JP2002158485A - 電波吸収材とこれを用いた電子機器 - Google Patents

電波吸収材とこれを用いた電子機器

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JP2002158485A JP2000355142A JP2000355142A JP2002158485A JP 2002158485 A JP2002158485 A JP 2002158485A JP 2000355142 A JP2000355142 A JP 2000355142A JP 2000355142 A JP2000355142 A JP 2000355142A JP 2002158485 A JP2002158485 A JP 2002158485A
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Seiichi Fukunaga
精一 福永
Masahiro Kamata
昌宏 鎌田
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Toyo Tire and Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不必要な周波数帯の電波を吸収すると共に必
要な周波数帯の送受信を効率良く行え、小型の電子機器
に内蔵させ装着することが可能な電波吸収材、これを内
部に使用した電子機器を提供する。 【解決手段】 連続気泡を内包する軟質樹脂発泡体に、
電波吸収機能を有する磁性体粉が充填されており、磁性
体粉が特定周波数帯の電波を選択的に吸収する電波吸収
材とこれを用いた電子機器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電波吸収材とこれを
用いた電子機器に関し、詳しくは、各種電子機器内に装
着可能な軽量で軟質の電波吸収材とこれを用いた電子機
器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話などの小型通信機器の普
及、あるいは各種電子機器の発達に伴い、各電子機器か
らの電磁波の放出も顕著になり、互いの干渉が引き起こ
されるなど電磁波環境が悪くなっていて、いわゆるEM
I対策が強く要求されている。屋内では、無線LANの
情報交換をする場合などに、壁、天井、床などからの不
要反射が交錯して、誤動作の増加、あるいは転送スピー
ドの低下などの不具合が生じており、屋外では、ITS
(高度道路交通システム)、ETC(有料道路の自動料
金収受システム)の導入に伴い、交通分野に電波を利用
するようになってきているが、その場合にも建造物から
の電波の不要反射により誤動作を引き起こす可能性が懸
念されている。更に、緊急の通信手段として携帯電話を
利用しようとしても、通信不能となる事態の到来が予想
されるまでになっていて、電磁波環境の改善要求は極め
て強いものがある。
【0003】そのため、外部からの電磁波を吸収して遮
断する、あるいは反射する材料で建造物の壁面を構成し
たり、各電子機器から電磁波の放出自体を少なくしたり
すること等が考えられており、電磁波シールド材や電波
吸収材を組み合わせて使用する方法が提案されている。
【0004】電波吸収材は、電磁波のエネルギーを熱エ
ネルギーに変換して吸収する材料であり、(1)磁性損
失、(2)誘電損失、(3)導電損失などの特性を利用
する。このうち、(1)磁性損失を利用したものは高効
率の吸収が達成できるため、最も多く使用されており、
磁性体を成形したものを電子機器の回路近くに配置し
て、不要電磁波の輻射を吸収させたり、寄生発振を防止
したりしている。高磁性損失性能を有する材料として
は、Fe−Ni合金などの金属系のもの、MO・Fe2
3 (Mは一般に2価の金属であるが、1価と3価の金
属である場合もある)で表される酸化物フェライト等が
ある。そして、これら磁性体を粉末にして焼結したり、
ゴム、樹脂あるいは種々の材料中に分散させたりして成
形体を得て利用される。
【0005】例えば、フェライト焼結体を電波吸収壁と
して用いた例(特開昭55−52300号公報)、フェ
ライトを含有したゴムあるいはシート状樹脂を電波吸収
用パネルとして例(特開平2000−138490号公
