JP2002167675A - 無電解めっき用触媒付与方法 - Google Patents

無電解めっき用触媒付与方法

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JP2002167675A
JP2002167675A JP2000366471A JP2000366471A JP2002167675A JP 2002167675 A JP2002167675 A JP 2002167675A JP 2000366471 A JP2000366471 A JP 2000366471A JP 2000366471 A JP2000366471 A JP 2000366471A JP 2002167675 A JP2002167675 A JP 2002167675A
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aqueous solution
catalyst
ruthenium
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Kazuya Sato
一也 佐藤
Hidetoshi Takaichi
秀俊 高市
Hiromi Shimizu
博美 清水
Chie Nakamoto
千絵 中元
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Okuno Chemical Industries Co Ltd
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Okuno Chemical Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】緻密で密着力に優れ、しかも、ガス跡やピット
等のめっき欠陥部分の非常に少ない無電解めっき皮膜を
形成可能な無電解めっき用触媒付与方法を提供する。 【解決手段】被めっき物としての非導電性材料を、ルテ
ニウム化合物を含有する水溶液中に浸漬した後、還元剤
を含有する水溶液中に浸漬することを特徴とする無電解
めっき用触媒付与方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、非導電性材料に対
する無電解めっき用触媒付与方法、及び無電解めっき方
法に関する。
【従来の技術】従来、樹脂等の非導電性材料に無電解め
っきを行う場合には、脱脂、エッチング、コンディショ
ニング等の前処理を行った後、パラジウム化合物とスズ
化合物を含有する触媒液を用いてパラジウム触媒を付与
した後、硫酸、塩酸、有機酸等を含む促進化液を用いて
触媒化促進を行い、次いで無電解めっき浴に浸漬する方
法が広く行われている。しかしながら、この方法では、
触媒化処理の際に非導電性材料にスズイオンが残存し、
これが無電解めっき皮膜の密着力を低下させる原因とな
る。また、強力な触媒能を有するパラジウムを用いるた
めに無電解めっきの析出初期段階において激しい反応が
生じて無電解めっき皮膜にガス跡、ピット等が発生し、
更に、析出金属の粗雑化傾向を伴う等の無電解めっきの
不良原因ともなっている。
【発明が解決しようとする課題】本発明の主な目的は、
緻密で密着力に優れ、しかも、ガス跡やピット等のめっ
き欠陥部分の非常に少ない無電解めっき皮膜を形成可能
な無電解めっき用触媒付与方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記した問
題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、非導電性材料
をルテニウム化合物を含有する水溶液中に浸漬した後、
還元剤を含有する水溶液に浸漬する処理を行う場合に
は、非導電性材料に対して適度な触媒活性を付与できる
ために、ガス跡やピットの殆どない緻密な無電解めっき
皮膜を形成でき、しかもスズイオンの付着に伴う密着力
の低下の問題も解消されることを見出し、ここに本発明
を完成するに至った。即ち、本発明は、下記の無電解め
っき用触媒付与方法、及び無電解めっき方法を提供する
