JP2002171539A - コンバージェンス測定装置 - Google Patents

コンバージェンス測定装置

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JP2002171539A
JP2002171539A JP2001225945A JP2001225945A JP2002171539A JP 2002171539 A JP2002171539 A JP 2002171539A JP 2001225945 A JP2001225945 A JP 2001225945A JP 2001225945 A JP2001225945 A JP 2001225945A JP 2002171539 A JP2002171539 A JP 2002171539A
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Japan
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convergence
adjustment pattern
convergence adjustment
green
screen
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Application number
JP2001225945A
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English (en)
Inventor
Katsunori Nishihata
勝則 西畑
Tsutomu Yoshimoto
強 吉本
Takahiro Omori
▲高▼広 大森
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カラー受像管のミスコンバージェンスを精度
良くかつ短時間で算出することのできるコンバージェン
ス測定装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 カラー受像管12のスクリーン上に映出
されるコンバージェンス調整パターンを発生するコンバ
ージェンス調整パターン信号発生部6と、カラー受像管
13のスクリーン12上に映出されたコンバージェンス
調整パターンを撮像する撮像装置2と、撮像されたコン
バージェンス調整パターンの画像信号をディジタル画像
データに変換する画像処理インタフェース3と、ディジ
タル画像データよりミスコンバージェンスの値を算出す
る演算装置5とを有し、コンバージェンス調整パターン
は、複数の緑色輝点と、少なくとも1組の赤色輝点およ
び青色輝点とからなり、赤色輝点、緑色輝点、青色輝点
の各輝点の表示位置が非発光領域により分離されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー受像管のミ
スコンバージェンスを算出するコンバージェンス測定装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】カラーテレビやコンピュータ用のモニタ
の表示装置としては、現在、インライン型のカラー受像
管装置が一般的となっている。典型的なインライン型の
カラー受像管装置は、赤、緑、青の三原色蛍光体面によ
り形成されたスクリーンと、赤、緑、青の各蛍光体を発
光させるために水平方向に一列に配置された三本の電子
銃と、各電子銃から放出された電子ビームを所望の位置
に偏向するための偏向ヨークと、各電子ビームを所望の
蛍光体へ入射させるための色分離機構であるシャドウマ
スクから構成されている。シャドウマスクには赤、緑、
青の蛍光体を1組とした画素ごとに対応した多数の孔が
あり、各電子銃からのビームはこの孔で集中してシャド
ウマスクを通過し、対応する蛍光体へ入射することによ
り画素がカラー発光する。
【0003】しかし、電子銃や偏向ヨーク、シャドウマ
スクなどの製造や取付け上の精度等の問題によって、シ
ャドウマスク上で三本の電子ビームが集中しないことが
あり、緑の電子ビームに対して赤および青の電子ビーム
の位置がずれてシャドウマスクに吸収され、さらには緑
の電子ビームとは異なる孔から蛍光体へ入射し、赤、
緑、青の発光が分離して見えてしまうミスコンバージェ
ンスすなわち、色ずれ、色割れを生じる。そのため、ミ
スコンバージェンスの補正のために、偏向ヨークの製造
工程においては、熟練作業員が手作業により偏向ヨーク
の内面にフェライト等の磁性片を貼り付けて偏向磁界分
布を調整して補正を行っており、また、テレビやモニタ
等の組立てにおいても、カラー受像管のネック部に4極
や6極の磁界を形成する磁性体リングやコンバージェン
ス補正コイルを取付けて補正を行っている。コンバージ
ェンス補正コイルによるコンバージェンス補正は、偏向
電流をパラボラ波状に整形して補正電流とするアナログ
コンバーゼンス補正と、補正電流値をディジタルデータ
として記憶しておき、ディジタルアナログ変換を行って
補正するディジタルコンバージェンス補正に大別され
る。
【0004】カラー受像管の解像度が高くなると、シャ
ドウマスクの孔のピッチが短くなるため、ミスコンバー
ジェンスに対する要求はさらに厳しくなり、カラー受像
管のスクリーン上に設けた複数の調整点からミスコンバ
ージェンスの値を検出して、補正データを作成し、さら
に補間演算によりスクリーン全体においてダイナミック
なコンバージェンス補正を行うディジタル電気回路使用
のダイナミックコンバージェンス補正が行われており、
ミスコンバージェンスの検出においても、スクリーン上
の輝度分布からミスコンバージェンスの値を算出するコ
ンバージェンス測定装置が用いられるようになってい
る。
【0005】コンバージェンス測定装置においてはすで
に数種類のものが実用化されている。図8は従来のコン
バージェンス調整パターンを示す図であり、典型的なコ
ンバージェンス測定装置では、図8に示すような白色の
クロスハッチパターン101を、カラー受像管のスクリ
ーン上に映出し、測定点であるクロスハッチパターンの
交差部102をスクリーンに対向配置したカラーカメラ
により撮像して、その赤、緑、青の各出力の輝度分布か
ら赤、緑、青の蛍光体の発光重心を算出し、緑に対する
赤、青の相対的な位置関係からミスコンバージェンスを
測定している。また、特開昭61−206133号公報
