JP2002168674A - 水没型水位計 - Google Patents

水没型水位計

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JP2002168674A JP2000364422A JP2000364422A JP2002168674A JP 2002168674 A JP2002168674 A JP 2002168674A JP 2000364422 A JP2000364422 A JP 2000364422A JP 2000364422 A JP2000364422 A JP 2000364422A JP 2002168674 A JP2002168674 A JP 2002168674A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型で安価であり、取り扱いや設置が容易
で、故障し難い構造とし、洪水時に水流で流失すること
もなく、そのため河川の洪水流出の時間経過状況の調査
を効率的に行えるようにする。 【解決手段】 側面に通水孔を有するケーシングパイプ
10と、ケーシングパイプ中に挿入されるプローブ部1
2とを具備し、プローブ部は通電方式の水位検知用電極
40、水位を水圧として検出する圧力センサ42、それ
らを制御し測定データを記憶するデータロガー部44、
外部とのインターフェース部46、及び電池48を備え
ている。水位検知用電極によりプローブが水没している
か否かを検知し、圧力センサによる水位測定を、通常時
は長時間間隔で、プローブ部水没時は短時間間隔で行う
ように切り替える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、河川などの水域に
おける水面位置を測定するための装置に関し、更に詳し
く述べると、水位検知用電極と圧力センサとを組み合わ
せ、洪水(異常増水)時には圧力センサによって高精度
で効率よく水位を測定できるようにした水没型水位計に
関するものである。この水没型水位計は、特に河道内の
洪水流出の時間経過データのサンプリングに有用であ
る。
【0002】
【従来の技術】河川における水位観測は、特定地点での
水位の長期的変動傾向を把握することが主目的であり、
得られた水位情報は、洪水予報や水防警報の水位を定め
る基礎となるほか、河川改修や水資源開発などの基礎資
料として活用されている。
【0003】河川水位を測定する計器としては、従来か
ら様々な形式のものが開発され使用されている。最も簡
単な例としては、水位の目盛を視覚によって読み取る直
読式があるが、自動測定ができない。自動測定が可能で
最も使用されている例としてはフロート式がある。フロ
ート式は、水面にフロートを浮かべ、該フロートと錘を
滑車に掛けたワイヤで連結し、滑車の回転を自動的に且
つ連続的に記録するように構成したものである。あるい
は、水面の上方に超音波送受波器を設置する超音波式、
多数のリードスイッチを配設して水中に立てた測定柱中
に磁石付きのフロートを入れたリードスイッチ式もあ
る。その他、水圧式、気泡式、触針式などもある。
【0004】これらの水位計には一長一短があるが、い
ずれにしても従来の水位計は、河川内の構造物(橋脚や
樋門など)に設置して、計器全体が水没しないようにす
る必要があった。前記の例では、例えばフロート式で
は、機械の構造上、水面から上方に測定機器がなければ
ならない。水圧式は、大気圧の影響を受けることから、
大気圧補正のためのベントチューブを水面から上に出さ
なければならない。その他の方式も同様である。
【0005】従って、これら従来の水位計は、前記のよ
うに、専ら特定地点での水位の長期的変動傾向を把握す
ることを主目的として使用されており、設置場所も欠測
が生じ難くメンテナンスが十分に行える地点に限られて
いるのが実情である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近年、河川の洪水対策