ものである。 1.被めっき物としての非導電性材料を、ルテニウム化
合物を含有する水溶液中に浸漬した後、還元剤を含有す
る水溶液中に浸漬することを特徴とする無電解めっき用
触媒付与方法。 2.ルテニウム化合物を含有する水溶液が、3価のルテ
ニウムを含むルテニウム化合物をルテニウム金属量とし
て1mg/l以上含む水溶液である上記項1に記載の無
電解めっき用触媒付与方法。 3.ルテニウム化合物を含有する水溶液のpHが5以下
又は9以上である上記項1又は2に記載の無電解めっき
用触媒付与方法。 4.ルテニウム化合物を含有する水溶液が、更に、多価
アルコール類、糖類、ラクトン類、ケトン類、アルデヒ
ド類及びオキシアルコール類から選ばれた少なくとも一
種の化合物を含有するものである上記項1〜3の何れか
に記載の無電解めっき用触媒付与方法。 5.還元剤を含有する水溶液が、水素化ホウ素化合物、
アミンボラン類、次亜リン酸塩、アルデヒド類及びヒド
ラジンから選ばれた少なくとも一種の化合物を0.1〜
100g/l含有する水溶液である上記項1〜4の何れ
かに記載の無電解めっき用触媒付与方法。 6.上記項1〜5のいずれかの方法によって非導電性材
料に無電解めっき用触媒を付与した後、無電解めっき処
理を行うことを特徴とする非導電性材料に対する無電解
めっき方法。
【発明の実施の形態】本発明では、処理対象となる非導
電性材料の種類については特に限定はなく、各種のプラ
スチック材料、セラミックス材料等を処理対象とするこ
とができる。プラスチック材料の具体例としては、AB
S(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂、
エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂等を挙げるこ
とができる。また、プリント回路基板に代表される繊維
と樹脂の複合材も処理対象とすることができる。本発明
の触媒付与方法では、まず、被処理物とする非導電性材
料に対して、必要に応じて、脱脂処理、コンディショニ
ング処理、エッチング処理等の前処理を行なう。これら
の処理方法については、常法に従えばよい。次いで、該
非導電性材料をルテニウム化合物を含有する水溶液に接
触させる。使用できるルテニウム化合物の種類について
は特に限定はなく、水溶性のルテニウム化合物であれば
良い。この様な水溶液ルテニウム化合物の具体例として
は、三塩化ルテニウム、三臭化ルテニウム、三ヨウ化ル
テニウム等のハロゲン化ルテニウム、ルテニウムのアン
モニウム錯体(ルテニウム赤)(2RuCl2(OH)
・7NH3・3H2O)、ルテニウム酸ナトリウム、ルテ
ニウム酸カリウム、ルテニウム酸ルビジウム、ルテニウ
ム酸セシウム等を挙げることができるが、これらに限定
されるものではない。これらのルテニウム化合物は、一
種単独又は二種以上混合して用いることができ、異なる
価数のルテニウム化合物を混合して用いても良い。特
に、ハロゲン化ルテニウム、ルテニウム赤等の3価のル
テニウムを含む化合物を溶解した水溶液を用いる場合に
は、良好な触媒効果が発揮され、無電解めっきの析出速
度を向上させることができる。ルテニウム化合物を含有
する水溶液中のルテニウム化合物の濃度は、ルテニウム
金属量として1mg/l程度以上であることが好まし
く、10〜2000mg/l程度であることがより好ま
しい。ルテニウム化合物を含有する水溶液のpHについ
ては特に限定はないが、ルテニウムは両性金属としての
性質を有するため、水溶液中にルテニウムを安定に存在
させるためにはpH5程度以下の酸性、又はpH9以上
のアルカリ性であることが好ましく、特に、pH1〜5
程度又はpH9〜13程度であることがより好ましい。
該水溶液のpHが中性域に近くなると、ルテニウム化合
物の沈殿が生じ易く、水溶液が不安定になりやすい。一
方、該水溶液のpHが1未満であるか13を上回る場合
には、ルテニウム化合物の溶解性が良好になりすぎて、
触媒金属の付着量が低下する傾向となる。該水溶液のp
Hを調節するには、必要に応じて、塩酸、硫酸、リン
酸、硼酸等の無機酸、ギ酸、酢酸、シュウ酸等の有機
酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金
属水酸化物、アンモニア水、アルカリ金属炭酸塩等から
適宜選択して使用すればよい。また、これらの組み合わ
せからなる塩類等をpH緩衝剤として用いることもでき
る。ルテニウム化合物を含有する水溶液による処理方法
については、ルテニウム化合物を含有する水溶液を、被
処理物である非導電性材料に接触できる方法であれば良
く、一般的には、処理液中に被処理物を浸漬させればよ
いが、その他、処理液を噴霧する方法等も採用可能であ
る。ルテニウム化合物を含有する水溶液による処理条件
については、特に限定的ではなく、液温、処理時間等に
ついては広い範囲から選択し得るが、特に、処理液の液
温を5〜60℃程度として処理時間を0.5〜30分程
度とすることが好ましい。処理液の温度が5℃を下回る
と冷却を要する場合があるので好ましくない。また、処
理液の温度が高すぎると、プラスチック材料を被処理物
とする場合などには、被処理物が変質する場合があるの
で好ましくない。また、ルテニウム化合物を含有する水
溶液には、更に、必要に応じて、エチレングリコール、
ポリエチレングリコール等の多価アルコール類;アルド
ース(グリセリンアルデヒド、キシロース、リボース、
ガラクトース、マンノース、グルコース等)、ケトース
(ジヒドロキシアセトン、フルクトース等)、マンニト
ール、ソルビトール等の糖類;γーラクトン、δ−ラク
トン等のラクトン類;アセトン、メチルエチルケトン等
のケトン類;ホルムアルデヒド、アニスアルデヒド、バ
ニリン等のアルデヒド類;メトキシアルコール、エトキ
シアルコール等のオキシアルコール類等を添加すること
ができる。これらの化合物を添加することによって、非
導電性材料に対するルテニウムの付着量を増加させて無
電解めっきの析出速度を増加させることが可能となる。
これらの化合物は一種単独又は二種以上混合して用いる
ことができ、その添加量は、0.1〜300g/l程度
とすることが好ましく、0.5〜100g/l程度とす
ることがより好ましい。上記したルテニウム化合物を含
有する水溶液に被処理物である非導電性材料を接触させ
た後、該非導電性材料を還元剤を含有する水溶液に接触
させることによって、活性化処理を行う。通常、活性化
処理の前には、前工程からの処理液の持ち込みを防止す
るために、水洗処理を行う。還元剤としては、ルテニウ
ムイオンを還元可能な化合物であればよく、例えば、ナ
トリウムボロハイドライド等の水素化ホウ素化合物;ジ
メチルアミンボラン等のアミンボラン類;次亜リン酸ナ
トリウム、次亜リン酸カリウム等の次亜リン酸塩;ホル
ムアルデヒド等のアルデヒド類;ヒドラジン等を挙げる
ことができる。これらの還元剤は、一種単独又は二種以
上混合して用いることができる。特に、水素化ホウ素化
合物及びアミンボラン類から選ばれた少なくとも一種の
化合物を還元剤として用いる場合には、良好な活性化効
果が得られれ、無電解めっき皮膜を効率よく形成でき
る。還元剤を含有する水溶液による処理条件については
特に限定的ではなく、使用する還元剤の種類等に応じ
て、充分な触媒活性化効果が得られる様に適宜設定すれ
ばよい。処理方法については、還元剤を含有する水溶液
を、被処理物である非導電性材料に接触できる方法であ
れば良く、一般的には、処理液中に被処理物を浸漬させ
ればよいが、その他、処理液を噴霧する方法等も採用可
能である。還元剤の濃度は、0.1〜100g/l程度
とすることが好ましく、1〜20g/l程度とすること
がより好ましい。還元剤を含有する水溶液の液温につい
ては、10〜60℃程度とすればよく、処理時間は、通
常、1〜20分程度の範囲から適宜決めればよい。還元
剤を含有する水溶液のpHについては特に限定的ではな
く、使用する還元剤の種類に応じて、還元性能が良好
で、還元剤の安定性が阻害されない範囲に適宜設定すれ
ばよい。例えば、還元剤として、アミンボラン類を用い
る場合には、pH4〜11程度の範囲とすることが好ま
しい。水素化ホウ素化合物を用いる場合には、pH9以
