JP2002171046A - 回路基板及びその製造方法 - Google Patents

回路基板及びその製造方法

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JP2002171046A
JP2002171046A JP2000368259A JP2000368259A JP2002171046A JP 2002171046 A JP2002171046 A JP 2002171046A JP 2000368259 A JP2000368259 A JP 2000368259A JP 2000368259 A JP2000368259 A JP 2000368259A JP 2002171046 A JP2002171046 A JP 2002171046A
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circuit board
layer
wiring
hole
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JP2000368259A
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Shinobu Kokubu
忍 國府
Satoru Tomekawa
悟 留河
Sadashi Nakamura
禎志 中村
Daizo Ando
大蔵 安藤
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高い信頼性、特に吸湿特性及び高周波特性に優
れた回路基板及びその製造方法を提供する。 【解決手段】絶縁体層の厚さ方向に開けられた貫通穴に
ビアホール導体が充填され、前記絶縁体層の両面に所定
のパターンの配線層が形成され、前記配線層の間が前記
ビアホール導体によって電気的に接続されている回路基
板であって、前記絶縁体層が液晶ポリマー分子を配向し
た液晶ポリマーフィルムで構成されている回路基板とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種電子機器に用
いられる回路基板及びその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型、軽量化及び高機
能化に伴い、プリント配線基板には小型、軽量化及び高
速信号処理化、更には高密度実装化が要求されている。
このような要求に応えるプリント配線基板には、多層
化、ビアホールの小径化及び回路のファイン化技術等が
必要であり、従来のスルーホール構造によって層間の電
気接続がなされる多層基板ではもはやこれらの要求を満
足させることは極めて困難である。そのために新しい構
造を備えたプリント配線基板が開発され、材料面でも従
来のガラス基材だけではなく、有機繊維からなる基材や
フィルムを使用したプリント配線基板も開発されてい
る。
【0003】その代表例の一つとして、従来のプリント
配線基板の層間接続の主流となっていたスルーホール構
造に換わって、導電性ペーストにより層間接続を確保し
た完全なインナビアホール(IVH)構造を有するプリ
ント配線基板(特許第2601128号)が開発され
た。このプリント配線基板は、絶縁体層にアラミド−エ
ポキシ樹脂等のコンポジット材料が使用されており、低
熱膨張、低誘電率、軽量であるという長所を生かして、
小型、軽量化を必要とする多くの電子機器に利用されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、パター
ンの微細化及びビアホールの小径化により、従来の構造
では、初期接続抵抗値の上昇やバラツキが大きくなると
いう問題がある。また、情報機器の使用環境の高周波化
に伴い、高い信頼性、特に吸湿特性、高周波特性に優れ
た回路基板が要求される。
【0005】そこで、本発明は上記問題を解決するた
め、高い信頼性、特に吸湿特性及び高周波特性に優れた
回路基板及びその製造方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の回路基板は、絶縁体層の厚さ方向に開けら
れた貫通穴にビアホール導体が充填され、前記絶縁体層
