JP2002173388A - キレート化合物含有肥料 - Google Patents

キレート化合物含有肥料

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JP2002173388A
JP2002173388A JP2000372420A JP2000372420A JP2002173388A JP 2002173388 A JP2002173388 A JP 2002173388A JP 2000372420 A JP2000372420 A JP 2000372420A JP 2000372420 A JP2000372420 A JP 2000372420A JP 2002173388 A JP2002173388 A JP 2002173388A
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Iwao Takeda
巌 竹田
Hiroshi Tamiya
弘志 田宮
Kaori Harada
かおり 原田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 色、香りが良く、防腐及び防黴作用を有し、
また、制癌の薬効に富む野菜等の農作物を栽培できる。 【解決手段】 重量基準で金属化合物0.01〜4部
と、アミノ酸混合物1〜5部と、カリ肥料2〜8部と、
窒素肥料0.1〜1部と、リン肥料0.01〜2部と、水
とを含み、酸を加えてpHを1.2〜6.0に調整し、ア
ミノ酸混合物は、糖酸及びアミノ酸の混合物、脂肪酸及
びアミノ酸の混合物又は糖酸、脂肪酸及びアミノ酸の混
合物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、肥料、特にアミノ
酸、糖酸及び脂肪酸と金属とにより形成されるキレート
化合物を含有する肥料に属する。
【0002】
【従来の技術】農作物に養分を与え、収穫率を上げると
共に、地力の衰退を防ぐために土壌には肥料が施され
る。肥料の必要成分は、植物の生育に必要でかつ特に大
量補給を要する窒素(N)、リン(P)、カリウム(K)
を主要な3要素とする。窒素は、植物のタンパク質合
成、細胞の分裂及び増殖、根の発育、葉茎の繁茂を促進
し、また、養分の吸収、同化作用を促進する。リンは、
根の発育を促進して根の養分吸収面を増大し、発芽を活
発化する。また、植物の成熟を促進して子実の収量を増
大する。さらに、デンプン生成、酵素及び微生物の活動
を促進し、害虫を防止すると共に、収穫物を良質化す
る。カリウムは、炭水化物及び窒素化合物を合成し、同
化作用、根の発育、開花及び結実を促進する。また、水
分を供給し、蒸発作用の調整をする。更に、冷害または
病虫害への抵抗力を増加する。肥料には、その他カルシ
ウム(Ca)、マグネシウム(Mg)、ケイ素(Si)、マン
ガン(Mn)、亜鉛(Zn)、銅(Cu)、モリブデン(M
o)、鉄(Fe)、ホウ素(B)等の成分が配合される。
【0003】例えば、特開昭55−15901号公報に
示されるように、尿素の加水分解によるpH上昇を抑制
しかつ作物の育成に害を及ぼさないクエン酸を添加し
て、尿素、窒素、リン、カリウム及びマグネシウムを含
有する液体肥料を製造する液体肥料の安定化方法は公知
である。また、特開昭58−223681号公報は、リ
ン酸、マグネシウム、カルシウムイオンを含有させる液
体肥料にヒドロキシ酢酸を含有させて、結晶性物質の析
出を防ぐ液体肥料を開示する。更に、特開平9−183
681号公報は、金属化合物と糖酸とを混合して、キレ
ート化合物を形成し、色、香り等が良く制癌の薬効に富
む農作物を栽培できるキレート化合物含有肥料を開示す
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】肥料は、有害物質を含
まずかつ肥効成分を多く含み、農作物の大量生産が可能
であると共に、吸湿性又は固結性が小さく取り扱いが容
易かつ安価であることが要求される。この点、キレート
化合物含有肥料が好ましいが、前記従来技術では、糖酸
と金属とからのみキレート化合物を形成するため、キレ
ート化合物の安定度が低く、生体内に摂取される前にキ
