JP2002172492A - 廃棄物の減容方法及びこれに用いる巻取り圧縮機 - Google Patents

廃棄物の減容方法及びこれに用いる巻取り圧縮機

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JP2002172492A
JP2002172492A JP2000366802A JP2000366802A JP2002172492A JP 2002172492 A JP2002172492 A JP 2002172492A JP 2000366802 A JP2000366802 A JP 2000366802A JP 2000366802 A JP2000366802 A JP 2000366802A JP 2002172492 A JP2002172492 A JP 2002172492A
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waste
take
winding
compressor
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Haruyuki Kubota
春行 久保田
Hidekatsu Kajitani
秀勝 梶谷
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KANEYASU KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 小型で、簡単に廃棄物の減容を行うことがで
きる廃棄物の減容方法及びこれに用いる巻取り圧縮機を
提供する。 【解決手段】 取付け架台12に片持ち支持された回転
駆動軸と、これに装着され被着芯材部を備える巻取り部
材と、その先側から装着されるストッパー部材と、シー
ト11が巻着された筒体62を回転可能に保持する支持
軸63及びブレーキ装置65を備えるシート供給部66
とを有する巻取り圧縮機10を用い、シート11を巻取
り部材に取付け、シート11の内側に廃棄物61を投入
し、シート11の移動方向に張力を加えながら巻取り部
材を回転させ、廃棄物61をシート11で半径方向内側
に圧縮しながら巻取り部材に巻着させて塊状廃棄物74
を形成した後、塊状廃棄物74を巻取り部材から取外
す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄物の形状や大
きさ、状態を問わずに減容可能な減容方法及びこれに用
いる巻取り圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、製造工場や営業所において、
部品や製品の梱包材等の廃棄物は、分別されてから業者
に引き渡す前の一定期間、工場や営業所内に貯留されて
いた。梱包材には、例えば、段ボールや発泡スチロール
等の定型性のあるものの他、薄いプラスチック又は紙製
のシート状又は袋状の不定形のものも多数あった。これ
らの廃棄物を保管するための貯留場所は、例えば、工場
の敷地内に設けられており、貯留場所に保管された廃棄
物は、工場内の作業者又は処理業者が袋詰めしてから搬
出していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の廃棄物の処理方法は、不定形の梱包材が多数含まれ
ていたため、非常に嵩張り、貯留場所として広い場所を
占有していた。また、これらの廃棄物は整頓することが
困難で、搬出するときの袋詰め作業に長時間を必要とし
ていた。さらに、処理業者が廃棄物を引き取るときに
は、袋詰めされた廃棄物の体積に応じた費用が発生して
いた。これらの不定形の廃棄物を減容する減容装置とし
ては、油圧で駆動される高価なプレス装置があったが、
機構が複雑であるため小型化が難しく、また、重量も大
きいため一旦設置した後の移動が困難で、工場や倉庫の
レイアウトを変更できないという問題があった。本発明
はかかる事情に鑑みてなされたもので、小型で、簡単に
廃棄物の減容を行うことができる廃棄物の減容方法及び
これに用いる巻取り圧縮機を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う本発明に
係る廃棄物の減容方法は、帯状の薄いプラスチックから
なるシートの先端を回転駆動される巻取り部材に取付
け、前記巻取り部材に巻着される前記シートの内側に廃
棄物を投入し、前記シートの移動方向に張力を加えなが
ら前記巻取り部材を回転させ、前記廃棄物を前記シート
で半径方向内側に圧縮しながら前記シートと共に前記巻
取り部材に巻着させて塊状廃棄物を形成した後、該塊状
廃棄物を前記巻取り部材から取外す。ここで、シートに
は、例えば、ポリエチレンやポリスチレンのシートの
他、一般にストレッチフィルムとして使用されているポ
リ塩化ビニルを配合したものを用いることができる。ま
た、シートは、自己接着性を有するものが好ましい。シ
ートの内側とは、シートが有する2面のうち、巻着時に
半径方向内側となる面の方向をいう。
【0005】廃棄物には、例えば、紙や、ポリプロピレ
ン製の結束バンド、食品を梱包した後の油が付着した袋
のように、短尺のものや滑り易いものも使用することが
できる。シートは、張力が加えられながら巻取り部材に
巻き付けられるので、渦巻き状に巻き付けられるシート
に加わる張力は、巻取り部材を半径方向内側に押圧する
力になる。巻着されて重合するシートとシートの間に廃
棄物があるので、廃棄物はシートが巻き取られるときに
半径方向に圧縮され、減容される。減容された廃棄物
は、そのまま重合するシートの間に挟まれて、円柱状に
形成され、シートと共に塊状廃棄物になる。そして、円
柱状に形成された塊状廃棄物から巻取り部材を取外すこ
とによって、簡単に所定形状の塊状の廃棄物が取り出せ
るので、減容後の保管や搬出も簡単に行うことができ
る。
【0006】ここで、前記シートを弾性部材で構成し、
前記シートの後側を回転可能な筒体に巻き付けることも
可能である。シートが弾性部材からなるので、投入され
た廃棄物がシートに衝突してシートが破損することを防
止することができ、また、与えられた張力を維持して、
巻取り部材にシートを巻き取った後も廃棄物を半径方向
内側に押圧して確実に保持し、廃棄物を塊状に形成して
取り出した後に、ばらけてしまうことを防止することが
できる。また、シートが筒体に巻き付けられているの
で、シートの保管を容易にでき、また、シートの供給を
確実に行うことができる。なお、筒体は、市販のストレ
