JP2002168393A - 断熱配管用硬質ウレタンフォーム、その製造方法及び断熱配管構造体 - Google Patents

断熱配管用硬質ウレタンフォーム、その製造方法及び断熱配管構造体

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JP2002168393A
JP2002168393A JP2000364524A JP2000364524A JP2002168393A JP 2002168393 A JP2002168393 A JP 2002168393A JP 2000364524 A JP2000364524 A JP 2000364524A JP 2000364524 A JP2000364524 A JP 2000364524A JP 2002168393 A JP2002168393 A JP 2002168393A
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urethane foam
rigid urethane
mol
heat
foaming
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JP2000364524A
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English (en)
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Shiro Kikuchi
四郎 菊池
Kenji Nishino
憲司 西野
Minoru Segawa
美能留 瀬川
Yoichi Tomosue
洋一 友末
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Nichias Corp
Original Assignee
Nichias Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発泡剤の構成成分としてHCFCに代えてオ
ゾン破壊能を有さないHFCを用いてモールド成形して
も、成形品の表面に凹凸が生じず、断熱性能等に優れ、
製造コストが低い断熱配管用硬質ウレタンフォームを提
供すること。 【解決手段】 本発明に係る断熱配管用硬質ウレタンフ
ォームは、ハイドロフルオロカーボン8〜75 mol%、
炭化水素7〜60 mol%及び炭酸ガス0.1〜45 mol
%を含む硬質ウレタンフォーム用発泡ガスを内部に含む
硬質ウレタンフォームであって、肉厚の円筒体を軸方向
に沿って分割した形状のものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、断熱配管用硬質ウ
レタンフォーム、その製造方法及び断熱配管構造体に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】建築用断熱材やLPG、LNG等の低温
流体の配管等には断熱性の付与のために断熱配管が用い
られており、断熱配管としてはモールド形成で得られた
円筒状の硬質ウレタンフォーム等からなる成形断熱材で
金属配管を被覆し、さらに成形断熱材の外周面を防湿材
及び外装材で被覆したものが広く用いられている。硬質
ウレタンフォームはポリイソシアネートとポリオールと
を発泡剤等の存在下で発泡させたものであり、発泡後に
発泡剤から生成した発泡ガスが硬質ウレタンフォーム中
に残存することにより硬質ウレタンフォームに種々の物
性、性能等を付与するものである。
【0003】従来、発泡剤としては、ハイドロクロロフ
ルオロカーボン(HCFC)類、炭化水素及び化学的に
不活性なガスからなるものが用いられている。このうち
ハイドロクロロフルオロカーボン類としては、HCFC
−141b(1,1-ジクロロ-2- フルオロエタン)が硬質
ウレタンフォームの断熱効率をよくするためによく用い
られている。
【0004】しかし、HCFC−141bはオゾン破壊
能を有するため2003年末に発泡剤としての使用が禁
止される予定になっている。このため、HCFC−14
1bの代替品としてオゾン破壊能を有さないHFC−1
34a(1,1,1,2-テトラフルオロエタン)、HFC−2
45fa(1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン)及びH