に開示のコンバージェンス装置では、単色の調整パター
ンをカラー受像管のスクリーン上に映出してモノクロカ
メラにより撮像し、その輝度分布から発光重心を算出す
ることを、赤、緑、青の調整パターンについて順次行
い、緑に対する赤、青の相対的な位置関係からミスコン
バージェンスを測定している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のコンバージェン
ス測定装置においては、カラー受像管のスクリーン上に
白色のクロスハッチパターンを映出し、カラーカメラに
よりこれを撮像して測定を行っている。しかしながら、
カラーカメラとして、カラーフィルタ方式のカメラを用
いた場合、カラーフィルタにおいて緑と赤または青の透
過特性が重なる波長領域があるために、例えば、緑の受
光素子は赤および青の一部の波長にも応答し、白色パタ
ーン撮像時には緑色輝点のみの正確な応答が得られず、
正確な発光重心を算出することが困難であった。また、
単板式CCDカラーカメラを用いた場合では1受光素子
に対して1色のフィルタが対応しているので、色毎に分
離した状態での解像度が低くなるという問題があった。
さらに、三板式CCDカラーカメラでは解像度は十分で
あるものの高価で経済的には好ましくなかった。
【0007】また、前述の特開昭61−206133号
公報に開示のコンバージェンス測定装置では、赤、緑、
青の単色の調整パターンを順次映出してモノクロカメラ
により撮像することにより色分離を行うので、カラーフ
ィルタの透過特性の問題を回避できるが、調整点毎に
赤、緑、青の各色に対して撮像処理を必要とするため
に、撮像を複数回行う必要があり、測定に長時間を要し
ていた。また、高圧電源の電圧変動等により輝点の位置
が低周波でゆらぎ、撮像毎の画像の良好な再現性が得ら
れないため、高精度の測定が困難であった。
【0008】さらに、従来のコンバージェンス測定装置
では、クロスハッチパターンをスクリーン上に映出し、
対向配置したカメラにより撮像してミスコンバージェン
スを測定しているので、カメラがスクリーンの水平に対
して傾斜するとクロスハッチパターンが傾斜して撮像さ
れてしまい、またスクリーンの面方向に傾斜するとクロ
スハッチパターンが歪んで撮像されてしまい、精度の良
い測定が困難になるため、カメラとスクリーンの設置を
正確に行う必要があり作業効率が良くなかった。
【0009】本発明は、上記の課題を解決するものであ
り、カラー受像管のミスコンバージェンスを精度良くか
つ短時間で算出することのできるコンバージェンス測定
装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに本発明のコンバージェンス測定装置は、カラー受像
管のミスコンバージェンスを算出するコンバージェンス
測定装置であって、カラー受像管のスクリーン上に映出
されるコンバージェンス調整パターンを発生するコンバ
ージェンス調整パターン信号発生部と、カラー受像管の
スクリーン上に映出されたコンバージェンス調整パター
ンを撮像する撮像装置と、撮像装置により撮像されたコ
ンバージェンス調整パターンの画像信号をディジタル画
像データに変換する画像処理インタフェースと、画像処
理インタフェースから出力されるディジタル画像データ
よりミスコンバージェンスの値を算出する演算装置とを
有し、コンバージェンス調整パターン信号発生部で発生
するコンバージェンス調整パターンは、複数の緑色輝点
と、少なくとも1組の赤色輝点および青色輝点とからな
り、前記赤色輝点、前記緑色輝点、前記青色輝点の各輝
点の表示位置が非発光領域により分離されている構成を
備えている。
【0011】これにより、カラー受像管のミスコンバー
ジェンスを精度良くかつ短時間で算出することのできる
コンバージェンス測定装置が得られる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載のコンバ
ージェンス測定装置は、カラー受像管のミスコンバージ
ェンスを算出するコンバージェンス測定装置であって、
カラー受像管のスクリーン上に映出されるコンバージェ
ンス調整パターンを発生するコンバージェンス調整パタ
ーン信号発生部と、カラー受像管のスクリーン上に映出
されたコンバージェンス調整パターンを撮像する撮像装
置と、撮像装置により撮像されたコンバージェンス調整
パターンの画像信号をディジタル画像データに変換する
画像処理インタフェースと、画像処理インタフェースか
ら出力されるディジタル画像データよりミスコンバージ
ェンスの値を算出する演算装置とを有し、コンバージェ
ンス調整パターン信号発生部で発生するコンバージェン
ス調整パターンは、複数の緑色輝点と、少なくとも1組
の赤色輝点および青色輝点とからなり、赤色輝点、緑色
輝点、青色輝点の各輝点の表示位置が非発光領域により
分離されていることとしたものである。
【0013】この構成により、赤色、緑色、青色の輝点
を同時に撮像することができ、また、輝点の表示位置が
非発光領域により分離されていることにより発光重心を
算出する画像データの範囲を単色の輝点のみに限定でき
るので、カメラのカラーフィルタ特性や高圧電源の電圧
変動等によって低周波で輝点が揺れることに起因する測
定誤差を除去して精度良く、かつ短時間で測定が可能と
なるという作用を有する。
【0014】請求項2に記載のコンバージェンス測定装
置は、請求項1に記載のコンバージェンス測定装置にお
いて、コンバージェンス調整パターン発生装置で発生す
るコンバージェンス調整パターンにおいて、撮像される
領域内で、複数の緑色輝点の各々の表示位置が非発光領
域により分離されて存在することとしたものである。
【0015】この構成により、緑色輝点を複数設けるこ
とによって、ミスコンバージェンス測定の基準線をスク
リーン上に設定でき、これにより画像データとスクリー
ン上での実長の尺度を対応づけることによって精度良く
ミスコンバージェンスを測定できるという作用を有す
る。
【0016】請求項3に記載のコンバージェンス測定装
置は、請求項1または請求項2に記載のコンバージェン
ス測定装置において、コンバージェンス調整パターン発
生装置で発生するコンバージェンス調整パターンにおい
て、撮像される領域内で、複数の緑色輝点のうちの複数
の輝点が互いに異なる直線上に存在することとしたもの
である。
【0017】この構成により、緑色輝点の全てが一直線
