JP2002157740A - 光ディスク、光ディスク製造装置及び光ディスク記録再生装置 - Google Patents

光ディスク、光ディスク製造装置及び光ディスク記録再生装置

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JP2002157740A
JP2002157740A JP2000354873A JP2000354873A JP2002157740A JP 2002157740 A JP2002157740 A JP 2002157740A JP 2000354873 A JP2000354873 A JP 2000354873A JP 2000354873 A JP2000354873 A JP 2000354873A JP 2002157740 A JP2002157740 A JP 2002157740A
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mark
recording
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optical disk
optical
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Application number
JP2000354873A
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English (en)
Inventor
Kenzo Ishibashi
謙三 石橋
Yasumori Hino
泰守 日野
Norio Miyatake
範夫 宮武
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ディスクIDなどの個別情報が追記可能で、
改ざんによって偽の個別情報を追記できない光ディス
ク、光ディスク製造装置、光ディスク記録再生装置を供
給する。 【解決手段】 光ディスクの著作権保護のため、特定領
域のトラック上にあらかじめプリピット列が形成され、
各プリピットには個別情報が追記できるだけのスペース
が設けられている。前記個別情報は、エラー検出コード
またはエラー訂正コードを含み、かつ記録膜を非可逆的
な状態に変質させて記録する。前記個別情報の追記が不
要な場合は、前記特定領域に前記プリピット列を形成し
ないか、または前記プリピット列とは異なる不正規な外
乱プリピット列を形成することによって、前記個別情報
か追記されないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、映像や音声など著
作権保護や管理が必要な情報を記録再生するための光デ
ィスクであって、特に著作権保護に利用可能なディスク
IDなどの個別情報を追記できる光ディスク、光ディス
ク製造装置および光ディスク記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光ディスクの大容量化技術やデジ
タル画像処理技術が進み、書換え型では、相変化方式を
使った容量4.7GBのDVD−RAMディスクを使っ
たビデオレコーダーが商品化され、MPEG2で圧縮し
たデジタル映像が2〜4時間録画できるようになり、ビ
デオテープに取って代わるべき新しい録画機として注目
を集めている。
【0003】デジタル映像は、複写で劣化することがな
いため、不正コピーが行われると、その映像の著作権者
の利益が著しく損なわれるので、例えば前述のDVD−
RAMでは、CPRM(Content Protection for Recor
dable Media)という著作権保護の仕組みが用いられて
いる(日経エレクトロニクス、no.769、p38、2000年5月
8日)。すなわち、ディスク上には再生専用領域にMK
B(Media Key Block)という情報が記録され、さらに
ディスク1枚毎に異なるメディアIDも記録してある。
このディスク上に、1回だけコピーを許されたコンテン
ツを記録する場合には、前記MKBと前記メディアID
から生成した暗号鍵で、コンテンツを暗号化して記録す
る。このようなコンテンツを他のメディアIDの異なる
ディスクにコピーしても、メディアIDが違うので暗号
を解くことができず、映像を再生できないようにしてい
る。
【0004】上記のようなメディアID(以下ディスク
IDも同意語として使用する)などの個別情報を光ディ
スクに追加記録する方法は、例えば特開平11−162
031号公報に開示されている。すなわち、ディスクの
内周側の半径22.3mmから23.5mm(DVD規
格の場合)の範囲に、BCA(Burst Cutting Area)と
呼ぶバーコード状のストライプ列を高パワーのレーザで
追記形成することによってディスクIDなどを記録して
いる。また、同公開特許公報では、光磁気ディスクに対
して高パワーを照射して、光磁気記録膜を変質させ光磁
気特性を劣化させることで、周辺の正常な光磁気記録膜
で一方向に着磁された部分と光磁気的特性を異ならせ
て、情報を記録することが開示されている。
【0005】BCAに関しては、この他にNational Tec
hnical Report、 Vol.43、No.3、P70-P77、Jun.1997に開示
されているように、DVDのROMディスクのように反
射膜にアルミディスクを持つディスクへも適用可能であ
り、様々な用途が提案されている。容量的には、188
バイトと、記録データに比べて極めて小容量で、ストラ
イプの間隔が10μm前後と長くても、ディスク1回転
で十分収まるように構成されている。また、BCAによ
って追記される個別情報は、小容量であっても用途上重
要な情報となるので、改ざんが困難であることが必要と
される。
【0006】一方、DVD−RAMは、その大きさが標
準で直径12cmであり、小型のものでも8cmと、モ
バイル機器に使う光ディスクとしては、大きく使いづら
いという点があり、より小型光ディスクが求められるよ
うになってきた。大きさとしては、例えば直径2インチ
(約5cm)と小さい光ディスクが好適である。しか
し、大きさと共に容量まで少なくなったのでは、動画記
録などの用途には適さず、小型でも大容量の光ディスク
が求められる。つまり、求められる光ディスクの記録再
生方式には、高密度化の進んだ方式が必要である。
【0007】実際に、高密度化の進んだ方式としては、
光磁気記録(MO)の中で、MSR、CAD、MAMM
OSやDWDDなどの名称で知られる磁気的な超解像の
原理を用いた方式がある。これらの磁気的な超解像は原
理的に、光スポットサイズより小さい記録済みマークを
再生できるという特徴を持っており、小径ながら大容量
の光ディスクを実現するには、光磁気方式が最適と考え
られる。また超解像を使ったMOは、光ヘッドと反対側
に磁気ヘッドを配置する必要があり、実質的には片面の
ディスクとなるので、モバイルとして、薄型、例えば
0.6mm厚と従来の光ディスクに比較して厚みが半分
にでき、軽量化にも適していると言える。
【0008】このような小径光ディスクが登場すると、
従来のDVC(デジタル・ビデオ・カセット)と同じ、
もしくは小さいビデオ・ディスク・カメラを作ることが
できる。動画は基本的にMPEG2の圧縮技術を使う。
光ディスクが使えると、その高速な検索機能とファイル
システムのおかげで、録画する場所を探す必要がなくす
ぐに録画ができる、再生のために巻き戻しが不要であ
る、見たい所を素早く検索できる、さらにはディスク1
枚で所望のシーンをつないだ編集などが簡単にできるな
ど使い手にとって大きなメリットが生まれる。また、D
SC(デジタル・スチル・カメラ)の高価な半導体メモ
リーを光ディスクで置きかえることにより、安価で大容
量記録できるDSCが実現できる。また、光ディスクそ
のものは、デジタル記録を原則とするので、動画、静止
画やPCデータを同一の光ディスクに保存できるので、
様々な応用の道が拓けると考えられている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、モバイ
ルに好適な直径5cm程度の小径光ディスクにディスク
ID等の個別情報をBCAで追記しようとすると、DV
Dのように直径が12cmもある場合には相対的に問題
にならなかったBCAのストライプの長さ1.3mm
が、容量確保にとって問題となる。すなわち、BCAス
トライプは、トラッキングオフ状態で読み取ることを前
提としているため、光ヘッドや光ディスク装置機構の誤
差マージンの関係から、小径光ディスクだからといって
長さを短くすることができない。従って、小径光ディス
クにBCAのストライプで個別情報を記録しようとする
と、記録可能な領域から多くの割合の面積を、BCAス
