JP2002173517A - 反応性アルコキシシリル基を導入した親水性ウレタン樹脂 - Google Patents

反応性アルコキシシリル基を導入した親水性ウレタン樹脂

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JP2002173517A
JP2002173517A JP2000368265A JP2000368265A JP2002173517A JP 2002173517 A JP2002173517 A JP 2002173517A JP 2000368265 A JP2000368265 A JP 2000368265A JP 2000368265 A JP2000368265 A JP 2000368265A JP 2002173517 A JP2002173517 A JP 2002173517A
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Naofumi Sainai
直文 齊内
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DKS Co Ltd
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Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水の共存下で安定な、反応性アルコキシシリ
ル基が導入された親水性ウレタン樹脂を提供する。 【解決手段】 樹脂の親水性ポリエーテル部分と反応性
アルコキシシラン部分を疎水性ポリマー部分によって隔
てるため、分子量400以上の疎水ポリマーポリオール
部分のヒドロキシルの一つと親水性ポリエーテルポリオ
ールの末端イソシアネートウレタンプレポリマーとの反
応によって親水性部分を結合し、残りのヒドロキシル基
へウレタン結合によってアルコキシシラン部分を結合
し、樹脂全体のエチレンオキシド含量を20〜90重量
%の範囲に調節する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水に容易に分散する、
反応性アルコキシシリル基を有する親水性ポリウレタン
樹脂に関する。
【0002】
【従来技術と課題】ウレタン樹脂の親水化方法の一つと
して、原料のポリエーテルポリオールとしてエチレンオ
キシドまたはエチレンオキシドと少割合のプロピレンオ
キシドの付加重合により得られるポリエーテルポリオー
ルを使用することである。しかしながらこのような親水
性ウレタン樹脂はもはや架橋によりさらに高分子量化す
ることはできない。
【0003】親水性ウレタン樹脂を架橋してさらに高分
子量化できるためには、樹脂へ架橋性官能基を導入しな
ければならない。アルコキシシリル基はそのような官能
基の一つである。アルコキシシリル基による架橋メカニ
ズムは、アルコキシシリル基がシラノール基に加水分解
され、他のシラノール基との脱水縮合反応によってシロ
キサン結合を形成することによる。アルコキシシリル基
の導入は樹脂の基材への接着強度の向上にも役立つ。
【0004】水分散液の形で使用される親水性ウレタン
樹脂の場合、貯蔵時湿気または共存する水によってアル
コキシ基がシラノール基へ加水分解され、前記架橋反応
によって樹脂が不溶化したり、分散液の増粘、ゲル化、
凝固などの劣化現象が起こる。
【0005】そのため、水の共存下においても品質が低
下しない架橋性のアルコキシシリル基導入親水性ウレタ
ン樹脂が望まれる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、親水性ポリエ
ーテルポリオールの末端イソシアネート基含有ウレタン
プレポリマーとヒドロキシル基の一つの反応によって分
子量400以上の疎水性ポリマーポリオールが該親水性
ポリエーテルポリオールへウレタン結合し、該疎水性ポ
リマーポリオールの残りのヒドロキシル基へアルコキシ
シラン化合物がウレタン結合した構造を有し、樹脂全体
のエチレンオキシド含量が20〜90重量%であること
を特徴とする反応性アルコキシシリル基が導入された親
水性ウレタン樹脂を提供する。
【0007】この樹脂の構造は、親水性ポリエーテルポ
リオールを中心とし、中間に疎水ポリマーポリオール
が、最後にアルコキシシラン化合物がそれぞれウレタン