ッチフィルムに付属するものをそのまま用いることが可
能である。
【0007】また、前記廃棄物をフィーダを介して前記
シートの内側に投入することも可能である。フィーダと
は、例えば、スクリューフィーダやベルトコンベヤ等の
廃棄物をシートの内側に定量的に投入できる構造のもの
をいう。フィーダを設けているので、廃棄物をシートの
内側に一定量ずつ投入することができ、重合するシート
の間に廃棄物を均一に配置することができ、シートが巻
取り部材に偏心して巻着するのを防止することができ
る。また、廃棄物を巻取り部材の回転に合わせて手作業
で連続的に投入する手間を省き、巻取り圧縮機の運転前
にフィーダに予め投入しておくことができ、投入作業を
効率よく行うことができる。
【0008】前記目的に沿う本発明に係る巻取り圧縮機
は、駆動手段に連結されて回転駆動され、取付け架台に
片持ち支持された回転駆動軸と、前記回転駆動軸に先側
から装着され、弾性を有する帯状の薄いプラスチックか
らなるシートを巻き付ける被着芯材部、及び該被着芯材
部の基側に設けられた第1の円形側板部を備える巻取り
部材と、前記被着芯材部の先側から着脱可能に装着され
る固定部、及び該固定部に取付けられて前記第1の円形
側板部に対向配置される第2の円形側板部を備えるスト
ッパー部材と、前記回転駆動軸に平行に配置され、前記
シートが巻着された筒体を回転可能に保持する支持軸、
及び前記筒体に抵抗を与えるブレーキ装置を備えるシー
ト供給部とを有する。駆動手段には、例えば、減速比が
1/50〜1/200の減速モータを用いることがで
き、回転駆動軸の回転速度は、例えば、10〜30rp
mにすることができる。被着芯材部は、例えば、円筒状
や断面多角形の筒状に形成することができ、また、被着
芯材部に巻着した塊状廃棄物の取外しを簡単に行えるよ
うに、半径方向に拡縮する機構を設けてもよい。
【0009】固定部は、回転駆動軸又は被着芯材部のい
ずれに固定してもよい。シート供給部は、支持軸を固定
して筒体が支持軸の回りを回転する構成にしてもよく、
また、筒体を支持軸に固定して、筒体及び支持軸が一体
的に回転する構成にしてもよい。使用時には、まず、回
転駆動軸を駆動させ、シート供給部から引き出したシー
トの先端を被着芯材部に巻き付けると、その後は、被着
芯材部の回転に合わせてシートは自動的にシート供給部
から引き出される。そして、廃棄物を連続的又は断続的
にシートの内側に供給し、シートと共に被着芯材部に巻
き取らせる。廃棄物を減容させながら巻き取られるシー
トが第1、第2の円形側板部と実質的に同程度の直径に
なったら、廃棄物の供給をとめ、シートのみを数回巻き
付けてからシートを切断し、駆動手段の運転を止める。
【0010】シートの切断は、シートの厚みが薄い場合
は手で行うことができ、厚い場合は刃物を用いることも
可能である。そして、ストッパー部材が回転駆動軸に固
定されているときは、ストッパー部材を回転駆動軸から
取り外し、次いで、巻取り部材を回転駆動軸から取外
す。また、ストッパー部材が被着芯材部に固定されてい
るときは、ストッパー部材及び巻取り部材を回転駆動軸
から取り外してから、ストッパー部材を被着芯材部から
外す。そして、巻取り部材に巻着された廃棄物及びシー
トを被着芯材部から抜き取る。巻取り部材が片持ち支持
されているので、廃棄物及びシートの取外しを迅速に行
うことができる。また、第1、第2の円形側板部を有し
ているので、廃棄物をシートと共に巻き取るときに、廃
棄物が軸方向にはみ出すことを抑制することができる。
さらに、第2の円形側板部が設けられたストッパー部材
が被着芯材部、又は回転駆動軸に着脱可能に装着される
ので、巻取り後の廃棄物及びシートを第2の円形側板部
側から軸方向に簡単に抜き出すことができる。また、シ
ート供給部が設けられているので、被着芯材部に巻着さ
れるシートを安定して供給することができる。
【0011】ここで、前記巻取り部材及びストッパー部
材の組合わせからなる巻取りリールの周囲に、前記第
1、第2の円形側板部の直径より大きな内径を有して、
複数の切欠きが形成されたフランジ部を両側に有し、シ
ート巻取り口を円周方向の一部に備えて半径方向外側に
拡がることが可能な胴板部材と、前記シート巻取り口を
自由状態にして、前記胴板部材の一部を前記取付け架台
に固定する支持部材と、前記シート巻取り口の下側に取
付けられているシートガイド部を弾性的に支持し、廃棄
物の投入時の衝撃負荷を緩和する弾性支持手段とを設
け、前記第1、第2の円形側板部の内側に、巻き取られ
る前記シートの先端を掛止可能な突起をそれぞれ設ける
ことも可能である。胴板部材の厚みは、例えば1〜5m
mにすることができ、両側のフランジ部の各切欠き部分
で破断しない程度に屈曲可能に形成されている。
【0012】シート巻取り口を自由状態にするとは、胴
板部材が屈曲することによってシート巻取り口の両側に
位置する胴板部材の両端部がそれぞれ移動可能になって
いるという意味である。シートガイド部は、例えば、使
用するシートとの摺動抵抗が少ない材料からなるパイプ
や、回転可能なローラによって構成することができる。
廃棄物を減容しながら巻き取って徐々に半径が大きくな
る塊状廃棄物が、巻取り時に偏心すると、偏心部分が最
初に胴板部材に接触する。胴板部材を屈曲可能に設けて
いるので、内側から当接する塊状廃棄物を外側から押圧
して偏心を修正することができる。また、弾性的に支持
されたシートガイド部を設けているので、投入される廃
棄物の衝撃負荷を緩和して、シートの破損を防止するこ
とができる。胴板部材を設けることによって、被着芯材
部へのシートの直接巻き付けが行いにくくなると考えら
れるが、第1、第2の円形側板部に突起を設けるので、
シートを突起に引っかけることによって、シートの先端
を自動的に巻取り部材の被着芯材部に巻き付けることが
でき、シートを簡単に取付けることができる。
【0013】また、前記回転駆動軸及び前記支持軸の中
間位置の上方に、上部にホッパーを備えたフィーダを設
け、前記ホッパーに投入された廃棄物を前記シートの内
側に徐々に投入することも可能である。かかる構成によ
って、ホッパー内に廃棄物を投入しておくと、フィーダ
によって廃棄物を連続的に送り出すことができるので、
廃棄物を効率よく減容することができ、被着芯材部に巻
着されるシートの偏心を防止することができると共に、
廃棄物の投入作業を簡単に行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態について説明し、本
