JP2002166529A - 印刷機シリンダの洗浄方法および装置 - Google Patents

印刷機シリンダの洗浄方法および装置

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JP2002166529A
JP2002166529A JP2000368199A JP2000368199A JP2002166529A JP 2002166529 A JP2002166529 A JP 2002166529A JP 2000368199 A JP2000368199 A JP 2000368199A JP 2000368199 A JP2000368199 A JP 2000368199A JP 2002166529 A JP2002166529 A JP 2002166529A
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liquid
brush roller
brush
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JP2000368199A
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Shigemitsu Akase
茂光 明瀬
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Nikka KK
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Nikka KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗浄対象となるブランケット胴の表面に均一
に洗浄液を供給することができるとともに、新規の洗浄
液の掻き落としを防止することが可能な印刷機シリンダ
の洗浄方法および装置を提供する。 【解決手段】 ブランケット胴22の接触部分36から
ブラシローラ26の回転方向32に沿って、古液の掻き
落としをなすスクレーパ38と、ブラシローラ26に洗
浄液の供給をなす洗浄液噴射ノズル44と、ブラシロー
ラ26の下方に位置しブラシローラ26の外縁に倣うよ
う湾曲形状に形成された液溜プレート41を順に配置す
る。このような洗浄装置20では、新規の洗浄液46が
スクレーパ38によって掻き落とされることが無くなる
とともに、ブラシ30の先端を洗浄液46にて均一にぬ
らすことができ、ブランケット胴22の幅方向にわたっ
て均一に洗浄液を転写させることが可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷機シリンダの
洗浄方法および装置に係り、特に洗浄対象となる印刷機
シリンダの表面にブラシローラを擦り合わせることで、
シリンダ表面に付着した汚れを掻き落とす印刷機シリン
ダの洗浄方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、輪転印刷機に用いられているロ
ーラは定期的に洗浄する作業を必要としている。そして
前記輪転印刷機の印刷機シリンダとなるブランケット胴
では、紙入れ時や版の交換時などを機会として、その表
面に洗浄液を供給するとともにブラシローラを接触さ
せ、前記洗浄液によって浮き上がった汚れをブラシ先端
によって掻き落とす方法が知られている。
【0003】図4は、第1従来例となるブラシローラを
用いた洗浄装置の構造説明図である。同図に示すよう
に、第1従来例となる洗浄装置1は、図示しない往復移
動手段に取り付けられており、輪転印刷機を構成するブ
ランケット胴2に対して、図中、矢印3に示す方向に前
進および後退を行えるようにしている(同図では前進さ
せた状態を示す)。
【0004】そして洗浄装置1おいてブランケット胴2
と対面する側には、図示しない回転駆動手段に接続さ
れ、少なくともブランケット胴2の印刷幅を有したブラ