トライプの記録に割り当てる必要があり、記録に使える
面積が減り、特に高密度記録可能な記録膜にあっては、
容量が著しく減ってしまうという問題点があった。
【0010】また、追記した個別情報は、光ディスクに
記録すべき情報の著作権を保護するなど重要な役割を果
たす。従って、個別情報は、容易に改ざんされないこと
や、さらには改ざんされてもその個別情報を無効とし
て、個別情報に関連付けて取り扱われるべき情報が光デ
ィスクに不正に記録できないようにするなど、悪用を防
止する安全策が求められる。
【0011】一方、小径光ディスクはその便利さから、
単純なデータ記録用など、個別情報が全く必要無い用途
にも使いたい。そのため、別途の製造費用がかかる個別
情報を追記しない光ディスクも市場に出すこともあり得
るが、出荷後に不正な手段により個別情報を追記されて
その光ディスクが悪用されないための仕組みも、さらに
安全策として求められる。本発明は、従来技術の問題点
を解決するため、個別情報を追記する場合には記録容量
低下がほとんどなく、個別情報が改ざんもしくは不正に
追記されることのないよう、セキュリティが確実で安全
性を高めた光ディスク、光ディスク製造装置および光デ
ィスク記録再生装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明の光ディスクは、記録情報の著作権保護など
に使うために個別情報を追記する特定領域を備えた光デ
ィスクであって、前記個別情報の追記が必要な場合は、
前記特定領域のトラック上には、前記個別情報を追記も
しくは再生するために、あらかじめプリピット列が形成
され、前記プリピット列の各プリピットには前記個別情
報が追記できるだけのスペースが設けられ、前記個別情
報は、エラー検出コードおよび/またはエラー訂正コー
ドを含み、前記プリピット列の各プリピットに位置的に
関連付けられ、かつ記録膜を可逆的に取りうる状態とは
異なる非可逆的な状態に変質させた追記マークもしくは
追記マーク列の集合から形成された第1の構成から成る
か、あるいは、前記個別情報の追記が不要な場合は、前
記特定領域のトラック上には前記プリピット列を形成し
ないか、または前記プリピット列とは全く異なる不正規
な外乱プリピット列を形成することによって、前記個別
情報に対応した前記追記マークもしくは前記追記マーク
列の集合を形成できないようにした第2の構成から成る
ことを特徴とする。
【0013】本発明の光ディスクによれば、個別情報を
追記する特定領域は、トラック1本程度と1μm以下の
非常に狭い範囲に抑えられ、光ディスクの記録容量をほ
とんど低下させることなく個別情報が追記できるととも
に、個別情報を追記した構成の光ディスクについては、
その特定領域に何らかの方法で別マークを追記したとし
ても、追記後の個別情報はエラー検出コードおよび/ま
たはエラー訂正コードにより無効と判定できるので、個
別情報の改ざんによる光ディスクの悪用が防止できる。
また、個別情報が不用な構成の光ディスクの場合、特定
領域に追記マークを記録するためのプリピット列が存在
しないときは、追記マークを記録することができないの
で光ディスクの悪用を防止することができる。仮に何ら
かの方法で追記マークを記録できたとしても、再生時に
はプリピット列が存在しないので個別情報を読み取るこ
とができず光ディスクの改ざんによる不正使用はできな
い。また、個別情報付き光ディスクと全く異なるプリピ
ット列を有する個別情報不要な光ディスクのときは、不
正目的で追記マークを記録しようとしても正確な位置に
記録できないうえ、再生時にはプリピット列の外乱によ
り記録マークが正しく再生できないなど理由により、個
別情報を読み取ることができず光ディスクの改ざんによ
る不正使用はできない。
【0014】また、本発明の前記光ディスクにおいて、
前記光ディスクの記録膜は光磁気記録膜であって、前記
追記マークもしくは前記追記マーク列は、高パワーレー
ザを局所的に照射することにより前記光磁気記録膜を変
質させ光磁気特性を劣化させた劣化部位から形成し、前
記追記マークもしくは前記追記マーク列を除く前記スペ
ース部は、正常な光磁気特性で一方向に磁化させた正常
部位から形成し、前記劣化部位と前記正常部位の光磁気
特性に差を持たせることで前記個別情報が追記されるこ
とが好ましい。この好ましい例によれば、小径で大容量
化に適した光磁気記録膜の上に容易には改ざんできない
個別情報を追記することができる。
【0015】また、本発明の前記光ディスクにおいて、
前記位置的に関連付けられた、前記プリピット列の各プ
リピットと前記追記マークもしくは前記追記マーク列と
の位置関係の情報が、前記光ディスク上の別領域に、再
生専用のプリピット、可逆マークまたは非可逆マークの
何れか、または組合せによって記述されることが好まし
い。この好ましい例によれば、プリピットと追記マーク
との位置関係が個別に決定でき、その位置関係を情報と
して光ディスク上に記録しておけば、それを読んだ再生
装置のみが、個別情報を正確に再生することができるの
で、前記位置関係を光ディスクのグループ毎に変更して
おくことで、個別情報を容易に解析できないようにでき
る。
【0016】また、本発明の前記光ディスクにおいて、
前記第1の構成または前記第2の構成の何れの構成であ
るかの情報が、前記光ディスク上の別領域に、再生専用
のプリピット、可逆マークまたは非可逆マークの何れ
か、または組合せによって記述されることが好ましい。
この好ましい例によれば、光ディスクが第2の構成であ
るときには、光ディスク記録再生装置は、個別情報の有
無を調べるために特定領域に検索する手間が省ける。ま
た、本発明の前記光ディスクにおいて、個別情報の追記
が必ず必要な場合には、前記第1の構成からのみ成る光
ディスクを使うのが好ましい。
【0017】前記の目的を達成するため、本発明の光デ
ィスク製造装置は、記録情報の著作権保護などに使うた
めに個別情報を追記する特定領域を備え、前記個別情報
の追記が必要な場合は、前記特定領域のトラック上に
は、前記個別情報を追記もしくは再生するために、あら
かじめプリピット列が形成され、前記プリピット列の各
プリピットには前記個別情報が追記できるだけのスペー
スが設けられ、前記個別情報は、エラー検出コードおよ
び/またはエラー訂正コードを含み、前記プリピット列
の各プリピットに位置的に関連付けられ、かつ記録膜を
可逆的に取りうる状態とは異なる非可逆的な状態に変質
させた追記マークもしくは追記マーク列の集合から形成
された第1の構成から成る光ディスクを製造する装置で
あって、前記光ディスクを回転させフォーカスとトラッ
キングをかけて前記光ディスク上に光スポットを形成す
る手段と、前記光ディスク上のアドレスを検出し前記特
定領域に前記光スポットを導き前記プリピット列の各プ
リピットの位置を特定する手段と、前記特定したプリピ
ットから所定時間経過したときに、前記個別情報に応じ
て、前記光スポットのレーザパワーを再生レベルの低パ
ワーから、記録膜を非可逆的に変化させられる高パワー
に上げて、前記追記マークもしくは前記追記マーク列の
集合を形成するマーク形成手段と、前記プリピット列の
各プリピット間のスペースを、前記追記マークもしくは
前記追記マークを形成する前、途中もしくは後に、前記
光スポットを中間パワーにして、記録膜を可逆的に取り
うる所定の状態に揃えるスペース形成手段とを備えたこ
とを特徴とする。
【0018】本発明による光ディスク製造装置によれ
ば、通常の光ディスク記録再生装置の光ヘッドを高パワ
ー化し、個別情報を記録するため手段を付け加えること
で、個別情報を光ディスクに記録する製造装置を、簡単
で安価に作製できる。また、本発明の前記光ディスク製
造装置において、製造する光ディスクの記録膜が光磁気
記録膜のときには、前記スペース形成手段は、前記追記
マークもしくは前記追記マークの集合の形成する前か後
に、前記光ディスクの前記光スポットとは反対の面から
磁気ヘッドにより一方向に磁界を加え、前記光スポット
により前記個別情報を記録するための前記特定領域のト
ラックに、光磁気記録膜が記録できるレベルのパワーを
当てて、前記光磁気記録膜の光磁気特性で一方向に磁化
させる手段であることが好ましい。この好ましい例によ
れば、スペースの磁化方向を記録領域とは異なる任意の
方向にでき、さらには磁気ヘッドの磁界を0としてスペ
ースと追記マークの光磁気特性を同じにして、個別情報
が読めない状態で埋めこんでおき、市場等で個別情報を
記録できる領域を一方向に磁化する記録を行うことで、
個別情報を有効にするなどの応用に使える。
【0019】また、本発明の前記光ディスク製造装置に
おいて、製造する光ディスクの記録膜が光磁気記録膜の
ときには、前記スペース形成手段は、前記追記マークも
しくは前記追記マークの集合の形成する前か後に、前記
