JP2002165822A - 潤滑剤組成物及び同組成物を塗布したコンドーム(2) - Google Patents

潤滑剤組成物及び同組成物を塗布したコンドーム(2)

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JP2002165822A
JP2002165822A JP2000368476A JP2000368476A JP2002165822A JP 2002165822 A JP2002165822 A JP 2002165822A JP 2000368476 A JP2000368476 A JP 2000368476A JP 2000368476 A JP2000368476 A JP 2000368476A JP 2002165822 A JP2002165822 A JP 2002165822A
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JP
Japan
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acid
condom
lubricant
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JP2000368476A
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English (en)
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Ichirou Ooato
一郎 大跡
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SAGAMI GOMME KOGYO KK
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SAGAMI GOMME KOGYO KK
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  • Lubricants (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ヒト局所粘膜細胞に対して違和感を与えず、こ
れら細胞により優しく、容易に水洗でき、大きい潤滑性
を有するコンドーム用潤滑剤を開発する。 【解決手段】グリセリン、エチレングリコール、プロピ
レングリコール、等の脂肪族多価アルコール類、それら
のオリゴマー、エステル、エーテル等、各種の単糖類、
二糖類やそれらの誘導体、各種の糖類の残基を導入した
ビニール重合体や共重合体からなる水溶性で、大きい潤
滑性を有する組成物に対して更に酸及び/もしくは塩
基、又は緩衝液を添加して、該組成物のpHを4.0〜
5.5に調節する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】この発明はコンドーム用潤滑
剤組成物及び同組成物を塗布したコンドームに関する。
更に詳しくは、水溶性もしくは水分散性に優れ、pHが
4.0〜5.0であることを特徴とする。コンドームの
使用感を減退することなく、健常な局所細胞に優しい、
即ちこれらの細胞の活性維持・向上のために至適である
コンドーム用潤滑剤組成物、及び同組成物を塗布したコ
ンドームに関する。
【0002】
【従来の技術】従来からコンドーム用の潤滑剤として
は、主としてシリコーン油が使用されて来たが、シリコ
ーン油は生物学的安全性やコスト面では大きな問題が無
かった反面、コンドームそのものの使用感が問題とされ
て来たのに加え、これにシリコーン油を塗布することに
よって更に使用感が減殺される傾向があった他、機械的
強度を大きく下げる、使用に当たって着衣や手指などに
付着したものは拭いても除去し難いなどの種々の問題が
あった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明はシリコーン
製コンドーム用潤滑剤の問題点とされて来た、コンドー
ムの使用感を大きく減殺する、機械的強度を大幅に低下
させる、着衣や手指などに付着したものが払拭し難いな
どの欠点を解決しようとするものであり、更には潤滑剤
のpHを健常なヒト膣粘膜を被う粘液のそれ(4.0〜
5.0)に近づけることによって、ヒト粘膜に対してよ
り優しい潤滑剤組成物、及び該潤滑剤組成物を塗布した
コンドームを提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決すべく鋭意検討してこの発明を完成するに至ったも