の両面に所定のパターンの配線層が形成され、前記配線
層の間が前記ビアホール導体によって電気的に接続され
ている回路基板であって、前記絶縁体層が全芳香族ポリ
エステルフィルムで構成されていることを特徴とする。
前記絶縁体層が全芳香族ポリエステルフィルムで構成さ
れていることにより、耐湿性、耐熱性に優れた回路基板
を得ることができる。ここで、全芳香族ポリエステルフ
ィルムとしては、液晶ポリマーフィルム等を用いること
ができる。
【0007】また、本発明の回路基板は、絶縁体層の厚
さ方向に開けられた貫通穴にビアホール導体が充填さ
れ、前記絶縁体層の両面に所定のパターンの配線層が形
成され、前記配線層の間が前記ビアホール導体によって
電気的に接続されている回路基板であって、前記絶縁体
層が液晶ポリマー分子を配向した液晶ポリマーフィルム
で構成されていることを特徴とする。
【0008】本発明で用いる液晶ポリマーとしては、サ
ーモトロピック液晶ポリマーで、芳香族ジオール、芳香
族カルボン酸、ヒドロキシカルボン酸等のモノマーから
合成され、溶融時に液晶性を示す芳香族ポリエステルを
用いることができるが、これに限定するものではない。
例えば、パラヒドロキシ安息香酸(PHB)とテレフタ
ル酸とビフェノールからなる下記化1に示す第1のタイ
プのもの、PHBと2,6−ヒドロキシナフトエ酸から
なる下記化2に示す第2のタイプのもの、汎用樹脂のポ
リエチレンテレフタレートからなる下記化3に示すもの
がある。
【0009】
【化1】
【0010】
【化2】
【0011】
【化3】
【0012】水親和性のある水酸基を含まず、分子同士
が結晶のように密接に配向し、水分子を浸透する隙間が
なく、また、分子が剛直であるために水分子によって押
し広げられにくいという液晶ポリマー分子の特徴から、
回路基板の低吸水性、吸湿寸法安定性が高くなる。耐熱
性においても、液晶ポリマーフィルムは熱処理条件の選
択により、耐熱性を幅広くコントロールすることが可能
である。また、液晶ポリマー分子は双極性が小さく、分
子が剛直で動きにくいので、比誘電率、誘電正接(ta
nδ)が低い。以上により、絶縁体層を液晶ポリマー分
子を配列した液晶ポリマーフィルムで構成することによ
り、優れた吸湿特性、耐熱性、高周波特性を有する回路
基板を得ることができる。
【0013】また、本発明の回路基板は、前記液晶ポリ
マーフィルムの液晶ポリマー分子が、平面方向にランダ
ムに配向していることが好ましい。これにより、液晶ポ
リマー分子が持つ前記特性を有し、且つ液晶ポリマーに
通常見られる異方向性を大幅に改善することができる。
【0014】また、本発明の回路基板は、絶縁体層の厚
さ方向に開けられた貫通穴にビアホール導体が充填さ
れ、前記絶縁体層の両面に所定のパターンの配線層が形
成され、前記配線層の間が前記ビアホール導体によって
電気的に接続されている回路基板であって、前記絶縁体
層が液晶ポリマー分子を平面方向にランダムに配向した
液晶ポリマーを少なくとも成分とするポリマーアロイか
らなるフィルムで構成されていることを特徴とする。
【0015】液晶ポリマーフィルムは材料特性に優れて
いるが高価である。そこで、本発明では、絶縁体層を少
なくとも液晶ポリマー分子を含んだポリマーアロイから
なるフィルムで構成することにより、液晶ポリマー分子
が持つ前記特性を有し、コストダウンにつながり、実用
化が容易となる。
【0016】また、本発明の回路基板は、絶縁体層の厚
さ方向に開けられた貫通穴にビアホール導体が充填さ
れ、前記絶縁体層の両面に所定のパターンの配線層が形
成され、前記配線層の間が前記ビアホール導体によって
電気的に接続されている回路基板であって、前記絶縁体
層が液晶ポリマー分子を平面方向にランダムに配向した
液晶ポリマーとフッ素樹脂とを少なくとも成分とするポ
リマーアロイからなるフィルムで構成されていることを
特徴とする。
【0017】フッ素樹脂成分が存在することで、液晶ポ
リマー分子が持つ前記特徴とフッ素樹脂の持つ特徴によ
り、より高耐熱、低吸水、優れた高周波特性を有する回
路基板を得ることができる。
【0018】また、本発明の回路基板は、前記絶縁体層
が熱可塑性フィルムで構成され、前記配線層が前記熱可
塑性フィルムの中に埋没していることが好ましい。
【0019】絶縁体層に熱可塑性フィルムを用いること