光ディスク全体に光磁気特性を一方向に揃えられるレベ
ルの強い磁界を着磁できる磁石によって、前記光磁気記
録膜の光磁気特性で一方向に磁化させる手段であること
が好ましい。この好ましい例によれば、光磁気ディスク
製造工程の中で、記録領域の初期化を含めて、光ディス
クを一括して初期化できる。
【0020】前記の目的を達成するため、本発明の光デ
ィスク記録再生装置は、記録情報の著作権保護などに使
うために個別情報を追記する特定領域を備え、前記個別
情報の追記が必要な場合は、前記特定領域のトラック上
には、前記個別情報を追記もしくは再生するために、あ
らかじめプリピット列が形成され、前記プリピット列の
各プリピットには前記個別情報が追記できるだけのスペ
ースが設けられ、前記個別情報は、エラー検出コードお
よび/またはエラー訂正コードを含み、前記プリピット
列の各プリピットに位置的に関連付けられ、かつ記録膜
を可逆的に取りうる状態とは異なる非可逆的な状態に変
質させた追記マークもしくは追記マーク列の集合から形
成された第1の構成から成るか、あるいは、前記個別情
報の追記が不要な場合は、前記特定領域のトラック上に
は前記プリピット列を形成しないか、または前記プリピ
ット列とは全く異なる不正規な外乱プリピット列を形成
することによって、前記個別情報に対応した前記追記マ
ークもしくは前記追記マーク列の集合を形成できないよ
うにした第2の構成から成ることを特徴とする光ディス
クに情報を記録再生する装置であって、前記光ディスク
を回転させフォーカスとトラッキングをかけて前記光デ
ィスク上に光スポットを形成する手段と、前記光ディス
ク上のアドレスを検出し前記特定領域に前記光スポット
を導き、前記プリピット列の有無を検出する検出手段
と、前記検出手段によりプリピット列が存在することを
検出した場合には、前記光ディスク上のアドレスを検出
して前記プリピット列の各プリピットの位置を特定し所
定時間経過したときに、前記光ディスク上が非可逆状態
か可逆状態のどちらかを調べることによって前記追記マ
ークもしくは前記追記マーク列の集合を検出し、エラー
検出および/またはエラー訂正処理を実施して前記個別
情報が正しいときは再生した個別情報を所定の目的に使
い、前記個別情報がエラーと判定されたときは前記個別
情報を無効と判定し、前記個別情報の関連機能の動作を
禁止し、前記検出手段によりプリピット列が存在しない
もしくはプリピット列を不正規と検出した場合には、前
記個別情報が存在しないと判断して、前記関連機能の動
作を禁止する読取制御手段を備えたことを特徴とする。
【0021】本発明の光ディスク記録再生装置によれ
ば、個別情報が追記してある光ディスクからは、個別情
報が安定に再生でき、個別情報が改ざんしてある場合
は、個別情報を無効と判断でき、さらに個別情報が追記
していない光ディスクも的確に判定できる。
【0022】また、本発明の前記光ディスク記録再生装
置において、記録再生する前記光ディスクの記録膜が光
磁気記録膜のときには、前記検出手段の前記プリピット
列の検出は光磁気ヘッドの加算信号を用いて検出し、前
記読取制御手段の前記追記マークもしくは前記追記マー
ク列の検出は前記光磁気ヘッドの差動信号を用いて検出
することが好ましい。この好ましい例によれば、小径で
大容量に適した光磁気ディスク上の個別情報を正確に再
生できる。
【0023】また、本発明の前記光ディスク記録再生装
置において、前記光ディスクであって、さらに前記位置
的に関連付けられた、前記プリピット列の各プリピット
と前記追記マークもしくは前記追記マーク列との位置関
係の情報が、前記光ディスク上の別領域に、再生専用の
プリピット、可逆マークまたは非可逆マークの何れか、
または組合せによって記録された光ディスクに情報を記
録再生する装置であって、前記読取制御手段は、前記別
領域から読み取った前記位置関係の情報に基づいて、前
記追記マークもしくは前記追記マークの有無を検出する
ことが好ましい。この好ましい例によれば、光ディスク
のグループ毎に個別情報の追記マークのプリピット列に
対する記録位置が変更されていても、正確に個別情報を
読み取ることができる。
【0024】また、本発明の前記光ディスク記録再生装
置において、前記光ディスクであって、さらに前記第1
の構成または前記第2の構成の何れの構成であるかの情
報が、前記光ディスク上の別領域に再生専用のプリピッ
ト、可逆的マークまたは非可逆的マークの何れか、また
は組合せによって記述された光ディスクに情報を記録再
生する装置であって、前記読取制御手段は、前記別領域
から読み取った光ディスクが前記第2の構成であること
を検出したときには、前記検出手段を動かすことなく、
前記関連機能の動作を禁止させることが好ましい。この
好ましい例によれば、個別情報が追記されていない前記
第2の構成である光ディスクの場合、個別情報を記録し
た特定領域まで個別情報の有無を調べに行く必要がな
い。
【0025】
【発明の実施の形態】《実施例1》 (光ディスクの実施の形態1)以下、本発明の実施の形
態1を図面に基づいて説明する。なお、実施の形態1に
おいて、光ディスクは、サンプルサーボ・フォーマット
の光磁気ディスクとして説明する。さらに光磁気ディス
クは、小径光ディスクで大容量を実現できる超解像再生
可能な記録膜構成であるものとして説明する。また個別
情報は、光ディスク1枚ずつに固有もしくはほぼ固有の
情報と光ディスクに共通する基本情報などの集合で、光
ディスクの制御や管理に使うための情報であるが、ここ
ではディスクIDを個別情報の代表として説明する。デ
ィスクIDは、光ディスク上に記録する映像、音声、デ
ータなど著作権を保護する目的で、他の鍵情報などと併
せて用いて、例えば1回コピー可能な著作物を、ディス
クIDなどに基づいて光ディスク1枚ごとに異なった、
暗号化記録するためなどに使うものである。
【0026】図1は、実施の形態1における光ディスク
のトラック構成図である。図1(1)は光ディスク上の
トラックの基本構成を示す。トラックはサーボ領域SA
とデータ領域DAとから成る複数のセグメントから構成
される。サーボ領域SAはデータ領域DAの構成によら
ず共通とする。1トラックあたりのセグメント数は各ト
ラック同一で、光ディスクの回転数に対応して、サーボ
の制御帯域を確保するため、例えば1280個程度の個
数を用意する。セグメント配置は隣接トラックとずれな
いように配置するので、結果的にセグメントは光ディス
クの中心から放射状に並ぶようになる。
【0027】基本的には、サンプルサーボ・フォーマッ
トの光ディスクでは、トラックの種類に関わらず、サー
ボ領域SAだけを使って、光スポットのポジショニング
をさせるのが好ましい。すなわち、フォーカスサーボ、
トラッキングサーボならびにアドレス読みとそれに基づ
く検索などは全てサーボ領域SAに基づいて実施する。
こうすることで、データ領域DAには溝やプリピット、
さらには記録マークが自由に形成できることになり、連
続溝方式のサーボに対して有利な点となる。さらにサー
ボ領域SAの中身を説明する。図1(2a)のサーボ領
域2に相当する部分において、101はクロックピッ
ト、102はウオブルピット、103はアドレスピット
である。
【0028】クロックピット101はトラック中心に配
置され、サンプルサーボの基準クロックを発生させて、
サーボ領域SAを時間的に特定するためのものである。
クロックピット101の検出ができるには、フォーカス
サーボがかかっている必要があり、前述のサーボはサー
ボ領域で実施する考えと矛盾するので、クロックピット
101が検出できるまでは、サーボ領域SAによらない
ラフなフォーカスをかける必要があるとともに、データ
領域DA中のエンボスデータなどによる外乱に左右され
ることなく、クロックピット101を正確に抽出するた
めの工夫が必要になる。一旦クロックピット101に基
準クロック用PLLがロックすれば、以降はサーボ領域
SAの情報に基づいてサーボがかけられる。
【0029】ウオブルピット102は、サーボ領域SA
に2個をトラック中心から逆方向に同じ距離オフセット
させ、かつ時間差を持って検出できるよう回転方向にも
オフセットを持たせて配置され、それぞれのピーク値を
サンプリングしてその差をトラッキング誤差信号として
検出し、トラック中心を通るようトラッキングサーボを
かけるためのものである。アドレスピット103はトラ
ック中心に配置され、複数のサーボ領域SAに渡り、ピ
ットの有無を変化させることによってアドレス情報を記
録したもので、基準クロックに基づきピット列を再生
し、エラー検出・訂正などの処理を経て、走査している
トラックのアドレスが特定できるようにするためのもの
である。なお、サーボ領域SAに基づくフォーカス制御
は、例えば、サーボ領域SA内で他のピットに影響され