として、ダムによる流量調節、調整池の整備、堤防の補
強などが実施されているが、今後は、河道の疎通能力に
おける対策についても検討する方向に向かっている。と
ころが、河道内における洪水流出の時間経過状況は、詳
細に把握できていないことが多い。そのような場合に
は、河口から等間隔(例えば1kmピッチ程度)で洪水
時の時間経過状況を把握することが必要となる。
【0007】洪水時の河川水位は、同時刻の同一横断面
内でも一様ではない。例えば図5のAに示すように、本
川に支川が合流すると流量が増え水位は高くなるし、河
川湾曲部では外側ほど水位は高いし、植林など障害物の
死水域では水位は低い。また洪水時の河川水位は、図5
のBに模式的に示すように、河川縦断方向で、即ち上流
域、中流域、下流域で大きく異なる。更に、図6に示す
ように、洪水波形(任意の測点における時間経過に対す
る水位変化)も、上流域、中流域、下流域では異なる。
従って、できるだけ細かく多くの測点で水位測定を頻繁
に行うことが望ましい。また、洪水時は水流によって計
器が流されたり、土砂が堆積して埋没することも予想さ
れる。そのためには、水位計は小型で安価であり、取り
扱いや設置が容易で、故障し難く、流失し難いことが肝
要である。これらの事情により、従来の水位計は、河川
の洪水流出の時間経過状況の調査には不向きであった。
【0008】本発明の目的は、小型で安価であり、取り
扱いや設置が容易で、故障し難い構造の水位計を提供す
ることである。本発明の他の目的は、洪水時に水流で流
失することもなく、そのため河川の洪水流出の時間経過
状況の調査を効率的に行える構造の水没型水位計を提供
することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、側面に通水孔
を有するケーシングパイプと、該ケーシングパイプ中に
挿入されるプローブ部とを具備し、プローブ部は通電方
式の水位検知用電極、水位を水圧として検出する圧力セ
ンサ、それらを制御し測定データを記憶するデータロガ
ー部、外部とのインターフェース部、及び電池を備え、
前記水位検知用電極によりプローブ部が水没しているか
否かを検知し、それに応じて圧力センサによる水位測定
を、通常時は長時間間隔で、プローブ部水没時は短時間
間隔で行うように切り替わるようにした水没型水位計で
ある。
【0010】本発明の水没型水位計は、河川の洪水流出
の時間経過状況を調査するのが主たる目的である。洪水
(異常増水)は何時生じるかは分からない。平水位時は
殆ど水位データを採取しなくてもよいが、洪水時には極
力短い時間間隔で水位データを採取する必要がある。も
し、常時極力短い時間間隔で水位データを採取すればデ
ータロガーの記憶容量を必要以上に非常に大きくしなけ
ればならなくなる。そこで本発明では、水位検知用電極
によりプローブ部が水没しているか否かを検知できるよ
うにし、圧力センサによって水位測定を、通常時は長時
間間隔(例えば半日間隔)で、プローブ部水没時は短時
間間隔(例えば1分間隔)に切り替わるようにして、低
コスト化と簡素化を図っている。
【0011】ケーシングパイプは、その下端には打ち込
み用先端コーン部が取り付けられ、上端には打ち込み用
ヘッドが装着可能であって、地盤中に打ち込まれる構造
とする。またプローブ部は、水位検知用電極、圧力セン
サ、データロガー部、インターフェース部、及び電池を
筒状ケース内に液密状態で収納し、該筒状ケースの側面
に設けた横穴内に水位検知用電極が露出し、筒状ケース
の側面から内部の圧力センサに至る水圧測定用連絡孔を
有する構造とする。そして、そのプローブ部がケーシン
グパイプの上端で吊り下げられるように保持するのが好
ましい。
【0012】更に、圧力センサの近傍に温度センサを設
置し、測定した温度データも記憶させると共に、温度に
よって圧力センサ測定値の補正を行うのが好ましい。水
没状態にある時と、水没していないで直射日光に曝され
ている時とでは、圧力センサの温度が大きく異なる場合