結合によって順次親水性ポリエーテルポリオールのポリ
エーテル鎖から延びている形を取る。そのため反応性の
アルコキシシリル基は疎水性ポリマーポリオールによっ
て親水性ポリエーテルポリオールから隔てられているた
め、水の存在下常温でのアルコキシシリル基の反応を避
けることができる。
【0008】ここでいう「疎水性ポリマーポリオール」
とは、ポリマー末端もしくは側鎖に複数のヒドロキシル
基を有するが、しかし全体として疎水性であるポリマー
を意味する。具体的には疎水性のポリエーテルポリオー
ル、疎水性のポリエステルポリオール、シリコーンポリ
オールがその例である。
【0009】このウレタン樹脂へ導入されたアルコキシ
シリル基は、疎水性ポリエーテル部分によって親水性ポ
リエーテル部分から十分に隔てられているため、水の共
存下においても安定であり、その分散液は長期間の貯蔵
において安定である。しかしながらアルコキシシリル基
の縮重合を促進する触媒の存在下に加熱すると前記の架
橋反応により高分子量化し、機械的強度にすぐれたフィ
ルムを形成する。同時に加水分解によって生成したシラ
ノール基は基材へのフィルムの接着強度を高めるのに役
立つ。そのため本発明のウレタン樹脂は、水系の塗料、
接着剤、繊維処理剤などに有利に用いることができる。
【0010】
【詳論】本発明のウレタン樹脂は、親水性ポリエーテル
部分とアルコキシシラン部分とが疎水性ポリマー部分に
よって隔てられ、それぞれウレタン結合によって結合し
ている構造を有する。この樹脂は親水性ポリエーテルポ
リオールから出発して段階的ウレタン化反応によって製
造することができる。
【0011】最初のウレタン化反応は、親水性ポリエー
テルポリオールとジイソシアネート化合物をNCO当量
過剰に反応させ、末端NCOウレタンプレポリマーを得
る反応である。良く知られているように、ポリエーテル
ポリオールは活性水素化合物(開始剤)へアルキレンオ
キシドを付加重合することによって得られる。親水性ポ
リエーテルポリオールは、エチレンオキシド単独か、又
はエチレンオキシドと50重量%未満のプロピレンオキ
シドおよび/またはブチレンオキシドをOH末端側にブ
ロック状に付加して得られる分子量400〜20,00
0のものを使用することができる。1官能以上の親水性
ポリエーテルポリオールを使用することもできるが、2
官能または3官能ポリエーテルポリオールが好ましい。
【0012】トリレンジイソシアネート(TDI)、ジ
フェニルメタンジイソシアネート(MDI)のような芳
香族ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト(HMDI)のような脂肪族ジイソシアネート、およ
びイソホロンジイソシアネート(IPD)のような脂環
族ジイソシアネートを使用することができるが、無黄変
性の脂肪族又は脂環族ジイソシアネート、特にHMDI
が好ましい。
【0013】次の段階は、得られたNCO末端ウレタン
プレポリマーと多官能疎水性ポリマーポリオールとの反
応である。疎水性ポリマーポリオールは、最後に導入さ
れるアルコキシシラン部分を水の存在化で保護するのに
十分な鎖長の疎水性ポリマー鎖を持っていなければなら
ない。疎水性ポリマーポリオールのヒドロキシル基の一
つは前記末端NCOウレタンプレポリマーとの反応に使
用され、残りのヒドロキシル基がウレタン結合によりア
ルコキシシラン部分を導入するための反応部位である。
換言すれば、疎水性ポリマー鎖の一端には親水性部分が
結合し、反対端にアルコキシシラン部分が結合する。そ
のため疎水性ポリマーポリオールの分子量は400以上
であることが必要である。一般的には分子量1,000
〜20,000の2官能ポリマーポリオールまたは匹敵
するヒドロキシ当量の3官能ポリマーポリオールが好ま
しい。
【0014】疎水性ポリマーポリオールの一具体例は、
疎水性ポリエーテルポリオールである。このものはプロ
ピレンオキシドおよび/またはブチレンオキシドの付加
重合によって得られ、ウレタンエラストマーなどの原料
として多量に使用されている。ポリテトラメチレングリ
コールもポリエーテルポリオールに含まれる。
【0015】疎水性ポリマーポリオールの他の具体例
は、疎水性ポリエステルポリオールである。このものは
2官能アルコールとジカルボン酸化合物との重縮合によ
って製造される。2官能アルコールとしては前記の疎水
