JP2002170578A - 燃料電池用セル及びその製造方法 - Google Patents

燃料電池用セル及びその製造方法

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JP2002170578A
JP2002170578A JP2000363881A JP2000363881A JP2002170578A JP 2002170578 A JP2002170578 A JP 2002170578A JP 2000363881 A JP2000363881 A JP 2000363881A JP 2000363881 A JP2000363881 A JP 2000363881A JP 2002170578 A JP2002170578 A JP 2002170578A
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JP2000363881A
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Keiko Kushibiki
圭子 櫛引
Noritoshi Sato
文紀 佐藤
Naoki Hara
直樹 原
Mitsugi Yamanaka
貢 山中
Masaharu Hatano
正治 秦野
Makoto Uchiyama
誠 内山
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電解質層の膜抵抗が小さく、電極反応面積が
十分確保でき、しかも起動停止を頻繁に行う使用に対し
て信頼性が高い固体電解質型燃料電池用のセル、セル板
及びその製造方法を提供すること。 【解決手段】 固体電解質層3を上部電極層4と下部電
極層5で挟持した固体電解質燃料電池用のセルである。
開口部8を有する基板1を備え、上部電極層4が基板1
の上面に開口部8を閉塞するように積層され、固体電解
質層3が基板1の下面から開口部8を介して上部電極層
4の下面に被覆され、下部電極層5が固体電解質層3の
下面に積層されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料電池用セル及
びその製造方法に係り、更に詳細には、固体電解質を用
い、電気化学反応により電気エネルギーを得る固体電解
質型燃料電池(SOFC)の該固体電解質を電極で挟持
して成るセル及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高エネルギー変換が可能で、地球
環境に優しいクリーンエネルギー源として燃料電池が注
目されている。各種燃料電池のうち、固体電解質型の燃
料電池は、電解質としてイットリア安定化ジルコニアな
どの酸化物イオン導電性固体電解質を用い、その両面
(表裏面)に多孔性電極を取付け、固体電解質を隔壁と
して一方の側に水素や炭化水素などの燃料ガス、他方の
側に空気又は酸素ガスを供給する形式の電池であり、一
般的に約1000℃で動作する燃料電池である。
【0003】かかる固体電解質の導電率は、リン酸型燃
料電池や溶融炭酸塩型燃料電池の電解質の導電率に比較
して約1桁低い値となることが知られている。一般に、
電解質部分の電気抵抗は発電損失となるので、発電出力
密度を向上させるためには、固体電解質を薄膜化して膜
抵抗を極力低減させることが重要となるが、電解質部分
には電池としての機能を確保すべくある程度以上の大き
さの面積が要求されることから、固体電解質型燃料電池
では、機械的強度を持つ支持体上に固体電解質膜を形成
したセル構造(単セル構造)が採用されている。なお、
具体的な燃料電池の構造としては、以下のような構造が
提案されている。
【0004】(1)円筒型 支持体として円筒状で多孔質の基体管を用い、基体管表
面に燃料極層、電解質層及び空気極層を積層したセル構
造を形成したものである。一本の基体管にセル構造を複
数個配列した円筒横縞型と、一本の基体管に1個のセル
を形成した円筒縦縞型がある。どちらの型式において
も、複数の円筒をインターコネクタによって電気的に接
続して電池を構成し、基体管の内側に燃料ガス又は空気
のどちらか一方のガスを導入し、基体管の外側に他方の
ガスを導入して発電する。このような円筒型固体電解質
型燃料電池では、燃料ガスと空気の一方を基体管内に流
すため、燃料ガスと空気との間に特にシールを必要とし
ない特徴がある。
【0005】(2)平板型 基本的にリン酸型や炭酸溶融塩型と同等の構造を有す
る。即ち、インターコネクター平板の両面に燃料ガス流
路を形成した燃料極板と空気流路を形成した空気極板を
貼りあわせたセパレータ板と、シート状電解質層の両面
に燃料極層と空気極層を積層した平面状のセル板とを交
互に貼りあわせた構造である。電解質層を薄膜化するた
めに、多孔質の燃料極又は空気極のどちらか一方の電極
層を支持体として電解質膜と他方の電極層を形成したセ
ル構造が提案されている。例えば、1.5mm厚のNi
サーメット製燃料極層上に真空スリップキャスティング
法によって膜厚15μmの電解質層を形成した構成が開
示されている(Proceedings of The
3rd InternationalFuel Ce
ll Conference,P349)。
【0006】(3)モノリス型 平板型と類似する構造である。インターコネクタ平板の
両面にガス流路を形成していない燃料極層と空気極層を
形成したセパレータ板と、波板形状の燃料極層、電解質
層及び空気極層の三層一体のセル膜とを交互に貼りあわ
せた構造で、セル膜の波形形状を利用して流路を形成す
るとともに、電解質の面積を大きくすることによって電
解質膜抵抗を低減している特徴がある。
【0007】(4)更に電解質の膜厚を薄くした燃料電
池の構造としては、基板に多数の小開口部が形成し、こ
の開口部に燃料極層、電解質層及び空気極層の三層膜を
被着させた構成のセル板と、流路を形成したセパレータ
板とを交互に積層した構造が提案されている(特開平8
−64216号公報)。この構造では、多孔質でないシ
リコン(Si)ウエハを支持基板として用い、これに成
膜することにより、電解質膜厚を約2μmにできること
が記載されている。具体的には、Si基板上又はSi基
板上に形成した配向性酸化セリウム(CeO)層上
に、単結晶膜の安定化ジルコニアから成る電解質層を形
成するものである。また同様に、シリコン窒化膜で絶縁
被覆されたSi単結晶基板に、小開口部が形成し、燃料
極層、電解質層及び空気極層の三層膜を形成した構成の
セル構造が提案されている(Mat.Res.Soc.
