JP2002176524A - 画像読取装置及び画像読取装置の制御手順を記憶する記憶媒体 - Google Patents

画像読取装置及び画像読取装置の制御手順を記憶する記憶媒体

Info

Publication number
JP2002176524A
JP2002176524A JP2000371141A JP2000371141A JP2002176524A JP 2002176524 A JP2002176524 A JP 2002176524A JP 2000371141 A JP2000371141 A JP 2000371141A JP 2000371141 A JP2000371141 A JP 2000371141A JP 2002176524 A JP2002176524 A JP 2002176524A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
holder
window
image reading
reading apparatus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000371141A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuhiro Fujinawa
展宏 藤縄
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP2000371141A priority Critical patent/JP2002176524A/ja
Publication of JP2002176524A publication Critical patent/JP2002176524A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Holders For Sensitive Materials And Originals (AREA)
  • Projection-Type Copiers In General (AREA)
  • Light Sources And Details Of Projection-Printing Devices (AREA)
  • Facsimiles In General (AREA)
  • Facsimile Scanning Arrangements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 モノクロフィルムがフィルムホルダに保持さ
れたたき、窓部又は切り欠き部の有無の判定を正確に行
う。 【解決手段】 複数種類のフィルムを複数種類毎に保持
すると共に、窓部又は切り欠き部を有するフィルムホル
ダ(20)と、フィルムホルダ(20)を装置本体(1
00)に対して取り外し可能に保持するフィルム装着部
(50)と、前記フィルムを照明する照明手段と、前記
フィルムからの光を受光して画像信号を出力する撮像手
段と、前記照明手段及び前記撮像手段と前記保持手段と
を相対的に移動する副走査手段とを備えるフィルム画像
読取装置において、前記照明手段と撮像手段は、前記窓
部又は切り欠き部を、撮像手段の飽和露光量に所定の倍
率を乗じた過露光によって検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はホルダを用いてフィ
ルム等の原稿画像を読み取る画像読取装置に関し、特に
ホルダに設けられた窓部又は切り欠き部の位置を光学的
に検出して、ホルダの種類(35mm用フィルムホル
ダ、APS用フィルムホルダ)やホルダの挿入方向を識
別するように構成されている画像読取装置及び画像読取
装置の制御手順を記憶する記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術としては、第1に、特開200
0−78365号公報に記載された発明が存在する。前
記公報には、2種類の向きで画像読取装置に装填可能な
フィルムホルダに対して、フィルムホルダに設けられた
窓部を光学的に検出してフィルムホルダの装填方向を検
出する発明が記載されている。
【0003】すなわち、フィルムホルダの移動方向の一
端と他端とを入れ替えて2種類の向きで画像読取装置に
装填可能にする。これによって、例えば、6フレームの
画像が形成された透過原稿を読み取る場合であっても、
フィルムホルダの相対移動量を最大で2フレーム長に押
さえることができる。従って、フィルムホルダの移動空
間として大きな空間を確保する必要がなく、画像読取装
置の小型化が可能になる。
【0004】第1の向きでフィルムホルダを装填した状
態では、透過原稿の1番目,2番目,3番目のフレーム
の読取を可能にする。また、第2の向きでフィルムホル
ダを装填した状態では、透過原稿の4番目,5番目,6
番目のフレームの読取を可能にする。しかし、第1の向
きでフィルムホルダを装填した状態で読み取られる画像
の向きと、第2の向きでフィルムホルダを装填した状態
で読み取られる画像の向きとは180度異なっている。
【0005】従って、1つのストリップフィルムから6
フレームの全画像を読み取る場合には、所定方向に向い
た1番目,2番目,3番目の3フレームの画像と、反対
方向に向いた4番目,5番目,6番目の3フレームの画
像とが得られる。このため、画像読取装置は、第1の向
きで装填されたフィルムホルダか、又は第2の向きで装
填されたフィルムホルダかを認識し、例えば第2の向き
で装填されたフィルムホルダから得られた画像の場合、
180度回転させる必要がある。
【0006】そこで、前記特開2000−78365号
公報では、フィルムホルダに窓部を設け、光学的にその
位置を読み取ることにより、第1の向きで装填されたフ
ィルムホルダであるか、又は第2の向きで装填されたフ
ィルムホルダであるかを判別している。従来技術として
は、第2に、特開2000−134394号公報に記載
された発明が存在する。すなわち、フィルムホルダに
は、35mmストリップフィルムを保持するフィルムホ
ルダと、APSストリップフィルムを保持するフィルム
ホルダの2種類が存在する。
【0007】前記特開2000−134394号公報に
は、前記2種類のフィルムホルダに窓部を設け、窓部の
位置を光学的に検出して保持されたフィルムホルダの種
類を判定する発明が記載されている。前記従来技術にお
けるフィルムホルダの窓部には、ストリップフィルムが
保持された状態のとき、素通しではなく、フィルムが存
在する。したがって、例えば濃度が極端に高いカラーフ
ィルム領域が窓部に位置した場合、通常の読み取りでは
窓部と遮光部との識別が難しくなる。
【0008】そこで、従来技術においては、カラーフィ
ルムを装着したとき、確実に窓部の存在を認識するた
