JP2002166917A - 合成樹脂製容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 トリガー式或いは縦形のポンプ装着用等とし
て使用するに便利な、左右両胴部分を弾性薄肉壁で形成
した合成樹脂製容器を提案する。 【解決手段】 底壁２外周から起立する周壁３上端から
肩部４を介して口頸部５を起立する合成樹脂製容器１に
おいて、周壁３の左右側壁部3b,3b を外方へ張出す弾性
薄肉壁で形成し、これ等を除く、底壁２、肩部４、口頸
部５、周壁のうち前後両壁部3a,3a を剛性に富む厚肉壁
で形成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は合成樹脂製容器に関
する。

【０００２】

【従来の技術】実用新案登録第2570439 号公知が示すよ
うに、底壁外周から周壁を起立し、該周壁上端から肩部
を介して口頸部を起立する合成樹脂製容器の口頸部を肩
部の左右ないし前後のいずれかに偏心させて起立させる
と共に、該口頸部を有する側の肩部、周壁、底壁の容器
一半部分を剛性に富む厚肉部に、容器他半を弾性変形な
肉薄部で形成することが知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来容器は、主と
して縦形ポンプ装着用容器として開発したものであり、
ポンプ操作で容器体内液体が減少して負圧化するに従
い、胴部一半の薄肉部分が弾性変形して容器体内容器を
縮小するよう設けたものであるが、その胴部一半は底壁
も含めて薄肉としてあるため、又縦形ポンプ装着用口頸
部は肩部から偏心させて起立させてあるから、例えば該
容器の底壁を接地させて使用する際、底壁肉薄部分が変
形しないよう注意し乍らポンプ操作をする必要があっ
た。

【０００４】本発明は上記欠点を除去することを目的と
する。

【０００５】

【課題を解決するための手段】第１の手段として底壁２
外周から起立する胴部形成用周壁３上端から、肩部４を
介して該肩中央部から口頸部５を起立する合成樹脂製容
器において、上記底壁２と、肩部４と、これ等底壁と肩
部との各前後両側縁部間の周壁部分と、口頸部５とを、
剛性に富む厚肉壁で形成すると共に該厚肉部を除く、上
記底壁と肩部との各対向する左右両側縁部間の周壁部分
を、左右両外方へ張出しする弾性薄肉壁で形成した。

【０００６】第２の手段として、上記第１の手段を有す
ると共に上記底壁２と肩部４とを、前後方向が長い長方
形状とした。

【０００７】第３の手段として、上記第１又は第２の手
段を有すると共に底壁２を、肩部４を垂直下方へ投影
し、かつ左右方向横巾を肩部よりも大とした形状に形成
した。

【０００８】第４の手段として、上記第１、第２、又は
第３の手段を有すると共に上記左右両外方へ張出しする
弾性薄肉壁を、容器内方への弾性反転が可能に形成し
た。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下図面について説明すると、１
は本発明に係る合成樹脂製の容器である。該容器は底壁
２外周から周壁３を起立し、かつ該周壁上端から肩部４
を介して口頸部５を起立する。

【００１０】上記底壁２と、肩部４と、これ等底壁およ
び肩部との各対向する前後両側縁部間の周壁部分、即ち
前後両側壁部分3a,3a と、口頸部５とは、剛性に富む厚
肉壁に形成しており、又該厚肉壁を除く、上記底壁と肩
部との各対向する左右両側縁部分間の周壁部分、即ち左
右両側壁部分は3b,3b は左右両外方へ張出しする弾性薄
肉壁で形成している。

【００１１】上記底壁２と肩部４とは、任意に定めた前
後方向を長くする長方形状に形成するとよく、又底壁２
は、肩部４を垂直下方へ投影し、かつ左右方向横巾を肩
部よりも大に形成するとよい。更に上記左右両外方への
張出し部分は、容器内方への弾性反転が可能に形成する
ことが望ましい。