Symp.Proc.Vol.496,p155)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、発電出
力を向上させるためには、固体電解質層の薄膜化を行
い、電解質層部分の導電率を低減させることが重要であ
る。一方、燃料ガスと空気は電解質層を隔壁としている
ため、電解質膜の緻密性も重要となる。電解質膜にピン
ホールが形成されて僅かでもリークが発生すると、ガス
が直接反応して発電出力が損失されることとなる。かか
る観点から、従来技術(1)においては、多孔質の支持
基板上に緻密な電解質膜を形成する製造方法が重要にな
るが、これについては、例えば、第1段階で多孔質支持
基板を封孔し、第2段階で緻密化して成膜を行う電気化
学蒸着法が提案されている(「燃料電池発電」コロナ
社、1994年)。しかしながら、かかる電気化学蒸着
法では、電解質の膜厚が数百μmと厚くなってしまうと
いう課題がある。
【0009】また、固体電解質型燃料電池においては、
その動作温度を低下できれば、セル板とセパレータの間
の接合部や、ガス導入管と燃料電池との接合部などにか
かる熱応力を低減させることができ、電池の耐久性を向
上でき、起動停止に要する時間やエネルギーを低減する
ことができる。従来技術(2)には、電解質層の厚さを
数十μmにできる利点がある。しかし、電解質の膜抵抗
は動作温度の低下に比例して急激に増加するので、上述
の観点から、一般的に動作温度が1000℃である固体
電解質型燃料電池を600℃〜800℃の低温で動作さ
せようとすると、膜抵抗率が約1桁増加することとなる
ため、上述の薄膜化では十分ではないという課題があ
る。
【0010】更に、従来技術(3)には、電解質層の面
積を増加させることによって電解質全体の膜抵抗を低下
できる利点がある。しかしながら、セル膜などの形状が
複雑であるため、薄膜化した電解質を形成するには製造
コストが高くなるという課題があり、また、600〜8
00℃で動作する燃料電池を想定すると、電解質層の膜
抵抗の低減が未だ十分とは言えない。
【0011】また、従来技術(4)には、多孔質でない
平面性に優れた基板上に電解質膜を形成するため、数μ
m以下の緻密な薄膜を形成することができる利点があ
る。特開平8−64216号公報記載のセル構造は、多
数の開口部を具備する一枚の基板に、電解質層と電極層
が全面的に形成された構成を有し、絶縁処理していない
Si基板上に電解質膜を直接形成することによって、単
結晶膜を形成するところに特徴がある。ところで、一般
的にセルの発電出力は、ガスの流れ方や温度分布に依存
して変動する。特に自動車などの移動体に搭載される燃
料電池では、一般的な定置型の燃料電池システムの場合
と比較して、始動停止が頻繁に行われ、始動開始までの
温度上昇時間も短時間で済ますことが要求され、そのた
め、セル部分にも高い耐熱衝撃性や耐熱応力性が要求さ
れる。これに対し、特開平8−64216号公報記載の
セル構造では、Si基板と安定化ジルコニアの熱膨張係
数が約3〜6倍違うことから、Si基板と電解質である
安定化ジルコニア単結晶膜の熱膨張係数の差によって剥
離やクラックが発生するなど、耐熱衝撃性が不十分とな
る課題があった。
【0012】また、起動停止が頻繁に行われるような燃
料電池の運転状態では、温度状態に応じて発電電力が変
動するものの、発電電圧は一定に保持した方が電力とし
ては使用しやすい。最適な発電出力状態に制御するた
め、一枚のセル板内で各セルが電気的に絶縁された状態
であれば、各セルを要求出力に応じて、直列あるいは並
列に接続することができる。しかしながら、従来例では
燃料電池が使用される温度領域で、電子伝導性を示すシ
リコン基板に上部電極層あるいは下部電極層の一部が直
接接触している構成では、たとえ各開口部毎に電解質層
を形成しても、電気的に並列に接続された状態で、セル
同士の電気的接続方法を制御することはできない課題が
あった。
【0013】本発明は、このような従来技術の有する課
題や知見に鑑みてなされたものであり、その目的とする
ところは、電解質層の膜抵抗が小さく、電極反応面積が
十分確保でき、しかも起動停止を頻繁に行う使用に対し
て信頼性が高い固体電解質型燃料電池用のセル及びその
製造方法を提供することにある。また、本発明の他の目
的は、電気的に独立したセルを複数形成し、1枚のセル
板にすることにより、発電出力を最適に制御しやすい固
体電解質型燃料電池用のセル板及びその製造方法を提供
することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、所定の基板を用
い、所定の電極層と固体電解質層とを形成した積層構造
を採用することなどにより、上記目的が達成できること
を見出し、本発明を完成するに至った。
【0015】即ち、本発明の燃料電池用セルは、固体電