のであり、その手段は(1)グリセリン、エチレングリ
コール、プロピレングリコール、それらのオリゴマーや
共オリゴマー類、これら脂肪族多価アルコール類の脂肪
族エーテルもしくはエステル類から選んだ脂肪族アルコ
ール類もしくはそれらの誘導体で、親水性で粘チュウ度
の高い液状物質、(2)単糖類、二糖類、もしくはそれ
らの誘導体で、潤滑性の大きい水溶液を与える物質、
(3)糖類の残基を導入したビニール重合体もしくは共
重合体で、大きい潤滑性とヌメリ性を与える物質、及び
(4)酸及び/又は塩基の単独もしくは両者をバランス
させて緩衝液として、必須成分として使用し、該組成物
のpHを健常なヒト膣粘膜表面の4.0〜5.0に調整し
て、ヒト膣粘膜に優しい潤滑剤としたものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明において使用される脂肪族
アルコール類もしくはそれらの誘導体(1)としては、
グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、グリセリンのエチレングリコールオリゴマーモノエ
ーテルもしくはジエーテルなどの、脂肪酸族多価アルコ
ール類、種々の分子量のいわゆるPEGなどのように、
それらのオリゴマーや共オリゴマー類、それらの酢酸も
しくはステアリン酸エステルなどの脂肪族エステル類、
もしくはメチルエーテル、ブチルエーテル、ステアリル
エーテルなどの脂肪族エーテル類の群から選んだ、1種
又は2種以上の多価アルコール及びそれら多価アルコー
ルの各種脂肪族エステル及び/又はエーテル類があり、
これらの物質はそれぞれ単独で使用してもよいが、低粘
度のものと高粘度のもののように、各種のものを組合せ
て、各成分の特徴を出して使用することも出来る。
【0006】本発明において使用される単糖類、二糖
類、もしくはそれらのエステルもしくはエーテル類
(2)としては、ブドウ糖、ソルビトール、アラビノー
ス、フルクトース、ガラクトース、ラクトース、マンニ
トール、ソルボース、キシロース、セロビオース、リボ
ース、イノシトール、マンノース、蔗糖、トレハロー
ス、マルトースなどの単糖類もしくは二糖類、これらの
各種糖類の脂肪酸エステル類もしくは脂肪族エーテル類
があり、これらの糖及びそれらの誘導体は、水溶液とし
た際にそれぞれ特有の潤滑性、ヌメリ性を呈するのに加
えて各種の味を与える呈味料としての機能をも有するも
のとして、これらの群から選んだ1種又は2種以上の混
合物の適量を添加して利用することができ、常温で固形
のものは、蒸留水や液状のアルコール類などに溶解して
使用することができる。
【0007】本発明において使用される糖類の残基を導
入したビニール単量体の、単独重合体又は共重合体
(3)としては、この発明の組成物に添加して好適な粘
チュウ度と潤滑性を付与することの出来る、メタクリル
酸もしくはアクリル酸グルコシドエチルなどの糖類の残
基や、それらの誘導体を導入したビニール単量体の単独
重合体、及びこれら単量体と共重合可能なメタクリル酸
もしくはアクリル酸メトキシオリゴエチレングリコール
や、メタクリル酸もしくはアクリル酸メチルなどの各種
ビニル単量体との共重合体があるが、共重合体を使用す
る際もその添加効果を保持する上で、それらの共重合組
成比は、何れもメタクリル酸もしくはアクリル酸グルコ
キシドエチルなどの糖類の残基やそれらの誘導体を有す
る単量体の含有率が50%を超えるものとすることが必
要であり、これら単独重合体もしくは共重合体の数平均
重合度は、5千以下とすると添加効果が極めて低くなる
し、20万以上とすると製造、特にその再沈殿や透析に
よる精製工程で作業性が低下するなどのため、これらは
数平均重合度が5千〜20万のものを使用する必要があ
る。
【0008】本発明で使用することの出来る(4)酸及
び/又は塩基もしくはこれらを組合わせたpH緩衝液とし
ては、酸もしくは塩基性物質を単独で使用してもよいし
これらを組合せて緩衝液として使用しても良く、ぎ酸や
酢酸のように臭気の強いものや刺激性を有するもの、そ
の他毒性や腐食性のもの、更に保存性を低下させる可能
性のある揮発性や昇華性の大きいものを除いて、燐酸、
ホウ酸のような無機酸、乳酸、酒石酸、クエン酸、コハ
ク酸、りんご酸、ジエチルバルビツール酸などの有機酸
の他、これら無機もしくは有機酸のアルカリ金属塩など
の塩基の群から選択して、所期のpH4.0〜5.5に調
節して使用することが出来る。
【0009】
【実施例】以下に実施例によってこの発明を更に詳しく
説明するが、この発明は実施例そのものに限定されるも
のではない。
【0010】実施例1 再沈殿を2回くり返して精製した数平均分子量10万の