ることのない平板部でフォーカス誤差信号を検出するこ
とで実現するのが好ましい。
【0030】図1(2)は、ディスクIDなどの個別情
報付き光ディスクのトラック構成を示し、図1(3)は
個別情報無し光ディスクのトラック構成を示している。
図1(2)と図1(3)は、それぞれ上から順に、デー
タ用トラック、コントロールトラック、個別情報を記録
するためのID用トラックの構造を模式的に1本ずつ示
したものである。実際の光ディスク上では、トラックの
ほとんどがデータ用トラックとなり、ユーザデータの記
録再生用に使われる。直径5cm程度の小径光ディスク
でも、データ用トラックは数万本と多い。また、コント
ロールトラックは用途によって異なるが、数本から数百
本程度必要で、プリピットによるエンボスデータが記録
される。
【0031】さらに、ID用トラックは、個別情報の容
量が高々数百バイト程度しか必要ないので、1本で十分
である。しかし、信頼性を高めるため、複数トラックを
用意して光ディスク上の傷や埃等により1本が読めなく
ても、別のトラックのIDを代替して読めるようにして
おくのが好ましい。この場合、ID用トラックは光ディ
スク上に分散配置して記録しておけば、光ディスクに傷
や埃が付いて、トラック1本が読めなくても、別のトラ
ックを読んで個別情報を正確に読み取ることができる。
また、隣接トラックのクロストークを避けるためもしく
はIDマーク追記時のクロスイレーズを避けるため、I
D用トラックの隣接トラックのデータ領域DAは未使用
として、プリピットを形成せず、ID用トラックと同一
方向に着磁しておくことが好ましい。
【0032】データ記録用トラック(図1(2a)と
(3a))ならびにはコントロールトラック(図1(2
b)と(3b))のデータの入れ方は、個別情報付きと
個別情報無しのディスクで、それぞれ同じとする。すな
わち、データ用トラックは、光磁気における磁界変調オ
ーバーライト記録により可逆的に記録層の垂直磁化の方
向を変えることで、104に示すようなデータマークと
スペースを交互に形成してユーザデータを記録する。デ
ータ用トラックの再生過程では、超解像方式などでカー
回転角を光磁気的に検出(光磁気ヘッドでは差動信号と
して検出)してユーザデータを再生する。
【0033】また、コントロールトラックには、105
に示すコントロールデータピットがあらかじめ光ディス
クのマスタリング工程でエンボスデータとして形成さ
れ、その再生はピットの回折による反射率変化として検
出(光磁気ヘッドでは加算信号として検出)としてコン
トロールデータを再生できる。個別情報付きと個別情報
無しの光ディスクで異なる点は、図1(2c)と(3
c)に示す、ID用トラックの中のデータ領域DAに相
当する構成だけである。前述した3種類のトラックの本
数や配置は、光ディスク記録再生装置で共通のアクセス
をさせるため、基本的に同じとする必要がある。ただ
し、コントロールトラック内のコントロールデータに、
データ記録用トラックやID記録用のトラックの属性を
記録し、それによって後2者のトラック本数や配置を変
化させることは可能である。
【0034】個別情報付き光ディスクのID用トラック
のデータ領域DAは、プリピットで形成したタイミング
ビット106と、IDマーク107から構成される。タ
イミングピット106は、IDマーク107を記録なら
びに再生するための基準位置となるものであり、タイミ
ングピット間には、IDマークが記録できるだけの領域
(スペース)を設けておく。また、IDマーク107は
前記基準位置から所定の距離(処理上は時間で制御)離
れたときに、個別情報の値に応じて追記される光磁気マ
ークで、光磁気記録膜に光磁気特性を劣化させる高パワ
ーを照射することで形成される。このように形成された
マークは 以降の説明の都合上、「熱劣化マーク」と呼
ぶが、熱劣化マークは、非可逆なマークとして形成さ
れ、この後光の当て方や磁界のかけ方では、通常の光磁
気特性つまり可逆的な特性に回復することはできない。
この熱劣化マークは通常の記録マークより大きくなるの
で、その大きさを考慮してIDマーク記録位置を決め
る。
【0035】熱劣化マーク以外の部分は、全て磁化を一
方向に揃える初期化処理を施す。前記初期化処理は、光
ディスク成膜後に実施するもので、IDマーク107形
成の前、途中もしくは後のいずれでも可能であり、強力
な電磁石で光ディスクを一括して一方向に揃える方法
や、通常の記録過程で磁気ヘッドの磁界方向を一定とし
て1トラックずつ記録する公知の方法で実現できる。再
生時には、高パワーを当てて形成したIDマーク107
は、カー回転角がほぼ0となり、一方向に磁化され一定
のカー回転角を示すIDマーク107の周辺のスペース
と光磁気的に区別されて再生できる。図1(2c)にお
いて、黒四角印は熱劣化マーク、白四角印はマークを記
録すべき位置であって高パワーを当てなかった部分であ
る(以降に説明する図面でも同じ意味とする)。
【0036】個別情報には、それが正しいかどうかを判
別するためのCRCなどのエラー検出コードおよび/も
しくはエラー検出に加え読み出しデータの誤りを訂正す
るエラー訂正コードを付加して、IDマーク107の有
無によるマーク列で構成する。再生時には、タイミング
ピットを検出してから所定の時間(距離)にIDマーク
107の有無を調べ、そのIDマーク列からエラー検出
および/またはエラー訂正処理を行い正しい個別情報を
再生することができる。エラー検出・訂正機能は本来、
光ディスク上のディフェクトなどにより、再生信号品質
が低下したときに、データの信頼性を確保するために用
いるものであるが、何らかの不正な手段により、前記I
Dマーク列が改ざんされた場合に、個別情報を無効とし
て、個別情報と関連付けて著作権等を保護するように情
報が暗号化記録されるなどの用途で、光ディスクが不正
に使用されるのを防止するためにも使える。
【0037】ここで、特に著作権保護などのために用い
られる場合の個別情報に求められる要求事項について説
明する。第1の要求事項は、個別情報は確実に読み取れ
る必要があることであり、当然長期に渡って信頼性高く
記録されている必要がある。上記の実施の形態で形成し
たIDマークは光磁気特性には劣化させているが、記録
膜そのものを物理的に破壊しているわけではなく信頼性
は確保できる。またIDマークが欠落しうる高記録密度
の場合は、万が一の欠落に対してエラー訂正コードを付
加しておけば、エラー訂正による救済が可能なので、第
1の要求事項は満たしていると言える。
【0038】第2の要求事項は、個別情報の読み取りが
専用の記録再生装置以外では不可能にすることである。
この要求事項は必須ではないが、暗号化システムの一部
である鍵情報などが容易に明らかになると、それが手が
かりとなり、暗号化システム解読などのアタックがしや
すくなり、ハッカーの標的にされやすくなる。そのた
め、複雑度を増し、システム全体を見えにくくすること
で、ハック意欲を減退させる手法が、この種のシステム
に強く求められるようになってきた。第2の要求事項に
関しては、IDマークそのものが、データマークと同じ
く非常に小さい上、光磁気記録膜であるため、専用の光
ディスク記録再生装置以外では、高価で特殊な機関でし
か持ちえないMFM方式顕微鏡など特殊な装置でしか観
測しようがないので、第2の要求項目を満たせる。さら
に後述のように、IDマークの記録位置を光ディスクグ
ループ毎に変更することで、より強固に個別情報をハッ
キングから守ることができる。
【0039】なお、上記説明では、タイミングピット1
個当りのIDマークは1個としたが、個別情報の情報量
を増やす、もしくは記録領域を1トラック以下に抑える
ために、複数個のIDマーク列を対応させてもいい。こ
のときは、既存の変調方式などをタイミングビットと関
連付けて用いることなども有効である。また、タイミン
グピットからIDマークまでの時間は固定で示している
が、タイミングマーク毎に記録されるべきIDマークの
位置を変化させ、その情報を位置関係情報としてコント
ロールトラックにデータとして記録しておき、個別情報
再生時に使用することで、前記第2の要求事項に示した
ような、不正な手段による個別情報の読み取りに対して
より複雑度を上げることができ、システムのハックを防
止できる。さらに、前記位置関係情報を、マスタリング
毎(スタンパ作成の都度)に変更して、ディスクグルー
プ毎に位置関係を異なるようにすることで、複雑度をさ
らに増すことができる。
【0040】また、前記位置関係情報は、コントロール
トラックに記録するケースに限らず、データ用トラック
であってユーザからはコマンドレベルでアクセスできな
い安全な領域として特別に設定したデータ用トラックに
記録するケースや、ID用トラックを分割して、あらか
じめ決めておいた記録方法で位置関係情報を記録できる
