JP2002168301A - 歯付ベルト - Google Patents

歯付ベルト

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JP2002168301A JP2000363925A JP2000363925A JP2002168301A JP 2002168301 A JP2002168301 A JP 2002168301A JP 2000363925 A JP2000363925 A JP 2000363925A JP 2000363925 A JP2000363925 A JP 2000363925A JP 2002168301 A JP2002168301 A JP 2002168301A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 歯部の表面に繊維材料からなる歯布を被覆し
た歯付ベルトにおいて、、前記繊維材料の摩擦抵抗を長
期に渡って低減させ、耐久性の優れた歯付ベルトを提供
する。 【解決手段】 前記歯付ベルトAにおいて、前記繊維材
料の表裏面及び繊維間に、少なくともフッ素樹脂を含む
粉末状減摩材が集束するように、樹脂系接着成分22
と、ゴム成分21と、前記フッ素樹脂粉末23を含む粉
末状減摩材とが前記繊維材料の表裏面及び繊維間に含浸
付着されており、さらにベルト背部に埋設された心線1
が直径5〜10μmの高強度ガラス繊維フィラメントを
束ねてストランドを形成し、ストランドを集めて下撚り
した子縄を形成した後、該子縄を集めて逆方向へ所定の
撚数にて上撚してなる直径が1.1mm〜1.5mmで
ある心線1を有したものが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、自動車の
内燃機関のオーバーヘッドカムシャフトの駆動に用いら
れる歯付ベルトに関し、特に高負荷伝達性と耐屈曲疲労
性、しかも耐摩耗性及び耐熱性に優れた歯付ベルトに関
する。
【0002】
【従来の技術】自動車用エンジンのカム軸及びインジェ
クションポンプの駆動用歯付ベルト(タイミングベル
ト)においては、エンジンの高出力化やエンジンルーム
のコンパクト化に伴い使用条件が従来より一層厳しくな
り、更なる耐久性の向上が要求されてきている。また、
一般産業用機械の同期伝動を必要とする動力伝達用歯付
ベルト、小型機械に用いられる正確な位置決め精度を要
求される搬送用歯付ベルトにおいては、ベルトの取り替
え周期の延長が要求されるようになっている。
【0003】このような歯付ベルトの故障形態は、心線
の疲労によるベルトの切断と過負荷や歯布摩耗による歯
欠けに大別される。心線の疲労による切断に対しては、
アラミド心線や高強度ガラスの細径心線の使用、耐熱性
に優れる水素化ニトリルゴム(H−NBR)組成物の使
用、エンジン側の改良としてベルト張力を始動時及び走
行時共に一定に保つオートテンショナーの使用などによ
り改良され、切断故障の発生は減少している。
【0004】しかし、歯欠けの発生については、高強力
タイプのナイロン6−6、アラミド繊維を使用した歯布
の使用などの対策が施されているものの、未だ十分では
ない。そこで、歯布を被覆した歯付ベルトの耐歯欠け性
を更に向上させるために、歯布表面の低摩擦係数化を図
ることが有力視されている。EP0662571B1に
は、歯布の織物層の外側にフッ素樹脂を含むポリマーマ
トリックス層を吹き付け又は塗布によりコーティングす
る歯付ベルトが提案されている。このフッ素樹脂は、特
殊なポリマーマトリックス内に境界層無しに結合されて
いる。そして、このポリマーマトリックスを歯布に結合
させる。しかしながら、フッ素樹脂がポリマーマトリッ
クスに強固に結合されているため、フッ素樹脂がマトリ
ックスに囲われたままになって、フッ素樹脂による摩擦
係数低減作用が十分発揮できなくなるという問題点があ
った。また、ポリマーマトリックスの材質的制限から、
含有できるフッ素樹脂量が少なく、ポリマーマトリック
ス層の厚みも薄くなり、フッ素樹脂による耐歯欠け性の
向上が十分ではないという問題点があった。
【0005】また、特開平7−151190号には、歯
布の表面及び内部に繊維化したフッ素樹脂を含むゴム混
合物を含浸させ、歯布の裏面を接着層を介してベルト本
体のゴム層に結合する歯付ベルトが提案されている。ゴ
ム混合物中のフッ素樹脂を混練工程等により繊維化する
のは、ゴム混合物中のフッ素樹脂が異物化してゴム混合
物の強度を低下させないためである。しかし、ゴム混合
物中で繊維化したフッ素樹脂は、摩擦面に露出する機会
が少なく、フッ素樹脂による摩擦係数低減作用が十分で
はなくなるという問題点があった。また、フッ素樹脂を
繊維化して異物化させずに強度を維持するために、歯布
に含浸させるゴム100質量部に対して1〜30質量部
程度のフッ素樹脂しか含有させることができず、耐歯欠
け性の向上が十分ではないという問題点があった。
【0006】また、OHC軸駆動用の歯付ベルトは、自
動車のエンジンルームという高温下において、高速でか
つ高負荷で走行される。しかも、内燃機関の高性能化に
伴い、歯付ベルトは、狭小なスペースに配置され、小径
のプーリに巻き掛けられて走行されている。歯付ベルト
内には、通常、幅方向に所定の間隔をあけて、心線が配
設されているが、プーリ径が小さくなると、該心線はプ
ーリに沿うように屈曲されて走行される為、十分な可撓
性及び柔軟性を有していないと短時間の走行により破断
するおそれがある。従来、歯付ベルトの心線は、例えば
特開昭62−159827号公報に開示されているよう
に、Eガラス繊維(汎用性無アルカリガラス繊維)フィ
ラメントを束ねて撚り合わせて使用されている。従来の
心線は通常、直径9μmのEガラス繊維フィラメント
を、通常、レゾルシン・ホルマリン樹脂ラテックス混合
物(以下RFLという)にて含浸処理して得たストラン
ドを、撚り合わせ条件3/13(ガラス繊維フィラメン
トを束ねたストランド3本を下撚りして子縄を形成し、
13本の子縄を上撚りすること)で撚り合わせたもの等
が使用されている。
【0007】このような従来の心線を用いた歯付ベルト
では、近年の内燃機関の高性能化による厳しい条件に対
応できなくなりつつあり、歯付ベルトの寿命が短くなる
傾向にある。このため、近時、内燃機関自体の性能が向
上し、寿命も長くなりつつあるのに対し、歯付ベルトは
寿命がそれほど向上せず、例えばOHC駆動用に用いら
れる歯付ベルトの取り替えは従来よりも頻繁に行わなけ
ればならない。また、歯付ベルトを高温下で、径が小さ
いプーリの外径に沿って高速回転させれば、心線を構成
する繊維同士の摩擦による発熱が歯付ベルト内部に蓄積
し、帆布とゴムの接着、帆布自体への悪影響、ゴム自体
への悪影響を与える為、歯付ベルトの寿命を著しく低下
させるという問題もある。
【0008】そこで、実公平5−44607にあるよう
に、直径6〜8μmの直径の高強度ガラス繊維フィラメ
ントをEガラス繊維と同様にRFL処理した後、束ねて
ストランドを形成し、所定本のストランドを7.2〜
8.8回/10cmの撚り数にて上撚りしてなる心線を
有する歯付ベルトが見出された。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、近年内燃機
関がより高性能となり、さらに高負荷となるとともに歯
付ベルトはより狭小なスペースに配置されるようになっ
てきた。このことより上記6〜8μmの直径の高強度ガ
ラス繊維フィラメントを束ねてストランドを形成した
後、所定本のストランドを7.2〜8.8回/10cm
の撚数にて下撚りして500〜800本のフィラメント
を有する子縄を形成し該子縄9〜12本を逆方向へ7.