シローラ4が取り付けられており、洗浄時は前記洗浄装
置1の前進によって、ブラシローラ4をブランケット胴
2の表面に押し付けるようにしている。なお洗浄時にお
けるブラシローラ4の回転方向5は、ブランケット胴2
の回転方向6と逆方向に設定されており、ブランケット
胴2の表面により多くのブラシローラ4を擦らせるよう
にしている。
【0005】こうした洗浄装置1では、ブラシローラ4
がブランケット胴2に接触する上方に洗浄液供給手段と
なる洗浄液噴射ノズル7を設けており、この洗浄液噴射
ノズル7から洗浄液8をブランケット胴2の表面に直に
噴射できるようにしている。なお噴射ノズル7は、ブラ
ンケット胴2の幅方向に沿って複数設けられており、ブ
ランケット胴2の幅方向全域に洗浄液8を供給できるよ
うにしている。なお本従来例では、洗浄液供給手段を噴
射ノズル7としたが、ブランケット胴2の軸心と平行に
洗浄液供給用のパイプを設け、このパイプの表面に穴を
複数形成し、この穴から洗浄液8をブランケット胴2の
表面に垂らすようにしてもよい。
【0006】またブラシローラ4においてブランケット
胴2と接する反対側には、スクレーパ9が設けられてい
る。そしてこのスクレーパ9をブラシローラ4における
ブラシ先端に接触させることで、ブラシ先端に付着した
古液(いわゆる古い洗浄液やインキカス)をブラシロー
ラ4の下方に設置した廃液トレイ10に落とすようにし
ている。
【0007】このような洗浄装置1では、洗浄を行う
際、洗浄液噴射ノズル7からブランケット胴2の表面に
洗浄液8を供給するとともに、ブラシローラ4にてブラ
ンケット胴2の表面を擦る。そしてブラシローラ4の先
端に付着した古液をスクレーパ9にて廃液トレイ10へ
と落とし、これを連続させることで、ブランケット胴2
の洗浄を行うようにしている。
【0008】図5は、第2従来例となるブラシローラを
用いた洗浄装置の構造説明図である。なお同従来例にお
いて、上述した第1従来例と共通する部材については、
同一の番号を付与するものとする。
【0009】同図における洗浄装置11では、洗浄液噴
射ノズル7がブラシローラ4に向けられており、洗浄液
8を前記ブラシローラ4に直に供給するようにしてい
る。このような洗浄装置11では、洗浄液8が供給され
たブラシ先端は、スクレーパ9を通過した後、ブランケ
ット胴2の表面を擦り、当該ブランケット胴2の表面に
浮き上がった汚れをブラシローラ4側に移し、この汚れ
をスクレーパ9にて廃液トレイ10に落とすようにして
いる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし上述したいずれ
の洗浄方法においても以下に示すような問題点があっ
た。すなわちいずれの洗浄装置でも、ブランケット胴2
やブラシローラ4の幅方向に沿って複数配置された洗浄
液噴射ノズル7から洗浄液8は供給されるので、幅方向
における供給ムラが生じ、このため洗浄液8をブランケ
ット胴2の表面に均一に供給することができなかった。
ゆえに液量の多いところと少ないところで洗浄結果に違
いが見られ、この違いを解消するために供給する洗浄液
の量自体を多くして、全体の底上げを行うようにしなけ
ればならず、余分な洗浄液を供給しなければならないと
いう問題点があった。
【0011】またブラシローラ4に対するスクレーパ9
の取り付け位置の関係で、ブラシローラ4に供給された
洗浄液8が供給直後にスクレーパ9によって、その大半
が掻き落とされてしまう。このため掻き落とし分を見込
んださらに大量の洗浄液8を供給しなくてはならないと
いう問題もあった。ところでこの問題を解決するため、
ブラシローラ4を逆回転させ、スクレーパ9の通過後に
洗浄液8を供給させることも考えられたが、この方法で
は、ブランケット胴2との逆回転で得られる単位時間で
の相対的な接触面積の増大といった効果が得られず、洗
浄時間を長くしなければならないという新たな問題が発
生した。そしてこの問題は印刷作業の切換時間を極力短