め、可視光による読み取りでは露光量を順次変化させ
(露光量の調整)、各露光量毎に読み取りを行って、窓
部を検出する必要がある。この場合、露光量をあまり大
きくすると、撮像手段であるCDDがブルーミング、ス
ミア等のにじみの現象を起こして、窓部と遮光部との識
別が難しくなる。そこで、露光量はCCDの飽和露光量
の範囲内で行う必要があった。
【0009】しかし、前記露光量の調整による複数回の
窓部の読み取りは時間がかかるため、可視光による読み
取りは行われておらず、通常、照射光として赤外光を使
用して窓部と遮光部との識別を行っている。一般に、カ
ラーフィルムの濃度や絵柄は、可視光成分の領域にだけ
に存在する。そして、赤外光は、ゴミや傷やホコリやカ
ビや指紋等による散乱による以外、高濃度フィルムや絵
柄の存在に無関係に、ほとんど透過する。したがって、
赤外光を用いて窓部の読み取りを行うことにより、カラ
ーフィルム濃度等によらず、安定したCCD出力信号を
得ることができる。その結果、カラーフィルムを装着し
たフィルムホルダの種類の判別、及びフィルムホルダの
挿入方向の判定が容易になる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記赤外光に
よる窓部の判定が正確に行えるのは、カラーフィルムの
場合だけであり、モノクロフィルムでは問題が生じる。
すなわち、モノクロフィルムは銀粒子の密度により濃淡
を表現しているため、赤外光の読み取りでも、可視光で
の読み取りとほぼ同様の濃度を検出してしまう。
【0011】したがって、モノクロフィルムの場合、窓
部にかかっている部分が暗い絵柄のとき、通常の赤外光
の露光では窓部と遮光部との差が出ない。その結果、窓
部の検出に失敗して、フィルムホルダの種類の判別、及
びフィルムホルダの挿入方向の判定が不可能になるとい
う問題点がある。また、前記従来技術による可視光によ
る読み取りでは、前記ブルーミング、スミア等のにじみ
の現象の発生により、CCDの飽和露光量以上に露光量
を上げることは困難である。したがって、モノクロフィ
ルムが保持された場合、可視光によるフィルムホルダの
種類の判別、及びフィルムホルダの挿入方向の判定が不
可能になるという問題点がある。
【0012】前記CCDの飽和露光量以上に露光量を上
げることの困難性は、可視光だけでなく、赤外光を用い
た場合にも同様に生じる。また、前記問題点は、窓部の
代わりにフィルムホルダに切り欠き部を設けて、フィル
ムホルダの種類の判別、及びフィルムホルダの挿入方向
の判定を行う場合にも生じる。
【0013】本発明は前記した従来技術の問題点に鑑み
為されたもので、モノクロフィルム等の原稿がホルダに
保持された場合、窓部又は切り欠き部の有無の判定を正
確に行うことが可能な画像読取装置及び画像読取装置の
制御手順を記憶する記憶媒体を提供することを目的とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の画像読取
装置は、複数種類の原稿を複数種類毎に保持すると共
に、窓部又は切り欠き部を有するホルダと、前記ホルダ
を装置本体に対して取り外し可能に保持する保持手段
と、前記原稿を照明する照明手段と、前記原稿からの光
を受光して画像信号を出力する撮像手段と、前記照明手
段及び前記撮像手段と前記保持手段とを相対的に移動す
る副走査手段とを備える画像読取装置において、前記照
明手段と撮像手段は、前記窓部又は切り欠き部を、撮像
手段の飽和露光量に所定の倍率を乗じた露光によって検
出することを特徴とする。
【0015】請求項1記載の発明によれば、ホルダの窓
部又は切り欠き部に、撮像手段の飽和露光量に所定の倍
率を乗じた露光(過露光)を行う。したがって、カラー
フィルムはもとより、モノクロフィルムを保持している
ホルダの窓部又は切り欠き部を確実に検出することがで
きる。ここで、撮像手段は、過露光で照射されても、ブ
ルーミング、スミア等のにじみ現象が生じない、性能の
よいもの(例えば、オーバーフロードレイン機構付きの
CCDなど)を用いている。
【0016】請求項2記載の画像読取装置は、請求項1
記載の画像読取装置において、前記照明手段として赤外
光を用い、前記赤外光は、ゴミ、ホコリ、傷、カビ、指
紋等による散乱光を除外するために用いられる赤外光と
兼用することを特徴とする。請求項2記載の発明によれ
ば、画像読取装置が読み取った画像から、フィルムに付
着したゴミ、ホコリ等を除外するために用いる赤外光
を、ホルダの窓部又は切り欠き部の検出に用いることが
できる。
【0017】請求項3記載の画像読取装置は、請求項1
記載の画像読取装置において、前記窓部又は切り欠き部
を検出することによって、前記ホルダの種類もしくはホ
ルダの挿入方向を識別することを特徴とする。請求項4
記載の画像読取装置の制御手順を記憶する記憶媒体は、
複数種類の原稿を保持すると共に、窓部又は切り欠き部
を有するホルダと、前記ホルダを取り外し可能に保持す
る保持手段と、前記原稿を照明する照明手段と、前記原
稿からの光を受光して画像信号を出力する撮像手段と、
前記照明手段及び前記撮像手段と前記保持手段とを相対
的に移動する副走査手段とを備える画像読取装置の制御
手順を記憶する記憶媒体において、前記制御手順は、前
記照明手段と撮像手段に対して、前記窓部又は切り欠き
部を、撮像手段の飽和露光量に所定の倍率を乗じた露光
を行うことによって検出する手順を含んでいることを特
徴とする。
【0018】請求項4記載の発明によれば、請求項1に
記載する画像読取装置に対する制御手順を(窓部又は切
り欠き部を検出する手順)記憶する記憶媒体を提供でき
る。ここで、撮像手段として、過露光で照射されても、
ブルーミング、スミア等のにじみ現象が生じない、性能
のよいものを用いているのは請求項1の場合と同様であ
る。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を用いて本発明
の実施の形態について説明する。以下に記載する実施の
形態は、請求項1から請求項4に記載する発明に対応す
る。なお、以下に記載する実施の形態は、35mmスト
リップフィルムを保持するフィルムホルダと、APSス
トリップフィルムを保持するフィルムホルダの2種類
を、窓部の透過光に基づいて判定する場合を例にしてい
る。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、
フィルムホルダの挿入方向の判定を行う場合において
も、同様に適用することができる。これは、請求項3に
記載の発明に対応する。また、本発明はストリップフィ
ルムを保持するフィルムホルダに限らず、原稿一般を保
持するホルダに適用することができる。
【0020】図1は、本発明が適用されるフィルム画像
読取装置(以下、画像読取装置と略称する)を示す斜視
