JP2002159392A - 簡易吊下支持装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】壁面の性状にかかわらず軽荷重の物品を吊持す
ることのできる簡易吊下支持装置の提供を目的とする。 【解決手段】横に長い薄板基板１の裏面長手通しに、少
なくとも一側長辺部に所定幅の非貼着領域２を残して所
定厚さの粘着テープ３を貼着してなり、壁面等の貼り付
け基部４の表面と薄板基板１裏面との間に係止用隙間５
を形成可能に構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、簡易吊下支持装置
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、壁面に軽荷重の物品を保持するに
は、物品を押しピン等、あるいは磁石で壁面に固定する
ことが行われている。

【０００３】しかし、前者においては、壁面が押しピン
を受け付けないような硬質材料で形成されている場合に
は適用できず、後者においては壁面が着磁性を有しなけ
れば適用できないという欠点がある。また、裏面に粘着
テープを貼り付けたフック部材も提案されているが、こ
の場合には、壁面に粘着させると、位置を変更できない
という問題がある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の欠点
を解消すべくなされたものであって、壁面の性状にかか
わらず軽荷重の物品を吊持することのできる簡易吊下支
持装置、およびこれに使用する取付ベースの提供を目的
とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明によれば上記目的
は、横に長い薄板基板１の裏面長手通しに、少なくとも
一側長辺部に所定幅の非貼着領域２を残して所定厚さの
粘着テープ３を貼着してなり、壁面等の貼り付け基部４
の表面と薄板基板１裏面との間に係止用隙間５を形成可
能な簡易吊下支持装置用取付ベースＡを提供することに
より達成される。

【０００６】取付ベースＡは、薄板基板１の裏面に粘着
テープ３を貼着して形成される。粘着テープ３は少なく
とも薄板基板１の一側長辺部に所定幅（Ｗ）の非貼着領
域２を残して薄板基板１のほぼ全長にわたって貼り付け
られる。

【０００７】取付ベースＡを粘着テープ３の非貼着領域
２が上を向く姿勢で、例えば壁面に貼りつけると、壁面
と薄板基板１裏面との間に粘着テープ３の厚さ寸法（ｔ
３）にほぼ一致する隙間（係止用隙間５）が形成され、
この係止用隙間５に差込部６ａを挿入してフック等を係
止することができる。

【０００８】粘着テープ３は上記フック等の差込部６ａ
を差し込める程度の厚みがあれば足りるが、壁面の凹凸
を吸収して壁面への保持力を高めるためには、０．３ｍ
ｍないし０．７ｍｍ程度の厚みに形成するのが望まし
い。また、非貼着領域２は薄板基板１の上下いずれかの
辺に沿って形成すれば足りるが、上下両辺に沿って形成
した場合には、上下反転使用することが可能となるため
に使い勝手が良好になる。

【０００９】薄板基板１は適宜材料により形成可能であ
るが、着磁性を有する金属材料、望ましくはステンレス
薄板材が使用され、壁面の曲がり等に追随させて塑性変
形をさせることができ、さらに、はさみ等で任意の長さ
に簡単に切断できるように、０．１ｍｍないし０．５ｍ
ｍ、望ましくは０．２ｍｍ程度の板厚のものが使用され
る。

【００１０】簡易吊下支持装置は、上記取付ベースＡ
と、フック部材６とを有して構成される。取付ベースＡ
が着磁性を有する場合には、マグネット７を追加するこ
とが可能であり、この場合、マグネット７を使用してメ
モ用紙８等を壁面等に保持することができる。

【００１１】

【発明の実施の形態】図１、２に示すように、簡易吊下
支持装置は、取付ベースＡと、フック部材６と、マグネ
ット７とから構成される。取付ベースＡは、０．２ｍｍ
程度のステンレス薄板材の表面にラミネートフィルムを
貼りつけた薄板基板１の裏面に０．５ｍｍ程度の厚さ寸
法を有する粘着テープ３を貼着して幅寸法２６ｍｍ程
度、長さ３００ｍｍ程度の細長矩形状に形成される。

【００１２】粘着テープ３は幅寸法１５ｍｍ程度、長さ
２９５ｍｍ程度に形成されて薄板基板１の裏面のほぼ全
長に渡って貼着され、粘着テープ３の薄板基板１への貼
着面の裏面には図外の離型紙が貼りつけられて供給され
る。また、この粘着テープ３は幅方向中央部に配置する
ことにより、薄板基板１の上下辺（長辺）に各々幅
（Ｗ）が５．５ｍｍ程度の粘着テープ３が配置されない
領域（非貼着領域２）が形成される。

【００１３】一方、フック部材６は、板厚０．４ｍｍ程
度のステンレス薄板材により製せられ、折り曲げ加工を
施すことにより、上端部に差込部６ａが形成される。差
込部６ａは上記非貼着領域２に挿入可能な高さ寸法に形
成され、この実施の形態においては、５ｍｍ程度とされ
る。このフック部材６は正面視において短冊形状をな
し、下端部を正面側に折り曲げてフック部６ｂが形成さ
れる。

【００１４】したがってこの実施の形態において、小物
を吊り下げておきたい壁面（貼り付け基部４）にまず取
付ベースＡを横長姿勢に固定する。粘着テープ３が取付
ベースＡの幅方向中央部に貼着され取付ベースＡは幅方
向中心線に対して上下対称断面形状となっているため
に、いずれの長辺を上辺にして壁面４に貼りつけても上
辺には非貼着領域２が位置するため、貼り付ける方向は
問わない。貼りつけ状態において、取付ベースＡの粘着
テープ３は取付ベースＡのほぼ全長に渡って貼着され、
壁面４との貼着面積が大きく、かつ、所定の板厚を有し
ているために、壁面４に多少の凹凸があっても取付ベー
スＡの壁面４への保持力は確保される。

【００１５】この状態で、壁面４に軽荷重の物品を保持
したい場合には、図２に示すように、取付ベースＡの上
辺適宜位置に差込部６ａを差し込んでフック材６を装着
し、フック部材６のフック部６ｂに吊り下げることがで
きる。また、壁面４が着磁性を有しなくても、マグネッ
ト７を取付ベースＡにはりつければメモ用紙８等を保持
することもできる。なお、図２において７ａはマグネッ
ト７の表面に固定される合成樹脂製のカバーを示す。

【００１６】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、壁面等の状態にかかわらず、どのような場所
でも軽量の物品なら保持することができる。また、フッ
ク部材は取付ベースの長手方向範囲で装着位置を変更で
きるために、使い勝手が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の使用状態を示す正面図である。

【図２】図１の断面図で、（ａ）は図１の２Ａ-２Ａ線
断面図、（ｂ）は図２（ａ）の２Ｂ部拡大図、（ｃ）は
図１の２Ｃ-２Ｃ線断面図である。

【符号の説明】

１ 薄板基板 ２ 非貼着領域 ３ 粘着テープ ４ 貼り付け基部 ５ 係止用隙間 ６ フック部材 ６ａ 差込部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】横に長い薄板基板の裏面長手通しに、少な
   くとも一側長辺部に所定幅の非貼着領域を残して所定厚
   さの粘着テープを貼着してなり、 壁面等の貼り付け基部の表面と薄板基板裏面との間に係
   止用隙間を形成可能な簡易吊下支持装置用取付ベース。
2. 【請求項２】前記取付ベースと、 上記係止用隙間内に挿入可能な差込部を上端に備え、下
   端に適宜の物品を吊下可能なフック部材とを有する簡易
   吊下支持装置。