2〜8.8回/10cmの撚り数にて上撚りしてなる心
線を用いた歯付ベルトを使用しても、高負荷で使用され
た場合心線の伸びが発生し、ベルトが伸びることでプー
リとのかみ合いが悪くなり、ベルト歯の異常摩耗により
早期歯欠けが発生した。さらに通常の負荷でもベルト幅
を細くした場合、単位幅当りに掛かる負荷が大きくな
り、同様に早期歯欠けが発生した。さらに、歯布として
従来ナイロン製の歯布を使用していたが、高負荷で使用
する場合、ベルトの初張力を高張力で設定するためにナ
イロン製では耐摩耗性が不足し、早期に歯底摩耗が発生
し、やがて歯欠けによるベルト寿命となっていた。
【0010】本発明は、上記問題に鑑みてなされたもの
であって、長手方向に沿って所定間隔で配置した複数の
歯部と、心線を埋設した背部を有し、上記歯部の表面に
繊維材料からなる歯布を被覆した歯付ベルトにおいて、
前記繊維材料に、フッ素樹脂粉末又はフッ素樹脂粉末以
外の減摩材を摩擦係数低減作用が発揮されやすい形態に
して大量に含有させ、前記繊維材料の摩擦抵抗を長期に
わたって低減させる歯付ベルトを提供することを目的と
する。また、ベルトに高負荷がかかる場合、又、エンジ
ンルームのコンパクト化の為にベルト幅を小さくする場
合等に、ベルトの歯とプーリの歯溝がかみ合い不良を起
こさず、耐久性の優れた歯付ベルトを提供することも目
的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、ベルト本体に
被覆される繊維材料に、樹脂系接着成分と、ゴム成分
と、フッ素樹脂粉末を含む粉末減摩材との混合物を含浸
付着させて、フッ素樹脂粉末を前記繊維材料の表裏面及
び繊維間に集束させ、多量のフッ素樹脂粉末を含有させ
ることができるとともに、フッ素樹脂粉末が摩擦面に対
して露出する機会が増大し、フッ素樹脂粉末による摩擦
係数低減作用を確実に発揮できる、という知見を得て完
成されたものである。
【0012】すなわち、本件発明は、長手方向に沿って
所定間隔で配置した複数の歯部と、心線を埋設した背部
を有し、上記歯部の表面に繊維材料からなる歯布を被覆
した歯付ベルトにおいて、前記繊維材料の表裏面及び繊
維間に、少なくともフッ素樹脂粉末を含む粉末状減摩材
が集束するように、樹脂系接着成分と、ゴム成分と、前
記フッ素樹脂粉末を含む粉末状減摩材とが前記繊維材料
の表裏面及び繊維間に含浸付着されており、さらに前記
心線が直径5〜10μmの高強度ガラス繊維フィラメン
トを束ねてストランドを形成し、ストランドを集めて下
撚した子縄を形成したのち、該子縄を集めて逆方向へ所
定の撚数にて上撚してなる直径が1.1〜1.5mmで
ある心線を有することを特徴とする歯付ベルトである。
【0013】請求項1に記載された発明によると、前記
繊維材料の表裏面及び繊維間に、少なくともフッ素樹脂
粉末を含む粉末状減摩材が集束するように、樹脂系接着
成分と、ゴム成分と、前記フッ素樹脂粉末を含む粉末状
減摩材とが前記繊維材料の表裏面及び繊維間に含浸付着
されており、さらに前記心線が直径5〜10μmの高強
度ガラス繊維フィラメントを束ねてストランドを形成
し、ストランドを集めて下撚した子縄を形成したのち、
該子縄を集めて逆方向へ所定の撚数にて上撚してなる直
径が1.1〜1.5mmである心線を有する歯付ベルト
とすることによって、前記歯布の繊維材料の内部迄大量
のフッ素樹脂粉末を含んだゴム成分及び樹脂系接着成分
を位置させることができ、ベルト走行中の摩擦係数を走
行中継続して低減させることができ、さらにベルトの引
張り強さ及びベルトの引張弾性率が上昇し高負荷又はベ
ルト幅に対して過剰な負荷で走行させてもベルト伸びが
発生することなく、長時間走行してもベルトとプーリの
良好なかみ合いを保ち、早期寿命となることはない。
【0014】請求項2に記載の発明は、前記樹脂系接着
成分及びゴム成分は、レゾルシン−ホルマリン−ゴムラ
テックス処理液を乾燥して形成された請求項1記載の歯
付ベルトである。
【0015】請求項2に記載の発明によると、前記樹脂
系接着成分及びゴム成分がレゾルシンーホルマリンーゴ
ムラテックス処理液を乾燥して形成された請求項1に記
載の歯付ベルトであることから、繊維材料の表裏面及び
繊維間に前記粉末状減摩材が十分集束して付着させるこ
とができる。
【0016】請求項3に記載の発明は、前記フッ素樹脂
粉末は、前記ゴム成分100質量部に対し30〜200
質量部添加され、その平均粒子径は、100μm以下で
あり、前記混合物は、前記繊維材料質量の5〜40%含
浸付着している請求項1又は2に記載の歯付ベルトであ
る。
【0017】請求項3に記載の発明によると、前記フッ
素樹脂粉末が前記ゴム成分100質量部に対し30〜2
00質量部添加され、その平均粒子径が100μm以下
であり、前記混合物が、前記繊維材料質量の5〜40%
含浸付着していることから、繊維材料のベルト本体等へ
の接着性を良好に維持でき、さらに摩擦係数低減効果も
十分に保持できる。
【0018】請求項4に記載の発明は、前記フッ素樹脂
粉末が前記接着成分及び前記ゴム成分と結合していない
請求項1から3のいずれかに記載の歯付ベルトにある。
さらに請求項5に記載の発明は、前記混合物を含浸付着
した前記繊維材料に、さらにイソシアネート化合物を含
んだゴム配合物を第1ゴム層として形成させた請求項1
から4のいずれかに記載の歯付ベルトにある。
【0019】請求項4及び請求項5に記載の発明による
と、前記フッ素樹脂粉末が前記接着成分及び前記ゴム成
分と結合していなく、さらに前記混合物を含浸付着した
前記繊維材料に、さらにイソシアネート化合物を含んだ
ゴム配合物を第1ゴム層として形成させた歯付ベルトと
することによって、ゴム成分及び樹脂系接着成分と結合
しないフッ素樹脂粉末の保持を確実にするという作用を
有する。さらに請求項5に記載の発明によると、ベルト
本体と歯布との接着力を高め、ベルト走行中に歯布がベ
ルト本体から剥離を起こすことを防ぐ。
【0020】請求項6に記載の発明は、前記第1ゴム層
を含浸形成した前記繊維材料に、さらにフッ素樹脂粉末
又はフッ素樹脂粉末以外の減摩材を配合した第2ゴム層
を形成させた請求項5に記載の歯付ベルトにある。
【0021】請求項6に記載の発明によると、前記第1
ゴム層を含浸形成した前記繊維材料に、さらにフッ素樹
脂粉末又はフッ素樹脂粉末以外の減摩材を配合した第2