で、冷却固化での成形加工が可能となり、溶融―固化の
変化は可逆的であるため、加熱による劣化がないもので
ある。また、配線層が絶縁体層に埋没していることによ
り、絶縁体層中に電気的接続を得るために形成されたビ
アホール導体との接続がより強固なものとなる。更に、
配線層を絶縁体層に埋没させることにより、表面平滑性
が良好であり、高周波での伝送特性に及ぼす表皮効果に
よる損失も小さく、線幅制御の緻密化が可能となり、線
幅コントロールによる精密なインピーダンス制御も可能
となる。
【0020】また、本発明の回路基板は、前記配線層
が、前記絶縁体層及び前記ビアホール導体と当接してい
ることが好ましい。
【0021】配線層と絶縁体層及びビアホール導体の間
に接着剤等が存在せず、配線層と絶縁体層及びビアホー
ル導体が直に接していることにより、よりシンプルな構
成で界面も複合化することがなく、熱膨張係数の違いに
よる熱的ストレスや接着剤劣化による剥離や接続不良を
防止することができる。
【0022】また、本発明の回路基板は、前記絶縁体層
の相転移点が、部品実装時にかかる温度よりも高いこと
が好ましい。
【0023】通常回路基板は成形後、部品実装などによ
り再び相転移温度以上の温度がかる。この時に熱ストレ
スによりクラックなどが発生し、電気的接続を阻害する
要因となる。即ち、相転移温度が部品実装温度よりも高
温であると、相転移による熱ストレスが生じないという
ものである。
【0024】また、本発明の回路基板は、前記絶縁体層
の熱膨張係数が、前記配線層の熱膨張係数とほぼ同一で
あることが好ましい。
【0025】熱衝撃を受けた際に生じる熱的ストレスは
熱膨張係数の大きさの違いにより大きくなる。このスト
レスが層間接続の安定性に大きく関与する。配線層と絶
縁体層の熱膨張係数がほぼ同一であることにより、熱的
ストレスが小さくなることにより、電気的接続がより安
定なものとなる。
【0026】また、本発明の回路基板の製造方法は、絶
縁体層に貫通穴を設け、前記貫通穴に導電ペーストを充
填し、前記絶縁体層の少なくとも片面に凸型の配線パタ
ーンを形成した支持基材を重ね、前記支持基材を重ねた
前記絶縁体層を加熱加圧し、前記絶縁体層に前記凸型の
配線パターンを埋設し、前記配線パターンを表層に残し
て前記支持基材を取り除くことを特徴とする。
【0027】この方法により、絶縁体層に貫通穴を事前
に設けることで、ビアホール導体と配線層の間に被膜が
生成し、電気的接続を阻害することがない。また、絶縁
体層に凸型の配線パターンを形成した支持基材で加熱加
圧することにより、配線層を絶縁体層に埋没させること
ができる。更に、支持基材を除去するという簡単な方法
で、配線層上に被膜ができることなく、微細な配線層と
高い接続信頼性を備えたビアホール導体を有する両面回
路基板を提供することができる。
【0028】また、本発明の回路基板の製造方法は、絶
縁体層に貫通穴を設け、前記貫通穴に導電ペーストを充
填し、前記絶縁体層の少なくとも片面に凸型の配線パタ
ーンを形成した支持基材を重ね、前記支持基材を重ねた
前記絶縁体層を加熱加圧して仮積層し、前記絶縁体層に
前記凸型の配線パターンを埋設し、前記配線パターンを
表層に残して前記支持基材を取り除き、前記配線パター
ンを形成した前記仮積層した前記絶縁体層を複数重ねる
ことを繰り返して多層化し、前記多層化された仮積層絶
縁体層を仮接着よりも高温高圧で加熱加圧することを特
徴とする。
【0029】この方法により、絶縁体層に貫通穴を事前
に設けることで、ビアホール導体と配線層の間に被膜が
生成し、電気的接続を阻害することがない。また、絶縁
体層に凸型の配線パターンを形成した支持基材で加熱加
圧することにより、配線層を絶縁体層に埋没することが
できる。更に、支持基材を除去するという簡単な方法
で、配線層状に被膜ができることない。また、支持基材
を除去するという方法で微細な配線層と低温での仮積層
という工程を経て多層化を実現し、高い接続信頼性を備
えたビアホール導体を有する多層回路基板を提供するこ
とができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を用いて詳細に説明する。
【0031】図1は本発明の回路基板の構造を示す断面
図である。図1において、1は配線層、2はビアホール