FC−365mfc(1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタ
ン)等のハイドロフルオロカーボン(HFC)を硬質ウ
レタンフォームの発泡剤成分として用いることが注目さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記H
FCを発泡剤に用いて硬質ウレタンフォームをモールド
成形すると、成形品の表面に多数の凹凸が生じて外観が
著しく不良になるという問題があった。さらに、モール
ド内での養生時間を長くする必要があるため製造コスト
が高くなるという問題もあった。
【0006】従って、本発明の目的は、発泡剤の構成成
分としてHCFCに代えてオゾン破壊能を有さないHF
Cを用いてモールド成形しても、成形品の表面に凹凸が
生じず、断熱性能等に優れ、製造コストが低い断熱配管
用硬質ウレタンフォームを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者は鋭意検討を行った結果、ハイドロフルオロカー
ボン、炭化水素及び炭酸ガスを特定の割合で含む発泡ガ
スを内部に含む硬質ウレタンフォームで形成した配管用
の硬質ウレタンフォームであれば、モールド成形をして
も、成形品の表面に凹凸が生じず、断熱性能等に優れ、
製造コストが低いことを見出し、本発明を完成するに至
った。
【0008】すなわち、本発明は、ハイドロフルオロカ
ーボン8〜75 mol%、炭化水素7〜60 mol%及び炭
酸ガス0.1〜45 mol%を含む硬質ウレタンフォーム
用発泡ガスを内部に含む硬質ウレタンフォームであっ
て、肉厚の円筒体を軸方向に沿って分割した形状のもの
であることを特徴とする断熱配管用硬質ウレタンフォー
ムを提供するものである。
【0009】また、本発明は、ポリイソシアネート、ポ
リオール及び発泡剤を含む原料組成物をモールド内に供
給し、発泡硬化させ、養生する断熱配管用硬質ウレタン
フォームの製造方法であって、前記発泡剤が、ハイドロ
フルオロカーボン8〜75 mol%、炭化水素7〜60 m
ol%及び水0.1〜45 mol%を含むことを特徴とする
断熱配管用硬質ウレタンフォームの製造方法を提供する
ものである。
【0010】また、本発明は、配管の周囲に前記硬質ウ
レタンフォームを配置したことを特徴とする断熱配管構
造体を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に係る断熱配管用硬質ウレ
タンフォームは、ハイドロフルオロカーボン8〜75 m
ol%、炭化水素7〜60 mol%及び炭酸ガス0.1〜4
5 mol%を含む硬質ウレタンフォーム用発泡ガスを内部
に含む硬質ウレタンフォームからなるものである。ここ
で、発泡ガスとは、後述する発泡剤等をポリイソシアネ
ートに接触させたとき等の発泡の際に生成するガスであ
り、また、発泡後は硬質ウレタンフォーム中のセルに内
包されるガスをいう。
【0012】本発明で用いられるハイドロフルオロカー
ボンとしては、例えば、1,1,1,2-テトラフルオロエタン
(HFC−134a)、1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロ
パン(HFC−245fa)及び1,1,1,3,3-ペンタフル
オロブタン(HFC−365mfc)からなる群より選
択される1種又は2種以上が挙げられる。これらは、オ
ゾン破壊能がなく、断熱性等に優れるため好ましい。
【0013】本発明で用いられる炭化水素としては、沸
点20〜50℃の炭化水素が挙げられ、このうち、沸点
20〜50℃の塩素化炭化水素が好ましい。このような
沸点20〜50℃の塩素化炭化水素としては、例えば、
ジクロロメタン、2-クロロプロパン等が挙げられる。上
記炭化水素は1種又は2種以上混合して用いることがで
きる。
【0014】本発明で用いられる炭酸ガスとしては、発
泡の際に発泡剤中の水がポリイソシアネートと接触して
脱炭酸により生じた炭酸ガス、発泡の際に外部から供給
された炭酸ガス等が挙げられる。発泡剤中の水が炭酸ガ
スを発生するのは、水がポリイソシアネートと反応して
尿素結合を形成する際に脱炭酸することによるものであ
る。この際、脱炭酸は水1mol 当たり1mol の割合で生
じることから、水を含む発泡剤を用いると発泡剤中の水
の量を特定することにより発泡ガス中に含有される炭酸