レート化合物が変性することがある。また近年では消費
者のニーズに沿った商品価値の高い農作物が求められ、
色又はつや等が良く香り及び味に優れ、鮮度を長期間持
続し、更に消費者の健康志向に合致して薬効に富む品質
が要求されるため、農作物の品質改良と同時に、肥料を
改善しなければならない。
【0005】また、日本では国土の約80%が酸性土壌
であり、栽培する農作物に合わせて土壌をアルカリ性の
肥料で中和することがあるが、酸性土壌では根からの養
分吸収性が高く、酸性土壌を好む農作物も多いことが知
られている。酸性を好む農作物を栽培する場合、土壌を
酸性の状態に維持しかつ酸性下でも変質せず十分に肥効
を発揮する肥料が要求される。
【0006】そこで、本発明は、色、香り、味が良く、
防腐及び防黴作用を有する農作物を栽培でき、これを摂
取すると生体内で、過酸化水素、有機過酸化物、癌等の
解毒、抗酸化作用をもつ酵素を生成させるキレート化合
物含有肥料を提供することを目的とする。また、本発明
は、生体内に摂取される前にキレート化合物の変性を抑
制できるキレート化合物含有肥料を提供することを目的
とする。更に、肥料を酸性に調整して農作物の生育を促
進させると共に、害虫等による被害を防止することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によるキレート化
合物含有肥料は、重量基準で、金属化合物0.01〜4
部と、アミノ酸混合物1〜5部と、カリ肥料2〜8部
と、窒素肥料0.1〜1部と、リン肥料0.01〜2部
と、水とを含み、酸を加えてpHを1.2〜6.0に調整
して、アミノ酸混合物は、糖酸及びアミノ酸の混合物、
脂肪酸及びアミノ酸の混合物又は糖酸、脂肪酸及びアミ
ノ酸の混合物である。
【0008】本発明によるキレート化合物含有肥料はp
Hが酸性に調整される。とうもろこしやアスパラガス等
の農作物は、酸性土壌を好み、酸性下で根からの養分吸
収性が高く生育を促進する。また、肥料が酸性である
と、肥料の散布により土壌を酸性に維持し、害虫等によ
る農作物被害が減少すると共に、収穫後、農作物の保存
時には防腐剤を共存させなくても腐敗せず、長期間新鮮
な状態で農作物を保存することができる。
【0009】アミノ酸に糖酸及び脂肪酸のいずれか又は
両方を加えた混合物と金属とにより形成されるキレート
化合物は、肥料として土壌に散布されると、他の肥効成
分と共に農作物に吸収される。その農作物を人間等の動
物が摂取すると、キレート化合物がペプチド鎖に組み込
まれて、基質により酸化還元をうける活性中心となり、
グルタチオンS−トランスフェラーゼ(GST)分子種及
びグルタチオンペルオキシターゼ(GPx)等の解毒酵素
が誘導される。生体内に存在する親電子性化合物(elec
trophile compound)は、親電子置換反応、親電子付加
反応などの親電子反応で、相手分子の電子密度の高いと
ころを攻撃し、相手分子の電子を共有することによって
反応する物質である。例えば、親電子性化合物は、金属
含有ポリマーの金属−窒素結合(例えば、Si-N結合、Al
-N結合、B-N結合など)の電子密度の高いところを攻撃
し、これらの結合を分離し、新たな結合を生成する親電
子性基を有する。このような親電子性化合物は、ベンゾ
ピレン等の多核芳香族炭化水素、アゾ化合物、芳香族ア
ミン、その他多数の化学物質の少なくともいずれかを含
む発癌物質が水酸化されて生じ、DNA又は蛋白質の求
核部分と共有結合して突然変異、細胞毒性及び発癌を発
現する。前記解毒酵素は、活性酸素、過酸化水素、有機
過酸化物等との反応性に富む親電子性化合物を水又はア
ルコール類に還元反応する触媒として作用する。
【0010】アミノ酸に糖酸及び脂肪酸のいずれか又は
両方を加えたアミノ酸混合物と金属とを混合すると、ア
ミノ基、カルボキシル基等のキレート形成能を有する官
能基が多く含まれ、金属とのキレート化合物の形成が容
易に行われる。特に、アミノ酸は、アミノ基の窒素原子
が強い電子供与性を有し、電子受容体である金属との配
位結合を促進するので、アミノ酸を含むと金属とのキレ
ート化合物が更に容易に形成される。また、アミノ酸は
金属との間でキレート化合物を形成するとき、アミノ酸