上に存在するということはないので、スクリーン上の平
面を規定することができ、傾斜して撮像されたコンバー
ジェンス調整パターンの水平を画像データにおける緑色
輝点の発光重心を用いて演算処理により補正して精度良
くミスコンバージェンスを測定できるという作用を有す
る。
【0018】請求項4に記載のコンバージェンス測定装
置は、カラー受像管のミスコンバージェンスを算出する
コンバージェンス測定装置であって、カラー受像管のス
クリーン上に映出されるコンバージェンス調整パターン
を発生するコンバージェンス調整パターン信号発生部
と、カラー受像管のスクリーン上に映出されたコンバー
ジェンス調整パターンを撮像する撮像装置と、撮像装置
により撮像されたコンバージェンス調整パターンの画像
信号をディジタル画像データに変換する画像処理インタ
フェースと、画像処理インタフェースから出力されるデ
ィジタル画像データよりミスコンバージェンスの値を算
出する演算装置とを有し、コンバージェンス調整パター
ン信号発生部で発生するコンバージェンス調整パターン
は、非発光領域により表示位置が互いに分離された複数
の緑色輝点、赤色輝点および青色輝点からなり、複数の
緑色輝点の表示位置が平面上の座標軸を決定するように
配置することとしたものである。
【0019】この構成により、赤色輝点と青色輝点の座
標点を計測可能な座標系を形成することができるので、
画像データ内における任意の位置をスクリーン上の実長
と対応させて数値化することができ、精度良くかつ短時
間でミスコンバージェンスを測定できるという作用を有
する。
【0020】請求項5に記載のコンバージェンス測定装
置は、カラー受像管のミスコンバージェンスを算出する
コンバージェンス測定装置であって、カラー受像管のス
クリーン上に映出されるコンバージェンス調整パターン
を発生するコンバージェンス調整パターン信号発生部
と、カラー受像管のスクリーン上に映出されたコンバー
ジェンス調整パターンを撮像する撮像装置と、撮像装置
により撮像されたコンバージェンス調整パターンの画像
信号をディジタル画像データに変換する画像処理インタ
フェースと、画像処理インタフェースから出力されるデ
ィジタル画像データよりミスコンバージェンスの値を算
出する演算装置とを有し、コンバージェンス調整パター
ン信号発生部で発生するコンバージェンス調整パターン
は、非発光領域により表示位置が互いに分離された複数
の緑色輝点、赤色輝点および青色輝点からなり、複数の
緑色輝点の表示位置を格子点状に配置することとしたも
のである。
【0021】この構成により、撮像装置がスクリーン面
方向へ傾斜することにより、画像データが歪んだ場合に
も、格子点状に配置された緑色輝点の画像データ上にお
ける発光重心の位置を求めることで画像データの補正を
行い、精度良くかつ短時間でミスコンバージェンスを算
出することができるという作用を有する。
【0022】以下、本発明の実施の形態について、図1
から図6までを用いて説明する。
【0023】(実施の形態1)まず、各図中の各要素に
ついて説明する。
【0024】図1は、本発明の実施の形態1におけるコ
ンバージェンス測定装置を用いてモニタのコンバージェ
ンス調整を行っている状態を示した系統図である。図1
において、1はコンバージェンス測定装置、2は撮像装
置としてのカメラ、3は画像処理インタフェース、4は
画像データ一時記憶用メモリ、5はミスコンバージェン
スを算出する手段としての演算装置、6はコンバージェ
ンス調整パターン信号発生部である。図1中で構成要素
2から6まではコンバージェンス測定装置の構成要素で
ある。また、7はディジタルコンバージェンス補正回
路、8はコンバージェンス補正データ記憶用メモリ、9
は演算装置、10はコンバージェンス補正コイル駆動
部、11はコンバージェンス補正コイル、12はカラー
受像管、13はスクリーン、14はシャドウマスク、1
5は偏向ヨークを示し、図1中で構成要素7から15ま
では、モニタの構成要素である。
【0025】図2は本発明の実施の形態1におけるコン
バージェンス測定装置で用いるコンバージェンス調整パ
ターンを示す図であり、図3は図2に示すコンバージェ
ンス調整パターン16の破線領域17で示される要部の
拡大図で、図3(a)はコンバージェンスの理想状態に
おけるコンバージェンス調整パターンを示し、図3
(b)はミスコンバージェンス発生時のコンバージェン
ス調整パターンを、図3(c)は撮像装置であるカメラ
2により撮像されたコンバージェンス調整パターンを示
す。図2中で31、32、33は緑ドット、34は赤ド
ット、35は青ドットである。
【0026】次に、本実施の形態におけるコンバージェ
ンス測定装置の動作について説明する。本実施の形態で
は、まずコンバージェンス調整パターン信号発生部6か
らの信号をカラー受像管12に伝送し、スクリーン13
上に図2および図3に示すような赤、緑、青のドットか
ら構成されるコンバージェンス調整パターンを映出した
後、スクリーン13に対向して配置されたカメラ2によ
りコンバージェンス調整パターンを撮像し、その映像出
力を画像処理インタフェース3へ伝送してディジタル画
像データとして画像データ一時記憶用メモリ4に記憶す
る。
【0027】画像データ一時記憶用メモリ4に記憶した
コンバージェンス調整パターンから緑ドットG0,G
1,G2および赤ドットR0ならびに青ドットB0の各
発光重心を演算装置5により算出して、緑ドットG0,
G1,G2を基準とした座標系を用いることで、カメラ
2がスクリーン13に対して水平に配置されずに撮像さ
れたときの、撮像されたコンバージェンス調整パターン
の傾斜を補正して、ミスコンバージェンスの値を算出す
る。
【0028】本実施の形態におけるコンバージェンス調
整パターンは、スクリーン13を例えば図2の5行5列
の矩形区画に分割して、各区画には例えば図3の拡大図
に示されるような3点の緑ドットと1組の赤ドットおよ
び青ドットとからなるパターンにより構成されている。
赤ドットと青ドットは、互いに発光位置が分離してお
り、また緑ドットとも発光位置が分離していてかつ互い
に近傍に配置されていればどのように配置しても良い
が、ミスコンバージェンスの値の算出が容易になるよう
に、算出の基準となる緑ドットは、原点となる輝点G0
とその水平方向にG1、垂直方向にG2を配置し、また
赤ドットR0、青ドットB0は互いに水平な位置に配置
