JP2002177409A - ベランダ用遮煙装置及びこの遮煙装置を備えたベランダ - Google Patents

ベランダ用遮煙装置及びこの遮煙装置を備えたベランダ

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JP2002177409A
JP2002177409A JP2000378024A JP2000378024A JP2002177409A JP 2002177409 A JP2002177409 A JP 2002177409A JP 2000378024 A JP2000378024 A JP 2000378024A JP 2000378024 A JP2000378024 A JP 2000378024A JP 2002177409 A JP2002177409 A JP 2002177409A
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smoke shield
fire
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Takaro Takeuchi
崇郎 竹内
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Unitika Glass Fiber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 火災による煙や有害ガス、火の粉、火炎など
が、火災発生階からベランダを通して上層階へ侵入する
ことを防止する。 【解決手段】 ベランダ(2)の天井面(6)に支持部(9)
を付設し、この支持部(9)に面状の遮煙体(13)を支持す
る。上記遮煙体(13)は、天井面(6)に沿って配置された
待機姿勢(R)と、支持部(9)から垂下された遮煙姿勢
(S)とに切り換え可能に構成する。火災発生時には、遮
煙体(13)を遮煙姿勢(S)に切り換えて、ベランダ(2)の
外面の腰壁(5)と天井面(6)との間の開口部(7)を閉塞
する。これにより、火災発生階のベランダ(2)の開口部
(7)から上層階のベランダ(2)への煙等の流通を遮断す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マンション等、複
数階からなる建物のベランダに用いる遮煙装置に関し、
さらに詳しくは、火災による煙や有害ガス、火の粉、火
炎などが火災発生階からベランダを通して上層階へ侵入
することを防止する、ベランダ用遮煙装置とこの遮煙装
置を備えたベランダに関する。
【0002】
【従来の技術とその問題点】アパートやマンションなど
複数階からなる建物にはベランダを有するものが多くあ
り、これらのベランダには外面の腰壁と天井面先端との
間に外部へ開放された開口部を形成してある。上記建物
では、万一火災が発生すると、火災発生階のベランダの
上記開口部から吹き出した煙や有害ガス、火の粉、火炎
など(以下、煙等という。)が、風に煽られるなどして
上層階のベランダから室内に侵入することがある。この
ため、侵入した煙や有害ガスを上層階の人が吸い込み、
意識を失ったり運動機能に麻痺を生じたりして避難でき
なくなり、また、侵入した火の粉や火炎により延焼範囲
が上層階へ広がるなど、火災による被害を増大させる惧
れがあった。
【0003】従来、上記ベランダを通じての煙等の流通
を防止するには、室内からベランダへの出入口を閉止す
るしかなかった。しかしながら、ベランダにはしばしば
非常時の脱出口を設けてあり、避難径路の一部を構成し
ていることから、非常の際に室内からベランダへの出入
口を完全に閉止することはできず、この結果上記煙等に
よる被害を低減することが容易でなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点を
解消し、火災による煙等が火災発生階からベランダを通
して上層階へ侵入することを防止できる、ベランダ用遮
煙装置とこの遮煙装置を備えたベランダを提供すること
を技術的課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、例えば、本発明の実施の形態を示す図1か
