JP2002169161A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JP2002169161A
JP2002169161A JP2000362795A JP2000362795A JP2002169161A JP 2002169161 A JP2002169161 A JP 2002169161A JP 2000362795 A JP2000362795 A JP 2000362795A JP 2000362795 A JP2000362795 A JP 2000362795A JP 2002169161 A JP2002169161 A JP 2002169161A
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Masami Kido
政美 城戸
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 配向膜の汚染や液晶層へのイオンの混入を極
力減少した配向分割法を採用し、さらに光配向法におけ
るアライメントマージンを増加させたり、ディスクリネ
ーションラインの固定領域を作る事により、広視野角
で、かつ、表示不良が少なく、さらにOCBモード液晶
表示素子作製時の核領域形成時においても、配向膜の汚
染や液晶層へのイオンの混入を極力減少した手法を提供
する事により、高速広視野角、かつ、表示不良が少ない
液晶表示装置を提供する。 【解決手段】 少なくとも電極12、22と配向制御層
が配置された一対の基板11、21間に液晶層31を挟
持してなる液晶表示装置において、少なくとも一方の基
板11の液晶側界面に配置された配向制御層は、配向方
向が相違する又はプレチルト角が相違する2種類以上の
領域13からなり、かつ、領域のうち少なくとも1領域
13bは、露光部又は未露光部のいずれかが水によって
剥離可能な材料からなる感光性被膜14上に配置されて
おり、そして、感光性被膜14は、他の領域13a上に
形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶表示素子であ
り、特に基板の液晶側界面に配置された配向制御層に特
徴が有る液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、ツイストネマティック(TN)な
らびにスーパーツイストネマティック(STN)モード
を用いた液晶表示素子は、比較的白黒表示が得やすい、
動画にも対応可能な表示速度を持つ、消費電力が少ない
等の利点を持つので、パソコンモニター、液晶TVな
ど、液晶表示装置の表示モードとして最も広く用いられ
ている。しかし、TN、STNモードの液晶表示素子に
は、見る角度により表示の色の明るさが変化するという
課題(視角依存性がある、または視野角が狭いと言
う。)がある。
【0003】ここで、TNモード液晶素子に視角依存性
が生じる原因について、図8を用いて説明する。図8
は、TNモード液晶素子において基板11、21間の液
晶分子32が中間調表示の電界によって半ば立ち上がっ
ている状態を示しており、この状態においては、A、
B、C方向の光は、それぞれ異なる角度で液晶分子32
と交わりながら通過してくる事が分かる。ここで、液晶
分子32には屈折率異方性が存在するので、素子から出
射するA、B、C方向の光の屈折率成分には差が生じ
る。これが視角依存性の原因である。
【0004】この問題を解決する為に、液晶表示素子の
画素を配向方向の異なる複数の領域に分割する方法(配
向分割法)が提案されている。配向分割法には大きく3
種類有る。1つは、図9に示すように、同一層の配向膜
をマスクラビングやフォトレジストを用いて複数の方向
に配向処理するものである。基板11に配向膜13を形
成して第1の方向にラビングし(図9a)、フォトレジ
スト16を塗布し(図9b)、マスク17を用いて露光
し(図9c)、現像し第2の方向にラビングし(図9
d)、レジスト16を剥離する(図9e)。もう1つ
は、図10に示すように、異なるプレチルト角を示す配
向膜をフォトレジストを用いてパターニングし、1回の
ラビング処理によってプレチルト角を有する領域(配向
膜)を複数となるよう形成する方法である。基板11に
第1の配向膜131を形成し(図10a)、その上に第
2の配向膜132を形成し(図10b)、フォトレジス
ト16を塗布し(図10c)、マスク17を用いて露光
し(図10d)、現像し第2の配向膜132をエッチン
グし(図10e)、レジスト16を剥離してラビングす
る(図10f)。最後の1つは、配向膜自体に感光性を