1分子中に含まれるカルボキシル基及びアミノ基によ
り、一般に二座配位錯体となり、5員環のキレート環を
形成する。キレート環を含む錯体は対応する単純錯体に
比べ安定度が高く、5員環はその中で最も安定(キレー
ト効果)なので、アミノ酸と金属とを混合して形成され
たキレート化合物は、長期間放置しても金属化合物の沈
殿が生じず変性しない。また、土壌中に肥料として散布
したとき、微生物等による分解をほとんど受けずにキレ
ート化合物が確実に農作物へ吸収される。この農作物が
生体内に摂取されると、農作物が持つ天然の栄養素を摂
取できると共に、活性酸素等を還元する触媒として作用
する解毒酵素を高収率で生成できる。
【0011】キレート化合物含有肥料のpHが1.2未
満であると酸性過多により土壌や周囲に生息する生物に
悪影響を及ぼすおそれがある。pHが6.0を超える
と、根からの養分吸収性が低下し、酸性を好む農作物で
は生育が阻害される。金属化合物が0.01部未満であ
るとキレート化合物が形成されず、4部を超えてもキレ
ート化合物を含有する肥料としての効果は変わらない
が、過剰量の金属の化合物が土壌中に蓄積されることを
防止しなければならない。アミノ酸に糖酸及び脂肪酸の
いずれか又は両方を加えた総量は、1部未満であるとキ
レート化合物が形成されず、5部を超えても効果は変わ
らない。カリ肥料の含有量が2部〜8部であると、炭水
化物及び窒素化合物を合成し、同化作用、根の発育、開
花及び結実を促進する。2部未満であると、炭水化物及
び窒素化合物を十分に合成できない。窒素肥料の含有量
が0.1〜1部であると、植物の蛋白質合成、細胞の分
裂及び増殖、根の発育、葉茎の繁茂を促進し、また、養
分の吸収、同化作用を促進する。0.1部未満であると
蛋白質を十分に合成できない。リン肥料の含有量が0.
01〜2部であると、根の発育を促進して発芽を活発化
する。リン肥料が0.01部未満であると農作物の根の
発育が十分に促進されない。カリ肥料、窒素肥料及びリ
ン肥料がそれぞれ8部、1部及び2部を超えると、各肥
料としての生理作用は変わらないが、過剰量の肥料が土
壌中に残留し土壌に悪影響を及ぼす。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明によるキレート化合
物含有肥料の実施の形態を説明する。本発明によるキレ
ート化合物含有肥料は、重量基準で、金属化合物0.0
1〜4部と、アミノ酸混合物1〜5部と、カリ肥料2〜
8部と、窒素肥料0.1〜1部と、リン肥料0.01〜2
部と、水とを含み、酸を加えてpHが1.2〜6.0に調
整される。アミノ酸混合物は、糖酸及びアミノ酸の混合
物、脂肪酸及びアミノ酸の混合物又は糖酸、脂肪酸及び
アミノ酸の混合物である。
【0013】アミノ酸と、糖酸及び脂肪酸のいずれか又
は両方と、金属とにより形成されるキレート化合物は、
土壌に散布されたとき土壌中の金属成分等と反応せず、
変性しないで肥料として農作物の根から吸収される。キ
レート化合物含有肥料を施肥した農作物が収穫され体内
に摂取されると、種々の解毒、抗酸化作用に関連する酵
素、グルタチオンS−トランスフェラーゼ(GST)分子
種、グルタチオンペルオキシダーゼ(GPx)等を誘導
し、ベプチド鎖に組み込まれて基質により酸化還元をう
ける活性中心となる。このような酵素は、活性酸素、過
酸化水素水、有機過酸化物等の反応性に富む親電子性化
合物を水又はアルコール類に還元する反応に対し触媒と
して作用するので、突然変異、発癌、細胞毒性等の発現
を防止することができる。また、本発明によるキレート
化合物含有肥料は、pHが1.2〜6.0に調整されてい
るため土壌を酸性に改質する。酸性下の土壌で生育させ
ることが好ましい農作物は、例えば、アスパラガス、と
うもろこし、陸稲、クローバー、馬鈴薯、落花生、な
す、すいか、大根、里芋、いぐさ、みかん、くり、柿及
び桃である。更に、本発明では、農作物に金属が吸収さ
れ易い錯体として含有するため、このキレート化合物含
有肥料を施して栽培した野菜等の農作物は色、香り、味
が良く、防腐及び防黴作用を有する。
【0014】本発明で用いる金属化合物の塩は、硫酸
塩、ハロゲン化塩、硝酸塩、リン酸塩、酢酸塩、炭酸
塩、ケイ酸塩及びホウ酸塩の金属塩、金属酸化物並びに
