JP2002163944A - アルミ安定化超電導線材および超電導導体 - Google Patents
アルミ安定化超電導線材および超電導導体Info
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Abstract
励磁速度が速い場合であっても、長時定数を生じさせる
ことがなく、高安定性を有し、かつ低交流損失特性が得
られるアルミ安定化超電導線材および超電導導体を提供
する。 【解決手段】 銅もしくはCu−Ni合金1のマトリク
ス中に超電導フィラメント群5が埋設された超電導線6
と、超電導線あるいは安定化材の周りに設けられたアル
ミニウム被覆4と、アルミニウム被覆4の表面に生成さ
れた酸化皮膜とを有するアルミ安定化超電導線材、およ
びその超電導線材の複数本以上をSUS線7あるいはア
ルミニウム線8と共にSUSコンジット10の中に集合
化して構成したことを特徴とする超電導導体を提供す
る。
Description
せ電気的安定性に優れた超電導線、特に銅もしくは銅合
金のマトリクス中に超電導フィラメントが埋設された超
電導線に安定化材料を被覆したアルミ安定化超電導線
材、およびアルミ安定化超電導線材の複数本以上を集合
化して構成するアルミ安定化超電導導体に関するもので
ある。
的特性を目指した超電導導体の製造方法は、種々提案さ
れている。例えば、超電導素線の製造は、銅製の管の中
にNb―Ti合金バーを挿入して複合ビレットとし、静
水圧押出しでCu/Nb―Ti複合バーを製造し、次い
で伸線加工によって縮径する。さらに、縮径して得られ
たCu/Nb―Tiバーを複数本束ねて、再度銅製もし
くは銅合金の管の中に充填して前述の工程と同様にし
て、超電導線材を押出し伸線を行なって超電導素線を作
製する。超電導素線の製造後は、交流損失低減のために
Crメッキを施こして(文献1.Ando et a
l.,AC Loss Results of the
Nb3Sn Demo poloidal Coil
(DPC−EX),IEEE Trans.On Ma
g.VOL28 No.1,1992)超電導素線とす
るか、あるいは素線表面にCu−Ni基合金を被覆して
(文献2.SMES プロジェクト成果発表会資料)超
電導素線そする。
ステージの撚り線が行われるが、撚線中の素線構成は全
て超電導線とするか、もしくは1次撚りにおいて銅線1
本と2本の超電導線を撚線し、最終撚線まで行う。最終
のジャケット加工は、丸状の撚線をロールフォーミング
しながら撚線をフォーミング材に挿入した後にTIG溶
接にて造管後に4方向ロールで矩形に成形する。このと
き、撚線も同様に矩形に変形する。また、パルス運転に
用いられるような超電導線の場合、安定化材には銅を用
い、表面処理としてCrメッキあるいはCu−Ni基合
金が被覆される。
超電導線によると、大電流化に伴い、安定性を確保する
ために導体中の安定化銅の絶対量が増えて導体寸法が大
型化する傾向がある。このことは超電導コイルの大型化
を招き、結果的にコストが増大し、工業的なメリットが
小さくなるという問題を残している。
均一に撚線した集合体を矩形に成形することによって撚
線内に乱れを生じさせている。このような場合、偏流に
起因した長時定数現象が生ずる(前掲文献2、P−5
0)ために安定性が著しく低下するという課題があっ
た。
図れると共にパルス運転時の励磁速度が速い場合であっ
ても、長時定数を生じさせることがなく、高安定性を有
し、かつ低交流損失特性が得られるアルミ安定化超電導
線材およびアルミ安定化超電導線材の複数本以上を集合
化して構成するアルミ安定化超電導導体を提供すること
にある。
実現するため、銅もしくは銅合金のマトリクス中に超電
導フィラメントが埋設された超電導線と、前記超電導線
の周りに設けたアルミニウム被覆と、前記アルミニウム
被覆の表面に生成された酸化皮膜を有することを特徴と
するアルミ安定化超電導線材を提供するものである。
系、(NbTi)3 Sn系、Nb3Al系の何れか1つ
の超電導材で構成されることを特徴とする。
めに、前記アルミニウム被覆は、厚さが0.01〜1μ
mであることを特徴とし、前記アルミニウム被覆は、9
9.99%レベルの純度を有するアルミニウム、もしく