ゴム層を形成させた請求項5に記載の歯付ベルトである
ことから、第2ゴム層は摩擦係数低減効果を有する表層
として機能する。
【0022】請求項7に記載の発明は、前記減摩材がグ
ラファイトである請求項6に記載の歯付ベルトにある。
【0023】請求項7に記載の発明によると、前記減摩
材としてグラファイトを使用することにより、グラファ
イトはゴム成分との馴染みも良く、耐久性を有した減摩
材として有効である。
【0024】請求項8に記載の発明は、前記第1ゴム層
及び前記第2ゴム層のゴム成分は、前記ベルト本体の前
記ゴム配合物と同種である請求項1から7のいずれかに
記載の歯付ベルトにある。
【0025】請求項8に記載の発明によると、前記第1
ゴム層及び前記第2ゴム層のゴム成分が、前記ベルト歯
部の前記ゴム配合物と同種である請求項6又は7に記載
の歯付ベルトであることから、第1ゴム層と第2ゴム層
間の接着性が良く、剥離等を起こさない。
【0026】請求項9に記載の発明は、ベルトの歯底面
から心線の中心に到る距離であるPLDが0.75〜
1.00mmである請求項1〜8のいずれかに記載の歯
付ベルトである。
【0027】請求項9に記載の発明によると、PLDを
0.75〜1.00mmに保つことによって心線の直径
が大きくなった場合でも歯布の厚みを薄くする必要が無
く、歯布が早期に摩滅するという不具合は発生しない。
【0028】請求項10に記載の発明は、上記歯布が少
なくとも緯糸中にアラミド繊維を含んだ請求項1〜9の
いずれかに記載の歯付ベルトにある。
【0029】請求項10に記載の発明によると、上記歯
布が少なくとも緯糸中にアラミド繊維を含んだ歯付ベル
トにあることから、歯布が早期に摩滅することはなく、
早期寿命となることはない。
【0030】請求項11に記載の発明は、長手方向に沿
って所定間隔で配置した複数の歯部と、心線を埋設した
背部を有し、上記歯部の表面に繊維材料からなる歯布を
被覆した歯付ベルトにおいて、前記繊維材料の表裏面及
び繊維間に、少なくともフッ素樹脂粉末を含む粉末状減
摩材が集束するように、樹脂系接着成分と、ゴム成分
と、前記フッ素樹脂粉末を含む粉末状減摩材とが前記繊
維材料の表裏面及び繊維間に含浸付着されており、さら
に前記心線が直径5〜10μmの高強度ガラス繊維フィ
ラメントを束ねてストランドを形成し、該ストランドを
集めて10〜16回/10cmの撚り数にて下撚りして
400〜800本のフィラメントを有する子縄を形成
し、該子縄15〜25本を逆方向へ5〜10回/10c
mの撚数にて上撚してなる直径が1.1〜1.5mmで
ある心線を有し、さらに該歯布が緯糸中に少なくともア
ラミド繊維を含んでいる歯付ベルトである。
【0031】請求項11に記載の発明によると、前記繊
維材料の表裏面及び繊維間に、少なくともフッ素樹脂粉
末を含む粉末状減摩材が集束するように、樹脂系接着成
分と、ゴム成分と、前記フッ素樹脂粉末を含む粉末状減
摩材とが前記繊維材料の表裏面及び繊維間に含浸付着さ
れており、さらに前記心線が直径5〜10μmの高強度
ガラス繊維フィラメントを束ねてストランドを形成し、
該ストランドを集めて10〜16回/10cmの撚り数
にて下撚りして400〜800本のフィラメントを有す
る子縄を形成し、該子縄15〜25本を逆方向へ5〜1
0回/10cmの撚数にて上撚してなる直径が1.1〜
1.5mmである心線を有し、さらに該歯布が緯糸中に
少なくともアラミド繊維を含んでいる歯付ベルトである
ことから、請求項1に記載の作用に加えて、所定径の高
強度ガラス繊維フィラメントを所定の条件で撚り合わせ
た心線であって、上撚りとして下撚りを施した400〜
800本のフィラメントを有する子縄15〜25本を下
撚りとは逆方向に5〜10回/10cmの撚数にて上撚
りして直径を1.1〜1.5mmの心線としたことで、
よりベルトの引張り強さ及びベルトの引張弾性率が上昇
し高負荷又はベルト幅に対して過剰な負荷で走行させて
もベルト伸びが発生することなく、長時間走行してもベ
ルトとプーリの良好なかみ合いを保ち早期寿命となるこ
とはない。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は、歯付ベルトの歯面に被覆さ
れた繊維材料(歯布)の拡大断面図であり、図2は、歯
付ベルトの構造を示す斜視図であり、図3は歯付ベルト
の歯面に被覆された繊維材料(歯布)の断面の拡大写真
を示す図である。
【0033】図2において、歯付ベルトAは、長手方向
に沿って所定間隔で配置した複数の歯部3と、歯部3と
連続する背部2と、背部2に埋設された心線1と、歯部
2の表面に被覆された歯布4とを有する構造である。背
部2と歯部3は、ゴム配合物9で形成されたベルト本体
を構成する。また、歯布4は、ベルトの長手方向に延在
する緯糸7と、ベルトの幅方向に延在する経糸8とを織
成して成る繊維材料を基材として構成される。
【0034】図1に示されるように、歯付ベルトに於け
る歯布4は、緯糸7と経糸8とを織成してなる繊維材料
の表面と裏面と繊維間にフッ素樹脂粉末が集束するよう
に、ゴム成分21と、樹脂系接着成分22と、フッ素樹
脂粉末23とからなる混合物24が含浸形成され、好ま
しくは第1層として第1ゴム層5が更に形成され、より
好ましくは第2層として第2ゴム層6が更に形成されて
なる。
【0035】心線1は、従来使用されているEガラス繊
維フィラメント(汎用性無アルカリガラス繊維フィラメ
ント)に替えて、高強度ガラス繊維フィラメントを所定
条件に撚り合わせて使用される。高強度ガラス繊維は、
Eガラス繊維に比べ、SiO 2成分、Al23成分、M
gO成分の含有割合を増加させて、CaO成分、B2 3
成分の含有割合を減少させたガラス繊維である。その成
分表は表1に示す。その結果、表2に示すように、Eガ
ラス繊維に比べて、引張り強さ、引張り弾性率が著しく
向上する。このようなガラス繊維を高強度ガラス繊維と
いう。高強度ガラス繊維としては、Uガラス繊維(日本
硝子(株))、Tガラス繊維(日東紡績(株))、Rガラス
繊維(Vetrotex Saint Gobain
社)、Sガラス繊維(Owens Corning F
iberglass社)等が挙げられる。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】本発明の歯付ベルトにおける心線1は、こ