くすることにより、生産時間を増やしたいという市場の
要求に反する。
【0012】さらに第1従来例では、ブランケット胴2
の表面に直接、洗浄液8を供給しているが、この洗浄液
9供給量が過剰になると、ブランケット胴2に形成され
たギャップ(ブランケット胴2の表面に巻き付けるゴム
の端部を係止させる部分)に洗浄液9が入り込んでしま
う。そして洗浄終了後の印刷工程の際に、前記ギャップ
から洗浄液9が印刷面へと達し、ブランケット胴2の表
面に転写されたインクと溶かしてしまうというおそれも
あった。また、ブランケット胴2の表面に直接、洗浄液
8を供給していることから、ブラシローラ4への洗浄液
8の供給量が不足する。このためブランケット胴2から
ブラシローラ4に移った汚れは、十分に落とされず前記
ブラシローラ4に残り、ブラシローラ4の交換等のメン
テナンスの負荷が増大するという問題点があった。
【0013】本発明は、上記従来の問題点に着目し、洗
浄対象となるブランケット胴の表面に均一に洗浄液を供
給することができるとともに、スクレーパによる洗浄液
の掻き落としを防止することが可能な印刷機シリンダの
洗浄方法および装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、ブラシローラ
におけるブラシ先端を洗浄液の溜まりに浸し、その後、
ブランケット胴を擦るようにすれば、前記ブランケット
胴に対し洗浄液を均一に供給することができるという知
見に基づいてなされたものである。
【0015】すなわち本発明に係る印刷機シリンダの洗
浄方法は、ブラシローラのブラシ先端を洗浄液の溜まり
に浸し、前記ブラシローラの幅方向に沿って洗浄液を均
一に供給した後、このブラシ先端を印刷機シリンダに擦
らせ、洗浄を行うこととした。
【0016】またさらに詳細には、ブラシローラをスク
レーパに接触させ古液を掻き落とした後、前記ブラシロ
ーラに洗浄液を供給し、前記ブラシローラから滴下した
前記洗浄液を溜めるとともに、ブラシ先端を前記洗浄液
の溜まりに浸し、前記ブラシ先端を印刷機シリンダに擦
らせ洗浄を行うこととした。
【0017】ここで前記洗浄液の供給を停止させた後、
少なくとも前記洗浄液の溜まりが無くなるまで前記ブラ
シローラを回転させ、前記洗浄を行うことが望ましい。
そして本発明に係る印刷機シリンダの洗浄装置は、印刷
機シリンダとの接触位置からブラシローラの回転方向に
沿って、前記ブラシローラに洗浄液の供給をなす洗浄液
供給手段と、前記ブラシローラの下方に位置する液溜プ
レートを順に配置するよう構成したり、
【0018】あるいは印刷機シリンダとの接触位置から
ブラシローラの回転方向に沿って、スクレーパと、前記
ブラシローラに洗浄液の供給をなす洗浄液供給手段と、
前記ブラシローラの下方に位置する液溜プレートを順に
配置するよう構成した。
【0019】ここで前記洗浄液供給手段による前記洗浄
液の供給を停止させた後も洗浄を継続させ、前記液溜プ
レートに溜められた前記洗浄液が無くなるのに合わせて
前記洗浄が終了するよう前記洗浄液供給手段の停止時期
を設定する制御手段を備えることが望ましい。
【0020】また前記スクレーパと前記洗浄液供給手段
との間に、前記ブラシ先端から外方へと延長される古液
遮蔽板を設けることが望ましく、さらに前記古液遮蔽板
は、前記液溜プレートの延長により形成することが好ま
しい。
【0021】
【作用】上記構成によれば、ブラシローラにおけるブラ
シ先端を、洗浄液の溜まりに浸すようにすれば、ブラシ
先端を洗浄液にて均一にぬらすことができる。そして洗
浄液に浸されたブラシ先端をブランケット胴に擦るよう
にすれば、当該ブランケット胴の幅方向にわたって均一
に洗浄液を転写させることが可能となり、洗浄液の供給
ムラによる洗浄結果の差を無くすることができる。
【0022】またブラシローラをスクレーパに接触させ
古液を掻き落とした後に、前記ブラシローラに洗浄液を
供給すれば、新規の洗浄液がスクレーパによって掻き落