図であり、画像読取装置100にスライドマウント10
を装着する状態を示す。スライドマウント10は、画像
読取装置30に直接セット可能に構成されている。図2
は、本発明が適用される画像読取装置を示す斜視図であ
り、画像読取装置100に35mm用フィルムのフィル
ムホルダ20を装着する状態を示す。
【0021】なお、APSフィルム用のフィルムホルダ
を画像読取装置100に装着する図は、図2に示す35
mmフィルムの場合とほぼ同様であるので省略する。ま
た、上記したスライドマウント10及びフィルムホルダ
20は、請求項1に記載するホルダに相当する。この実
施の形態では、画像読取装置100は、スライドマウン
ト10とフィルムホルダ20を次の2段階で装着する。
第1段階としては、前記スライドマウント10又はフィ
ルムホルダ20が、画像読取装置100に対して着脱自
在に形成されているフィルム装着部50に装着される。
第2段階としては、前記フィルム装着部50が、画像読
取装置100に装着される。なお、前記した第1段階と
第2段階は、逆の順序関係であっても良い。
【0022】なお、上記したフィルム装着部50は、請
求項1,4に記載する保持手段に相当する。図3は、3
5mmフィルム用のフィルムホルダ20を構成する各部
品の平面図である。また、図4は35mmフィルム用の
フィルムホルダ20の開放状態を示す斜視図である。
【0023】図3において、(a)はフィルムホルダ2
0の上ホルダ20aを示し、(b)はフィルムホルダ2
0の下ホルダ20bを示し、(c)はフィルムホルダ2
0のアダプタ20cを示している。上ホルダ20aと下
ホルダ20bは、ヒンジ14aとヒンジ受け14bとで
連結されている。また、アダプタ20cは、下ホルダ2
0bを図中X方向又はその反対方向にスライド移動可能
に構成されている。
【0024】上ホルダ20aと下ホルダ20bは、6フ
レーム長の透過原稿(35mmフィルムのネガシート)
を保持できる大きさを有している。上ホルダ20a、下
ホルダ20b及びアダプタ20cは、遮光性の材料で構
成されている。前記したように、上ホルダ20aと下ホ
ルダ20bとは、ヒンジ14aとヒンジ受け14bとで
互いに連結されている。したがって、上ホルダ20aは
ヒンジ14aを中心として回動するので、上ホルダ20
a及び下ホルダ20bは開閉できる。上ホルダ20aに
設けた係合部15aと下ホルダ20bに設けた係合部1
5bにより、上ホルダ20aと下ホルダ20bは閉じた
状態を維持できる。
【0025】35mmフィルムを6フレームで分離した
ネガシート(図示せず)は、上ホルダ20aと下ホルダ
20bとで挟まれて固定され、フィルムホルダ20に保
持される。アパーチャーa1〜a6及びb1〜b6のそ
れぞれは、ネガシートの各フレームの画像形成部と同様
の大きさの矩形の開口部である。言うまでもなく、アパ
ーチャーa1〜a6及びb1〜b6は、35mmフィル
ムの特性から、6フレーム分1列に並べて配置されてい
る。
【0026】上ホルダ20aには、ネガシートの各フレ
ームの画像形成部と対応する位置に、6つのアパーチャ
ーa1〜a6が形成してある。下ホルダ20bにも、ネ
ガシートの各フレームの画像形成部と対応する位置に、
6つのアパーチャーb1〜b6が形成してある。したが
って、ネガシートは、その6つのフレーム(画像形成
部)が各アパーチャーa1〜a6,b1〜b6と各々対
応する配置でフィルムホルダ20に保持される。
【0027】上ホルダ20aには、アパーチャーb1と
隣接するX方向外側の位置に形成した窓部21と、アパ
ーチャーb6と隣接するX方向外側の位置に形成した窓
部22とを設けてある。下ホルダ20bには、アパーチ
ャーc1と隣接するX方向外側の位置に形成した窓部2
3と、アパーチャーc6と隣接するX方向外側の位置に
形成した窓部24とを設けてある。
【0028】前記窓部21〜24は、フィルムホルダの
種類(35mm用、APS用、マウントスライド)の識
別のために設けた開口部である。窓部21〜24の大き
さは、アパーチャーa1〜a6及びb1〜b6に比べて
遥かに小さい。上ホルダ20aと下ホルダ20bとを閉
じた状態で、窓部21と窓部23とが重なるように、窓
部21及び窓部23は位置決めされている。同様に、窓
部22と窓部24とが重なるように、窓部22及び窓部
24は位置決めされている。
【0029】図4に示すように、下ホルダ20bは、ア
ダプタ20cに対してX方向及びその反対方向に所定の
範囲内で相対的に移動できるようにアダプタ20c上に
支持されている。相対移動可能な範囲は、この例ではネ
ガシートの2フレーム長に定めてある。Y方向には相対
移動しない。下ホルダ20bとアダプタ20cとの相対
移動により、ネガシートの読取対象フレームの位置合わ
せが行われる。この形態の画像読取装置100において
は、ユーザの手動操作により下ホルダ20bとアダプタ
20cとを相対移動する。
【0030】下ホルダ20bとアダプタ20cとが所定
の相対位置になる毎に、下ホルダ20bを動かすユーザ
の手にクリック感が伝わるように、下ホルダ20bとア
ダプタ20cとの摺動部分に図示しないクリック部が1
フレーム毎に形成してある。ユーザがクリック感を感じ
る位置で下ホルダ20bの移動を止めることにより、予
め定めた画像読取基準位置に下ホルダ20bとアダプタ
20cとを位置合わせできる。
【0031】アダプタ20cには、図3の(c)に示す
ように2つのアパーチャーc1,c2と2つの窓部2
5,26が形成してある。アパーチャーc1,c2は、
ネガシートの各フレームの画像形成部と同様の大きさの
矩形の開口部である。アダプタ20cのアパーチャーc
1,c2の大きさは、下ホルダ20bのアパーチャーb
1〜b6と比べてわずかに大きく形成してある。下ホル
ダ20bとアダプタ20cとをX方向又はその反対方向
に相対移動することにより、アパーチャーb1〜b6の
何れか1つがアパーチャーc1又はアパーチャーc2と
対向するように位置決めできる。
【0032】なお、言うまでもなく、前記窓部21〜2
6は、請求項1に記載する窓部に相当する。窓部25,
26は、窓部21〜24と同等の大きさに形成してあ
る、また、窓部25は窓部21及び23と対向可能な位
置に形成してある。窓部26は窓部22,24と対向可
能な位置に形成してある。
【0033】すなわち、下ホルダ20bとアダプタ20
cとの相対移動により、窓部21及び23を窓部25と
対向する位置に移動したり、窓部22,24を窓部26
と対向する位置に移動できる。具体的には、アパーチャ
ーc1とアパーチャーb1とが対向する位置に下ホルダ
20bとアダプタ20cとが位置決めされた状態で、窓
部25と窓部21,23とが対向するように窓部21,
23及び25が配置されている。
【0034】また、アパーチャーc2とアパーチャーb