ら図5に基づいて説明すると、ベランダ用遮煙装置とベ
ランダを次のように構成したものである。即ち請求項1
に記載の発明はベランダ用遮煙装置に関し、複数階から
なる建物(1)のベランダ(2)に設けられた遮煙装置(8)
であって、ベランダ(2)の天井面(6)に付設された支持
部(9)と、この支持部(9)に支持される面状の遮煙体(1
3)とを備え、上記遮煙体(13)は、上記天井面(6)に沿っ
て配置された待機姿勢(R)と、上記支持部(9)から垂下
されて火災発生階のベランダ(2)の開口部(7)から上層
階のベランダ(2)への煙等の流通を遮断する遮煙姿勢
(S)とに切り換え可能に構成したことを特徴とする。
【0006】また、請求項5に記載の発明は遮煙装置を
備えたベランダに関し、複数階からなる建物(1)のベラ
ンダ(2)であって、天井面(6)に付設された支持部(9)
とこの支持部(9)に支持される面状の遮煙体(13)とを備
え、平常時は上記天井面(6)に沿って配置されている遮
煙体(13)を火災発生時に垂下させることで、外面の腰壁
(5)と上記天井面(6)との間の開口部(7)を閉塞して、
火災発生階のベランダ(2)から上層階のベランダ(2)へ
の煙等の流通を遮断するように構成したことを特徴とす
る。
【0007】
【作用】平常時には、遮煙体は天井面に設けられた支持
部に支持されて天井面に沿った待機姿勢に保持されてお
り、ベランダの腰壁と天井面との間には広い空間が開放
されている。従って、ベランダ内はもとより室内への採
光や通風等が上記遮煙体で阻害されることがなく、ま
た、ベランダ等からの眺望も十分に確保される。火災発
生時には、火災感知器等の火災報知システムとの連動
や、居住者等の任意の操作に基づき、遮煙体が支持部か
ら垂下され、これによりベランダの腰壁と天井面との間
の開口部が閉塞される。この結果、室内からベランダへ
の出入口が開放されていても、火災発生階のベランダの
開口部から上層階への煙等の進入が防止される。
【0008】上記遮煙体の待機姿勢と遮煙姿勢との切り
換えは、例えば次のような構成をあげることができる。 (1) 例えば図1に示すように、遮煙体(13)の開口部
(7)に沿った一方の端縁(14)を支持部(9)に支持させ、
この端縁(14)を中心に遮煙体(13)を回動させることで、
遮煙体(13)を上記待機姿勢(R)と遮煙姿勢(S)とに切り
換える構成。 (2) 例えば図3(a)から図3(c)に示すように、遮煙
体(13)の一方の端縁(14)を固定支持部(9a)に固定し、他
方の端縁(15)を可動支持部(9b)の上方を通過させてこの
他方の端縁(15)に付設したウエイト部(25)で下方へ引っ
張り、可動支持部(9b)を遮煙体(13)の下方で天井面(6)
に沿って移動させることで、遮煙体(13)を上記待機姿勢
(R)と遮煙姿勢(S)とに切り換える構成。 (3) 例えば図4(a)と図4(b)に示すように、開口部
(7)に沿って設けた支持部(9)の上方で可撓性の遮煙体
(13)をスライドさせることにより、遮煙体(13)を上記待
機姿勢(R)と遮煙姿勢(S)とに切り換える構成。 (4) 例えば図5に示すように、遮煙体(13)を蛇腹状に
折り畳むことで上記待機姿勢(R)に切り換え、これを引
き伸ばすことで遮煙体(13)を上記遮煙姿勢(S)に切り換
える構成。
【0009】但し、本発明の遮煙体は、天井面に沿って
配置された待機姿勢と、支持部から垂下された遮煙姿勢
とに切り換えできる構造であればよく、上記に例示した
構成に限定されないことは言うまでもない。
【0010】上記遮煙体は、火炎などを良好に遮断でき
ることから、金属製板などであってもよいが、ガラス繊
維等の無機繊維布帛を樹脂加工した、いわゆる耐火性の
遮煙シートで構成した場合には、軽量であるので天井面
に過大な負担をかけることなく容易に付設でき、より好
ましい。なお、上記遮煙シートとしては、火災発生時の
煙等を十分に遮断できるように、400℃昇温後の圧力
差124.5Paにおける通気量が7.3cm3/cm2/秒以下
の遮蔽能を有し、無機繊維布帛を含むものが好ましい。
【0011】上記遮煙体は、煙等がベランダの上記開口