ガスの量も容易に調整できるため好ましい。
【0015】本発明で用いられる硬質ウレタンフォーム
用発泡ガスは、ハイドロフルオロカーボン8〜75 mol
%、炭化水素7〜60 mol%及び炭酸ガス0.1〜45
mol%を含み、好ましくはハイドロフルオロカーボン1
0〜70 mol%、炭化水素10〜50 mol%及び炭酸ガ
ス0.1〜40 mol%を含む。
【0016】発泡ガスにおいて、ハイドロフルオロカー
ボンの配合量が75 mol%を越えたり、炭化水素の配合
量が7 mol%未満であったりすると、得られる硬質ウレ
タンフォームの表面に凹凸が発生し外観不良となると共
に脱型までの時間が長くなり、品質及び生産性が低下す
るため好ましくない。また、炭化水素の配合量が60mo
l%を越えると圧縮強度の低下により成形品が収縮する
ため好ましくない。また、炭酸ガスの配合量が45 mol
%を越えると熱伝導率が増大し断熱性能が低下し、配管
中の低温流体の蒸発量が大きくなることで装置の運転負
荷も大きくなるため好ましくない。
【0017】上記硬質ウレタンフォーム用発泡ガスは、
例えば、硬質ウレタンフォーム用発泡剤をポリイソシア
ネートと接触させること、又はハイドロフルオロカーボ
ン、炭化水素及び炭酸ガスを特定割合で混合すること等
により得られる。
【0018】硬質ウレタンフォーム用発泡剤は、ハイド
ロフルオロカーボン8〜75 mol%、炭化水素7〜60
mol%及び水0.1〜45 mol%を含み、好ましくはハ
イドロフルオロカーボン10〜70 mol%、炭化水素8
〜55 mol%及び水5〜40mol%を含むものである。
発泡剤に用いられるハイドロフルオロカーボン及び炭化
水素は上記発泡ガスで用いられたものと同様のものを用
いることができる。発泡剤の配合比率を該範囲内とする
ことにより、ポリイソシアネートが発泡剤中の水に比べ
て過剰に存在する通常の条件下で、発泡後に生成する発
泡ガスに含まれるハイドロフルオロカーボン、炭化水素
及び炭酸ガスの含有量を発泡ガスに好ましい上記範囲内
のものとすることができる。
【0019】本発明に係る断熱配管用硬質ウレタンフォ
ームは、ポリイソシアネート、ポリオール及び発泡剤を
含む原料組成物を、発泡硬化させ、養生して得られたも
のであり、上記発泡ガスを内部のセルに含むものであ
る。ここで用いられる発泡剤としては、例えば上記のも
のが挙げられる。なお、本発明において硬質ウレタンフ
ォームとは、通常のウレタンフォームに加え、ポリイソ
シアネートの三量化反応によって生成したイソシアヌレ
ート環が樹脂の化学構造中に導入されたもののフォー
ム、いわゆるポリイソシアヌレートフォームをも含む意
味で用いる。
【0020】本発明で用いられるポリイソシアネートと
しては、特に限定されず従来公知のもののいずれも用い
ることができる。このうち、ポリメリックMDI及びポ
リメリックMDIベースプレポリマーは、低揮発性なの
で取扱性がよく、また生成した硬質ウレタンフォームの
圧縮強さ、引っ張り強さ等の低温物性が優れるため好ま
しい。ポリイソシアネートは、上記のものの1種又は2
種以上を組み合わせて用いることができる。
【0021】本発明で用いられるポリオールとしては、
特に限定されず従来公知のもののいずれも用いることが
できる。このうち、末端基として活性水素を有し、官能
基2以上、ヒドロキシル当量70〜400のポリオール
が好ましい。このようなポリオールとしては、例えば、
シュークローズ、ソルビトール等の多価アルコールにプ
ロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加し
たポリエーテルポリオール、ポリカルボン酸とエチレン
グリコール等の多価アルコールとの縮合反応により生成
したポリエステルポリオール、回収PET等を利用した
芳香族ポリエステルポリオール等が挙げられる。ポリオ
ールは、上記のものの1種又は2種以上を組み合わせて
用いることができる。
【0022】なお、断熱配管用硬質ウレタンフォームの
製造の際に用いる原料組成物には、必要によりさらに触
媒、整泡剤、難燃剤等を配合してもよい。触媒として
は、例えば、第3級アミン類や有機金属塩等公知のもの
が挙げられ、これらを1種又は2種以上組み合わせて用
いることができる。整泡剤としては、例えば、シリコー
ン系界面活性剤が挙げられる。難燃剤としては、例え
ば、トリスクロロプロピルホスフェート(TCPP)が