報)、フェライトを含有した電波吸収建材(特開平10
−215097号公報)などがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、携帯電
話などの小型携帯端末機器のように特定の周波数帯の電
波を送受信する電子機器に使用する場合に、不要な特定
の周波数帯の電波を効率よく選択的に吸収して他の必要
な周波数帯の電波を透過(送受信)可能にする配慮は、
従来の電波吸収材でなされているとはいえない。しか
も、小型の電子機器では基板回路に高密度実装を施して
いると共に、全体をコンパクトにする関係上、電波吸収
材を内部に配置させることは容易でない場合が多い。
【0007】そこで、本発明の目的は、携帯端末機器な
どのように、不必要な周波数帯の電波を吸収すると共に
必要な周波数帯の送受信を効率良く行え、しかも小型の
電子機器に内蔵させ装着することが可能な電波吸収材と
これを用いた電子機器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は各請求項記載
の発明により達成される。すなわち、本発明に係る電波
吸収材の特徴構成は、連続気泡を内包する軟質樹脂発泡
体に、電波吸収機能を有する磁性体粉が充填されてい
て、前記磁性体粉が特定周波数帯の電波を選択的に吸収
することにある。
【0009】この構成によれば、軟質樹脂発泡体から構
成されているので、軽量かつ柔軟性、圧縮性があり、小
型の電子機器内の僅かな隙間(例えば、電子機器を構成
する筐体と基板回路の間など)に配置して装着すること
ができ、電子機器の内、個別の受信装置あるいは電波発
振源の所定位置に配置することもでき、必要個所の電波
吸収ができることになる。そして、この電波吸収材を電
子機器に内蔵・配置すると、振動に対して振動吸収作用
を発揮して、各部品の耐久性を高めることにもなる。そ
の結果、携帯端末機器などのような、不必要な周波数帯
の電波を吸収すると共に必要な周波数帯の送受信を効率
良く行え、しかも携帯端末機器のような小型の電子機器
に内蔵させ装着することが可能な電波吸収材を提供する
ことができた。
【0010】前記特定周波数帯が500MHz未満の周
波数であり、前記磁性体粉がスピネルフェライトである
ことが好ましい。
【0011】この構成によれば、携帯電話のような携帯
端末機器が送受信するに不要な周波数帯の電波を吸収・
遮断して、機器内部への侵入を阻止して干渉作用を防止
し、誤動作の要因を断つと共に、発信に必要な周波数帯
の電波に対してはなんら妨害することがない。特に、磁
性体粉としてNi−Zn−Cu系、Mn−Zn系、Ni
−Zn系またはMg−Mn−Zn系フェライト等のスピ
ネルフェライトを使用することが好ましく、この内、N
i−Zn−Cu系、Mg−Mn−Zn系フェライトを使
用することが、500MHz未満の周波数を一層効果的
に吸収でき、携帯電話などに使用する場合には特に都合
がよい。
【0012】前記樹脂発泡体が比重0.01〜0.2、
独立気泡率50%以下であり、前記磁性体粉を20〜9
9wt%含んでいることが好ましい。
【0013】この構成によれば、樹脂内部の連続気泡の
表面に十分な量の磁性体粉を充填でき、充填された磁性
体粉が不要な周波数帯の電波を確実に吸収できて都合が
よい。樹脂発泡体が比重0.01未満であると、成形体
とした場合に強度が弱くなって好ましくなく、比重0.
2を越えると、柔軟性に欠けると共に重くなって好まし
くない。又、樹脂発泡体の独立気泡率50%を越える
と、電波吸収材を吸着・固定する量が少なくなって好ま
しくない。樹脂発泡体の独立気泡は、0〜30%である
ことがより好ましい。更に、含まれる磁性体粉が20w
t%未満であると電波吸収効果が少なく、磁性体粉が9
9wt%を越えると、柔軟性に欠け、かつ重くなって好
ましくない。
【0014】磁性体粉の粒子径は、0.1〜500μm
であることが好ましい。粒子径は微細であることが望ま
しいが、0.1μm未満であると高価であり、コストが
高騰するので好ましくなく、500μmを越えると、連
続気泡に内包させるには大き過ぎて好ましくない。
【0015】電波吸収材の表面抵抗が108 Ωcm以上
であることが好ましい。このようになっていると、電波
吸収材が基板回路に配置されている各種部品に強く接触
