JP2002167604A - 焼結体の製造方法 - Google Patents

焼結体の製造方法

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JP2002167604A
JP2002167604A JP2000358927A JP2000358927A JP2002167604A JP 2002167604 A JP2002167604 A JP 2002167604A JP 2000358927 A JP2000358927 A JP 2000358927A JP 2000358927 A JP2000358927 A JP 2000358927A JP 2002167604 A JP2002167604 A JP 2002167604A
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JP
Japan
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powder
mold
sintered body
diluent
binder
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JP2000358927A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Fujii
俊之 藤井
Yuko Hanatachi
有功 花立
Naoya Fujita
直也 藤田
Shinichiro Adachi
振一郎 足立
Tomoyuki Mizukoshi
朋之 水越
Eiji Tsuji
栄治 辻
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Osaka Prefecture
Original Assignee
Osaka Prefecture
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の方法では得難かった任意の複雑形状を
可能にする無加圧での成形法を提供する。 【解決手段】焼結体の製造方法であって、i) 焼結可能
な粉末(a)を所望の形状を有する雌型に流し込み充填す
る段階、ii) シアノアクリレート系接着剤及びその希
釈剤を含む混合物を、上記型に充填された粉末間に浸透
させる段階、iii)希釈剤を除去して粉末を固化成形する
段階、iv) 型から成形体を取り出す段階v) 該成形体
の焼結を行い、所望の形状の焼結体を得る段階を含むこ
とを特徴とする方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、焼結体の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】粉末冶金技術における成形法として金型
を使用したプレス法、Isostatic Press法、スリップキ
ャスト法、含浸法などがある。また近年、金属粉末と有
機バインダの混練物を射出成形後、脱脂・焼結すること
により外形が複雑な製品を製造できる金属粉末射出成形
法(MIM)が実用化されつつある。
【0003】粉末成形法の中で最も一般的な金型による
プレス成形においては、成形体は形状が制限され複雑な
外形状を得ることは難しく、また設備として金型および
プレス機が必要となる。またMIM法はある程度複雑な形
状に対応できるが、射出成型機、金型などがやはり必要
になる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の方法
では得難かった任意の複雑形状を可能にする無加圧での
成形法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の各項に
示された発明に関する。 項1. 焼結体の製造方法であって、 i) 焼結可能な粉末(a)を所望の形状を有する雌型に流
し込み充填する段階、 ii) シアノアクリレート系接着剤及びその希釈剤を含
む混合物を、上記型に充填された粉末間に浸透させる段
階、 iii) 希釈剤を除去して粉末を固化成形する段階、 iv) 型から成形体を取り出す段階 v) 該成形体の焼結を行い、所望の形状の焼結体を得る
段階 を含むことを特徴とする方法。 項2. 型の素材が、シリコンゴム、石英ガラス、金型
及びプラスチックからなる群より選ばれる少なくとも1
種であることを特徴とする項1に記載の方法。 項3. 粉末(a)が、金属粉末及びセラミックス粉末か
らなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴
とする項1に記載の方法。 項4. バインダが、C110アルキルシアノアクリレ
ートであることを特徴とする項1に記載の方法。 項5. 希釈剤が、炭素数3〜5のケトン類であること
を特徴とする項1に記載の方法。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明で用いる型は、焼結体の用
途に応じた任意の所望の形状を有する雌型の型であれば
特にその形状は限定されるものではない。また、例え
ば、中空形状を内包する焼結体を得るための型を用いる
ことも可能である。
【0007】型は、通常、粉末やバインダ溶液を流し込
むための注ぎ口を有している。
【0008】型の素材としては、特に限定されるもので
はなく、焼結される粉末(a)の種類に応じて適宜設定す
ることができるが、例えば、シリコンゴム、石英ガラ
ス、(例えば、テフロン樹脂などの)プラスチックなど
が例示される。本発明の方法では金型を用いることもで
きるが、シリコンゴム、石英ガラス及びプラスチック製
の型を用いるのが好ましく、シリコンゴム製の型を用い
るのがより好ましい。
【0009】本発明の方法は無加圧であるため、従来の
焼結に用いられていた金型だけでなく、例えば、組立式
の金型や上記に例示したような弾性を有するシリコンゴ
ム製の型などを用いることも可能である。このような素
材を用いると、焼結体の形状は抜けによる制限を受けな
いものになるので、金型では対応できない複雑な形状の
焼結体を得ることが可能となる。
【0010】型の形状については、焼結体の用途に応じ
た所望の形状が得られるものであれば特に限定されるも
のではない。
【0011】本発明で用いる雌型は、その素材に応じた
常法に従って成形すればよい。
【0012】粉末(a)としては、焼結することができる
粉末であれば特に限定されるものではなく、焼結体の用
途に応じて適宜選択することができる。具体的には、
銅、鉄(ステンレスなどの鉄系材料)、タングステン、
アルミニウムなどの金属;Al2O 3(アルミナ)などのセラ
ミックなどの粉末を用いることができる。
【0013】これらの粉末は、原料の種類に応じた常法
に従って調整すればよい。
【0014】粉末の粒径は、型に充填できる程度であれ
ば特に限定されるものではないが、通常、1〜100μ
m程度である。
【0015】粉末の粒径は均一なものであってもよく、
均一でなくてもよい。
【0016】焼結されるべき粉末(a)は、所望の形状を