挙げられる。
【0023】上記原料組成物は、少なくともポリイソシ
アネート、ポリオール及び発泡剤を含み、さらに必要に
より触媒、整泡剤、難燃剤等を配合したものであるが、
これらの原料の配合の順番や混合の仕方は特に限定され
ない。ただし、原料のうち水を含むものがある場合に
は、その原料については発泡前にポリイソシアネートと
接触して反応しないようにする必要がある。例えば、ポ
リイソシアネートをI成分液、ポリイソシアネート以外
の成分を含む混合物をR成分液として発泡前に別々に保
存しておき、発泡の際に混合させるようにする必要があ
る。なお、発泡剤中の水の全量を発泡ガスの炭酸ガスと
して用いる場合には、ポリイソシアネートのモル数が発
泡の際に配合される水のモル数と等量又はこれより多く
存在する条件にする必要がある。
【0024】原料組成物を発泡させる方法としては、例
えば、高圧発泡機を用いる方法が挙げられる。原料組成
物を発泡させた後は、これを、例えば鉄製の中空円筒状
クローズドモールド等の型に注入して、硬化するまで養
生すれば、本発明に係る断熱配管用硬質ウレタンフォー
ムが得られる。発泡したウレタン原料組成物をモールド
内に注入してから脱型するまでに要する時間、すなわち
脱型時間は、通常45分以下、好ましくは40分以下で
ある。
【0025】上記本発明に係る断熱配管用硬質ウレタン
フォームは、上記組成の発泡ガスをセル中に含む。この
ため、製造時や廃棄時においてオゾン破壊能のあるハイ
ドロクロロフルオロカーボンを放出しないと共に、成形
品の表面に凹凸がなく、断熱性、圧縮強さ等に優れる。
本発明に係る断熱配管用硬質ウレタンフォームは、圧縮
強さが20N/cm2 以上であり、熱伝導率が0.021 W
/m・K 以下である。
【0026】上記本発明に係る断熱配管用硬質ウレタン
フォームは、肉厚の円筒体を軸方向に沿って分割した形
状を有するものである。本発明において、肉厚の円筒体
の形状としては、配管を被覆するように付設できる形状
や肉厚であればよく特に限定されない。例えば、円筒体
の形状としては、断面が真円の筒状体以外に、断面が楕
円の筒状体や断面が角部が丸みを帯びた多角形の筒状体
が挙げられる。
【0027】また、肉厚の円筒体を軸方向に沿って分割
した形状としては特に限定されず、例えば該円筒体を軸
方向に沿って均等に2分割、3分割又はそれ以上に分割
してもよく、また分割の仕方も均等でなくてもよい。こ
のように肉厚の円筒体を軸方向に沿って分割した形状の
ものであると、硬質ウレタンフォームの製造が容易であ
ると共に配管に組付けることが容易となるため好まし
い。このうち、円筒体を軸線方向に沿って均等に2分割
したものであると、硬質ウレタンフォームを配管に特に
組付け易いため好ましい。肉厚としては、通常10mm以
上、好ましくは15〜150mmである。本発明に係る断
熱配管用硬質ウレタンフォームには、表面に凹凸がな
く、断熱性及び圧縮強さ等に優れるため、配管に強く密
着した構造を容易に形成できる。
【0028】また、本発明に係る断熱配管用硬質ウレタ
ンフォームには少なくとも外表面が防湿材で被覆されて
いると、硬質ウレタンフォームの防湿性及び耐侯性が高
くなると共に、フォーム内ガスの漏洩防止、表面保護の
機能等を付与できるため好ましい。防湿材としては、例
えば、金属フィルム、プラスチックフィルム、クラフト
紙、アスファルト含浸紙、布、不織布、鋼板又はこれら
の2種以上を積層したものが挙げられる。このうち、ア
ルミ箔とPETシートとを積層した2層構造のものは、
柔軟性があり、表面保護性が高いため好ましい。防湿材
は、断熱配管用硬質ウレタンフォームの少なくとも外表
面を被覆していればよく、必要によりさらに内表面を被
覆していてもよい。防湿材を硬質ウレタンフォームに固
定する方法としては、例えば、防湿材を硬質ウレタンフ
ォームと一体成形する方法が挙げられる。本発明に係る
断熱配管用硬質ウレタンフォームは、硬質ウレタンフォ
ームのみがモールド成形されたもの又は硬質ウレタンフ
ォームと防湿材とがモールド成形により一体成形された
ものの1種又は2種を組み合わせて用いることができ
る。2種を組み合わせて用いる場合は、配管にまず硬質
ウレタンフォームのみがモールド成形されたものを装着
し、さらにこの周囲に硬質ウレタンフォームと防湿材と
がモールド成形により一体成形されたものを防湿材を外
側にして被覆するように装着すると、防湿材の有するフ
