JP2002157708A - 磁気抵抗効果素子、磁気抵抗効果型磁気ヘッドおよびこれらの製造方法 - Google Patents

磁気抵抗効果素子、磁気抵抗効果型磁気ヘッドおよびこれらの製造方法

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JP2002157708A
JP2002157708A JP2000348430A JP2000348430A JP2002157708A JP 2002157708 A JP2002157708 A JP 2002157708A JP 2000348430 A JP2000348430 A JP 2000348430A JP 2000348430 A JP2000348430 A JP 2000348430A JP 2002157708 A JP2002157708 A JP 2002157708A
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Masakatsu Hosomi
政功 細見
Akio Furukawa
昭夫 古川
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 磁束ガイド型CPP構成のデュアル型MR素
子および磁気ヘッドにおいて、高感度化、トラック幅の
狭小化、高記録密度化を可能にする。 【解決手段】 磁気シールドを兼ねる電極1、2間に、
自由層を兼ねる磁束ガイド層13を挟んでその両面に、
スペーサ層と固定層と反強磁性層とが積層された第1お
よび第2の積層部11および12が配置される。これら
積層部のいずれか一方と磁束ガイド層とはストライプ部
構成とされ、磁束ガイド層の一端が外部磁界の導入端と
される。他方の積層部は外部磁界の導入端よりストライ
プ方向に沿って奥行方向に後退した位置に、ストライプ
部に限定的に形成される。対の電極1および2間にセン
ス電流が通電され、積層部11および12の重ね合わせ
部を磁気抵抗効果の実働部とし、積層方向にセンス電流
の通電がなされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気抵抗効果(M
R)素子、磁気抵抗効果(MR)型磁気ヘッドおよびこ
れらの製造方法、特に、それぞれ対のスピンバルブ(S
V)型構成によるGMR素子、あるいはトンネル型構成
によるTMR素子が、各対の素子の自由層を共通にして
積層された構成によるいわゆるデュアル構造を有し、そ
のほぼ積層方向にセンス電流の通電がなされるCPP
(Current Perpendicular to Plane)構成による磁気抵
抗効果素子、磁気抵抗効果型磁気ヘッドおよびこれらの
製造方法に係わる。
【0002】
【従来の技術】MR素子による磁気センサーは、感度の
良い磁気センサーとして、また、これを感磁部とする磁
気ヘッドは、大きな記録密度で、例えば磁気記録媒体か
らの記録信号磁界を読み取る変換器として、広く一般に
用いられている。
【0003】通常一般のMR素子は、その抵抗が、素子
の磁化方向と素子中を流れるセンス電流の通電方向との
なす角度の余弦の2乗に比例して変化する異方性磁気抵
抗効果を利用するものである。これに対し、最近では、
センス電流の流れている素子の抵抗変化が、非磁性層を
介する磁性層間での伝導電子のスピン依存性と異層界面
でのスピン依存性散乱により発生する、GMR効果、な
かんずくスピンバルブ効果を用いた磁気抵抗効果(SV
GMR)素子が用いられる方向にある。このSVGMR
素子は、異方性磁気抵抗効果におけるよりも抵抗変化が
大きく、感度の高い磁気センサー、磁気ヘッドを構成す
ることができる。
【0004】ところで、磁気記録媒体における記録密度
が、50Gb/inch2 程度までの記録密度において
は、センス電流を電気伝導層方向、異層界面方向とする
いわゆるCIP(Current In-Plane) 構成を採ることが
できるが、更に高記録密度化がなされて、例えば100
Gb/inch2 が要求されてくると、0.1μm程度
のトラック幅がが要求され、この場合、CIP構成で
は、現在の素子作製におけるパターニング技術として最
新のドライプロセスを利用しても、このような素子の形
成に限界があること、また、CIP構成では、低抵抗化
の必要性から電流通路の断面積を大きくする必要があっ
