JP2002167388A - 2,2’−アンヒドロ核酸化合物誘導体の製造法 - Google Patents

2,2’−アンヒドロ核酸化合物誘導体の製造法

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JP2002167388A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価な化合物を出発原料に、医農薬の中間体
などとして有用な2,2'−アンヒドロ核酸化合物誘導
体及び医農薬の中間体などとして有用なL型シチジン誘
導体を提供すること。 【解決手段】 下記一般式(2)の化合物と、下記一般
式(3)の化合物とを反応させて、2,2'−アンヒド
ロ核酸化合物誘導体を得ることで、安価な化合物を出発
原料に、医農薬の中間体などとして有用な2,2'−ア
ンヒドロ核酸化合物誘導体を提供できる。 【化18】 (式中、R1、R2、R3、R4、Q、X、Y及びZは
それぞれ特定の基を表す。)また、2,2'−アンヒド
ロシチジン誘導体から直接2'−アルコキシシチジンを
合成することにより、医農薬の中間体などとして有用な
L型シチジン誘導体を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬、農薬の中間
体として有用な2,2'−アンヒドロ核酸化合物誘導体
および2'−アルコキシ核酸化合物誘導体の製造法、ま
たそれらの製造法により合成される、2'−アルコキシ
−L−シチジン誘導体および2、2'−アンヒドロ−L
−シチジン誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】核酸は遺伝子の重要構成成分であり、医
薬品としての利用が様々検討されてきた。医薬品として
は、抗ウイルス薬や制癌剤に多く見られるような天然型
核酸の一部を変換した、非天然型の核酸誘導体が非常に
多く用いられている。また、アンチセンス医薬品のよう
な新しい治療分野での利用も盛んに行われており、その
中でも、一部が変換された非天然型の核酸誘導体が用い
られており、核酸誘導体の効率的な合成や変換方法が必
要とされている。これまで様々な核酸誘導体が合成され
ているが、中でも2'位が様々に変換された誘導体が多
く合成され盛んに用いられている。2’位変換のための
重要な合成中間体として2,2'−アンヒドロ核酸化合
物誘導体が古くから知られている。例えばSanche
zらによる2、2’−Anhydro−1−β−D−a
rabinosylcytosineおよび2、2’−
Anhydro−1−β−D−arabinosylu
racilの合成が知られている(J.O.C、38
(3)、p593−598(1973))。これにより
合成された2,2’−アンヒドロ核酸誘導体は2’位の
誘導体を合成するために非常に有用な物質であったが、
原料として非常に高価なpropiolonitril
eやmethyl propiolateを用いてお
り、医薬品への実用的合成法という点では大きな問題で
あった。そこで、より安価に2,2'−アンヒドロ核酸
化合物誘導体を製造するために、例えば次のような方法
が考えられた。 (1)シチジン、ウリジンなど天然の核酸を原料にPOCl
3、エチレンカーボネート、ルイス酸等を用いて環化さ
せる方法(特開昭48−67286、特開昭52−59
195) (2)Sanchezらの方法でpropioloni
trileを2−ブロモアクリロニトリルなどのアクリ
ロニトリル類へ変更し製造する方法( Nucleos
ides Nucleotides 13(1994)6−
7、1647−1654)などが知られている。しか
し、天然から容易に入手できるシチジンやウリジンから
誘導できる誘導体を除き、様々な検討にも関わらず、広
く応用できる安価な合成方法はなかった。
【0003】また、これまでの核酸合成研究は、糖の立
体が天然型であるD型の研究がほとんどであり、L型核
酸誘導体の研究はほとんど行われていなかった。しか
し、近年、L型の糖を持つ非天然核酸誘導体がウイルス
性疾患、特にB型肝炎などに効果を示すことが明らかに
なり、その重要性が高まっている。例えば、L−dT、
L−dC、L−dAなど(WO0009531)のL型
核酸がB型肝炎に高い治療効果を示すことが知られてい
る。また、L−FMAU(Antimicrob.Ag
ennts Chemother.1995,39,9
79)は、D型から鏡像体であるL型に変換すること
で、大幅な毒性の低減が得られ、肝炎治療薬として期待
されている。そこで、L型核酸誘導体を安価に合成する
方法が強く求められている。
【0004】さらに、様々な方法で合成された2,2'
−アンヒドロ核酸化合物誘導体の2’位をアルコキシ基
に変換するために金属アルコキシドで開環させる反応は
非常に有用な反応であるが、これまでD型のウリジンや
チミジン誘導体に対し行われており(Divakar
ら、J.Chem.Soc.、PerkinTrans
1(1982)、1171およびraserら、J.H
eterocycleChem.、30、1277(1
993)など)、L型の2'−アルコキシシチジン誘導
体が直接合成できることは知られていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、より安価な化合物を出発原料に、医農薬の