性ポリエーテルポリオールのほか、1,4−または1,
6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタン
ジオール、ネオペンチルグリコールなどが挙げられ、ジ
カルボン酸類としてはアジピン酸、テレフタル酸、イソ
フタル酸、セバチン酸などが挙げられる。また、ε−カ
プロラクトンのようなラクトン類の開環重合物や、トリ
メチレンカーボネートのような環状カーボネートの開環
重合物も疎水性ポリエステルポリオールに含まれる。
【0016】疎水性ポリマーポリオールの他の例として
シリコーンポリオールがある。このものは例えば末端に
複数のヒドロシリル基Si−Hを持っているジメチルポ
リシロキサンと、ヒドロキシル基を有する不飽和化合物
との付加反応(ヒドロシリル化反応)によって得ること
ができる。例えば前記末端ヒドロシリル基含有ジメチル
ポリシロキサンと、エチレングリコールモノアリルエー
テル、3−アリルオキシプロパン−1,2−ジオールな
どのヒドロキシル基含有不飽和化合物との反応によって
得られる末端カルビノール変性シリコーンがシリコーン
ポリオールの例である。
【0017】末端NCOウレタンプレポリマーと疎水性
ポリマーポリオールとの反応比は、OH過剰すなわち反
応生成物中に少なくとも1個のヒドロキシル基が残って
いるような比でなければならない。
【0018】最後に残っているヒドロキシル基と、アル
コキシシランモノイソシアネートとの反応によってアル
コキシシラン部分を導入する。使用し得るモノイソシア
ネート化合物は、ケイ素原子へ結合したω−イソシアナ
ートアルキル基と、1〜3個のアルコキシ基と、0〜2
個のアルキル基を有するシラン化合物である。その具体
例には、γ−イソシアナートプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−イソシアナートメチルジメトキシシラン、γ−
イソシアナートジメチルメトキシシラン、およびアルコ
キシのアルキルおよび/またはアルキル基がエチルであ
る対応するγ−イソシアナートプロピルアルコキシシラ
ンがある。1分子中へ3個以上のアルコキシシリル基を
導入できるため、γ−イソシアナートプロピルトリメト
キシシランが好ましい。
【0019】最終ポリウレタン樹脂は、分子全体の20
〜90重量%のエチレンオキシド単位を含まなければな
らない。これは最終ポリウレタン樹脂が適度の親水性と
疎水性のバランスを有し、好ましくは自己乳化によって
水分散液もしくはエマルションを形成するために必要で
ある。このエチレンオキシド含量の調節は、主として使
用する親水性ポリエーテルポリオールと疎水性ポリマー
ポリオールの分子量の選定と、親水性ポリエーテルポリ
オールとジイソシアネートのNCO/活性水素当量比の
調節によって行うことができる。
【0020】
【実施例】以下の実施例は本発明の例証であって限定を
意図しない。これらにおいて「部」および「%」は重量
基準による。
【0021】実施例1 平均分子量4000のポリエーテルポリオール(エチレ
ングリコールにエチレンオキシドを付加重合させたも
の)200部と、ヘキサメチレンジイソシアネート1
6.8部を100℃で120分反応させ、遊離イソシア
ネート基含量1.9%(仕込量から計算)の末端イソシ
アネートウレタンプレポリマーを得た。系の温度をいっ
たん70℃まで下げ、平均分子量1500のポリエーテ
ルポリオール(グリセリンにプロピレンオキシドを付加
重合させたもの)を150部加え、100℃で150分
間反応させ、遊離イソシアネート基含量0%(仕込量か
ら計算)の末端ヒドロキシウレタンプレポリマーとし
た。ふたたび、系の内温を70℃まで下げ、γ−イソシ
アネートプロピルトリメトキシシラン41.8部を加
え、100℃で120分反応させ、末端トリメトキシシ
ランのウレタン樹脂(エチレンオキシド含有量49%)
とした。蒸留水1634部で希釈し、固形分20%の透
明粘稠なシラン反応型ウレタン樹脂溶液を得た。
【0022】実施例2 平均分子量2000のポリエーテルポリオール(エチレ
ングリコールにエチレンオキシドを付加重合させたも
の)100部と、ヘキサメチレンジイソシアネート1
6.8部を100℃で120分反応させ、遊離イソシア
ネート基含量3.6%(仕込量から計算)の末端イソシ
アネートウレタンプレポリマーを得た。系の温度をいっ