て、狭小なトラック幅とすることに限界がある。
【0005】一方、磁気抵抗効果変化率いわゆるMR比
は、dR/R=MR比(RはMR素子の抵抗値、dR
は、抵抗変化分)であることから、MR比が決まれば、
素子の抵抗が大きいほど抵抗変化分が大きくなり、磁界
検出感度が高まる。しかしながら、CIP構成において
は、その抵抗値がかなり大であることから、外部回路と
のマッチングにおいて、低抵抗化の必要性から電流通路
の断面積を大きくする必要があって、狭小なトラック幅
とすることに限界がある。これに対して、CPP型構成
においては、むしろ、素子の小面積化によって抵抗値R
の増大化を図ることが望ましく、したがって、充分狭小
なトラック幅、例えば0.1μm以下のトラック幅とす
ることがが原理的には可能であり、この素子面積は、そ
のトラック幅が0.1μm以下、奥行長が0.1μm以
下という小面積化が期待される。
【0006】一方、CPP型構成においては、抵抗値を
上げる上で、MR素子の厚さは大きくすることが望まし
い。また、抵抗変化分を上げるためには、伝導電子の自
由行程分の膜厚を確保する上で、スピン依存散乱が発生
し得るサイトを増加させることが望ましい。これらのこ
とから、特にCPP型構成においては、対のMR素子が
積層されたいわゆるデュアル構造とすることが望まし
い。因みに、CPP−GMRにおいてデュアル構造の特
性が良好であることの報告がなされている(第24回日
本応用磁気学会講演概要集2000,p.427参照。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、CP
P構成のデュアル型SVGMR素子あるいはTMR素子
は、高いMR比、高い感度が得られるものの、これらの
有利性を充分得るには、上述したように、その面積を
0.1μm×0.1μmあるいはそれ以下という小面積
にすることが望ましいが、デュアル型構成において、こ
のような小面積の対の素子を、これらに対する電流通路
を磁束ガイドを介して一致させるべく正確に位置合わせ
されることは極めて難しく、歩留り良く均一な特性のデ
ュアル型SVGMR素子あるいはTMR素子を得ること
に問題がある。したがって、現状においては、磁束ガイ
ドを有する0.1μmサイズ以下のデュアル素子は普及
されていない。
【0008】一方、MR素子、あるいはMR素子による
磁気ヘッドの製造においては、その外部磁界の導入がな
される例えば磁気ヘッドにおける磁気記録媒体との対接
ないしは対向面となる前方端は研磨加工されるものであ
り、この前方面に、MR効果を奏する部分すなわちMR
素子本体が、直接臨む構成とする場合、その前方面の研
磨加工に際し、MR素子本体の奥行長や面積を正確に設
定して作業することが必要となり、高い加工精度が要求
される。例えば、0.1μmサイズのMR素子本体を構
成する場合、その研磨加工精度は0.01μmが要求さ
れる。
【0009】これに対し、MR素子本体を、上述の前方
面から奥行き方向に後退させ位置に配置し、磁束ガイド
層を設けてその先端を、外部磁界の導入がなされる前方
端に臨ませてこの磁束ガイド層によって外部磁界をMR
素子本体に導く構成を採る、いわゆる磁束ガイド型構成
による場合、上述した研磨加工の問題が回避される。
【0010】ところで、このような磁束ガイド型をデュ
アル型構成に適用する場合、通常、一方のMR素子の形
成、共通の磁束ガイド層の形成、他方のMR素子の形成
が順次なされる。しかしながら、このような方法におい
て、磁束ガイド層を介して、小面積化された対のMR素
子間の位置合わせを行うことは極めて困難で、正確性に
劣るため、特性のばらつき、歩留りの低下を来す。
【0011】本発明においては、磁束ガイド型構成を有
しCPP構成によるデュアル型MR素子とこれによる磁
気ヘッドにおいて、その素子相互の位置合わせを正確に
行うことができる構造および製造方法を提供するもので
あり、これによって高感度化、トラック幅の狭小化、し
たがって高記録密度化を可能にし、また特性の均一、安
定化、歩留りの向上を図るものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明による磁気抵抗効
果素子は、相対向する対の電極もしくは磁気シールドを
兼ねる電極間に、自由層の一部もしくは全部を兼ねる磁
束ガイド層を挟んでその両面に、それぞれ磁束ガイド層