とされることが無くなり、当該スクレーパの掻き落とし
分を見込んだ余分な洗浄液の供給を防止することができ
る。さらにブラシローラから垂れた(滴下された)新規
の洗浄液を液溜プレートに溜めるようにし、この液溜ま
りにブラシ先端を浸すようにすれば、上記同様、ブラシ
先端を洗浄液にて均一にぬらすことができ、ブランケッ
ト胴の幅方向にわたって均一に洗浄液を転写させること
が可能になり、洗浄液の供給ムラによる洗浄結果の差を
無くすることができる。
【0023】ところで洗浄液の供給を停止させた後もブ
ラシローラを回転させ、少なくとも液溜プレートに溜ま
った洗浄液を使い切った時点で洗浄が終了するように、
洗浄液の供給停止時期を設定すれば、液溜プレートに溜
まった洗浄液を無駄にすることなく洗浄を行うことがで
きる。このように液溜プレートに溜まる洗浄液を全部使
い切るように設定すれば、ブラシ先端が浸されることに
よって汚れる洗浄液を次回の洗浄に用いることがなくな
るので(洗浄液を使い切るので)、洗浄液の汚れを最小
限に抑えることが可能になり、よって洗浄時間の短縮を
図ることができる。
【0024】そしてスクレーパと洗浄液供給手段との間
に、古液遮蔽板を設けるようにすれば、スクレーパによ
って掻き落とされた古液が古液遮蔽板によってはじか
れ、液溜プレートに溜まった洗浄液に混じるのを防止す
ることができる。このため液溜プレートに溜まった洗浄
液の汚れ度合いは最小限に抑えられ、汚れの少ない洗浄
液の供給によって洗浄時間の短縮を図ることができる。
【0025】なお液溜プレートを延長させ古液遮蔽板を
一体的に形成すれば、当該液溜プレートは、洗浄液供給
手段を取り囲む形態となり、ブラシローラに供給された
洗浄液の殆どを液溜プレートに回収することができる。
このため新規の洗浄液を廃液側に流すことが防止でき、
前記洗浄液の有効活用を図ることができるのである。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る印刷機シリ
ンダの洗浄方法および装置に好適な具体的実施の形態を
図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施の形態
に係る洗浄装置の構造説明図である。同図に示すように
本実施の形態に係る洗浄装置20は、印刷機シリンダを
構成するブランケット胴22の洗浄を行うものとなって
いる。また同図は洗浄装置20およびブランケット胴2
2の側面形態を示しており、前記洗浄装置20および前
記ブランケット胴22は、同図が示された紙面の厚み方
向に沿って所定の長さを有している。
【0027】洗浄装置22は、図示しない往復移動手段
に取り付けられており、この往復移動手段によって図中
矢印24に示す方向に往復移動を可能にしている。そし
て洗浄時においては、前記洗浄装置20を前進させ、当
該洗浄装置20のブラシローラ26をブランケット胴2
2に接触させるようにしている。
【0028】洗浄装置20を構成するブラシローラ26
は、円筒形の心材28と、この心材28の表面に無数に
植設されたブラシ30から構成されており、前記心材2
8を図示しない回転手段に接続することで、前記心材2
8をその軸心まわりに回転させ、ブラシ30を周回移動
させるようにしている。なおブラシローラ26の回転方
向32は、ブランケット胴22の回転方向34と逆方向
に設定されており、ブラシローラ26をブランケット胴
22に接触させた際、双方間の相対速度差を大きくし、
掻き落としによる洗浄効率を向上させるようにしてい
る。
【0029】このようなブラシローラ26において、ブ
ランケット胴22との接触部分36の反対側には、スク
レーパ38が設けられている。当該スクレーパ38は、
少なくともブラシローラ26の幅に相当するだけの幅を
有した平板を断面L字状に折り曲げたものであり、その
先端がブラシ30に接触するよう洗浄装置20の外枠を
構成するフレーム40に装着される。またブラシローラ
26の下方には、フレーム40に取り付けられるよう廃