発明の理解に供する。図1〜図3に示すように、本発明
の第1の実施の形態に係る巻取り圧縮機10は、例え
ば、食品包装に使用した後、油分が付着してまとまりに
くくなったプラスチック製の廃棄物61を、弾性を有す
る帯状の薄いプラスチックからなるシート11と共に渦
巻き状に巻いて減容する装置である。以下、詳しく説明
する。弾性部材からなるシート11には、例えば、ポリ
塩化ビニルやエチレン酢酸ビニル(EVA)樹脂、ポリ
プロピレン、ポリエチレン等の他、これらをブレンドし
た公知のプラスチック材料を用いた市販のストレッチフ
ィルムを用いることができる。ストレッチフィルムと
は、例えば、図示しない被保護物品の周囲に巻き付けて
被保護物品に接触疵が形成されることを防止したり、食
品を覆って、水分の蒸発を防いだりするものである。
【0015】シート11の厚みは、例えば、18〜22
μmで、人手で破ることができる程度の強度を有してい
るが、廃棄物61が減容しにくいものであったり重量が
あったりする場合には、もっと厚いものを使用して強度
を増すことも可能である。また、シート11の幅は、例
えば400〜500mmで、使用前の長さは、300〜
500m程度である。また、使用前のシート11は、紙
製の筒体62に巻かれている。なお、筒体62に巻かれ
たシート11の半径方向外側端をシート11の先端とす
る。巻取り圧縮機10は、取付け架台12と、取付け架
台12の内部に設けられ、横置きされた駆動手段の一例
である減速モータ13を有している。以下、取付け架台
12の減速モータ13が設けられた側を取付け架台12
の基側として説明する。取付け架台12の上部には、取
付け架台12に基側を片持ち支持され、減速モータ13
に軸心を平行にして連結され回転駆動される回転駆動軸
14が設けられている。回転駆動軸14には、巻取り部
材15及びストッパー部材16を備えた巻取りリール1
7が装着されている。また、取付け架台12の上部に
は、巻取りリール17を囲繞する胴板部材18が支持部
材19を介して固定されている。さらに、取付け架台1
2の上部の廃棄物61の投入側2カ所には、シート供給
部66の取付け部材64、64aの基部がそれぞれ設け
られている。
【0016】まず、取付け架台12及び減速モータ13
について説明する。取付け架台12は、減速モータ13
の軸心方向の寸法が600〜1000mm、軸心に直交
する方向の寸法が400〜800mmで、支持部材19
までの高さが400〜800mmで、下部には、回転自
在な2つの転動車輪81と、旋回可能な2つの自在車輪
82が設けられている。また、両自在車輪82には、レ
バーによって自在車輪82の回転及び停止を切り替える
固定装置83がそれぞれ設けられている。固定装置83
を停止位置にセットすることによって、巻取り圧縮機1
0は、取付け位置の床部に固定配置することができ、ま
た、固定装置83を回転位置にセットすることによって
他の場所に簡単に移動することができる。取付け架台1
2に設けられる減速モータ13は、出力が、例えば0.
2〜0.6W程度でブレーキが設けられてないものを連
続的に運転することができる。減速モータ13の出力軸
20には、例えば2列のVプーリ21が取付けられてい
る。次に、回転駆動軸14について説明する。取付け架
台12の基側上部には、支持台部22が設けられてい
る。回転駆動軸14は、支持台部22に設けられた軸受
25、26に基側の2カ所をそれぞれ回転可能に支持さ
れ、減速モータ13の出力軸20に平行に配置されてい
る。
【0017】回転駆動軸14の基側端部には、例えば2
列のVプーリ23が取付けられ、減速モータ13に取付
けられたVプーリ21にそれぞれVベルト24を介して
接続されている。動力伝達にVベルト24を用いること
によって、巻取り圧縮機10の運転中に多大な過負荷が
加わったときには減速モータ13を回転させたまま、V
ベルト24に滑りを発生させて、回転駆動軸14を停止
することができ、トルクリミッターとして使用すること
ができる。このとき、減速モータ13は回転したままな
ので、過電流による減速モータ13への負荷を軽減する
ことができる。また、図3に示すように、回転駆動軸1
4の先端部には、回転駆動軸14の軸心位置に符合し
て、巻取りリール17の固定用の雌ねじ部27が形成さ
れている。さらに、回転駆動軸14の軸受26より先側
に設けられた軸受25の近傍には、巻取りリール17を
連結するためのキー28が設けられている。これらの駆
動部分及び電気系統には、図示しないシール部材及び防
滴カバーが設けられ、廃棄物に含まれる水分や油分の影
響を受けないようにすると共に、装置の安全性を高める
ように構成されている。
【0018】次に、図3、図4、図5(A)、(B)を
参照して、回転駆動軸14に着脱可能に装着される巻取
り部材15及びストッパー部材16を備えた巻取りリー
ル17について説明する。まず、巻取り部材15につい
て説明する。巻取り部材15は、回転駆動軸14に先側
から装着され、シート11及び廃棄物61を巻き付ける
被着芯材部29、及び被着芯材部29の基側に設けられ
た第1の円形側板部30を備えている。第1の円形側板
部30は、例えば、直径300〜500mmの円板部3
1の外周縁に沿って輪状鉄筋32を取付けたものであ
る。回転する円板部31の外周に輪状鉄筋32を取付け
るので、エッジ部を無くして、巻取りリール17の着脱
作業時の安全性を高めることができる。
【0019】また、第1の円形側板部30の先側には、
シート11の先端を掛止して、被着芯材部29に巻き付
ける突起33が、例えば、2〜8箇所に設けられてい
る。突起33は、先側に向かって徐々に縮形した角形、
又は円形の棒材で構成されている。先側に向かって徐々
に縮形しているので、形成された塊状廃棄物74から容
易に抜き取ることができる。また、突起33の形状は板
状に形成することも可能である。かかる構成によって、
突起33にシート11の先端を手作業で掛止させること
ができ、また、胴板部材18の内部の突起33の近傍に
シート11の先端を挿入しておけば、回転する突起33
がシート11を引っ掛けて、シート11の先端を自動的
に被着心材部29に巻き付けることができる。
【0020】ここで、被着芯材部29について詳しく説
明する。被着芯材部29は、回転駆動軸14に装着され
る断面環形の筒部34と、筒部34の基部周囲に回動可
能に均等配置されて取付けられた4本の補助芯材35
と、筒部34の基部周囲に設けられて、補助芯材35が
筒部34に対して平行位置を超えて半径方向外側に開く