6とが対向する位置に下ホルダ20bとアダプタ20c
とが位置決めされた状態で、窓部22,24と窓部26
とが対向するように、窓部22,24及び26が配置さ
れている。この例では、2つのアパーチャーc1,c2
の距離が画像の4フレーム長になるように、アパーチャ
ーc1及びc2を配置してある。従って、例えば図4に
示すように、X方向について下ホルダ20bの中央とア
ダプタ20cの中央とが一致するように位置決めされた
状態では、アパーチャーb2とアパーチャーc1とが対
向し、アパーチャーb5とアパーチャーc2とが対向す
る。
【0035】図3、図4に示すように、窓部21〜26
は、アパーチャーa1〜a6、b1〜b6、c1,c2
の幅方向(Y方向)の一端側に沿う位置に配置されてい
る。図5は、アパーチャーc1とアパーチャーb1(a
1)を対向するように位置決めした状態を示す。図6
は、アパーチャーc1とアパーチャーb2(a2)を対
向するように位置決めした状態を示す。
【0036】フィルムホルダ20を構成する上ホルダ2
0a、下ホルダ20b及びアダプタ20cは、X方向及
びY方向についてほぼ対称な形状に形成してある。従っ
て、フィルムホルダ20は、その一端28aを画像読取
装置100に向けて装着することもできるし、反対に他
端28bを画像読取装置100に向けて装着することも
できる。
【0037】フィルムホルダ20の一端28aを画像読
取装置100に向けて装着した場合には、ネガシートの
6つの画像形成部のうちの28a側に配置された3画像
の何れか1つをアパーチャーc1と対向する位置に位置
決めし、その画像形成部の画像を読み取ることができ
る。また、フィルムホルダ20の他端28bを画像読取
装置100に向けて装着した場合には、ネガシートの6
つの画像形成部のうちの28b側に配置された3画像の
何れか1つをアパーチャーc2と対向する位置に位置決
めし、その画像形成部の画像を読み取ることができる。
【0038】窓部21〜26が形成される位置・大きさ
・形状は、フィルムホルダの種類に応じて異なってい
る。したがって、窓部21,23,25又は窓部22,
24,26の位置・大きさ・形状の違いを光学的にスキ
ャンして識別することにより、フィルムホルダの種類を
判別することができる。
【0039】図7に示す実施の形態は、フィルムホルダ
20に6フレーム長のネガシートを保持し、第2フレー
ムF2の画像P2の読み取りを行う場合のフィルムホル
ダ20の識別状態を示す説明図である。図示するよう
に、画像読取装置100は、画像P2の読み取りを実行
する前に、アダプタ20cの窓部25の位置を1ライン
スキャンする。
【0040】なお、図7及び図5から明らかなように、
窓部21,23,25が重なるのは、フレームF1を読
み取る場合だけである。同様に、窓部22,24,26
が重なるのは、フレームF6を読み取る場合だけであ
る。したがって、フレームF2,F3を読み取る場合に
は、アダプタ20cの窓部25とフィルム領域とを通過
した照射光をCCDによって1ラインスキャンすること
になる。同様に、フレームF4,F5を読み取る場合に
は、アダプタ20cの窓部26とフィルム領域とを通過
した照射光をCCDによって1ラインスキャンすること
になる。
【0041】図8の(a)は、フィルムホルダ20が、
通常のカラーネガシートを保持しており、画像読取装置
100の照明部が赤外光(過露光ではない)を照射する
場合の窓部25の検出のためのCCD出力信号を示す図
である。この場合、前記CCDは、受光量に応じた振幅
を有する信号を出力する。そこで、窓部25に原稿が無
い(素通し)状態において、前記CCDの出力信号がフル
スケールになる露光量を初期化時に求め、この露光量を
基準として(ホワイトバランス時間)発光させる。ここ
で、前記基準となる露光量は、光源の点灯時間により定
められる。
【0042】画像読取装置100のCCDは、前記赤外
光を受けて、図8の(a)に示すようなCCD出力信号
を出力する。図8の(a)に示すCCD出力信号は、窓
部25の位置に対応する部分のレベルがフルスケール4
095に近いレベルで、窓部25以外の遮光部に対応す
る部分のレベルはほぼ0レベルである。赤外光によるカ
ラーネガシートを通しての検出のため、窓部25にはほ
とんど濃度が検出されず、窓部25が正確に検出され
る。
【0043】フィルムホルダの種類に応じて、窓部2
1,23,25の位置や大きさや形状を変えることで、
CCD出力信号の窓部21,23,25の位置に対応す
る部分の時間的な位置や時間幅が変る。画像読取装置1
00は、上記CCD出力信号の違いを検知することによ
り、フィルムホルダの種類を認識する。このように、赤
外光でカラーフィルムを読む場合には、赤外光をほぼホ
ワイトバランス時間で点灯させて読み取りを行えば、C
CDから窓部の識別に十分な信号振幅が得られ、窓部の
識別を行うことが可能である。
【0044】図8の(b)は、フィルムホルダ20が、
モノクロネガシートを保持しており、画像読取装置10
0の照明部は赤外光を照射する場合のCCD出力信号を
示す図である。この場合には、モノクロフィルムは銀粒
子の密度により濃淡を表現しているため、前記赤外光を
ほぼホワイトバランス時間で点灯させて読み取りを行っ
ても、可視光での読み取りとほぼ同様の濃度を検出して
しまう。したがって、図8の(b)に示すように、窓部
25と遮光部との差が出ない。その結果、窓部の検出に
失敗して、フィルムホルダの種類の判別、及びフィルム
ホルダの挿入方向の判定は不可能である。
【0045】そこで、本実施の形態においては、以下の
ようにして、モノクロフィルムが保持されている場合に
窓部を検出する。すなわち、前記したように、カラーフ
ィルムを読み取る場合には、赤外光をほぼホワイトバラ
ンス時間で点灯させて読み取りを行えば、CCDから窓
部の識別に十分な信号振幅が得られ、窓部の識別を行う
ことが可能である。しかし、モノクロフィルムでは、赤
外光でもフィルム濃度により減衰してしまう。具体的に
は、窓部を塞いでいる部分の濃度がO.D.=2.0程
度(O.Dは、Optical Density)であったとすると、
信号振幅は素通し時の約1/100程度になってしま
う。この程度では遮光部との差が少なく、誤判定を生じ
る危険がある。
【0046】本実施の形態では、窓部読み取り時の赤外
光の露光量(点灯時間)を、ホワイトバランス時間の所定
倍とする。例えば、ホワイトバランス時間の32倍の時
間で露光することにする。この時、もし窓部に掛ってい
るモノクロフィルムの濃度が低いと、信号振幅はフルス
ケールを超えるので、CCDの出力信号としては、CC
Dの出力信号の最大振幅であるフルスケールビット40
95(12ビット表現の場合、以下同様)に貼り付いた
状態となる。
【0047】通常、モノクロフィルムの最大濃度はO.