のような高強度ガラス繊維を用いた比較的細径である直
径5〜10μm、好ましくは7μmのフィラメントを5
00〜800本程度束ねて6〜16回/10cmで下撚
りすることにより子縄を製造した後、このようにして得
られた子縄を、15〜25本束ねて、5〜10回/10
cmの撚り数にて上撚りして直径1.1〜1.5mmの
心線が形成される。上撚り数は、下撚り数の0〜10%
減が好ましい。ここで、高強度ガラス繊維のフィラメン
ト径が5μm未満では紡糸や接着処理をしにくく工数が
増える。一方上記フィラメント径が10μmを越えると
ベルト走行時に耐屈曲疲労性が極端に低下する。上記下
撚り数が6回/10cm未満ではガラス繊維間に水が入
り易くなる為耐水性が劣り、一方16回/10cmを越
えると心線強力が低下する。上撚り回数は、5回/10
cm未満ではベルトの耐屈曲疲労性に劣り、10回/1
0cmを越えると高負荷で走行させた場合、心線の伸び
が大きくなる為、プーリとのかみ合いが悪くなり、歯欠
けを起こし易くなる。一方、心線径が1.5mmを越え
ると、プーリのPLDに比べてベルトのPLDが大きく
なりすぎベルトのかみ合い状態が多角形となりベルトの
耐屈曲疲労性が低下し、ベルト寿命が短くなる。
【0039】また、自動車用歯付ベルトでは所定の張力
を受けて走行している時の仮想ピッチライン上で通常
8.0mmと9.525mmの長さの歯部ピッチを有し
ている。そのときの仮想ピッチラインとは、ベルト歯部
とプーリ溝部とがかみ合った状態で、ベルト歯底面から
ピッチライン迄の距離(PLD値)が0.686mmに
設定された仮想の距離である。
【0040】ここで、PLDは下記のように測定され
る。ベルトを幅方向に歯と平行にかつ歯底部の中央に沿
って鋭利な刃物でカットして投影機等により拡大して歯
底面からの心線の下端と上端までの距離を求め次式によ
りPLDを求める。 PLD=(a+b)/2 a:歯底面から心線の下端迄の距離 b:歯底面から心線の上端迄の距離 ベルトの幅方向に打ち込まれている全ての心線(両端の
部分的にカットされている心線を除く)の位置にて測定
し、その平均値をそのベルトの測定位置でのPLDとす
る。さらにベルトの長さ方向でベルト1本の中のPLD
の値に差がある場合を考慮すると、少なくとも等分に分
割される3箇所を同様に測定して総平均値で測定するベ
ルトのPLDとすることが望ましい。
【0041】そこで、ベルトの断面寸法では、PLDで
ある歯底面から心線中心迄の距離が走行時に0.686
mmになるように設定されるのが通常で、無張力下では
上記PLDは0.68〜0.72mmであった。
【0042】しかし、本発明における直径が1.1〜
1.5mmの高強度ガラス心線を使用すると、上記のよ
うにPLD値を0.68〜0.72mmに設定するより
もさらにPLD値を0.75〜1.00mmに設定する
方が歯布の厚みが薄くなることがない為に歯布が摩滅し
にくくなり歯付ベルトの寿命も延びる。ここで、PLD
値が0.75mmよりも小さい場合は、歯布が薄くなり
歯布摩滅が起こり歯付ベルトの寿命が短くなる可能性が
ある。一方、PLD値が1.00mmを越えると、ベル
ト歯とプーリ溝とのかみ合いが悪くなり、歯欠け或いは
歯部亀裂等の不具合が発生する。
【0043】ゴム成分21は乳化重合で得られたゴムラ
テックスを加熱し乾燥して得られたゴム固形物であり、
樹脂系接着成分22はレゾルシンとホルマリンの初期縮
合物である。前記ゴム成分21と樹脂系接着成分22
は、レゾルシン−ホルマリン−ゴムラテックス(RF
L)処理液を乾燥、加熱した後に残る固形分である。
【0044】樹脂系接着成分22は緯糸7及び経糸8の
繊維に接着している。また、ゴム成分21と樹脂系接着
成分22とで構成されるマトリックス中にはフッ素樹脂
粉末23が分散して混合されている。そして、フッ素樹
脂粉末23とゴム成分21及び樹脂系接着成分22とは
結合されておらず、フッ素樹脂粉末23の周囲の全部又
は一部に隙間が形成されている。
【0045】図3は、本発明の歯付ベルトの歯布の一部
の拡大写真を示す図である。この図3により、フッ素樹
脂粉末が各繊維の回りに集束している状態を詳細に説明
する。図3より、フッ素樹脂粉末23を含むゴム成分2
1と樹脂系接着成分22とからなる混合物24が各繊維
の表面に付着しているのが判る。この結果、フッ素樹脂
粉末23が繊維材料の表裏面及び繊維間に集束すること
ができ、歯布4の摩擦係数を低減させることができる。
なお、符号5は第1ゴム層を示す。
【0046】歯布4の緯糸7、経糸8等を形成する繊維
材料の材質としては、それぞれナイロン、アラミド、ポ
リエステル、ポリベンゾオキサゾール、綿等の何れか又
はこれらの組み合わせが採用できる。繊維の形態は、フ
ィラメント糸及び紡績糸の何れでも良く、単独組成の撚
糸又は混撚糸、混紡糸の何れであっても良い。混合物2
4のフッ素樹脂粉末23、ゴム成分21や樹脂系接着成
分22が各繊維の間にまで含浸できる程度の太さのもの
が集まった繊維が好ましい。歯付ベルトの場合、使用環
境と要求寿命により、ナイロン、アラミド等が使用され
る。VベルトやVリブドベルトの場合、通常綿糸、綿と
ポリエステルの混紡糸が使用されるが、特に高い使用温
度又は及び高負荷である場合には、ポリベンゾオキサゾ
ール繊維、ポリエチレンナフタレート等も使用される。
【0047】また、織成構成は綾織り、繻子織り、平織
り等何れでもフッ素樹脂粉末23を大量に含ませること
ができる。フッ素樹脂粉末23が分散した混合物24が
繊維材料の表裏面及び内部に効果的に含浸付着するため
には、混合物24が繊維材料の表裏面及び内部で互いに
連通状態になる程度に、糸の太さや密度を選択する。
【0048】ゴム成分21と樹脂系接着成分22とフッ
素樹脂23とからなる混合物24は、レゾルシン−ホル
マリン−ゴムラテックス(以下、RFLと略記する)処
理液に、フッ素樹脂粉末を分散混合したものを、繊維材
料を浸漬し、乾燥後加熱することにより形成することが
好ましい。
【0049】前記RFL処理液は、レゾルシンとホルマ
リンの初期縮合物とゴムラテックスとを混合したもので
あり、この場合レゾルシンとホルマリンのモル比は3/
1〜1/3にすることが接着力を高めるうえで好適であ
る。また、レゾルシンとホルマリンの初期縮合物は、こ