液トレイ42が設けられており、スクレーパ38によっ
てブラシ30から掻き落とされた古液(インキカス、紙
粉、使用後の洗浄液等)を回収できるようにしている。
【0030】またブラシローラ26の回転方向32に沿
って、スクレーパ38の後段側には、洗浄液供給手段と
なる洗浄液噴射ノズル44が設けられており、この洗浄
液噴射ノズル44から洗浄液46をブラシ30の先端に
噴射できるようにしている。ところで洗浄液46の噴射
方向を、ブラシ30の根本側に向けすぎると、当該根本
側に前記洗浄液46が溜まってしまい、ブラシ30から
の洗浄液46の液切れが悪化する。このため洗浄液46
の噴射方向は、ブラシ30の先端側に設定し、ブラシ3
0からの洗浄液46の液切れを向上させる必要がある。
そして洗浄液46の液切れが向上すれば、ブラシ30か
らブランケット胴22への洗浄液46の転写が良好にな
り、洗浄効率を向上させることができる。なお具体的な
洗浄液46の噴射角度については、ブラシ30の長さ
や、洗浄液46の供給量、あるいはブラシローラ26の
回転速度等の要素を含めて設定すればよい。
【0031】また噴射ノズル44は、ブランケット胴2
2の幅方向(紙面における厚み方向)に沿って複数設け
られており、ブランケット胴22の幅方向全域に洗浄液
46を供給できるようにしている。なお本実施の形態で
は、洗浄液供給手段を噴射ノズル44としたが、上述し
た従来例と同様、ブランケット胴22の軸心と平行に洗
浄液供給用のパイプを設け、このパイプの表面に穴を複
数形成し、この穴から洗浄液46をブランケット胴22
の表面に垂らすようにしてもよい。
【0032】そしてブラシローラ26の回転方向32に
沿って、洗浄液噴射ノズル44の後段側には、ブラシロ
ーラ26の下方に位置する液溜プレート41が設けられ
ている。当該液溜プレート41は、少なくともブラシロ
ーラ26の幅に相当するだけの幅を有した平板48と、
この平板48の側部端面に密着する側板50とから構成
されている。そしてこの平板48の両側端部を上方に折
り曲げることで、その中央部に液溜まりとなる窪み52
を形成するようにしている。なお窪み52の底面54と
ブラシ30の先端とは僅かなクリアランスを保つように
設定され、前記窪み52に洗浄液46を溜めた際、ブラ
シ30の先端が洗浄液46に浸されるようにしている。
【0033】ところで平板48において、洗浄液噴射ノ
ズル44寄りの端部は、上方へと立ち上がった後、前記
洗浄液噴射ノズル44を囲みつつ、スクレーパ38と洗
浄液噴射ノズル44との間に入り込み、その先端部56
はブラシ30の先端と対向するように形成されている。
このようにスクレーパ38と洗浄液噴射ノズル44との
間に平板48を差し込み挿入し、この部分を古液遮蔽板
58とすれば、スクレーパ38によって掻き落とされた
古液は、前記古液遮蔽板58によって窪み52側に入り
込むのを遮断され、その殆どが廃液トレイ42側に回収
される。このため窪み52には、洗浄液噴射ノズル44
から噴射された、いわゆる新規の洗浄液46のみが溜ま
ることとなり、古液の進入によって窪み52における洗
浄液46が汚れるのを防止することができるようになっ
ている。
【0034】このように構成された洗浄装置20を用い
てブランケット胴22の洗浄を行う手順を説明する。ブ
ランケット胴22の洗浄を行う際には、まずブランケッ
ト胴22とブラシローラ26とを離反させた状態で、双
方をそれぞれの方向に回転させておく。そしてブランケ
ット胴22とブラシローラ26の回転速度が規定の速度
に達すると、洗浄液噴射ノズル44から洗浄液46をブ
ラシ30に向かって噴射させ、当該ブラシ30を洗浄液
46にて濡らすとともに、往復移動手段を稼働させ、洗
浄装置20を前進させ、ブラシローラ26をブランケッ
ト胴22の表面に押し付ける。
【0035】このようにブラシローラ26をブランケッ
ト胴22の表面に押し付けると、ブラシ30によってブ
ランケット胴22の表面が掻き起こされるとともに、前