があり、そのままでは測定誤差が大きくなるためであ
る。
【0013】このような水没型水位計は、次のように設
置する。まず、ケーシングパイプの下端に打ち込み用先
端コーン部を取り付け、上端に打ち込み用ヘッドを被せ
て、ケーシングパイプ上端部近傍が残る程度までハンマ
により打ち込む。打ち込む地点としては、河道内の平水
位よりも高い地盤中を選択する。例えば、左岸と右岸
に、1km程度の間隔で、多数設置するように測点を設
定する。打ち込んだ後、前記打ち込み用ヘッドを取り除
く。次に、ケーシングパイプ中にプローブ部を挿入して
吊り下げ、ケーシングパイプ上端の側面に形成した穴と
プローブ部の上端部の横貫通孔とにロックピンを挿通す
ると共に、該ロックピンの先端にロックブロックを取り
付けてキーロックする。
【0014】洪水時は、河床が洗掘される可能性が高
い。そこで本発明では、杭のように地盤中に打ち込み設
置する構成としている。これによって、設置が容易とな
り、且つ洪水時でも流される恐れはない。また電池を内
蔵して動作するケーブルレス方式であり、且つ水没する
ことを前提にしているので設置場所を選ばず、河道内の
とこにでも設置が可能で、例えば川中の砂州等にも設置
可能となる。
【0015】河道の疎通能力を検討する際に必要とされ
る基礎データは、個々の測点での同一時刻における水深
(水位)と流速である。河川の流量Q(m3 /s)は、 Q=A×V 但し、A:断面積(m2 )、V:流速(m/s)から算
出する。ここで、断面積Aを求めるときに水深(水位)
が必要となる。このような基礎データから河道の疎通能
力を検討し、疎通能力を向上させることにより、洪水対
策を講じることができる。
【0016】具体例として吉野川流域について説明す
る。吉野川には江戸時代からの水防竹林が多く残ってお
り、その規模は日本一とも言われている。しかし、かつ
ては洪水の水制としての役割があった竹林も、堤防が整
備されてきた現在では、洪水の疎通を阻害し、悪影響を
及ぼすようになってきている。また水防竹林の伐採も、
周辺生態系等の環境への配慮から安易に行い難い状況に
ある。そこで、粗度などの基本データを蓄積して、伐採
箇所の検討資料とすることが求められている。この粗度
の算出には、河川縦断方向での水面勾配(距離に対する
水位ヘッド差:図5参照)が必要である。本発明に係る
水没型水位計は、河道内の任意の多数の地点における水
位観測が可能であるため、このような用途では特に有用
である。
【0017】
【実施例】図1は、本発明に係る水没型水位計の一実施
例を示す外観説明図である。この水没型水位計は、主と
してケーシングパイプ10と、該ケーシングパイプ10
中に挿入され計測器類を収容しているプローブ部12と
の組み合わせからなる。
【0018】ケーシングパイプ10は、側面に多数の通
水孔(ストレーナ)14を分散穿設すると共に、側面の
上端近傍の相対向する位置にロックピン挿通用の穴16
を形成した構造の堅牢な管状体である。例えば直径約5
0mm、長さ800mm程度の鉄管やステンレス鋼管などが
好ましい。通水孔(ストレーナ)14は、流れの影響を
直接受けず、目詰まりが生じないような大きさとし、例
えば孔径3〜4mmφ程度とする。このケーシングパイプ
10の下端には打ち込み用先端コーン部18が取り付け
られる。必ずしも強固に固定する必要はなく、打ち込み
時に脱落しないような取付構造であればよい。ここでは
打ち込み用先端コーン部18の上部外周に複数の突出片
19を設け、それら突出片19とケーシングパイプ10
の下端とを嵌合させることで保持するという簡便な方法
を採用している。更に、ケーシングパイプ10の上端に
は打ち込み用ヘッド20が装着可能である。打ち込み用
ヘッド20は、ハンマなどを用いて先端コーン部付きの
ケーシングパイプを杭のように地盤中に打ち込む際に、
ケーシングパイプ上端部の変形を防止するためのもので
ある。ケーシングパイプ10の上端に被せる堅牢な金属
製のキャップ状の部材であり、容易に着脱できる構造と
する。