したコンバージェンス調整パターンとした。
【0029】また、コンバージェンス調整パターン信号
発生部6は、所望のパターンを発生できればパターンジ
ェネレータやパーソナルコンピュータで良い。撮像装置
としてのカメラ2はカラーカメラでもモノクロカメラで
も良いが、安価で高解像度のモノクロカメラを用いるこ
とが望ましい。また、記憶部である画像データ一時記憶
用メモリ4は必須ではなく、リアルタイムに算出可能な
演算装置を用いれば省略可能である。
【0030】ここで、ミスコンバージェンスの算出手順
を図4を用いて説明する。図4はミスコンバージェンス
の算出手順を示すフローチャートである。まず、コンバ
ージェンス算出の前準備の処理S0として、カラー受像
管に対応したドットピッチを設定し(S01)、調整パ
ターンの映出しようとするドット位置を設定しておく
(S02)。これらの設定より、ドット間隔と実長の変
換係数、および緑ドットからの赤ドット、青ドットまで
のドット間隔が得られるので、このドット間隔を実長に
変換し(S03)、理想状態における緑ドットG0、G
1およびG0、G2により形成される緑基準軸からの距
離とする。
【0031】一方、各ドットの映出しようとするドット
位置を設定したら、コンバージェンス調整パターンをス
クリーン13上に映出し(S1)、スクリーン13に対
向配置されたカメラ2により撮像する(S2)。次に、
撮像した画像データから各ドットの発光重心を算出し
(S3)、緑ドットにより形成した座標系に発光重心の
座標を変換することで、撮像された画像データの傾きを
補正する(S4)。
【0032】そして、ドットピッチおよび緑ドットの映
出位置と発光重心から、画像データ上に緑ドットにより
設定した座標との変換係数が得られるので、実際に算出
した緑基準線から赤ドット、青ドットまでの実長を算出
することができる(S5)。最後に、実測値と理想値の
差分を取ることで、ミスコンバージェンスの値が算出さ
れる(S6)。
【0033】次に、本実施の形態におけるミスコンバー
ジェンスの検出原理について説明する。コンバージェン
ス調整パターン信号発生時に作成される各ドットの表示
位置とカメラ2の視野の大きさおよび画像データ一時記
憶用メモリ4上に記憶された画像データのサイズから、
画像データ内での各ドットの大まかな発光位置を算出す
る。この発光位置の周辺の画像データを検索して、輝度
の最大点を検出し、各輝点の表示位置が分離しているこ
とを利用して適切に選ぶことで、輝度の最大点を中心と
して他の輝点の輝度分布が含まれない大きさの局所画像
データ領域を設定する。
【0034】局所画像データ領域の輝度分布から、(数
1)に示すように、緑ドットG0,G1,G2および赤
ドットR0,青ドットB0の画像データ一時記憶用メモ
リ4上の各発光重心の座標g0(xg0,yg0),g
1(xg1,yg1),g2(xg2,yg2)および
r0(xr0,yr0),b0(xb0,yb0)を算
出する。
【0035】
【数1】
【0036】ここで、(数1)においてmg0i、mg
1i、mg2iは緑色輝点、mr0iは赤色輝点、mb
0iは青色輝点における各発光点の輝度、また添字のi
は局所画像データ内の各発光点を表している。
【0037】カメラ2はスクリーン13に対して取付け
角度により画面の水平度が必ずしも一致せずに配置され
ているために、図3(c)に示すように、傾斜した状態
で撮像しているので、(数2)に示すように、赤ドット
R0、青ドットB0の画像データ一時記憶用メモリ4上
の発光重心r0,b0の座標を緑ドットG0,G1,G
2の画像データ一時記憶用メモリ4上の各発光重心g
0,g1,g2で構成される座標系における座標r0′
(xr0′,yr0′),b0′(xb0′,yb
0′)に変換して傾斜を補正する。
【0038】
【数2】
【0039】すなわち、以後、これらの平面を規定する
複数の緑ドットを基準として、赤ドットR0および青ド
ットB0のミスコンバージェンスの値を算出する。スク
リーン13上に互いに水平に配置された緑ドットG0,
G1の画像データ一時記憶用メモリ4上の発光重心g
0,g1の間隔をxg′、互いに垂直に配置された緑ド
ットG0,G2の発光重心g0,g2の間隔をyg′と
する。また、赤ドットR0および青ドットB0の座標は
発光重心g0,g1,g2で構成される座標系ともとの
座標系との対応から(数3)に示すような関係が得られ
る。
【0040】
【数3】
【0041】したがって、r0′(xr0′,yr
0′),b0′(xb0′,yb0′)は(数4)のよ
うに算出される。
【0042】
【数4】
【0043】ここでコンバージェンス調整パターンにお
いて、互いに水平に配置された緑ドットG0,G1のス
クリーン13上におけるドット間隔をxg(dot)、
スクリーン13上における実長間隔をXg(mm)とす
る。また、互いに垂直に配置されたG0,G2のスクリ
ーン13上におけるドット間隔をyg(dot)、スク
リーン13上における実長間隔をYg(mm)とする。
【0044】まず、スクリーン13上の水平方向および
垂直方向のドット間隔と実長の尺度を対応付ける変換係
数kx,kyを(数5)により求める。
【0045】
【数5】
【0046】スクリーン13上に互いに水平に配置され
た緑ドットG0,G1の実長間隔Xgを水平ドット間隔
xgで除算して、スクリーン13上の水平方向の実長と
ドット間隔の変換係数kxを算出する。同様にしてスク
リーン13上に互いに垂直に配置された緑ドットG0,
G2の実長間隔Ygを垂直ドット間隔ygで除算して、
スクリーン13上の垂直方向の実長とドット間隔の変換
係数kyを算出する。
【0047】次に、ミスコンバージェンスの算出基準と
なる緑ドットより構成されたG0−G1軸(水平軸)お
よびG0−G2軸(垂直軸)から、赤ドットR0および
青ドットB0までの理想状態における実長を(数6)に
より求める。
【0048】
【数6】
【0049】G0−G2軸(垂直軸)から赤ドットR0
および青ドットB0までのスクリーン13上での理想状
態におけるドット間隔xrおよびxbに変換係数kxを
乗算して、スクリーン13上での理想状態における水平
方向の実長XrおよびXbを算出する。同様にして、G
0−G1軸(水平軸)から赤ドットR0および青ドット
B0までのスクリーン13上での理想状態におけるドッ
ト間隔yrおよびybに変換係数kyを乗算して、スク