部を通して下層階から上層階へ流通することを防止でき
ればよく、特に火災発生階からの煙等の流出は、開口部
の上寄り部分を遮蔽するだけで上層階への煙等の流入が
十分に防止されることが、本発明の実施により判明し
た。従って、上記遮煙体は、ベランダの天井面と床面と
の間の中間高さまで降下可能に構成すればよく、この場
合は遮煙体の全長が短く済むので遮煙装置全体が軽量で
コンパクトに構成されるうえ、遮煙体の下端が床面に達
しないことから、遮煙体の下方をくぐり抜けることでベ
ランダの腰壁を乗り超えた避難行為や消火活動が可能と
なる。
【0012】勿論、上記遮煙体は上記開口部を完全に閉
塞するように、少なくとも腰壁の上端よりも下方まで降
下するように構成でき、さらに、腰壁の一部に格子状の
開口部が形成されている場合等には、遮煙体の下端がベ
ランダの床面に達するまで降下するように構成しても良
い。
【0013】上記遮煙体は、両側縁を受止め部等で保持
できるように構成すると、支持部から垂下された遮煙姿
勢を確りと保持でき、より好ましい。この場合、上記受
止め部等は、ベランダの開口部の端部に形成すると、降
下した遮煙体により開口部をその全幅方向に亘って確実
に閉塞することができる。例えば、隣設するベランダと
の区画に用いられる隔壁に形成して構造を簡略にし、ベ
ランダの見栄えを良好にしてもよい。
【0014】上記遮煙体の降下は、例えば居住者が操作
して上記遮煙体を降下させてもよいが、火災感知器など
の火災報知システムに連動させて降下するように構成す
ると、火災発生時に遮煙体を自動的に降下させることが
でき、より好ましい。
【0015】上記遮煙体は、ベランダの開口部を完全に
閉塞してしまうと、ベランダの腰壁を乗り越えての避難
行為や消火活動がこの遮煙体により阻害される惧れがあ
る。そこでこの場合には、上記遮煙体に人が通過できる
開閉口を設けると、避難行為や消火活動の際にこの開閉
口を出入することで、上記降下した状態の遮煙体を通り
抜けることができ、より好ましい。例えば、上記遮煙体
が遮煙シートからなる場合には、この遮煙体の幅方向中
間部に下端まで達するスリット部を形成することで上記
開閉口を設けることができ、このスリット部を押し広げ
ることで開閉口が簡単に開かれる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき説明する。図1及び図2は本発明の第1実施形
態を示し、図1は遮煙装置を備えたベランダの断面図、
図2はベランダの一部破断正面図である。
【0017】図1及び図2に示すように、このベランダ
(2)はマンションなどの複数階からなる建物(1)に設け
られており、このベランダ(2)へは室内(3)から出入口
(4)を開けることで自由に行き来できる。上記ベランダ
(2)には、外面の腰壁(5)と天井面(6)先端との間に外
部空間へ開放された開口部(7)が形成されており、ベラ
ンダ(2)内はもとより、必要に応じて室内(3)への採光
や通風などを十分に行うことができ、また室内(3)やベ
ランダ(2)から外部を眺望できるように構成されてい
る。
【0018】上記ベランダ(2)の天井面(6)には、外端
縁に沿って遮煙装置(8)の支持部(9)が付設してあり、
この支持部(9)に面状の遮煙体(13)の一端縁(14)が回動
可能に固定してある。上記遮煙体(13)の他端縁(15)は姿
勢保持装置(16)にワイヤ(17)を介して連結してあり、平
常時の遮煙体(13)は、上記姿勢保持装置(16)により上記
天井面(6)に沿って水平に配置された待機姿勢(R)に保
持される。そして、姿勢保持装置(16)による保持を解除
するとともに、上記ワイヤ(17)を姿勢保持装置(16)から
適切な速度で繰り出すことにより、上記遮煙体(13)が回
動して遮煙姿勢(S)へ緩やかに切り換えられる。また、
上記姿勢保持装置(16)がワイヤ(17)を巻き取ることによ
り、遮煙体(13)が遮煙姿勢(S)から待機姿勢(R)へ復帰
される。
【0019】図2に示すように、上記遮煙体(13)は金属
や合成樹脂などの剛性材料で形成した枠体(18)と、この
枠体(18)に張設された遮煙シート(19)とからなる。上記