【0019】プローブ部12は、円筒状ケース内に必要
な計測器類を液密状態で収納したものである。ここで円
筒状ケースは、洪水時に各種センサに水を導く必要上、
導水路を形成した中間連結部22、該中間連結部22の
上下にそれぞれ接続した上部筒体24と下部筒体26、
及び上部筒体24を塞ぐ上部端栓28、下部筒体26を
塞ぐ下部端栓30からなる。大部分は前記ケーシングパ
イプ10に挿入可能な外径であるが、上部端栓28の上
端部のみやや大径の(ケーシングパイプ外径よりも若干
大きめの)フランジ部28aにしてケーシングパイプ1
0の上端で支えられるようにし、誤って内部に没入する
ことのないようにしている。また上部端栓28には、ロ
ックピン挿通用の横貫通孔32が設けられ、取り扱いを
容易にするための吊りリング34が取り付けられてい
る。プローブ部12は、打設したケーシングパイプに挿
入するだけであるので、円筒状ケースはさほど堅牢であ
る必要はなく、主に合成樹脂製のパイプや部材で構成で
きる。
【0020】設置時は、打ち込んだケーシングパイプ1
0の上端側面に形成した穴16とプローブ部12の上端
部の横貫通孔32とに頭部付きのロックピン36を挿通
し、該ロックピン36の先端にロックブロック38を取
り付けてキーロックすることにより、プローブ部12を
固定する。これによって、洪水時の流失防止を図ると共
に、キーがなければプローブ部を簡単に取り出せないよ
うにすることで悪戯などを防ぐことができる。
【0021】水没型水位計の内部構造を図2に示す。A
は設置時の状況を表しており、Bはその一部(符号xで
示す部分)を拡大して表している。プローブ部12は、
通電方式の一対の水位検知用電極40、水位を水圧とし
て検出する圧力センサ42、それらを制御し測定データ
を記憶するデータロガー部44、外部とのインターフェ
ース部46、及びリチウム電池48を備えている。ここ
ではリチウム電池48は上部筒体24の内部に、圧力セ
ンサ42、データロガー部44を搭載している基板、及
びインターフェース部(例えばRS232Cコネクタ)
46は下部筒体26の内部に、パッキンなどを用いてそ
れぞれ液密的に封入される。なお、ここで使用した圧力
センサ42は、絶対圧測定タイプの半導体センサであ
る。
【0022】一対の水位検知用電極(例えば鉛電極)4
2は、それぞれ中間連結部22の外周面の相対向する位
置から中心方向に向かって形成した横穴(奥は閉塞状
態)50内で先端が露出するように、軸方向に中間連結
部に埋設されており、基部の端子52にリード線54が
接続される。従って、横穴50の位置まで水位が上がれ
ば、一対の水位検知用電極40の間が導通し(短絡状態
となり)、水位が下がれば開放状態となる。また、中間
連結部22に、その外周面の前記横穴50と同じ水平位
置で開口し、横方向及び中心軸に沿って鉛直下方に導か
れて圧力センサの感圧面に至る水圧測定用連絡孔56を
設ける。従って、側面の開口の位置以上に水位が上がれ
ば、圧力センサ42の設置レベル以上の水圧が検出可能
となる。
【0023】水位検知用電極40及び圧力センサ42は
リード線54によりデータロガー部44の基板に接続さ
れる。勿論、リチウム電池48とデータロガー部44と
は電気的に接続されて、必要な電力が供給される。この
実施例では圧力センサ42の近傍に温度センサ58を設
置し、測定した温度データも記憶させると共に、温度に
よって圧力センサ測定値の補正を行うようになってい
る。なお、水位測定用とは別の圧力センサを水没しない
箇所に設置して大気圧を測定しておけば、後のデータ整
理により、各水没型水位計の圧力センサの大気圧補正を
行うことが可能である。
【0024】回路構成を図3に示す。水位検知用電極4
0は検知器60を介してCPU62に接続される。圧力
センサ42の出力は増幅器64で増幅され、A/D変換
器66によってデジタル信号に変換されてメモリ(RA
M)68に記憶される。温度センサ58からの出力も増
幅器70で増幅され、A/D変換器66によってデジタ