解質層を上部電極層と下部電極層で挟持した積層構造を
有する固体電解質型燃料電池用のセルにおいて、上面か
ら下面に貫通した開口部を有する基板を備え、上記上部
電極層が、上記基板の上面の全部又は一部に、少なくと
も上記開口部を閉塞するように積層され、上記固体電解
質層が、上記基板の下面の全部又は一部から上記開口部
を介して上記上部電極層の下面に被覆され、上記下部電
極層が、上記固体電解質層の下面の全部又は一部に積層
されていることを特徴とする。
【0016】また、本発明の燃料電池用セル又はセル板
の製造方法は、燃料電池用セル又は請求項2記載の燃料
電池用セル板を製造する方法であって、以下の工程〜
:開口部を形成するため、基板の少なくとも下面にマ
スク層を形成する工程、 :上記基板の上面に上部電極層を形成する工程、 :工程より後で且つ下記工程より前に実施され
る、上記基板に開口部を形成する工程、 :上記上部電極層が形成された基板面とは反対面から
固体電解質層を形成する工程、 :工程より後に実施される、上記固体電解質層と同
じ面から下部電極層を形成する工程、 を含むことを特徴とする。
【0017】
【作用】本発明のセルやセル板においては、基板を用
い、基板の上面から上部電極層で開口部を覆い、開口部
を覆っている上部電極層の下面と、基板の下面から開口
部を覆っている固体電解質層の上面とが直接接触し、固
体電解質層の下面に下部電極層を被覆し、固体電解質層
の下面と下部電極層の上面が直接接触する構成としたの
で、固体電解質層部分の膜抵抗を低減した薄膜のセル構
造を実現できる。また、セル製造工程途中又は燃料電池
使用時に、固体電解質層の膜強度不足によって固体電解
質が破壊されにくく、信頼性の高いセル構造が提供され
る。更に、電子伝導性の基板を使用した場合でも、酸素
イオン伝導性ではあるが、電子伝導性を示さない固体電
解質層を開口部の内側壁面にも形成することができ、電
気的に独立したセルを複数形成したセル板を製造するこ
とも可能になる。これにより、要求に応じて発電出力の
最適制御が容易な燃料電池を製造することが可能とな
る。
【0018】また、上述のように、基板の少なくとも上
面に、開口部を全部覆ってしまわないように絶縁応力緩
和層を形成し、その上から上部電極層で開口部を覆った
構成としてもよく、この場合は、燃料電池への使用に電
子伝導性を示しながらも固体電解質層と熱膨張係数とが
よく一致する基板材料を選択することができる。これに
より、燃料電池の起動停止時に発生する温度変化に対し
て、破壊されにくい信頼性の高い燃料電池用セルを提供
することができる。
【0019】更に、かかる半導体量産技術を応用した本
発明の製造方法によれば、固体電解質層の厚さが薄く、
緻密なセル構造を有するセル及びセル板を効率よく製造
することがすることができる。また、多孔質性の上部電
極層を自立膜として形成し、これに固体電解質層を形成
する工程により、比較的固くて脆い固体電解質膜を自立
膜として形成する場合と比較して、製造工程中での破壊
を少なくすることができる。また、仮基板を形成する工
程及びこれを除去する工程を設けることにより、あらか
じめ開口部を形成した基板を製造に使用することができ
る。開口部を形成した基板を用いることができれば、開
口部形成工程のエッチング液に対する固体電解質層の耐
久性を考慮することなく、固体電解質と熱膨張係数がよ
く一致した基板を自由に選択することができる。従っ
て、温度変化に対して破壊されにくい信頼性の高いセル
構造を製造することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の燃料電池用セル及
びセル板について詳細に説明する。なお、本明細書にお
いて、「%」は特記しない限り質量百分率を示す。ま
た、説明の便宜上、基板や電極層など各層の一方の面を
「表面」及び「上面」、他の面を「裏面」及び「下
面」、これに応じて、電極層を「表面電極」及び「上部
電極」、「裏面電極」及び「下部電極」などと記載する
が、これらは等価な要素であり、相互に置換した構成も
本発明の範囲に含まれるのはいうまでもない。
【0021】上述の如く、本発明の燃料電池用セルは、
開口部を有する基板(孔開き基板)、下部電極層、固体
電解質層及び上部電極層を必須の構成要素である。上記
基板は、その上面−下面間を貫通する開口部を有し、発
電機能を発現するのに必要な固体電解質層とこれを挟持
する上部電極層と下部電極層との積層構造を安定に保持
するのに有用であり、また、積層構造の形成や集積化を
容易にする機能を果たすとともに、得られたセルやセル
板で燃料電池を形成する際の電気接続も容易にする機能
がある。なお、セル板用の基板としては、上記開口部が
複数個形成されているものが用いられる。かかる基板と
しては、上述の機能を考慮して、石英ガラスやバイコー