有する雌型に流し込まれる。流し込んだ後、タッピング
により粒子間の隙間を詰め、必要であればさらに粉末
(a)を流し込む。
【0017】粉末(a)は、例えば銅粉末の場合は、密度
比50〜60%程度となるように型に充填することが好
ましく、60%程度がより好ましい。
【0018】次いで、希釈剤により希釈されたバインダ
を、型に充填された粉末(a)の間に浸透させる。
【0019】該操作は、例えば、チャンバー内において
行うことができる。より具体的には、バインダ溶液を浸
透させる操作の前に、チャンバー内を脱気し、チャンバ
ーを気化した希釈剤で満たし、その後バインダ溶液を流
し込んで、さらにチャンバー内を大気圧にすることで強
制的に浸透させる方法が一例として挙げられる。
【0020】本発明の方法ではバインダとしてシアノア
クリレート系接着剤を用いる。シアノアクリレート系接
着剤に含まれるシアノアクリレートとしては、例えば、
メチルシアノアクリレート、エチルシアノアクリレー
ト、n−プロピルシアノアクリレート、i−プロピルシ
アノアクリレート、n−ブチルシアノアクリレートなど
のアルキルシアノアクリレート(アルキル基の炭素数
は、好ましくは1〜10)などが挙げられる。
【0021】希釈剤は、バインダの種類に応じて適宜選
択することができ、バインダを溶解できるものであれば
特に限定されるものではない。例えば、アセトン、メチ
ルエチルケトンなどの炭素数3〜5程度のケトン類など
が挙げられる。
【0022】バインダを含む混合物の濃度としては、該
混合物全量に基づいて、1〜20mass%程度とするのが
好ましく、2〜6mass%程度とするのがより好ましい。
【0023】また、バインダの使用量は、充填された粉
末(a)を完全に湿潤できるような量であれば特に限定さ
れるものではなく、粉末(a)の種類に応じて適宜設定す
ることができる。
【0024】本発明ではバインダとしてシアノアクリレ
ート系接着剤を用いるので、重合禁止剤として、メタン
スルホン酸などのスルホン酸類をバインダと希釈剤の混
合溶液に2000ppm程度添加しておくことができる。
【0025】また、粉末(a)の表面の吸着水によるシア
ノアクリレートの反応をさけるため、粉末(a)を重合禁
止剤で前処理することもできる。かかる前処理は、例え
ば、粉末(a)100重量部に対して、重合禁止剤を約1m
ass%含む溶液を粉末(a)を含む容器に添加し、撹拌後、
真空ポンプで脱気し、乾燥した後乳鉢で粉砕することに
よって行うことができる。
【0026】好ましいバインダと希釈剤の組み合わせと
しては、エチルシアノアクリレートとアセトンが挙げら
れる。
【0027】バインダ溶液の充填後、室温にて5〜10
時間程度放置することにより希釈剤が気化して除去さ
れ、粉末(a)間にバインダが残される。
【0028】本発明ではバインダとして湿気硬化型接着
剤であるアルキルシアノアクリレートを用いているの
で、希釈剤が除去された後、そのまま室温にて2〜3時
間放置しておけば、空気中の水分を開始剤として重合・
硬化が進行し、粉末(a)が固化する。
【0029】粉末(a)がバインダにより固化した後、該
固化成形体を型から取り外し、必要に応じて注入口の部
分などの不要部分を取り去り、成形体を得る。
【0030】粉末(a)の成形体の焼結は、該成形体の種
類や形状に応じた焼結方法で行うことができる。例え
ば、該成形体を粉末(b)に埋めて行うことができる。粉
末(b)の種類としては、粉末(a)と異なる種類のものであ
り、焼結条件においてそれ自体は焼結しないものであれ
ば特に限定されることなく適宜選択することができる。
例えば、粉末(a)が金属粉末である場合には、粉末(b)と
してアルミナ粉を好ましく用いることができる。
【0031】焼結条件は、粉末(a)の種類に応じて適宜
設定することができるが、例えば、粉末(a)が銅である
場合は、10-5Torr(1.33×10-3Pa)程度の減圧
下で、1〜4時間程度、700〜1050℃程度にて行
うことができる。銅以外の粉末の場合も、前記の条件を
参照して、適宜焼結条件を設定することができる。焼結
は、真空下で、或いは、アルゴンガス、窒素ガスなどの
不活性ガス雰囲気中、還元雰囲気中で行うことができ
る。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、従来の方法では得難か
った任意の複雑形状の焼結体を、加圧することなく得る
ことができる。
【0033】
【実施例】以下に、本発明を実施例を用いてより詳細に
説明する。
【0034】実施例1 図1を用いて、実施例1を説明する。
【0035】まず、常法に従って、シリコンゴムで2分
割の雌型を作成した。
【0036】粉末(a)として、アトマイズ法により製造
された−325メッシュの銅粉末を用いた。該粉末は、粉
末表面の吸着水によるエチルシアノアクリレートの反応
をさけるため、銅粉150gに対してアセトン−1mass
%メタルスルホン酸溶液7.5gを添加し、撹拌後、
0.5時間真空ポンプで脱気し、乾燥後乳鉢で粉砕する
前処理したものを用いた。
【0037】このように前処理された銅粉15gを、半
径5mmの球状を有し、注ぎ口を有するシリコンゴムの
2分割の雌型に流し込み、タッピングした。
【0038】次いで、該型をチャンバーにいれ、真空に
脱気後、アセトンガスでチャンバー内を充填した。2000
ppmのメタンスルホン酸を含むエチルシアノアクリレー
トのアセトン溶液(2.5mass%)10mLを型に流し
込み、粉末中に浸潤させた。その後、チャンバー内を大
気圧にして、十分浸透させた。タッピングを行った後、
約12時間型を放置して自然に乾燥固化させた。
【0039】型から成形体を取り外し、注入路の部分を
取り去り、球状の成形体を得た。
【0040】次いで、鋳物砂に球体の半分を埋め昇温速
度10K/min、真空雰囲気中(10- 5Torr(1.33×
10-3Pa))、1000℃にて1時間保持し、成形体の
焼結を行い、焼結体を得た。
【0041】得られた焼結体は、密度約7.4g/cm3
であった。
【0042】実施例2 粉末(a)としてアルミナを用い、大気雰囲気中で150
0℃にて4時間加熱して焼結すること以外は実施例1と
同様にしてセラミック製の球状焼結体を得た。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の製造方法の一実施態様を示す図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 直也 大阪府和泉市あゆみ野2丁目7番1号 大 阪府立産業技術総合研究所内 (72)発明者 足立 振一郎 大阪府和泉市あゆみ野2丁目7番1号 大 阪府立産業技術総合研究所内 (72)発明者 水越 朋之 大阪府和泉市あゆみ野2丁目7番1号 大 阪府立産業技術総合研究所内 (72)発明者 辻 栄治 大阪府和泉市あゆみ野2丁目7番1号 大 阪府立産業技術総合研究所内 Fターム(参考) 4G030 AA36 GA14 GA17 GA19 GA27 PA22 4G055 AA07 CA02 CA05 4K018 CA07 CA27