ル信号に変換されてメモリ(RAM)68に記憶され
る。A/D変換器66はCPU62で制御され、メモリ
68とCPU62の間もデータ送受が行われる。CPU
62はEEPROMを備え、それに必要なプログラムが
内蔵されており、その他、クロック回路なども備えてい
る。測定データは、インターフェース部46のコネクタ
を介して外部に取り出される。
【0025】前記水位検知用電極40の短絡・開放によ
りプローブ部12が水没しているか否かを検知し、圧力
センサ42によって水位測定を、通常時は長時間間隔
(例えば半日あるいは1日間隔)で、プローブ部水没時
は短時間間隔(1分ないし数分間隔)で行うように、C
PU62で切り替え制御する。これによって、小記憶容
量のメモリ68でも長期間にわたる測定が可能となり、
しかも洪水時の水位データは詳細に採取することが可能
となる。電池48の交換は、プローブ部12を取り出し
て上部端栓28を取り外せばよく、測定データの採取は
プローブ部12を取り出して下部端栓30を取り外して
インターフェース部46のコネクタに接続すればよく、
いずれにしても容易に行うことができる。
【0026】図4は水没型水位計の設置方法と設置状態
を示す説明図である。Aに示すように、ケーシングパイ
プ10の下端に打ち込み用先端コーン部18を取り付け
ておき、上端に打ち込み用ヘッド20を装着して、ケー
シングパイプ上端部が残る程度までハンマ70により河
道内の平水位よりも高い地盤中に打ち込む。次にBに示
すように、前記打ち込み用ヘッド20を取り除き、該ケ
ーシングパイプ10中にプローブ部12を挿入する。す
ると、Cに示すように、プローブ部12はその上部端栓
28のフランジ部28aがケーシングパイプ10の上端
面に当接して吊り下げられる。ケーシングパイプ10の
上端の側面に形成した穴16とプローブ部12の上端部
の横貫通孔32にロックピン36を挿通すると共に、該
ロックピン36の先端にロックブロック28を取り付け
てキーロックすることで固定される。これで測定の準備
は完了である。
【0027】平常時の水位(平水位)は圧力センサの位
置よりも低く、プローブ部が水没していないことは水位
検知用電極間が開放状態にあることにより検知できる。
その場合は、長時間間隔(例えば半日あるいは1日間
隔)で水圧データ、温度データを採取する。図4のDに
示すような洪水時には、ケーシングパイプ10の側面の
通水孔14から水が流入してプローブ部12が水没す
る。プローブ部12の水没は、水位検知用電極間が導通
(短絡)状態にあることにより検知できる。その場合に
は、短時間間隔(1分ないし数分間隔)で水圧データ、
温度データを採取する。洪水が治まって平水位に戻る
と、ケーシングパイプ10内の水も、その側面の通水孔
14、あるいはケーシングパイプ10の下端と先端コー
ン部18との隙間から流出し、水位検知用電極間は開放
状態に戻る。そこで再び長時間間隔で水圧データ、温度
データを採取するモードに戻る。
【0028】メンテナンスは、平常時(平水位時)に、
キーロックを解除してプローブ部を取り出し、電池の交
換、データの取り出し等を行う。専用のハンディターミ
ナルやノートパソコンなどを用いて、原位置で直ちに水
位の経時変化をグラフ表示することも可能である。
【0029】上記の実施例では、必要に応じてケーブル
を接続しデータを取り出すようにしている。しかし、携
帯電話回線や衛星回線等の無線通信回線を使用してリア
ルタイムでデータ伝送を行わせることも可能である。ま
た、サイレンや回転灯など警報装置を設置し、予め設定
した水位に達したならば警報を発生させることも可能で
ある。これは、ダムからの放流による増水に対する警報
にも有効である。
【0030】
【発明の効果】本発明は上記のように、電池で動作し且
つ全体が水没することを前提として製作されているの
で、設置場所を選ばず、川中の砂州などにも設置可能で
ある。本発明の水没型水位計は、平常時は長時間間隔で
測定し、異常時のみ短時間間隔で測定するように構成さ