導体、3は絶縁体層である。図1に示したプリント配線
基板は、絶縁体層3と配線層1を交互に積層し、層間の
電気的接続をビアホール導体により行なっている。
【0032】図2は本発明の両面回路基板の製造方法の
各段階を示す断面図である。図2において21は配線パ
ターンを形成した支持基材、22は離型フィルム、23
は絶縁体層、24は貫通穴、25は導電性ペースト、2
6は導電箔、27は配線パターン、28はビアホール導
体である。
【0033】次に、両面回路基板の製造方法について図
2に基づき詳細に説明する。
【0034】図2(a)に示すように、配線パターン2
7を形成した支持基材21を準備する。図2(b)に示
すように、絶縁体層23に離型フィルム22をラミネー
トした後、レーザー加工法等を利用して貫通穴24を形
成する。図2(c)に示すように、貫通穴24に導電性
ペースト25を充填する。図2(d)に示すように、絶
縁体層23から離型フィルム22を剥離し、その両面に
それぞれ導電箔26と支持基材21を重ね、プレスによ
り加熱加圧成型を行なう。図2(e)に示すように、加
熱加圧成形により、ビアホール導体28が形成される。
その後、表層をエッチングなどを利用して配線パターン
27を形成する。図2(f)に示すように、最後に支持
基材21をエッチングなどを用いて除去することで、両
面回路基板が得られる。
【0035】図3は本発明の多層回路基板の製造方法の
各段階を示す断面図である。図3において31は配線パ
ターンを形成した支持基材、32は離型フィルム、33
は絶縁体層、34は貫通穴、35は導電性ペースト、3
6は導電箔、37は配線パターン、38はビアホール導
体である。
【0036】次に、多層回路基板の製造方法について図
3に基づき詳細に説明する。
【0037】図3(a)に示すように、配線パターン3
7を形成した支持基材31を準備する。図3(b)に示
すように、絶縁体層33に離型フィルム32をラミネー
トした後、レーザー加工法等を利用して貫通穴34を形
成する。図3(c)に示すように、貫通穴34に導電性
ペースト35を充填する。図3(d)に示すように、絶
縁体層33から離型フィルム32を剥離し、その両面に
それぞれ導電箔36と支持基材31を重ね、加熱加圧成
型を行ない仮積層する。図3(e)に示すように、仮積
層によりできた積層体(仮積層体)の表層をエッチング
などを利用して配線パターン37を形成する。図3
(f)に示すように、配線パターン37を形成した仮積
層体の上に上記(a)〜(d)の工程により得られる貫
通穴34に導電ペースト35を充填した絶縁体層33を
重ね仮積層する。これを繰り返すことにより多層仮積層
体ができる。図3(g)に示すように、多層仮積層体を
仮積層した条件よりも高温高圧で加熱加圧成型を行な
う。加熱加圧成形により、ビアホール導体38が形成さ
れる。そして、表層をエッチング等を利用して、配線パ
ターン37を形成する。図3(h)に示すように、最後
に支持基材31をエッチッグ等を用い除去することで、
多層回路基板が完成する。
【0038】なお、上記説明の中で貫通穴や配線パター
ン、ビアホール導体、仮積層の加工方法や形成方法を挙
げたが、これらに限定されるものではなく、他の加工方
法、形成方法を用いることもできる。
【0039】(実施の形態1)本実施の形態1におい
て、多層基板を次のような工程で形成した。先ず、ポリ
テトラフルオロエチレン(PTFE)からなる25μm
厚の液晶ポリマーフィルムの所定の位置にレーザー加工
法を利用して直径150μmの貫通穴を形成した。その
貫通穴に粒径20μmの銅粉87.5質量部とエポキシ
樹脂、硬化剤の12.5質量部からなる導電性ペースト
を充填した。次に、導電性ペーストを充填した液晶ポリ
マーフィルムの片面に9μm厚の銅の配線パターンを形
成した40μm厚のアルミニウム支持基材を当接し、そ
の他方の面に9μm厚の銅箔を当接し、150℃、0.
98MPaの条件でプレスにより、5分間加圧加熱し、
仮積層した。次に、銅箔をエッチングして表層回路パタ
ーンを形成した。この表層回路パターンを形成した積層
体に、貫通穴に導電性ペーストを充填した前記液晶ポリ
マーフィルムを積み、銅箔を重ねるという工程を繰り返
し、4層の多層仮積層体を得た。次に、300℃、4.