れをゴムラテックスのゴム分100重量部に対してその
樹脂分が5〜50重量部になるようにゴムラテックスと
混合したうえ、フッ素樹脂粉末を含む全固形濃度を10
〜40%濃度に調節する。
【0050】ゴム成分21を形成するゴムラテックスと
しては、スチレン−ブタジエン−ビニルピリジン三元共
重合体(VP)、スチレンブタジエン共重合体(SB
R)、クロロプレン(CR)、アクリロニトリルブタジ
エン共重合体(NBR)、水素添加NBR(H−NB
R)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、天然
ゴム等の一種又は二種以上のブレンド物が使用される。
【0051】自動車用歯付きベルトであって、使用環境
が100℃以上の高温で、150,000km以上の長
寿命を要求される場合、ベルト本体にH−NBRが使用
されるが、歯布に含浸付着されるRFL処理液には、H
−NBRとCSMのラテックスと、VPラテックスとの
通常のブレンド物を使用すると、長寿命を達成できる。
一方、一般産業用Vベルトであって、ベルト本体に天然
ゴム及びSBRを使用している場合、ベルト背面を被覆
する背布に含浸被覆されるRFL処理液には、VPラテ
ックス、SBRラテックス及びこれらのブレンド物を使
用することができる。
【0052】前述したゴム成分21や樹脂系接着成分2
2とも結合しないフッ素樹脂粉末23は、ポリテトラフ
ルオロエチレン、ポリトリフルオロエチレン、テトラフ
ルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、
テトラフルオロエチレン−パ−フルオロアルコキシエチ
レン共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重
合体の一種以上である。フッ素樹脂粉末23中のフッ素
原子数の割合が多い程、摩擦係数低減効果は大きい。そ
のため、同量の繊維材料への付着量を前提とした場合、
上記フッ素樹脂粉末23の中ではポリテトラフルオロエ
チレンが最も摩擦係数低減の効果が大きく歯欠け寿命が
長い。しかし、他のフッ素樹脂粉末も分子内のフッ素原
子数の割合にほぼ比例してその効果がある。
【0053】このようなフッ素樹脂粉末23は、前記R
FL処理液中のゴム成分100重量部に対して30〜2
00重量部(より好ましくは50〜200重量部)添加
し、均一に分散させた処理液とすることが好ましい。ま
た、処理液に繊維材料を浸漬し乾燥させ、浸漬前の繊維
材料の重量に対して、フッ素樹脂粉末を含む固形の混合
物24が5〜40%の付着量となるように調整すること
が好ましい。30重量部未満又は5%未満のフッ素樹脂
粉末であると、繊維材料に絡むフッ素樹脂粉末の総量が
少なく、摩擦係数低減効果が認められにくくなる。30
0重量部を越える又は40%を越えるフッ素樹脂粉末で
あると、繊維材料に絡むフッ素樹脂粉末の総量が多す
ぎ、繊維材料のベルト本体等への接着性が低下し、ベル
ト性能の低下を来す。
【0054】また、前記RFL処理液中には、フッ素樹
脂粉末以外の粉末状減摩材も同時に使用してもよい。前
記粉末状減摩材としては、層状構造のグラファイト、二
硫化モリブデン、ガラスビーズ、セラミック粉末、球状
フェノール樹脂粉末及びアラミド、ポリアミド、ポリエ
ステル、ポリベンゾオキサゾール、繊維のカット糸又は
粉末の一種以上が例示できる。特にグラファイトはゴム
成分との馴染みもよく、ベルトの耐久性をより向上させ
る。そして、前記粉末状減摩材は、前記RFL処理液中
のゴム成分100重量部に対して30〜200重量部で
あり、フッ素樹脂粉末の添加量を多くすることが好まし
い。しかし、フッ素樹脂粉末と粉末状減摩材の混合比率
には、特に制限はない。
【0055】前記混合物の繊維材料への付着量を測定す
る方法は、浸漬処理前の繊維材料の質量を秤量し質量
(W1)を計り、次にフッ素樹脂粉末を分散させたRF
L処理液に繊維材料を浸漬し、その後繊維材料をオーブ
ンに入れ質量が一定になる迄乾燥を続け、最終質量(W
2)を計り、式((W2−W1)/W1)×100
(%)で算出する方法である。
【0056】繊維材料の内部まで大量のフッ素樹脂粉末
23を絡ませるためには、粉砕又は造粒により粉粒状と
なったフッ素樹脂粉末を用い、その平均粒子径が100
μm以下(より好ましくは10μm以下)になったもの
を用いることが好ましい。100μmを越えると、RF
L処理液中にフッ素樹脂粉末が沈降し均一に分散しにく
くなり、更に混合物内におけるフッ素樹脂粉末の表面積
が減少して摩擦係数低減効果が少なくなるからである。
このような観点から、フッ素樹脂粉末は出来るだけ小さ
い粒径のもの例えば10μm以下のものが好ましい。
【0057】フッ素樹脂粉末を分散させたRFL液にて
処理された繊維材料の表面に対して、必要に応じてゴム
糊を付着させることができる。図1の例では、イソシア
ネート化合物を含んだゴム配合物の第1ゴム糊を第1ゴ
ム層5として付着させ、更にフッ素樹脂粉末又はフッ素
樹脂粉末以外の減摩材を配合したゴム配合物の第2ゴム
糊を第2ゴム層6として付着させている。なお、前記第
1ゴム層5は省略可能であり、第2ゴム層6をフッ素樹
脂粉末を含むRFL処理液で処理された繊維材料の表面
に形成することもできる。或いは第2ゴム糊としてイソ
シアネート化合物さらにはフッ素樹脂粉末又はフッ素樹
脂粉末以外の減摩材を配合したゴム配合物の第2ゴム層
6をフッ素樹脂粉末を含むRFL処理液で処理された繊
維材料の表面に形成することもできる。
【0058】第1ゴム層5は、接着力を高める中間層と
して機能し、イソシアネート化合物が接着成分として作
用する。そのため、ベルト本体と同種のゴム成分を有す
る第1ゴム糊を採用できる。この第1ゴム糊は、ベルト
本体と同種のゴム配合物をメチルエチルケトン(ME
K)、トルエン等の溶剤に溶解させ、イソシアネート化
合物を添加して処理液とし、この処理液を塗布した後乾
燥固化することにより形成される。前記処理液で使用す
るイソシアネート化合物としては、例えば4,4’−ジ
フェニルメタンジイソシアネート、トリレン2,4−ジ
イソシアネート、ポリメチレンポリフェニルジイソシア
ネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ポリアリー
