JP2002169570A - オーダーメイドのメドレー楽曲を提供する音楽サーバー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 利用者が任意に選んだ複数の楽曲を使用して
メドレー楽曲に編集する機能を備えた音楽サーバーを提
供する。 【解決手段】 楽曲の一部フレーズを演奏可能な素材音
楽データを多数の楽曲について集約した素材音楽データ
ベースを管理する手段と、ブラウザ搭載機器とＨＴＴＰ
通信を行って利用可能な素材音楽の曲名を提示し、任意
の複数の素材音楽の順列からなるメドレー順列データを
ブラウザ搭載機器から受け取る手段と、前記メドレー順
列データに基づいて前記データベースから該当の素材音
楽データを取りだして結合するとともに、結合される前
後の素材音楽の音楽的特徴に基づいて両素材音楽をつな
げるための接続フレーズの音楽データを電子楽譜形式で
生成して結合点に挿入することでメドレー音楽データを
編集するメドレー編集手段と、編集した前記メドレー音
楽データを該当のブラウザ搭載機器にダウンロードする
手段とを備えたオーダーメイドのメドレー楽曲を提供す
る音楽サーバーとしている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、通信ネットワーク
を介して音楽コンテンツを配信する音楽サーバーに関
し、例えば、電話機の着信メロディなどをブラウザ機能
を搭載した携帯電話機にダウンロードするための音楽サ
ーバーに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、音楽はＣＤなどのパッケージメデ
ィアによってのみ提供されていた。しかし、インターネ
ットに代表される通信ネットワークの発達は「音楽配
信」という新たな音楽流通形態を生み出した。そして、
通信ネットワークを介してクライアントコンピュータに
音楽配信サービスを提供するホストコンピュータが音楽
サーバーである。

【０００３】一般的な音楽サーバーは、ＷＷＷサーバー
と多数の音楽データを集約したデータベースとを含んで
構成されており、利用者コンピュータのブラウザとのＨ
ＴＴＰリクエスト／レスポンス（ＨＴＴＰ通信）を通じ
て、利用可能な音楽の曲名一覧などをＷｅｂページによ
って提示する。そして、ブラウザにて指定された曲名に
対応する楽曲データを楽曲データベースより取り出し、
ＦＴＰなどの所定の手順で利用者コンピュータにダウン
ロードする。

【０００４】ダウンロードされる楽曲データには、録音
形式のデータ（ＰＣＭ、ＭＰ３など）と、ＭＩＤＩに代
表される電子楽譜形式のデータとがある。カラオケな
ど、歌唱音声がない音楽であれば、データ量が圧倒的に
少なくダウンロードに掛かる時間も少ない電子楽譜形式
の楽曲データを提供するのが普通である。最近では、ブ
ラウザを搭載した携帯電話機が広く普及したことから、
電話機にて着信を報知するための着信音楽のダウンロー
ドサービスを提供する音楽サーバーが多い。なお、着信
音楽は、データ記憶領域が少ない携帯電話機と、通信速
度が遅い通信網とを利用するため、電子楽譜形式で供給
される。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】普通、音楽サーバーは
各楽曲を一曲単位でダウンロードする。メドレー楽曲で
あっても、その楽曲を生成するための楽曲データが用意
されている。したがって、利用者が任意に選んだ楽曲を
任意の順番で連結してメドレー楽曲にするサービスは提
供していない。もちろん、多数のメドレー楽曲を用意す
ることはできるが、多種多様な利用者の嗜好に全て対応
することは不可能である。また、複数の楽曲を単純に連
続演奏させることは容易だが、各楽曲の連結点ではその
前後の楽曲のテンポや調性が異なり、メドレー楽曲には
ならない。各楽曲が自然につながってこそ美しいメドレ
ー楽曲といえる。

【０００６】そこで本発明は、利用者が任意に選んだ複
数の楽曲を使用して自然に楽曲がつながったメドレー楽
曲に編集する機能を備えた音楽サーバーを提供すること
を目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の第１の発明は、楽曲の一部フレーズを演奏可能な電子
楽譜形式の素材音楽データを多数の楽曲について集約し
た素材音楽データベースを管理する手段と、通信ネット
ワークを通じてアクセスしてきたブラウザ搭載機器とＨ
ＴＴＰ通信を行い、ブラウザ搭載機器に対して利用可能
な素材音楽の曲名を提示し、任意の複数の素材音楽の順
列からなるメドレー順列データをブラウザ搭載機器から
受け取る手段と、前記メドレー順列データに基づいて前
記データベースから該当の素材音楽データを取りだして
結合するとともに、結合される前後の素材音楽の音楽的
特徴に基づいて両素材音楽を自然につなげるための短い
接続フレーズの音楽データを電子楽譜形式で生成して結
合点に挿入することでメドレー音楽データを編集するメ
ドレー編集手段と、編集した前記メドレー音楽データを
該当のメドレー順列データを発信した前記ブラウザ搭載
機器にダウンロードする手段とを備えたオーダーメイド
のメドレー楽曲を提供する音楽サーバーとしている。