は99.999%レベルの純度のアルミニウムであるこ
とを特徴とし、前記アルミニウム被覆は、Mg−Cuを
含み、Al−Mg−Cu合金におけるMgとCuの量が
夫々10ppm以上であることを特徴とし、前記アルミ
ニウム被覆は、10〜100ppmのMg、和にして2
0〜100ppmのCuとMg又は和にして10〜12
0ppmのSiとCuを含むアルミニウム基合金である
ことを特徴とし、前記アルミニウム被覆の表面に生成さ
れた前記酸化皮膜は、クロム酸アルマイト処理、硫酸ア
ルマイト処理、化成皮膜処理、アジピン酸クロマイト処
理の何れかによって生成される酸化皮膜であることを特
徴とするアルミ安定化超電導線材を提供するものであ
る。
ために、複数本の超電導線材を撚り合せて構成された撚
線と、前記撚線を収容したSUSコンジットより構成さ
れ、前記複数の超電導線材は、それぞれ、銅もしくは銅
合金のマトリクス中に超電導導材フィラメントが埋設さ
れた超電導線と、前記超電導導線の周りに設けたアルミ
ニウム被覆と、前記アルミニウム被覆の表面に生成され
た酸化皮膜を有することを特徴とするアルミ安定化超電
導導体を提供する。
る超電導導体の構成を示し、(イ)はシングル線、
(ロ)はそのシングル線を利用したマルチ線、(ハ)は
超電導導体である。図1(イ)のシングル線は、Nb−
Ti合金2の周りに無酸素銅3とCu−Ni合金1を有
する。図1(ロ)のマルチ線は、銅15の周囲に、Cu
−Ni合金1、超電導フィラメント群5((イ)のシン
グル線を6角形にしたもの)、無酸素銅30、Cu−N
i合金1を順次有し、さらにCu−Ni合金1の周り
に、アルミニウム被覆4を有する。
線7が準備され、その周りに6条の超電導線6(マルチ
線)が配置されて7子撚り群を成している。この7子撚
り群の6条は、別に準備された線径0.6lmmのアル
ミニウム線8の7本を1つの単位とする7組のアルミニ
ウム撚線(アルミニウム撚線の総数49本=7本×7
組)1条を中心として、その周囲に配置され撚り合わせ
られている。1条のアルミニウム撚線と7子撚り群の6
条の外周には、厚さ25μmのSUS304テープ9が
ラップ巻してある。SUS304テープ9の上には、S
US316L(長尺)板材のロールフォーミングによる
SUSコンジット10を有し、板材突き合わせ部(図示
省略)はTIG溶接して21.2mm×21.2mmの
正方形に形成されている。このときの板厚およびボイド
率は、それぞれ約2.3mmおよび約52%である。
おいては、無酸素銅製の管30に約3600本のCu/
CuNiマトリクスNbTi超電導材の6角形のシング
ル線が充填され、静水圧押出機により押出した後に、時
効熱処理と伸線加工によって直径1.2mmの超電導素
線に製作されている。超電導素線の周りにはコンフォー
ム押し出しによって直径1.84mmのアルミニウム被
覆4(厚さ0.32mm)が設けられており、アルミニ
ウム被覆後の表面には、クロム酸アルマイト処理によっ
て0.01〜3μmの酸化皮膜(図示省略)が生成され
ている。比較のためにクロム酸アルマイト処理無しの素
線も試験材(後述の表1、表2参照)として製作されて
いる。
と、超電導線にアルミニウムを被覆し、さらにアルミニ
ウム表面に酸化皮膜を生成させているため、性能面にお
いて素線間接触抵抗の増大により大幅に交流損失の低減
させることができると共に、高安定性を有する導体とす
ることができる。また、矩形のコンジット内に撚線を丸
状のまま、金属管内に嵌合することで、撚線の乱れを解
消し高安定性を有する導体にすることができる。その結
果、導体の軽量化が図れると共にパルス運転時の励磁速
度が速い場合(例えばdB/dt=5T/s)であって
も、長時定数を生じさせることがなく、高安定性を有
し、かつ低交流損失特性が得られるアルミ安定化超電導
線材および超電導導体が実現される。
と、極低温化において銅と比較して比抵抗の小さいアル
ミニウムを安定化材として用いることにより、安定化材
の絶対量を低減すると同時に、銅(比重=8.94g/
cm3 )と比較して比重も小さくなるため(Alの比
重:2.7g/cm3 )に、超電導導体の軽量化を図る
ことができる。しかも超電導線にアルミニウムを被覆