側から少なくともスペーサ層と固定層と反強磁性層とが
積層されて成る第1および第2の積層部が配置されて成
る。
【0013】そして、これら第1および第2の積層部の
いずれか一方と磁束ガイド層とをストライプ部構成と
し、この磁束ガイド層の一端を外部磁界の導入端とす
る。そして、他方の第2または第1の積層部は、磁束ガ
イド層の外部磁界の導入端から、ストライプ方向に沿っ
て奥行方向に所要の距離だけ後退した位置において磁束
ガイド層のストライプの奥行長の一部に限定的に形成す
る。
【0014】そして、対の電極間にセンス電流を通電す
ることによって、第1および第2の積層部の重ね合わせ
部を、実際に磁気抵抗効果を奏する実働部とする。この
ようにして、各層の積層方向にセンス電流の通電がなさ
れるCPP構成による磁束ガイド型のデュアル型磁気抵
抗効果素子構成するものでる。
【0015】また、本発明による磁気抵抗効果型磁気ヘ
ッドは、その外部磁界、すなわち磁気記録媒体の記録部
から信号磁界を検出する感磁部が、上述した本発明によ
る磁気抵抗効果素子による構成とするものである。
【0016】また、本発明による磁気抵抗効果素子の製
造方法においては、少なくとも第1の反強磁性層、第1
の固定層、第1のスペーサ層を有する第1の積層成膜を
形成する第1の成膜工程と、第1の積層成膜をストライ
プ状にパターニングして第1のストライプ部を形成する
第1のパターニング工程と、この第1のストライプ部の
周囲を少なくとも絶縁層によって埋め込む平坦化工程を
行う。
【0017】更に、この平坦化面に、自由層の一部もし
くは全部を兼ねる磁束ガイド層と、少なくとも第2のス
ペーサ層、第2の固定層、第2の反強磁性層を有する第
2の積層成膜とを成膜する第2の成膜工程と、第2の積
層成膜と磁束ガイド層とに渡って、第1のストライプ部
と交叉する第2のストライプ部を形成して少なくともス
トライプ状の磁束ガイド層とストライプ状の第2の積層
成膜による第2の積層部とを形成する第2のパターニン
グ工程と、この第2のストライプ部を挟んで自由層の磁
気的安定性を確保するための硬磁性層を少なくとも形成
する工程とを有する。
【0018】このようにして、外部磁界の導入端にスト
ライプ状磁束ガイド層の一端が臨み、外部磁界の導入端
から奥行き方向に後退した位置に、第1および第2のス
トライプ部の交叉部に残された第1の積層成膜による第
1の積層部を形成する。この第1の積層部は、その奥行
長が、磁束ガイド層および上記第2の積層部の奥行長よ
り小に選定される。
【0019】このようして、第1および第2の積層部の
重ね合わせ部を、磁気抵抗効果を奏する実働部として構
成し、各層の積層方向にセンス電流の通電がなされるC
PP構成による磁束ガイド型のデュアル型磁気抵抗効果
素子を得る。
【0020】また、本発明による磁気抵抗効果素子の製
造方法は、少なくとも第1の反強磁性層、第1の固定
層、第1のスペーサ層による第1の積層成膜と、自由層
の一部もしくは全部を兼ねる磁束ガイド層と、第2のス
ペーサ層、第2の固定層、第2の反強磁性層による第2
の積層成膜を形成する成膜工程と、第2の積層成膜の全
厚さに渡る深さを有し磁束ガイド層を露呈する深さの第
1のストライプ部を形成する第1のパターニング工程
と、第1のストライプ部の周囲を少なくとも絶縁層によ
って埋め込む平坦化工程と、第2の積層成膜と、磁束ガ
イド層と、第1の積層成膜とに渡る深さをもって第1の
ストライプ部と交叉する第2のストライプ部を形成し
て、少なくともそれぞれストライプ状の磁束ガイド層
と、第1の積層成膜による第1の積層部とを形成する第
2のパターニングする工程と、この第2のストライプ部
を挟んで第1および第2の自由層の磁気的安定性を確保
するための硬磁性層を少なくとも形成する工程とを行
う。
【0021】このようにして、外部磁界の導入端に上記
ストライプ状の磁束ガイド層の一端が臨み、外部磁界の
導入端から奥行き方向に後退した位置に、第1および第
2のストライプ部の交叉部に残された第2の積層成膜に
よる第2の積層部が形成され、この第2の積層部の奥行
長が、磁束ガイド層および第1の積層部の奥行長より小
に選定された構成を得る。
【0022】この構成によって、第1および第2の積層
部の重ね合わせ部を磁気抵抗効果の実働部とし、各層の
積層方向をセンス電流の通電がなされる方向とした垂直