ルポリイソシアネート(例えば商品名としてPAPIが
ある)等がある。このイソシアネート化合物もトルエ
ン、メチルエチルケトン等の有機溶剤に混合して使用さ
れる。また、上記イソシアネート化合物にフェノール
類、第3級アルコール類、第2級アルコール類等のブロ
ック化剤を反応させてポリイソシアネートのイソシアネ
ート基をブロック化したブロック化ポリイソシアネート
も使用可能である。
【0059】第2ゴム層6は、摩擦係数低減効果を有す
る表層として機能し、フッ素樹脂粉末又はフッ素樹脂粉
末以外の減摩材が配合されている。この第2ゴム層6
は、第1ゴム層5と同様に、ベルト本体と同種のゴム配
合物をメチルエチルケトン(MEK)、トルエン等の溶
剤に溶解させ、フッ素樹脂粉末又はフッ素樹脂粉末以外
の減摩材を添加して処理液とし、この処理液を塗布した
後乾燥固化することにより形成される。フッ素樹脂粉末
以外の減摩材としては、層状構造のグラファイト、二硫
化モリブデン、ガラスビーズ、セラミック粉末、球状フ
ェノール樹脂粉末及びアラミド、ポリアミド、ポリエス
テル、ポリベンゾオキサゾール、繊維のカット糸又は粉
末の一種以上が例示できる。特にグラファイトはゴム成
分との馴染みもよく、耐久性を有した減摩材として有効
である。
【0060】なお、ベルト本体を形成するゴム配合物の
材質には特に制限はなく、使用条件に応じて適切なもの
が適宜選択される。自動車エンジン用及び各種エンジン
用歯付ベルトの場合、耐熱性と耐油性を備えたH−NB
R、CR、CSM等が使用される。一般産業用機械に用
いる歯付ベルトには、H−NBR、CR、CSM以外
に、NBR、エチレンプロピレンジエンモノマー(EP
DM)、エチレンプロピレン共重合体(EPR)、SB
R、イソプレンゴム(IR)、天然ゴム(NR)、フッ
素ゴム、シリコンゴム等何れの場合も使用可能である。
このような歯付ベルトの場合、図1で説明した歯布の使
用が有効である。
【0061】また、一般産業用、自動車用のVベルト、
Vリブドベルトには、CR、H−NBR、CSM、N
R、SBR等のゴム配合物が使用される。このようなV
ベルト又はVリブドベルトでは、背面に背布が被覆され
る。この背布は、歯布と同様のRFL含浸付着処理を経
た後、更にその表面にゴム糊にて処理、又はゴム用カレ
ンダーロールで表面処理用ゴムをすり込むかコートする
ことにより作製される。その効果は、ベルト背面が駆動
されるプーリ又はアイドラプーリと接触することによる
磨耗性の改良による寿命の延長、更にベルト背面がプー
リと接触するときの摩擦力が低減されることによる異音
の低減である。
【0062】また、ベルト本体の内部に埋設される心線
1に制限はなく、一般にはガラス心線及びアラミド心線
が使用される。また、ポリベンゾオキサゾール、ポリパ
ラフェニレンナフタレート、ポリエステル、アクリル、
カーボン、スチールを組成とする撚コードの何れでも使
用できる。ガラス心線の組成はEガラス、Sガラス(高
強度ガラス)何れでも良く、フィラメントの太さ及びフ
ィラメントの収束本数及びストランド本数に制限されな
い。また、接着処理剤及び屈曲時のガラスフィラメント
の保護材として使用されるサイジング剤、RFL、オー
バーコート剤等にも制限されない。一方、アラミド心線
においても、材質の分子構造の違いや心線構成及びフィ
ラメントの大きさや接着処理剤の違いによっても制限さ
れない。他の組成からなる心線の撚コードについても同
様に特別の制限はない。
【0063】上述した構成を有するベルトは、ベルトの
歯面又は及び背面に被覆される繊維材料に、ゴム成分、
樹脂系接着成分及びこれらと結合しないフッ素樹脂粉末
を繊維材料の表裏面及び内部の繊維に極近い位置に位置
させることにより、大量のフッ素樹脂粉末を繊維材料に
分散させることができる。また、繊維材料中の樹脂系接
着成分は、ベルト本体等の接着性を向上させるととも
に、ゴム成分及び樹脂系接着成分と結合しないフッ素樹
脂粉末の保持を確実にするという作用を有する。そのた
め、繊維材料に含浸付着させるゴム成分は、ベルト本体
と同種である必要がなく、それぞれ使用条件に応じて適
切なものに選択できる。
【0064】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はかかる実施例に限定されるものではな
く、目的を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0065】表3に示す組成と構成の被覆用繊維材料と
して準備した。また表4に示すゴム配合物を混練した。
また、表5に示すRFL処理液を調合した。また、表6
に示すゴム糊の溶液を調合した。
【0066】
【表3】
【0067】
【表4】
【0068】
【表5】
【0069】
【表6】
【0070】実施例A 表1の繊維材料を、フッ素樹脂粉末を含むRFL処理液
に浸漬し、120℃にて乾燥後180℃にて2分間熱処
理した。次に、表4のゴム配合物を、MEK、トルエン
に溶かした後にイソシアネート化合物としてポリアリー
ルポリイソシアネート(商品名PAPI)を添加した処
理液に、RFL処理後の繊維材料を浸漬し、第1ゴム層
を形成した。更に、表6の処理液配合表に従って、表4
のゴム配合物にゴム配合物100に対してノクラックN
BC(老化防止剤)を20重量部加え、MEK、トルエ
ンに前記ゴム配合物とノクラックNBCとが前記混合液
に対して約15%となるような処理液とした上に、フッ
素樹脂粉末又はグラファイト、二硫化モリブデン等を添
加混合した処理液とした。この処理液に第1ゴム層を形
成した繊維材料を浸漬し乾燥して第2ゴム層を形成して
ベルト本体被覆用の歯布とした。
【0071】次に、ベルト作製用金型に上記の歯布を巻
き付け、表7のSZ撚一対のRFL及びイソシアネート
にて接着処理された心線(ガラス繊維)を一定ピッチ
(1.4mm)でスパイラルに一定張力で巻き付け、そ
の上に表4の配合からなる2.5mmのゴムシートを貼
り付けた。更に、加硫缶に投入して通常の圧入方式によ
り歯形を形成させた後160℃にて30分加圧加硫し
て、ベルト背面を一定厚さに研磨し一定幅にカットして
走行用歯付きベルトを得た。
【0072】
【表7】
【0073】作製したベルトのサイズは、ベルト幅15
mm、ベルト歯形Y(8.0mmピッチ)、歯数105
であり、通常105Y15と表示される。走行試験装置