し、さらにアルミニウム表面に酸化皮膜を生成させるこ
とにより安定性マージンの向上を図っている。
導体の製造工程を示している。最初、超電導素線の製造
は、Cu−Ni合金パイプ、無酸素銅パイプにNbTi
インゴットを挿入した状態で静水圧押出しにより複合バ
ーを製造し、伸線加工する。この結果6角形のシングル
線が得られる。縮径されたNbTi超電導導体は銅バー
15、Cu-Ni合金1の外周に複数本束ねて無酸素銅
およびCu-Ni合金の管30、1に充填され、再度静
水圧押出しと伸線加工による縮径の工程を経て、図1
(ロ)のCu/CuNiマトリクスNbTi超電導材
(マルチ線)を得る。即ち、無酸素銅製の管30に約3
600本のCu/CuNiマトリクスNbTi超電導材
を充填して、静水圧押出機により押出した後に、4回の
時効熱処理と伸線加工によって直径1.2mmの素線に
製作した。次に製造した素線をコンフォーム押し出しに
よって直径1.84mmのアルミニウム被覆超電導線を
製造し、アルミニウム被覆後の表面には、クロム酸アル
マイト処理によって0.01〜3μmの皮膜を生成させ
た。また、比較のためにクロム酸アルマイト処理無しの
素線も試験材として製作した。
1次撚り工程において中央にSUS線、その外周に超電
導線を配置させた7子撚り13とした。2次撚り工程に
おいては、同様に7子撚り14とした。その構成は外周
部に1次撚り6本と中心に線径0.6lmmのアルミ線
を配置して49本撚り(=7×7)にした。2次撚りに
おいて、外周には厚さ25μmのSUS304テープを
ラップして撚線を製造した。
尺)板材をロールフォーミングにより円形に成形し、そ
の過程にて撚線を挿入し、その後TIG溶接によって板
材突き合わせ部(図示省略)を溶接した。このときの板
厚およびボイド率は、それぞれ約2.3mmおよび約5
2%である。
理を示す回路例である。この回路は、直流電源によって
コンデンサC1 が充電されゲートG1 〜G4 のオン、オ
フによって交流とされる。回路図の下にその交流波形が
示されている。導体に巻き付けられた誘導ヒータLoを
介して交流電流が流され、その際に発生する交流磁界に
よって、超電導導体サンプルに外部エネルギーが投入さ
れる。Coは誘導ヒータと導体との間に発生する静電容
量である。測定の条件は、温度4.2K、外部磁界6T
において通電電流10kAとした。超電導導体サンプル
が、クエンチしない限界の投入エネルギーを安定性マー
ジンと呼び、通常、単位撚線体積当たりのエネルギー量
(mJ/cc−cable)で表わされる。
超電導コイルLoに電流を流して電流を振幅させ、サン
プル内に誘導電流を流す。この誘導電流を流す時間を
「th」で表し、この誘導電流は超電導コイルLoに電
流を流したときの外乱を意味したものである。
化皮膜厚と素線間の接触抵抗の関係を示している。
抜き出して、4.2K、零磁界中で素線間の接触抵抗率
を測定し、その値から比抵抗を算出した。表1に示すよ
うに、クロム酸アルマイト処理によって生成させた皮膜
厚さによって、接触抵抗が大きく依存することが分か
る。処理皮膜無しの場合(試験例1)接触抵抗は、アル
ミニウムの比抵抗(0.5×10-11 m)とほぼ同じ1
×10-10 Ωmであることが分かる。
する。τcは次式で表すことができる。 τc=μ0 (L/2π)2 /(4π・ρ) ここで、L (m) :撚りピッチ μ0 (−) :真空の透磁率 ρ (Ωm):撚線の等価抵抗率 即ち、時定数は比抵抗に反比例するので素線間の接触抵
抗がアルミニウの比抵抗と同等であるならば、結果的に
交流損失(特に結合損失)が非常に大きな値となる。
ト処理皮膜の膜厚を0.01μm〜2μmまでの厚さに
施こす(試験例2〜試験例9)と、素線間の接触抵抗が
10 -6〜10-5Ωmオーダーとなり、Cu10Niの比
抵抗1.4×10-7Ωmより若干大きな値となり、交流
損失低減に大きな効果を示すことが分かる。但し、膜厚
が1μmを超過すると逆に接触抵抗が急激に増大して1
0-1Ωmオーダー(試験例9・試験例10)となり絶縁
に近い状態となることが分かる。
化皮膜厚と安定性マージンの関係を示している。
タとしたときの安定性マージンは、膜厚が1μm以下の