中間体として有用な2,2'−アンヒドロ核酸化合物誘
導体の製造法を提供することにある。また、2,2'−
アンヒドロ−L−シチジン誘導体から直接2'−アルコ
キシ−L−シチジンを合成する方法を提供することにあ
る。さらに、近年重要性が認められてきているL型シチ
ジン誘導体を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、課題に対
し鋭意検討を重ねた結果、糖とシアナミドから容易に合
成できる出発原料の一般式(2)で表される化合物と、
アクリル酸誘導体あるいはアクリロニトリル誘導体より
安価に合成できる一般式(3)で表される化合物とを反
応させることにより、一般式(1)で表される化合物が
合成できるとことを見出し、本発明を完成するに至っ
た。また、2,2'−アンヒドロ−L−シチジン誘導体
から直接2'−アルコキシ−L−シチジンを合成する方
法を見いだした。さらに、それらの方法によって有用な
L型シチジン誘導体を合成できることを見いだした。
【0007】すなわち本発明は以下の各態様を含む。
【0008】[1] 一般式(1)
【0009】
【化11】
【0010】(式中、R1は水素原子、炭素数1〜4の
アルキル基、炭素数1〜2のヒドロキシアルキル基また
は保護化された炭素数1〜2のヒドロキシアルキル基を
表し、R2は水素原子、ヒドロキシ基、保護化されたヒ
ドロキシ基、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基
または炭素数1〜4のアルコキシ基を表し、R3、R4
はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜4のアルキル
基、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基を表し、Q
は酸素原子またはイミノ基を表す。)で表される2,
2'−アンヒドロ核酸化合物誘導体およびその塩の製造
方法であって、一般式(2)
【0011】
【化12】
【0012】(式中、R1、R2は前記と同義であ
る。)で表されるアミノオキサゾリン誘導体と、一般式
(3)
【0013】
【化13】
【0014】(式中、X、Yはそれぞれ独立してハロゲ
ン原子を表し、Zはシアノ基、カルボキシル基または炭
素数1〜4のアルキルオキシカルボニル基を表し、R
3、R4は前記と同義である。)で表される化合物を原
料として反応させて前記一般式(1)で表される化合物
を得る工程を有することを特徴とする2,2'−アンヒ
ドロ核酸化合物誘導体およびその塩の製造法。
【0015】[2] 一般式(1)において、R1が炭
素数1〜2のヒドロキシアルキル基または保護化された
炭素数1〜2のヒドロキシアルキル基または炭素数1〜
4のアルコキシ基であり、R2が水素原子、ヒドロキシ
基、保護化されたヒドロキシ基または炭素数1〜4のア
ルコキシ基であり、R3が水素原子である上記[1]項の
製造法。
【0016】[3] 一般式(1)において、R1がヒ
ドロキシメチル基であり、R2がヒドロキシ基であり、
R4が水素原子、メチル基またはトリフルオロメチル基
であり、一般式(3)において、X、Yがそれぞれ独立
して塩素原子または臭素原子であり、Zがシアノ基、カ
ルボキシル基、メトキシカルボニル基またはエトキシカ
ルボニル基である上記[2]項の製造法。
【0017】[4] 一般式(1)において、R4がメ
チル基であり、Qが酸素原子であり、一般式(3)にお
いて、Zがメトキシカルボニル基またはエトキシカルボ
ニル基である上記[3]項の製造法。
【0018】[5] 一般式(1)において、R4が水
素原子であり、Qがイミノ基であり、一般式(3)にお
いて、Zがシアノ基である上記[3]項の製造法。
【0019】[6] 一般式(6)
【0020】
【化14】
【0021】(式中、R4、R5およびR6は前記と同
義を表す。)で表される,2、2'−アンヒドロ−L−
シチジン誘導体およびその塩の製造方法であって、一般
式(4)
【0022】
【化15】
【0023】(式中、R5、R6は水素原子あるいは水
酸基の保護基をあらわす。)で表されるL−アミノオキ
サゾリン誘導体と、一般式(5)
【0024】
【化16】
【0025】(式中、R4およびXは前記と同義を表
す。)で表される化合物を反応させて上記一般式(6)
で表される2、2'−アンヒドロ−L−シチジン誘導体
を得る工程を有することを特徴とする2、2'−アンヒ
ドロ−L−シチジン誘導体および許容されるその塩の製
造方法。
【0026】[7] 一般式(8)
【0027】
【化17】
【0028】(式中、R4、R5、R6およびR7は前
記と同じ意味を表わす。)で表されるL−シチジン誘導
体およびその塩を製造する方法であって、上記一般式
(6)で示される化合物と一般式(7) (R7-O)n-M (7) で表される金属アルコキシド(R7は炭素数1〜4のア
ルキル基、炭素数1〜10のアラルキル基、炭素数1〜
4のパーフルオロアルキル基、炭素数1〜10のアルキ
ルアミノアルキル基または炭素数1〜10のアルコキシ
アルキル基を表し、nは1から3の整数を表し、Mは金
属を表す。)を反応させ、上記一般式(8)で表される
L−シチジン誘導体を得る工程を有することを特徴とす
るL−シチジン誘導体及びその塩の製造方法。
【0029】[8] 一般式(8)において、R4、R