リーン13上での理想状態における垂直方向の実長Yr
およびYbを算出する。
【0050】画像データ一時記憶用メモリ4上の緑ドッ
トG0,G1,G2の発光重心g0,g1,g2で構成
される座標系とスクリーン13上の水平方向および垂直
方向の実長の尺度を対応付ける変換係数kx′,ky′
を(数7)により求める。
【0051】
【数7】
【0052】スクリーン13上に互いに水平に配置され
た緑ドットG0,G1の実長間隔Xgを画像データ一時
記憶用メモリ4上の発光重心g0,g1の間隔xg′で
除算して、g0,g1,g2で構成される座標系のg0
−g1軸(水平軸)座標とスクリーン13上の水平方向
の実長の変換係数kx′を算出する。同様にして、スク
リーン13上に互いに垂直に配置された緑ドットG0,
G2の実長間隔Ygを画像データ一時記憶用メモリ4上
の発光重心g0,g2の間隔yg′で除算して、g0,
g1,g2で構成される座標系のg0−g2軸(垂直
軸)座標とスクリーン13上の垂直方向の実長の変換係
数ky′を算出する。
【0053】次に、ミスコンバージェンスの算出基準と
なる緑ドットより構成されたG0−G1軸(水平軸)お
よびG0−G2軸(垂直軸)から、赤ドットR0および
青ドットB0までの実長の算出値を(数8)により求め
る。
【0054】
【数8】
【0055】緑ドットG0,G1,G2の各発光重心g
0,g1,g2で構成される座標系における赤ドットR
0および青ドットB0の発光重心r0′およびb0′の
g0−g1軸(水平軸)座標xr0′およびxb0′に
変換係数kx′を乗算して、G0−G2軸(垂直軸)か
らの赤ドットR0および青ドットB0までのスクリーン
13上での実長Xr′およびXb′を算出する。同様に
して緑ドットG0,G1,G2の各発光重心g0,g
1,g2で構成される座標系における赤ドットR0およ
び青ドットB0の発光重心r0′およびb0′のg0−
g2軸(垂直軸)座標yr0′およびyb0′に変換係
数ky′を乗算して、G0−G1軸(水平軸)からの赤
ドットR0および青ドットB0までのスクリーン13上
での実長Yr′およびYb′を算出する。
【0056】最後に、赤ドットR0および青ドットB0
の、スクリーン13上におけるG0−G2軸(垂直軸)
およびG0−G1軸(水平軸)からの実長の実測値と理
想値の差計算により、すなわちXr′−Xr,Yr′−
YrおよびXb′−Xb,Yb′−Ybにより水平方向
および垂直方向のミスコンバージェンスの値を算出す
る。
【0057】このように本実施の形態では、輝点の表示
位置が非発光領域によって分離されていることにより、
発光重心を算出するための画像データの範囲を単色にの
み限定することができ、同時に赤、緑、青の輝点を撮像
して、短時間で精度良くミスコンバージェンスの算出が
できる。また、3点の緑色輝点を直交配置したコンバー
ジェンス調整パターンを用いているので、緑色輝点によ
りスクリーン上の平面を規定することができるととも
に、ミスコンバージェンス検出のための座標系を形成す
ることができる。
【0058】これによって、傾斜して撮像されたコンバ
ージェンス調整パターンの水平を緑色輝点を基準として
演算処理により補正でき、スクリーンとカメラの水平を
保つためのカメラ配置の調整が容易となるとともに、短
時間で精度良く測定を行うことができる。また、この座
標系は撮像毎に再設定されるので、測定中にカメラの倍
率が多少変化しても、精度良くミスコンバージェンスを
測定できる。さらに、撮像装置に解像度が高く安価なモ
ノクロカメラを使用することで、コストを下げる効果も
得られる。
【0059】(実施の形態2)まず、各図中の各要素に
ついて説明する。図5は本発明の実施の形態2における
コンバージェンス測定装置で用いるコンバージェンス調
整パターンを示す図であり、図6、図7は図5に示すコ
ンバージェンス調整パターン41の破線領域42で示さ
れる要部の拡大図で、図6(a)はコンバージェンスの
理想状態におけるコンバージェンス調整パターンを示
し、図6(b)はミスコンバージェンス発生時のコンバ
ージェンス調整パターンを、図7(a)、(b)は撮像
装置であるカメラ2により撮像されたコンバージェンス
調整パターンを示す。また、図5中で51、52、5
3、54は緑ドット、55は赤ドット、56は青ドット
である。なお、本発明の実施の形態2におけるコンバー
ジェンス測定装置を用いてモニタのコンバージェンス調
整を行っている状態を示す系統図は実施の形態1と同
様、図1の系統図である。
【0060】図5および図6、図7の拡大図に示すよう
に、本実施の形態におけるコンバージェンス調整パター
ンは、あらかじめ決められた実長の辺で構成される長方
形の頂点に配置した4点の緑ドットと、赤ドットおよび
青ドットからなるパターンにより構成されている。図6
(b)において、4点の緑ドットにより構成される長方
形は、カメラ2がスクリーン13の面方向に傾斜する
と、図7(a)および図7(b)で示すように、歪んだ
四角形の画像データとして取り込まれる。
【0061】したがって、この歪んだ四角形の頂点であ
る緑ドットの発光重心の位置により、元の長方形との対
応関係を求めることができる。すなわち、緑ドットによ
り規定される平面と、歪んだ画像データ内で構成される
平面との位置関係を求めることができるので、カメラ2
がスクリーン13の面方向に傾斜した場合にも、精度良
くミスコンバージェンスを算出することができる。
【0062】次に、本実施の形態におけるミスコンバー
ジェンス検出の原理について説明する。まず、実施の形
態1と同様に、コンバージェンス調整パターン信号発生
時に作成される各ドットの表示位置とカメラ2の視野の
大きさおよび画像データ一時記憶用メモリ4上に記憶さ
れた画像データのサイズから、画像データ内での各ドッ
トの大まかな発光位置を算出する。この発光位置の周辺
の画像データを検索して、輝度の最大点を検出し、各輝
点の表示位置が分離していることを利用して適切に選ぶ
ことで輝度の最大点を中心として他の輝点の輝度分布が
含まれない大きさの局所画像データ領域を設定する。
【0063】局所画像データ領域の輝度分布から、(数
9)に示すように、緑ドットG0,G1,G2,G3お
よび赤ドットR0,青ドットB0の画像データ一時記憶
用メモリ4上の各発光重心の座標g0(xg0,yg
0),g1(xg1,yg1),g2(xg2,yg