持たる試み(例えば特開平9−134013号公報)で
あるが、現在のところ、配向規制力や液晶に対する安定
性、塗布性能などの特性と感光性の両立が難しく、実用
化されてはいない。
【0005】さて、上記視角依存性は、現在は主流では
ないもののTNモードより簡単に高速応答が得られる可
能性があることから、今後の発展が期待できるECB
(Electrically Controlled
Birefringence)モードにおいても確認さ
れているが、これも配向分割によって改善できる。
【0006】さらに、TN、STN、ECBモードに比
べて視角依存性が少なく、更に高速表示が可能な表示モ
ードとして知られているOCB(Optically
Compensated Birefringenc
e)モードにおいても、配向分割によって、より一層の
広視野角化が可能となる。
【0007】しかしながら、これらの方法には以下の問
題がある。まず、マスクラビングは、高精細基板や大型
基板には向かない技術であり、現実的ではない。フォト
レジストを用いた配向分割においては、フォトレジスト
の現像、剥離に用いる溶液(主に有機、無機のアルカリ
溶液である。)によって配向膜材料が汚染され、配向制
御能が低下したり、特に無機アルカリを用いた場合に
は、配向膜に吸着した無機イオンによって液晶の抵抗値
が低下して表示不良を生じる事がある。これを回避する
ために、特開平7−191325号公報には、フォトレ
ジスト塗布前に水溶性高分子を保護層として形成する方
法が開示されているが、このような方法ではレジストの
形状が細かくなると現像の際に本来残るべきレジストの
下の水溶性高分子が剥離し(いわゆるリフトオフ現
象)、微細加工が難しい。
【0008】さらに近年精力的に開発が進んでいる光配
向法においても、フォトレジストを用いる限りは同様の
問題が生じる。フォトレジストを用いずに、露光マスク
を用いた光配向による配向分割を用いれば、上記問題は
生じないが、この場合アライメントが非常に難しいと言
う問題がある。すなわち、複数の方向にラビングを行な
った場合、液晶の配向方向は基本的に最終回のラビング
方向となるので、マスクラビングを行なう場合には厳密
なマスクの位置精度は必要とならない。しかし、光配向
においては、複数方向から露光を行なった場合に最終回
の露光方向に液晶分子が配向すると言う事はなく、さら
に露光量の違いによってプレチルト角などの配向性が変
わる危険性があるためである。
【0009】また、配向分割法一般の欠点として、液晶
分子の立ち上がり方向の異なる2領域の境界部にはディ
スクリネーションラインと呼ばれる配向不良が生じる事
を挙げる事が出来る。ディスクリネーションラインは、
それ自身としても表示品位を下げるので好ましい現象で
はないが、ディスクリネーションラインの存在自体より
も問題なのは、それが印加電圧によって移動することに
より、表示が不安定になることである。
【0010】さらに、OCBモードの液晶表示素子にお
いては、高速広視野角という長所がある反面、スプレイ
配向からベンド配向への転移のためには駆動電圧に比べ
て高めの電圧(例えば10V前後)の印加が必要であ
り、高い電圧を印加するほど高速転移が可能であるとは
いえ、それではTFTやMIMなどのスイッチング素子
への負担が大きいこと、また、通常この転移を表示素子
前面に行なうには長時間(例えば数分〜数十分)必要であ
り、場合によっては、ベンド配向への転移が起こらない
領域が残って表示むらとなることがあるという欠点を有
していた。
【0011】これらの問題に対し、スプレイ配向からベ
ンド配向への転移を低電圧下で速やかに行なわせるため
の領域を基板上に多数形成する方法がいくつか提案され
ている。例えば特開平9−90432号公報や特開平1
0−142638号公報には、基板に対して液晶分子を
垂直に配向させる処理をした高分子スペーサや、液晶分
子を垂直配向させる処理をしたスペーサビーズを基板間
(特にその一部を表示用電極が対向した領域)に配置す
る方法が、また特開平11−7018号公報には、周囲
よりも高プレチルトを示す領域(基板面内又は突起物)
を形成する方法が開示され、加えて特開平10−202
84号公報には、周囲よりも高プレチルト角を示す突起
物を導電性物質や誘電率が液晶材料より大きな物質で形
成することで、印加電圧を部分的に強くする方法が開示
されている。
【0012】しかしながら、これらの手法には以下のよ
うな問題点がある。すなわち、スペーサビーズを核とす
る方法では、ビーズが必ずしも均一に配置されるとは限
らず、液晶表示素子全体がスプレイ配向からベンド配向