のを防止する拡径防止材36とを有している。4本の補
助芯材35は、溝形に形成され、それぞれの開口部を回
転駆動軸14の軸芯に向けて配置されている。また、補
助芯材35の先端には面取り加工が施され、補助芯材3
5に巻き付くシート11及び廃棄物61を抜き取るとき
の引っ掛かりを防止すると共に、ストッパー部材16の
装着を容易にしている。一方、筒部34の基部外周に
は、4本の補助芯材35を取付けるブラケット37がそ
れぞれ均等配置されている。
【0021】各補助芯材35の基部側端部と、筒部34
に設けられた各ブラケット37は、補助芯材35の溝底
部の両側壁部を挿通する方向、すなわち筒部34の外周
の接線方向に設けられた回動ピン38を介してそれぞれ
回動可能に接続されている。かかる構成によって、補助
芯材35が回動すると、補助芯材35の先端部は、回転
駆動軸14の軸芯に近接、又は離反する方向に移動する
ことができる。拡径防止材36は、先側に徐々に縮径し
たリング状に形成され、基側端部を第1の円形側板部3
0に同心状に固定している。拡径防止材36の先端の半
径R1は、補助芯材35を筒部34に平行配置したとき
(図4、図5(B)の実線で示す状態)の回転駆動軸1
4の中心から補助芯材35の外側端部までの距離L1と
実質的に同一、又は距離L1より少し大きくなるように
構成されている。
【0022】次に、図3、図4を参照して、ストッパー
部材16について説明する。ストッパー部材16は、被
着芯材部29の先側から装着される外形が円柱形状の固
定部39、及び固定部39に取付けられて第1の円形側
板部30に対向配置される第2の円形側板部40を備え
ている。第2の円形側板部40は、円板部31、輪状鉄
筋32、及び突起33を有しているが、これらの構成部
材については第1の円形側板部30で説明したものと同
一なので、ここでは説明を省略する。第2の円形側板部
40には、中央部を第2の円形側板部40の先側に突出
させた2つの溝形の把手41の両端部がそれぞれ固定さ
れている。また、固定部39の基側には、筒部34の先
部に装着され、4本の補助芯材35の外側部を筒部34
に対して平行に保持する芯材ガイド部42が設けられて
いる。芯材ガイド部42は、基側に向かって徐々に縮径
する円錐台形状で、中心に筒部34に外嵌する貫通孔4
3を有している。貫通孔43は、固定部39の本体に設
けられて基側に向かって開口する位置決め穴45に連通
している。また、固定部39の先側の中央部には、位置
決め穴45より小径の接続孔46が、位置決め穴45に
連通して形成されている。
【0023】固定部39の先部には、半径方向外側から
位置決め穴45に向かって進退可能に突出する固定ピン
部材44が周方向の3箇所に均等配置されている。固定
ピン部材44は、手動でその進退位置を切替え可能に構
成されている。固定ピン部材44を前進させたときは、
固定ピン部材44の先端部が位置決め穴45内に突出
し、位置決め穴45内に配置される筒部34の先部の半
径方向外側の3箇所に設けられた固定用穴44a内に嵌
入して、ストッパー部材16を筒部34に固定すること
ができる。また、固定ピン部材44を後退させたとき
は、固定ピン部材44の先端部が筒部34の固定用穴4
4aから外れるので、ストッパー部材16を筒部34か
ら取外すことができる。なお、巻取りリール17は、固
定部39の接続孔46を挿通する手回し可能なボルト部
材60によって、回転駆動軸14の先端部に形成された
雌ねじ部27に固定することができる。
【0024】ここで、図3、図4、図5(A)、(B)
を参照して、巻取りリール17の被着芯材部29の動作
について説明する。ストッパー部材16の固定部39
を、被着芯材部29の筒部34に外嵌させると、芯材ガ
イド部42が、各補助芯材35の先端部と回転駆動軸1
4の間に挿入され、補助芯材35の先端部は、回転駆動
軸14の半径方向外側に移動する。このとき、補助芯材
35の基部の外周は、拡径防止材36の先端部の内側に
当接するので、補助芯材35は、回転駆動軸14に平行
な位置で固定される。図5(A)に示すように、補助芯
材35にシート供給部66から先側に引き出されたシー
ト11が巻着され、また、シート11に張力を加えられ
ると、シート11は、補助芯材35を内側に押圧しなが
ら重合する。
【0025】シート11を被着芯材部29から取外すと
きには、ストッパー部材16の芯材ガイド部42を筒部
34から取外す。すると、補助芯材35の先端が回転駆
動軸14の軸心側に移動して補助芯材35とシート11
との当接が解除される。補助芯材35とシート11が接
触した状態では、シート11を補助芯材35から抜き取
ろうとしても、シート11と補助芯材35との間には、
大きな摩擦抵抗が発生しているので、容易に抜き取るこ
とができない。本実施の形態に係る巻取り圧縮機10に
おいては、補助芯材35を移動可能に構成しているの
で、抜き取りを容易に行うことができる。
【0026】次に、図1、図2を参照して、巻取りリー
ル17を囲繞する胴板部材18とこれを支持して取付け
架台12に固定する支持部材19について説明する。胴
板部材18は、第1、第2の円形側板部30、40の直
径より大きな内径を有して、巻取り部材15及びストッ
パー部材16の組合わせからなる巻取りリール17を囲
繞し、複数の切欠き48が形成されたフランジ部47を
軸方向の両側縁部に有し、シート巻取り口49を円周方
向の一部に備えて半径方向外側に拡がることが可能に構
成されている。胴板部材18の胴部50は、例えば、厚
みが1〜4mmの矩形板の両端の間に、例えば、50〜
200mmの隙間をあけた状態で、回転駆動軸14に軸
心を合わせた、例えば半径100mm〜300mmの円
弧状、すなわち断面C形に屈曲させて形成されている。
なお、床部から胴板部材18の上端部までの高さは、例
えば、600〜1400mmにしている。シート巻取り
口49を挟む胴部50の周方向の両端部51、52は、
胴部50の軸心の高さと同一レベルに配置されている。
また、上側の端部51は、胴部50の本体部と同一半径
位置に設けられ、下側の端部52は、上側の端部51よ
り半径方向外側に突出して設けられている。かかる構成
によって、矩形のシート巻取り口49を形成している。
通常の状態で、シート巻取り口49の大きさは、胴部5
0の半径方向の長さが100〜150mm、軸方向の長
さが300mm〜500mmに形成されている。
【0027】胴部50の下側の端部52には、胴部50
の軸方向に沿ってパイプ状のシートガイド部56が設け