ルガラスなど一般的な耐熱性ガラスやアルミナ、シリコ
ン窒化物、シリコン炭化物などのセラミックス板を使用
することができる。また、燃料電池動作温度域で電池伝
導性を示すシリコンウエハやニッケルや鉄を主成分とす
る金属やSUSなどの金属板なども使用できるが、この
ような場合には、上記上部電極層が形成される側の基板
面及び/又は上記下部電極層が形成される側の基板に、
開口部を覆わないように絶縁応力緩和層を付加した構成
とすることができる。図1に、基板が電子伝導性材料を
有する場合のセル板の断面図を示した。
【0022】本発明の燃料電池用セルにおいては、上記
基板の一方の面、例えば上面に、燃料極又は空気極のい
ずれかの電極層が上記上部電極層として、開口部を閉塞
するように積層されており、上記上部電極層が形成され
ている側と反対側である下面から上記固体電解質層と、
上記下部電極層としてもう一方の電極層とが、この順で
積層されている点が特徴となっている。また、上記基板
の開口部においては、上記固体電解質層の上面が、上記
上部電極層の下面と直接接触し、開口部を形成する基板
の上面と、基板の上に積層した絶縁応力緩和層の下面
と、上記上部電極層の下面と、上記固体電解質層の上面
とが、ほぼ同一面になるように構成されている。なお、
本発明では、連続した固体電解質層に上部電極層と下部
電極層が被着されている領域をセルとすることができ
る。それゆえ、本発明のセルは、1個又は複数個の基板
開口部に亘って形成され得る。
【0023】なお、上記絶縁応力緩和層において、上記
基板の開口部を閉塞することはないが、上記基板の開口
部の一部を被覆するような形式、例えば、開口部縁部か
ら若干突き出たフレーム状などとしてもよい。また、好
適に用いられる材料としては、シリコン酸化物、シリコ
ン窒化物、リン珪酸ガラス(PSG)、リンホウ珪酸ガ
ラス(BPSG)、アルミナ、チタニア、ジルコニア又
はMgO及びこれらの任意の混合物を含有し、好ましく
はこれらを主成分とする材料が挙げられるが、これらに
限定されることはない。
【0024】次に、上部電極層は、上記基板の上面の全
部又は一部に、少なくとも上記開口部を閉塞するように
積層される。また、上部電極及び下部電極は、いずれか
一方をいわゆる燃料極層、他方を空気極層として用いる
ことができる。代表的には、燃料極材料として、公知の
ニッケル、ニッケルサーメットや白金などを使用するこ
とができ、空気極材料として、例えばLa1−xSr
MnO 、La1−xSrCoOなどのペロブスカ
イト型酸化物等を使用することができるが、これに限定
されるものではない。
【0025】また、上記上部電極層は、後述する製造方
法によれば、厚さ数十μmまでの薄膜として形成するこ
とができる。例えば、上部電極層を形成した後、基板に
開口を形成する製造方法や、基板開口部を仮基板で塞い
だ上に上部電極層を形成する製造方法によれば、薄膜状
に形成することができる。更に、製造方法によっては、
上記固体電解質層を形成する際の基板としての機能を果
たす場合があり、厚さが数百μm程度の厚膜又は薄板状
にすることができる。例えば、開口部が形成されている
基板に、200μmの薄板状の上部電極層をセラミック
ス系接合材や白金ペーストやろう材などの電子伝導性接
合材によって貼付することにより形成することもでき
る。
【0026】次に、固体電解質層は、上述の基板の下面
の全部又は一部から上記開口部を介して上記上部電極層
の下面に被覆される。この固体電解質層は、開口部を含
む基板に全面的に形成することもできるし、開口部分の
みにパターニングして形成することもできる。更に、上
部電極層又は下部電極層においても、基板面に全面的に
形成することもできるし、開口部分のみにパターニング
して形成することもできる。開口部の形状又は上部電極
層、電解質層及び下部電極層を形成する形状は、例えば
正方形、長方形、多角形や円形などとすることができ
る。
【0027】また、上記固体電解質層には、公知の材料
である、酸化ネオジウム(Nd )、酸化サマリウ
ム(Sm)、イットリア(Y)及び酸化ガ
トリニウム(Gd)などを固溶した安定化ジルコ
ニアや、セリア(CeO)系固溶体、酸化ビスマス及
びLaGaOなどを使用することができるが、これに
限定されるものではない。
【0028】また、セル板は、上述のようなセルを、積
層方向とほぼ垂直の方向へ、2次元的に複数個を連結し
て一体化して成り、このような形態にすることによっ
て、セルの集積化を促進して得られる燃料電池の高出力
化を図るのに実用的な製品とすることができる。
【0029】次に、本発明のセル及びセル板の製造方法
について説明する。本発明の製造方法は、以下の工程
〜を含む。なお、本発明の製造方法には、仮基板層を
形成する工程又は仮基板を形成する工程と、これら
を除去する工程又は工程を付加することができる。