場合(試験例2〜試験例8)、もしくはクロム酸アルマ
イト処理皮膜無しの場合(試験例1)は、安定性マージ
ンがほぼ一定しているのに対して、膜厚が1μmを超過
する(試験例9・試験例10)と安定性マージンが急激
に低下していることが分かる。これは、膜厚が1μm以
下の場合(試験例2〜試験例8)の接触抵抗と比較し
て、膜厚が1μmを超過した場合(試験例9・試験例1
0)は非常に大きく絶縁状態に近いため、僅かな偏流が
生じた場合でも電流再配分による電流の均一化が行われ
なくなり安定性が低下したものと考えられる。
してNb−Tiについて説明したが、他の超電導材であ
るNb3 Sn系、(NbTi)3 Sn系、Nb3 Al系
超電導材に代えても同様の効果が得られる。
撚線を嵌合する金属管の材質としては、SUS304以
外のSUS系材料、Ti、インコロイなど他の金属を用
いても同様の効果が得られる。
あるいは安定化線材に被覆されるアルミニウムの厚さは
0.01〜1μmが適切である。被覆するアルミニウム
としては、99.99%レベルの純度を有するアルミニ
ウム、もしくは99.999%レベルの純度のアルミニ
ウムが用いられる。アルミニウムはMg−Cuを含み、
Al−Mg−Cu合金におけるアルミニウムはMgとC
uの量が夫々10ppm以上を含むことが好ましい。ま
た、アルミニウムは10〜100ppmのMg、和にし
て20〜100ppmのCuとMg又は和にして10〜
120ppmのSiとCuを含むアルミニウム基合金が
用いられる。
ム表面の酸化皮膜の生成方法としては、クロム酸アルマ
イト処理以外に、硫酸アルマイト処理、化成皮膜処理、
アジピン酸クロマイト処理などの他の方法を用いても同
様の効果が得られる。
して、ケーブル・イン・コンジット導体の場合を示した
が、この他にホロー型強制冷却導体、ラザフォード型成
形撚線(キーストン型成形撚線も含む)、あるいはその
他のコンジットを含まない集合撚線導体の場合において
も同様の効果が得られる。
超電導導体によると、超電導線にアルミニウムを被覆
し、さらにアルミニウムの表面に酸化皮膜を生成させて
素線間接触抵抗を増大させてアルミ安定化超電導線材を
形成し、さらにその超電導線材の複数本以上を集合化し
て超電導導体を構成しているから、導体の軽量化が図れ
ると共にパルス運転時の励磁速度が速い場合であって
も、長時定数を生じさせることがなく、高安定性を有
し、かつ低交流損失特性のアルミ安定化超電導線材およ
び超電導導体が得られるという効果がある。
示す説明図であり、(イ)はシングル線、(ロ)はマル
チ線、(ハ)は超電導導体である。
程を示す説明図である。
定する回路例を示している。
めに、前記アルミニウム被覆表面の酸化皮膜は、厚さが
0.01〜1μmであることを特徴とし、前記アルミニ
ウム被覆は、99.99%レベルの純度を有するアルミ
ニウム、もしくは99.999%レベルの純度のアルミ
ニウムであることを特徴とし、前記アルミニウム被覆
は、Mg−Cuを含み、Al−Mg−Cu合金における
MgとCuの量が夫々10ppm以上であることを特徴
とし、前記アルミニウム被覆は、10〜100ppmの
Mg、和にして20〜100ppmのCuとMg又は和
にして10〜120ppmのSiとCuを含むアルミニ
ウム基合金であることを特徴とし、前記アルミニウム被
覆の表面に生成された前記酸化皮膜は、クロム酸アルマ
イト処理、硫酸アルマイト処理、化成皮膜処理、アジピ
ン酸クロマイト処理の何れかによって生成される酸化皮
膜であることを特徴とするアルミ安定化超電導線材を提
供するものである。
あるいは安定化線材に被覆されるアルミニウム被覆表面
の酸化皮膜の厚さは0.01〜1μmが適切である。被
覆するアルミニウムとしては、99.99%レベルの純
度を有するアルミニウム、もしくは99.999%レベ
ルの純度を有するアルミニウムが用いられる。アルミニ
ウムはMg−Cuを含み、Al−Mg−Cu合金におけ
るアルミニウムはMgとCuの量が夫々10ppm以上
を含むことが好ましい。また、アルミニウムは10〜1
00ppmのMg、和にして20〜100ppmのCu
とMg又は和にして10〜120ppmのSiとCuを
含むアルミニウム基合金が用いられる。
ム被覆表面の酸化皮膜の生成方法としては、クロム酸ア