への転移を起こす保証が無い。他の方法では任意の場所
に核形成ができるので均一な転移が期待できるが、高分
子スペーサや突起物を表示電極上に形成するためには感
光性ポリイミドなどの高分子材料やフォトレジストを用
いる必要が有り、上記フォトレジストを用いた配向分割
法同様、表示品位を低下させる恐れがある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題を解決するもので、配向膜の汚染や液晶層へのイオ
ンの混入を極力減少した配向分割法を採用し、さらに光
配向法におけるアライメントマージンを増加させたり、
ディスクリネーションラインの固定領域を作る事によ
り、広視野角で、かつ、表示不良が少なく、さらに、O
CBモード液晶表示素子作製時の核領域形成時において
も、配向膜の汚染や液晶層へのイオンの混入を極力減少
した手法を提供する事により、高速広視野角、かつ、表
示不良が少ない液晶表示装置を提供することを目的とす
るものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、電極と配向制
御層が配置された一対の基板間に液晶層を挟持してなる
液晶表示装置において、少なくとも一方の基板の液晶側
界面に配置された配向制御層は、配向方向が相違する又
はプレチルト角が相違する2種類以上の領域からなり、
かつ、該領域のうち少なくとも1領域は、露光部又は未
露光部のいずれかが水によって剥離可能な材料からなる
感光性被膜上に配置されており、そして、該感光性被膜
は、他の領域上に形成されている液晶表示装置である。
【0015】また、本発明は、電極と配向制御層が配置
された一対の基板間に液晶層を挟持してなる液晶表示装
置において、少なくとも一方の基板の液晶側界面に配置
された配向制御層は、配向方向が相違する又はプレチル
ト角が相違する2種類以上の領域からなり、かつ、該領
域の境界上に、露光部又は未露光部のいずれかが水によ
って剥離可能な材料からなる感光性被膜が形成されてい
る液晶表示装置である。
【0016】そして、本発明は、前記感光性被膜上に、
さらに配向制御層の領域が形成されている液晶表示装置
である。
【0017】更に、本発明は、前記液晶層が駆動時にベ
ンド配向(ねじれを伴っていてもよい)を採り、かつ、
前記感光性被膜上に配置されている配向制御層の領域
が、液晶分子の長軸を基板面から80゜〜90゜の方向
に向ける性質を持つ材料からなる液晶表示装置である。
【0018】また、本発明は、イオン化可能なガスを封
入したプラズマ発光チャネル部と液晶表示部とを備え、
これらプラズマ発光チャネル部と液晶表示部を、誘電セ
パレータを介して積層した構造を採るプラズマアドレス
方式の液晶表示装置において、該液晶表示部が上記記載
の構造を採る液晶表示装置である。
【0019】そして、本発明は、前記一対の基板間のセ
ルギャップを規定するためのスペーサが前記感光性被膜
上にのみ配置されている液晶表示装置である。
【0020】本発明における感光性被膜が、露光部また
は未露光部のいずれかが水によって剥離可能な材料から
なるのは、このことにより配向膜の汚染や液晶層へのイ
オンの混入を極力減少することが可能となるからであ
る。このような材料は有機化合物(例えば東洋合成工業
社製光重合ポリビニルアルコール)であっても無機化合
物(例えば日産化学工業社製光反応性シリカ化合物)で
あっても構わない。
【0021】本発明における感光性被膜上に配置されて
いる配向制御層がOCBモードにおいてスプレイ配向か
らベンド配向への転移を低電圧下で速やかに行なわせる
ための核領域として働き、且つ、配向膜の汚染や液晶層
へのイオンの混入を極力減少することが可能となるの
で、このことによっても上記目的が達成される。
【0022】この際に、基板間隔を規定するためのスペ
ーサを上記感光性被膜、もしくは感光性被膜とその上に
塗布した配向膜上に散布するか、これらの材料に混合し
て塗布し、感光性被膜を剥離することにより選択的に残
す事が出来る。このような手法を用いれば、ディスクリ
ネ―ションラインの固定領域のように表示に寄与しない
領域や、OCBモードの核発生領域のような表示に寄与
するものの、主な表示領域ではない部分にのみスペーサ
が配置でき、表示領域におけるスペーサ起因の表示むら
の無い液晶表示装置を作製する事ができる。
【0023】また、本発明は液晶の配向処理方法におけ
る構造ならびに材料系を規定したものであり、液晶表示
装置の駆動方式に関しては何ら制限を設けるものではな
い事は言うまでもない。すなわち、本発明による液晶表
示装置は、パッシブマトリクスによる駆動を行なって
も、TFTやMIMといった駆動素子を用いたアクティ