ようにするケースや、前述の3種のケースの組合せた記
録領域を確保して分散して記録するケースなど、様々な
複雑化のバリエーションが適用可能である。複雑度をさ
らに上げる手段としては、セグメントあたりの、タイミ
ングピット数を変更する、および/または各タイミング
ピットに対応するIDマークの数を変更する、特定のタ
イミングピットやIDマークはダミーデータとして個別
情報から外すなども有効な手段と考えられる。
【0041】また、タイミングピットは、サーボ領域の
クロックピットに基づく基準クロックに対して位相をず
らしておけば、光ディスク記録再生装置をハード的に改
造して、基準クロックに同期させて光ディスク面上を調
べて、個別情報を盗取することを防止できる。
【0042】次に個別情報無しの光ディスクについて説
明する。図1(3c)に示すように、個別情報無しの光
ディスクでは、ID用トラックのデータ領域DAにはタ
イミングピット106もIDマーク107も配置しな
い。個別情報無しの光ディスクの基板は、個別情報有り
の光ディスクと区別して作成し、ディスク作成後のID
マーク107の作成も行わない。個別情報無しの光ディ
スクを、個別情報付きの光ディスクに改ざんしようとし
ても、タイミングピット106がないため正確にIDマ
ーク107を形成することはできない。また、仮に、個
別情報無しの光ディスクにIDマーク107を何らかの
不正な方法で記録しても、光ディスク記録再生装置で
は、IDマーク107の読み取り基準となるプリピット
106が無いために、IDマーク107は読み取れない
ので、光ディスクの改ざんによる不正使用を防止でき
る。
【0043】なお、個別情報の有無は、コントロールト
ラックやその他の所にあらかじめ記録しておけば、光デ
ィスク記録再生装置の個別情報読出し動作そのものを省
略できる。また、個別情報無しの光ディスクに関して
は、前記位置関係情報を実際にあり得ない値として、コ
ントロールデータとして記録しておくなど複雑度を増し
て、改ざんの可能性を減らすことはさらに有効である。
こうしておけば、仮に特殊な装置を作成し、光磁気特性
を変化させるより更に大きいパワーで記録膜を破壊して
タイミングピット位置に擬似ピットを改ざんして作り、
さらにそれを基にしてIDマークを改ざんして記録でき
たとしても、コントロールトラックなどに記録した個別
情報の有無情報や前記位置関係情報とのミスマッチが発
生するので改ざんした個別情報は、光ディスク記録再生
装置では読み取れない。
【0044】個別情報を光ディスク記録再生装置に読み
取らせるには、コントロールデータ(コントロールトラ
ック中のデータ)の改ざんをするか、光ディスク記録再
生装置のコントロールデータ読み取り機能を迂回させる
など、非現実な改ざん手段が必要になる。後者の場合
は、市場に出た装置のかなりの数を改造しなければ改ざ
ん光ディスクが意味を持って使えないので経済的には意
味がなく、改ざん意欲を減退させるのに有効となる。ま
た、個別情報無しディスクでコントロールデータに個別
情報無しとしておいた上で、個別情報を記録すべき領域
のプリピットアドレスを変更しておけば、偽の個別情報
を改ざんによって記録されても、光ディスク記録再生装
置を迂回改造しても、目的のトラックに検索できないの
で、偽の個別情報を読み取りようがない。
【0045】《実施例2》 (光ディスクの実施の形態2)図2は、本発明の実施の
形態2における光ディスクのトラック構成図で、実施の
形態1の光ディスクと同じく、サンプルサーボ・フォー
マットの光磁気ディスクとして説明する。実施の形態1
と異なるのは、個別情報が無い場合のID用トラックの
データ領域の構成のみである。従って、関連する図2
(3c)以外は、実施の形態1と同じなので、説明は省
略する。
【0046】図2(3c)において、108は、図2
(2c)におけるタイミングピット106とIDマーク
107の記録すべき位置に配置したプリピットで「外乱
ピット」と呼ぶ。光ディスク記録再生装置でID用トラ
ックを再生すると、外乱ピット108が全て加算信号に
入り込んでくるので、外乱ピット108を全てタイミン
グピットと認識してIDデータ読出し部は個別情報無し
光ディスクと判定できる。仮に光ディスク記録再生装置
のIDデータ読出し部が、タイミングピット106に相
当するところのみをゲートして、差動信号からIDマー
ク107を読み込もうとしても、差動信号には外乱ピッ
ト108から光磁気信号と同等の大きさの光学的な漏れ
こみが発生するので、IDマークが全て1と判定される
ので、光ディスク記録再生装置は、個別情報無しと判定
できる。
【0047】本実施の形態によれば、何らかの製造装置
で、個別情報無し光ディスクを改ざんしようとしても、
どれがタイミングピットか分からないので、IDマーク
を所定の位置に書き込むことはできない。なお、本実施
の形態では、外乱ピットの配置をタイミングピットとI
Dマーク位置に合わせたが、外乱ピットの位置や個数に
よって、結果的にIDマークが個別情報付き光ディスク
と同等に記録できなければ、外乱ピットの配置方法は様
々なバリエーションを取りうる。このバリエーションを
利用して、例えば個別情報無し光ディスクのマスタリン
グの都度、外乱マークの配置を変更して、別の目的に使
うことも可能である。外乱ピットそのものを、個別情報
とは異なった意味での読み取り可能として、スタンパ番
号など製造上の管理情報などを入れることができる。
【0048】《実施例3》 (光ディスクの実施の形態3)図3は、本発明の実施の
形態3における光ディスクのトラック構成図で、実施の
形態1および2の光ディスクと同じく、サンプルサーボ
・フォーマットの光磁気ディスクとして説明するが、I
Dマークの記録方法や再生に関する基本的な考え方はほ
ぼ同じであり、個別情報付き光ディスクの作製やIDマ
ークの再生方法も基本的に同じであるので、以下ではそ
の説明を省略し、タイミングピットとIDマークの配置
のみを説明する。
【0049】まず、個別情報付き光ディスクの場合につ
いて説明する。実施の形態1および2と違うのは、ID
用トラックとコントロールトラックが兼用のトラックで
あることと、タイミングピットとIDマークが複数のト
ラックにまたがって、データ領域の同じ位置に配置して
いることである。図3(2bc)において、データ領域
の前半部はエンボスによるコントロールデータピット1
05でコントロールデータが記録してある。コントロー
ルデータ量が多い場合は、コントロールトラックのプリ
ピットは、図3のようにトラック毎で異なる。また、デ
ータ領域の後半部分は、タイミングピット106とID
マーク107で構成され,トラックごとに共通としてい
る。
【0050】個別情報無しの光ディスクの場合は、図3
(3bc)に示すように、前記データ領域の後半部分に
は、タイミングピットもIDマークのどれも配置しな
い。本実施の形態において、光ディスクの改ざん等によ
る不正利用に対しては、実施の形態1と同じ効果があ
る。また、ID用トラックを複数配置することで、隣接
トラックのクロストークに影響を受けないでIDマーク
が再生することができる利点もある。また、本発明の目
的の一つである、個別情報に使う領域を削減することに
はつながらないが、トラッキングオフして個別情報を読
み取るような光ディスクに適用することができ、その場
合でも前記不正利用を確実に防止できる特長はそのまま
生きる。
【0051】なお、個別情報無しの光ディスクについて
は、クロックピットやIDマーク記録位置に実施の形態
2のように、外乱ピットを配置して正規な個別情報が記
録できないようにする、もしくは何らかのIDマークが
不正に記録できても正規な個別情報が読めないようにす
るなども実現可能である。また、本発明の目的である、
改ざんできない/改ざんしても読めないことが満たすこ
とができれば、外乱プリピット配置はどうあってもい
い。
【0052】《実施例4》 (光ディスク製造装置の実施の形態)図4は、本発明の
実施の形態における光ディスク製造装置のブロック図で
あり、発明に密接に関わる要素のみを示し、前記実施の
形態1ないし3における光ディスクに個別情報の書き込
むための製造装置である。この個別情報の追記作業は、
光ディスク製造工程において、成形や成膜などが終了し
たあとに実施する。
【0053】図4において、1は個別情報を書き込むべ
き光磁気ディスクであり、2は光磁気膜に熱劣化マーク
を形成しうる高パワーを照射できる光ヘッドである。こ
の光ヘッド2は、個別情報の追記の確認やその他データ
領域の検査などを行うために適切な光磁気型とするが、
光磁気信号の検出結果である差動信号は図示していな
い。3は光ヘッド2の加算信号から光磁気ディスク1の
プリピットを検出するピット検出器である。光磁気ディ
スク1は図示しないスピンドルモータによって所定の回