【０００８】第２の発明は、第１の発明に記載の音楽サ
ーバーであって、前記ブラウザ搭載機器に対して利用可
能な接続フレーズのタイプを提示し、指定されたタイプ
の接続フレーズを指定された結合点に挿入する旨の接続
フレーズ指定データをブラウザ搭載機器から受け取る手
段を備え、前記メドレー編集手段は、指定された接続フ
レーズのタイプと指定された結合点の前後の素材音楽の
音楽的特徴とに基づいて、前記各結合点に挿入するため
の前記接続フレーズの音楽データを生成するオーダーメ
イドのメドレー楽曲を提供する音楽サーバーとした。

【０００９】

【発明の実施の形態】本発明の音楽サーバーが適用され
る通信ネットワークとしてインターネットを例に挙げ
る。図１は、本発明の実施例における音楽サーバーを含
んだインターネットの概略構成図を示している。インタ
ーネットにはパーソナルコンピュータなど不特定多数の
ユーザが使用する利用者コンピュータ１０とこの利用者
コンピュータ１０に種々のサービスを提供するホストコ
ンピュータ２０とが接続されている。また、ブラウザを
搭載した携帯電話機（以下、携帯電話機）１０ａも基地
局３１を介して所属する通信事業者の移動体通信網３０
に接続し、さらにゲートウエイサーバー３２を介してイ
ンターネットに接続している。

【００１０】本実施例の音楽サーバー２０ａは、ＷＷＷ
サーバーを主体としたコンピュータシステムであり、多
数の楽曲について、ＭＩＤＩ形式で記述された楽曲デー
タを集約した楽曲データベースを付帯している。そし
て、利用者コンピュータ１０にて動作するブラウザや携
帯電話機１０ａなどのブラウザ搭載機器とＨＴＴＰ通信
して、これらブラウザ搭載機器（１０、１０ａ）に音楽
配信サービスを提供している。

【００１１】音楽サーバー２０ａが配信する音楽コンテ
ンツは、一曲単位で提供されることもあるが、本発明の
音楽サーバーは、利用者が任意に選択した複数の楽曲を
自然につながるような音楽（接続フレーズ）を介して各
楽曲を連結してメドレー楽曲に編集し、このメドレー楽
曲をダウンロードする機能に大きな特徴がある。ここ
で、音楽サーバー２０ａが提供する音楽コンテンツは上
述の携帯電話機用の着信音楽であり、そのダウンロード
先が携帯電話機１０ａであるものとしてメドレー楽曲編
集機能を具体的に説明する。

【００１２】音楽サーバー２０ａは、ＷＷＷサーバーと
して機能し、多数のＷｅｂページをインターネット上に
公開している。また、通信事業者毎に異なる携帯電話機
１０ａの仕様に対応して、同じ内容のＷｅｂページをＣ
ｏｍｐａｃｔＨＴＭＬ（Compact Hyper-Text Markup L
anguage）、ＨＤＭＬ（Handheld Device Markup Langua
ge）、ＷＭＬ（Wireless Markup Language）などの各種
文書整形言語で記述している。そして、異なる形式で記
述された同じ内容の文書はそれぞれ異なるＵＲＬが割り
当てられている。

【００１３】音楽サーバー２０ａは、利用者が任意に指
定した複数の楽曲を連結してメドレー楽曲に編集する機
能を備えている。携帯電話機１０ａから、複数の楽曲と
その演奏順番とを指定する情報を受け付け、指定された
複数の楽曲を指定された順番で連結するとともに、各連
結点にその前後の楽曲のテンポや曲調の差を吸収して自
然につなげるための短時間の接続フレーズを挿入するメ
ドレー楽曲編集機能を備えている。メドレー楽曲に利用
可能な楽曲は、サビ部分など、楽曲の一部フレーズに相
当する素材音楽として用意されており、楽曲データベー
スは、その素材音楽の電子楽譜データ（素材音楽デー
タ）を多数の楽曲について集約・管理している。