5およびR6が水素原子である上記[7]項に記載の製造
法。
【0030】[9] 上記[6]項の製造方法により合成
される、一般式(6)で表される2、2'−アンヒドロ
−L−シチジン誘導体およびその塩、および上記[7]項
の方法により合成される、一般式(8)によって表され
る2'−アルコキシ−L−シチジン誘導体およびその
塩。
【0031】[10] 一般式(6)で表される上記
[9]項の2、2'−アンヒドロ−L−シチジン誘導体お
よびその塩。
【0032】[11] 一般式(6)のR4、R5およ
びR6が水素原子である上記[10]項の2、2'−アン
ヒドロ−L−シチジン誘導体およびその塩。
【0033】[12] 一般式(8)で表される上記
[9]項の2'−アルコキシ−L−シチジン誘導体および
その塩。
【0034】[13] 一般式(8)のR5とR6が水
素原子である上記[12]項の2'−アルコキシ−L−シ
チジン誘導体およびその塩。
【0035】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳細に説明
するが、これらの説明になんら限定されるものではな
い。
【0036】本発明中、炭素数1〜4のアルキル基とは
メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル
基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert
−ブチル基があげられる。
【0037】炭素数1〜2のヒドロキシアルキル基とは
ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒ
ドロキシエチル基、1,2−ジヒドロキシエチル基等が
あげられる。
【0038】炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基と
は、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、
ヘプタフルオロプロピル基、ノナフルオロブチル基等が
あげられる。
【0039】炭素数2〜4のポリヒドロキシアルキル基
とは1,2−ジヒドロキシエチル基、1,2−ジヒドロ
キシプロピル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基、
1,2,3 −トリヒドロキシプロピル基、1,2−ジヒ
ドロキシブチル基、1,3−ジヒドロキシブチル基、
2,3−ジヒドロキシブチル基等があげられる。
【0040】ハロゲン原子とはフッ素、塩素、臭素、ヨ
ウ素があげられる。
【0041】炭素数1〜4のアルコキシ基とはメトキシ
基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ
基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ
基、tert−ブトキシ基があげられる。
【0042】炭素数1〜4のアルキルチオ基とはメチル
チオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、イソプロ
ピルチオ基、n−ブチルチオ基、イソブチルチオ基、sec
−ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基があげられる。
【0043】炭素数1〜4のアルキルオキシカルボニル
基とはメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、
n−プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニ
ル基、n−ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボ
ニル基、sec−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシ
カルボニル基があげられる。
【0044】保護化されたとは、容易に脱保護可能な保
護基により水酸基を保護した構造を意味し、合成化学上
一般的に知られている保護基を用いることができ、2つ
の水酸基を同時に保護し環状構造をとることもできる。
より具体的には、ベンジル基誘導体に代表されるエーテ
ル系保護基、TBDMS基に代表されるシリルエーテル
系保護基、ベンゾイル基誘導体に代表されるアシル系保
護基、CIPS基に代表される環状保護基などがあげら
れる。
【0045】炭素数1〜10のアラルキル基とは、ベン
ジル基に代表される置換ベンジル誘導体あるいはアリー
ル置換アルキル基、ピリジルメチル基に代表されるヘテ
ロ環置換アルキル基などがあげられる。
【0046】炭素数1〜10のアルキルアミノアルキル
基とは、N,N−ジメチルアミノエチル基、N,N−ジ
エチルアミノエチル基、N,N−ジメチルアミノプロピ
ル基、N−メチル−N−フェニルアミノプロピル基など
があげられる。
【0047】炭素数1〜10のアルコキシアルキル基と
は、メトキシエチル基、エトキシエチル基、メトキシプ
ロピル基、ベンジルオキシエチル基などがあげられる。
【0048】金属アルコキシドとは、リチウムアルコキ
シド、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシ
ド、セシウムアルコキシド、アルミニウムアルコキシ
