JP2002175771A - イオン注入装置 - Google Patents

イオン注入装置

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JP2002175771A
JP2002175771A JP2000370255A JP2000370255A JP2002175771A JP 2002175771 A JP2002175771 A JP 2002175771A JP 2000370255 A JP2000370255 A JP 2000370255A JP 2000370255 A JP2000370255 A JP 2000370255A JP 2002175771 A JP2002175771 A JP 2002175771A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型で、高エネルギーのイオン加速が可能な
イオン注入装置を提供すること。 【解決手段】 質量分離器24で選択された所望のイオ
ンからなるイオンビームを加速する加速器26を、シン
クロトロン型に構成する。すなわち、イオンビームが周
回する環状通路32に加速源となる高周波電極33と、
ビーム偏向手段35a,35b,36a,36bとを設
け、環状通路32にてイオンビームを周回させながら所
定のエネルギーに加速させた後、ウェーハWへ向けて出
射させる。これにより、従来の直線型直流加速器(加速
管)に比べて装置全体を小型にし、装置設置占有面積を
低減するとともに、高エネルギーのイオン加速を実現す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造用のイ
オン注入装置に関し、更に詳しくは、イオン源から引き
出したイオンを加速する加速器を小型化して装置占有面
積の低減を図ったイオン注入装置に関する。
【0002】
【従来の技術】イオン注入装置は、運動エネルギーをも
ったイオンを照射して試料の物性を制御する装置とし
て、半導体製造分野に広く用いられており、例えばMO
SFETにおけるソース/ドレイン、チャネル層(反転
層)等の形成プロセスに利用されている。
【0003】従来のイオン注入装置の一構成例を図10
に示す。すなわち、従来のイオン注入装置1は、イオン
を発生させるイオン源2と、被処理基体としての半導体
ウェーハ(以下、単にウェーハという。)Wが収容配置
されるエンドステーション3と、これらイオン源2とエ
ンドステーション3との間に形成されるビーム経路とを
有し、このビーム経路には、イオン源2から引き出した
イオンを質量分離して所望のイオンを選択する質量分離
器4と、質量分離されたイオンからなるイオンビームL
を所定のエネルギーにまで加速する加速器5と、加速さ
れたイオンビームLを集束するQレンズ6と、イオンビ
ームLを静電界によってY方向に偏向させるY方向偏向
器7と、同じくX方向に偏向させるX方向偏向器8とか
ら構成されている。
【0004】従来のイオン注入装置1の加速器5は、絶
縁体5bを介在させた電極5aの多段構造を有し、これ
ら電極5aに所定の直流加速電圧を分割して印加するこ
とにより電極5a間に形成される電場によってイオンを
加速するように構成されている。このため、イオン源2
(引出電極を含む。)および質量分離器4を、イオンを
上記所定の加速エネルギーに高めるための高電圧ターミ
ナル9に収容しており、その外方には、シールドボック
ス10を配置して高電圧ターミナル9と外部との間の電
磁的相互作用を遮るようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】さて、従来のイオン注
入装置1は、上述したようにイオンビームLを加速する
加速器5として直線的な加速管を用いているため、質量
分離器4からエンドステーション3までの直線的距離が
長くなるのは勿論、当該加速器5は直流電圧によってイ
オンビームを所定のエネルギーにまで加速するようにし
ているため、高電圧ターミナル9を当該加速電位に維持
するための構造的不利を伴うとともに、高電圧ターミナ
ル9とシールドボックス10との間の空間耐圧を確保す
る関係上、当該シールドボックス10に大きな容積が必
要となり(縦、横、高さで約5m〜6m)、これによる
装置の設置スペースの増大が余儀なくされているという
問題を有している。また、高周波電極を多重に直列配置
したリニアックも同様な問題がある。
【0006】特に、半導体装置の製造に用いられるイオ
ン注入装置は、注入イオンの種類等に応じて多機種配備
されるため、クリーンルーム内におけるイオン注入装置
の設置占有面積の増大が大きな問題となっており、小型
で高エネルギーのイオン加速が可能なイオン注入装置の
実現が強く望まれているのが現状である。
【0007】本発明は上述の問題に鑑みてなされ、小型
で、高エネルギーのイオン加速が可能なイオン注入装置
を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】以上の課題は、イオンを