として、図4に示す駆動プーリ歯数19、従動プーリ歯
数38にて駆動プーリ回転数7200rpm、従動プー
リ負荷7.5kWとし、初張力を350N、雰囲気温度
を130℃に設定した高負荷、高張力、高温条件での耐
久走行試験を実施した。その耐久試験における寿命時間
と故障形態をベルトの構成と共に表8〜10に示す。
【0074】
【表8】
【0075】
【表9】
【0076】
【表10】
【0077】
【表11】
【0078】実施例1〜3と比較例1とにおいて、ナイ
ロン織物をH−NBRラテックスを使用しフッ素樹脂粉
末(商品名 フルオンAD1)を添加したRFL処理液
にて処理した場合、高負荷走行寿命時間が大幅に延びて
いることが判る。また、実施例1〜3において、繊維材
料中のゴム成分100重量部に対しフッ素樹脂粉末を3
0〜200重量部添加した場合、効果が顕著である。ま
た、実施例1〜5、実施例16と比較例1において、R
FL処理液に添加されるフッ素樹脂粉末の粒径は小さい
ものほど効果が大きく、実施例16のように350μm
になると、何も添加しない比較例1よりも若干の効果が
見られるが、RFL処理液の分散が不十分となってその
効果が粒径の小さい実施例1〜5に比べると小さくな
る。また、実施例9と実施例15において、フッ素樹脂
粉末を含むRFL処理液の濃度を下げて含浸被覆、乾
燥、熱処理後の歯布重量を処理前歯布の重量と比較して
得られる付着量を6%及び4%に調整したが、6%では
顕著な効果が得られるが、4%では若干の効果に留まる
ことから、5%以上が好ましいことが判る。
【0079】実施例6〜8は、RFL処理液のゴム成分
を変更したものである。歯布のゴム成分がVP、CR、
CSMの何れであっても、効果が認められる。実施例1
0〜13は、フッ素樹脂粉末を含む歯布に更に、H−N
BR配合のゴム糊中に添加剤としてフッ素樹脂粉末とそ
の他の減摩材を添加したゴム糊処理を施したものの効果
を確認したものである。ゴム糊の添加物として、フッ素
樹脂粉末、二流化モリブデン、グラファイト、アラミド
繊維粉末を添加したものは、更にベルト寿命向上の効果
がある。実施例14〜16と比較例2〜4については、
歯布用織物の組成はアラミド、ポリエステル、PBOの
何れの織物も、フッ素樹脂粉末を含むRFL処理液を含
浸付着させたものは効果がある。また、ベルト本体のゴ
ム配合物のゴム成分は、CR、CSM、EPTの何れの
ゴム配合物でも効果が認められる。
【0080】また、心線径が大きい比較例5では心線劣
化による切断が発生し、子縄数の少ない心線を用いた比
較例6では心線の伸びが発生し、ベルト伸びからプーリ
とのかみ合いが悪くなり、異常摩耗が発生した。比較例
7は子縄数が少なく、さらに心線径が小さい心線を使用
した為に心線が伸び、さらにベルト伸びが発生しプーリ
とのかみ合いの悪さからベルトの異常摩耗、さらには歯
欠けに到った。
【0081】
【発明の効果】上記構成の本件発明によると、前記繊維
材料の表裏面及び繊維間に、少なくともフッ素樹脂粉末
を含む粉末状減摩材が集束するように、樹脂系接着成分
と、ゴム成分と、前記フッ素樹脂粉末を含む粉末状減摩
材とが前記繊維材料の表裏面及び繊維間に含浸付着され
ており、さらに前記心線が直径5〜10μmの高強度ガ
ラス繊維フィラメントを束ねてストランドを形成し、ス
トランドを集めて下撚した子縄を形成したのち、該子縄
を集めて逆方向へ所定の撚数にて上撚してなる直径が
1.1〜1.5mmである心線を有する歯付ベルトとす
ることによって、前記歯布の繊維材料の内部迄大量のフ
ッ素樹脂粉末を含んだゴム成分及び樹脂系接着成分を位
置させることができ、ベルト走行中の摩擦係数を走行中
継続して低減させることができ、さらにベルトの引張り
強さ及びベルトの引張弾性率が上昇し高負荷又はベルト
幅に対して過剰な負荷で走行させてもベルト伸びが発生
することなく、長時間走行してもベルトとプーリの良好
なかみ合いを保ち、早期寿命となることはないという効
果が有る。
【0082】請求項2に記載の発明によると、前記樹脂
系接着成分及びゴム成分がレゾルシンーホルマリンーゴ
ムラテックス処理液を乾燥して形成された請求項1に記
載の歯付ベルトであることから、繊維材料の表裏面及び
繊維間に前記粉末状減摩材が十分集束して付着させるこ
とができるという効果が有る。
【0083】請求項3に記載の発明によると、前記フッ
素樹脂粉末が前記ゴム成分100質量部に対し30〜2
00質量部添加され、その平均粒子径が100μm以下
であり、前記混合物が、前記繊維材料質量の5〜40%
含浸付着していることから、繊維材料のベルト本体等へ
の接着性を良好に維持でき、さらに摩擦係数低減効果も
十分に保持できるという効果が有る。
【0084】請求項4及び請求項5に記載の発明による
と、前記フッ素樹脂粉末が前記接着成分及び前記ゴム成
分と結合していなく、さらに前記混合物を含浸付着した
前記繊維材料に、さらにイソシアネート化合物を含んだ
ゴム配合物を第1ゴム層として形成させた歯付ベルトと
することによって、ゴム成分及び樹脂系接着成分と結合
しないフッ素樹脂粉末の保持を確実にするという効果が
有る。さらに請求項5に記載の発明によると、ベルト本
体と歯布との接着力を高め、ベルト走行中に歯布がベル
ト本体から剥離を起こすことを防ぐという効果が有る。
【0085】請求項6に記載の発明によると、前記第1
ゴム層を含浸形成した前記繊維材料に、さらにフッ素樹
脂粉末又はフッ素樹脂粉末以外の減摩材を配合した第2
ゴム層を形成させた請求項5に記載の歯付ベルトである
ことから、第2ゴム層は摩擦係数低減効果を有する表層
として機能するという効果が有る。
【0086】請求項7に記載の発明によると、前記減摩
材としてグラファイトを使用することにより、グラファ
イトはゴム成分との馴染みも良く、耐久性を有した減摩
材として有効である。
【0087】請求項8に記載の発明によると、前記第1
ゴム層及び前記第2ゴム層のゴム成分が、前記ベルト歯
部の前記ゴム配合物と同種である請求項6又は7に記載
の歯付ベルトであることから、第1ゴム層と第2ゴム層
間の接着性が良く、剥離等を起こさないという効果が有
る。
【0088】請求項9に記載の発明によると、PLDを
0.75〜1.00mmに保つことによって心線の直径
が大きくなった場合でも歯布の厚みを薄くする必要が無