上とすることによって良好な還元性能が発揮され、pH
10以上とすることによって安定性も向上する。また、
還元剤を併用する場合には、その組み合わせに応じて適
切なpH範囲を決定すれば良く、例えば、アミンボラン
類と水素化ホウ素化合物を併用する場合には、pH9〜
11程度の範囲とすれば、両者共に良好な性能を発揮で
きる。還元剤を含有する水溶液のpHを調整するには、
例えば、硫酸、塩酸、リン酸、酢酸、ホウ酸等の酸や水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水等のア
ルカリ化合物を用いればよい。また、上記した酸、アル
カリ化合物等からなる塩、例えば、硫酸アンモニウム、
塩化アンモニウム、リン酸アンモニウム、酢酸アンモニ
ウム、リン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、ホウ砂等を
pH緩衝剤として併用しても良い。以上の方法によって
活性化処理を行った後、無電解めっきを行うことによっ
て、非導電性材料に無電解めっき皮膜を形成することが
できる。無電解めっきとしては、ルテニウムによって無
電解めっきを開始できるものであれば特に限定はなく適
用でき、例えば、無電解銅めっき、無電解ニッケルめっ
き等を行うことができる。無電解めっき条件について
は、特に限定はなく、めっき液の種類に応じて、常法に
従ってめっき処理を行えばよい。更に、無電解めっき皮
膜を形成した後、必要に応じて、常法に従って各種の電
気めっきを行うことも可能である。尚、本発明方法で
は、通常、各処理の前には、前工程からの処理液の持ち
込みを防止するために、水洗処理を行う。本発明方法に
よって触媒を付与した後、無電解めっき処理を行うこと
によって、良好な密着性を有し、ガス跡、ピット等のめ
っき欠陥が殆どない良好な無電解めっき皮膜を形成でき
る。本発明の触媒付与方法を適用して形成された無電解
めっき皮膜は、めっき欠陥が非常に少ないために、耐食
性等の特性が良好であり、各種の用途に有効に利用でき
る。例えば、非導電性のプラスチック成形品への装飾め
っき用下地めっきとして利用が可能である。更に、電磁
波シールド用めっきとして非導電性樹脂成形体や繊維へ
の適用や電池の電極用としての利用、プリント配線基板
への利用などが可能である。
【発明の効果】本発明の無電解めっき用触媒付与方法を
採用することによって、緻密で密着力に優れ、しかも、
ガス跡やピット等のめっき欠陥部分の非常に少ない無電
解めっき皮膜を形成できる。しかも、使用する触媒材料
は、従来用いられていたパラジウムを含有する触媒と比
べて安価である点でも有利である。
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。 実施例1 被めっき物であるABS樹脂板(5cm×5cm×3m
m)を、浸漬脱脂剤(商標名:エースクリーンA−22
0,奥野製薬工業(株)製)50g/l水溶液(50
℃)中に5分間浸漬して脱脂処理を行い、次いで、無水
クロム酸400g/l及び硫酸400g/lを含有する
水溶液(Cr3+ 約20g/l)中に65℃で5分間浸
漬してエッチング処理を行った後、35%塩酸50ml
/l水溶液中に25℃で2分間浸漬して中和処理を行っ
た。その後、三塩化ルテニウム(RuCl3・3H2O)
を0.13g/l(Ru金属として50mg/l)含有
する水溶液を炭酸ナトリウムを用いてpH4に調整した
触媒液(40℃)中に、被めっき物を5分間浸漬し、次
いで、水素化ホウ素ナトリウム5g/lを含有する還元
剤水溶液(25℃)中に5分間浸漬して触媒活性化処理
を行った。次いで、被めっき物を、55℃の無電解銅め
っき液(TSP−810無電解銅、奥野製薬工業(株)
製)中に15分間浸漬して無電解銅めっき皮膜を形成し
た後、Pd含有活性化剤(商標名:TSPアクチベータ
ー、奥野製薬工業(株)製)50ml/l水溶液中に2
5℃で2分間浸漬し、40℃の無電解ニッケルめっき液
(商標名:TMP化学ニッケル、奥野製薬工業(株)
製)中に5分間浸漬して無電解ニッケルめっき皮膜を形
成した。尚、各処理工程間には、流水水洗を30秒以上