通電型構成の磁気抵抗効果素子を得る。
【0023】また、本発明による磁気ヘッドの製造方法
は、その感磁部を上述した各本発明による磁気抵抗効果
素子の製造方法をもって形成するものである。
【0024】上述したように、本発明による磁気抵抗抵
抗効果素子(MR素子)によれば、自由層を共通として
これを挟んでその両側にそれぞれ第1および第2のスペ
ーサ層、第1および第2の固定層、第1および第2の反
強磁性層が配置された、いわゆるデュアル構成とするも
のであり、その一方をストライプ状とし、他方をこのス
トライプの奥行長より充分小さい小面積構造としたこと
によって、その実質的電流通路すなわち実際に磁気抵抗
効果動作がなされる実働部の断面積は、小面積構造部で
規定される。
【0025】このように実働部の小面積化によって、C
PP構成において、抵抗値の増大化を図ることができ
て、前述した理由から抵抗変化量の増大化、すなわち感
度の向上を図ることができるものである。
【0026】したがって、この構成によるMR素子を用
いた本発明による磁気抵抗効果型磁気ヘッドにおいて
は、高感度、トラック幅の狭小化がなされる。
【0027】また、本発明によるMR素子およびMR効
果型の磁気ヘッドにおいては、ストライプ状の磁束ガイ
ド層が設けられ、この磁束ガイド層の一端を、外部磁界
導入端すなわち前方端に臨む構成とし、これより後退し
た位置にMR素子の実働部が配置された構成としたこと
によって、前方面の研磨加工、およびその精度によっ
て、直接的に実働部の形状や、面積等が影響されること
を回避でき、特性の安定、均一化、長期の使用時におけ
る実働部の面積の変動等を回避できるものである。
【0028】また、相対向する電極が磁気シールド効果
を有するなど磁気シールド構成とすことにより、外部磁
束導入部の狭小化が図られ、解像度の向上が図られる。
したがって、磁気ヘッドにおいては、記録密度の向上を
図ることができる。
【0029】また、磁束ガイド層がストライプ状に奥行
き方向に延在形成され、その一部にMRの実働部が配置
された構成を有することから、外部磁束が、磁気シール
ド部に漏洩することを効果的に回避でき、有効にMRの
実働部のほぼ全幅、および全奥行長に渡るように導入さ
れて、磁気抵抗効果を有効に働かすことができるもので
ある。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明による磁気抵抗効果素子
(MR素子)と、これによる磁気ヘッドは、CPP構成
による磁束ガイド型のデュアル型構成とされる。そし
て、そのMR素子部の構成は、スピンバルブ型すなわち
SVGMR、あるいはトンネル型すなわちTMR構成と
することができる。しかしながら、TMRは、その積層
膜構成において、トンネルバリア層を構成する絶縁膜が
介在されるので、SVGMRに比し、抵抗が大となるこ
とから、SVGMR構成の方がより小面積化に有利とな
る。
【0031】図1および図2にそれぞれの実施形態にお
ける一例の、一部を切り欠いた概略斜視図を示すよう
に、本発明によるMR素子Mと、MR型磁気ヘッドHの
感磁部を構成するMR素子は、相対向する対の電極、こ
の例では磁気シールドを兼ねる電極1および2間に、そ
れぞれ導電性を有する第1および第2の積層部11およ
び12が、自由層の一部もしくは全部を兼ねる磁束ガイ
ド層13を介して積層され、その自由層兼磁束ガイド層
13を共通として、その両面に形成された第1および第
2の積層部11および12によってそれぞれ第1および
第2のMR動作部が積層形成されたデュアル構成とされ
る。そして、この構成によってその自由層兼磁束ガイド
層13は、第1および第2の磁気シールド兼電極1およ
び2間のほぼ中央に位置するように配置される。
【0032】また、磁束ガイド層13は、ストライプ状
とされ、その一端が外部磁界の導入端とされる。すなわ
ち、例えば磁気ヘッドにおいてその磁束ガイド層13の
前方端が、磁気光記録媒体との対接ないしは対向面とな
る前方面3に臨んで構成される。
【0033】図1および図2における各第1の積層部1
1、自由層兼磁束ガイド層13、第2の積層部12の各
積層部、すなわち本発明のデュアルスピンバルブ型構造
の基本構造を、図3および図4に示す。図3の構成にお
いては、第1の積層部11は、図示しないが、例えば磁
気シールド兼電極上に下地膜42が形成され、この上に