記ブラシ30の先端に付着した洗浄液46が、ブランケ
ット胴22の表面へと転写し、掻き起こされたインキカ
スを溶かし始める。そしてブランケット胴22が回転
し、再び接触部分36でブラシローラ26に擦られる
と、紙粉等や洗浄液46に溶かされたインキカスは、ブ
ラシ30側へと移動する。次いでこれら古液が付着した
ブラシ30がスクレーパ38に差し掛かると、当該スク
レーパ38からの抵抗によってブラシ30が弾性変形す
る。そしてブラシローラ26の回転が進むと、ブラシ3
0がスクレーパ38から離反するので一気にブラシ30
に加わる抵抗力が開放され、その反動によってブラシ3
0から古液が廃液トレイ42へと掻き落とされる。そし
て古液が掻き落とされたブラシ30は、再び洗浄液噴射
ノズル44によって新規の洗浄液46が吹き付けられ、
ブランケット胴22に再び接触する。
【0036】このように上述した作業を繰り返すこと
で、ブランケット胴22の表面を汚れをブラシ30にて
掻き取り、ブランケット胴22の洗浄を行うことができ
る。なお本洗浄装置20では、ブラシ30に付着した古
液をスクレーパ38によって掻き落とした後に、新規の
洗浄液46を供給するようにしたことから、新規の洗浄
液46がスクレーパ38によって掻き落とされることが
無くなり、新規の洗浄液46の投入量の低減を図ること
が可能になる。
【0037】さらに本洗浄装置20では、ブラシローラ
26の下方に液溜プレート41が設けられているので、
洗浄液噴射ノズル44によって新規の洗浄液46をブラ
シ30に吹き付けていくと、当該ブラシ30から落下す
る新規の洗浄液46が、窪み52に溜まり、当該窪み5
2に液溜まりが生じる。
【0038】このように窪み52に液溜まりが生じる
と、ブラシ30の先端は、この液溜まりに一旦浸される
こととなり、前記ブラシ30の先端には均一に洗浄液4
6が供給される。ゆえにブラシ30の先端がその後、ブ
ランケット胴22に接すると、前記ブランケット胴22
の幅方向に均一に洗浄液46が転写されることになり、
ブランケット胴22の表面において、洗浄液46の供給
ムラによる洗浄結果の差を無くすることができる。
【0039】また本洗浄装置20においては、スクレー
パ38と洗浄液噴射ノズル44との間に平板48から延
長形成される古液遮蔽板58が設けられているので、前
記スクレーパ38によって掻き落とされた古液が古液遮
蔽板58によって遮断され、窪み52に生じた液溜まり
に混ざることがない。このため、液溜まりには新規の洗
浄液46のみが溜まることになり、ブランケット胴22
の表面には、常に新規の洗浄液46を転写させることが
できる。
【0040】なお窪み52に生じる液溜まりの目的は、
ブラシ30の先端を液溜まりに浸し、幅方向に付着する
洗浄液46の量を均一にすることである。このため前記
窪み52は、上記条件を満足させるだけの容積があれば
よい。またブラシ30に付着した汚れが窪み52に溜ま
った洗浄液46に移るのを防ぐことからも、窪み52の
容積は少ない方が望ましく、具体的には前記窪み52の
容積は、一度の洗浄作業で窪み52に溜まった洗浄液4
6が無くなるだけの大きさに設定されることが好まし
い。このように窪み52の容積を設定すれば、ブラシ3
0の先端を浸すことによって汚れた洗浄液46を次回の
洗浄作業に用いることが無くなるので、洗浄液46が汚
れるのを最小限に抑えることが可能になる。よってブラ
ンケット胴22には、汚れの少ない洗浄液46を供給す
ることができ、洗浄時間の短縮を図ることができる。
【0041】ところで本実施の形態では、洗浄装置20
に制御手段(図示せず)を設け、この制御手段によっ
て、窪み52に溜まった洗浄液46も洗浄用として用い
ることが可能である。
【0042】すなわち制御手段では、ブランケット胴2
2の印刷に使用した時間や諸条件(使用した色数やイン
キ供給量等)から、前記ブランケット胴22の汚れ度合
いを算出し、その洗浄に必要な時間を把握できるように