D.=3.0程度と想定される。CCDの出力信号がフ
ルスケールビットで4095とすると、ホワイトバラン
ス時間の32倍で露光し、窓部を塞いでいるモノクロフ
ィルムの濃度がO.D.=3.0とすると、CCDの受
光量はビット数換算で、約4095×32/1000≒
131ビット(正確には131.04)となる。上記の
式において、1000で割っているのは、O.D.=
3.0であるため、モノクロフィルムの透過光量が10
の−3乗分の1(1/1000)に減衰するためであ
る。
【0048】一方、窓部以外の完全遮光部のCCD出力
信号は、露光時間を増やしても、ほぼ0ビット近辺(例
えば、0〜3ビット程度)である。したがって、窓部識
別のスレッショルドのCCDの出力信号を、ビット数換
算で131ビットの半分程度、例えば65ビット程度と
してやれば良い。このようにすれば、モノクロフィルム
の窓部の濃度が3.0の場合でも識別できるし、濃度が
それ以下の場合には信号振幅がビット数換算で131
(正確には131.04)よりも大きいので何のも問題
も生じない。
【0049】図8の(c)は、フィルムホルダ20が低
濃度のモノクロネガシートを保持しており、画像読取装
置100の照明部が前記ホワイトバランス時間の32倍
の赤外光を照射して露光する場合のCCD出力信号を示
す図である。図8の(c)では、低濃度のモノクロネガ
シートを保持しているため、窓部25の部分のCCD出
力信号は、フルスケール(4095)に張り付いてい
る。
【0050】図8の(d)は、フィルムホルダ20が中
濃度のモノクロネガシートを保持しており、画像読取装
置100の照明部が前記ホワイトバランス時間の32倍
の赤外光を照射して露光する場合のCCD出力信号を示
す図である。図8の(d)では、中濃度のモノクロネガ
シートを保持しているため、窓部25の部分のCCD出
力信号は、フルスケール(4095)よりも少し低い値
になっている図8の(e)は、フィルムホルダ20が高
濃度のモノクロネガシートを保持しており、画像読取装
置100の照明部が前記ホワイトバランス時間の32倍
の赤外光を照射して露光する場合のCCD出力信号を示
す図である。図8の(e)では、高濃度のモノクロネガ
シートを保持しているため、窓部25の部分のCCD出
力信号は、スレッショルドレベル65よりも高くはある
が、例えば131ビット程度の低い値になっている。
【0051】図8の(f)は、フィルムフォルダ20
が、カラーフィルムを保持しており、画像読取装置10
0の照明部が前記ホワイトバランス時間の32倍の赤外
光を照射して露光する場合のCCD出力信号を示す図で
ある。図8の(f)では、カラーフィルムを保持してい
るため、窓部25の部分のCCD出力信号は、フルスケ
ール(4095)に張り付いている。
【0052】以上の説明から明らかなように、本実施の
形態は、モノクロフィルムに限らずカラーフィルムに対
しても対応可能である。また、赤外光でなくても実施可
能(例えば、R色,G色,B色の光)なことから、照明
系に赤外チャンネルを持たない画像読取装置にも適用可
能であるという利点がある。
【0053】赤外光は、ゴミや傷やホコリやカビや指紋
等による散乱による以外、高濃度フィルムや絵柄の存在
に無関係に、ほとんど透過する。したがって、画像から
ゴミや傷やホコリやカビや指紋等による散乱を除去する
ために設けられた赤外光を兼用して、窓部の検出を行う
ことができる。これは、請求項2に記載の発明に対応す
る。
【0054】以上に記載した実施の形態においては、C
CDにホワイトバランスを超える露光量で照射して、窓
部の検出を実現している。この場合、通常のCCDで
は、ブルーミング等のにじみ現象を生じてしまい、窓部
の検出は困難になる。しかし、本願では、過露光で照射
しても、ブルーミング、スミア等のにじみ現象の生じる
ことがない、性能のよいCCD(例えばオーバーフロー
ドレイン機構付きのCCDが好ましい)を用いているの
で、本実施の形態は実現可能である。
【0055】以上の説明においては、フィルムホルダ2
0を35mmフィルム用のフィルムホルダであるとして
説明した。しかし、APSフィルムを複数フレームの画
像領域毎に切断し、複数のネガシートに分離した形式の
APSフィルムに対して、適用することができる。この
場合、アパーチャーa1…,b1…,c1,c2の大き
さは、APSフィルムの1コマの大きさに対応して小さ
くなる。また、ネガシートのコマ数は、6枚に限定され
ず、例えば7枚でも良い。
【0056】また、以上の説明においては、フィルムホ
ルダ20に窓部を設けて検出している。しかし、本発明
はこれに限定されるものではなく、例えばAPS用のフ
ィルムホルダ30の方だけ、窓部を2カ所並べて設ける
ようにしても良い。また、窓部の長さをかえるようにし
てもよい。また、窓部の代わりに、例えばアパーチャー
等に窓部21〜26と同等の役割を果たす切り欠き部を
設けてもよい。
【0057】図9は、APSフィルムのフィルムホルダ
の一例を示す図である。図9において、(a)はフィル
ムホルダ30の平面図、(b)はフィルムホルダ30の
側面図、(c)はフィルムホルダ30の右側面図であ
る。図9に示すフィルムホルダ30は、上ホルダ30a
と下ホルダ30bとから構成されている。図9の(c)
から明らかなように、上ホルダ30aと下ホルダ30b
は、ヒンジ31によって開閉可能に構成されている。フ
ィルムホルダ30が開状態のとき、APSフィルムを上
ホルダ30aと下ホルダ30bの間に挿入する。次に、
上ホルダ30aと下ホルダ30bを閉じて、APSフィ
ルムを保持する。
【0058】上ホルダ30aと下ホルダ30bには、共
通の位置に、アパーチャー32が設けられており、手動
によってAPSフィルムの目的の1コマをアパーチャー
32の位置に合わせる。さらに、上ホルダ30aと下ホ
ルダ30bには、共通の位置に、窓部34が設けられて
いる。
【0059】図9に示すフィルムホルダ30は、図中左
側から画像読取装置100に挿入される。図10は、画
像読取装置100のCCDが窓部34を1ラインスキャ
ンし、CCD出力信号を得る状態を示す説明図である。
したがって、図8の(a)〜(f)に関する説明と同様
に、CCDにホワイトバランスを超える露光量の光を照
射することにより(例えば、ホワイトバランス時間の3
2倍の露光量)、窓部34の検出を実現することができ
る。すなわち、窓部34の位置、長さにより、CCD出
力信号が異なり、画像読取装置100はフィルムホルダ
30の種類を認識することができる。
【0060】なお、上記実施の形態においては、窓部の
長さを変えている。しかし、本発明はこれに限定される
ものではなく、例えばAPS用のフィルムホルダ30の
方だけ、窓部を2カ所並べて設けるようにしても良い。
また、窓部34の代わりに、例えばアパーチャー32等
に切り欠きを設けてもよい。図11は、画像読取装置1
00の断面図である。以下、画像読取装置100の構造
について、図11を参照して説明する。なお、図11は
原稿保持部53によりスライドマウント10を装着した
状態を示しているが、スライドマウント10の代わりに
35mmフィルム用のフィルムホルダ20やAPS用の
フィルムホルダ30を装着できる。
【0061】図11において、透過原稿11の上側には
照明ユニット52が配置されている。照明ユニット52
には、4種類の波長の照明光を選択的に発光できる光源
62が備わっている。この光源62は、R(赤色),G
(緑色),B(青色),IR(赤外)の波長成分を発光
する4種類の発光ダイオードを内蔵している。この例で
は、光源62はIRの照明光として、例えば830nm
を中心波長とする赤外光を発光する。
【0062】前記した照明ユニット52は請求項1,2
と請求項4とに記載する照明手段に相当する。光源62