少なくとも第1の反強磁性層31Aと、第1の固定層3
2Aと、第1のスペーサ層33Aが積層されて成り、第
2の積層部12は、自由層(磁束ガイド層)13を挟ん
でその上に、少なくとも第2のスペーサ層33B、第2
の固定層32B、第2の反強磁性層31Bが積層され、
更にキャップ層62が形成されて成る。
【0034】図4の構成においては、図3の構成におけ
る各第1および第2の固定層32Aおよび32Bがそれ
ぞれ非磁性層32A2 および32B2 を介して磁性層3
2A 1 および32B1 が積層されてなるいわゆる積層フ
ェリ構造とされたシンセチック型構成とした場合で図4
において図3と対応する部分には同一符号を付して重複
説明を省略する。
【0035】[第1の実施形態]この実施形態によるM
R素子MおよびMR型磁気ヘッドHは、図1に示すよう
に、第2の積層部12と自由層兼磁束ガイド層13とが
後述する第2のストライプ部S2として形成され、第1
の積層部11が、自由層兼磁束ガイド層13の外部磁界
の導入端、すなわち前方面3より、ストライプ方向に沿
う奥行方向に所要の距離Dだけ後退した位置に配置さ
れ、かつ第2の積層部の奥行長の一部に限定的に形成さ
れる。この構成において、対の電極1および2間にセン
ス電流を通電して、第1および第2の積層部11および
12の重ね合わせ部において、積層方向にセンス電流の
通電がなされて実質的磁気抵抗効果を奏する実働部とし
て動作させる。
【0036】この図1で示した構造によるMR素子、お
よびこれを感磁部とした磁気ヘッドを得る本発明製造方
法の一実施形態の一例を図5〜図11を参照して説明す
る。
【0037】図5に概略斜視図を示すように、例えばア
ルチック(AlTiC)による基板41上に、例えば厚
さ2μmのNiFeのメッキ膜による第1の磁気シール
ド兼電極1を全面的に形成し、この上に、例えば厚さ3
nmのTaより成る下地層42を形成する。
【0038】そして、更にこの上に、前述した第1の積
層部21を構成する第1の積層膜51をそれぞれ全面的
にスパッタリングによって形成する。この第1の積層膜
51の構成は、図1および図5〜図11には図示しない
が、例えば図3で示した構成による。すなわち、例えば
厚さ3nmのTaより成る下地層42と、厚さ15nm
のPtMnより成る第1の反強磁性層32Aと、例えば
厚さ2nmのCoFeより成る第1の固定層33Aと、
例えば厚さ2.5nmのCuより成る非磁性層の第1の
スペーサ層34Aとの積層膜より構成する。
【0039】図5に示すように、第1の積層膜51上
に、所要奥行長を有するストライプ状のマスク43を、
最終的に得る磁気ヘッドのトラック幅方向に延長して形
成する。このマスク43は、後述する第1の積層部11
に対するパターニングのマスクとなり、かつ絶縁層のパ
ターニングのリフトオフのマスクとなるものであり、こ
のマスク43は、フォトレジスト層をフォトリソグラフ
ィによって形成することができる。
【0040】図6に示すように、このマスク43を用い
て第1のパターニング工程を行う。このパターニング
は、ドライプロセスによる例えばイオンミリングによっ
てマスク43によって覆われていない部分の第1の積層
膜51を除去して第1のストライプ部S1を形成する。
このストライプ部S1の奥行長dが、0.1μm以下に
選定する。
【0041】次に、このパターニングによって生じた溝
G1を埋めるように、図7に示すように、Al2 3
SiO2 等の絶縁層44を、ストライプ部S1の厚さに
対応して全面的にスパッタリングし、その後、マスク4
3を除去することによって、このマスク43上の絶縁層
44をリフトオフし、図示のように、絶縁層44によっ
てストライプ部S1の表面を露出させた状態で表面平坦
化を図る。
【0042】図8に示すように、平坦化面上に全面的
に、例えば厚さ1nmのCoFeと厚さ5nmのNiF
eと厚さ1nmのCoFeとの3層構造による自由層兼
磁束ガイド層13を順次スパッタリングによって形成す
る。そして、更にこの上に、前述の第2の積層構造部1
2を構成する第2の積層膜52を全面的に形成する。こ
の第2の積層膜52の構造は、図示しないが、例えば図
3で説明した基本構成による積層膜構造とする。例えば
厚さ2.5nmのCuよりなる第2のスペーサ層33
B、例えば厚さ2nmのCoFeによる第2の固定層3
2Bと、例えば厚さ15nmのPtMnによる第2の反