ド、マグネシウムアルコキシド、カルシウムアルコキシ
ド、バリウムアルコキシド、ボランアルコキシド(ボラ
ン酸トリメチル)などがあげられ、これまで知られた方
法を用いて合成することができる。
【0049】また、一般式(1)、(6)、(8)で表
される化合物の塩とは、塩を形成しうる場合それらのこ
とをいうが、具体的には例えば、塩酸塩、臭化水素酸
塩、フッ水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩などの無機酸ある
いは酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、シュウ酸塩、ギ酸塩
などの有機酸を用いて形成される塩があげられる。ま
た、化合物の目的用途によって、その目的、例えば医薬
用や農薬用として許容される塩が形成される。
【0050】一般式(1)、(4)、(6)、(8)で
表される化合物は、可能な光学異性体を含むことができ
る。
【0051】具体的に化合物を例示すれば、一般式
(1)の化合物としては、2,2'−アンヒドロ−1−
β−D−アラビノフラノシルシトシン、2,2'−アン
ヒドロ−1−β−L−アラビノフラノシルシトシン、
2,2'−アンヒドロ−1−β−D−アラビノフラノシ
ル−5−メチルシトシン、2,2'−アンヒドロ−1−
β−L−アラビノフラノシル−5−メチルシトシン、
2,2'−アンヒドロ−1−β−D−アラビノフラノシ
ル−5−トリフルオロメチルシトシン、2,2'−アン
ヒドロ−1−β−L−アラビノフラノシル−5−トリフ
ルオロメチルシトシン、2,2'−アンヒドロ−1−β
−D−アラビノフラノシルウラシル、2,2'−アンヒ
ドロ−1−β−L−アラビノフラノシルウラシル、2,
2'−アンヒドロ−1−β−D−アラビノフラノシルチ
ミン、2,2'−アンヒドロ−1−β−L−アラビノフ
ラノシルチミン、2,2'−アンヒドロ−1−β−D−
アラビノフラノシル−5−トリフルオロメチルウラシ
ル、2,2'−アンヒドロ−1−β−L−アラビノフラ
ノシル−5−トリフルオロメチルウラシル、2,2'−
アンヒドロ−1−α−D−リボフラノシルシトシン、
2,2'−アンヒドロ−1−α−L−リボフラノシルシ
トシン、2,2'−アンヒドロ−1−α−D−リボフラ
ノシル−5−メチルシトシン、2,2'−アンヒドロ−
1−α−L−リボフラノシル−5−メチルシトシン、
2,2'−アンヒドロ−1−α−D−リボフラノシル−
5−トリフルオロメチルシトシン、2,2'−アンヒド
ロ−1−α−L−リボフラノシル−5−トリフルオロメ
チルシトシン、2,2'−アンヒドロ−1−α−D−リ
ボフラノシルウラシル、2,2'−アンヒドロ−1−α
−L−リボフラノシルウラシル、2,2'−アンヒドロ
−1−α−D−リボフラノシルチミン、2,2'−アン
ヒドロ−1−α−L−リボフラノシルチミン、2,2'
−アンヒドロ−1−α−D−リボフラノシル−5−トリ
フルオロメチルウラシル、2,2'−アンヒドロ−1−
α−L−リボフラノシル−5−トリフルオロメチルウラ
シル、2,2'−アンヒドロ−3,5−ジ−O−ベンジ
ル−1−β−L−アラビノフラノシルシトシン、2,
2'−アンヒドロ−3,5−ジ−O−アセチル−1−β
−L−アラビノフラノシルシトシン、2,2'−アンヒ
ドロ−3,5−ジ−O−t−ブチルジメチルシリル−1
−β−L−アラビノフラノシルシトシン、2,2'−ア
ンヒドロ−1−β−D−ガラクトフラノシルシトシン、
2,2'−アンヒドロ−1−β−D−グルコフラノシル
シトシン、2,2'−アンヒドロ−5−デオキシ−1−
β−L−アラビノフラノシルシトシン、2,2'−アン
ヒドロ−3−デオキシ−1−β−L−アラビノフラノシ
ルシトシンなどがあげられる。
【0052】一般式(3)で表される化合物としては、
2,3−ジクロロプロピオニトリル、2,3−ジブロモ
プロピオニトリル、3−ブロモ−2−クロロプロピオニ
トリル、2−ブロモ−3−クロロプロピオニトリル、
2,3−ジクロロ−2−メチルプロピオニトリル、2,
3−ジブロモ−2−メチルプロピオニトリル、3−ブロ
モ−2−クロロ−2−メチルプロピオニトリル、2−ブ
ロモ−3−クロロ−2−メチルプロピオニトリル、2,
3−ジクロロ−2−トリフルオロメチルプロピオニトリ
ル、2,3−ジブロモ−2−トリフルオロメチルプロピ
オニトリル、3−ブロモ−2−クロロ−2−トリフルオ
ロメチルプロピオニトリル、2−ブロモ−3−クロロ−
2−トリフルオロメチルプロピオニトリル、2,3−ジ
クロロプロピオン酸、2,3−ジブロモプロピオン酸、
3−ブロモ−2−クロロプロピオン酸、2−ブロモ−3
−クロロプロピオン酸、2,3−ジクロロ−2−メチル
プロピオン酸、2,3−ジブロモ−2−メチルプロピオ
ン酸、3−ブロモ−2−クロロ−2−メチルプロピオン
酸、2−ブロモ−3−クロロ−2−メチルプロピオン
酸、2,3−ジクロロ−2−トリフルオロメチルプロピ
オン酸、2,3−ジブロモ−2−トリフルオロメチルプ
ロピオン酸、3−ブロモ−2−クロロ−2−トリフルオ
ロメチルプロピオン酸、2−ブロモ−3−クロロ−2−
トリフルオロメチルプロピオン酸、2,3−ジクロロプ
ロピオン酸メチルエステル、2,3−ジブロモプロピオ
ン酸メチルエステル、3−ブロモ−2−クロロプロピオ
ン酸メチルエステル、2−ブロモ−3−クロロプロピオ
ン酸メチルエステル、2,3−ジクロロ−2−メチルプ