られている。シートガイド部56は、回転駆動軸14よ
り高い位置に配置されている。かかる構成によって、シ
ート11の巻取り時にシート11の先側が基側より低く
なるように傾斜するので、投入する廃棄物61の逆流を
防止し、回転駆動軸14に近接させて巻取りを容易にす
ることができる。また、シートガイド部56によって、
シート11を巻き取るときのシート11のねじれを抑制
し、作業の安定性を高めることができる。胴部50の軸
方向の両周縁部にそれぞれ設けられたフランジ部47
は、胴部50の軸方向に見て両側の下部と、上部に形成
されたそれぞれV字状の切欠き部48によって3つに分
割されている。ここで、分割されたフランジ部47のう
ち下方に位置するものを固定フランジ片53、胴部50
の下側の端部52に接続するものを下部フランジ片5
4、胴部50の上側の端部51に接続するものを上部フ
ランジ片55、上部フランジ片55と固定フランジ片5
3の間に位置するものを緩衝フランジ片59として説明
する。
【0028】両側の固定フランジ片53に挟まれた部分
の胴部50の外側部は、支持部材19を介して取付け架
台12に固定されている。かかる構成によって、シート
巻取り口49は、それぞれ半径方向に移動可能な自由状
態に支持されている。上部フランジ片55の端部51側
は、拡形して下部フランジ片54の上部に当接すると共
に、端部51より下方にも突出して、投入される廃棄物
61が軸方向に移動してこぼれないようにガイドしてい
る。また、両側の上部フランジ片55のシート巻取り口
49側端部及びその間に挟まれた胴部50の外側部に
は、溝形に屈曲したガイド棒材58がそれぞれ当接して
固定され、シートガイド部56側に開口している。ガイ
ド棒材58は、廃棄物61の投入時の目印とすることが
できる。
【0029】両側の上部フランジ片55及び下部フラン
ジ片54は、シートガイド部56を弾性的に支持し、シ
ート11の巻取り時の衝撃負荷を緩和する弾性支持手段
の一例である引張りコイルばね57が設けられている。
シートガイド部56を胴部50の半径方向外側に引張る
ことによって胴部50の下部を屈曲させ、固定フランジ
片53と下部フランジ片54の間の切欠き部48で屈曲
させ、シート巻取り口49の半径方向の寸法を、通常の
状態の寸法から、例えば100mm程度まで拡大するこ
とができる。
【0030】次に、図1、図6を参照して、シート11
及び廃棄物61を巻き取って塊状廃棄物74を形成する
ときの状態と、胴板部材18の動作について説明する。
巻取り圧縮機10の使用時のシート11は、シートガイ
ド部56の上部に摺動しながら先側に移動し、被着芯材
部29に巻着される。一方、廃棄物61は、シート巻取
り口49からシート11の内側に投入される。このと
き、廃棄物61の大きさが大きい場合、シートガイド部
56は、半径方向外側に移動できるので、シート巻取り
口49を変形させて大きくすることができる。シート巻
取り口49からシート11の内側に投入された廃棄物6
1は、シート11と共に先側に移動し、被着芯材部29
の下側に運ばれる。そして、被着芯材部29に巻き付こ
うとするシート11によって、被着芯材部29の軸心に
向かって押圧されながらシート11と共に被着芯材部2
9に巻き付き、減容されて塊状廃棄物74を形成する。
【0031】廃棄物61の投入状態にムラがあるときに
は、シート11及び廃棄物61は被着芯材部29に偏心
しながら巻き付くことになるが、偏心した最大外径部分
が胴板部材18の胴部50に摺動し、巻着されるシート
11及び廃棄物61の偏心状態を修正しながら回転す
る。このとき、投入した廃棄物61の塊によって胴部5
0が外側に強く押圧されたときには、胴部50は、外側
に拡径することができる。すなわち、胴部50は、両固
定フランジ片53に挟まれた部分を基準にして、各切欠
き部48から外側に屈曲することができる。このとき、
屈曲した胴部50と、引張コイルばね57の弾性力によ
って、廃棄物61の塊を内側に押圧するので、シート1
1及び廃棄物61は、徐々にその外形を修正されて、既
に投入され被着芯材部29に巻着しているシート11及
び廃棄物61に一体化して円筒状に形成される。かかる
構成によって、投入される廃棄物61を効率よく減容す
ることができる。
【0032】次に、取付け架台12に設けられたシート
供給部66について説明する。シート供給部66の両方
の取付け部材64、64aの基部は、取付け架台12上
部のシート巻取り口49側に、巻取りリール17の幅と
同程度の間隔を有して取付けられている。取付け部材6
4、64aの先部は、それぞれ胴板部材18の外側上方
に延びて、回転駆動軸14と実質的に同じ高さで、シー
トガイド部56より少し低い位置に所定の隙間をあけて
配置されている。取付け部材64、64aの先部には、
それぞれ上方に開口するV字状溝67が形成されてい
る。図1、図7に示すように、両V字状溝67に上側か
ら嵌入して着脱可能な支持軸63は、丸棒からなって回
転駆動軸14に平行に配置されている。支持軸63の一
端部には雄ねじ部68が形成され、また、他端側の下部
には、V字状溝67の最下部に嵌入する回り止め突起部
69が設けられている。
【0033】また、支持軸63の他端側の上部には、支
持軸63に直交して、他側の取付け部材64の上端部に
掛止可能なずれ止め部材70が設けられ、支持軸63が
一側へ移動することを防止している。また、支持軸63
のずれ止め部材70より少し一側には、円板状の固定ガ
イド部材73が支持軸63に軸心を合わせて固定されて
いる。固定ガイド部材73は、他側の取付け部材64よ
り一側に配置される。支持軸63の一側からは、シート
11が巻着された紙製の筒体62が外挿され固定ガイド
部材73に当接している。なお、シート11の幅B1よ
り紙製の筒体62の長さB2の方が長く形成されてい
る。支持軸63の外径と筒体62の内径の差が大きいと
きには、図示しないスペーサ部材を用いて支持軸63と
筒体62の軸心位置を合わせることができる。スペーサ
部材を用いることによって、支持軸63と筒体62の摺
動面積を小さくして筒体62に無理な力が加わることを
防止でき、また、筒体62が偏心しながら回転してシー
ト11に加わるテンションが変動することを避けて、一
定の抵抗を加えながら回転させることができる。
【0034】筒体62と一側の取付け部材64aとの間
には、軸方向に着脱可能な環状ガイド部材80が、支持
軸63に外挿されて取付けられている。また、一側のV
字状溝67に支持された支持軸63のさらに一側には取
付け部材64aに一側から当接可能な押圧パイプ部材7