2),g3(xg3,yg3)およびr0(xr0,y
r0),b0(xb0,yb0)を算出する。
【0064】
【数9】
【0065】ここで、(数9)においてmg0i、mg
1i、mg2i、mg3iは緑色輝点、mr0iは赤色
輝点、mb0iは青色輝点、における各発光点の輝度、
また添字のiは局所画像データ内の各発光点を表してい
る。
【0066】次に、カメラ2がスクリーン13の面方向
に傾斜しているために、図6(b)に示すコンバージェ
ンス調整パターンを撮像して、図7(a)、図7(b)
で示すように画像データが歪んでいる場合に、緑ドット
G0,G1,G2,G3の発光重心g0,g1,g2,
g3の位置から、その歪みの補正を行いながら、ミスコ
ンバージェンスの算出基準となる緑ドットより構成され
たG0−G1軸(水平軸)およびG0−G2軸(垂直
軸)から、赤ドットR0,青ドットB0までの距離を検
出する。
【0067】まず、水平方向に並ぶ緑ドットG0,G1
およびG2,G3の発光重心g0,g1およびg2,g
3を結んでできる線分をそれぞれn等分に分割して、分
割比s/nが等しい2点P0(xp0,yp0)、P1
(xp1,yp1)を結んでできる線分と赤ドットR0
および青ドットB0の発光重心r0およびb0までの距
離dxr,dxbを(数10)により算出し、分割点を
変えながらそれぞれ距離dxr,dxbが最小となるs
の値srMIN,sbMINを求めて分割比srMIN
/nおよびsbMIN/nを算出する。
【0068】
【数10】
【0069】同様にして、垂直方向に並ぶ緑ドットG
0,G2およびG1,G3の発光重心g0,g2およ
び、g1,g3を結んでできる線分をそれぞれm等分に
分割して、分割比t/mが等しい2点Q0(xq0,y
q0)、Q1(xq1,yq1)を結んでできる線分と
赤ドットR0および青ドットB0の発光重心r0および
b0までの距離dyr,dybを(数11)により算出
し、分割点を変えながらそれぞれ距離dyr,dybが
最小となるtの値trMIN,tbMINを求めて分割
比trMIN/mおよびtbMIN/mを算出する。
【0070】
【数11】
【0071】次に、ミスコンバージェンスの算出基準と
なる緑ドットより構成されたG0−G1軸(水平軸)お
よびG0−G2軸(垂直軸)から、赤ドットR0および
青ドットB0までの実長の算出値を(数12)により求
める。
【0072】
【数12】
【0073】スクリーン13上に互いに水平に配置され
た緑ドットG0,G1あるいはG2,G3の実長間隔は
Xgであるので、これに、分割比srMIN/nおよび
sbMIN/nを乗算して、G0−G2軸(垂直軸)か
らの赤ドットR0および青ドットB0までのスクリーン
13上での実長Xr′およびXb′を算出する。同様に
して、スクリーン13上に互いに垂直に配置された緑ド
ットG0,G2あるいはG1,G3の実長間隔はYgで
あるので、これに、分割比trMIN/mおよびtbM
IN/mを乗算して、G0−G1軸(水平軸)からの赤
ドットR0および青ドットB0までのスクリーン13上
での実長Yr′およびYb′を算出する。
【0074】ここで、線分G0P0および線分G2P1
の実長は等しいので、分割点P0、P1を結んでできる
線分P0P1上では、G0−G2軸(垂直軸)からの距
離が等しい。同様に、線分G0Q0および線分G1Q1
の実長は等しいので、分割点Q0、Q1を結んでできる
線分Q0Q1上では、G0−G1軸(水平軸)からの距
離が等しい。したがって、カメラ2がスクリーン13の
面方向に傾斜して撮像されて画像データが歪んでいる場
合でも、画像データ一時記憶用メモリ4上における線分
P0P1および線分Q0Q1の位置を規定する分割比s
/nおよびt/mにより逆算することで、G0−G2軸
(垂直軸)およびG0−G1軸(水平軸)から線分P0
P1および線分Q0Q1上の点までの実長距離を求める
ことができる。
【0075】次に、図6(a)に示した理想状態におけ
るコンバージェンス調整パターンにおいて、ミスコンバ
ージェンスの算出基準となる緑ドットより構成されたG
0−G1軸(水平軸)およびG0−G2軸(垂直軸)か
ら、赤ドットR0および青ドットB0までの理想状態に
おける実長を実施の形態1と同様の方法で求める。
【0076】図6(a)において、互いに水平に配置さ
れた緑ドットG0,G1のスクリーン13上におけるド
ット間隔をxg(dot)、スクリーン13上における
実長間隔をXg(mm)とする。また、互いに垂直に配
置されたG0,G2のスクリーン13上におけるドット
間隔をyg(dot)、スクリーン13上における実長
間隔をYg(mm)とする。
【0077】まず、スクリーン13上の水平方向および
垂直方向のドット間隔と実長の尺度を対応付ける変換係
数kx,kyを(数13)により求める。
【0078】
【数13】
【0079】スクリーン13上に互いに水平に配置され
た緑ドットG0,G1の実長間隔Xgを水平ドット間隔
xgで除算して、スクリーン13上の水平方向の実長と
ドット間隔の変換係数kxを算出する。同様にしてスク
リーン13上に互いに垂直に配置された緑ドットG0,
G2の実長間隔Ygを垂直ドット間隔ygで除算して、
スクリーン13上の垂直方向の実長とドット間隔の変換
係数kyを算出する。
【0080】次に、ミスコンバージェンスの算出基準と
なる緑ドットより構成されたG0−G1軸(水平軸)お
よびG0−G2軸(垂直軸)から、赤ドットR0および
青ドットB0までの理想状態における実長を(数14)
により求める。
【0081】
【数14】
【0082】G0−G2軸(垂直軸)から赤ドットR0
および青ドットB0までのスクリーン13上での理想状
態におけるドット間隔xrおよびxbに変換係数kxを
乗算して、スクリーン13上での理想状態における水平
方向の実長XrおよびXbを算出する。同様にして、G
0−G1軸(水平軸)から赤ドットR0および青ドット
B0までのスクリーン13上での理想状態におけるドッ
ト間隔yrおよびybに変換係数kyを乗算して、スク
リーン13上での理想状態における垂直方向の実長Yr
およびYbを算出する。
【0083】最後に、実施の形態1と同様に、赤ドット
R0および青ドットB0の、スクリーン13上における
G0−G2軸(垂直軸)およびG0−G1軸(水平軸)
からの実長の実測値と理想値の差計算により、すなわち
Xr′−Xr,Yr′−YrおよびXb′−Xb,Y