転数で回転させる。4は、ピット検出器3からのプリピ
ット情報に基づきサーボ信号を抽出し、光ヘッド2のフ
ォーカス制御、トラッキング制御を実施するとともに光
磁気ディスク1上のアドレスを読み取り、個別情報を追
記すべきID用トラックに、検索動作によって光ヘッド
2の光スポットをポジショニングするサーボ制御部であ
る。5はID書込み部、6は磁気ヘッド部であり、本製
造措置の、基本的構成は光磁気ディスク記録再生装置と
ほぼ同じである。
【0054】ID用トラックを初期化する場合、ID書
込み部5は、磁気ヘッド部6に指令を出し一定の磁界を
光磁気ディスク1に垂直にかけるとともに、少なくとも
データ領域に記録パワーをDCもしくはAC的に当て
て、データ領域を一定方向に着磁する。なお、この記録
パワーでは、記録膜が可逆な状態で、非可逆状態になる
ことはない。また、前記初期化処理は、個別情報書き込
み前後のどちらでも良い。
【0055】ID用トラックに個別情報を追記する場
合、ID書込み部5は、光磁気ディスク毎に異なる個別
情報(ID書込み情報)を入力し、前記個別情報に応じ
たエラー検出コードおよび/またはエラー訂正コードを
生成し個別情報に付加し、IDマーク列を準備し、サー
ボ制御部から受け取る所定のデータ領域を示すS1信号
とピット検出器3から受け取るS2信号からタイミング
ピットを検出し、IDマーク列を所定のタイミングで、
光磁気ディスク1のID用トラック上に書込む。このと
きIDマーク形成時には、光ヘッド2の照射パワーは熱
劣化マークが形成できるよう前記初期化時の記録パワー
より高く設定する。
【0056】なお、上記では、個別情報の追記の前後に
磁気ヘッドを用いた初期化処理を行っているが、初期化
処理は、光ディスクの実施の形態1で説明したように、
IDマーク形成時に高パワーを照射し、それ以外のスペ
ース部では記録パワーを当てる方法や、外部の電磁石な
どで強力な外部磁界をかけて記録膜を熱することなく光
磁気ディスク一括で初期化する方法や、外部磁界を若干
弱めて、フラッシュランプを光らせて光磁気ディスク全
体を暖めて一括初期化する方法なども製造装置として使
える。
【0057】次に、図5を参照しながら、IDマークの
追記について、より詳細にビット・バイ・ビットのレベ
ルで追記動作を説明する。説明の都合上、実施の形態1
における光ディスクに追記するものとするが、追記動作
は、実施の形態1のなお書きで示した光ディスクや実施
の形態2と3における光ディスクにも適用できる。
【0058】図5において、(2c)、(4)、
(5)、ならびに(6)は、それぞれ、ID用トラック
上のタイミングピット106やIDマーク107の配
置、そのトラックを光スポットで走査したときの加算信
号の波形、同じくID用トラックを走査したときの差動
信号の波形、ならびにIDマークを(2c)のように形
成するときのレーザパワーの駆動波形を示した図であ
る。図示するように、差動信号は、ピット上でも無信号
を期待したいが、実際には通常の光磁気信号レベルの外
乱が発生する。これは、ピットの非対称、ピットへの光
磁気膜の付き方、デフォーカスやオフトラックの影響に
よるものと考えられるが、0にすることは事実上困難で
ある。
【0059】図5におけるタイミングピット106は、
例として6個配置しており、サーボ領域のクロックピッ
トの位置から、それぞれ固有の時間(距離)すなわち、
t11、t12、t13、t21、t22、t23の位
置に配置している。タイミングピット間には、IDマー
クが追記できるだけのスペースが設けてある。IDマー
ク107は、対応するタイミングピットからそれぞれ遅
延量d11、d12、d13、d21、d22、d23
遅らせて、タイミングピット間のスペース領域に配置す
る。ID書込み部5は、サーボ制御部4とピット検出器
3の結果から、上記6個のタイミングピット106を順
次見つけ、それぞれ所定の遅延量を遅らせ、準備したマ
ーク列の0か1に応じて、レーザパワーを再生レベルの
ままにするか、高パワーにするかを決めて、IDマーク
107を順次記録する。レーザパワーのパルス幅は所定
の大きさの熱劣化マークができるように決めておく。こ
のとき、加算信号は信号が増加するが差動信号の方向は
不明である。
【0060】従って、いずれの信号もレーザパワーが記
録レベルより高くなるので、光ヘッド2内の光検出器や
増幅器ならびにピット検出器3内の増幅器などには記録
時より飽和しやすいので減衰器を切替えて挿入する等の
飽和対策を施して、信号処理に不具合を発生さないよう
にしておくことが好ましい。以上のように本発明の実施
の形態では、通常の光磁気ディスク装置をベースに光ヘ
ッドの半導体レーザを交換するなどして出力パワーを上
げ、ID書込み部を追加することで、比較的簡単に安価
に個別情報を追記する製造装置を作ることができる。な
お、レーザパワーが足りない場合には、サンプルサーボ
の制御帯域が極端に落ちないレベルで回転数を遅くする
などの方法もある。
【0061】一方で、ID書込み部は、他の暗号化シス
テムの要素技術と同様に、どのようなことがあっても、
外部に漏れないように厳しく厳重な保護する管理は必須
である。またID書込み部が万が一、盗難にあっても、
機密情報が簡単には漏れないよう、ハードやソフト含め
た内部の複雑化や、機密情報の分散化などの手法を使っ
た設計を施すのが好ましい。
【0062】《実施例5》 (光ディスク記録再生装置の実施の形態)図6は、本発
明の実施の形態における光ディスク記録再生装置のブロ
ック図であり、本発明に密接に関わる要素のみを示すも
ので、前記実施の形態1ないし3における光ディスクか
ら個別情報を読出し、個別情報に関連した記録再生を実
施する記録再生装置である。個別情報の読出し方に関し
ては、既に前記光ディスクの実施の形態1ないし3の説
明で基本的に説明した通りであるが、ここでは本発明の
光ディスク記録再生装置の動作を中心に説明する。
【0063】図6において、図4の光ディスク製造装置
と同等の機能を有する要素には同じ番号を付け説明の一
部は省略する。1は、画像や音楽などのデータを記録再
生するための光磁気ディスクであり、前記データの著作
権保護などのための個別情報が実施の形態1ないし3で
記録されている光磁気ディスクである。2aは光磁気デ
ィスク1の通常の光磁気記録再生に対応した光ヘッドで
あり、前記光ディスク製造装置のように熱劣化マークを
形成できるような高パワーは出せず、通常の記録再生パ
ワーを出せる半導体レーザを搭載している。3は光ヘッ
ド2aの加算信号から光磁気ディスク1のプリピットの
情報を検出するピット検出器である。
【0064】光磁気ディスク1は図示しないスピンドル
モータによって所定の回転数で回転させる。4は、ピッ
ト検出器3からのプリピット情報に基づきサーボ信号を
抽出し、光ヘッド2のフォーカス制御、トラッキング制
御を実施するとともに光磁気ディスク1上のアドレスを
読み取り、データ用トラックへのデータ記録再生動作、
コントロールデータの再生動作ならびに個別情報の再生
(読出し)動作を行うため、検索動作によって光ヘッド
2aの光スポットをポジショニングするサーボ制御部で
ある。6は磁気ヘッド部6で、データ記録時に光ヘッド
2の記録パワーとし、データに基づいて磁界変調してデ
ータをオーバーライトするためのものである。
【0065】7はID読出し部であり、図4の光ディス
ク製造装置におけるID書込み部5を置き換えて図示し
ている。この他に、本発明実施の形態の光ディスク記録
再生装置は、通常の記録再生動作を行うためのデータ記
録再生部、コントロールトラックから情報を読み取るコ
ントロールデータ再生部ならびに全体を制御するマイコ
ンを備える(不図示)。
【0066】以下に、図7を参照しながら、動作を説明
する。図7において、個別情報は図5に示した追記した
ID用トラックを読出すものとし、ID用トラック(2
c)を再生したときの加算信号と差動信号の波形を、そ
れぞれ(4)と(5)に示す。なお、タイミングピット
やサーボ領域の各種ピットは外乱信号のレベルは、前述
したように実際にはIDマーク107より大きく出るこ
とが多いが、説明を簡単にするためIDマークよりも小
さく図示している(図5も同様の理由で、外乱信号は小
さく示している)。
【0067】(7)はゲート信号で、例えばt11に相
当する最初のクロックピットを検出してから、遅延時間
d11経過してから所定の時間開放し、前述したピット
の外乱やその他の外乱で偽信号を除去する目的のもので
ある。図7ではd11位置にIDマークとして熱劣化マ
ークが追記してあるので、差動信号に負のピークを持つ
波形が現れる。この信号がスライスレベル109よりも
小さくなったレベルを(8)のID信号として取り出
す。(7)のゲート信号とID信号(8)はID読出し
部7の内部で生成され、ID信号(8)はゲート信号