ォーム内ガスの漏洩防止等の効果を十分に発揮できて好
ましい。
【0029】本発明に係る断熱配管構造体は、配管の周
囲に上記硬質ウレタンフォームを配置したものである。
本発明で用いられる配管としては特に限定されず、金属
製、プラスチック製等いずれの配管でもよい。また、配
管の形状についても特に制限されるものではない。ま
た、配管の周囲に硬質ウレタンフォームを配置する態様
としては、硬質ウレタンフォームを配管の周囲に接着剤
等で接着する態様が挙げられる。ただし、本発明に係る
断熱配管構造体は、硬質ポリウレタンフォームが配管に
対して密着性に優れるため、接着剤等を用いなくても優
れた断熱性能を得ることができる。また、硬質ウレタン
フォームは接合部が隣接する硬質ウレタンフォームの接
合部とずれるようにすると、熱が接合部を介して伝導し
難いことから断熱性能により優れるため好ましい。
【0030】本発明に係る断熱配管用硬質ウレタンフォ
ームは、例えば、LPG、LNG等の低温流体の配管等
に断熱性を付与するための成形断熱材として使用でき
る。本発明に係る断熱配管構造体は、例えば、LPG、
LNG等の低温流体の配管等に断熱性を付与するための
断熱配管構造体として使用できる。
【0031】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。
【0032】本発明の実施例及び比較例で用いた化合物
及び防湿材は、以下のとおりである。 ・ポリオールA:シュークローズ系ポリエーテルポリオ
ール、水酸基価450mgKOH/g 、官能基数6 ・ポリオールB:グリセリン系ポリエーテルポリオー
ル、水酸基価450mgKOH/g 、官能基数3 ・ポリオールC:芳香族アミン系ポリエーテルポリオー
ル、水酸基価450mgKOH/g 、官能基数4 ・ポリイソシアネートA:ポリメリックMDI系ポリイ
ソシアネート(ポリメチレンポリフェニルポリイソシア
ネート)、NCO含有率31% ・整泡剤:シリコーン系界面活性剤「B8404」(ゴ
ールドシュミット株式会社製) ・難燃剤:トリスクロロプロピルホスフェート(TCP
P) ・HFC−245fa:1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロ
パン ・HFC−134a:1,1,1,2-テトラフルオロエタン ・防湿材:PETシートとアルミ箔が積層された2層シ
ート
【0033】実施例1 〔硬質ウレタンフォームの作製〕まず、2個組み合わせ
ると外径415mm×内径265mm×軸方向長さ800mm
の中空円筒が得られるような軸方向に沿って半分に分割
された形状のクローズドモールドを準備し、外径を構成
する曲面に沿って防湿材を配置した。次に、表1に示す
ように、ポリオールA80重量部、ポリオールC20重
量部、整泡剤2重量部、触媒として第3級アミン0.7
重量部及び有機錫化合物0.01重量部、難燃剤15重
量部、HFC−245fa6.0重量部、ジクロロメタ
ン17.0重量部及び水2.8重量部を攪拌混合してポ
リオール原液(R成分液)を調製した後、R成分液とポ
リイソシアネートA(I成分液)とを高圧発泡機により
攪拌混合して発泡させた。さらに、該発泡したウレタン
原料組成物を、上記クローズドモールド内に注入して硬
化させ、養生後脱型して、2個組み合わせると外径41
5mm×内径265mm×軸方向長さ800mmの中空円筒が
得られるような軸方向に沿って半分に分割された形状を
有すると共に外周側に防湿材が一体成形された硬質ウレ
タンフォームを得た。得られた硬質ウレタンフォームの
脱型時間を表3に示す。なお、脱型時間とは、発泡した
ウレタン原料組成物をクローズドモールド内に注入して
から脱型するまでに要した時間である。また、硬質ウレ
タンフォームについて、発泡ガス中の各成分の含有量、
成形品の表面状態、成形品の変形、密度、圧縮強さ、熱
伝導率を測定した。結果を表2及び表3に示す。成形品
の表面状態及び成形品の変形の評価基準は以下のとおり
である。 (成形品の表面状態の評価基準) ○:凹凸がなく外観が良好、×:凹凸があり外観が不良 (成形品の変形の評価基準) ○:変形なし、×:著しい変形あり 〔断熱配管構造体の作製〕上記硬質ウレタンフォームを
用いて図1に示すような断熱配管構造体を作製した。ま
ず、上記防湿材3と一体成形された硬質ウレタンフォー
ム2を2個組み合わせて配管1の周囲を被覆するように