しておく。さらに制御手段では窪み52に溜まった洗浄
液46のみでブラシ洗浄を行うとどれだけの時間で前記
窪み52の洗浄液46が無くなるかのデータをあらかじ
め記憶しておく。
【0043】そして上述した制御手段を用いるようにす
れば、まずブランケット胴22の洗浄に必要な総時間か
ら、窪み52に溜まった洗浄液46のみでブラシ洗浄が
できる時間を差し引いた時間だけ、洗浄液噴射ノズル4
4から洗浄液46を供給し洗浄作業を行う。その後は、
制御手段によって洗浄液噴射ノズル44を停止させ、窪
み52に溜まった洗浄液46のみで洗浄作業を行うよう
にすればよい。
【0044】このような洗浄方法を用いれば、窪み52
に溜まった洗浄液46までも洗浄用として用いることが
できるので、前記洗浄液46を無駄にすることなく、有
効活用が図れるのである。
【0045】図2は、本実施の形態に係る洗浄装置の第
1変形例を示した構造説明図であり、図3は、本実施の
形態に係る洗浄装置の第2変形例を示した構造説明図で
ある。なおこれらの変形例において、上述した洗浄装置
20と共通する部材については、同一の番号を付与する
ものとする。
【0046】第1変形例における洗浄装置60では、液
溜プレート62を小型化し窪み64のみが形成されるよ
うにしているとともに、ブラシローラ26の遠方に配置
された洗浄液噴射ノズル66は、ブラシローラ26の幅
方向に沿って広く洗浄液46を噴射可能としている。
【0047】このような洗浄装置60では、当該液溜プ
レート62がブラシローラ26によって遮られ、スクレ
ーパ38による古液が液溜プレート62の溜まりに混入
するのを防止することができる。また洗浄液噴射ノズル
66によって洗浄液46がブラシローラ26に広く供給
されることから、当該ブラシローラ26の幅方向に沿っ
て配置される洗浄液噴射ノズル66の数量を少なくする
ことができ、このためコスト低減や、ノズルの目詰まり
といった障害の発生率を低減させることができる。
【0048】また第2変形例における洗浄装置68で
は、スクレーパ70と洗浄液噴射ノズル72の位置を、
洗浄装置20と比較して上方に移動させたものである。
このような洗浄装置68では、洗浄液噴射ノズル72に
よる洗浄液46の吹き付け角度を、ブラシローラ26の
接線方向に近づけさせることができ、ブラシ30の先端
により多くの洗浄液46を供給させることができる。
【0049】なおこのように第1変形例と第2変形例と
を用いて、本実施の形態に係る洗浄装置20の変形例を
説明したが、これら変形例による形態だけに限定される
こともなく、印刷機シリンダとの接触位置からブラシロ
ーラの回転方向に沿って、スクレーパと、洗浄液供給手
段と、液溜プレートを順に配置した洗浄装置であれば、
本発明に該当することはいうまでもない。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ブ
ラシローラをスクレーパに接触させ古液を掻き落とした
後、前記ブラシローラに洗浄液を供給し、前記ブラシロ
ーラから滴下した前記洗浄液を溜めるとともに、ブラシ
先端を前記洗浄液の溜まりに浸し、前記ブラシ先端を印
刷機シリンダに擦らせ洗浄を行うようにしたり、
【0051】あるいは印刷機シリンダとの接触位置から
ブラシローラの回転方向に沿って、スクレーパと、前記
ブラシローラに洗浄液の供給をなす洗浄液供給手段と、
前記ブラシローラの下方に位置する液溜プレートを順に
配置したことから、洗浄対象となるブランケット胴の表
面に均一に洗浄液を供給することができるとともに、新
規の洗浄液の掻き落としを防止することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る洗浄装置の構造説明図であ
る。
【図2】本実施の形態に係る洗浄装置の第1変形例を示
した構造説明図である。
【図3】本実施の形態に係る洗浄装置の第2変形例を示
した構造説明図である。
【図4】第1従来例となるブラシローラを用いた洗浄装
置の構造説明図である。