b′−Ybにより水平方向および垂直方向のミスコンバ
ージェンスの値を算出する。
【0084】このように、本実施の形態では撮像装置2
がスクリーン面方向へ傾斜することにより、画像データ
が歪んだ場合にも、格子点状に配置された緑色輝点の画
像データ上における発光重心の位置を求めることで画像
データの補正を行い、精度良くかつ短時間でミスコンバ
ージェンスを算出することができる。
【0085】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1に
記載のコンバージェンス測定装置によれば、カラー受像
管のミスコンバージェンスを算出するコンバージェンス
測定装置であって、カラー受像管のスクリーン上に映出
されるコンバージェンス調整パターンを発生するコンバ
ージェンス調整パターン信号発生部と、カラー受像管の
スクリーン上に映出されたコンバージェンス調整パター
ンを撮像する撮像装置と、撮像装置により撮像されたコ
ンバージェンス調整パターンの画像信号をディジタル画
像データに変換する画像処理インタフェースと、画像処
理インタフェースから出力されるディジタル画像データ
よりミスコンバージェンスの値を算出する演算装置とを
有し、コンバージェンス調整パターン信号発生部で発生
するコンバージェンス調整パターンは、複数の緑色輝点
と、少なくとも1組の赤色輝点および青色輝点とからな
り、赤色輝点、緑色輝点、青色輝点の各輝点の表示位置
が非発光領域により分離されていることにより、赤色、
緑色、青色の輝点を同時に撮像することができ、また、
輝点の表示位置が非発光領域により分離されていること
により発光重心を算出する画像データの範囲を単色の輝
点のみに限定できるので、カメラのカラーフィルタ特性
や高圧電源の電圧変動等によって低周波で輝点が揺れる
ことに起因する測定誤差を除去して精度良く、かつ短時
間で測定が可能となるという有利な効果が得られる。す
なわち、従来のコンバージェンス測定装置にみられる、
カラーカメラにおけるカラーフィルタの透過特性の重な
りによる測定誤差や、あるいはモノクロカメラで複数回
の撮像を要することにより、高圧電源の電圧変動等で輝
点の位置が低周波でゆらぐことに起因する算出誤差が現
れたり、算出に長時間を要するという課題を解決し、短
時間で精度良くミスコンバージェンスを算出できるとい
う有利な効果が得られる。また、カメラがスクリーンの
水平に対して傾斜した場合にも、算出基準である複数の
緑色輝点の発光重心の位置関係から補正を行い、短時間
で精度良くミスコンバージェンスを算出できるという有
利な効果が得られる。
【0086】請求項2に記載のコンバージェンス測定装
置によれば、請求項1に記載のコンバージェンス測定装
置において、コンバージェンス調整パターン発生装置で
発生するコンバージェンス調整パターンにおいて、撮像
される領域内で、複数の緑色輝点の各々の表示位置が非
発光領域により分離されて存在することにより、緑色輝
点を複数設けることによって、ミスコンバージェンス測
定の基準線をスクリーン上に設定でき、これにより画像
データとスクリーン上での実長の尺度を対応づけること
によって精度良くミスコンバージェンスを測定できると
いう有利な効果が得られる。
【0087】請求項3に記載のコンバージェンス測定装
置によれば、請求項1または請求項2に記載のコンバー
ジェンス測定装置において、コンバージェンス調整パタ
ーン発生装置で発生するコンバージェンス調整パターン
において、撮像される領域内で、複数の緑色輝点のうち
の複数の輝点が互いに異なる直線上に存在することによ
り、緑色輝点の全てが一直線上に存在するということは
ないので、スクリーン上の平面を規定することができ、
傾斜して撮像されたコンバージェンス調整パターンの水
平を画像データにおける緑色輝点の発光重心を用いて演
算処理により補正して精度良くミスコンバージェンスを
測定できるという有利な効果が得られる。
【0088】請求項4に記載のコンバージェンス測定装
置によれば、カラー受像管のミスコンバージェンスを算
出するコンバージェンス測定装置であって、カラー受像
管のスクリーン上に映出されるコンバージェンス調整パ
ターンを発生するコンバージェンス調整パターン信号発
生部と、カラー受像管のスクリーン上に映出されたコン
バージェンス調整パターンを撮像する撮像装置と、撮像
装置により撮像されたコンバージェンス調整パターンの
画像信号をディジタル画像データに変換する画像処理イ
ンタフェースと、画像処理インタフェースから出力され
るディジタル画像データよりミスコンバージェンスの値
を算出する演算装置とを有し、コンバージェンス調整パ
ターン信号発生部で発生するコンバージェンス調整パタ
ーンは、非発光領域により表示位置が互いに分離された
複数の緑色輝点、赤色輝点および青色輝点からなり、複
数の緑色輝点の表示位置を座標軸を決定するように配置
することにより、赤色輝点と青色輝点の座標点を計測可
能な座標系を形成することができるので、画像データ内
における任意の位置をスクリーン上の実長と対応させて
数値化することができ、精度良くかつ短時間でミスコン
バージェンスを測定できるという有利な効果が得られ
る。
【0089】請求項5に記載のコンバージェンス測定装
置によれば、カラー受像管のミスコンバージェンスを算
出するコンバージェンス測定装置であって、カラー受像
管のスクリーン上に映出されるコンバージェンス調整パ
ターンを発生するコンバージェンス調整パターン信号発
生部と、カラー受像管のスクリーン上に映出されたコン
バージェンス調整パターンを撮像する撮像装置と、撮像
装置により撮像されたコンバージェンス調整パターンの
画像信号をディジタル画像データに変換する画像処理イ
ンタフェースと、画像処理インタフェースから出力され
るディジタル画像データよりミスコンバージェンスの値
を算出する演算装置とを有し、コンバージェンス調整パ
ターン信号発生部で発生するコンバージェンス調整パタ
ーンは、非発光領域により表示位置が互いに分離された
複数の緑色輝点、赤色輝点および青色輝点からなり、複
数の緑色輝点の表示位置を格子点状に配置することによ
り、撮像装置がスクリーン面方向へ傾斜することによ
り、画像データが歪んだ場合にも、格子点状に配置され
た緑色輝点の画像データ上における発光重心の位置を求
めることで画像データの補正を行い、精度良くかつ短時