金属水酸化物から選択され、金属化合物の金属は、カル
シウム、マグネシウム、マンガン、亜鉛、銅、モリブデ
ン、鉄、リン、アルミニウム、ニッケル、コバルト、チ
タン、ガリウム、セレン、ゲルマニウム、バナジウム、
クロム、銀、ストロンチウム、インジウム、スズ、金及
びジルコニウムの1種又は2種以上である。アミノ酸混
合物のアミノ酸は、グリシン、アラニン、ヴァリン、ア
ルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、セ
リン、スレオニン、チロシン、メチオニン及びシスチン
の1種又は2種以上である。グリシン、アラニン、セリ
シン等のアミノ酸を含有する絹精練廃液からアミノ酸を
抽出してもよい。
【0015】糖酸はペンタル酸、ヘキサル酸(グルとう
もろこし酸も含む)等を使用する。脂肪酸はギ酸、酢
酸、プロピオン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミ
チン酸、ステアリン酸等の飽和脂肪酸、アクリル酸、ク
ロトン酸、オレイン酸、ソルビン酸、リノール酸、リノ
レン酸等の不飽和脂肪酸を使用する。
【0016】カリ肥料は、塩化カリウム、硫酸カリウ
ム、カーナライト(KCl・MgCl2・6H2O)、鉱石カリ肥料
(KCl又はK2SO4を含む)、ニガリカリ塩(KCl(+NaCl+
MgSO4))、草木灰(K2CO3、KHCO3)、海ソウ灰(KCl、K
2SO4)、セメントダスト(硫酸塩、炭酸塩、ケイ酸塩)
及び溶鉱炉ダスト(炭酸塩、硫酸塩)の少なくとも1種
使用する。
【0017】窒素肥料は、硫安((NH4)2SO4)、塩安(N
H4Cl)、硝安(NH4NO3)、リン安((NH4)2HPO4、NH4H2P
O4)、アンモニア水肥料(NH4OH)、アンモニア化デイ
炭(有機酸のアンモニウム塩)、アンモニア化過リン酸
石灰(NH4H2PO4、(NH4)2SO4)、硫硝安((NH4)2SO4+NH
4NO3)、アンモホス((NH4)2SO4+(NH4)2HPO4)、硫リ
ン安((NH4)2SO4+(NH4)2HPO4)、下肥(アンモニウム
塩)及びウマヤ肥(アンモニウム塩)のアンモニア系窒
素、硝安(NH4NO3)、チリ硝石(NaNO3)、硝酸石灰(C
a(NO3)2)、硫酸カリ(KNO3)、硫硝安((NH4)2SO4+NH
4NO3)及び硝安石灰(NH4NO3+CaCO3)カルウレア(Ca
(NO3)2・4CO(NH2)2)の硝酸窒素、石灰窒素(CaCN2)等
のシアナミド系窒素、尿素(CO(NH2)2)及びカルウレア
(Ca(NO 3)2・4CO(NH2)2)の尿素系窒素、尿素樹脂化肥
料(ウラホルム)(CO(NH2)2−HCHO縮合物)、オキザマ
イド(NH2COCONH2)、グアニル尿素塩([NH2C(NH)NHCON
H2]X)、グアニジン塩([NH2C(NH)NH2]X)及びアンモニ
ア化デイ炭(CO(NH2)2含有)のアミノ系窒素並びに魚肥
(NH2、NH含有)及び大豆かす(NH2、NH含有)の蛋白系
窒素の少なくとも1種使用する(X:HCl、H2SO4、HN
O3、H3PO4等)。
【0018】リン肥料は、過リン酸石灰(Ca(H2PO4)2
CaSO4)、重過リン酸石灰(Ca(H2PO 4)2)、苦土過リン
酸(過リン酸石灰+ジャ紋岩)、溶成リン肥(CaO−MgO
−P2O 5−SiO2ガラス)、焼リン肥(Ca3(PO4)2−CaNaPO4
固溶体)、混合リン肥(過(重過)リン酸石灰+溶成リ
ン肥)、リン鉱石粉末肥料(Ca3(PO4)2)、沈殿リン酸
石灰(CaHPO4)、硫リン安((NH4)2SO4+NH4H2PO4)、
硫加リン安((NH4)2SO4+NH4H2PO4+K2SO4)、固形肥料
(硫安+過リン酸石灰+カリ塩+デイ炭、リン酸塩の形
はCa(H2PO4)2)及び化成肥料類(CaHPO4、Ca3(PO4)
2等)の少なくとも1種使用する。
【0019】本発明によるキレート化合物含有肥料の一
実施の形態では、重量基準で、金属化合物として硫酸ク
ロム0.5〜4部と、アミノ酸0.5〜1.5部と、糖酸
としてペンタル酸0.5〜1.5部と、脂肪酸として酢酸
0.5〜1.5部と、カリ肥料3〜5部と、窒素肥料0.