たん70℃まで下げ、平均分子量3000のポリエーテ
ルポリオール(グリセリンにプロピレンオキシドを付加
重合させたもの)を300部加え、100℃で150分
間反応させ、遊離イソシアネート基含量0%(仕込量か
ら計算)の末端ヒドロキシウレタンプレポリマーとし
た。ふたたび、系の内温を70℃まで下げ、γ−イソシ
アネートプロピルトリメトキシシラン41.8部を加
え、100℃で120分反応させ、末端トリメトキシシ
ランのウレタン樹脂(エチレンオキシド含有量22%)
とした。蒸留水1834部で希釈し、固形分20%の白
色のシラン反応型ウレタン樹脂エマルジョンを得た。
【0023】実施例3 平均分子量20,000のポリエーテルポリオール(エ
チレングリコールにエチレンオキシドを付加重合させた
もの)100部と、ヘキサメチレンジイソシアネート
1.68部を100℃で150分反応させ、遊離イソシ
アネート基含量0.4%(仕込量から計算)の末端イソ
シアネートウレタンプレポリマーを得た。系の温度をい
ったん70℃まで下げ、平均分子量1000のポリエー
テルポリオール(エチレングリコールにプロピレンオキ
シドを付加重合させたもの)を10部加え、100℃で
180分間反応させ、遊離イソシアネート基含量0%
(仕込量から計算)の末端ヒドロキシウレタンプレポリ
マーとした。ふたたび、系の内温を70℃まで下げ、γ
−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン2.09
部を加え、100℃で120分反応させ、末端トリメト
キシシランのウレタン樹脂(エチレンオキシド含有量8
8%)とした。蒸留水114部で希釈し、固形分50%
の透明液状のシラン反応型ウレタン樹脂溶液を得た。
【0024】実施例4 平均分子量2000のポリエーテルポリオール(エチレ
ングリコールにエチレンオキシドを付加重合させたも
の)200部と、ヘキサメチレンジイソシアネート3
3.6部を100℃で120分反応させ、遊離イソシア
ネート基含量3.6%(仕込量から計算)の末端イソシ
アネートウレタンプレポリマーを得た。系の温度をいっ
たん70℃まで下げ、平均分子量1000のポリエステ
ルポリオール(アジピン酸と3−メチル−1,5−ペン
タンジオールの共重合物)を200部加え、100℃で
110分間反応させ、遊離イソシアネート基含量0%
(仕込量から計算)の末端ヒドロキシウレタンプレポリ
マーとした。ふたたび、系の内温を70℃まで下げ、γ
−イソシアネートプロヒルトリメトキシシラン41.8
部を加え、100℃で120分反応させ、末端トリメト
キシシランのウレタン樹脂(エチレンオキシド含有量4
2%)とした。蒸留水1900部で希釈し、固形分20
%のシラン反応型ウレタン樹脂エマルジョンを得た。
【0025】実施例5 平均分子量2000の片末端メチル封鎖したポリエチレ
ングリコール20部と平均分子量2000のポリエーテ
ルポリオール(エチレングリコールにエチレンオキシド
を付加重合させたもの)200部と、ヘキサメチレンジ
イソシアネート35.3部を100℃で120分反応さ
せ、遊離イソシアネート基含量3.5%(仕込量から計
算)の末端イソシアネートウレタンプレポリマーを得
た。系の温度をいったん70℃まで下げ、平均分子量1
000の両末端をカルビノール変性したポリジメチルシ
ロキサンを210部加え、100℃で150分間反応さ
せ、遊離イソシアネート基含量0%(仕込量から計算)
の末端ヒドロキシウレタンプレポリマーとした。ふたた
び、系の内温を70℃まで下げ、γ−イソシアネートプ
ロピルトリメトキシシラン43.9部を加え、100℃
で120分反応させ、末端トリメトキシシランのウレタ
ン樹脂(エチレンオキシド含有量43%)とした。蒸留
水2040部で希釈し、固形分20%のシラン反応型ウ
レタン樹脂エマルジョンを得た。
【0026】実施例6 平均分子量7000のポリエーテルポリオール(グリセ
リンにエチレンオキシド/プロピレンオキシド=7/3
で付加重合させたもの)350部と、ヘキサメチレンジ
イソシアネート25.2部を100℃で150分反応さ
せ、遊離イソシアネート基含量1.7%(仕込量から計
算)の末端イソシアネートウレタンプレポリマーを得
た。系の温度をいったん70℃まで下げ、平均分子量2
000のポリエーテルポリオール(エチレングリコール
にプロピレンオキシドを付加重合させたもの)を300