【0030】工程:基板の少なくとも一方の面、代表
的には下面に開口部を形成するためのマスク層を形成す
る工程 工程:基板の他方の面、代表的には上面に上部電極層
を形成する工程 工程:基板に開口部を形成する工程 工程:上部電極層が形成された基板面とは反対面から
固体電解質層を形成する工程 工程:固体電解質層と同じ面から下部電極層を形成す
る工程 工程:固体電解質層を形成するための仮基板層を形成
する工程 工程:工程で形成した仮基板層を除去する工程 工程:開口部を塞ぐように仮基板を形成する工程 工程:工程で形成した仮基板を除去する工程
【0031】図2に、工程〜の断面説明図を示し
た。上記の工程において、原則として、工程は工程
より後でかつ工程より前に実施され、工程は工程
より後に実施される。また、工程と工程のどちらを
先に実施してもよい。
【0032】更に、付加工程である仮基板層を形成する
工程は、基板に開口部を形成する工程の前又は後に
実施してもよく、固体電解質層形成前に実施することが
できる。工程は、固体電解質層形成後、上部電極層を
形成するまでの間に実施することができる。即ち、固体
電解質層を形成するための仮基板層を形成する工程、
基板に開口部を形成する工程(工程とが入れ替わ
った順でもよい)、固体電解質層を形成する工程、下
部電極層を形成する工程、上記仮基板層を除去する工
程、上部電極層を形成する工程の順でセル又はセル
板を製造することができる。図3に、上記工程の断面説
明図を示した。
【0033】上記仮基板層は、セル又はセル板の完成時
には除去してしまうため、燃料電池の使用温度や、ガス
雰囲気に対する耐久性や、電極層としての機能は必要が
なく、電解質層を薄く緻密に形成するために特化した、
平滑性が高く、電解質層と熱膨張係数が近い材料を選択
して使用することができる。例えば、仮基板層として熱
膨張係数を調整した薄板上のガラスや酸化物層を形成し
たシリコンウエハ、金属製基板、プラスチック製などを
基板に張り合わせることにより、上記仮基板層を形成す
ることができる。上記仮基板層と基板とを張り合わせる
方法としては、公知の陽極接合法や超音波接合法などを
使用することができる。この場合、仮基板層の除去工程
は、フッ酸系のエッチング液に浸漬することによって
容易に剥離することができる。また、電解質層の形成工
程の基板温度によっては、シリコーンやポリイミドなど
のフィルムを仮基板層として貼付することができる。こ
の場合は、酸化雰囲気中で熱処理を行ったり、酸素プラ
ズマ処理を行うことによって、容易に除去することがで
きる。
【0034】更にまた、付加工程である仮基板を形成す
る工程は、基板に開口部を形成する工程と、上部電
極層を形成する工程との間に行うことができる。即
ち、基板に開口部を形成する工程、基板上面に上部電
極層を形成するため、基板開口部を塞ぐように仮基板を
形成する工程、開口部が塞がれた基板上面に上部電極
層を形成する工程、開口部を塞いでいた仮基板を除去
する工程、固体電解質層を形成する工程、下部電極
層を形成する工程の順で、本発明のセル又はセル板を
製造することができる。図4に、上記工程の断面説明図
を示した。
【0035】基板開口部を塞ぐように仮基板を形成する
方法としては、開口部が形成された基板を、表面平滑性
に優れた台上に設置し、開口部にレジスト材やポリイミ
ドをスピンコート法やスクリーン印刷法などによって基
板開口部を塞ぐように塗布する方法等が挙げられる。ま
た仮基板を除去する方法としては、酸化雰囲気中で熱処
理を行ったり、酸素プラズマ処理を行う方法を用いるこ
とができる。なお、基板開口部を形成する工程におい
て、板状の基板を形成し、湿式あるいは乾式のエッチン
グ法や機械加工方法によって、開口部を形成することも
できる。また、開口部を有するパターンのグリーン体を
形成して焼結し、開口部を有する基板を形成する方法も
ある。更には、所望の方に、溶融ガラス材を流して固化
させることにより、開口部を有する基板を形成すること
もできる。
【0036】次に、各工程での具体的処理法について説
明すると、工程のマスク層の材料は、基板に開口部を
形成する方法に依存して選択され、材料が電気的に絶縁
性のものであれば、絶縁応力緩和層を兼ねることができ
る。例えば、熱酸化法などによりマスク層(又は絶縁応
力緩和層)を形成し、フォトリソグラフィー法により所
望のパターンにすることができる。また、LPCVD
法、ゾルゲル法、塗布法などによっても所望のパターン
を付与することができる。また、工程の基板加工は、
例えばSi基板を用いた場合、水酸化カリウムを主成分
とする溶液やヒドラジンを主成分とする溶液を用いた公
知の湿式異方エッチングによって所望パターンで開口部
を形成することにより、行うことができる。また、マス
ク層の材料としてレジストを使用し、ドライエッチング