遮煙体(13)の両側縁は、それぞれ隣設するベランダとの
隔壁(10)の近傍に位置させてあり、上記隔壁(10)に設け
た受止め部(12)で、遮煙姿勢(S)の遮煙体(13)の下端部
を受け止めるように構成してある。
【0020】上記遮煙シート(19)は、例えばボロン、セ
ラミック、アルミナ、ステンレス、ガラスなどの無機繊
維を素材とする布帛からなる。好ましくはガラス繊維か
らなり、二酸化珪素の含有量が約96%以上の特殊ガラ
ス繊維からなるものがより好ましい。また上記布帛は、
平織、綾織、朱子織、絡み織などの織物や、不織布、編
物などを含むが、緻密な構造となっているものが望まし
く、特に構造の緻密な朱子織が好ましい。
【0021】上記布帛は、煙や有害ガスの通過を遮断で
きるように、目詰処理を施す必要があり、天然ゴムラテ
ックス、ネオプレン、クロロプレン、ブタジエン等の合
成ゴムラテックス、アクリル酸、メタクリル酸、クロト
ン酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸等のモノカ
ルボン酸又はそのアルキルエステルあるいはジカルボン
酸のモノ若しくはジアルキルエステル、ビニルクロリ
ド、酢酸ビニル、塩化ビニリデン等の重合性モノマーを
2種以上適宜配合した共重合ラテックス等が用いられ、
特に難燃性に優れた塩化ビニル樹脂やシリコン樹脂が好
ましい。
【0022】上記遮煙装置(8)は、火災報知システム(2
1)の火災感知器(22)等や、室内(3)に設けた昇降操作ス
イッチ(23)に連動してある。なお、この実施形態では遮
煙装置を火災感知器に連動させたが、火災報知器など、
他の火災報知システムに連動させてもよい。火災が発生
すると上記火災報知システム(21)からの信号を受け、或
いは上記昇降操作スイッチ(23)を任意に操作することに
より、前記姿勢保持装置(16)の保持が解除され、前記ワ
イヤ(17)が繰り出されるので、遮煙体(13)はその自重に
より回動して、支持部(9)から垂下された遮煙姿勢(S)
に切り換わり、下端部が前記受止め部(12)に受け止めら
れる。このとき、遮煙体(13)の下端部はベランダ(2)の
床面(20)と前記天井面(6)との間の中間高さに位置して
いる。
【0023】これにより、ベランダ(2)の前記開口部
(7)の上寄り部分が遮煙体(13)で閉塞されるので、火災
発生階の室内(3)から出入口(4)を経てベランダ(2)に
入り込んだ煙等が上記開口部(7)から流出され難くな
り、この開口部(7)を出て上層階へ侵入することが防止
される。
【0024】図3は本発明の第2実施形態を示す遮煙装
置の動作説明図であり、図3(a)は待機姿勢の概略構成
図、図3(b)は待機姿勢から遮煙姿勢へ切換わる途中の
概略構成図、図3(c)は遮煙姿勢の概略構成図である。
【0025】図3に示すように、この第2実施形態では
前記支持部(9)が固定支持部(9a)と可動支持部(9b)とか
らなる。上記固定支持部(9a)は天井面(6)の外端縁に沿
って付設してあり、この固定支持部(9a)に面状の遮煙体
(13)の一端縁(14)が固定してある。上記天井面(6)には
上記固定支持部(9a)に向けてレール(24)が敷設してあ
り、このレール(24)に上記可動支持部(9b)が進退可能に
支持されている。上記遮煙体(13)は可撓性シートからな
り、上記可動支持部(9b)の上方を通過して他端縁(15)に
設けたウエイト部(25)に引っ張られている。
【0026】図3(a)に示すように、平常時は上記可動
支持部(9b)が固定支持部(9a)から離れて位置しており、
遮煙体(13)は天井面(6)に沿った待機姿勢(R)に切り換
えられている。火災が発生すると上記可動支持部(9b)が
固定支持部(9a)側へ天井面(6)に沿って移動し、これに
伴って図3(b)に示すように、遮煙体(13)のウエイト部
(25)側部分が垂下しだし、可動支持部(9b)が固定支持部
(9a)に近接した図3(c)の状態になると、遮煙体(13)全
体が垂下された遮煙姿勢(S)となる。
【0027】図4は本発明の第3実施形態を示す遮煙装
置の動作説明図であり、図4(a)は待機姿勢の概略構成
図、図4(b)は遮煙姿勢の概略構成図である。