ロピオン酸メチルエステル、2,3−ジブロモ−2−メ
チルプロピオン酸メチルエステル、3−ブロモ−2−ク
ロロ−2−メチルプロピオン酸メチルエステル、2−ブ
ロモ−3−クロロ−2−メチルプロピオン酸メチルエス
テル、2,3−ジクロロ−2−トリフルオロメチルプロ
ピオン酸メチルエステル、2,3−ジブロモ−2−トリ
フルオロメチルプロピオン酸メチルエステル、3−ブロ
モ−2−クロロ−2−トリフルオロメチルプロピオン酸
メチルエステル、2−ブロモ−3−クロロ−2−トリフ
ルオロメチルプロピオン酸メチルエステル、2,3−ジ
クロロプロピオン酸エチルエステル、2,3−ジブロモ
プロピオン酸エチルエステル、3−ブロモ−2−クロロ
プロピオン酸エチルエステル、2−ブロモ−3−クロロ
プロピオン酸エチルエステル、2,3−ジクロロ−2−
メチルプロピオン酸エチルエステル、2,3−ジブロモ
−2−メチルプロピオン酸エチルエステル、3−ブロモ
−2−クロロ−2−メチルプロピオン酸エチルエステ
ル、2−ブロモ−3−クロロ−2−メチルプロピオン酸
エチルエステル、2,3−ジクロロ−2−トリフルオロ
メチルプロピオン酸エチルエステル、2,3−ジブロモ
−2−トリフルオロメチルプロピオン酸エチルエステ
ル、3−ブロモ−2−クロロ−2−トリフルオロメチル
プロピオン酸エチルエステル、2−ブロモ−3−クロロ
−2−トリフルオロメチルプロピオン酸エチルエステル
などが挙げられる。
【0053】一般式(2)で表される化合物としては、
2−アミノ−α−D−リボフラノ[1',2':3,4]−
2−オキサゾリン、2−アミノ−α−L−リボフラノ
[1',2':3,4]−2−オキサゾリン、2−アミノ−
β−D−アラビノフラノ[1',2':3,4]−2−オキ
サゾリン、2−アミノ−β−L−アラビノフラノ[1',
2':3,4]−2−オキサゾリン、2−アミノ−β−D
−ガラクトフラノ[1',2':3,4]−2−オキサゾリ
ンなどが挙げられる。
【0054】また、一般式(6)の化合物としては、
2,2'−アンヒドロ−1−β−L−アラビノフラノシ
ルシトシン、2,2'−アンヒドロ−1−β−L−アラ
ビノフラノシル−5−メチルシトシン、2,2'−アン
ヒドロ−1−β−L−アラビノフラノシル−5−トリフ
ルオロメチルシトシン、2,2'−アンヒドロ−3’、
5’−ジ−O−ベンジル−1−β−L−アラビノフラノ
シルシトシン、2,2'−アンヒドロ−3’、5’−ジ
−O−アセチル−1−β−L−アラビノフラノシルシト
シン、2,2'−アンヒドロ−3’、5’−ジ−O−t
−ブチルジメチルシリル−1−β−L−アラビノフラノ
シルシトシンなどがあげられる。
【0055】また、一般式(8)の化合物としては、
2'−O−メチル−1−β−L−アラビノフラノシルシ
トシン、2'−O−メトキシエチル−1−β−L−アラ
ビノフラノシルシトシン、2'−O−メトキシエチル−
1−β−L−アラビノフラノシルシトシン、2'−O−
エチル−1−β−L−アラビノフラノシルシトシン、
2'−O−プロピル−1−β−L−アラビノフラノシル
シトシン、2'−O−メトキシプロピル−1−β−L−
アラビノフラノシルシトシン、2'−O−ベンジル−1
−β−L−アラビノフラノシルシトシン、2'−トリフ
ルオロメチル−1−β−L−アラビノフラノシルシトシ
ン、2'−O−メチル−1−β−L−アラビノフラノシ
ル−5−メチルシトシン、2'−O−メトキシエチル−
1−β−L−アラビノフラノシル−5−メチルシトシ
ン、2'−O−メチル−1−β−L−アラビノフラノシ
ル−5−トリフルオロメチルシトシン、2'−O−メト
キシエチル−1−β−L−アラビノフラノシル−5−ト
リフルオロメチルシトシン、2'−O−メチル−3’、
5’−ジ−O−ベンジル−1−β−L−アラビノフラノ
シルシトシン、2'−O−メトキシエチル−3’、5’
−ジ−O−ベンジル−1−β−L−アラビノフラノシル
シトシン、2'−O−メチル−3’、5’−ジ−O−t
−ブチルジメチルシリル−1−β−L−アラビノフラノ
シルシトシン、2'−O−メトキシエチル−3’、5’
−ジ−O−t−ブチルジメチルシリル−1−β−L−ア
ラビノフラノシルシトシン、2'−O−メチル−3’、
5’−ジ−O−アセチル−1−β−L−アラビノフラノ
シルシトシン、2'−O−メトキシエチル−3’、5’
−ジ−O−アセチル−1−β−L−アラビノフラノシル
シトシン、2'−O−メチル−3’、5’−ジ−O−ベ
ンゾイル−1−β−L−アラビノフラノシルシトシン、
2'−O−メトキシエチル−3’、5’−ジ−O−ベン
ゾイル−1−β−L−アラビノフラノシルシトシンなど
があげられる。
【0056】本発明によれば、目的化合物である2,
2'−アンヒドロ核酸化合物誘導体は一般式(2)およ
び一般式(3)で表される化合物を、溶媒中、後述の条
件下にて反応させることにより合成することができる。
また、一般式(6)および一般式(7)で表される化合
物を反応させることで2’位アルコキシシチジン誘導体
を合成することができる。
【0057】本発明に用いる反応溶媒としては、反応に
対して不活性(ただし、反応基質が溶媒兼用の場合を除
く)であればよく、ベンゼン、トルエン、キシレン等の
芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフ
ラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタ
ン、エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル
類、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコ
ール類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド、ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルアセトアミド
等の非プロトン性極性溶媒類、塩化メチレン、クロロホ
ルム、ジクロロエタン等のハロゲン含有溶媒、ニトロメ
タン、ニトロエタン等のニトロ化合物、酢酸エチル、プ
ロピオン酸エチル等のカルボン酸エステル類、ピリジ
ン、ピコリン、ルチジン等のアミン類、フェノール、ク
レゾール、キシレノール等のフェノール類、ギ酸、酢
酸、プロピオン酸等のカルボン酸類、アセトン、メチル
エチルケトン、アセトニトリル、ピリジン、水等を単独
あるいは2種以上を混合して使用することができる。
【0058】反応温度は使用溶媒によって異なり、特に
限定されるものではないが、0℃から用いた溶媒の沸点
以下までがよく、好ましくは室温〜150℃がよい。
【0059】反応圧力は特に限定しないが、好ましくは
常圧〜30MPaがよい。
【0060】反応は、効率的におこなわせるために、通
常用いられる酸またはアルカリを加えて行ってもよく、
場合によってはそれらを適宜組み合わせておこなっても
よい。また、その加える時間、量、方法等は限定されな
い。
【0061】使用されるアルカリとしては、例えば炭酸
カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシ
ウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、tert−ブト
キシカリウム、炭酸水素ナトリウム、酸化マグネシウム
等の無機塩基、トリエチルアミン、モルホリン、N−メ
チルモルホリン、ピリジン、N,N−ジメチルアミノピ
リジン等の有機塩基などがあげられ、使用される酸とし
ては、例えば塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸、ギ酸、酢
酸、プロピオン酸、シュウ酸等の有機酸、アンバーリス
ト15等の固体酸等があげられる。
【0062】反応は相間移動触媒の存在下に行ってもよ
い。使用される相間移動触媒としては、例えばトリエチ
ルベンジルアンモニウムクロリド(またはブロミド)、
テトラメチルアンモニウムクロリド(またはブロミ
ド)、テトラエチルアンモニウムクロリド(またはブロ
ミド)、テトラ−n−ブチルアンモニウムクロリド(ま
たはブロミド)、テトラ−n−ブチルアンモニウハイド
ロジェンサルファイト等の第4級アンモニウム塩等、1
8−クラウン−6−エーテル、12−クラウン−6−エ
ーテル、ジベンゾ−24−クラウン−8−エーテル、ジ
シクロヘキサノ−24−クラウン−8−エーテル等のク
ラウンエーテル等である。
【0063】反応時間は、とくに限定しないが好ましく
は1時間〜72時間がよい。
【0064】上記反応後の処理方法は、例えば、カラム
クロマトグラフィー、再結晶など通常の精製方法が利用
できる。
【0065】
【実施例】以下に、本発明の化合物の実施例を記載する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。 (実施例1) 2,2'−アンヒドロ−1−β−D−ア
ラビノフラノシルシトシン臭化水素酸塩 2−アミノ−β―D−アラビノフラノ−[1',2':3,
4]−2−オキサゾリン(0.50g,2.87mmo
l)と2,3−ジブロモプロピオニトリル(0.74
g,3.48mmol)のメタノール溶液(20mL)
にトリエチルアミン(0.33g,3.26mmol)
を加え,70℃で5時間、攪拌を行った。室温に冷却
後、反応溶液を減圧下,濃縮した。得られた残渣をメタ
ノール/クロロホルム=1/2の混合溶媒で洗浄するこ
とによって目的物の白色結晶を0.14g(0.622
mmol,22%)得た。
【0066】1H-NMR(400MHz,D2O) δ ppm: 3.59 (dd, 1
H, J=3.2Hz, J=12.9Hz), 3.62 (dd,1H, J=3.2Hz, J=12.
9Hz), 4.45 (dd, 1H, J=3.2Hz, J=4.8Hz), 4.71 (s, 1
H),5.57 (d, 1H, J=6.1Hz), 6.59 (d, 1H, J=7.3Hz),
6.65 (d, 1H, J=6.1Hz), 8.13 (d, 1H, J=7.3Hz) (実施例2) 2,2'−アンヒドロ−1−β−L−ア
ラビノフラノシルシトシン臭化水素酸塩 2−アミノ−β―L−アラビノフラノ−[1',2':
3,4]−2−オキサゾリン(5.30g,88.3m
mol)とトリエチルアミン(10.74g,106m
mol)のメタノール溶液を50℃に加熱した。6時間
かけて、2,3−ジブロモプロピオニトリル(25g,
117.5mmol)のメタノール溶液(80mL)を
滴下した。さらに、3.5時間、50℃に加熱攪拌し
た。反応溶液を、固体が析出するまで減圧濃縮し、50
0mlのクロロホルムを加え、析出した結晶をろ取し
た。50℃で減圧乾燥し、目的物を黄色結晶として8.