発生させるイオン源と、被処理基体が収容配置されるエ
ンドステーションとの間に形成されるビーム経路に、前
記イオン源から引き出したイオンを質量分離する質量分
離器と、前記質量分離されたイオンからなるイオンビー
ムを所定のエネルギーにまで加速する加速器とを少なく
とも備えたイオン注入装置において、前記加速器が、前
記イオンビームを周回させる環状通路と、前記環状通路
内のイオンビームに所定電圧を印加する高周波電極と、
前記環状通路内のイオンビームの軌道を修正するビーム
偏向手段とを含むことを特徴とするイオン注入装置、に
よって解決される。
【0009】質量分離された所望のイオンからなるイオ
ンビームは、加速器の環状通路に導入されるとともに、
当該環状通路を周回する。イオンビームの周回周期に同
期して上記高周波電極には所定電圧の交流電圧が印加さ
れ、イオンビームは当該高周波電極を通過する度に加速
エネルギーが増大される。加速エネルギーが所定値に達
すると、イオンビームは環状通路からビーム経路へ導出
されて被処理基体へ照射される。このときイオンビーム
は、加速器からパルス状に出射される。
【0010】本発明によれば、高周波電源を加速源とす
るシンクロトロン方式の加速器を採用することによっ
て、従来のイオン注入装置で用いられていた直線状の直
流型や交流型の加速器を廃止することができ、また、従
来のイオン注入装置で必要とされていた高圧ターミナル
およびシールドボックスの配備が不要となることから、
小型で、高エネルギーのイオン加速が実現可能なイオン
注入装置を得ることができる。
【0011】ビーム偏向手段としては、請求項2に記載
のように上記環状通路内にイオンビームの軌道修正用電
場空間を形成する複数枚の電極群で構成することによ
り、簡素な構成で容易にイオンビームの軌道修正制御を
行うことができる。なお、このような静電界によるビー
ム偏向に限らず、ローレンツ力(電磁力)によるビーム
偏向を行うように構成してもよい。
【0012】本発明に係るイオン注入装置では、加速器
から出射されるイオンビームはパルス状になる。そこ
で、請求項3に記載のように上記環状通路をビーム経路
に対して並列的に複数段配置し、これら複数の環状通路
からイオンビームを同時または位相をずらして交互に出
射させるようにすれば、単位時間当たりのイオン注入量
(打込み量)を高めることが可能となる。
【0013】上記構成の加速器で所定のエネルギーに加
速したイオンビームを被処理基体に対してスキャンする
スキャナを設ける場合には、請求項4に記載のように当
該スキャナのスキャン周波数を加速器から出射されるイ
オンビームのパルス間隔よりも小さく(好ましくは、パ
ルス間隔の1/10以下に)設定することによって、見
かけ上、連続ビームとしてイオンビームを照射すること
が可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。
【0015】図1は本発明の第1の実施の形態によるイ
オン注入装置の概要を示している。本実施の形態のイオ
ン注入装置20は、イオンを発生させるイオン源21
と、被処理基体であるウェーハ(半導体ウェーハ)Wが
収容配置されるエンドステーション22とを結ぶビーム
経路に、主として、引出電極23、質量分離器24、ス
リット25、加速器26、スキャナ27及びビームマス
ク28が、イオン源21側から順に配置されている。
【0016】イオン源21は公知の構成を有し、各種元
素のプラズマを生成することによりイオンを発生させる
もので、放電の種類により直流型、高周波型及びマイク
ロ波型に分類されるが、いずれのタイプでも適用可能で
ある。引出電極23は、イオン源21で発生したイオン
を外部へ引き出すためのもので、イオン源21との間に
所定の直流電圧が印加されている。また、イオンビーム
に集束作用をもたせるため、引出電極23は2つの電極
より構成されている。質量分離器24もまた公知の構成
を有し、イオン源21から引き出した種々のイオンか
ら、必要とするイオンのみを選択するための電磁石が設
けられており、同一磁場中で各種イオンがその質量に従
って異なる軌跡を描くのを利用して、磁場の強さを調整
し、目的とするイオンのみを取り出すようにしている。
【0017】加速器26は、従来の直流型加速管と異な
り、イオンビームを周回させながら加速エネルギーを印
加する方式のシンクロトロン加速器として構成される。
すなわち、グランド電位に接続されたアルミニウム又は
ステンレス等の金属材料からなる加速器本体31には、
図2をも参照して、イオンビームの周回トラックとなる
所定真空度に保たれた環状通路32が形成されており、
その通路断面の内径は例えば50〜60mmとされる。
この環状通路32には、イオンビームに加速電圧を印加
する高周波電極33と、環状通路32内においてイオン
ビームの軌道修正を行うためのビーム偏向手段として、
複数の電極群35a,35b,36a,36bとが設け
られている。
【0018】図3に示すように、高周波電極33は筒状