れているので、小容量のメモリで長期間にわたり効率よ
く測定でき、しかも必要な洪水時の水位データは細かく
高精度で測定でき、装置の低コスト化が可能である。ま
た、小型化、簡素化を図ることができ、取り扱いが容易
であるなどの効果が得られる。
【0031】本発明の水没型水位計は、杭を打設するの
と同様に、容易に設置でき、しかも地盤中に打ち込まれ
るために、たとえ洪水時であっても流失する恐れもな
い。
【0032】このように、安価で設置が容易であり、ど
こにでも設置でき、取り扱いやすいと言う利点があるた
めに、河道内に多数設置し、河川の洪水流出の時間経過
状況を調査するのに極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る水没型水位計の一実施例を示す外
観説明図。
【図2】その内部構造を示す説明図。
【図3】その回路構成のブロック図。
【図4】水没型水位計の設置方法と設置状態を示す説明
図。
【図5】河川流域における流量と洪水時の水位を示す概
念図。
【図6】洪水波形の説明図。
【符号の説明】
10 ケーシングパイプ 12 プローブ部 40 水位検知用電極 42 圧力センサ 44 データロガー部 46 インターフェース部 48 リチウム電池
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 五江渕 通 東京都千代田区九段北4丁目2番6号 応 用地質株式会社内 Fターム(参考) 2F014 AA04 AB01 BA00 DA01 GA01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 側面に通水孔を有するケーシングパイプ
    と、該ケーシングパイプ中に挿入されるプローブ部とを
    具備し、 該プローブ部は通電方式の水位検知用電極、水位を水圧
    として検出する圧力センサ、それらを制御し測定データ
    を記憶するデータロガー部、外部とのインターフェース
    部、及び電池を備え、前記水位検知用電極によりプロー
    ブが水没しているか否かを検知し、圧力センサによる水
    位測定を、通常時は長時間間隔で、プローブ部水没時は
    短時間間隔で行うように切り替えるようにしたことを特
    徴とする水没型水位計。
  2. 【請求項2】 ケーシングパイプは、その下端に打ち込
    み用先端コーン部が取り付けられ、上端には打ち込み用
    ヘッドが装着可能であって、地盤中に打ち込まれる構造
    をなし、プローブ部は、水位検知用電極、圧力センサ、
    データロガー部、インターフェース部、及び電池を筒状
    ケース内に液密状態で収納し、該筒状ケースの側面に設
    けた横穴内に水位検知用電極が露出し、筒状ケースの側
    面から内部の圧力センサに至る水圧測定用連絡孔を有す
    る構造をなし、そのプローブ部がケーシングパイプの上
    端から吊り下げられるようにした請求項1記載の水没型
    水位計。
  3. 【請求項3】 圧力センサの近傍に温度センサを設置
    し、測定した温度データも記憶させると共に、温度によ
    って圧力センサ測定値の補正を行う請求項2記載の水没
    型水位計。
  4. 【請求項4】 ケーシングパイプの下端に打ち込み用先
    端コーン部を、上端に打ち込み用ヘッドを装着して、ケ
    ーシングパイプ上端部が残る程度まで河道内の平水位よ
    りも高い地盤中に打ち込んだ後、前記打ち込み用ヘッド
    を取り除き、ケーシングパイプ中にプローブ部を挿入し
    て吊り下げ、ケーシングパイプ上端の側面に形成した穴
    とプローブ部の上端部の横貫通孔とにロックピンを挿通
    すると共に、該ロックピンの先端にロックブロックを取
    り付けてキーロックする請求項2又は3記載の水没型水
    位計の設置方法。
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