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼結体の製造方法であって、 i) 焼結可能な粉末(a)を所望の形状を有する雌型に流
    し込み充填する段階、 ii) シアノアクリレート系接着剤及びその希釈剤を含
    む混合物を、上記型に充填された粉末間に浸透させる段
    階、 iii) 希釈剤を除去して粉末を固化成形する段階、 iv) 型から成形体を取り出す段階 v) 該成形体の焼結を行い、所望の形状の焼結体を得る
    段階を含むことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 型の素材が、シリコンゴム、石英ガラ
    ス、金型及びプラスチックからなる群より選ばれる少な
    くとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の方
    法。
  3. 【請求項3】 粉末(a)が、金属粉末及びセラミックス
    粉末からなる群より選ばれる少なくとも1種であること
    を特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 バインダが、C110アルキルシアノア
    クリレートであることを特徴とする請求項1に記載の方
    法。
  5. 【請求項5】 希釈剤が、炭素数3〜5のケトン類であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106747457A (zh) * 2017-01-13 2017-05-31 华南协同创新研究院 一种基于硅胶模具凝胶注模成型的精密SiC陶瓷的制备方法及其精密SiC陶瓷

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106747457A (zh) * 2017-01-13 2017-05-31 华南协同创新研究院 一种基于硅胶模具凝胶注模成型的精密SiC陶瓷的制备方法及其精密SiC陶瓷

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