(7)でゲートされてIDマーク列が構成される。図示
した部分を再生したときには、IDマーク列の一部とし
て110011が取り出される。
【0068】前記構成されたIDマーク列は、ID読出
し部7でエラー検出および/またはエラー訂正処理がさ
れ、ID読出し情報としてマイコンに送られて、コント
ロールデータなどとともに所期の目的に利用される。I
Dマーク列がエラーと判定された場合には、光磁気ディ
スク1上の個別情報が改ざんされたものとして、個別情
報に関連するその後の記録再生処理を禁止する。
【0069】なお、改ざんに対する耐性を上げるため
に、t11〜t23のそれぞれの時刻近辺にタイミング
ピット106が検出されなかったときには、個別情報は
改ざんされていると判定する手段を追加することもでき
る。また、光ディスクの実施の形態で説明したように、
t11やd11などの時間パラメータは一定値であって
も、別々の値であってもよく、ID読出し部7の読出し
手段をプログラマブルにすることによって対応できる。
また時間パラメータが、所定値かコントロールトラック
の情報に基づいた値かで、ID読出し部7はそれに対応
したプログラムによって、IDマーク列を正しく検出で
き、目的の個別情報を再生することができる。
【0070】次に、個別情報無しの光磁気ディスクを再
生するときの動作を説明する。まず、コントロールトラ
ックに、個別情報無しであることが記録されている場合
には、光ディスク記録再生装置起動時に、マイコンがコ
ントロールデータを読み、ID用トラックに検索に行く
必要がないと判断して、以降その光磁気ディスクを個別
情報無しの光ディスクとして録再制御を行う。万が一前
記コントロールデータ再生手段が何らかの手段で迂回さ
れて個別情報付きとマイコンに判定させるか、もしくは
コントロールトラックに個別情報の有無が記録していな
い理由で、ID用トラックを再生するために検索を行っ
た場合でも、実施の形態1または2のようにタイミング
ピットが存在しない光ディスクであれば、例え何らかの
方法で熱劣化マークを形成されたとしても、タイミング
ピットが検出できないので、個別情報無しと判定され、
改ざんが判明する。また、実施の形態2のように外乱ピ
ットが形成されている光ディスクの場合には、光ディス
クの実施の形態2で説明したように、例え何らかの方法
で熱劣化マークを形成したとしても、タイミングピット
の検出手段や、熱劣化マークへのプリピットからの外乱
によって、個別情報は正しく読み取れないので、改ざん
が判明する。
【0071】なお、コントロールトラックにタイミング
ピットやIDマークの位置関係情報が記録されている場
合には、コントロールトラック読み取りを迂回すると、
ID読出し部7に必要なプログラム情報が得られないの
で、それだけで個別情報なしと判断できる。以上のよう
に本実施の形態では、通常の光磁気ディスク記録再生装
置の構成を大きく変えることなく、改ざんに対して強靭
で、個別情報を確実に再生できる光ディスク記録再生装
置を提供することができる。
【0072】なお、ID用トラックにおけるスペース領
域は一方向に着磁しているが、光ディスク記録再生装置
において、磁気ヘッド部6の磁界を0とするかDC的に
初期化方向と反対にして記録することによって、着磁方
向をそれぞれ0か反対にすることができる。これによっ
て、個別情報を故意に読めなくする、もしくは故意に読
めなくしたものを元の着磁方向に戻すことで個別情報を
正しく読めるようにするなどの機能が簡単に実装でき
る。この機能を適切な管理で運用する光ディスク記録再
生装置を構成とすれば、課金処理に応じて個別情報を有
効または無効にすること、または不正使用発覚時に個別
情報を無効とすることなど、著作権保護に有用な用途に
使うことができる。
【0073】最後に、実施の形態1ないし3の光ディス
ク、本実施の形態の光ディスク製造装置および光ディス
ク記録再生装置は、基本的に光磁気方式で説明したが、
本発明は光磁気方式に限定するものではなく、相変化方
式においても若干の変更で適用可能となるものである。
つまり書換型の相変化膜に、記録するためのピークパワ
ーよりはるかに高いレベルのレーザパワーを照射するこ
とで、パワーの大きい順に、記録膜そのものに穴を空け
る、可逆性を失わせて結晶状態に固定する、またはトラ
ック方向へのアモルファスマークの広がりにより消去す
るためのバイアスパワーでは消去不可能にするなどによ
りスペース部と異なった反射率を実現できるので、いか
なる書換型光ディスクについても有用である。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
記録容量を犠牲にしないで個別情報を簡単に追記でき、
かつ個別情報が必要無い光ディスクの個別情報付きディ
スクへの改ざんを確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における光ディスクのト
ラック構成図
【図2】本発明の実施の形態2における光ディスクのト
ラック構成図
【図3】本発明の実施の形態3における光ディスクのト
ラック構成図
【図4】本発明の実施の形態における光ディスク製造装
置のブロック図
【図5】本発明の実施の形態における光ディスク製造装
置の図1の光ディスクへの個別情報記録時の動作説明図
【図6】本発明の実施の形態における光ディスク記録再
生装置のブロック図
【図7】本発明の実施の形態における光ディスク記録再
生装置の図1の光ディスクからの個別情報再生時の動作
説明図
【符号の説明】
SA サーボ領域 DA データ領域 1 光磁気ディスク 2 高パワー光ヘッド 2a MO光ヘッド 3 ピット検出器 4 サーボ制御部 5 ID書込み部 6 磁気ヘッド部 7 ID読出し部 101 クロックピット 102 ウオブルピット 103 アドレスピット 104 データマーク 105 コントロールデータピット 106 タイミングピット 107 IDマーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 11/105 553 G11B 11/105 553E 586 586T 586X 19/04 501 19/04 501H 20/10 20/10 H 20/12 20/12 20/18 550 20/18 550Z 572 572C 572F 574 574F (72)発明者 宮武 範夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5D044 BC04 CC04 DE57 DE70 EF05 5D075 AA03 BB04 CC01 CC23 CC33 CD12 CF02 CF04 5D090 AA01 BB05 BB10 CC01 CC04 CC14 CC18 DD01 DD05 FF09 FF16 GG21 GG38 HH02 KK03

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 個別情報を追記する特定領域を備えた光
    ディスクであって、前記特定領域のトラック上に、前記
    個別情報を追記もしくは再生するためのプリピット列が
    形成され、前記プリピット列の各プリピットには前記個
    別情報が追記できるだけのスペースが設けられ、前記個
    別情報は、エラー検出コードおよび/またはエラー訂正
    コードを含み、前記プリピット列の各プリピットに位置
    的に関連付けられ、かつ記録膜を可逆的に取りうる状態
    とは異なる非可逆的な状態に変質させた追記マークもし
    くは追記マーク列の集合が形成されていることを特徴と
    する光ディスク。
  2. 【請求項2】 請求項1の光ディスクのための光ディス
    ク装置によって記録又は再生が可能なディスクであっ
    て、 前記特定領域のトラック上に前記プリピット列が形成さ
    れていないか、または前記プリピット列と異なる不正規
    な外乱プリピット列を形成することにより、前記個別情
    報に対応した前記追記マークもしくは前記追記マーク列
    の集合を形成できないようにしたことを特徴とする光デ
    ィスク。
  3. 【請求項3】 前記光ディスクの記録膜は光磁気記録膜
    であって、前記追記マークもしくは前記追記マーク列
    は、高パワーレーザを局所的に照射することにより前記
    光磁気記録膜を変質させ光磁気特性を劣化させた劣化部
    位から形成し、前記追記マークもしくは前記追記マーク
    列を除く前記スペース部は、正常な光磁気特性で一方向
    に磁化させた正常部位から形成し、前記劣化部位と前記
    正常部位の光磁気特性に差を持たせることで前記個別情
    報が追記された請求項1または2に記載の光ディスク。