装着し、これを配管1の軸方向に間断なく装着した。さ
らに、外装材4で被覆し固定して断熱配管構造体10を
形成した。なお、説明の都合上、防湿材3及び外装材4
の一部を切り欠いて示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】実施例2〜3 ウレタン原料組成物の配合等を表1に示すように変えた
以外は実施例1と同様に硬質ウレタンフォームを得、実
施例1と同様に脱型時間、発泡ガス中の各成分の含有
量、成形品の表面状態、成形品の変形、密度、圧縮強
さ、熱伝導率を測定した。結果を表2〜表3に示す。
【0038】
【発明の効果】本発明に係る断熱配管用硬質ウレタンフ
ォームは、発泡剤成分としてオゾン破壊能を有するため
規制対象物質であるHCFC−141bを用いることな
く得られ、モールド成形品の表面に凹凸が生じたり成形
品に変形の生じることが極めて少ない上、断熱性能及び
圧縮強度に優れる。また、製造の際の脱型時間が短いた
め製造コストが低い。また、本発明に係る断熱配管構造
体は、硬質ウレタンフォームの表面に凹凸や変形の生じ
ることが極めて少ないため、硬質ウレタンフォームと配
管との密着性に優れるため、低温流体輸送配管用の断熱
配管構造体としてに好ましく用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る断熱配管用硬質ウレタンフォーム
を用いた断熱配管構造体を示す一部切り欠きのある模式
的な斜視図である。
【符号の説明】
1 配管 2 硬質ウレタンフォーム 3 防湿材 4 外装材 10 断熱配管構造体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 瀬川 美能留 神奈川県横浜市鶴見区大黒町1−70 ニチ アス株式会社鶴見研究所内 (72)発明者 友末 洋一 神奈川県横浜市鶴見区大黒町1−70 ニチ アス株式会社鶴見研究所内 Fターム(参考) 3H036 AA01 AB18 AB25 AC02 AE13 4F074 AA78 AA80 AD16 AG10 BA35 BA43 BA53 BA86 BA95 BC05 CA23 CA25 DA02 DA08 DA15 DA32 4J034 DA01 DB03 DB07 DF01 DF16 DF22 DG04 DG14 DG15 HA01 HA06 HC12 HC35 HC63 HC67 HC71 NA02 NA06 NA08 PA05 QB16 QC01 QD03 RA10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハイドロフルオロカーボン8〜75 mol
    %、炭化水素7〜60mol%及び炭酸ガス0.1〜45
    mol%を含む硬質ウレタンフォーム用発泡ガスを内部に
    含む硬質ウレタンフォームであって、肉厚の円筒体を軸
    方向に沿って分割した形状のものであることを特徴とす
    る断熱配管用硬質ウレタンフォーム。
  2. 【請求項2】 前記ハイドロフルオロカーボンが1,1,1,
    2-テトラフルオロエタン、1,1,1,3,3-ペンタフルオロプ
    ロパン及び1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタンからなる群
    より選択される1種又は2種以上であることを特徴とす
    る請求項1記載の断熱配管用硬質ウレタンフォーム。
  3. 【請求項3】 前記炭化水素が沸点20〜50℃の塩素
    化炭化水素であることを特徴とする請求項1又は2記載
    の断熱配管用硬質ウレタンフォーム。
  4. 【請求項4】 ポリイソシアネート、ポリオール及び発
    泡剤を含む原料組成物をモールド内に供給し、発泡硬化
    させ、養生する断熱配管用硬質ウレタンフォームの製造
    方法であって、前記発泡剤が、ハイドロフルオロカーボ
    ン8〜75 mol%、炭化水素7〜60 mol%及び水0.
    1〜45 mol%を含むことを特徴とする断熱配管用硬質
    ウレタンフォームの製造方法。
  5. 【請求項5】 配管の周囲に請求項1〜3のいずれか1
    項記載の硬質ウレタンフォームを配置したことを特徴と
    する断熱配管構造体。
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