3〜0.8部と、リン肥料0.5〜1部と、水とを含み、
酸を加えてpHを2.0〜5.5に調整される。
【0020】
【実施例】重量基準で、硫酸クロム0.6部を水3部に
溶解させた後、アミノ酸1部、ペンタル酸1部及び酢酸
1部を水3部に溶解させた混合液に加え、60分間撹拌
して完全に溶解させた。次にカリ肥料として草木灰(K2
CO3、KHCO3)4部を加え、60分間撹拌した。更に窒素
肥料として硫安((NH4)2SO4)0.5部と、リン肥料とし
て過リン酸石灰(Ca(H2PO4)2+CaSO4)1部を加え、1N
硫酸でpHを3.0に調整したキレート化合物含有肥料
を得た。得られたキレート化合物含有肥料を水で10倍
に希釈しpHを3.5にして、とうもろこしの株の根元
に2ヶ月間、週に1回100cc散布した。
【0021】キレート化合物含有肥料を施して栽培した
とうもろこしと、比較例としてキレート化合物含有肥料
を施さずに栽培したとうもろこしとを下記(1)〜
(3)の方法により、色、香り、味、防腐及び防黴作
用、癌等の解毒、抗酸化作用を持つ発生酵素の量につい
て比較した。 (1) とうもろこしを常態で色、香りについて確認し
た。 (2) とうもろこしを小さく刻み、水を入れた容器に
入れて常温で静置し、防腐及び防黴作用を確認した。 (3) とうもろこしをF344雌ラット(7週令)に
3週間与えた後、肝臓、腎臓を摘出し、これらの臓器に
含まれる癌等の解毒、抗酸化作用をもつ酵素、例えばグ
ルタチオンS−トランスフェラーゼ(GST)分子種と、グ
ルタチオンペルオキシダーゼ(GPx)の量を測定した。
【0022】グルタチオンS−トランスフェラーゼ(GS
T)分子種の測定方法は次の通りである。摘出した臓器
に重量の3倍量の0.25Mスクロース−10mMリン酸塩
緩衝液(pH7.4)を加えてホモジナイズした。ホモ
ジナイズしたサンプル20μlに20%SDS50μl及びPB
S275μl加え、水で10倍に希釈し、ローリー(Lowr
y)法により総蛋白量を測定した。サンプル希釈液で蛋
白濃度1mg/mlとなるようにサンプル希釈液で調整し、
沸騰水で2分間煮沸した後、0.1%BPB50μlを加えて
電気泳動サンプルを調製した。12.5%SDS−ポリアク
リルアミドゲル(電気泳動SDS-PAGE)を用い、スタッキ
ングジェルは28mAでスタッキングジェルを通過するま
で、セパレーティングジェルは36mAで1時間泳動し
た。バイオラート(BIO RAD)社製トランスブロットセ
ル(TRANS-BLOT CELL)を用いて80Vで2時間通過し、
電気泳動により分離した蛋白をニトロセルロース膜上に
転写(Western Blot)した。
【0023】ニトロセルロース膜を3%スキムミルクTBS
緩衝液(pH7.4)で1時間ブロッキング処理した。r
GSTA1(Ya)、rGSTA3(Yc)、rGSTA4(Yk)、rGSTM
1(Yb1)、rGSTM2(Yb2)、rGSTP1(Yp)の各々に
対するバイオトリン・インターナショナル・リミテッド
(Biotrin International Limited)社製ウサギポリク
ローナ抗体を3%ウシアルブミン(BSA)を含むTBS緩衝
液で5分、0.05%トウィーン(Tween)20を含むTBS
緩衝液で5分を2回、更にTBS緩衝液で5分洗浄した。
【0024】ジャクソン・イムノ・リサーチ・ラボラト
リーズ・インコーポレイテッド(Jacson Immuno Resear
ch Laboratories, Inc)社製アルカリフォスファターゼ
標識抗ウサギIgGヤギ抗体をTBS緩衝液(pH7.4)で
5000倍に希釈し、室温で1時間反応させた後、一次
抗体と同様に洗浄した。
【0025】ピアス(Pierce)社製ニトロブルーテトラ
(Nitro Blue Tetra)を発色試薬として発色反応させ
て、免疫染色(Immunostaining)を行った。各サンプル
の発色バンドをフォトレタッチソフトのアドピフォトシ
ョップに取り込み、NIHイメージアナライザーによって
発色バンドの強度を測定した。得られた結果を比較し、
有意差検定(t−検定)よりグルタチオンS−トランスフ
ェラーゼ(GST)分子種の誘導状況を調べた。グルタチ
オンS−トランスフェラーゼ(GST)分子種の測定値は、
カイワレ大根の代わりに通常の市販固形飼料を3週間与