73g(32%)得た。 融点:217℃(分解)1 H-NMR(400MHz,D2O) δ ppm: 3.59 (dd, 1H, J=3.2Hz,
J=12.9Hz), 3.62 (dd, 1H, J=3.2Hz, J=12.9Hz), 4.45
(dd, 1H, J=3.2Hz, J=4.8Hz), 4.71 (s, 1H), 5.57 (d,
1H, J=6.1Hz), 6.59 (d, 1H, J=7.3Hz), 6.65 (d, 1H,
J=6.1Hz), 8.13(d, 1H, J=7.3Hz) IR(KBr)νmax1677, 1501, 1201, 1110, 1030, 787c
m-1
【0067】(実施例3) 2'−O−メチル−L−シ
チジン塩酸塩(4−アミノ−1−(2−O−メチル−β
−L−リボフラノシル)−2(1H)−ピリミジノン塩
酸塩) 1.0gの2,2'−アンヒドロ−1−β−L−アラビ
ノフラノシルシトシン臭化水素酸塩を20mlのN,N
−ジメチルホルムアミドに溶解した。室温で7.0ml
のマグネシウムメトキシド(10%メタノール溶液)を
加えた。100℃で5時間反応した後、室温で一夜放置
した。0.7mlの酢酸を加えた後、濃縮、乾固して褐
色の油状物を得た。クロロホルム:メタノール=2:1
の混合溶媒を用いシリカゲルカラムクロマトグラフィー
にて精製した。目的物を含むフラクションを濃縮、乾固
してアモルファス状の目的物0.54gを得た。この物
をエタノールに溶解し、4N塩酸−ジオキサンで酸性と
した。次いで濃縮すると不溶物が析出した。濃縮を止
め、イソプロピルアルコールを加えて氷冷下にかき混ぜ
た。濾取して題記目的物0.31gを得た。 融点:204℃(分解)1 H-NMR(DMSO-d6,400MHz)δppm:3.424(s,3H), 3.568-3.6
23(m,1H), 3.717-3.755(m,1H), 3.813-3.831(m,1H), 3.
879-3.908(m,1H), 4.074-4.103(m,1H), 5.776(d,1H,J=3
Hz), 6.192(d,1H,J=7Hz), 8.372(d,1H,J=7Hz), 8.687
(s,1H), 9.835(s,1H) IR(KBr)νmax 3414, 1720, 1672, 1275, 1102cm-1
【0068】(実施例4) 2'−O−(2−メトキシ
エチル)−L−シチジン塩酸塩(4−アミノ−1−[2
−O−(2―メトキシエチル)−β−L−リボフラノシ
ル]−2(1H)−ピリミジノン塩酸塩) 200mgのアルミ箔の細片を40mlの2−メトキシ
エタノールと混合し、徐徐に加温した。130℃付近か
ら反応が開始し、約10分間でアルミ箔は溶解した。こ
の溶液を室温に冷却後、0.5gの2,2'−アンヒド
ロ−1−β−L−アラビノフラノシルシトシン臭化水素
酸塩を加えた。還流下、5時間反応し、室温に冷却後、
0.5mlの酢酸を加え濃縮、乾固して褐色のアモルフ
ァスを得た。クロロホルム:メタノール=2:1の混合
溶媒を用いシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精
製した。目的物を含むフラクションを濃縮、乾固して油
状の目的物0.27gを得た。この物を少量のエタノー
ルに溶解し、4N塩酸−ジオキサンで酸性とした。次い
で濃縮して褐色油状物を得た。イソプロピルアルコール
を加えて溶解し、少し溶媒が残るまで濃縮した。約1時
間かき混ぜ、析出した不溶物を濾取、少量のイソプロピ
ルアルコールで洗浄して題記目的物0.19gを得た。 融点:194℃(分解)1 HNMR(DMSO-d6,400MHz)δppm:3.249(s,3H), 3.467-3.49
2(m,2H), 3.584-3.621(m,1H), 3.693-3.754(m,3H), 3.7
69-3.975(m,2H), 4.054-4.082(m,1H), 5.757(d,1H,J=3H
z), 6.171(d,1H,J=8Hz), 8.360(d,1H,J=8Hz), 8.669(s,
1H), 9.791(s,1H)IR(KBr)νmax 3398, 1726, 1683, 127
9, 1107cm-1
【0069】
【発明の効果】本発明により、安価な出発原料から、医
農薬の中間体として有用な2,2'−アンヒドロ核酸化
合物誘導体を製造することができる。また、本発明によ
り製造された2,2'−アンヒドロ−L−シチジン誘導
体から直接2'−アルコキシ−L−シチジンを合成する
ことができる。
フロントページの続き (72)発明者 甲斐 章義 千葉県茂原市東郷1144 三井化学株式会社 内 (72)発明者 飯塚 肇 千葉県茂原市東郷1144 三井化学株式会社 内 Fターム(参考) 4C057 AA18 BB02 CC03 DD01 DD03 FF02 LL17 LL18 4C072 AA01 BB03 CC02 CC12 EE03 FF09 GG01 GG07 UU08

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、R1は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、
    炭素数1〜2のヒドロキシアルキル基または保護化され
    た炭素数1〜2のヒドロキシアルキル基を表し、R2は
    水素原子、ヒドロキシ基、保護化されたヒドロキシ基、
    ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基または炭素数
    1〜4のアルコキシ基を表し、R3、R4はそれぞれ独
    立して水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1
    〜4のパーフルオロアルキル基を表し、Qは酸素原子ま
    たはイミノ基を表す。)で表される2,2'−アンヒド
    ロ核酸化合物誘導体およびその塩の製造方法であって、
    一般式(2) 【化2】 (式中、R1、R2は前記と同義である。)で表される