法や、レーザー加工法などを適用することもできる。こ
の場合は、工程よりも後工程で、レジストを除去する
工程を行う。また、基板に開口部を形成する工程の前
に、上部電極層を保護するため、上部電極層を含む基板
の上面に、例えばリン珪酸ガラス(PSG)などによる
保護層を形成することができる。固体電解質層を形成す
る工程の方法としては、EVD法やレーザーアブレー
ション法、蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング
法などが挙げられ、これらによって所望パターンに形成
することができる。固体電解質層は基板開口部のみに形
成することも可能であるし、基板開口部を含む広い領域
に形成することもできる。また、工程及びにおける
上部電極層あるいは下部電極層は、公知の蒸着法、スパ
ッタ法、溶射法、スプレー法や塗布法などにより所望パ
ターンに形成することができる。更に、絶縁応力緩和層
を積層する場合は、基板材料や電解質材料によって処理
法が選択されるが、金属酸化物やセラミックス層を、公
知のCVD法、PVD法、溶射法、塗布法などによって
形成することができる。更に、基板と固体電解質層又は
基板と電極層の熱応力を緩和する目的で、絶縁応力緩和
層の上に、更に熱応力緩和層を形成することもできる。
【0037】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例により更に
詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定される
ものではない。
【0038】(実施例1)図5に、本実施例の完成した
セル板を示す。10cm角のSi基板1に2mm角程度
の開口部を持つセル6が10個×10個形成されてい
る。片面(表面)に絶縁応力緩和層2が形成され、且つ
開口部8が多数形成されており、絶縁応力緩和層2が形
成された基板の片面において開口部8を覆うように上部
電極層4が形成され、裏面開口部においては固体電解質
層3が上部電極層4の下面に直接接触するように形成さ
れている。固体電解質層3の下には下部電極層5が形成
されている。
【0039】以下、その作製プロセスを図6及び図7を
用いて説明する。図6及び図7は、各製造工程における
セル板の部分断面図及び平面図である。まず、図6に示
すように、Si基板1の両面に絶縁応力緩和層2、例え
ばリンホウ珪酸ガラス(BPSG)を公知のCVD法に
より3000Å程度成膜した(a)。次いで、この基板
裏面のBPSG層2の所望の領域をフォトリソグラフィ
法およびHF水溶液によるエッチング法により、シリコ
ンエッチング口7を形成した(b)。次いで、シリコン
エッチング液、例えばヒドラジンを用いて80℃程度の
温度でシリコンエッチングを行い、Si基板1の表面−
裏面間に基板開口部8を形成するとともにBPSG層2
のダイアフラム9を形成した(c)。次いで、例えばY
SZ(イットリア安定化ジルコニア)とニッケル(N
i)などの上部電極層4を2源RFスパッタ法により蒸
着マスクを用いてダイアフラム9を覆うように1.5c
m角の領域に厚さ5000Å程度形成した(d)。
【0040】次いで、図7に示すように、CFガスを
用いたケミカルドライエッチングによりSi基板裏面よ
りエッチングを行い、上部電極層4の裏面にあるBPS
G層ダイアフラム9を除去し、上部電極層4の裏面を表
出させた。このとき、同時にSi基板1裏面のBPSG
層も除去された(e)。次いで、Si基板下面に固体電
解質層3としてYSZ(イットリア安定化ジルコニア)
をRFスパッタ法により2μm程度成膜した(f)。次
いで、Si基板1裏面より固体電解質層3の下層にRF
スパッタ法を用いてLSMを5000Å程度成膜し、固
体電解質層3裏面に直接接触する下部電極5を形成した
(g)。
【0041】以上のように作成したセルが形成されたS
i基板(セル板)を燃料電池スタックとして積層するた
め、図8に示すセパレータを別途用意した。10cm角
のSi基板の両面にダイシングソーを用いてガス流路を
形成加工した。上記セル板の両面にセパレータを公知の
方法で積層し、2枚のセパレータとその間に積層された
セル板から成る燃料電池を電気炉中に設置した。セル板
上面に形成されたセパレータ流路に水素ガス、セル板下
面に積層したセパレータ流路に酸素ガスを流し、電気炉
温度を700℃として発電特性を評価した。開放電圧
0.95V、最大出力0.2W/cmであった。
【0042】以上のように、電解質層の電気抵抗を低減
した薄膜で構成された燃料電池用セルを提供することが
できた。これにより、発電効率に優れた燃料電池を提供
することが可能になった。
【0043】(実施例2)本実施例の作製プロセスを図
9及び図10を用いて説明する。図9及び図10は、各
製造工程におけるセル板の部分断面図及び平面図であ