から出射される照明光は、照明ユニット52に内蔵され
た各種の光学要素を通り、図中、上方向から下方向に向
かう光として、フィルム装着部50に導入され、透過原
稿11に照射される。この照明光は、図11の図面に垂
直な方向(Y方向)の1ラインを均一な照度で照明す
る。
【0063】透過原稿11を包含するフィルム装着部5
0の下側には、撮像ユニット51が配置されている。撮
像ユニット51には、各種の光学要素とラインセンサ6
1が備わっている。ラインセンサ61は、CCD等で構
成される一次元の固体撮像素子である。この一次元の固
体撮像素子は、前記したように、過露光で照射しても、
ブルーミング、スミア等のにじみ現象の生じることがな
い、性能のよいものを用いる。
【0064】ラインセンサ61は、図11の図面に対し
て垂直な方向(Y方向)の1ラインを読み取ることがで
きる。また、この例ではラインセンサ61として赤外光
の波長成分に対して十分な感度を有する素子を用いてい
る。照明ユニット52からの照明光の一部分は、透過原
稿11を透過して撮像ユニット51に向かう。この光
は、撮像ユニット51内部の各種光学要素を介してライ
ンセンサ61に入射する。従って、透過原稿11上の1
ラインの透過光量に応じた像をラインセンサ61で読み
取ることができる。
【0065】前記した撮像ユニット51は、請求項1,
4に記載する撮像手段に相当する。撮像ユニット51及
び照明ユニット52は、所定のメカブロック上に一体に
構成されている。撮像ユニット51及び照明ユニット5
2を搭載したメカブロックは、X方向及びその反対方向
に移動可能な状態でスキャナ本体50の内部に支持され
ている。また、撮像ユニット51はZ方向及びその反対
方向にも移動可能になっている。
【0066】撮像ユニット51及び照明ユニット52を
搭載したメカブロックは副走査機構55と連結されてい
る。副走査機構55にはモータM1が連結されている。
モータM1を駆動すると、撮像ユニット51及び照明ユ
ニット52がX方向又はその反対方向に移動する。副走
査機構55は、請求項1,4に記載する副走査手段に相
当する。
【0067】撮像ユニット51及び照明ユニット52の
X方向の移動可能な範囲は、1フレームの画像領域の大
きさよりも十分に大きい。従って、ラインセンサ61に
より読み取る1ラインの位置をフィルムホルダ20,3
0、又はスライドマウント10上の1フレームの画像の
一端から他端まで機械的に副走査できる。また、言うま
でもなく、ラインセンサ61により読み取る1ラインの
位置は、図7、図8に示すCCD読取位置及び図10に
示すCCD読取位置に移動可能である。
【0068】撮像ユニット51には、フォーカス調整機
構56が連結されている。また、フォーカス調整機構5
6にはモータM2が連結されている。モータM2を駆動
することにより、撮像ユニット51がZ方向又はその反
対方向に移動するので、撮像ユニット51と照明ユニッ
ト52とに対するフィルムホルダ10の相対的な位置が
調整される。この位置の調整により、ラインセンサ61
に結像する像の焦点を変えることができる。
【0069】図12に示すように、画像読取装置100
は、例えばパソコンのようなホストコンピュータ200
と接続した状態で使用される。図12を参照し、画像読
取装置100及びホストコンピュータ200の構成につ
いて以下に説明する。画像読取装置100の内部には、
CPUを含む制御回路110、メモリ120、インター
フェース130、タイミング発生器140、増幅器15
0、A/D変換器160、LEDドライバ170、モー
タドライバ180,190が備わっている。
【0070】なお、前記制御回路110は、メモリ12
0に格納されたプログラムにしたがって、請求項1〜4
に記載する各種の制御動作を実行する。照明ユニット5
2に内蔵される前述の光源62(図11参照)の点灯/
消灯は、LEDドライバ170を介して制御回路110
により制御される。また、撮像ユニット51に内蔵され
る前述のラインセンサ61の撮影動作は、タイミング発
生器140を介して制御回路110により制御される。
【0071】撮影される像の1ライン毎にラインセンサ
61から出力される電気信号は、増幅器150を介して
A/D変換器160に入力される。A/D変換器160
でディジタル信号に変換された像のデータは、制御回路
110により処理され、メモリ120に記憶されるか、
あるいはインターフェース130に出力される。制御回
路110は、インターフェース130を介してホストコ
ンピュータ200と接続されている。マイクロコンピュ
ータ110は、インターフェース130を介してホスト
コンピュータ200から入力されるコマンド(指令)に
従って、画像読取装置100の動作を制御する。
【0072】画像読取装置100が透過原稿11から読
み取った画像データやフィルムホルダの種類を示す情報
は、インターフェース130を介してホストコンピュー
タ200に送出される。制御回路110は、副走査など
のために撮像ユニット51及び照明ユニット52を搭載
したメカブロックをX方向に移動する場合には、モータ
ドライバ190を介してモータM1を駆動する。また、
焦点合わせが必要な場合には、制御回路110はモータ
ドライバ180を介してモータM2を駆動する。
【0073】ホストコンピュータ200は、CPU(中
央処理装置)210、メモリ220、ハードディスク2
30,CD−ROM240、インターフェース250、
プリンタ260及び表示装置270等を備えている。C
PU210は、メモリ220に内蔵されたROM(読み
出し専用メモリ)上のプログラムと、ハードディスク2
30からメモリ220上のRAM(読み書きメモリ)に
読み込まれるプログラムとを必要に応じて実行する。プ
ログラムをCD−ROM240から読み込み、メモリ2
20又はハードディスク230に書き込むこともでき
る。
【0074】画像読取装置100を使用する場合には、
CPU210は予め定められたプログラムを実行する。
そして、ホストコンピュータ200はユーザの指示に従
って、画像読取装置100に制御用のコマンドを送信す
る。画像読取装置100からホストコンピュータ200
に転送される画像データは、メモリ220に記憶され
る。メモリ220に記憶された画像データは、表示装置
270で二次元画像として表示したり、プリンタ260
でハードコピーとして出力することができる。
【0075】次に、上記した画像読取装置100がフィ
ルムホルダの種類と挿入方向を判別する手順の概略を説
明する。最初に、図1又は図2に示すように、画像読取
装着100のフィルム装着部50が画像読取装置に装着
されると、画像読取装置のセンサ機構がこれを検知す
る。センサ機構としては、公知の機械的な機構や電気的
機構を用いることができる。これにより、画像読取装置
100(制御回路110)は、フィルム装着部50が装
着されたことを判断する。
【0076】次に、画像読取装置100は、ホストコン
ピュータ200からコマンドが送信されるのを待つ。上
記待機動作と並行して、フィルム装着部50に対してフ
ィルムホルダが挿入され、画像読取装置100(制御回
路110)はフィルムホルダが装着されたことを判断す
る。この動作の詳細説明は、前記フィルム装着部50の
装着と同様に、公知の手段で実現できるので省略する。
【0077】次に、画像読み取りのコマンドがホストコ
ンピュータ200に入力され、ホストコンピュータ20
0から読み取りコマンドが画像読取装置100に対して
送信される。画像読取装置100の制御回路110は、
メモり120に格納されているプログラムにしたがっ
て、挿入されているフィルムホルダについて赤外光(又
はR色,G色,B色等の可視光)でスキャンし、フィル
ムホルダの種類と挿入方向を判別する。
【0078】なお、フィルムホルダの種類及び挿入方向