ブマトリクス駆動を行なっても構わないが、特に大型化
(対角30〜60インチクラス)が可能な液晶表示装置
として期待されているプラズマアドレス方式液晶表示装
置(PALC)との好ましい組み合わせとして、本発明
によるOCBモードとの組み合わせを挙げる事が出来
る。すなわちPALCとOCBモードは、PALCに
は、TFT、MIMと言ったアクティブ素子が必要無い
ため、これらを用いた液晶表示装置に比べて高電圧を印
加する事が出来る。よって、同様の領域形成処理を行な
った基板を用いても、より高速なスプレイ配向からベン
ド配向への転移を行なう事が出来る。PALCにおい
ては、誘電セパレータのプラズマ側表面を擬似的な電極
とし、この擬似電極と液晶側基板の透明電極との間の電
位差を、液晶層と誘電セパレータで容量分割した電圧が
液晶層に印加されるので、液晶ギャップが小さくなると
印加電圧が小さくなると言う問題が発生する。これはT
NやECBモードを用いて高速応答を目指す際には欠点
となるが、OCBモードの液晶は、比較的広いセルギャ
ップ(6〜7μm)においても数msecという高速応
答が可能となり、PALCの欠点を補う表示モードであ
ると言える。の2点において、好ましい組み合わせであ
ると言える。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を説明する。
以下、本発明の液晶表示装置の実施形態について、図1
〜図7を用いて説明する。図1は、実施形態1の分割配
向TNモード液晶表示装置の説明図である。図2は、実
施形態2の分割配向HANモード液晶表示装置の説明図
である。図3は、実施形態3のOCBモード液晶表示装
置の説明図である。図4は、実施形態3のOCBモード
液晶表示装置における核領域形状の説明図である。図5
は、実施形態3の光配向分割OCB液晶表示装置の核領
域形状の説明図である。図6は、実施形態4のOCBモ
ードPALCの説明図である。図7は、実施形態5の液
晶表示装置の説明図である。
【0025】実施形態1を説明する。本実施形態の液晶
表示装置は、分割配向TNモード液晶表示装置であり、
その液晶パネルの断面説明図を図1に示すように、IT
O電極12と、第1の配向膜13a、感光性被膜14及
び第2の配向膜13bからなる配向制御層とを設けた第
1の基板11と、ITO(インジウム−錫酸化物)電極
22、配向膜23を設けた第2の基板21とで、液晶層
31を挟持しており、スペーサビーズ33で所定のセル
ギャップを規定している。液晶層31では、液晶分子3
2のような状態となっている。第1の配向膜13aは第
1の方向にラビングがなされており、また、第2の配向
膜13bは第2の方向にラビングがなされている。そし
て、第1の配向膜13a上には、一部(未露光部)が水
によって剥離可能な材料からなる感光性被膜14が形成
されており、感光性被膜14上には第2の配向膜13b
が配置されている。
【0026】次に、実施形態1の液晶表示装置の製造方
法を説明する。第1の基板11となるガラス基板上にI
TO(インジウム−錫酸化物)をスパッタ法により形成
し、フォトレジストを用いたエッチングによりストライ
プ状の電極12とし、ここに配向制御層を形成する。こ
の配向制御層は、日産化学工業社製配向膜材料SE−7
210をスピンコータによって塗布、焼成後に第1の方
向にラビングした後、ここに日産化学工業社製無機被膜
材料HM−5001をスピンコータによって塗布、乾燥
後にマスク露光を行ない、さらに日産化学工業社製配向
膜材料SE−7210をスピンコータによって塗布、焼
成後に第2の方向(第1の方向とほぼ逆向き)にラビン
グした後、この基板11を純水中で超音波洗浄する事に
より、無機被膜14の未露光部とその上の配向膜とを除
去する。このようにして、ITO電極12及び配向膜1
3a、13bと感光性被膜14とからなる配向制御層が
配置された第1の基板11を得ることができる。
【0027】次に、対向基板としてITO電極22及び
日産化学工業社製配向膜材料SE−1180からなる配
向膜23を形成しラビングした基板21を用い、両基板
11、21をラビング方向が直交するように直径5μm
のスペーサビーズ(積水化学工業製ミクロパール)33
を介して貼り合わせ、液晶層31を挟持する液晶パネル
を作製する。
【0028】このようにすれば、配向膜の汚染による表
示不良の無い配向分割が可能となる液晶表示装置とする
ことができる。一例を挙げれば、通常のTN素子におい
てはコントラスト1:5の範囲が(左右方向の視野角が
大きくなるように配向方向や位相差板、偏光板をセット