【００１４】図２（Ａ）〜（Ｊ）は、メドレー楽曲配信
サービスを利用する際に、携帯電話機が音楽サーバーと
のＨＴＴＰ通信を通じてディスプレイに表示するブラウ
ザ画面の画面遷移を概略図として示している。音楽サー
バーは、所定のＵＲＬを指定してアクセスしてきた携帯
電話機のブラウザに対し、メドレー楽曲の１曲目として
使用できる素材音楽の曲名を一覧にしたＷｅｂページを
返送する（Ａ）。また、この携帯電話機からのＨＴＴＰ
リクエストに付帯する各電話機を識別する端末ＩＤを取
得し、そのＩＤにメドレー楽曲の編集領域として適宜な
記憶資源を割り当てる。

【００１５】ブラウザにて適宜な楽曲を指定すると、そ
の曲ＩＤが音楽サーバーに送付される。音楽サーバー２
０ａは何曲目の素材音楽の指定を受け付けるためのＷｅ
ｂページに対して、どの楽曲が指定されたのかをメドレ
ー順列データとして受け取る。この例では、１曲目にＣ
曲が指定された旨のメドレー順列データを受け取り、こ
の電話機用に確保した編集領域に演奏順番「１」とメド
レー楽曲の曲ＩＤとを対応付けして格納する。そして、
２番目の素材音楽の選択するか否かの返答を促すＷｅｂ
ページを送付し（Ｂ）、同様にして２番目の素材音楽を
指定させる（Ｃ）。指定した素材音楽を確認したい場合
は、前記返答を促すＷｅｂページ（Ｂ）の「ダウンロー
ド」を指示すると、この素材楽曲を、ＭＦＩ形式など、
この端末に適合する形式の素材音楽データでダウンロー
ドする。

【００１６】サーバーは、楽曲が指定される毎に該当の
端末ＩＤに割り当てた編集領域に演奏順番と素材音楽の
曲ＩＤとを対応付けしていく。なお、この実施例ではメ
ドレー楽曲に使用する素材音楽の曲数があらかじめ設定
されており、全楽曲の指定が終了すると、選択した素材
音楽をその指定順（演奏順）に一覧にしたＷｅｂページ
をブラウザに送付する（Ｄ）。

【００１７】このページの「次へ」を指示すると、各素
材音楽の連結点に挿入する接続フレーズの設定手順に移
行する。本実施例では、接続フレーズとして抑揚やコー
ド進行などの曲風が異なるいくつかのタイプが用意され
ており、どの連結点にどのタイプの接続フレーズを挿入
するのかを対話形式で選択させるためのＷｅｂページを
接続フレーズのタイプと連結点とを指定する機会ごとに
送付する（Ｅ〜Ｇ）。そして、そのＷｅｂページに対し
てブラウザが接続タイプと連結点とを指定すると、その
指定データを該当の端末ＩＤに関連づけし前記編集領域
に格納していく。全連結点における接続フレーズのタイ
プが指定されると、指定した素材音楽と接続フレーズと
をその演奏順番に従ってリストにしたＷｅｂページを作
成してこれをブラウザに送付し（Ｈ）、次のページの閲
覧要求が返送されると、利用者がこのメドレー楽曲に任
意の曲名を付けられるようにするために、曲名の入力欄
を含んだＷｅｂページを送付する（Ｉ）。そして、その
曲名の返送をもってメドレー楽曲の作成処理に移行す
る。

【００１８】音楽サーバーは、前記編集領域に格納され
ている演奏順番と素材音楽との対応関係に基づいて、該
当の素材音楽データを楽曲データベースより読み出し、
演奏順番に従って連結する。その際、各連結点に設定さ
れているタイプの接続フレーズを素材音楽と同じ形式の
楽曲データとして生成し、各連結点に該当の接続フレー
ズデータを挿入して一連のメドレー楽曲としての楽曲デ
ータ（メドレー音楽データ）に作成する。

【００１９】この例における接続フレーズのタイプとし
ては、演歌調・ポップス調・ジャズ調など、ジャンル別
に複数種類が用意されている。接続フレーズを生成する
ためには、連結点前の素材音楽の終わりの部分のテンポ
やコードが、連結点後の素材音楽の始めの部分における
テンポやコードへと移行するようにしつつ、指定のタイ
プに従って接続フレーズ自体の抑揚やコード進行などを
適宜に調整するアルゴリズムが採用できる。なお、接続
フレーズのタイプを利用者側で指定せず、一律に同じタ
イプの接続フレーズが適用される用にしてもよい。ま
た、選択された素材音楽のジャンルなどに応じて接続フ
レーズのタイプを音楽サーバー側で適宜に設定すること
も可能である。