の判別は、ホストコンピュータ200からのスキャンコ
マンドを待つことなく、フィルム装着部50又はフィル
ムホルダが画像読取装置100に装着された時点で実行
しても良い。次に、画像読取装置100は、判別された
フィルムホルダの種類及び挿入方向に応じて、画像領域
の読取範囲を定め、続いて画像読み取りを行う。
【0079】図13は、画像読取装置100の制御回路
110が実行する過露光によるフィルムホルダの種類及
び挿入方向を判別する動作の概略を示すフローチャート
である。このフローチャートを実行するプログラムは、
例えば図12に示すメモり120に格納されている。ス
テップS1において、制御回路110はモータM1を制
御し、フィルムホルダの読取位置(図7〜図10に示す
CCD読取位置)にメカブロックを位置決めする。ここ
で、メカブロックとは、図11及び図12に示す撮像ユ
ニット51及び照明ユニット52を搭載し、モータM1
によって駆動される機構である。
【0080】ステップS2において、制御回路110は
照明ユニット52と撮像ユニット51を制御し、例えば
照明ユニット52が撮像手段51のホワイトバランス時
間の32倍の赤外光を照射して露光し(過露光)する。
ステップS3において、撮像ユニット51は、赤外光
(過露光)による1ラインの読み取りを行って出力信号
を出力する。
【0081】ステップS4において、制御回路110は
増幅器150とA/D変換器160を通して入力される
上記出力信号から、所定の領域(複数の場合もある)に
おける複数画素の出力信号を抽出する。前記抽出する複
数画素は、窓部、窓部の長さ、位置、切り欠き部分等に
相当するものである。
【0082】ステップS5において、制御回路110は
抽出された複数画素の信号レベルの平均値Ldを計算す
る。ステップS6において、制御回路110は前記窓等
に相当する部分の平均値LdとスレッショルドレベルL
th(例えば、図8に記載する65に相当)とを比較す
る。スレッショルドレベルLthを超える部分がある場
合にはステップS7に進み、制御回路110は窓部であ
るか、切り欠きであるか、窓部の場合にはその位置や長
さや数等を判別して、フィルムホルダの種類と挿入方向
を判別する。このとき、過露光であっても、図8に関連
して説明したように、窓部位置等における出力信号を確
実に判別することができる。
【0083】また、ステップS6において、スレッショ
ルドレベルLthを超える部分がない場合にはステップ
S8に進む。ステップS8においては、前記出力信号が
1ラインに亙って所定のスレッショルドレベル以下であ
ったため、透過原稿はスライドマウント10であると判
別される。スライドマウント10は、窓部等を備えてい
ないからである。
【0084】このようにして、フィルムホルダの種類と
挿入方向とを識別することができる。以上の説明から明
らかなように、前記実施の形態によれば、フィルムホル
ダの種類の識別及び挿入方向を判定するために、赤外光
又は可視光による過露光を用いて窓部や切り欠き等を検
出するようにしたため、カラーフィルムが保持されたフ
ィルムホルダだけではなく、モノクロフィルムが保持さ
れたフィルムホルダの種類と挿入方向を検出することが
可能になる。
【0085】なお、以上に記載した実施の形態において
は、画像読取装置100のメモリ120に制御回路11
0の制御プログラム(図13)を記憶することにした
が、本発明はこれに限定されるものではなく、メモリ1
20の代わりにホストコンピュータ200のメモリやハ
ードディスク等の記録媒体を用いてもよい。この場合、
ホストコンピュータ200のハードディスク等の記録媒
体は、図13に示すフローチャートを実行する制御プロ
グラムを格納している。そして、ホストコンピュータの
CPUは、上記プログラムをハードディスク等の記録媒
体から読み出して、ホストコンピュータのメモリに格納
する。これによって、ホストコンピュータのCPUは、
上記制御プログラムの実行が可能になる。なお、ハード
ディスク等の記録媒体に格納する制御プログラムは、予
めホストコンピュータにセットアップ可能なように、C
D−ROM等の記憶媒体に格納する。これは、請求項4
に記載の発明に対応する。
【0086】また、前記制御回路110の制御プログラ
ムは、パーソナルコンピュータ(パソコン)等の端末か
ら、インターネットを介してホームページにアクセス
し、ドライバソフト又はファームウェアとしてダウンロ
ードすることもできる。例えば、パソコンからホームペ
ージにアクセスした状態において、画面上の製品表示の
中から画像読取装置の一つであるフィルムスキャナをク
リック(選択)し、さらにパソコンのOS環境に合致す
るドライバソフト又はファームウェアをクリック(選
択)することにより、ダウンロードが実行されるという
実施の形態である。
【0087】次に、パソコン等の端末とインターネット
との接続形態について、一般的なダイヤルアップ接続を
例にして説明する。すなわち、パソコン等の端末は、モ
デム又はターミナルアダプタを介して電話回線に接続さ
れ、この電話回線により、インターネット接続サービス
会社であるプロバイダのモデム又はターミナルアダプタ
に接続される。前記プロバイダのモデム又はターミナル
アダプタは、プロバイダのコンピュータであるサーバに
接続されている。前記サーバは、インターネットに中継
経路を設定するためのルータを介して24時間接続され
ている。パソコン等の端末からは、必要なときに電話を
かけて、プロバイダのサーバ経由でインターネット(ホ
ームページ)に接続する。なお、インターネットの接続
は、ダイヤルアップ接続に限定されるものではなく、プ
ロバイダとの間を専用線を用いて常時接続するものなど
も存在する。
【0088】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、ホルダの
窓部又は切り欠き部を確実に検出することができる。請
求項2記載の発明によれば、赤外光による窓部又は切り
欠き部の検出が可能になると共に、前記赤外光は原稿に
付着したゴミ、ホコリ等を除外するために用いる赤外光
を兼用することができる。
【0089】請求項3記載の発明によれば、ホルダの種
類もしくはホルダの挿入方向を識別することができる。
請求項4記載の発明によれば、請求項1に記載する画像
読取装置に対する制御手順のうち、窓部又は切り欠き部
を、撮像手段の飽和露光量に所定の倍率を乗じた露光を
行うことによって検出する手順を含んでいる記憶媒体を
提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される画像読取装置にスライドマ
ウントを装着した状態を示す図である。
【図2】本発明が適用される画像読取装置に35mm用
フィルムのフィルムホルダを装着した状態を示す図であ
る。
【図3】図3の(a)(b)(c)は35mmフィルム
用のフィルムホルダを構成する各部品を示す平面図であ
る。
【図4】35mmフィルム用のフィルムホルダの開放状
態を示す斜視図である。
【図5】35mmフィルム用のフィルムホルダのフィル
ム保持状態の一例を示す斜視図である。
【図6】35mmフィルム用のフィルムホルダのフィル
ム保持状態の一例を示す斜視図である。
【図7】画像読取装置が35mmフィルムフィルム用の
フィルムホルダの窓部を1ラインスキャンし、CCD出
力信号を得る状態を示す説明図である。
【図8】画像読取装置が35mmフィルム用のフィルム
ホルダにカラーフィルム及びモノクロフィルムを各々保
持しているとき、窓部をホワイトバランスの光量及び過
露光で1ラインスキャンしたとき得られるCCD出力信
号を示す説明図である。
【図9】APSフィルム用のフィルムホルダの一例を示
す図である。
【図10】画像読取装置がAPSフィルム用のフィルム
ホルダの窓部を1ラインスキャンし、CCD出力信号を
