミル系外へ搬送される。
【0021】このように、攪拌フィン60を通過した固
気二相流は、分級部6内において位置的および時間的に
均一な状態で各輸送管30へと振り分けられるため、図
10および図11に示すように、各輸送管30間の石炭
流量の偏差はなくなり、時間的変化も解消される。な
お、図10は本発明による各輸送管への均等分散の効果
を従来技術と比較して示すグラフ、図11は本発明によ
る1つの輸送管内の時間的な均等分配の効果を従来技術
と比較して示すグラフである。すなわち、図10に示す
ように、従来は4本の輸送管1ないし4内の石炭粒子の
流量は流量100を挟んで上下に変化しているが、本発
明においては各輸送管とも粒子流量はほぼ100で変化
していない。また、図11に示すように、1つの輸送管
における粒子流量の時間変化を見ると、従来技術では時
間経過にしたがって流量が上下するのに対して、本発明
においては流量100にほぼ一定しており、これらによ
り均等分配が達成されていることが判る。
【0022】<第2の実施形態>図6は本発明の第2の
実施形態に係る分配機の分配部内の攪拌フィンを示す側
面図、図7は図6のC−C線断面図である。この第2の
実施形態においては、分配部8内の攪拌フィン60aを
水平面から攪拌フィン60aの回転方向に対する仰角θ
を90°に設定している。この第2の実施形態の場合、
攪拌フィン60aにより固気二相流に与えられる運動量
は分配部8の周方向成分のみである。そのため、粒子の
分散効果としては上述した第1の実施形態の分配機より
弱められるものの、製作の簡便さと発生差圧が小さい点
がメリットとして挙げられ、4本の輸送管30への分配
性の程度が悪くない場合に有用である。
【0023】なお、特に説明しない各部は前述の第1の
実施形態と同等に構成され、同等に機能するので、重複
する説明は省略する。
【0024】<第3の実施形態>図8は本発明の第3の
実施形態における分配機の分配部内の攪拌フィンを示す
側面図、図9は図8のD−D線断面図である。この第3
の実施形態においては、分配部8内の攪拌フィン60b
を水平面から攪拌フィン60bの回転方向に対する仰角
θを0°に設定しており、このため攪拌フィン60bに
より固気二相流に与えられる運動量は分配部8の軸方成
分のみである。その結果、上述第2の実施形態と同様
に、粒子の分散効果としては上述した第1の実施形態の
分配機より弱められるものの、製作の簡便さと発生差圧
が小さい点がメリットとして挙げられ、複数本の輸送管
30に対する分配性の程度が悪くない場合に有用であ
る。
【0025】なお、この第3の実施の形態の構成におい
ては、上流側のミル運用条件によって固気二相流の旋回
の強さや偏流の程度が変化するため、ミル運用条件に応
じて攪拌フィン60bの回転速度あるいは設定角度を可
変とすることも均等分配に対して有効である。
【0026】なお、特に説明しない各部は前述の第1の
実施形態と同等に構成され、同等に機能するので、重複
する説明は省略する。
【0027】また、前述の第1ないし第3の実施の形態
においては攪拌フィン60,60a,60bを回転させ
るようにしているが、攪拌フィンの駆動部を省略し、攪
拌フィンを固定した場合でも、固気二相流と攪拌フィン
間には衝突が発生するので、上述した第1ないし第3実
施の形態と同様な分散効果を奏することができる。
【0028】また、前記実施形態においては分配装置を
竪型ローラミルに適用しているが、この竪型ローラミル
が石炭焚ボイラ用の場合には、本発明のような分配装置
を設けることにより、以下のような効果がある。
【0029】(1) 低酸素燃焼:直接燃焼方式のバー
ナにおいては、各バーナ間に微粉炭の流量アンバランス
がある場合、最大流量のバーナまわりの必要空気にあわ
せてその他のバーナ用空気量を多めに設定する必要があ
る。しかしながら、流量のアンバランスがなければ空気
量を小さく絞ることが可能になり、ボイラ用ファンのイ
ニシャルコストおよびライニングコストを低く抑えるこ
とができる。
【0030】(2) 安全燃焼:直接燃焼式のバーナに
おいては、微粉炭濃度は着火性に大きく影響を与える。
すなわち、濃度が高いと着火・保炎性がよく、逆に濃度
が低いと着火性が低下し、火炎の吹き飛び・失火が起こ
りやすい。したがって、本発明のように濃度の時間的変
動を抑制することにより安定燃焼につながる。
【0031】(3)一酸化炭素発生の抑制:複数の送炭
管間の石炭流量に偏差があることは、濃度の高い送炭管
すなわち燃料量に対して空気量が相対的に少ない送炭管
が存在することを意味する。この送炭管に接続されたバ
ーナでは他のバーナに比べて不完全燃焼が発生しやす
い。したがって、不完全燃焼時に生成される一酸化炭素
が発生しやすくなる。本発明においては、送炭管間の濃
度偏差が抑制されるので一酸化炭素発生の抑制につなが
る。
【0032】(4)ボイラ制御性の改善:上記(1)な
いし(3)が可能になると、バーナ運用可能条件の範囲
が拡大するため、ボイラの運用の制御代を大きくとれ、
ボイラ制御性の改善へも貢献できる。
【0033】
【発明の効果】これまでの説明から明らかなように、請
求項1記載の発明によれば、分配機へ流入する固気二相
流の流速の分配機の周方向の速度成分と軸方向の速度成
分の少なくとも一方を分配機内で変化させて前記固気二
相中の固相の分散を促進させるので、固気二相流の複数
の輸送管への均等分配が可能になり、従来の絞り部、整
流板などの高圧力損失型の分配機と同等の均等分配性能
を確保した上で低圧力損失を実現することができる。
【0034】請求項2記載の発明によれば、攪拌フィン
を設けると言う極めて簡単な構成により固気二相流の複
数の輸送管への均等分配を実施する分配装置を提供する
ことができる。
【0035】請求項3記載の発明によれば、攪拌フィン
を回転ファンの回転方向に対して逆方向に回転可能に支
持しているので、分配機の上流と下流の固気二相流の旋
回方向を反転させることができ、濃度分布を有する粒子