【0028】図4に示すように、この第3実施形態で
は、天井面(6)の外端縁に沿って支持部(9)が固定して
あり、この支持部(9)の上方を面状の遮煙体(13)が通過
できるように支持してある。上記遮煙体(13)は可撓性シ
ートからなり、一方の端縁(14)にウエイト部(25)を設け
て上記支持部(9)から外側に出た部分を下方へ引っ張る
ようにしてある。また、上記遮煙体(13)の他方の端縁(1
5)はワイヤ(17)を介して姿勢保持装置(16)に連結してあ
り、平常時は図4(a)に示すように、上記姿勢保持装置
(16)に引っ張られて、天井面(6)に沿った待機姿勢(R)
に保持される。
【0029】火災が発生すると上記姿勢保持装置(16)か
らワイヤ(17)が繰り出され、遮煙体(13)は支持部(9)の
上方をスライドしながら外側に出た部分が下方に引っ張
られて、図4(b)に示すように支持部(9)から垂下され
た遮煙姿勢(S)に切換わる。このとき、上記遮煙体(13)
の両側縁部は、この側縁部に沿って設けられたガイドレ
ール(11)に保持されており、この結果、遮煙体(13)が遮
煙姿勢(S)に確りと保持される。
【0030】図5は本発明の第4実施形態を示す、遮煙
装置を備えたベランダの断面図である。この第2実施形
態では、複数の板状遮煙体(13)の端縁を互いに回動可能
に連設してあり、これを蛇腹状に折り畳んで支持部(9)
へ収容した待機姿勢(R)と、これを伸ばして支持部(9)
から垂下した遮煙姿勢(S)とに切り換えできるように構
成してある。
【0031】この第4実施形態では遮煙体(13)を蛇腹状
に折り畳むので、天井面(6)よりも長い遮煙体(13)を天
井面(6)に沿って配置することができ、従って、図5に
示すように、遮煙姿勢(S)では遮煙体(13)の下端部を腰
壁(5)上端よりも下方まで垂下することができる。これ
により、ベランダ(2)の腰壁(5)と天井面(6)との間の
前記開口部(7)全体が遮煙体(13)で閉塞されるので、火
災発生階にあっては室内(3)から出入口(4)を経てベラ
ンダ(2)に入り込んだ煙等が上記開口部(7)を出て上層
階へ侵入することが防止され、また、火災発生階よりも
上層階にあっては、下層階からの煙等がベランダ(2)の
開口部(7)から流入することが防止される。
【0032】上記各実施形態では、いずれもベランダに
1台の遮煙装置を設ける場合について説明したが、本発
明では1つのベランダに複数台の遮煙装置を、各遮煙体
が横方向へ連なる状態に配置してもよい。また、ベラン
ダの正面に加えて横側面にも開口部がある場合には、ベ
ランダの各面にそれぞれ遮煙装置を設け得ることはいう
までもない。
【0033】
【発明の効果】本発明は上記のように構成され作用する
ことから、次の効果を奏する。
【0034】(イ) 平常時には、採光や通風などが阻害
されず、ベランダからの眺望も十分に確保できるうえ、
火災発生時には、遮煙体が支持部から垂下された遮煙姿
勢に切り換えられてベランダの腰壁と天井面との間の開
口部が閉塞されることから、室内からベランダへの出入
口が開放されていても、火災発生階からベランダを通し
て上層階への煙等の侵入を効果的に防止でき、火災によ
る被害を低減することができる。
【0035】(ロ) 上記遮煙体が、400℃昇温後の圧
力差124.5Paにおける通気量が7.3cm3/cm2/秒以
下の遮蔽能を有し、無機繊維布帛を含む遮煙シートから
なる場合には、火災発生時の煙等を十分に遮断できるう
え、軽量であるので天井面に過大な負担をかけることな
く容易に付設することができる。
【0036】(ハ) 上記遮煙体を、火災報知システムに
連動して降下可能に構成した場合には、火災発生時に自
動的に遮煙体を遮煙姿勢に切り換えてベランダの開口部
を確実に閉塞することができる。
【0037】(ニ) 上記遮煙体を、ベランダの天井面と
床面との間の中間高さまで降下可能に構成した場合に
は、遮煙体の全長が短く済むので遮煙装置全体を軽量で
コンパクトに構成でき、天井面への負担が少なく容易に
付設できるうえ、安価に実施できる。しかも、遮煙体の
下端が床面に達しないことから、遮煙体の下方をくぐり
抜けることでベランダの腰壁を乗り越えての避難行為や