しても絶縁障害を起こすことはないからである。
【0016】又、本発明に係る電子機器の特徴構成は、
電波発信源または電波受信装置を筐体内に備えると共
に、前記電波源または受信装置と前記筐体との間隙の全
部または一部に請求項1〜3のいずれか1の電波吸収材
を配設していることにある。
【0017】この構成によれば、携帯端末機器などのよ
うな、不必要な周波数帯の電波を吸収すると共に必要な
周波数帯の送受信を効率良く行える電波吸収材を内蔵さ
せ装着することが可能な電子機器を提供することができ
る。尚、電子機器としては、形状、種類などに限定され
るものではないが、特に可搬性のある比較的小型の、携
帯電話、自動車電話などの各種移動体通信機器、パソコ
ン、各種測定機器などに本発明を適用すると効果的であ
る。
【0018】更に又、本発明に係る電波吸収材の製造方
法の特徴構成は、連続気泡を内包する軟質樹脂発泡体
に、特定周波数帯の電波を選択的に吸収する電波吸収機
能を有する磁性体粉を含浸させて一体化することにあ
る。
【0019】この構成によれば、携帯端末機器などのよ
うな、不必要な周波数帯の電波を吸収すると共に必要な
周波数帯の送受信を効率良く行え、しかも小型の電子機
器に内蔵させ装着することが可能な電波吸収材の製造方
法を提供することができる。この場合、磁性体粉と共
に、各種合成樹脂エマルジョンからなる有機バインダー
等を添加してもよい。有機バインダーとしては、ウレタ
ン系エマルジョン、酢酸ビニル系エマルジョン、アクリ
ル系エマルジョン、エポキシ系エマルジョン、フェノー
ル系エマルジョン、あるいはこれらの共重合物などが好
適である。尚、連続気泡を内包する軟質樹脂発泡体に磁
性体粉を含浸させる方法としては、浸漬法など従来の技
術を適用可能であり、含浸させた後、適宜乾燥させて一
体化が可能である。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、図面を参
照して詳細に説明する。図1は、電子機器の1種である
携帯電話Aの断面構造を示す。この携帯電話Aは、外郭
を形成する筐体1と、その内部の、MPU(マイクロプ
ロセサ)やDSP(デジタル信号処理プロセサ)、RF
フィルタ、ミキサ、各種メモリ、アンプ、周波数シンセ
サイザ、受動部品、音源ICなどを実装した基板回路2
と、この基板回路2と電気的に接続され筐体1の外部に
先端部分を突出させて配置されている伸縮可能なアンテ
ナ3と、更に、基板回路2と筐体1の一方側間隙に配設
された軟質の樹脂発泡体からなる電波吸収材4と、二次
電池のような駆動電源(図示略)等を備えて構成されて
いる。更に、携帯電話Aを構成する筐体1の一方の表面
には、各種情報を表示するディスプレィ(図示略)、キ
ー入力手段(図示略)などが装着されている。
【0021】電波吸収材4は、多数の連続気泡を有する
ポリウレタン樹脂発泡体(以下、ウレタンフォームとい
うことがある)を基体とし、この連続気泡内に酸化物系
の軟磁性材料であるスピネルフェライトであるNi−Z
n−Cu系、Mn−Zn系、Ni−Zn系またはMg−
Mn−Zn系フェライトを含浸させて構成されている。
ウレタンフォームは他の樹脂発泡体に比べて磁性体粉の
含浸処理がし易く、独立気泡が50%以下で、比重が
0.01〜0.2のものを使用している。このようなウ
レタンフォームとして、炭酸ガス発泡法あるいは水発泡
法などの従来技術により製造したウレタンシートから適
宜選択使用することができる。このウレタンフォームの
連続気泡中に上記したフェライトが充填されており、こ
のフェライトの存在は、500MHz未満の周波数域の
電波を効果的に吸収し、それ以外の500MHz以上の
周波数域の電波を比較的よく通すことになって、この作
用により、携帯電話に使用することが極めて効果的とな
る。つまり、携帯電話の使用周波数としては、通常80
0〜1900MHz程度の周波数域の電波を用いて無線
通信を行うので、不必要な電波を携帯電話内に取り入れ
るのを遮断して機器の誤動作の要因を確実に阻止し得る
と共に、必要な送受信機能を維持できる。もとより、ア
ンテナ3からは特定周波数の通信電波を支障無く発信可
能である。
【0022】この電波吸収材4の表面抵抗は1010Ωc
m以上あり、電気絶縁性は高く、そのため、この電波吸
収材4が基板回路2に実装されている各種部品上に強く