して)左右方向に約90゜、上下方向には約40゜であ
ったものが、本実施形態の処理を行う事により、左右方
向に約110゜、上下方向にも約60゜程度の視野角向
上効果が得られる。
【0029】実施形態2を説明する。本実施形態の液晶
表示装置は、分割配向HAN液晶表示装置であって、図
2に示すように、ITO電極12と、配向膜13c、1
3d、感光性被膜14及び第3の配向膜13eからなる
配向制御層とを設けた第1の基板11と、ITO(イン
ジウム−錫酸化物)電極22、配向膜23を設けた第2
の基板21とで、液晶層31を挟持している。なお、ス
ペーサビーズは、図示していない。実施形態1と比較す
ると、配向制御層は、プレチルト角が相違する2種類の
領域(配向膜)13c、13dを有し、そして、2領域
の境界上に感光性被膜14及び第3の領域(配向膜)1
3eを有する点で相違している。
【0030】実施形態2の液晶表示装置の製造方法につ
いて、実施形態1との相違点を中心に説明すると、第1
の基板11の配向膜としてポリビニルシンナメート(P
VCi)を用い、マスク露光によりプレチルト角の異な
る2領域13c、13dを形成する。プレチルト角は、
おのおのの領域ごとに、偏光紫外光を基板法線方向から
と斜め方向とからの2回に分けて照射する事によって得
る事が出来る。
【0031】これら2領域13c、13dの境界線は、
マスクのアライメント精度のズレによって不安定な配向
を生じたり、ディスクリネーションラインを生じる場所
となる。そこで、この基板11にHM−5001(無機
被膜材料)をスピンコータによって塗布、乾燥後にマス
ク露光を行ない、さらに日産化学工業社製配向膜材料S
E−7511L(これは垂直配向膜13eとなる。)を
スピンコータによって塗布、焼成後にこの基板11を純
水中で超音波洗浄する事により、無機被膜14の未露光
部とその上の垂直配向膜とを除去する。この無機被膜1
4と垂直配向膜13eは、上記2領域の境界線上にのみ
配置されている。もちろん、この被膜領域の形成と紫外
光による配向処理の順番は、どちらが先でも構わない。
【0032】次に、対向基板21としてSE−7511
L(配向膜材料)を塗布、焼成した基板を用いて、両基
板11、21を直径5μmのスペーサビーズ(積水化学
工業製ミクロパール)を介して貼り合わせ、液晶パネル
を作製する。こうして得られた液晶パネルは、ECBモ
ードの一種であるHAN(Hybrid Aligne
d Nematic)セルであり、液晶材料として誘電
異方性が正の材料を用いれば、無機被膜14上の液晶は
常時ホメオトロピック配向を示すので、ここは常に黒表
示となり、ディスクリネーションラインによる表示不良
を防ぐ事が出来る。
【0033】このような液晶パネルにおいても、配向膜
の汚染による表示不良の無い配向分割が可能となり、実
施形態1と同じように視野角向上効果が得られる。
【0034】実施形態3を説明する。本実施形態の液晶
表示装置は、OCBモード液晶表示装置であり、図3に
示すように、ITO電極12と、配向膜13f、感光性
被膜14及び垂直配向膜13gからなる配向制御層とを
設けた第1の基板11と、ITO(インジウム−錫酸化
物)電極22、配向膜23を設けた第2の基板21と
で、液晶層31を挟持している、なお、スペーサビーズ
は図示していない。
【0035】実施形態3の液晶表示装置の製造方法を説
明すると、第1の基板11にSE−7210(配向膜材
料)をスピンコータによって塗布、焼成後にラビングし
た後、ここにHM−5001(無機被膜材料)をスピン
コータによって塗布、乾燥後にマスク露光を行ない、さ
らにSE−7511L(垂直配向膜材料)を塗布、焼成
後に純水中で超音波洗浄する事により無機被膜14の未
露光部と、その上の垂直配向膜を除去する。この無機被
膜14と垂直配向膜13gは、OCBモードにおける核
領域となる。核領域13の形状としては、図4に示すよ
うに、ドット状(図4a参照)、ストライプ状(図4b
参照)、ワッフル状(図4c参照)など、いかなる形状
であっても良い。
【0036】対向基板としてSE−7210(配向膜材
料)を塗布、焼成し、ラビングした基板を用い、両基板
11、21を直径7μmのスペーサビーズ(積水化学工
業製ミクロパール)を介してラビング方向を平行にして
貼り合わせ、液晶パネルを作製する。
【0037】このようなパネルにおいては、配向膜の汚
染による表示不良の無い核領域形成が可能となり、高速
広視野角が得られるOCBモード液晶表示装置を比較的
単純な手法により作製する事ができる。
【0038】また、実施形態3においては、OCBモー
ドの配向分割を示していないが、光配向膜を用いる事で