ルマイト処理以外に、硫酸アルマイト処理、化成皮膜処
理、アジピン酸クロマイト処理などの他の方法を用いて
も同様の効果が得られる。
超電導導体によると、超電導線にアルミニウムを被覆
し、そのアルミニウム被覆の表面に酸化皮膜を生成させ
て素線間接触抵抗を増大させてアルミ安定化超電導線材
を形成し、さらにその超電導線材の複数本以上を集合化
して超電導導体を構成しているから、導体の軽量化が図
れると共にパルス運転時の励磁速度が速い場合であって
も、長時定数させることがなく、高安定性を有し、かつ
低交流損失特性のアルミ安定化超電導線材および超電導
導体が得られるという効果がある。
Claims (11)
- 【請求項1】銅もしくは銅合金のマトリクス中に超電導
フィラメントが埋設された超電導線と、前記超電導線の
周りに設けたアルミニウム被覆と、前記アルミニウム被
覆の表面に生成された酸化皮膜を有することを特徴とす
るアルミ安定化超電導線材。 - 【請求項2】前記超電導線は、Nb−Ti、Nb3 Sn
系、(NbTi)3 Sn系、Nb3Al系の何れか1つ
の超電導材で構成されることを特徴とする請求項1に記
載のアルミ安定化超電導線材。 - 【請求項3】前記アルミニウム被覆は、厚さが0.01
〜1μmであることを特徴とする請求項1に記載のアル
ミ安定化超電導線材。 - 【請求項4】前記アルミニウム被覆は、99.99%レ
ベルの純度を有するアルミニウム、もしくは99.99
9%レベルの純度のアルミニウムであることを特徴とす
る請求項1に記載のアルミ安定化超電導線材。 - 【請求項5】前記アルミニウム被覆は、Mg−Cuを含
み、Al−Mg−Cu合金におけるMgとCuの量が夫
々10ppm以上であることを特徴とする請求項1に記
載のアルミ安定化超電導線材。 - 【請求項6】前記アルミニウム被覆は、10〜100p
pmのMg、和にして20〜100ppmのCuとMg
又は和にして10〜120ppmのSiとCuを含むア
ルミニウム基合金であることを特徴とする請求項1に記
載のアルミ安定化超電導線材。 - 【請求項7】前記アルミニウム被覆の表面に生成された
前記酸化皮膜は、クロム酸アルマイト処理、硫酸アルマ
イト処理、化成皮膜処理、アジピン酸クロマイト処理の
何れかによって生成される酸化皮膜であることを特徴と
する請求項1に記載のアルミ安定化超電導線材。 - 【請求項8】複数本の超電導線材を撚り合せて構成され
た撚線と、前記撚線を収容したSUSコンジットより構
成され、 前記複数の超電導線材は、それぞれ、銅もしくは銅合金
のマトリクス中に超電導導材フィラメントが埋設された
超電導線と、前記超電導導線の周りに設けたアルミニウ
ム被覆と、前記アルミニウム被覆の表面に生成された酸
化皮膜を有することを特徴とするアルミ安定化超電導導
体。 - 【請求項9】前記撚線は、前記複数の超電導線材の中心
に少なくとも1本のSUS線材を有することを特徴とす
る請求項8に記載のアルミ安定化超電導導体。 - 【請求項10】前記撚線は、複数の超電導線材を撚り合
せて構成された複数の撚線と、前記複数の撚線の中心に
配置されたアルミニウム線の撚線を含んで円形に撚り合
せられており、 前記SUSコンジットは、矩形に成形されていることを
特徴とする請求項8に記載のアルミ安定化超電導導体。 - 【請求項11】前記撚線と前記SUSコンジットは、間
に円形に成形されたSUSテープを介在したことを特徴
とする請求項10に記載のアルミ安定化超電導導体。
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KR101734373B1 (ko) | 2014-10-23 | 2017-05-11 | 한국전기연구원 | 원형 단면 초전도선재 및 그 제조방법 |
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- 2000-11-28 JP JP2000360648A patent/JP3646059B2/ja not_active Expired - Fee Related
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