群に対して運動量を与え、分散を促進させることができ
る。
【0036】請求項4記載の発明によれば、攪拌フィン
は回転方向に対する仰角が0°以上、90°以下の任意
の角度に設定されているので、分配機に流入する固気二
相流の分配機周方向の速度成分あるいは分配機軸方向の
速度成分の少なくとも一方に対して前記速度成分を変え
ることができ、濃度分布を有する粒子群に対して運動量
を与え、分散を促進させることができる。その際、攪拌
フィンのフィンの回転方向に対する仰角を90°に設定
すると、攪拌フィンにより固気二相流に与えられる運動
量は分配機の周方向成分のみとなり、粒子の分散効果と
しては多少弱められるが、製作の簡便さと発生差圧が小
さいので、複数の輸送管への分配性が比較的良好場合に
は、安価に提供することができる。また、攪拌フィンの
フィンの回転方向に対する仰角を0°に設定すると、攪
拌フィンにより固気二相流に与えられる運動量は分配機
の軸方成分のみであり、粒子の分散効果は多少弱くなる
が、製作の簡便さと発生差圧が小さい利点があり、複数
本の輸送管に対する分配性の程度が悪くない場合に有用
である。
【0037】請求項5記載の発明によれば、攪拌フィン
の回転速度を回転ファンの回転速度と固体粒子の供給速
度のいずれか一方に基づいて変更するので、固気二相流
の旋回の強さや偏流の変化に対応することができる。
【0038】請求項6記載の発明によれば、竪型ミルに
請求項2ないし5のいずれか1項に記載の分配装置を設
けたので、請求項2ないし5に対応した効果を奏するこ
とが可能な竪型ミルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る分配機の構造を
示す縦断面図である。
【図2】図1に示した分配機の平面図である。
【図3】図1のA−A線要部断面図である。
【図4】図1の攪拌フィンを示す正面図である。
【図5】図4のB−B線断面図である。
【図6】本発明の第2の実施形態における分配部内の攪
拌フィンの正面図である。
【図7】図6のC−C線断面図である。
【図8】本発明の第3の実施形態における分配部内の攪
拌フィンの正面図である。
【図9】図8のD−D線断面図である。
【図10】本発明による各輸送管への均等分散の効果を
従来技術と比較して概略的に示すグラフである。
【図11】本発明による1つの輸送管内の時間的な均等
分配の効果を従来技術と比較して概略的に示すグラフで
ある。
【図12】従来の分配機付き竪型ローラミルの一例を示
す概略構成図である。
【符号の説明】
1 給炭管 2 粉砕テーブル 3 粉砕ローラ 4 スロート 5 粉砕部 6 分級部 7 ハウジング 8 分配部 9a 粉砕部駆動部 9b 分級部駆動部 12 旋回フィン 20 回転式分級機 21 回転フィン 30 輸送管 41 一次分級部 53 分級機モータ 60 攪拌フィン 61 攪拌フィン駆動モータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 一教 広島県呉市宝町3番36号 バブコック日立 株式会社呉研究所内 (72)発明者 竹野 豊 広島県呉市宝町3番36号 バブコック日立 株式会社呉研究所内 (72)発明者 三井 秀雄 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日立 株式会社呉事業所内 Fターム(参考) 4D031 AC05 DA05 4D063 EE03 EE12 EE21 GA08 GC05 GC12 GC14 GC19 GC32 GD01 GD19 4D067 EE07 EE23 GA04 GB02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固気二相流を回転する分配機を介して複
    数の分配先に分配する分配方法において、 前記分配機へ流入する前記固気二相流の流速の前記分配
    機の周方向の速度成分と軸方向の速度成分の少なくとも
    一方を前記分配機内で変化させて前記固気二相中の固相
    の分散を促進させることを特徴とする固気二相流の分配
    方法。
  2. 【請求項2】 固気二相流を回転する分配機を介して複
    数の輸送管に分配する分配装置において、 前記分配機内に攪拌フィンを設置し、前記分配機へ流入
    する前記固気二相流の流速の前記分配機の周方向の速度
    成分と軸方向の速度成分の少なくとも一方を前記攪拌フ
    ィンにより変化させて前記固気二相中の固相の分散を促
    進させることを特徴とする分配装置。
  3. 【請求項3】 前記固気二相流の固体粒子を回転ファン
    により分級して前記分配機に送出する分級機を備え、前
    記攪拌フィンは前記回転ファンの回転方向に対して逆方
    向に回転可能に支持されていることを特徴とする請求項
    2記載の分配装置。
  4. 【請求項4】 前記攪拌フィンは回転方向に対する仰角
    が0°以上、90°以下の任意の角度に設定されている
    ことを特徴とする請求項3記載の分配装置。
  5. 【請求項5】 前記攪拌フィンの回転速度を前記回転フ
    ァンの回転速度と前記固体粒子の供給速度のいずれか一
    方に基づいて変更する手段を備えていることを特徴とす
    る請求項3または4に記載の分配装置。
  6. 【請求項6】 請求項2ないし5のいずれか1項に記載
    の分配装置を備えたことを特徴とする竪型ミル。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013180239A (ja) * 2012-03-01 2013-09-12 Ihi Corp バイオマスミル
WO2015049912A1 (ja) * 2013-10-01 2015-04-09 三菱日立パワーシステムズ株式会社 竪型ローラミル

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