えたF344雌ラット(7週令)の肝臓、腎臓について
の発色バンドの強度を1とした場合の強度比(単位な
し)として算出した。
【0026】
【表1】
【0027】表1に示す単位nmol/mg protein/minは、
蛋白質1ミリグラム中に1分間に形成されるモル数をナ
ノモル[nmol=U(ユニット)]で表す。単位mUは、ミリ
ユニットでピコモル[mU(ミリユニット)=pmol]を意
味する。*印は比較例と比べ有意差があることを示す。
【0028】表1に試験結果を示す通り、比較例(キレ
ート化合物を施さずに栽培したとうもろこし)に対し、
実施例(キレート化合物を施肥して栽培したとうもろこ
し)は、色、香り、防腐及び防黴作用に顕著な効果が現
れた。また、癌等の解毒、抗酸化作用を持つ発生酵素の
量では、比較例に対し実施例は、グルタチオンS−トラ
ンスフェラーゼ(GST)分子種は腎臓、肝臓で有意差が
現れた。グルタチオンペルオキシダーゼ(GPx)は腎臓
で有意差が現れた。この結果、本実施例のキレート化合
物を施した農作物は、体内で癌等の解毒、抗酸化作用を
持つ酵素を発生させることが判明した。前記実施例で
は、とうもろこしについて試験したが、説明を省略する
がアスパラガスも前記同様の顕著な作用効果が現れた。
【0029】
【発明の効果】前記のように、本発明によるキレート化
合物含有肥料を施肥して栽培した農作物は、色、香りが
良く、防腐及び防黴作用を有するため、長期間新鮮な状
態が保持され、遠隔地からの輸送でも品質が低下しな
い。また、体内に摂取すると、癌等の解毒、抗酸化作用
を持つ酵素を発生させるため、健康の増進を図ることが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H061 AA01 BB01 BB21 BB51 DD07 EE11 EE13 EE14 EE15 EE16 EE17 EE18 EE19 EE21 EE25 EE70 LL22 LL25

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量基準で、金属化合物0.01〜4部
    と、アミノ酸混合物1〜5部と、カリ肥料2〜8部と、
    窒素肥料0.1〜1部と、リン肥料0.01〜2部と、水
    とを含み、酸を加えてpHを1.2〜6.0に調整して、 アミノ酸混合物は、糖酸及びアミノ酸の混合物、脂肪酸
    及びアミノ酸の混合物又は糖酸、脂肪酸及びアミノ酸の
    混合物であることを特徴とするキレート化合物含有肥
    料。
  2. 【請求項2】 金属化合物は、硫酸塩、ハロゲン化塩、
    硝酸塩、リン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、ケイ酸塩及びホウ
    酸塩の金属塩、金属酸化物並びに金属水酸化物から選択
    される1種又は2種以上である請求項1に記載のキレー
    ト化合物含有肥料。
  3. 【請求項3】 金属化合物の金属は、カルシウム、マグ
    ネシウム、マンガン、亜鉛、銅、モリブデン、鉄、リ
    ン、アルミニウム、ニッケル、コバルト、チタン、ガリ
    ウム、セレン、ゲルマニウム、バナジウム、クロム、
    銀、ストロンチウム、インジウム、スズ、金及びジルコ
    ニウムの1種又は2種以上である請求項1に記載のキレ
    ート化合物含有肥料。
  4. 【請求項4】 アミノ酸は、グリシン、アラニン、ヴァ
    リン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミ
    ン酸、セリン、スレオニン、チロシン、メチオニン及び
    シスチンの1種又は2種以上である請求項1に記載のキ
    レート化合物含有肥料。
  5. 【請求項5】 重量基準で、硫酸クロム0.5〜4部
    と、アミノ酸0.5〜1.5部と、ペンタル酸0.5〜1.
    5部と、酢酸0.5〜1.5部と、カリ肥料3〜5部と、
    窒素肥料0.3〜0.8部と、リン肥料0.5〜1部と、
    水とを含み、酸を加えてpHを2.0〜5.5に調整する
    請求項1に記載のキレート化合物含有肥料。
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