を呈し、環状通路32の周壁の一部を構成するように絶
縁体37を介して本体31に配置されている。高周波電
極33とこれに交流電圧を印加する高周波電源34との
間は、本体31に対して碍子39で支持される導線38
を介して接続されている。高周波電源34は、環状通路
32を周回するイオンビームの回転周期(例えば数MH
z)に同期した高周波電界を形成するように構成されて
いる。また、高周波電源34は1つとし、制御の容易化
が図られている。
【0019】ビーム偏向手段としての複数の電極群35
a,35b,36a,36bは、環状通路32のコーナ
ー部(円弧状のトラック部分)にそれぞれ相対向して、
図4に示すように環状通路32の周壁に対し絶縁体41
を介して配置されている。そして、環状通路32の外側
に配置される一方側の電極35a,35bは、本体31
に対して碍子43により支持される導線44を介して可
変直流電源42の正極に接続され、また、環状通路32
の内側に配置される他方側の電極35b,36bには、
本体31に対して碍子46により支持される導線47を
介して可変直流電源45の負極に接続されている。
【0020】各々の可変直流電源42,45は、イオン
ビームが環状通路32の中心部を巡回するような電圧に
設定されるとともに、イオンビームの周回数の増加に対
応してその巡回軌道を維持するために、電源電圧がそれ
ぞれ同期して時間的に増大するような構成が採られてい
る。
【0021】なお、図2に示すように電極35a,35
bが配置される円弧状トラック部分から電極36a,3
6bが配置される円弧状トラック部分へ向かう直線状ト
ラック部分には、イオンビームを集束させるための集束
レンズ48a,48bが設けられており、この位置でビ
ーム形状の修復がなされる。
【0022】加速器26の後段に位置するスキャナ27
は、ウェーハW上のイオン注入領域に対してイオンビー
ムをスキャンするための偏光器として構成され、電磁
式、静電式いずれの構成も採用可能である。ビームマス
ク28は、ウェーハWに対するイオンビームの照射領域
を制限するための導電性のマスクとして構成され、イオ
ンの通過を許容する開口の大きさが可変となっている。
【0023】次に、本実施の形態の作用について説明す
る。
【0024】イオン源21にて生成されたイオンは、引
出電極23により引き出された後、質量分離器24にお
いてウェーハWに注入すべきイオンが選択される。質量
分離器24から導出された所望のイオンからなるイオン
ビームは、スリット25を介して加速器26に導入され
る。
【0025】図2を参照して、加速器26に導入された
イオンビームは、入口49から環状通路32に入り、高
周波電極33を通過する際に所定電圧(例えば100k
V)が印加され、加速される。すなわち、正電荷のイオ
ンに対し、高周波電極33は負極のときは引力として作
用し、正極のときは斥力として作用するので、イオンが
高周波電極33へ進入する時と通過する時とで電極33
の極性を変化させることによって(進入時は負、通過時
は正)、イオンが加速される。
【0026】高周波電極33を通過し加速されたイオン
ビームは、電極35a,35bにより形成される電場空
間で軌道が180°修正された後、集束レンズ48a,
48bによる集束作用を受けてビーム形状が修復され
る。次いで、電極36a,36bにより形成される電場
空間で軌道が更に180°修正され、再び高周波電極3
3において所定電圧が印加され、加速される。
【0027】このようにして、加速器26内においてイ
オンビームは環状通路32を周回しながら加速され、こ
れが所定のエネルギー(例えば1〜2MeV)にまで加
速されると、電極35a,35b間への電圧印加が一時
解除され、イオンビームが出口50からウェーハWへ向
けて出射される。なお、その後、電極35a,35b,
36a,36b間の電場の大きさは初期値に戻され、上
記と同様な作用で次なるイオンビームの偏向が行われ
る。
【0028】イオンビームは加速器26内の高周波電極
33で加速されることになるが、高周波電極33が正極
に変化してこれを通過するイオンに斥力を作用させる
際、同時に高周波電極33に進入するイオンにも斥力が
作用して当該イオンの進入を妨げる。このため、加速器
26から出射されるイオンビームは、図5に示すように
パルス間隔τのパルスビームとなる。そこで、イオンビ
ームのパルス間隔τは、なるべく短時間となるように設
定するのが好ましく、これにより、1パルス当たりのビ
ーム電流を大きくすることなく、単位時間当たりのイオ
ン注入量を確保することが可能となる。
【0029】また、高周波電極33におけるイオンビー
ムの加速時、上述したように後続するイオンに対する高
周波電極33への進入阻害作用によって、当該イオンが
飛散し環状通路32の周壁との衝突によりコンタミを発
生させるおそれがあるため、本実施の形態では図6に示
すように、高周波電極33の入口周辺にグラファイト又
は炭化ケイ素(特に立方晶系閃亜鉛鉱型構造のβ型)等