1が外挿され、押圧パイプ部材71の内部から一側に突
出する支持軸63の雄ねじ部68には、押圧パイプ部材
71の一側端部に当接するブレーキ調整用ナット72が
螺合している。ブレーキ調整用ナット72を締結する
と、押圧パイプ部材71を介して一側の取付け部材64
aを他側に押圧し、また、支持軸63、ずれ止め部材7
0を介して他側の取付け部材64を一側に引張る。両方
の取付け部材64、64aは、その間に配置された固定
ガイド部材73と環状ガイド部材80を押圧し、さらに
固定ガイド部材73と環状ガイド部材80に挟まれた筒
体62を軸方向両側から押圧して、筒体62の回転時に
抵抗を与えることができる。筒体62を軸方向に押圧す
るので、筒体62の偏心量に関らず一定の抵抗を与える
ことができ、シート11に加わるテンションが一定にな
るので、安定して減容作業を行うことができ、また、シ
ート11及び廃棄物61の巻き付け時にムラが発生し
て、巻取り部材15からの取外し後にばらけてしまうこ
とを防止することができる。筒体62に抵抗を与えるブ
レーキ装置65は、ブレーキ調整用ナット72、押圧パ
イプ部材71、両取付け部材64、64a、ずれ止め部
材70によって構成されている。また、シート供給部6
6は、ブレーキ装置65及び支持軸63によって構成さ
れている。シート11を使い切ったときは、ブレーキ調
整用ナット72、押圧パイプ部材71、環状ガイド部材
80を順に取り外して、筒体62を一側から抜き取り、
新しいシート11が巻かれた別の筒体62を支持軸63
に外挿し、環状ガイド部材80、押圧パイプ部材71、
ブレーキ調整用ナット72を順に取付ける。
【0035】次に、巻取り圧縮機10を使用した本発明
の一実施の形態に係る廃棄物の減容方法について説明す
る。巻取り圧縮機10は、例えば、工場内の仮廃棄場の
近傍、又は開梱場に近接して設置する。まず、巻取り部
材15の筒部34の先部にストッパー部材16を挿入
し、ストッパー部材16を回動して、固定ピン部材44
と固定用穴44aの位置を合わせてから固定ピン部材4
4を固定用穴44aに嵌入させて固定し、巻取りリール
17を組み立てる。そして、巻取りリール17を回転駆
動軸14に挿通して、ボルト部材60で固定する。次
に、減速モータ13を駆動して回転駆動軸14に連結さ
れた巻取りリール17を回転させる。
【0036】そして、シート11の先端部をシート供給
部66から引き出してシート巻取り口49から胴部50
の内側に挿入し、第1、第2の円形側板部30、40の
いずれかの突起33に掛止する。突起33に掛止しなが
ら回転するシート11の先端部は、巻取り部材15の被
着芯材部29に巻着する。すなわち、シート11の先端
が巻取り部材15に取付けられる。シート11が被着芯
材部29に均一に巻き付いたらブレーキ装置65のブレ
ーキ調整用ナット72を回動させ、シート11に加わる
テンションを調整した後、一旦巻取り圧縮機10を停止
する。次に、投入する廃棄物61を用意した後、巻取り
圧縮機10の運転を再開し、シート11の内側に廃棄物
61を投入する。巻取り部材15は、シート11の移動
方向に張力を加えられながら回転し、廃棄物61は、シ
ート11で半径方向内側に圧縮されながらシート11と
共に巻取り部材15に巻着され、塊状廃棄物74が形成
される。
【0037】塊状廃棄物74が所定の大きさに形成され
た後は、廃棄物61の投入を止めてシート11のみを数
回巻き付ける。塊状廃棄物74の大きさの確認は、シー
ト巻取り口49から内部を目視し、また、巻取りリール
17の第2の円形側板部40の外周と、胴板部材18の
間の隙間から確認することができる。さらに、塊状廃棄
物74が摺動することによって拡径する胴板部材18の
状態によって確認することも可能である。シート11が
自己接着性を有する場合には、半径方向に重合するシー
ト11によって圧縮及び減容された塊状廃棄物74の外
周部分を自動的に固定し、塊状廃棄物74を取り外した
ときにシート11が解けることを防止できる。また、シ
ート11のみを巻き付けるときには、シート11を手で
後側に引っ張り、又はブレーキ調整用ナット72を調整
してシート11のテンションを一時的に強くすることも
できる。テンションを強くすることによって、塊状廃棄
物74の固定をさらに確実に行うことができる。
【0038】次いで、シート11をシートガイド部56
に沿って幅方向に切断し、減速モータ13を停止させ、
ボルト部材60を取外す。このとき使用したシート11
の長さは、例えば、10〜40m程度である。切断した
残りのシート11は、次の塊状廃棄物74を形成すると
きに使用することができる。シート11がなくなった場
合は、筒体62を取り外して、別の筒体62に巻かれた
新しいシート11を使用することができる。そして、第
1、第2の円形側板部30、40の間に円筒状に形成さ
れた塊状廃棄物74を、把手41を用いて、巻取りリー
ル17ごと回転駆動軸14から抜き取る。塊状廃棄物7
4が形成された巻取りリール17の重量は、例えば、1
0〜40kg程度になるので、人手により簡単に抜き取
ることができる。回転駆動軸14から抜き取った巻取り
リール17の固定ピン部材44をそれぞれ後退させ、ス
トッパー部材16を取外す。第2の円形側板部40に設
けられた突起33と、固定部39に形成された芯材ガイ
ド部42は、回転駆動軸14に向かって徐々に縮径して
いるので、簡単に取外すことができる。ストッパー部材
16を取外すと、被着芯材部29の補助芯材35が塊状
廃棄物74の最内周に位置するシート11の内側から外
れる。そして、塊状廃棄物74を巻取り部材15から取
外すことができる。塊状廃棄物74は、例えば、元の廃
棄物61の体積の25〜33%程度に減容することがで
きる。また、塊状廃棄物74は、シート11の幅と実質
的に同一高さの円筒状に形成されるので、仮廃棄場内に
整頓して保管することができ、処理業者へ引き渡すとき
の作業も簡単に行うことができる。
【0039】続いて、図8を参照して、本発明の第2の
実施の形態に係る巻取り圧縮機75について説明する。
巻取り圧縮機75は、第1の実施の形態に係る巻取り圧
縮機10にホッパー76を備えたフィーダの一例である
スクリューフィーダ77を取付けたもので、他の部分の
構成は巻取り圧縮機10と同じなので、同一部材には同
一番号を付して説明は省略する。スクリューフィーダ7
7は、送出口78をシート巻取り口49の直上方、すな
わち、回転駆動軸14及び支持軸63の中間位置の上方
に配置している。また、ホッパー76は、スクリューフ