【００２０】メドレー楽曲がＭＩＤＩ形式のメドレー音
楽データとして作成されると、ダウンロードの用意がで
きたことをＷｅｂページにて通知する（Ｊ）。そして、
携帯電話機のブラウザにてダウンロード要求がなされる
と、ＭＦＩ形式など、携帯電話機にて処理可能なメドレ
ー音楽データに変換してダウンロードする。

【００２１】なお、メドレー楽曲の作成手順としては上
記実施例に限らず、音楽サーバーが複数の楽曲とその演
奏順番、接続フレーズのタイプとその挿入位置などの指
定をを一括して受け付けるための複数の記入欄を含んだ
Ｗｅｂページを送付し、携帯電話機側からこれら指定デ
ータを一度のＨＴＴＰリクエスト機会に送付する形態で
もよい。

【００２２】音楽サーバーが音楽配信サービスの対象と
する情報処理機器は、携帯電話機に限るものではない。
したがって、パーソナルコンピュータなど、ＭＩＤＩ音
源とＭＩＤＩシーケンサ機能とを備えたブラウザ搭載機
器であれば、メドレー楽曲のＭＩＤＩデータを変換する
ことなくそのままダウンロードすればよい。

【００２３】

【発明の効果】本発明の音楽サーバーによれば、利用者
の希望に応じたオーダーメイドのメドレー楽曲を作成
し、そのメドレー楽曲の音楽データをブラウザ搭載機器
にダウンロードすることができる。ダウンロードするメ
ドレー音楽データは、例えば、パーソナルコンピュータ
でカラオケ楽曲として利用したり、ブラウザ搭載携帯電
話機で着信音楽として利用したりすることができる。

【００２４】また、各素材音楽間の連結点に挿入される
接続フレーズをブラウザ搭載機器側で指定可能とするこ
とで、利用者の多様な要求に対応できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例における音楽サーバーを含んだ
ネットワークの概略構成図である。

【図２】上記実施例におけるメドレー楽曲の作成手順
を、ブラウザ搭載携帯電話機に順次送付するＷｅｂペー
ジの遷移図（Ａ）〜（Ｊ）によって示した。

【符号の説明】

１０ａ、１０ｂ ブラウザ搭載機器 ２０ ホストコンピュータ ２０ａ 音楽サーバー

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 楽曲の一部フレーズを演奏可能な電子楽
   譜形式の素材音楽データを多数の楽曲について集約した
   素材音楽データベースを管理する手段と、 通信ネットワークを通じてアクセスしてきたブラウザ搭
   載機器とＨＴＴＰ通信を行い、ブラウザ搭載機器に対し
   て利用可能な素材音楽の曲名を提示し、任意の複数の素
   材音楽の順列からなるメドレー順列データをブラウザ搭
   載機器から受け取る手段と、 前記メドレー順列データに基づいて前記データベースか
   ら該当の素材音楽データを取りだして結合するととも
   に、結合される前後の素材音楽の音楽的特徴に基づいて
   両素材音楽を自然につなげるための短い接続フレーズの
   音楽データを電子楽譜形式で生成して結合点に挿入する
   ことでメドレー音楽データを編集するメドレー編集手段
   と、 編集した前記メドレー音楽データを該当のメドレー順列
   データを発信した前記ブラウザ搭載機器にダウンロード
   する手段と、 を備えたことを特徴とするオーダーメイドのメドレー楽
   曲を提供する音楽サーバー。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の音楽サーバーであっ
   て、前記ブラウザ搭載機器に対して利用可能な接続フレ
   ーズのタイプを提示し、指定されたタイプの接続フレー
   ズを指定された結合点に挿入する旨の接続フレーズ指定
   データをブラウザ搭載機器から受け取る手段を備え、前
   記メドレー編集手段は、指定された接続フレーズのタイ
   プと指定された結合点の前後の素材音楽の音楽的特徴と
   に基づいて、前記各結合点に挿入するための前記接続フ
   レーズの音楽データを生成することを特徴とするオーダ
   ーメイドのメドレー楽曲を提供する音楽サーバー。