行った。形成された無電解めっき皮膜について、下記の
方法により外観、密着力、及び耐食性を評価した。試験
方法は以下の通りである。 (1)外観目視 無電解銅めっき後、外観を目視評価した。 (2)密着力テスト めっき面を1mm幅で、縦横11本碁盤目カットし、セ
ロハンテープ圧着後、引き剥がしてめっき破損のない箇
所の割合を求めた。また、温湿度サイクル試験として、
温度60℃、湿度90%の雰囲気中に4時間放置した
後、温度−40℃の雰囲気中に4時間放置することを1
サイクルとして、3サイクル繰り返した後、上記した方
法で密着力をテストした。 (3)耐食性テスト JIS H 8502に従って中性塩水噴霧テストを1
6時間行った後、外観を目視評価した。以上の結果を下
記表1に示す。 実施例2〜4 触媒液中への浸漬時間と還元剤水溶液中への浸漬時間を
下記の通りにする他は、実施例1と同様にして無電解め
っきを行い、外観、密着力、及び耐食性を評価した。結
果を下記表1に示す。 触媒液中への浸漬時間 還元剤水溶液中への浸漬時間 実施例2 5分 10分 実施例3 10分 5分 実施例4 10分 10分 実施例5〜6 ジメチルアミンボラン3g/l及びホウ酸10g/lを
含有し、酢酸によりpH5.0に調整した水溶液(50
℃)を還元剤水溶液として用い、触媒液中への浸漬時間
と還元剤水溶液中への浸漬時間を下記の通りにする他
は、実施例1と同様にして無電解めっきを行い、外観、
密着力、及び耐食性を評価した。結果を下記表1に示
す。 触媒液中への浸漬時間 還元剤水溶液中への浸漬時間 実施例5 5分 5分 実施例6 5分 10分 実施例7〜8 三塩化ルテニウム0.13g/l(Ru50mg/l)
を含有し、水酸化ナトリウムによりpH12に調整した
水溶液(30℃)を触媒液として用い、触媒液中への浸
漬時間と還元剤水溶液中への浸漬時間を下記の通りにす
る他は、実施例5と同様にして無電解めっきを行い、外
観、密着力、及び耐食性を評価した。結果を下記表1に
示す。 触媒液中への浸漬時間 還元剤水溶液中への浸漬時間 実施例7 5分 10分 実施例8 10分 20分 実施例9 三塩化ルテニウム0.26g/l(Ru100mg/
l)を含有し、酢酸ナトリウムによりpH3.5に調整
した水溶液(40℃)を触媒液として用い、触媒液中へ
の浸漬時間を5分間とし、還元剤水溶液中への浸漬時間
を10分間とすること以外は、実施例5と同様にして無
電解めっきを行い、外観、密着力、及び耐食性を評価し
た。結果を下記表1に示す。 実施例10 実施例9で用いた触媒液中に、更にエチレングリコール
50g/lを添加した水溶液(pH3.5)を触媒液と
して用いる以外は、実施例9と同様にして無電解めっき
を行い、外観、密着力、及び耐食性を評価した。結果を
下記表1に示す。 実施例11 実施例9で用いた触媒液中に、更にソルビトール10g
/lと37%ホルマリン2ml/lを添加した水溶液
(pH3.5)を触媒液として用いる以外は、実施例9
と同様にして無電解めっきを行い、外観、密着力、及び
耐食性を評価した。結果を下記表1に示す。 実施例12 実施例9で用いた触媒液中に、更にアセトン2ml/l
と2−メトキシエタノール2ml/lを添加した水溶液
(pH3.5)を触媒液として用いる以外は、実施例9
と同様にして無電解めっきを行い、外観、密着力、及び
耐食性を評価した。結果を下記表1に示す。 比較例1〜4 実施例1における触媒液による処理と還元剤水溶液によ
る処理に代えて、パラジウム化合物とスズ化合物を含有
する触媒液(25℃)(キャタリストC(奥野製薬工業
(株)製)20ml/l及び35%塩酸150ml/l
を含有する水溶液)中への浸漬処理と98%硫酸50m
l/l水溶液からなる促進化液(35℃)中への浸漬処
理を行うこと以外は、実施例1と同様にして無電解めっ
きを行い、外観、密着力、及び耐食性を評価した。結果
を下記表1に示す。触媒液中への浸漬時間と促進化液中
への浸漬時間は、下記の通りである。 触媒液中への浸漬時間 促進化液への浸漬時間 比較例1 3分 3分 比較例2 3分 6分 比較例3 6分 3分 比較例4 6分 6分 実施例13 被めっき物としてポリエステル繊維からなる織布(5c