く、歯布が早期に摩滅するという不具合は発生しないと
いう効果が有る。
【0089】請求項10に記載の発明によると、上記歯
布が少なくとも緯糸中にアラミド繊維を含んだ歯付ベル
トにあることから、歯布が早期に摩滅することはなく、
早期寿命となることはないという効果が有る。
【0090】請求項11に記載の発明によると、前記繊
維材料の表裏面及び繊維間に、少なくともフッ素樹脂粉
末を含む粉末状減摩材が集束するように、樹脂系接着成
分と、ゴム成分と、前記フッ素樹脂粉末を含む粉末状減
摩材とが前記繊維材料の表裏面及び繊維間に含浸付着さ
れており、さらに前記心線が直径5〜10μmの高強度
ガラス繊維フィラメントを束ねてストランドを形成し、
該ストランドを集めて10〜16回/10cmの撚り数
にて下撚りして400〜800本のフィラメントを有す
る子縄を形成し、該子縄15〜25本を逆方向へ5〜1
0回/10cmの撚数にて上撚してなる直径が1.1〜
1.5mmである心線を有し、さらに該歯布が緯糸中に
少なくともアラミド繊維を含んでいる歯付ベルトである
ことから、請求項1に記載の作用に加えて、所定径の高
強度ガラス繊維フィラメントを所定の条件で撚り合わせ
た心線であって、上撚りとして下撚りを施した400〜
800本のフィラメントを有する子縄15〜25本を下
撚りとは逆方向に5〜10回/10cmの撚数にて上撚
りして直径を1.1〜1.5mmの心線としたことで、
よりベルトの引張り強さ及びベルトの引張弾性率が上昇
し高負荷又はベルト幅に対して過剰な負荷で走行させて
もベルト伸びが発生することなく、長時間走行してもベ
ルトとプーリの良好なかみ合いを保ち早期寿命となるこ
とはないという効果が有る。
【0091】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の歯付ベルトの要部の構造を示す拡大断
面図である。
【図2】本発明の歯付ベルトの全体構造を示す斜視図で
ある。
【図3】本発明の歯付ベルトの歯布の一部の拡大写真を
示す図である。
【図4】歯付ベルトの耐久性能測定装置を示す概略図で
ある。
【符号の説明】
1 心線 2 背部 3 歯部 4 歯布 5 第1ゴム層 6 第2ゴム層 7 緯糸 8 経糸 9 ゴム配合物 11,12 境界面 15 心線 21 ゴム成分 22 樹脂系接着成分 23 フッ素樹脂 24 混合物

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長手方向に沿って所定間隔で配置した複
    数の歯部と、心線を埋設した背部を有し、上記歯部の表
    面に繊維材料からなる歯布を被覆した歯付ベルトにおい
    て、前記繊維材料の表裏面及び繊維間に、少なくともフ
    ッ素樹脂粉末を含む粉末状減摩材が集束するように、樹
    脂系接着成分と、ゴム成分と、前記フッ素樹脂粉末を含
    む粉末状減摩材とが前記繊維材料の表裏面及び繊維間に
    含浸付着されており、さらに前記心線が直径5〜10μ
    mの高強度ガラス繊維フィラメントを束ねてストランド
    を形成し、ストランドを集めて下撚した子縄を形成した
    のち、該子縄を集めて逆方向へ所定の撚数にて上撚して
    なる直径が1.1〜1.5mmである心線を有すること
    を特徴とする歯付ベルト。
  2. 【請求項2】 前記樹脂系接着成分及びゴム成分は、レ
    ゾルシン−ホルマリン−ゴムラテックス処理液を乾燥し
    て形成された請求項1記載の歯付ベルト。
  3. 【請求項3】 前記フッ素樹脂粉末は、前記ゴム成分1
    00質量部に対し30〜200質量部添加され、その平
    均粒子径は、100μm以下であり、前記混合物は、前
    記繊維材料質量の5〜40%含浸付着している請求項1
    又は2記載の歯付ベルト。
  4. 【請求項4】 前記フッ素樹脂粉末が前記接着成分及び
    前記ゴム成分と結合していない請求項1から3のいずれ
    かに記載の歯付ベルト。
  5. 【請求項5】 前記混合物を含浸付着した前記繊維材料
    に、さらにイソシアネート化合物を含んだゴム配合物を
    第1ゴム層として形成させた請求項1から4のいずれか
    に記載の歯付ベルト。
  6. 【請求項6】 前記第1ゴム層を含浸形成した前記繊維
    材料に、さらにフッ素樹脂粉末又はフッ素樹脂粉末以外
    の減摩材を配合した第2ゴム層を形成させた請求項5に
    記載の歯付ベルト。
  7. 【請求項7】 前記減摩材がグラファイトである請求項
    6に記載の歯付ベルト。
  8. 【請求項8】 前記第1ゴム層及び前記第2ゴム層のゴ
    ム成分は、前記ベルト本体の前記ゴム配合物と同種であ
    る請求項1から7のいずれかに記載の歯付ベルト。
  9. 【請求項9】 ベルトの歯底面から心線の中心に到る距
    離であるPLDが0.75〜1.00mmである請求項
    1〜8のいずれかに記載の歯付ベルト。
  10. 【請求項10】上記歯布が少なくとも緯糸中にアラミド
    繊維を含んだ請求項1〜9のいずれかに記載の歯付ベル
    ト。
  11. 【請求項11】長手方向に沿って所定間隔で配置した複
    数の歯部と、心線を埋設した背部を有し、上記歯部の表
    面に繊維材料からなる歯布を被覆した歯付ベルトにおい
    て、前記繊維材料の表裏面及び繊維間に、少なくともフ
    ッ素樹脂粉末を含む粉末状減摩材が集束するように、樹
    脂系接着成分と、ゴム成分と、前記フッ素樹脂粉末を含
    む粉末状減摩材とが前記繊維材料の表裏面及び繊維間に
    含浸付着されており、さらに前記心線が直径5〜10μ
    mの高強度ガラス繊維フィラメントを束ねてストランド
    を形成し、該ストランドを集めて10〜16回/10c
    mの撚り数にて下撚りして400〜800本のフィラメ
    ントを有する子縄を形成し、該子縄15〜25本を逆方
    向へ5〜10回/10cmの撚数にて上撚してなる直径
    が1.1〜1.5mmである心線を有し、さらに該歯布
    が緯糸中に少なくともアラミド繊維を含んでいる歯付ベ
    ルト。
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