OCBモードの配向分割も可能な事は言うまでもない。
核領域13及び配向方向15を有する光配向2分割の例
を図5(a)に、そして、光配向4分割の例を図5(b)
に示す。この場合において、無機被膜14と垂直配向膜
13gは、核領域であると同時に光配向のアライメント
マージンを与える領域としても働くことになる。
【0039】実施形態4を説明する。本実施形態の液晶
表示装置は、OCBモードのプラズマアドレス方式の液
晶表示装置(PALC)であり、図6に示すように、I
TO電極42と、配向膜43a、感光性材料からなる被
膜44及び垂直配向膜43bからなる配向制御層とを設
けたガラス板からなる液晶側基板41、配向膜52を設
けた誘電セパレータ51、リブ隔壁62、放電電極6
3、放電空間64を有するプラズマ側基板61等からな
り、液晶側基板41と誘電セパレータ51とで液晶層7
1を挟持している。スペーサビーズは図示しておらず、
液晶層71では、液晶分子72のような状態となってい
る。
【0040】実施形態4の液晶表示装置の製造方法を説
明すると、基本的には実施形態3に準じており、対向基
板として公知の方法にしたがって作製する。このような
液晶パネルにおいても、配向膜の汚染による表示不良の
無い核領域形成が可能となり、高速広視野角が得られる
OCBモードPALCを作製する事が出来る。
【0041】実施形態5を説明する。基本的には実施形
態2に準じるが、図7に示すように、スペーサビーズ3
3として接着性を持つ材料を用い、HM−5001(無
機被膜材料)をスピンコータによって塗布、乾燥後にマ
スク露光を行なった時点で散布する。さらにSE−75
11L(垂直配向膜材料)をスピンコータによって塗
布、焼成後にこの基板を純水中で超音波洗浄する事によ
り無機被膜14の未露光部と、その上の垂直配向膜を除
去する。このようにすることで、図7に示すように、表
示に寄与しない領域にのみスペーサビーズ33が散布さ
れた、スペーサビーズ起因の配向乱れが無い高品位な液
晶表示が作製できる。
【0042】以上、実施形態1〜5で説明したように、
本発明によれば、ラビングを用いて配向分割を行なった
液晶表示装置を作製する際に、従来法に比べて配向膜の
汚染による表示劣化を抑える事が出来、配向分割によっ
て広視野角化を実現した液晶表示装置を歩留まりよく作
製できる。
【0043】また、本発明によれば、光配向を用いて配
向分割を行なった液晶表示装置を作製する際に、従来法
に比べて配向膜の汚染による表示劣化を抑えることや、
マスク露光時のアライメントマージンを広げる事が出来
たり、場合によってはディスクリネ―ションラインの生
成防止または固定化により、更に表示劣化を抑えた広視
野角液晶表示装置を歩留まりよく作製できる。
【0044】さらに本発明によれば、OCBモードを用
いた液晶表示装置を作製する際に、従来法に比べて配向
膜の汚染による表示劣化を抑えた核領域作成法を提供す
る事ができる。また光配向を用いて配向分割を行なった
OCBモード液晶表示装置を作製する際に、従来法に比
べて配向膜の汚染による表示劣化を抑えることや、マス
ク露光時のアライメントマージンを広げる事が出来るの
で表示劣化を抑えた広視野角液晶装置を歩留まりよく作
製できる。
【0045】また、PALCは、TFTやMIMなどの
スイッチング素子を用いた液晶表示装置にくらべて高電
圧印加が可能であり、OCBモードにおけるスプレイ配
向からベンド配向への転移をより高速に行なう事が出来
るという特長があり、さらに比較的大きなセルギャップ
においても高速応答が可能なOCBモードは、セルギャ
ップが大きいほど電圧の印加効率が良いというPALC
の特長とあわせて、本発明を用いたOCBモード液晶素
子をPALCの液晶表示部として用いる事を、好ましい
一例として提示する事が出来る。
【0046】さらに本発明によればスペーサビーズの配
置位置を制御する事ができるので、表示に寄与しない領
域や、主な表示領域ではない部分にのみスペーサを配置
することでスペーサ起因の表示むらの無い液晶表示装置
を作製する事ができる。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、配向膜の汚染や液晶層
へのイオンの混入を極力減少した配向分割法を採用し、
さらに光配向法におけるアライメントマージンを増加さ
せたり、ディスクリネーションラインの固定領域を作る
事により、広視野角で、かつ、表示不良が少なく、さら
にOCBモード液晶表示素子作製時の核領域形成時にお
いても、配向膜の汚染や液晶層へのイオンの混入を極力
減少した手法を提供する事により、高速広視野角、か