9MPaで20分という条件で加熱加圧成形した。その
後、エッチングにより表層パターンを形成した。最後に
支持基材をエッチングにより除去し、4層構造の回路基
板を得た。
【0040】(実施の形態2)ランダムに配向したPT
FEからなる液晶ポリマーフィルム25μmを用いた以
外は実施の形態1と同様の方法で4層構造の回路基板を
得た。
【0041】(実施の形態3)PTFEとエチレンテト
ラフルオロエチレン共重合体(ETFE)からなる25
μm厚のフィルムを用いた以外は、実施の形態1と同様
の方法で4層構造の回路基板を得た。
【0042】(実施の形態4)凸型の配線パターンを形
成した支持基材を用いる代わりに9μm厚の銅箔を用い
て、仮積層した後、エッチングにより配線パターンを形
成した以外は実施の形態1と同様の方法で4層構造の回
路基板を得た。
【0043】(実施の形態5)12.5μm厚のPTF
Eからなる液晶ポリマーフィルムの両面に5μm厚のエ
ポキシ樹脂からなる接着剤層を設けたフィルムを用い、
プレス温度を200℃にて行なった以外は、実施の形態
1と同様の方法で4層構造の回路基板を得た。
【0044】(実施の形態6)融点が200℃、厚さ2
5μmのPTFEからなる液晶ポリマーフィルムを用
い、仮積層を80℃、加熱加圧成形温度を200℃で行
なった以外は、実施の形態1と同様の方法で4層構造の
回路基板を得た。
【0045】(実施の形態7)絶縁体層に銅の熱膨張係
数とほぼ同等の13〜18ppm/℃、厚さ25μmの
PTFEからなる液晶ポリマーフィルムを用いた以外は
実施の形態1と同様の方法で4層構造の回路基板を得
た。
【0046】なお、本実施の形態においては、配線層に
は、表面処理を施していない銅箔、表面を粗化処理した
銅箔、金属酸化物による表面処理を施した銅箔等が好ま
しいが、銅箔に限定されるものではなく、ステンレス
箔、アルミニウム箔、ニッケル箔等の金属箔も用いるこ
とができる。また、本実施の形態において凸型配線層パ
ターンを形成するのにアルミニウム上に銅の配線パター
ンを形成したがこれに限定するものではない。
【0047】また、本実施の形態において、ビアホール
導体中の導電性ペーストは少なくとも導電性粉末から成
る。導電性粉末には、銅粉末、銀粉末、ニッケル粉末、
アルミニウム粉末等の金属粉末、及び上記金属の被覆層
を有する粉末を用いることができるが、その形態は樹脂
状、フレーク状、球状、不定形のいずれの形態であって
も良い。また、貫通穴への充填を容易にするために、導
電性ペースト中に樹脂、添加剤、溶剤等を加えることが
できる。
【0048】実施の形態1から7で得た4層構造の回路
基板の接続信頼性評価(PCT試験、ポップコーン試
験、耐半田リフロー試験)を行なった。その結果を表1
に示す。表1では、接続抵抗値の変化率が、3%未満の
ものを◎、3〜5%のものを○、5〜10%のものを
△、10%以上のものを×として表した。
【0049】
【表1】
【0050】ここで、PCT試験は温度121℃/気圧
0.2MPaという条件の下で300時間経過後の接続
抵抗を測定し、ポップコーン試験は温度85℃/湿度8
5%という条件の下で168時間経過後にリフロー(温
度260℃/30秒)に流した後の接続抵抗値の測定
し、耐半田リフロー試験は温度260℃/30秒を1サ
イクルとして10サイクル行なった後の接続抵抗を測定
し、それぞれ試験前後の抵抗値変化率を評価した。な
お、接続抵抗値の測定はヒューレットパッカード社製の
3456Aを用い、4端子法で測定した。
【0051】次に、高周波特性を評価するために、誘電
率の周波数依存性の評価を行なった。周波数依存性の評
価はマイクロストリップライン共振法を用いて、室温
(25℃)及び高温高湿環境(温度85℃/湿度85
%)の下、200時間経過後の誘電率の変化を測定して
評価した。その結果を表2に示す。表2では、誘電率の
変化が、3%以内のものを○、3〜5%のものを△、5
%以上のものを×として表した。
【0052】
【表2】
【0053】表1、2より明らかなように、本発明の回
路基板は、絶縁体層に高耐熱、低吸湿を持つ液晶ポリマ
ーを用いることで、耐熱性、耐湿性に優れ、電気的接続
の安定性が向上することが分かる。これにより、より信
頼性の高い回路基板を提供することができる。また、優
れた高周波特性を生かし、高速回路を実現することが可
能である。
【0054】
【発明の効果】以上のように本発明は、高い信頼性、特
に吸湿特性及び高周波特性に優れた回路基板とその製造
方法を提供することができ、その工業的価値は大であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の回路基板の構造を示す断面図である。
【図2】本発明の両面回路基板の製造方法の各段階を示
す断面図である。
【図3】本発明の多層回路基板の製造方法の各段階を示
す断面図である。
【符号の説明】
1 配線層 2 ビアホール導体 3 絶縁体層 21,31 支持基材 22,32 離型フィルム 23,33 絶縁体層 24,34 貫通穴 25,35 導電性ペースト 26,36 導電箔 27,37 配線パターン 28,38 ビアホール導体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 3/46 H05K 3/46 T G (72)発明者 中村 禎志 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 安藤 大蔵 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5E317 AA24 BB01 BB11 CC25 CD21 CD34 GG11 5E346 AA12 AA15 AA22 AA43 BB01 CC08 CC12 CC14 CC31 EE02 EE06 EE07 FF18 FF35 FF36 GG19 GG28 HH06 HH08