消火活動等を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す、遮煙装置を備え
たベランダの断面図である。
【図2】第1実施形態の、ベランダの一部破断正面図で
ある。
【図3】本発明の第2実施形態を示す遮煙装置の動作説
明図であり、図3(a)は待機姿勢の概略構成図、図3
(b)は待機姿勢から遮煙姿勢へ切換わる途中の概略構成
図、図3(c)は遮煙姿勢の概略構成図である。
【図4】本発明の第3実施形態を示す遮煙装置の動作説
明図であり、図4(a)は待機姿勢の概略構成図、図4
(b)は遮煙姿勢の概略構成図である。
【図5】本発明の第4実施形態を示す、図1相当図であ
る。
【符号の説明】
1…建物、 2…ベランダ、 5…腰壁、 6…天井
面、 7…開口部、 8…遮煙装置、 9…支持部、
13…遮煙体、 19…遮煙シート、 20…床面、21…火災
報知システム。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数階からなる建物(1)のベランダ(2)
    に設けられた遮煙装置(8)であって、 ベランダ(2)の天井面(6)に付設された支持部(9)と、
    この支持部(9)に支持される面状の遮煙体(13)とを備
    え、 上記遮煙体(13)は、上記天井面(6)に沿って配置された
    待機姿勢(R)と、上記支持部(9)から垂下されて火災発
    生階のベランダ(2)の開口部(7)から上層階のベランダ
    (2)への煙等の流通を遮断する遮煙姿勢(S)とに切り換
    え可能に構成したことを特徴とする、ベランダ用遮煙装
    置。
  2. 【請求項2】 上記遮煙体(13)が、400℃昇温後の圧
    力差124.5Paにおける通気量が7.3cm3/cm2/秒以
    下の遮蔽能を有し、無機繊維布帛を含む遮煙シート(19)
    からなる、請求項1に記載のベランダ用遮煙装置。
  3. 【請求項3】 上記遮煙体(13)が、火災報知システム(2
    1)に連動して遮煙姿勢(S)に切り換え可能に構成され
    た、請求項1または2に記載のベランダ用遮煙装置。
  4. 【請求項4】 上記遮煙体(13)が、ベランダ(2)の天井
    面(6)と床面(20)との間の中間高さまで降下可能に構成
    された、請求項1から3のいずれか1項に記載のベラン
    ダ用遮煙装置。
  5. 【請求項5】 複数階からなる建物(1)のベランダ(2)
    であって、天井面(6)に付設された支持部(9)とこの支
    持部(9)に支持される面状の遮煙体(13)とを備え、平常
    時は上記天井面(6)に沿って配置されている遮煙体(13)
    を火災発生時に垂下させることで、外面の腰壁(5)と上
    記天井面(6)との間の開口部(7)を閉塞して、火災発生
    階のベランダ(2)から上層階のベランダ(2)への煙等の
    流通を遮断するように構成したことを特徴とする、遮煙
    装置を備えたベランダ。
JP2000378024A 2000-12-12 2000-12-12 ベランダ用遮煙装置及びこの遮煙装置を備えたベランダ Pending JP2002177409A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100682536B1 (ko) * 2006-08-08 2007-02-16 김을배 아파트 화재발생시 화염 확산 차단장치
JP2007117471A (ja) * 2005-10-28 2007-05-17 Nitto Boseki Co Ltd 防煙垂れ壁用パネル、その製造方法及び防煙垂れ壁
KR100728799B1 (ko) * 2006-12-01 2007-06-14 (주) 피앤에이건설 수평식 제연 경계벽 작동 장치
KR100744719B1 (ko) * 2005-12-30 2007-08-01 주식회사 우리창우종합건축사사무소 건축물의 외벽에 설치되는 방화판

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