【００１２】尚11は上記容器に装着させた、トリガー式
のポンプで、12は容器の口頸部外面へ螺合させた装着
筒、13はトリガーで、該トリガー操作により容器内液体
を吸上げパイプ14を介してシリンダ15内へ吸込み、かつ
該シリンダ内液体を射出筒16前端のノズル孔17から噴出
可能に設けている。該ポンプは既述公知例のように縦形
ポンプに代えてもよい。

【００１３】既述容器１へ、例えばトリガー式ポンプ11
を装着させてトリガー13によりポンプ操作すると、液体
噴出による容器内液体の減少につれて容器内は負圧化
し、かつ該負圧化により弾性薄肉壁が容器内方へ弾性変
形してその負圧状態を解消する。

【００１４】

【発明の効果】本発明は既述構成とするもので、請求項
１の場合は、底壁２と、肩部４と、これ等底壁と肩部と
の各前後両側縁部間の周壁部分と、口頸部５とを、剛性
に富む厚肉壁に形成し、かつ該厚肉部を除く、上記底壁
と肩部との各対向する左右両側縁部間の周壁部分を、左
右両外方へ張出す弾性薄肉壁に形成したから、該容器に
例えばトリガー式ポンプ11を装着させて使用する際、該
ポンプを図示のように前後方向へ向けて装着すること
で、容器胴部の左右に弾性薄肉壁を位置させて使用で
き、既述従来例の場合のように胴部の一半だけが弾性変
形して容器を持ち難くなることがない。

【００１５】又従来例のように偏心させることなく、肩
部の中央部から口頸部５を起立させ、かつ上記のように
厚肉壁に形成するから、容器に縦形ポンプを装着させ、
かつ底壁を接地させて上端面押下げでポンプ操作する際
も底壁全体が剛性に富む厚肉壁としてあるから、その押
下げ操作の際に底壁一部が弾性変形することで容器が倒
れ、或いは傾くようなことがない。

【００１６】請求項２のようにすることで、底壁２およ
び肩部４と左右両外方へ張出しする弾性薄肉壁との調和
を図ることが出来る。

【００１７】請求項３のようにすることで、容器の重心
を下降させて容器起立状態の安定度を高めることが出来
る。

【００１８】請求項４のようにすることで、容器廃棄
時、弾性薄肉壁を容器内方へ弾性反転させておくことで
容器容量を小さくでき、廃棄物が嵩ばることを防ぐこと
が出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 ポンプ装着状態で示す、本発明容器の側面
図である。

【図２】 図１容器を正面側からみた断面図である。

【符号の説明】

２…底壁 ３…周壁 3a…前後側壁部 3b…左右側壁部 ４…肩部 ５…口頸部

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 底壁２外周から起立する胴部形成用周壁
   ３上端から、肩部４を介して該肩中央部から口頸部５を
   起立する合成樹脂製容器において、 上記底壁２と、肩部４と、これ等底壁と肩部との各前後
   両側縁部間の周壁部分と、口頸部５とを、剛性に富む厚
   肉壁で形成すると共に該厚肉部を除く、上記底壁と肩部
   との各対向する左右両側縁部間の周壁部分を、左右両外
   方へ張出しする弾性薄肉壁で形成したことを特徴とする
   合成樹脂製容器。
2. 【請求項２】 上記底壁２と肩部４とを、前後方向が長
   い長方形状としたことを特徴とする請求項１記載の合成
   樹脂製容器。
3. 【請求項３】 底壁２を、肩部４を垂直下方へ投影し、
   かつ左右方向横巾を肩部よりも大とした形状に形成した
   ことを特徴とする、請求項１又は２記載の合成樹脂製容
   器。
4. 【請求項４】 上記左右両外方へ張出しする弾性薄肉壁
   を、容器内方への弾性反転が可能に形成したことを特徴
   とする、請求項１、２又は３記載の合成樹脂製容器。