からなるビームダンパー51を設置して、コンタミの発
生を抑制するようにしている。
【0030】さて、加速器26で所定のエネルギーに加
速されたイオンビームは、スキャナ27のスキャン作用
を受けてウェーハW上のイオン注入領域へ照射される。
このとき、スキャナ27は、加速器26から出射される
イオンビームのパルス間隔よりも小さい周波数で、好ま
しくはパルス間隔の1/10以下の周波数で、イオンビ
ームをスキャンする。これにより、イオン照射領域の偏
在化を回避して、見かけ上、連続ビームとしてイオンビ
ームを照射することが可能となる。
【0031】以上のように本実施の形態のイオン注入装
置20によれば、イオンビームを所定のエネルギーに加
速する加速器26を高周波電源34を加速源とするシン
クロトロン型の加速器で構成したので、従来のような直
流直線型加速管等を用いたイオン注入装置と比較して、
質量分離器24からエンドステーション22までの幾何
学的距離を短くでき、また、高圧ターミナルおよびシー
ルドボックスの配備が不要となることから、装置の設置
占有面積を大きく低減することができる。
【0032】特に、本実施の形態では加速器本体31
は、少なくとも縦、横が1m程度、高さが十数cm程度
あれば十分であるので、従来に比べてはるかに小型化す
ることが可能となるとともに、イオン源21からエンド
ステーション22までのビーム経路を1つの真空チャン
バで構成することも可能となる。
【0033】図7は本発明の第2の実施の形態によるイ
オン注入装置の概要を示している。なお、図において上
述の第1の実施の形態と対応する部分については同一の
符号を付し、その詳細な説明は省略するものとする。
【0034】本実施の形態のイオン注入装置60は、加
速器61の本体62内に、上述と同様な構成の環状通路
63A,63B,63Cをビーム経路に対して並列的に
複数段(本実施の形態では3段)配置形成した点が、第
1の実施の形態の構成と異なる。質量分離器24で選択
された所望のイオンからなるイオンビームは、スキャナ
68その他の適当な偏向器を用いて各環状通路63A〜
63Cの入口65A〜65Cに平行に入射させ、高周波
電極64A〜64Cによって各イオンビームをそれぞれ
所定のエネルギーに達するまで環状通路63A〜63C
を周回させた後、偏光器69a及び69bによってスキ
ャナ27へ導く構成となっている。
【0035】そして、スキャナ68のスキャン作用によ
りイオンビームを環状通路63A〜63Cへ所定の位相
差をつけて交互に入射させるようにすれば、上述の第1
の実施の形態と同様に各々パルス間隔τで加速器61の
出口66A〜66Cから出射されるイオンビームA〜C
が、図8に示すように全体的にパルス間隔がτ’で出射
されることになり、第1の実施の形態に比べてイオンビ
ームのパルス間隔の短縮化を図ることが可能となる。こ
れにより、ほとんど連続ビームとしてウェーハWへイオ
ンを照射して、単位時間当たりのイオン注入量(打込み
量)を増大させることができる。
【0036】一方、出口66A〜66Cから同時にイオ
ンビームA〜Cを出射させるようにすれば、1パルス当
たりのビーム電流を大きくしてイオン注入量の増加を図
ることができる。
【0037】本実施の形態のイオン注入装置60によれ
ば、上述のような作用効果を得ることができるととも
に、加速器本体62をそれほど大きくすることなく加速
器61を構成することができるので、第1の実施の形態
におけるイオン注入装置20と同程度の設置占有面積で
据え付けることが可能である。
【0038】以上、本発明の各実施の形態について説明
したが、勿論、本発明はこれらに限定されることなく、
本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能であ
る。
【0039】例えば、エンドステーション22に設けら
れるマスク28の開口の大きさを、ウェーハWに形成さ
れる半導体チップの大きさに略等しくするとともに、こ
の開口を通過するイオンビームがウェーハWに対して垂
直に入射するようにウェーハWをティルトさせることに
より、ウェーハ全面に対するイオンの注入均一性を高め
ることができる。
【0040】また、上記マスク28に代えて、例えば図
9に示すようにウェーハWに対するイオン注入領域を定
める開口部72aを備えた導電性のマスク部材72をウ
ェーハWに離間して配置するようにすれば、ウェーハW
にレジストパターンを形成することなく所望の注入領域
へイオンを注入することができ、これにより、従来行わ
れているウェーハWへのレジスト塗布、露光、現像、イ
オン注入後のレジストアッシング及びレジスト剥離の各
工程を不要として、半導体装置の製造プロセスの簡素化
を図ることが可能となる。
【0041】なお、マスク部材72は、イオンビームが
通過する透孔73aを備えたホルダ73に対して静電チ
ャック74を介して支持され、ステージ(プラテン)7
1上に載置されたウェーハWの上面に対して数μm〜数
十μmの間隙をおいて対向配置される。