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁体層の厚さ方向に開けられた貫通穴
    にビアホール導体が充填され、前記絶縁体層の両面に所
    定のパターンの配線層が形成され、前記配線層の間が前
    記ビアホール導体によって電気的に接続されている回路
    基板であって、前記絶縁体層が全芳香族ポリエステルフ
    ィルムで構成されていることを特徴とする回路基板。
  2. 【請求項2】 絶縁体層の厚さ方向に開けられた貫通穴
    にビアホール導体が充填され、前記絶縁体層の両面に所
    定のパターンの配線層が形成され、前記配線層の間が前
    記ビアホール導体によって電気的に接続されている回路
    基板であって、前記絶縁体層が液晶ポリマー分子を配向
    した液晶ポリマーフィルムで構成されていることを特徴
    とする回路基板。
  3. 【請求項3】 前記液晶ポリマーフィルムの液晶ポリマ
    ー分子が、平面方向にランダムに配向している請求項2
    に記載の回路基板。
  4. 【請求項4】 絶縁体層の厚さ方向に開けられた貫通穴
    にビアホール導体が充填され、前記絶縁体層の両面に所
    定のパターンの配線層が形成され、前記配線層の間が前
    記ビアホール導体によって電気的に接続されている回路
    基板であって、前記絶縁体層が液晶ポリマー分子を平面
    方向にランダムに配向した液晶ポリマーを少なくとも成
    分とするポリマーアロイからなるフィルムで構成されて
    いることを特徴とする回路基板。
  5. 【請求項5】 絶縁体層の厚さ方向に開けられた貫通穴
    にビアホール導体が充填され、前記絶縁体層の両面に所
    定のパターンの配線層が形成され、前記配線層の間が前
    記ビアホール導体によって電気的に接続されている回路
    基板であって、前記絶縁体層が液晶ポリマー分子を平面
    方向にランダムに配向した液晶ポリマーとフッ素樹脂と
    を少なくとも成分とするポリマーアロイからなるフィル
    ムで構成されていることを特徴とする回路基板。
  6. 【請求項6】 前記絶縁体層が熱可塑性フィルムで構成
    され、前記配線層が前記熱可塑性フィルムの中に埋没し
    ている請求項1〜5のいずれかに記載の回路基板。
  7. 【請求項7】 前記配線層が、前記絶縁体層及び前記ビ
    アホール導体と当接している請求項1〜5のいずれかに
    記載の回路基板。
  8. 【請求項8】 前記絶縁体層の相転移点が、部品実装時
    にかかる温度よりも高い請求項1〜5のいずれかに記載
    の回路基板。
  9. 【請求項9】 前記絶縁体層の熱膨張係数が、前記配線
    層の熱膨張係数とほぼ同一である請求項1〜8のいずれ
    かに記載の回路基板。
  10. 【請求項10】 絶縁体層に貫通穴を設け、前記貫通穴
    に導電ペーストを充填し、前記絶縁体層の少なくとも片
    面に凸型の配線パターンを形成した支持基材を重ね、前
    記支持基材を重ねた前記絶縁体層を加熱加圧し、前記絶
    縁体層に前記凸型の配線パターンを埋設し、前記配線パ
    ターンを表層に残して前記支持基材を取り除くことを特
    徴とする回路基板の製造方法。
  11. 【請求項11】 絶縁体層に貫通穴を設け、前記貫通穴
    に導電ペーストを充填し、前記絶縁体層の少なくとも片
    面に凸型の配線パターンを形成した支持基材を重ね、前
    記支持基材を重ねた前記絶縁体層を加熱加圧して仮積層
    し、前記絶縁体層に前記凸型の配線パターンを埋設し、
    前記配線パターンを表層に残して前記支持基材を取り除
    き、前記配線パターンを形成した前記仮積層した前記絶
    縁体層を複数重ねることを繰り返して多層化し、前記多
    層化された仮積層絶縁体層を仮接着よりも高温高圧で加
    熱加圧することを特徴とする回路基板の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005251780A (ja) * 2004-03-01 2005-09-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体回路部品およびその製造方法
JP2011018726A (ja) * 2009-07-08 2011-01-27 Murata Mfg Co Ltd Lcp多層基板およびその製造方法
WO2018150549A1 (ja) * 2017-02-17 2018-08-23 株式会社クラレ 金属蒸着層付き熱可塑性液晶ポリマーフィルムの製造方法、該製造方法を用いた金属蒸着層付き熱可塑性液晶ポリマーフィルム、金属張積層板の製造方法、及び金属張積層板

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