る。図9に示すように、厚さ0.5mm、5cm角の高
珪酸ガラスを基板11として、3mmφの開口部を4個
×4個穴加工した(a)。次いで、仮基板12としてS
i基板表面にシランカップリング材を塗布して基板11
の上面に設置し、200℃で熱処理し張り合わせた
(b)。次に、基板下面から蒸着マスクを使用して所望
のパターンで開口部に固体電解質層13としてYSZを
RFスパッタ法により5μm成膜した(c)。次いで、
下部電極層14として基板11の下面から固体電解質層
13に直接接着するように、LSMをRFスパッタ法に
より1μm形成した(d)。
【0044】次いで、図10に示すように、フッ酸系の
エッチング液により、仮基板12を剥離除去した
(e)。次いで、基板上面から上部電極層15としてY
SZとNiを2源スパッタ法により1μm形成した
(f)。
【0045】このように形成したセル板を実施例1と同
様にして発電特性を評価した。700℃において開放端
電圧0.92V、出力0.2W/cmが得られた。以
上のように、電解質層を薄膜化することにより、電解質
抵抗が低減したセル構造を、電気絶縁性で、電解質層と
熱膨張係数が近い基板を使用して形成することができる
ので、基板開口部毎や開口部数個毎に電気的に独立した
セルを同一基板内にパターニングして形成することがで
きた。これにより、原料ガスの供給状況や、発電要求、
燃料電池内の温度分布などに応じて、最適な発電出力を
得るために、各セルを電気的に直列接続したり、並列接
続することが容易な燃料電池を製造することが可能にな
った。
【0046】(実施例3)本実施例の作製プロセスを図
11を用いて説明する。図11は、各製造工程における
セル板の部分断面図である。図11に示すように、ま
ず、実施例2と同様の開口部を形成した高珪酸ガラス2
1に基板下面からシリコーン系レジン22を塗布して開
口部を埋め、200℃で加熱して硬化させた後、基板の
上面を研磨した(a及びb)。次いで、基板上面に実施
例2と同様にYSZとNiからなる上部電極層23を形
成した(c)。次いで、シリコ−ン系レジン22をアン
モニア系エッチング溶液にて除去した(d)。次いで、
実施例2と同様にして固体電解質層24と下部電極層2
5を形成した(e)。
【0047】このように形成したセル板を実施例1と同
様にして発電特性を評価し、700℃において開放短電
圧0.89V、出力0.19W/cmが得られた。以
上のように、電解質層を薄膜化することにより電解質抵
抗が低減したセル構造を、電気絶縁性で、電解質層と熱
膨張係数が近い基板を使用して形成することができた。
【0048】(実施例4)本実施例の作製プロセスを図
12を用いて説明する。図12は、各製造工程における
セル板の部分断面図である。図12に示すように、ま
ず、厚さ0.2mmのNi基合金基板26の両面に絶縁
層として溶射法でアルミナ層27を10μm形成した
(a)。次いで、実施例2と同様の開口部を形成し
(b)、基板下面からシリコーン系レジン28を塗布し
て開口部を埋め、200℃で加熱して硬化させた後、基
板の上面を研磨した(c)。次いで、この上面にNiか
らなる上部電極29を形成した(d)。次いで、シリコ
ーン系レジン28をアンモニア系エッチング溶液にて除
去した(e)。次いで、実施例2と同様にして電解質層
30と下部電極層31を形成した(f)。
【0049】このように形成したセル板を実施例1と同
様にして発電特性を評価し、開放短電圧0.82V、出
力0.19W/cmが得られた。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
所定の基板を用い、所定の電極層と固体電解質層とを形
成した積層構造を採用することなどとしたため、電解質
層の膜抵抗が小さく、電極反応面積が十分確保でき、し
かも起動停止を頻繁に行う使用に対して信頼性が高い固
体電解質型燃料電池用のセル及びその製造方法を提供す
ることができる。また、本発明によれば、電気的に独立
したセルを複数形成し、1枚のセル板にすることによ
り、発電出力を最適に制御しやすい固体電解質型燃料電
池用のセル板及びその製造方法を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセル板の一実施例を示す断面図であ
る。
【図2】セルの一実施例の製造工程を示す断面説明図で
ある。
【図3】セルの一実施例の製造工程を示す断面説明図で
ある。
【図4】セルの一実施例の製造工程を示す断面説明図で
ある。
【図5】本発明のセル板の一実施例を示す斜視及び断面
図である。
【図6】セル板の一実施例の製造工程を示す断面及び平
面説明図である。
【図7】セル板の一実施例の製造工程を示す断面及び平
面説明図である。
【図8】燃料電池スタック用のセパレータを示す平面及
び側面図である。