押し込まれて接触しても絶縁障害を起こすことはなく、
かえって、電子機器・部品のガタツキを防止し、振動吸
収、衝撃吸収として有効となる。
【0023】次に、本実施形態に係る電波吸収材の製造
方法を、図2を参照して説明する。まず、従来のウレタ
ンフォームの製造技術により独立気泡を50%以下とし
て連続気泡を多くした比重0.01〜0.2の長尺のウ
レタンフォームシート5を製造し、これをロール状に巻
回したものを用意する。このロール状をしたウレタンフ
ォームシートを、その先端部から順次粉状の磁性体を懸
濁させた槽6に浸漬する。磁性体粉などを均一に懸濁さ
せるために、適宜槽内を攪拌することが好ましい。磁性
体粉を十分含浸させたウレタンフォームシート5を、槽
6から引上げ乾燥炉7に導入し、磁性体粉をウレタンフ
ォームシート5中の連続気泡表面に乾燥させ固着させ
る。乾燥終了後、カッタ8により所定サイズに切断して
カット状の電波吸収材5aを得る。カット状の電波吸収
材5aを、必要に応じて更に切断や打抜加工し、最終サ
イズに容易にすることができる。
【0024】槽6には、フェライトの他にウレタン系エ
マルジョン、酢酸ビニル系エマルジョン等の有機バイン
ダーを適量含ませてもよい。有機バインダーを含ませる
と、樹脂発泡体内に磁性体粉を強固に固着できて都合が
よい。
【0025】このように本実施形態の電波吸収材は、所
定形状に容易に切断、打抜加工などができ、従って、電
子機器に内蔵させる場合も、必要個所の形状にサイジン
グして配置することができる。
【0026】
【実施例】次に、携帯電話用としての電波吸収材を作成
し、反射吸収特性を調べた。その結果を比較例と共に以
下に示す。尚、反射吸収特性は同軸管法により測定し
た。
【0027】(実施例1)ウレタン系水性エマルジョン
(固形分45%)100重量部に、平均粒子径約6μm
のNi−Zn−Cu系フェライト粉末20重量部を分散
させたスラリーに、厚み10mm、密度0.02g/m
3 の軟質ウレタンフォーム(連続気泡率99%以上)を
浸漬して、スラリー含浸ウレタンフォームを作成した。
この含浸ウレタンフォームを、ゲージ幅5mmのロール
間を通過させ、余分なスラリーを絞り出し、その後、1
20℃で2時間乾燥・硬化させて、フェライト含浸ウレ
タンフォームAを作成した。
【0028】(実施例2)酢酸ビニル系水性エマルジョ
ン(固形分30%)100重量部に、平均粒子径約10
μmのMn−Zn系フェライト粉末25重量部を分散さ
せたスラリーに、厚み10mm、密度0.02g/m3
の軟質ウレタンフォーム(連続気泡率99%以上)を浸
漬して、スラリー含浸ウレタンフォームを作成した。こ
の含浸ウレタンフォームを、ゲージ幅5mmのロール間
を通過させ、余分なスラリーを絞り出し、その後、10
0℃で5時間乾燥・硬化させて、フェライト含浸ウレタ
ンフォームBを作成した。
【0029】(比較例1)酢酸ビニル系水性エマルジョ
ン(固形分30%)100重量部に、平均粒子径約10
μmのMn−Zn系フェライト粉末25重量部と導電性
カーボン20重量部とを分散させたスラリーに、厚み1
0mm、密度0.02g/m3 の軟質ウレタンフォーム
(連続気泡率99%以上)を浸漬して、スラリー含浸ウ
レタンフォームを作成した。この含浸ウレタンフォーム
を、ゲージ幅5mmのロール間を通過させ、余分なスラ
リーを絞り出し、その後、100℃で3時間乾燥・硬化
させて、フェライト含浸ウレタンフォームCを作成し
た。
【0030】(比較例2)ウレタン系水性エマルジョン
(固形分45%)100重量部に、平均粒子径約50μ
mのFe−Al系センダスト粉末20重量部を分散させ
たスラリーに、厚み10mm、密度0.02g/m3
軟質ウレタンフォーム(連続気泡率99%以上)を浸漬
して、スラリー含浸ウレタンフォームを作成した。この
含浸ウレタンフォームを、ゲージ幅5mmのロール間を
通過させ、余分なスラリーを絞り出し、その後、120
℃で2時間乾燥・硬化させて、センダスト含浸ウレタン
フォームDを作成した。
【0031】
【表1】 表1より、実施例1(試料A)、2(試料B)は携帯電
話での発射電波である800MHz、1.5GHzの周
波数帯での電波吸収が小さく、回路から発生する不要電
波周波数帯である200MHzでは大きな吸収を示すと