つ、表示不良が少ない液晶表示装置を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1の分割配向TNモード液晶表示装置
の説明図。
【図2】実施形態2の分割配向HANモード液晶表示装
置の説明図。
【図3】実施形態3のOCBモード液晶表示装置の説明
図。
【図4】実施形態3のOCBモード液晶表示装置におけ
る核領域形状の説明図。
【図5】実施形態3の光配向分割OCB液晶表示装置の
核領域形状の説明図。
【図6】実施形態4のOCBモードPALCの説明図。
【図7】実施形態5の液晶表示装置の説明図。
【図8】TN素子における視野角依存性の説明図。
【図9】従来の配向分割法のプロセス説明図。
【図10】従来の異なるプレチルト角を示す配向膜を1
度にラビングする方法の説明図。
【符号の説明】
11 第1の基板 12 ITO電極 13、13a〜13i 配向膜 14 感光性被膜 15 配向方向 21 第2の基板 22 ITO電極 23 配向膜 31 液晶層 32 液晶分子 33 スペーサビーズ 41 液晶側基板 42 ITO電極 43a、43b 配向膜 44 感光性被膜 51 誘電セパレータ 52 配向膜 61 プラズマ側基板 62 リブ隔壁 63 放電電極 64 放電空間 71 液晶層 72 液晶分子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H089 HA36 LA07 LA12 QA16 RA07 TA04 TA09 2H090 HB13Y HC01 HD14 KA07 LA02 LA04 MA01 MA03 MA10 MA15 MB01 5C094 AA12 AA42 AA43 BA03 BA48 CA19 DA13 DA15 EA04 EA07 EC03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極と配向制御層が配置された一対の基
    板間に液晶層を挟持してなる液晶表示装置において、 少なくとも一方の基板の液晶側界面に配置された配向制
    御層は、配向方向が相違する又はプレチルト角が相違す
    る2種類以上の領域からなり、かつ、該領域のうち少な
    くとも1領域は、露光部又は未露光部のいずれかが水に
    よって剥離可能な材料からなる感光性被膜上に配置され
    ており、そして、該感光性被膜は、他の領域上に形成さ
    れている事を特徴とする液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 電極と配向制御層が配置された一対の基
    板間に液晶層を挟持してなる液晶表示装置において、 少なくとも一方の基板の液晶側界面に配置された配向制
    御層は、配向方向が相違する又はプレチルト角が相違す
    る2種類以上の領域からなり、かつ、該領域の境界上
    に、露光部又は未露光部のいずれかが水によって剥離可
    能な材料からなる感光性被膜が形成されている事を特徴
    とする液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 前記感光性被膜上に、さらに配向制御層
    の領域が形成されている請求項2記載の液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 前記液晶層が駆動時にベンド配向(ねじ
    れを伴っていてもよい)を採り、かつ、前記感光性被膜
    上に配置されている配向制御層の領域が、液晶分子の長
    軸を基板面から80゜〜90゜の方向に向ける性質を持
    つ材料からなる請求項1又は3に記載の液晶表示装置。
  5. 【請求項5】 イオン化可能なガスを封入したプラズマ
    発光チャネル部と液晶表示部とを備え、これらプラズマ
    発光チャネル部と液晶表示部を、誘電セパレータを介し
    て積層した構造を採るプラズマアドレス方式の液晶表示
    装置において、 該液晶表示部が請求項4記載の構造を採ることを特徴と
    する液晶表示装置。
  6. 【請求項6】 前記一対の基板間のセルギャップを規定
    するスペーサが前記感光性被膜上にのみ配置されている
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012063936A1 (ja) * 2010-11-11 2012-05-18 シャープ株式会社 液晶表示装置、及び、液晶表示装置の製造方法

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