強磁性層31Bと、更に保護層すなわちキャップ層62
として例えば厚さ3nmのTa層をそれぞれスパッタリ
ングによって形成する。
【0043】次に、図9に示すように、第2の積層膜5
2上に、例えば厚さ2μmのNiFeより成る第2の磁
気シールド兼電極2を全面的に形成する。この電極2上
に、ストライプ部S1の延在方向(トラック幅方向)の
中心上で交叉するように奥行き方向に延在するストライ
プ状のマスク45を形成する。このマスク45について
も、後述する第2の積層膜52に対するパターニングの
マスクとなり、かつリフトオフのマスクとなるものであ
り、このマスク45は、フォトレジスト層をフォトリソ
グラフィによって形成することができる。
【0044】そして、図10に示すように、マスク45
をパターニングマスクとして下地膜42の表面を露出す
る位置まで第2の積層膜52および第1の積層膜51を
横切って第2のパターニング工程を例えばイオンミリン
グによって行い溝G2を形成することによって前述した
第2のストライプ部S2を形成する。このようにする
と、第2の積層膜52が第2のストライプ部S2に残さ
れて形成されたストライプ状の第2の積層部12が形成
されると共に、この第2の積層部12下に自由層兼磁束
ガイド層13を介して、第1の積層膜51の、第1およ
び第2のストライプ部S1およびS2の交叉部において
残された部分によって、第2の積層部12の奥行長より
小さいストライプS1の幅に相当する第1の積層部11
が形成される。
【0045】次に、図11に、一部を切り欠いた斜視図
を示すように、溝G2内に例えば絶縁性のCo−Fe2
3 より成る硬磁性層46を例えばスパッタリングによ
って全面的に形成し、その後、マスク45を除去するこ
とによってこのマスク45上の硬磁性層46をリフトオ
フする。この場合、硬磁性層46の厚さは、溝G2の深
さに対応する厚さに選定することによってストライプ部
S2の表面すなわち第2の磁気シールド兼電極2を外部
に露出し、かつ表面をほぼ平坦化する。
【0046】このようにして形成したブロックを各MR
素子ないしは磁気ヘッド素子に関して図11に鎖線aで
示す面に沿って厚さ方向に切断して図1で示したMR素
子Mを有する磁気ヘッドHを得る。
【0047】この磁気ヘッドHにおいて、その前方面
3、すなわち磁気記録媒体に対する対接面ないしは対向
面を研磨して形成し、この前方面3に磁束ガイド層13
の一端、すなわち前方端面を臨ましめて、この前方端面
から、検出外部磁界、例えば磁気記録媒体からの記録情
報による信号磁界を、磁束ガイド層13によって、この
磁束ガイド層13すなわち自由層とこれを挟んで形成さ
れた第1および第2の積層部11および12によるデュ
アル型のSVに磁束導入を行う構成とする。
【0048】この磁気ヘッドHあるいはこれを切り出す
以前のブロック状態で、例えば真空中、250℃で、磁
束導入方向、すなわち外部磁界の印加方向に平行な磁場
を10kOe印加して各第1および第2の反強磁性層に
第1および第2の固定層側の表面の磁化を磁束導入層方
向に着磁する。また、例えば真空中、200℃で、磁束
導入方向と直交する方向の磁場を1kOe印加して自由
層すなわち磁束ガイド層13に1軸磁気誘導異方性を付
与する。また、大気中、室温で、磁束導入方向と直交す
る方向に10kOeの磁界を印加し、硬磁性層46に面
方向に沿い、且つストライプ部S2と交叉する方向すな
わちトラック幅方向に着磁を行って自由層にバイアス磁
界を与える永久磁石を構成する。
【0049】このようにして、図1に示すように、自由
層兼磁束ガイド層13を挟んで、すなわち自由層を共通
にしてそれぞれスピンバルブ構造を構成する奥行き方向
に延在するストライプS2による第2の積層部12と、
第1および第2のストライプS1およびS2の交叉部に
形成され第1の積層構造部11によるデュアルスピンバ
ルブ構造が形成される。
【0050】そして、この構成では、第2の積層部12
が、外部磁界の導入端、すなわち前方面3より、奥行方
向に沿ってストライプ状に形成されるものの、第1の積
層部11は、前方面3から奥行き方向に所要の距離Dだ
け後退した位置に配置され、かつ、この第1の積層部1
1の奥行長dは、第2の積層部の奥行長の一部に限定的
に形成される。
【0051】この構成において、対の電極1および2間