    アミノオキサゾリン誘導体と、一般式(3) 【化3】 (式中、X、Yはそれぞれ独立してハロゲン原子を表
    し、Zはシアノ基、カルボキシル基または炭素数1〜4
    のアルキルオキシカルボニル基を表し、R3、R4は前
    記と同義である。)で表される化合物を反応させて一般
    式(1)で表される2,2'−アンヒドロ核酸化合物誘
    導体を得る工程を有することを特徴とする2,2'−ア
    ンヒドロ核酸化合物誘導体およびその塩の製造方法。
  2. 【請求項2】 一般式(1)において、R1が炭素数1
    〜2のヒドロキシアルキル基または保護化された炭素数
    1〜2のヒドロキシアルキル基または炭素数1〜4のア
    ルコキシ基であり、R2が水素原子、ヒドロキシ基、保
    護化されたヒドロキシ基または炭素数1〜4のアルコキ
    シ基であり、R3が水素原子である請求項1に記載の製
    造法。
  3. 【請求項3】 一般式(1)において、R1がヒドロキ
    シメチル基であり、R2がヒドロキシ基であり、R4が
    水素原子、メチル基またはトリフルオロメチル基であ
    り、一般式(3)において、X、Yがそれぞれ独立して
    塩素原子または臭素原子であり、Zがシアノ基、カルボ
    キシル基、メトキシカルボニル基またはエトキシカルボ
    ニル基である請求項2に記載の製造法。
  4. 【請求項4】 一般式(1)において、R4がメチル基
    であり、Qが酸素原子であり、一般式(3)において、
    Zがメトキシカルボニル基またはエトキシカルボニル基
    である請求項3に記載の製造法。
  5. 【請求項5】 一般式(1)において、R4が水素原子
    であり、Qがイミノ基であり、一般式(3)において、
    Zがシアノ基である請求項3に記載の製造法。
  6. 【請求項6】 一般式(6) 【化4】 (式中、R4は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、
    炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基を表し、R5及
    びR6はそれぞれ独立して水素原子あるいは水酸基の保
    護基をあらわす。)で表される2、2'−アンヒドロ−
    L−シチジン誘導体およびその塩の製造方法であって、
    一般式(4) 【化5】 (式中、R5、R6は前記と同義を表す。)で表される
    L−アミノオキサゾリン誘導体と,一般式(5) 【化6】 (式中、R4およびXは前記と同義を表す。)で表され
    る化合物を反応させて前記一般式(6)で表される2、
    2'−アンヒドロ−L−シチジン誘導体を得る工程を有
    することを特徴とする2、2'−アンヒドロ−L−シチ
    ジン誘導体およびその塩の製造方法。
  7. 【請求項7】 一般式(8) 【化7】 (式中、R4は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、
    炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基を表し、R5及
    びR6はそれぞれ独立して水素原子あるいは水酸基の保
    護基を表し、R7は炭素数1〜4のアルキル基、炭素数
    1〜10のアラルキル基、炭素数1〜4のパーフルオロ
    アルキル基、炭素数1〜10のアルキルアミノアルキル
    基または炭素数1〜10のアルコキシアルキル基を
    す。)で表されるL−シチジン誘導体およびその塩を製
    造する方法であって、一般式(6) 【化8】 (式中、R4、R5及びR6は前記と同じ意味を表わ
    す。)で表される2、2'−アンヒドロ−L−シチジン
    誘導体と、一般式(7) (R7-O)n-M (7) で表される金属アルコキシド(R7は前記と同じ意味を
    表し、nは1から3の整数を表し、Mは金属を表す。)
    を反応させ、上記一般式(8)で表されるL−シチジン
    誘導体を得る工程を有することを特徴とするL−シチジ
    ン誘導体およびその塩の製造方法。
  8. 【請求項8】 一般式(8)において、R4、R5およ
    びR6が水素原子である請求項7に記載の製造法。
  9. 【請求項9】 一般式(6) 【化9】 (式中、R4は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、
    炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基を表し、R5及
    びR6はそれぞれ独立して水素原子あるいは水酸基の保
    護基をあらわす。)で表される2、2'−アンヒドロ−
    L−シチジン誘導体およびその塩。
  10. 【請求項10】 一般式(8) 【化10】 (式中、R4は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、
    炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基を表し、R5及
    びR6はそれぞれ独立して水素原子あるいは水酸基の保
    護基を表し、R7は炭素数1〜4のアルキル基、炭素数
    1〜10のアラルキル基、炭素数1〜4のパーフルオロ
    アルキル基、炭素数1〜10のアルキルアミノアルキル
    基または炭素数1〜10のアルコキシアルキル基を
    す。)で表されるL−シチジン誘導体およびその塩。
  11. 【請求項11】 一般式(6)のR4、R5およびR6
    が水素原子である請求項9記載の2、2'−アンヒドロ
    −L−シチジン誘導体および許容されるその塩。
  12. 【請求項12】 一般式(8)のR5とR6が水素原子
    である請求項10記載の2'−アルコキシ−L−シチジ
    ン誘導体および許容されるその塩。
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