  4. 【請求項4】 前記位置的に関連付けられた、前記プリ
    ピット列の各プリピットと前記追記マークもしくは前記
    追記マーク列との位置関係の情報が、前記光ディスク上
    の別領域に、再生専用のプリピット、可逆マークまたは
    非可逆マークの何れか、または組合せによって記述され
    た請求項1ないし3のうちのいずれかに記載の光ディス
    ク。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の光ディスクの構成また
    は請求項2に記載の光ディスクの構成の何れの構成をも
    つかの情報が、前記光ディスク上の別領域に、再生専用
    のプリピット、可逆マークまたは非可逆マークの何れ
    か、または組合せによって記録されたことを特徴とする
    請求項1ないし4のいずれかに記載の光ディスク。
  6. 【請求項6】 記録情報の著作権保護などに使うために
    個別情報を追記する特定領域を備え、前記個別情報の追
    記が必要な場合は、前記特定領域のトラック上には、前
    記個別情報を追記もしくは再生するために、あらかじめ
    プリピット列が形成され、前記プリピット列の各プリピ
    ットには前記個別情報が追記できるだけのスペースが設
    けられ、前記個別情報は、エラー検出コードおよび/ま
    たはエラー訂正コードを含み、前記プリピット列の各プ
    リピットに位置的に関連付けられ、かつ記録膜を可逆的
    に取りうる状態とは異なる非可逆的な状態に変質させた
    追記マークもしくは追記マーク列の集合から形成された
    第1の構成から成る光ディスクを製造する装置であっ
    て、 前記光ディスクを回転させフォーカスとトラッキングを
    かけて前記光ディスク上に光スポットを形成する手段
    と、前記光ディスク上のアドレスを検出し前記特定領域
    に前記光スポットを導き前記プリピット列の各プリピッ
    トの位置を特定する手段と、前記特定したプリピットか
    ら所定時間経過したときに、前記個別情報に応じて、前
    記光スポットのレーザパワーを再生レベルの低パワーか
    ら、記録膜を非可逆的に変化させられる高パワーに上げ
    て、前記追記マークもしくは前記追記マーク列の集合を
    形成するマーク形成手段と、前記プリピット列の各プリ
    ピット間のスペースを、前記追記マークもしくは前記追
    記マークを形成する前、途中もしくは後に、前記光スポ
    ットを中間パワーにして、記録膜を可逆的に取りうる所
    定の状態に揃えるスペース形成手段とを備えたことを特
    徴とする光ディスク製造装置。
  7. 【請求項7】 前記光ディスクの記録膜が光磁気記録膜
    のときには、前記スペース形成手段は、前記追記マーク
    もしくは前記追記マークの集合の形成する前か後に、前
    記光ディスクの前記光スポットとは反対の面から磁気ヘ
    ッドにより一方向に磁界を加え、前記光スポットにより
    前記個別情報を記録するための前記特定領域のトラック
    に、光磁気記録膜が記録できるレベルのパワーを当て
    て、前記光磁気記録膜の光磁気特性で一方向に磁化させ
    る手段である請求項6に記載の光ディスク製造装置。
  8. 【請求項8】 前記光ディスクの記録膜が光磁気記録膜
    のときには、前記スペース形成手段は、前記追記マーク
    もしくは前記追記マークの集合の形成する前か後に、前
    記光ディスク全体に光磁気特性を一方向に揃えられるレ
    ベルの強い磁界を着磁できる磁石によって、前記光磁気
    記録膜の光磁気特性で一方向に磁化させる手段である請
    求項6に記載の光ディスク製造装置。
  9. 【請求項9】 記録情報の著作権保護などに使うために
    個別情報を追記する特定領域を備え、前記個別情報の追
    記が必要な場合は、前記特定領域のトラック上には、前
    記個別情報を追記もしくは再生するために、あらかじめ
    プリピット列が形成され、前記プリピット列の各プリピ
    ットには前記個別情報が追記できるだけのスペースが設
    けられ、前記個別情報は、エラー検出コードおよび/ま
    たはエラー訂正コードを含み、前記プリピット列の各プ
    リピットに位置的に関連付けられ、かつ記録膜を可逆的
    に取りうる状態とは異なる非可逆的な状態に変質させた
    追記マークもしくは追記マーク列の集合から形成された
    第1の構成から成るか、あるいは、前記個別情報の追記
    が不要な場合は、前記特定領域のトラック上には前記プ
    リピット列を形成しないか、または前記プリピット列と
    は全く異なる不正規な外乱プリピット列を形成すること
    によって、前記個別情報に対応した前記追記マークもし
    くは前記追記マーク列の集合を形成できないようにした
    第2の構成から成ることを特徴とする光ディスクに情報
    を記録再生する装置であって、 前記光ディスクを回転させフォーカスとトラッキングを
    かけて前記光ディスク上に光スポットを形成する手段
    と、前記光ディスク上のアドレスを検出し前記特定領域
    に前記光スポットを導き、前記プリピット列の有無を検
    出する検出手段と、前記検出手段によりプリピット列が
    存在することを検出した場合には、前記光ディスク上の
    アドレスを検出して前記プリピット列の各プリピットの
    位置を特定し所定時間経過したときに、前記光ディスク
    上が非可逆状態か可逆状態のどちらかを調べることによ
    って前記追記マークもしくは前記追記マーク列の集合を
    検出し、エラー検出および/またはエラー訂正処理を実
    施して前記個別情報が正しいときは再生した個別情報を
    所定の目的に使い、前記個別情報がエラーと判定された
    ときは前記個別情報を無効と判定し、前記個別情報の関
    連機能の動作を禁止し、前記検出手段によりプリピット
    列が存在しないもしくはプリピット列を不正規と検出し
    た場合には、前記個別情報が存在しないと判断して、前
    記関連機能の動作を禁止する読取制御手段を備えたこと
    を特徴とする光ディスク記録再生装置。
  10. 【請求項10】 前記光ディスクの記録膜が光磁気記録
    膜のときには、前記検出手段の前記プリピット列の検出
    は光磁気ヘッドの加算信号を用いて検出し、前記読取制
    御手段の前記追記マークもしくは前記追記マーク列の検
    出は前記光磁気ヘッドの差動信号を用いて検出する請求
    項9に記載の光ディスク記録再生装置。
  11. 【請求項11】 前記光ディスクであって、さらに前記
    位置的に関連付けられた、前記プリピット列の各プリピ
    ットと前記追記マークもしくは前記追記マーク列との位
    置関係の情報が、前記光ディスク上の別領域に、再生専
    用のプリピット、可逆マークまたは非可逆マークの何れ
    か、または組合せによって記録された光ディスクに情報
    を記録再生する装置であって、前記読取制御手段は、前
    記別領域から読み取った前記位置関係の情報に基づい
    て、前記追記マークもしくは前記追記マークの有無を検
    出する請求項9または10記載に記載の光ディスク記録
    再生装置。
  12. 【請求項12】 前記光ディスクであって、さらに前記
    第1の構成または前記第2の構成の何れの構成であるか
    の情報が、前記光ディスク上の別領域に再生専用のプリ
    ピット、可逆的マークまたは非可逆的マークの何れか、
    または組合せによって記述された光ディスクに情報を記
    録再生する装置であって、前記読取制御手段は、前記別
    領域から読み取った光ディスクが前記第2の構成である
    ことを検出したときには、前記検出手段を動かすことな
    く、前記関連機能の動作を禁止させる請求項9ないし1
    1のいずれかに記載の光ディスク記録再生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP2026342A1 (en) 2007-07-31 2009-02-18 Taiyo Yuden Co., Ltd. Optical information recording medium
WO2009069441A1 (ja) 2007-11-26 2009-06-04 Taiyo Yuden Co., Ltd. 光情報記録媒体及び光情報記録媒体への情報記録方法並びに光情報記録装置

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