【図5】第2従来例となるブラシローラを用いた洗浄装
置の構造説明図である。
【符号の説明】
1………洗浄装置、2………ブランケット胴、3………
矢印、4………ブラシローラ、5………回転方向、6…
……回転方向、7………洗浄液噴射ノズル、8………洗
浄液、9………スクレーパ、10………廃液トレイ、1
1………洗浄装置、20………洗浄装置、22………ブ
ランケット胴、24………矢印、26………ブラシロー
ラ、28………心材、30………ブラシ、32………回
転方向、34………回転方向、36………接触部分、3
8………スクレーパ、40………フレーム、42………
廃液トレイ、44………洗浄液噴射ノズル、46………
洗浄液、48………平板、50………側板、52………
窪み、54………底面、56………先端部、58………
古液遮蔽板、60………洗浄装置、62………液溜プレ
ート、64………窪み、66………洗浄液噴射ノズル、
68………洗浄装置、70………スクレーパ、72……
…洗浄液噴射ノズル

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブラシローラのブラシ先端を洗浄液の溜
    まりに浸し、前記ブラシローラの幅方向に沿って洗浄液
    を均一に供給した後、このブラシ先端を印刷機シリンダ
    に擦らせ、洗浄を行うことを特徴とする印刷機シリンダ
    の洗浄方法。
  2. 【請求項2】 ブラシローラをスクレーパに接触させ古
    液を掻き落とした後、前記ブラシローラに洗浄液を供給
    し、前記ブラシローラから滴下した前記洗浄液を溜める
    とともに、ブラシ先端を前記洗浄液の溜まりに浸し、前
    記ブラシ先端を印刷機シリンダに擦らせ洗浄を行うこと
    を特徴とする印刷機シリンダの洗浄方法。
  3. 【請求項3】 前記洗浄液の供給を停止させた後、少な
    くとも前記洗浄液の溜まりが無くなるまで前記ブラシロ
    ーラを回転させ、前記洗浄を行うことを特徴とする請求
    項2に記載の印刷機シリンダの洗浄方法。
  4. 【請求項4】 印刷機シリンダとの接触位置からブラシ
    ローラの回転方向に沿って、前記ブラシローラに洗浄液
    の供給をなす洗浄液供給手段と、前記ブラシローラの下
    方に位置する液溜プレートを順に配置したことを特徴と
    する印刷機シリンダの洗浄装置。
  5. 【請求項5】 印刷機シリンダとの接触位置からブラシ
    ローラの回転方向に沿って、スクレーパと、前記ブラシ
    ローラに洗浄液の供給をなす洗浄液供給手段と、前記ブ
    ラシローラの下方に位置する液溜プレートを順に配置し
    たことを特徴とする印刷機シリンダの洗浄装置。
  6. 【請求項6】 前記洗浄液供給手段による前記洗浄液の
    供給を停止させた後も洗浄を継続させ、前記液溜プレー
    トに溜められた前記洗浄液が無くなるのに合わせて前記
    洗浄が終了するよう前記洗浄液供給手段の停止時期を設
    定する制御手段を備えたことを特徴とする請求項4また
    は請求項5に記載の印刷機シリンダの洗浄装置。
  7. 【請求項7】 前記スクレーパと前記洗浄液供給手段と
    の間に、前記ブラシ先端から外方へと延長される古液遮
    蔽板を設けたことを特徴とする請求項5に記載の印刷機
    シリンダの洗浄装置。
  8. 【請求項8】 前記古液遮蔽板は、前記液溜プレートの
    延長により形成されていることを特徴とする請求項7に
    記載の印刷機シリンダの洗浄装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007522962A (ja) * 2004-02-20 2007-08-16 ベッツ テクノロジーズ ゲーエムベーハー シリンダ面のクリーニング装置
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