得る状態を示す説明図である。
【図11】画像読取装置の断面図である。
【図12】画像読取装置がホストコンピュータと接続し
て使用される一例を示す図である。
【図13】画像読取装置の制御回路が実行する画像読取
動作の概略を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 スライドマウント 20 フィルムホルダ(35mm用) 20a 上ホルダ 20b 下ホルダ 20c アダプタ 21〜26 窓部 30 フィルムホルダ(APS用) 31a 上ホルダ 31b 下ホルダ 33 ネガシート 34 窓部 50 フィルム装着部 51 撮像ユニット 52 照明ユニット 53 原稿保持部 55 副走査機構 56 オートフォーカス機構 61 ラインセンサ 62 光源 100 画像読取装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H012 BA02 BA11 CC15 2H106 AB35 AB45 BA01 BA11 BA22 BA62 2H109 AA02 AA15 AB32 5C062 AA05 AB03 AC67 AD05 5C072 AA01 BA13 CA02 CA14 DA18 EA05 RA01 RA13 VA03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数種類の原稿を複数種類毎に保持する
    と共に、窓部又は切り欠き部を有するホルダと、 前記ホルダを装置本体に対して取り外し可能に保持する
    保持手段と、 前記原稿を照明する照明手段と、 前記原稿からの光を受光して画像信号を出力する撮像手
    段と、 前記照明手段及び前記撮像手段と前記保持手段とを相対
    的に移動する副走査手段とを備える画像読取装置におい
    て、 前記照明手段と撮像手段は、前記窓部又は切り欠き部
    を、撮像手段の飽和露光量に所定の倍率を乗じた露光に
    よって検出することを特徴とする画像読取装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の画像読取装置において、 前記照明手段として赤外光を用い、前記赤外光は、ゴ
    ミ、ホコリ、傷、カビ、指紋等による散乱光を除外する
    ために用いられる赤外光と兼用することを特徴とする画
    像読取装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の画像読取装置において、 前記窓部又は切り欠き部を検出することによって、前記
    ホルダの種類もしくはホルダの挿入方向を識別すること
    を特徴とする画像読取装置。
  4. 【請求項4】 複数種類の原稿を保持すると共に、窓部
    又は切り欠き部を有するホルダと、 前記ホルダを取り外し可能に保持する保持手段と、 前記原稿を照明する照明手段と、 前記原稿からの光を受光して画像信号を出力する撮像手
    段と、 前記照明手段及び前記撮像手段と前記保持手段とを相対
    的に移動する副走査手段とを備える画像読取装置の制御
    手順を記憶する記憶媒体において、 前記制御手順は、前記照明手段と撮像手段に対して、前
    記窓部又は切り欠き部を、撮像手段の飽和露光量に所定
    の倍率を乗じた露光を行うことによって検出する手順を
    含んでいることを特徴とする画像読取装置の制御手順を
    記憶する記憶媒体。
JP2000371141A 2000-12-06 2000-12-06 画像読取装置及び画像読取装置の制御手順を記憶する記憶媒体 Pending JP2002176524A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000371141A JP2002176524A (ja) 2000-12-06 2000-12-06 画像読取装置及び画像読取装置の制御手順を記憶する記憶媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000371141A JP2002176524A (ja) 2000-12-06 2000-12-06 画像読取装置及び画像読取装置の制御手順を記憶する記憶媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002176524A true JP2002176524A (ja) 2002-06-21

Family

ID=18840914

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000371141A Pending JP2002176524A (ja) 2000-12-06 2000-12-06 画像読取装置及び画像読取装置の制御手順を記憶する記憶媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002176524A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1309239C (zh) * 2003-06-04 2007-04-04 佳能株式会社 图象读出装置和透明原稿照明装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1309239C (zh) * 2003-06-04 2007-04-04 佳能株式会社 图象读出装置和透明原稿照明装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7796310B2 (en) Image reading apparatus and control method therefor, as well as storage medium
US5805308A (en) Automatic judging device about image read width
EP0804013B1 (en) Film scanner
JP2000312277A (ja) フィルムスキャナ
US6753984B1 (en) Image reading apparatus
JP2001144918A (ja) 画像読取装置
JP2006333162A (ja) イメージスキャナ
JP2002176524A (ja) 画像読取装置及び画像読取装置の制御手順を記憶する記憶媒体
US5915818A (en) Image input apparatus
JP2002359776A (ja) 画像読取装置
JP2000134394A (ja) 画像読取装置
JP3563975B2 (ja) 画像読取装置及び画像読取方法及び記憶媒体
JP2001069324A (ja) 画像読取装置
JPH1195092A (ja) 電子スチルカメラ
JP2001144908A (ja) 画像読取装置
JP2001069354A (ja) 画像読取装置
JP2001016400A (ja) ラインセンサ及びこれを用いた画像処理装置
JP2003337385A (ja) 画像読取装置及び照明装置
JP3022684B2 (ja) 画像読取装置
JP2511268B2 (ja) マイクロフィルムの画像読取り装置
JP2001007991A (ja) 画像読取装置
JP2000209406A (ja) 画像読取システムおよび画像読取システムの制御手順を記憶する記憶媒体
JP2005196274A (ja) 画像読取装置及び画像処理システム、方法、プログラム及び記録媒体
JP2000272783A (ja) 画像記録シート用ホルダ及びこのホルダが適用される画像読取装置
JP2001350224A (ja) 焦点調整用治具および同焦点調整用治具を用いた焦点調整方法