ィーダ77の送入口79の上部に取付けられている。か
かる構成によって、スクリューフィーダ77の始動前に
ホッパー76内に投入された廃棄物61は、ホッパー7
6内部に積層する。そして、スクリューフィーダ77を
始動すると、回転するスクリュー84によって送出口7
8側に押し出されて送出口78から定量ずつ切り出さ
れ、シート11の内側に徐々に投入される。このように
して形成される塊状廃棄物74は、廃棄物61が均一に
供給され、廃棄物61を外側から覆うシート11が被着
芯材部29に均一に巻かれるので、回転駆動軸14に対
しての偏心が少なくなり、減容効率をよくすることがで
きる。また、予めホッパー76内に廃棄物61を投入し
ておくことができ、回転駆動軸14の回転に合わせて手
作業で廃棄物61を投入しなくてもよくなるので、作業
を簡単に行うことができる。また、スクリューフィーダ
77の送入側を下げ、ホッパー76の位置を低くするこ
とも可能である。かかる構成によって、巻取り圧縮機7
5への廃棄物の投入を簡単に行うことができる。
【0040】次に、変形例に係る廃棄物の減容方法につ
いて説明する。本減容方法は、自己接着性を有する長尺
のシート状物、又は紐状物からなる長尺廃棄物を円筒状
に減容する方法で、シート11を使用せずに、第1、第
2の実施の形態において説明した巻取り圧縮機10、7
5の被着芯材部29に廃棄物を直接巻き付ける方法であ
る。ここで、長尺とは、巻取り圧縮機10、75の被着
芯材部29に巻着可能な長さを有することをいう。巻取
り圧縮機10を使用するときには、長尺廃棄物をシート
巻取り口49に投入する。長尺廃棄物は、第1、第2の
円形側板部30、40の突起33に掛止して掻き上げら
れ、被着芯材部29に巻き取られて円筒状に形成され
る。また、巻取り圧縮機75を使用するときには、長尺
廃棄物を予めホッパー76内に投入しておいてから運転
を始めることができ、長尺廃棄物は、スクリューフィー
ダ77を介してシート巻取り口49に投入され、長尺廃
棄物は、第1、第2の円形側板部30、40の突起33
に掛止して掻き上げられ、被着芯材部29に巻き取られ
て円筒状に形成される。このような方法を用いることに
よって、大量の長尺廃棄物を、簡単な操作でコンパクト
に減容することができ、廃棄する長尺廃棄物の仮置場を
小さくすることができ、廃棄作業の時間も短縮すること
ができる。また、シート11を節約することができる。
【0041】以上、本発明に係る実施の形態について説
明してきたが、本発明は、前記実施の形態に限定される
ものではなく、例えば、動力伝達にはVベルトの替わり
にチェーンを用いることも可能である。さらに、廃棄物
には、ポリプロピレン製の結束バンド等の短尺物や、袋
状で嵩張りやすいもの等も用いることができ、また、梱
包を目的として減容しなくてもよい場合には、例えば、
空き缶等の金属類や木材片等を塊状に形成することも可
能である。さらに、シートが巻着された筒体はV字状溝
に両端部を載置して支持させる構造であるが、片持ちに
してもよい。また、シートガイド部を、シートの移動に
合わせて転動可能なローラにすることも可能である。そ
して、巻取りリールを囲繞する胴板部材とこれを支持す
る支持部材を省略して使用することも可能である。この
場合には、シート供給部から平面状に引き出され、巻取
り部材に直接巻き取られるシートの平面部分が巻取りリ
ール側を下げて傾斜するように、シート供給部の支持軸
の位置を高くして使用することが好ましい。
【0042】
【発明の効果】請求項1〜3記載の廃棄物の減容方法
は、シートの移動方向に張力を加えながら巻取り部材を
回転させ、廃棄物を前記シートで半径方向内側に圧縮し
ながらシートと共に巻取り部材に巻着させて塊状廃棄物
を形成するので、装置の構成を簡単にして小型化でき、
減容後の保管や搬出も簡単に行うことができる。特に、
請求項2記載の廃棄物の減容方法は、シートを弾性部材
で構成するので、投入された廃棄物がシートに衝突して
シートが破損することを防止することができ、また、与
えられた張力を維持して、巻取り部材にシートを巻き取
った後も廃棄物を半径方向内側に押圧して確実に保持
し、廃棄物を塊状に形成して取り出した後に、ばらけて
しまうことを防止することができる。また、シートが筒
体に巻き付けられているので、シートの保管を容易にで
き、また、シートの供給を確実に行うことができる。請
求項3記載の廃棄物の減容方法は、フィーダを設けてい
るので、廃棄物をシートの内側に一定量ずつ投入するこ
とができ、重合するシートの間に廃棄物を均一に配置す
ることができ、シートが巻取り部材に偏心して巻着する
のを防止することができる。また、廃棄物を巻取り部材
の回転に合わせて手作業で連続的に投入する手間を省
き、巻取り圧縮機の運転前にフィーダに予め投入してお
くことができ、投入作業を効率よく行うことができる。
【0043】請求項4〜6記載の巻取り圧縮機において
は、巻取り部材が片持ち支持されているので、廃棄物及
びシートの取外しを迅速に行うことができる。また、第
1、第2の円形側板部を有しているので、廃棄物をシー
トと共に巻き取るときに、廃棄物が軸方向にはみ出すこ
とを抑制することができる。さらに、第2の円形側板部
が設けられたストッパー部材が被着芯材部、又は回転駆
動軸に着脱可能に装着されるので、巻取り後の廃棄物及
びシートを第2の円形側板部側から軸方向に簡単に抜き
出すことができる。また、シート供給部が設けられてい
るので、被着芯材部に巻着されるシートを安定して供給
することができる。特に、請求項5記載の巻取り圧縮機
においては、胴板部材を屈曲可能に設けているので、内
側から当接する塊状廃棄物を外側から押圧して偏心を修
正することができる。また、弾性的に支持されたシート
ガイド部を設けているので、投入される廃棄物の衝撃負
荷を緩和して、シートの破損を防止することができる。
さらに、第1、第2の円形側板部に突起を設けるので、
シートを突起に引っかけることによって、シートの先端
を自動的に巻取り部材の被着芯材部に巻き付けることが
でき、シートを簡単に取付けることができる。そして、
請求項6記載の巻取り圧縮機においては、回転駆動軸及
び支持軸の中間位置の上方に、上部にホッパーを備えた
フィーダを設け、ホッパーに投入された廃棄物をシート
の内側に徐々に投入するので、ホッパー内に廃棄物を投
入しておくと、フィーダによって廃棄物を連続的に送り
出すことができ、廃棄物を効率よく減容することがで
き、被着芯材部に巻着されるシートの偏心を防止するこ