部加え、100℃で180分間反応させ、遊離イソシア
ネート基含量0%(仕込量から計算)の末端ヒドロキシ
ウレタンプレポリマーとした。ふたたび、系の内温を7
0℃まで下げ、γ−イソシアネートプロピルトリメトキ
シシラン31.4部を加え、100℃で180分反応さ
せ、末端トリメトキシシランのウレタン樹脂(エチレン
オキシド含有量35%)とした。蒸留水2800部で希
釈し、固形分20%のシラン反応型ウレタン樹脂エマル
ジョンを得た。
【0027】比較例1 平均分子量4000のポリエーテルポリオール(エチレ
ングリコールにプロピレンオキシドを付加重合させたも
の)200部と、ヘキサメチレンジイソシアネート1
6.8部を100℃で150分反応させ、遊離イソシア
ネート基含量1.9%(仕込量から計算)の末端イソシ
アネートウレタンプレポリマーを得た。系の温度をいっ
たん70℃まで下げ、平均分子量3500のポリエーテ
ルポリオール(グリセリンにエチレンオキシドとプロピ
レンオキシド70/30の重量比で付加重合させたも
の)を350部加え、100℃で150分間反応させ、
遊離イソシアネート基含量0%(仕込量から計算)の末
端ヒドロキシウレタンプレポリマーとした。ふたたび、
系の内温を70℃まで下げ、γ−イソシアネートプロピ
ルトリメトキシシラン41.8部を加え、100℃で1
50分反応させ、末端トリメトキシシランのウレタン樹
脂(エチレンオキシド含有量40%)とした。蒸留水で
希釈している途中でゲル化した。
【0028】比較例2 平均分子量4000のポリエーテルポリオール(エチレ
ングリコールにエチレンオキシドを付加重合させたも
の)200部と平均分子量1500のポリエーテルポリ
オール(グリセリンにプロピレンオキシドを付加重合さ
せたもの)を150部にヘキサメチレンジイソシアネー
ト16.8部を加え、100℃で120分反応させ、遊
離イソシアネート基含量0%(仕込量から計算)の末端
ヒドロキシウレタンプレポリマーとした。系の内温をい
ったん70℃まで下げ、γ−イソシアネートプロピルト
リメトキシシラン41.8部を加え、100℃で120
分反応させ、末端トリメトキシシランのウレタン樹脂
(エチレンオキシド含有量49%)とした。蒸留水16
34部で希釈し、固形分20%の透明粘稠なシラン反応
型ウレタン樹脂溶液を得たが、5日後ゲル化した。
【0029】比較例3 平均分子量15000のポリエーテルポリオール(エチ
レングリコールにエチレンオキシドを付加重合させたも
の)150部と、ヘキサメチレンジイソシアネート3.
36部を100℃で180分反応させ、遊離イソシアネ
ート基含量0.55%(仕込量から計算)の末端イソシ
アネートウレタンプレポリマーを得た。系の温度をいっ
たん70℃まで下げ、トリメチロールプロパンを2.6
8部加え、100℃で150分間反応させ、遊離イソシ
アネート基含量0%(仕込量から計算)の末端ヒドロキ
シウレタンプレポリマーとした。ふたたび、系の内温を
70℃まで下げ、γ−イソシアネートプロピルトリメト
キシシラン8.36部を加え、100℃で120分反応
させ、末端トリメトキシシランのウレタン樹脂(エチレ
ンオキシド含有量91%)とした。蒸留水で希釈してい
る途中でゲル化した。
【0030】比較例4 平均分子量400のポリエーテルポリオール(エチレン
グリコールにエチレンオキシドを付加重合させたもの)
200部と、ヘキサメチレンジイソシアネート168部
を100℃で90分反応させ、遊離イソシアネート基含
量11.4%(仕込量から計算)の末端イソシアネート
ウレタンプレポリマーを得た。系の温度をいったん70
℃まで下げ、平均分子量700のポリエーテルポリオー
ル(エチレングリコールにプロピレンオキシドを付加重
合させたもの)を700部加え、100℃で120分間
反応させ、遊離イソシアネート基含量0%(仕込量から
計算)の末端ヒドロキシウレタンプレポリマーとした。
ふたたび、系の内温を70℃まで下げ、γ−イソシアネ
ートプロピルトリメトキシシラン209部を加え、10
0℃で160分反応させ、末端トリメトキシシランのウ
レタン樹脂(エチレンオキシド含有量16%)とした。
蒸留水5100部でホモミキサーを用いて乳化・希釈
し、固形分20%の白色の分散体を得たが、2日後上層
が離水分離した。
【0031】安定性及びフィルム形成性の評価 実施例1〜6および比較例1〜4の樹脂溶液をガラス容