間でミスコンバージェンスを算出することができるとい
う有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるコンバージェン
ス測定装置を用いてモニタのコンバージェンス調整を行
っている状態を示した系統図
【図2】本発明の実施の形態1におけるコンバージェン
ス測定装置で用いるコンバージェンス調整パターンを示
す図
【図3】図2に示すコンバージェンス調整パターンの破
線領域の要部拡大図
【図4】ミスコンバージェンスの算出手順を示すフロー
チャート
【図5】本発明の実施の形態2におけるコンバージェン
ス測定装置で用いるコンバージェンス調整パターンを示
す図
【図6】図5のコンバージェンス調整パターンの破線領
域の要部拡大図
【図7】図5のコンバージェンス調整パターンの破線領
域の要部拡大図
【図8】従来のコンバージェンス調整パターンを示す図
【符号の説明】
1 コンバージェンス測定装置 2 カメラ(撮像装置) 3 画像処理インタフェース 4 画像データ一時記憶用メモリ 5、9 演算装置 6 コンバージェンス調整パターン信号発生部 7 ディジタルコンバージェンス補正回路 8 コンバージェンス補正データ記憶用メモリ 10 コンバージェンス補正コイル駆動部 11 コンバージェンス補正コイル 12 カラー受像管 13 スクリーン 14 シャドウマスク 15 偏向ヨーク 16 コンバージェンス調整パターン 17 コンバージェンス調整パターンの1区画 31 緑ドット 32 緑ドット 33 緑ドット 34 赤ドット 35 青ドット 41 コンバージェンス調整パターン 42 コンバージェンス調整パターンの1区画 51 緑ドット 52 緑ドット 53 緑ドット 54 緑ドット 55 赤ドット 56 青ドット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大森 ▲高▼広 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5C061 BB03 CC05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カラー受像管のミスコンバージェンスを算
    出するコンバージェンス測定装置であって、前記カラー
    受像管のスクリーン上に映出されるコンバージェンス調
    整パターンを発生するコンバージェンス調整パターン信
    号発生部と、前記カラー受像管のスクリーン上に映出さ
    れたコンバージェンス調整パターンを撮像する撮像装置
    と、前記撮像装置により撮像された前記コンバージェン
    ス調整パターンの画像信号をディジタル画像データに変
    換する画像処理インタフェースと、前記画像処理インタ
    フェースから出力されるディジタル画像データよりミス
    コンバージェンスの値を算出する演算装置とを有し、前
    記コンバージェンス調整パターン信号発生部で発生する
    コンバージェンス調整パターンは、複数の緑色輝点と、
    少なくとも1組の赤色輝点および青色輝点とからなり、
    前記赤色輝点、前記緑色輝点、前記青色輝点の各輝点の
    表示位置が非発光領域により分離されていることを特徴
    とするコンバージェンス測定装置。
  2. 【請求項2】前記コンバージェンス調整パターン発生装
    置で発生するコンバージェンス調整パターンにおいて、
    撮像される領域内で、前記複数の緑色輝点の各々の表示
    位置が非発光領域により分離されて存在することを特徴
    とする請求項1に記載のコンバージェンス測定装置。
  3. 【請求項3】前記コンバージェンス調整パターン発生装
    置で発生するコンバージェンス調整パターンにおいて、
    撮像される領域内で、前記複数の緑色輝点のうちの複数
    の輝点が互いに異なる直線上に存在することを特徴とす
    る請求項1または請求項2に記載のコンバージェンス測
    定装置。
  4. 【請求項4】カラー受像管のミスコンバージェンスを算
    出するコンバージェンス測定装置であって、前記カラー
    受像管のスクリーン上に映出されるコンバージェンス調
    整パターンを発生するコンバージェンス調整パターン信
    号発生部と、前記カラー受像管のスクリーン上に映出さ
    れたコンバージェンス調整パターンを撮像する撮像装置
    と、前記撮像装置により撮像された前記コンバージェン
    ス調整パターンの画像信号をディジタル画像データに変
    換する画像処理インタフェースと、前記画像処理インタ
    フェースから出力されるディジタル画像データよりミス
    コンバージェンスの値を算出する演算装置とを有し、前
    記コンバージェンス調整パターン信号発生部で発生する
    コンバージェンス調整パターンは、非発光領域により表
    示位置が互いに分離された複数の緑色輝点、赤色輝点お
    よび青色輝点からなり、前記複数の緑色輝点の表示位置
    が平面上の座標軸を決定するように配置したことを特徴
    とするコンバージェンス測定装置。
  5. 【請求項5】カラー受像管のミスコンバージェンスを算
    出するコンバージェンス測定装置であって、前記カラー
    受像管のスクリーン上に映出されるコンバージェンス調
    整パターンを発生するコンバージェンス調整パターン信
    号発生部と、前記カラー受像管のスクリーン上に映出さ
    れたコンバージェンス調整パターンを撮像する撮像装置
    と、前記撮像装置により撮像された前記コンバージェン
    ス調整パターンの画像信号をディジタル画像データに変
    換する画像処理インタフェースと、前記画像処理インタ
    フェースから出力されるディジタル画像データよりミス
    コンバージェンスの値を算出する演算装置とを有し、前
    記コンバージェンス調整パターン信号発生部で発生する
    コンバージェンス調整パターンは、非発光領域により表
    示位置が互いに分離された複数の緑色輝点、赤色輝点お
    よび青色輝点からなり、前記複数の緑色輝点の表示位置
    を格子点状に配置したことを特徴とするコンバージェン
    ス測定装置。
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