とができると共に、廃棄物の投入作業を簡単に行うこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る巻取り圧縮機
の正面図である。
【図2】同巻取り圧縮機の右側断面図である。
【図3】同巻取り圧縮機の巻取りリールの構造を示す説
明図である。
【図4】同巻取り圧縮機の巻取りリールの取付け状態を
示す部分側面図である。
【図5】(A)、(B)は、同巻取り圧縮機の被着芯材
部の構成を示す説明図である。
【図6】同巻取り圧縮機による塊状廃棄物の形成状態を
示す説明図である。
【図7】同巻取り圧縮機のシート供給部を示す部分側面
図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る巻取り圧縮機
の正面図である。
【符号の説明】
10:巻取り圧縮機、11:シート、12:取付け架
台、13:減速モータ、14:回転駆動軸、15:巻取
り部材、16:ストッパー部材、17:巻取りリール、
18:胴板部材、19:支持部材、20:出力軸、2
1:Vプーリ、22:支持台部、23:Vプーリ、2
4:Vベルト、25、26:軸受、27:雌ねじ部、2
8:キー、29:被着芯材部、30:第1の円形側板
部、31:円板部、32:輪状鉄筋、33:突起、3
4:筒部、35:補助芯材、36:拡径防止材、37:
ブラケット、38:回動ピン、39:固定部、40:第
2の円形側板部、41:把手、42:芯材ガイド部、4
3:貫通孔、44:固定ピン部材、44a:固定用穴、
45:位置決め穴、46:接続孔、47:フランジ部、
48:切欠き、49:シート巻取り口、50:胴部、5
1、52:端部、53:固定フランジ片、54:下部フ
ランジ片、55:上部フランジ片、56:シートガイド
部、57:引張りコイルばね(弾性支持手段)、58:
ガイド棒材、59:緩衝フランジ片、60:ボルト部
材、61:廃棄物、62:筒体、63:支持軸、64、
64a:取付け部材、65:ブレーキ装置、66:シー
ト供給部、67:V字状溝、68:雄ねじ部、69:回
り止め突起部、70:ずれ止め部材、71:押圧パイプ
部材、72:ブレーキ調整用ナット、73:固定ガイド
部材、74:塊状廃棄物、75:巻取り圧縮機、76:
ホッパー、77:スクリューフィーダ(フィーダ)、7
8:送出口、79:送入口、80:環状ガイド部材、8
1:転動車輪、82:自在車輪、83:固定装置、8
4:スクリュー

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯状の薄いプラスチックからなるシート
    の先端を回転駆動される巻取り部材に取付け、前記巻取
    り部材に巻着される前記シートの内側に廃棄物を投入
    し、前記シートの移動方向に張力を加えながら前記巻取
    り部材を回転させ、前記廃棄物を前記シートで半径方向
    内側に圧縮しながら前記シートと共に前記巻取り部材に
    巻着させて塊状廃棄物を形成した後、該塊状廃棄物を前
    記巻取り部材から取外すことを特徴とする廃棄物の減容
    方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の廃棄物の減容方法におい
    て、前記シートは弾性部材からなり、前記シートの後側
    は回転可能な筒体に巻き付けられていることを特徴とす
    る廃棄物の減容方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の廃棄物の減容方法
    において、前記廃棄物はフィーダを介して前記シートの
    内側に投入されることを特徴とする廃棄物の減容方法。
  4. 【請求項4】 駆動手段に連結されて回転駆動され、取
    付け架台に片持ち支持された回転駆動軸と、前記回転駆
    動軸に先側から装着され、弾性を有する帯状の薄いプラ
    スチックからなるシートを巻き付ける被着芯材部、及び
    該被着芯材部の基側に設けられた第1の円形側板部を備
    える巻取り部材と、前記被着芯材部の先側から着脱可能
    に装着される固定部、及び該固定部に取付けられて前記
    第1の円形側板部に対向配置される第2の円形側板部を
    備えるストッパー部材と、前記回転駆動軸に平行に配置
    され、前記シートが巻着された筒体を回転可能に保持す
    る支持軸、及び前記筒体に抵抗を与えるブレーキ装置を
    備えるシート供給部とを有する巻取り圧縮機。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の巻取り圧縮機において、
    前記巻取り部材及びストッパー部材の組合わせからなる
    巻取りリールの周囲には、前記第1、第2の円形側板部
    の直径より大きな内径を有して、複数の切欠きが形成さ
    れたフランジ部を両側に有し、シート巻取り口を円周方
    向の一部に備えて半径方向外側に拡がることが可能な胴
    板部材と、前記シート巻取り口を自由状態にして、前記
    胴板部材の一部を前記取付け架台に固定する支持部材
    と、前記シート巻取り口の下側に取付けられているシー
    トガイド部を弾性的に支持し、廃棄物の投入時の衝撃負
    荷を緩和する弾性支持手段とが設けられ、前記第1、第
    2の円形側板部の内側には、巻き取られる前記シートの
    先端を掛止可能な突起がそれぞれ設けられていることを
    特徴とする巻取り圧縮機。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5記載の巻取り圧縮機にお
    いて、前記回転駆動軸及び前記支持軸の中間位置の上方
    には、上部にホッパーを備えたフィーダが設けられ、前
    記ホッパーに投入された廃棄物を前記シートの内側に徐
    々に投入することを特徴とする巻取り圧縮機。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010018286A (ja) * 2008-07-08 2010-01-28 Tokyo Kikai Seisakusho Ltd 結束装置のバンドリール装置及びそのバンドリール
CN116142659A (zh) * 2023-04-18 2023-05-23 深圳市中兴恒熙环保有限公司 一种密闭式餐厨垃圾收运系统

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