メタクリル酸グルコシルエチル単独重合体の10%(重
量%、以下同じ)水溶液10部(重量部、以下同じ)、
グリセリン50部、分子量400のオリゴエチレングリ
コール20部、ブドウ糖の40%水溶液15部、酒石酸
/酒石酸ナトリウム系pH緩衝液4部の混合物に対して抗
菌剤としてフェノキシエタノール1部を添加し、均一に
攪拌して得た無色透明な溶液を評価し、結果を表1にま
とめた。
【0011】実施例2 再沈殿を2回くり返して精製した数平均分子量5万のメ
タクリル酸グルコシルエチル単独重合体の20%水溶液
20部、プロピレングリコール20部、分子量400の
オリゴエチレングリコール25部、蔗糖の30%水溶液
30部、クエン酸/リン酸水素二ナトリウム系pH緩衝液
4部、p−オキシ安息香酸メチル1部を均一に攪拌・溶
解して得た無色透明な溶液を評価した結果を表1にまと
めた。
【0012】実施例3 再沈殿を2回くり返して精製した共重合組成比60/4
0,数平均重合度8万のメタクリル酸グルコシルエチル
/メタクリル酸ヒドロキシエチル共重合体の10%水溶
液30部、プロピレングリコロール15部、分子量40
0のオリゴエチレングリコール35部、果糖の30%水
溶液10部、クエン酸二水素カリウム/カセイソーダ系
pH緩衝液9部に対して、抗菌剤としてp−オキシ安息香
酸ブチル1部を添加し、均一に溶解して得た無色透明の
溶液を評価し、結果を表1にまとめた。
【0013】比較例1 20℃における粘度100mPasのジメチルポリシロキ
サン系シリコーン油を実施例と同様に評価し、結果を表
1にまとめた。
【0014】比較例2 グリセリン、プロピレングリコール、重合度400のオ
リゴエチレングリコールの等量、均一混合物を作成し、
評価して結果を表1にまとめた。
【0015】
【表1】
【0016】
【発明の効果】本発明の潤滑剤組成物及び同組成物を塗
布したコンドームは、下記の効果を有する。 1.pHを4.0〜5.0としたことから使用者の膣粘膜
に対して違和感を与えず、該膣粘膜を被う粘液の環境条
件を維持するため、該粘膜細胞に優しい、コンドーム用
潤滑剤を提供することが出来る。 2.従来からコンドーム用潤滑剤として多用されて来た
シリコーン油が、コンドームの異物感を増強することに
より、使用感を益々減殺するものであったのに対して、
粘膜細胞に対する親和性が向上し、パートナー間の感触
や温もりをよりよく伝達することにより、コンドームの
使用感を大幅に改善した。 3.従来から使用して来たシリコーン系潤滑剤が、天然
ゴム製コンドームの抗張力、伸び、破裂容量、及び破裂
圧力などの物性値を大幅に低下せしめたのに対して、こ
れらの物性値の低下をより小幅に抑えることができた。 4.近年増加して来た欧米流のオーラルセックスでコン
ドームを使用する場合、シリコーン油は舌や唇に対する
違和感により不快な印象を与えて来たが、本発明の潤滑
剤は水溶性であるため口腔粘膜に対する違和感がない
上、糖類を使用するため甘味があり、且つpHを4.0〜
5.5としたことからこれに快い酸味が加わり、好適な
味わいを呈することに成功した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)グリセリン、エチレングリコー
    ル、プロピレングリコール、それらのオリゴマーや共オ
    リゴマー類、これら脂肪族多価アルコール類の脂肪族エ
    ーテルもしくはエステル類から選んだ脂肪族アルコール
    類もしくはそれらの誘導体、(2)単糖類、二糖類、も
    しくはそれらの誘導体、(3)糖類の残基を導入したビ
    ニール重合体もしくは共重合体、(4)酸及び/又は塩
    基からなる4成分を必須成分とし、pHが4.0〜5.5
    で有ることを特徴とする潤滑剤組成物、及び同組成物を
    塗布したコンドーム。
JP2000368476A 2000-12-04 2000-12-04 潤滑剤組成物及び同組成物を塗布したコンドーム(2) Pending JP2002165822A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014020613A1 (en) * 2012-07-30 2014-02-06 Plantus Health Supplements Private Limited Probiotic layered condom
US10004712B2 (en) 2013-03-04 2018-06-26 Futura Medical Developments Limited Condom

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