器に入れ、密閉して常温で30日間貯蔵し、安定性を評
価した。蒸留水で希釈して水系化する時の安定性を含め
て結果を表1に示す。
【0032】次に実施例1〜6の樹脂溶液を触媒無添加
及び添加の状態で離型紙上に塗布し、風乾してフィルム
形成性を評価した。触媒添加系については120℃×2
0分熱処理し、引張り強度を測定した。結果を表2に示
す。
【0033】 表1 水系化の容易さと貯蔵安定性 ─────────────────────────────────── エチレンオキサイド 水系化安定性 貯蔵安定性 含有量% ─────────────────────────────────── 実施例1 49 〇 〇 実施例2 22 〇 〇 実施例3 88 〇 〇 実施例4 42 〇 〇 実施例5 43 〇 〇 実施例6 35 〇 〇 ─────────────────────────────────── 比較例1 40 × − 比較例2 49 〇 ×常温5日 比較例3 91 × − 比較例4 16 × − ─────────────────────────────────── 安定性: 液性維持 〇 、ゲル化 ×
【0034】 表2 フィルム形成性 ─────────────────────────────────── 無触媒系 触媒添加系 触媒添加系 引張り強度 風乾時外観 風乾時外観 120℃×20分 (kg/cm2) 熱処理後 ─────────────────────────────────── 実施例1 ペースト状 脆弱な フィルム化 14 フィルム 実施例2 ペースト状 脆弱な フィルム化 16 フィルム 実施例3 ロウ状 ロウ状 フィルム化 7 実施例4 ─── フィルム状 フィルム化 25 実施例5 ─── 脆弱な フィルム化 5 フィルム 実施例6 ─── フィルム状 フィルム化 18 ─────────────────────────────────── 触媒添加系では、触媒(第一工業製薬株式会社製「エラ
ストロンCAT−21」有機錫系触媒、有効成分10
%)を樹脂固形分に対し触媒有効成分2.5%になるよ
うに配合した。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】親水性ポリエーテルポリオールの末端イソ
    シアネート基含有ウレタンプレポリマーと、分子量40
    0以上の疎水性ポリマーポリオールの一つの末端ヒドロ
    キシルとがウレタン結合し、該疎水性ポリマーポリオー
    ルの残りのヒドロキシル基へアルコキシシラン化合物が
    ウレタン結合した構造を有し、樹脂全体のエチレンオキ
    シド含量が20〜90重量%であることを特徴とする反
    応性アルコキシシリルが導入された親水性ウレタン樹
    脂。
  2. 【請求項2】前記親水性ポリエーテルポリオールは、活
    性水素化合物へエチレンオキシド単独を、または最初に
    全体の50重量%以上のエチレンオキシド、次いでプロ
    ピレンオキシドおよび/またはブチレンオキシドをブロ
    ック状に付加して得られる分子量400〜20,000
    のポリエーテルポリオールである請求項1のウレタン樹
    脂。
  3. 【請求項3】前記疎水性ポリマーポリオールは、疎水性
    ポリエーテルポリオール、疎水性ポリエステルポリオー
    ル、シリコーンポリオール、またはそれらの混合物であ
    る請求項1または2のウレタン樹脂。
  4. 【請求項4】前記アルコキシシラン化合物の導入は、ω
    −イソシアナートアルキル基を有するアルコキシシラン
    化合物を前記疎水性ポリマーポリオールの残りのヒドロ
    キシル基と反応させることによって行われる請求項1な
    いし3のいずれかのウレタン樹脂。
  5. 【請求項5】請求項1ないし4のいずれかのウレタン樹
    脂を水性媒体に溶解または分散してなる液状ウレタン樹
    脂。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022124307A1 (ja) * 2020-12-10 2022-06-16 Agc株式会社 オキシアルキレン重合体、その製造方法、硬化性組成物、硬化物

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