【図9】セル板の一実施例の製造工程を示す断面及び平
面説明図である。
【図10】セル板の一実施例の製造工程を示す断面及び
平面説明図である。
【図11】セル板の一実施例の製造工程を示す断面説明
図である。
【図12】セル板の一実施例の製造工程を示す断面説明
図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板 2 絶縁応力緩和層 3 固体電解質層 4 上部電極層 5 下部電極層 6 セル 7 エッチング口 8 基板開口部 9 ダイアフラム 11 基板 12 仮基板 13 固体電解質層 14 下部電極層 15 上部電極層 21 高珪酸ガラス 22 シリコーン系レジン 23 上部電極層 24 固体電解質層 25 下部電極層 26 Ni基合金基板 27 アルミナ層 28 シリコーン系レジン 29 上部電極 30 電解質層 31 下部電極層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01M 8/12 H01M 8/12 (72)発明者 原 直樹 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 山中 貢 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 秦野 正治 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 内山 誠 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 5H018 AA06 AS01 BB00 BB01 BB07 BB08 BB16 CC03 CC06 DD08 EE01 EE04 EE11 EE13 5H026 AA06 CC01 CC03 CV02 CX04 EE01 EE02 EE11 EE13

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体電解質層を上部電極層と下部電極層
    で挟持した積層構造を有する固体電解質型燃料電池用の
    セルにおいて、 上面から下面に貫通した開口部を有する基板を備え、 上記上部電極層が、上記基板の上面の全部又は一部に、
    少なくとも上記開口部を閉塞するように積層され、 上記固体電解質層が、上記基板の下面の全部又は一部か
    ら上記開口部を介して上記上部電極層の下面に被覆さ
    れ、 上記下部電極層が、上記固体電解質層の下面の全部又は
    一部に積層されていることを特徴とする燃料電池用セ
    ル。
  2. 【請求項2】 上記基板の少なくとも上面に積層され、
    かつこの上面の上記開口部以外の領域又はこの領域と上
    記開口部の一部とに被覆された絶縁応力緩和層を付加
    し、上記上部電極層が、上記絶縁応力緩和層の上面の全
    部又は一部に積層されていることを特徴とする請求項1
    記載の燃料電池用セル。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の燃料電池用セル
    を、積層方向とほぼ垂直の方向へ2次元的に複数個連結
    し一体化して成ることを特徴とする燃料電池用セル板。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の燃料電池用セル又
    は請求項3記載の燃料電池用セル板を製造する方法であ
    って、以下の工程〜 :開口部を形成するため、基板の少なくとも下面にマ
    スク層を形成する工程、 :上記基板の上面に上部電極層を形成する工程、 :上記基板に開口部を形成する工程、 :上記上部電極層が形成された基板面とは反対面から
    固体電解質層を形成する工程、 :工程より後に実施される、上記固体電解質層と同
    じ面から下部電極層を形成する工程、 を含むことを特徴とする燃料電池用セル又はセル板の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 工程より前で実施される、上記固体電
    解質層を形成するための仮基板層を形成する工程と、
    工程より後で工程より前に実施される、上記仮基板
    を除去する工程とを付加して成ることを特徴とする請
    求項4記載の燃料電池用セル又はセル板の製造方法。
  6. 【請求項6】 工程より前で実施される、上記開口部
    を塞ぐように仮基板を形成する工程と、工程より後
    で実施される、上記仮基板を除去する工程とを付加し
    て成ることを特徴とする請求項4記載の燃料電池用セル
    又はセル板の製造方法。
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