【0042】更に、以上の各実施の形態によれば、環状
通路32,63A〜63Cを本体31,62内に形成し
たが、これに限らず、これらの環状通路を環状のチュー
ブ体で構成するようにしてもよい。
【0043】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のイオン注入
装置によれば、装置の設置占有面積を従来よりもはるか
に小さくしながら、高エネルギーのイオン加速を実現す
ることができる。
【0044】また、請求項2の発明によれば、簡素な構
成で容易にイオンビームの軌道修正制御を行うことがで
き、請求項3の発明によれば、単位時間当たりのイオン
注入量を高めることができる。更に、請求項4の発明に
よれば、見かけ上、連続ビームとしてイオンビームを照
射することができる。
【0045】最後に、請求項5の発明によれば、ウェー
ハ面内における注入均一性を高めることができる。ある
いは、従来行われているウェーハWへのレジスト塗布、
露光、現像、イオン注入後のレジストアッシング及びレ
ジスト剥離の各工程を不要として、半導体装置の製造プ
ロセスの簡素化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるイオン注入装
置の概略構成図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における加速器の概
略構成図である。
【図3】図2における要部の詳細を示す側断面図であ
る。
【図4】図2における他の要部の詳細を示す側断面図で
ある。
【図5】本発明の第1の実施の形態におけるイオンビー
ムの発生形態を示す図である。
【図6】図2における更に他の要部の詳細を示す側断面
図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態によるイオン注入装
置の概略構成図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態におけるイオンビー
ムの発生形態を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態の変形例を示す要部の側断
面図である。
【図10】従来のイオン注入装置の一構成例を示す図で
ある。
【符号の説明】
20 イオン注入装置 21 イオン源 22 エンドステーション 23 引出電極 24 質量分離器 26 加速器 27 スキャナ 28 マスク 31 (加速器)本体 32 環状通路 33 高周波電極 34 高周波電源 35a,35b,36a,36b 電極(ビーム偏向手
段) 60 イオン注入装置 61 加速器 62 (加速器)本体 63A〜63C 環状通路 64A〜64C 高周波電極 72 マスク部材 W ウェーハ(被処理基体)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イオンを発生させるイオン源と、被処理
    基体が収容配置されるエンドステーションとの間に形成
    されるビーム経路に、前記イオン源から引き出したイオ
    ンを質量分離する質量分離器と、前記質量分離されたイ
    オンからなるイオンビームを所定のエネルギーにまで加
    速する加速器とを少なくとも備えたイオン注入装置にお
    いて、 前記加速器が、前記イオンビームを周回させる環状通路
    と、前記環状通路内のイオンビームに所定電圧を印加す
    る高周波電極と、前記環状通路内のイオンビームの軌道
    を修正するビーム偏向手段とを含むことを特徴とするイ
    オン注入装置。
  2. 【請求項2】 前記ビーム偏向手段が、前記環状通路内
    に前記イオンビームの軌道修正用電場空間を形成する電
    極群からなることを特徴とする請求項1に記載のイオン
    注入装置。
  3. 【請求項3】 前記環状通路が、前記ビーム経路に対し
    て並列的に複数段配置され、これら複数の環状通路から
    前記所定のエネルギーに達したイオンビームが同時に、
    または交互に出射されることを特徴とする請求項1又は
    請求項2に記載のイオン注入装置。
  4. 【請求項4】 前記加速器にて加速されたイオンビーム
    を前記被処理基体に対してスキャンするスキャナが設け
    られ、該スキャナのスキャン周波数が、前記加速器から
    パルス状に出射されるイオンビームのパルス間隔よりも
    小さく設定されることを特徴とする請求項1から請求項
    3のいずれかに記載のイオン注入装置。
  5. 【請求項5】 前記エンドステーションには、前記被処
    理基体に対するイオン照射領域またはイオン注入領域を
    定める開口部を備えた導電性のマスク部材が、前記被処
    理基体に離間して配置される請求項1から請求項4のい
    ずれかに記載のイオン注入装置。
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