共に、表面抵抗が大きく、基板回路上の配線と電波吸収
材が強く接触したとしても、絶縁不良を起こすことがな
いので好ましい。
【0032】これに対し、比較例1(試料C)では、不
要電波周波数帯である200MHzでは大きな吸収を示
すものの、800MHz、1.5GHzの周波数帯での
電波吸収は幾分大きくて好ましくなく、更に表面抵抗が
小さいため基板回路上の配線と接触することにより、絶
縁不良を生じるおそれがある。
【0033】更に、比較例2(試料D)では、800M
Hz、1.5GHzの周波数帯での電波吸収は大きくて
好ましくなく、更に表面抵抗もかなり小さいため基板回
路上の配線と接触することにより、絶縁不良を生じるお
それが高くて好ましくない。
【0034】〔別実施の形態〕 (1)上記実施形態では、携帯電話を例に挙げて説明し
たが、本発明に係る電波吸収材を使用可能な機器として
は、携帯電話に限定されるものではなく、移動する機会
のある各種電子機器に広く採用可能であり、狭い内部空
間にこの電波吸収材を装着して、不要な周波数帯の電波
を吸収すると共に、必要な周波数帯の電波のみを選択的
に取り込み、そのクッション性から、移動時の振動に対
して機器内部の部品あるいはその接続個所を保護する作
用を発揮する。
【0035】(2)上記実施形態では、軟質樹脂発泡体
として、ポリウレタンフォームを用いた例を示したが、
軟質の樹脂発泡体としてはこれに限定されるものではな
く、連続気泡を内包しているものであれば、ポリスチレ
ン、フェノール、ポリプロピレン、ポリエチレン等の各
種樹脂発泡体であってもよい。
【0036】(3)上記実施形態では、磁性体粉として
Ni−Zn−Cu系、Mn−Zn系、Ni−Zn系また
はMg−Mn−Zn系フェライトの例を挙げたが、これ
に限定されることはなく、酸化物系のMg−Zn−Cu
系フェライトなども用途、目的に応じて使用できる。
【0037】(4)本発明を実施するに当たり、図1に
示した電波吸収材の配置に限定されるものでないことは
言うまでもなく、図1の電波吸収材の配置に加えて、他
の部品個所に同様の電波吸収材を必要に応じて配置する
こともでき、寄生振動の防止、異常発振の抑制、高調波
の抑制などを行えるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電波吸収材を携帯電話に使用した
例を示す概略断面図
【図2】図1の電波吸収材の製造方法を示す概略説明図
【符号の説明】
1 筐体 5 軟質樹脂発泡体(ウレタンフォーム) A 携帯電話

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続気泡を内包する軟質樹脂発泡体に、
    電波吸収機能を有する磁性体粉が充填されている電波吸
    収材であって、前記磁性体粉が特定周波数帯の電波を選
    択的に吸収することを特徴とする電波吸収材。
  2. 【請求項2】 前記特定周波数帯が500MHz未満の
    周波数であり、前記磁性体粉がスピネルフェライトであ
    る請求項1の電波吸収材。
  3. 【請求項3】 前記樹脂発泡体が比重0.01〜0.
    2、独立気泡率50%以下であり、前記磁性体粉を20
    〜99wt%含んでいる請求項1又は2の電波吸収材。
  4. 【請求項4】 表面抵抗が108 Ωcm以上である請求
    項1〜3のいずれか1の電波吸収材。
  5. 【請求項5】 電波発信源または電波受信装置を筐体内
    に備えると共に、前記電波源または受信装置と前記筐体
    との間隙の全部または一部に請求項1〜4のいずれか1
    の電波吸収材を配設している電子機器。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005012103A (ja) * 2003-06-20 2005-01-13 Yokohama Rubber Co Ltd:The 電波吸収筐体及びその製造方法
JP2007055642A (ja) * 2005-08-23 2007-03-08 Sekisui Plastics Co Ltd 山芋輸送保管用容器とそれを用いた山芋輸送保管用の包装体

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