m×5cm)を用い、エッチング処理としてNaOH5
0g/l水溶液(50℃)中へ5分間浸漬する処理を行
うこと以外は、実施例5と同様にして無電解めっきを行
い、外観、密着力、及び耐食性を評価した。尚、密着力
の評価方法については、試験片のめっき面にセロハンテ
ープを圧着後、引き剥がしてめっき破損のない部分の面
積割合を求めた。結果を下記表1に示す。比較例5 触媒液による処理と還元剤水溶液による処理に代えて、
パラジウム化合物とスズ化合物を含有する触媒液中への
浸漬処理と98%硫酸50ml/l水溶液からなる促進
化液中への浸漬処理を比較例1と同様にして行うこと以
外は、実施例13と同様にして無電解めっきを行い、外
観、密着力、及び耐食性を評価した。結果を下記表1に
示す。
【表1】 また、実施例9〜12において、還元剤水溶液中への浸
漬処理を行った後、試験片に付着したRuを王水(35
%塩酸:62%硝酸:水=1:1:1)に溶解し、プラ
ズマ発光分光分析装置を用いてRu量を求めた。結果を
下記表2に示す。
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中元 千絵 大阪府茨木市五十鈴町17−15 Fターム(参考) 4K022 AA04 AA13 AA14 AA16 AA18 AA19 AA20 AA36 AA42 BA08 BA14 CA02 CA06 CA15 CA16 CA21 CA22 CA23 DA01 DB02 DB03 DB05 DB06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被めっき物としての非導電性材料を、ルテ
    ニウム化合物を含有する水溶液中に浸漬した後、還元剤
    を含有する水溶液中に浸漬することを特徴とする無電解
    めっき用触媒付与方法。
  2. 【請求項2】ルテニウム化合物を含有する水溶液が、3
    価のルテニウムを含むルテニウム化合物をルテニウム金
    属量として1mg/l以上含む水溶液である請求項1に
    記載の無電解めっき用触媒付与方法。
  3. 【請求項3】ルテニウム化合物を含有する水溶液のpH
    が5以下又は9以上である請求項1又は2に記載の無電
    解めっき用触媒付与方法。
  4. 【請求項4】ルテニウム化合物を含有する水溶液が、更
    に、多価アルコール類、糖類、ラクトン類、ケトン類、
    アルデヒド類及びオキシアルコール類から選ばれた少な
    くとも一種の化合物を含有するものである請求項1〜3
    の何れかに記載の無電解めっき用触媒付与方法。
  5. 【請求項5】還元剤を含有する水溶液が、水素化ホウ素
    化合物、アミンボラン類、次亜リン酸塩、アルデヒド類
    及びヒドラジンから選ばれた少なくとも一種の化合物を
    0.1〜100g/l含有する水溶液である請求項1〜
    4の何れかに記載の無電解めっき用触媒付与方法。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれかの方法によって非
    導電性材料に無電解めっき用触媒を付与した後、無電解
    めっき処理を行うことを特徴とする非導電性材料に対す
    る無電解めっき方法。
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JP (1) JP2002167675A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115735022A (zh) * 2020-07-03 2023-03-03 奥野制药工业株式会社 无电解镀用催化剂赋予液

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CN115735022A (zh) * 2020-07-03 2023-03-03 奥野制药工业株式会社 无电解镀用催化剂赋予液

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