にセンス電流を通電するCCP構成とすると、その通電
がなされて実質的にMR効果を奏する実働部は、第1お
よび第2の積層部11および12の重ね合わせ部の限定
された領域となる。
【0052】そして、この磁気ヘッドHは、基板41上
に形成されることから、例えば浮上型磁気ヘッドにおい
ては、磁気記録媒体との相対的移行によって浮上させる
スライダ構成とすることができ、前方面3は、いわゆる
ABS面(Air Bearing Surface)となる。
【0053】上述した例では、自由層兼磁束ガイド層1
3を挟んで形成される第1および第2の積層部11およ
び12を、図3で示した固定層32Aおよび32Bがそ
れぞれ単層構造によるシンプル構造のデュアル構成とし
た場合であるが、例えば固定層を、図4で説明した非磁
性層32A2 および32B2 が介在された磁性層32A
1 および32B1 によるいわゆる積層フェリ構造を有す
るシンセティック構造のデュアル構成とすることもでき
る。この場合においては、前述した構成において、第1
および第2の積層膜51および52を構成する図4の第
1および第2の固定層32Aおよび32Bを、それぞれ
例えば厚さ2nmの各2層磁性層32A1 間および32
2 間に、例えば厚さ0.9nmの非磁性層32A2
よび32B2 が介在された3層構造とする。 [第2の実施形態]この実施形態は、図2に示すよう
に、第1の積層部11が、奥行き方向に延びるストライ
プ構造とされ、第2の積層部12が、前方面3から距離
Dだけ後退した位置に配置された、積層部11の奥行長
に比し小なる奥行長とされた構成とした場合で、この場
合においても両第1および第2の積層部の重なり部にお
いて実質的にMR動作がなされる実働部が構成された構
成とした場合である。
【0054】この場合の、本発明製造方法の一実施形態
の一例を、図12〜図17を参照して説明する。前述の
第1の実施形態に対応する部分は、図5〜図11の各部
に対応する部分に同一符号を付すことによって簡単に説
明する。
【0055】この場合、図12に概略斜視図を示すよう
に、図5におけると同様の構成をもって基板41上に第
1の磁気シールド兼電極1を全面的に形成し、この上
に、下地層42を形成する。
【0056】更にこの上に、前述した第1の積層部21
を構成する第1の積層膜51をそれぞれ全面的にスパッ
タリングによって形成する。この第1の積層膜51の構
成は、第1の実施形態の例におけると同様の構成とする
ことができる。続いて、この実施形態においては、第1
の積層膜51上に、図8および図9で説明した構成によ
る自由層兼磁束ガイド層13と第2の積層膜52と第2
の磁気シールド兼電極2をそれぞれ成膜する。
【0057】そして、この第2の磁気シールド兼電極2
上に、所要の幅(奥行長)を有するストライプ状のマス
ク43を一方向、実際には最終的に得る磁気ヘッドのト
ラック幅方向に延長して形成する。このマスク43は、
例えばフォトレジスト層をフォトリソグラフィによって
形成することができる。
【0058】図13に示すように、このマスク43を用
いて第1のパターニング工程を行う。このパターニング
は、ドライプロセスによる例えばイオンイオンミリング
によってマスク43によって覆われていない部分の第2
の磁気シールド兼電極2と第2の積層膜52を除去して
第1のストライプ部S1を形成する。
【0059】次に、このパターニングによって生じた溝
G1を埋めるように、Al2 3 やSiO2 等の絶縁層
44を、ストライプ部S1の厚さに対応してマスク43
上を含んで全面的にスパッタリングし、その後、マスク
43を除去することによって、このマスク43上の絶縁
層44をリフトオフし、図14に示すように、上述した
例えばAl2 3 による絶縁層44によってストライプ
部S2の表面をを露出させた状態で表面平坦化を図る。
【0060】図15に示すように、平坦化面上にストラ
イプ部S1の延在方向(トラック幅方向)の中心上で交
叉するように奥行き方向に延在するストライプ状のマス
ク45を例えばフォトレジスト層をフォトリソグラフィ
によって形成する。
【0061】そして、図16に示すように、マスク45
をパターニングマスクとして第2の磁気シールド兼電極
2を除去する第2のパターニング工程を例えばイオンミ
リングによって行い溝G2を形成することによって前述
した第2のストライプ部S2を形成する。このようにす
ると、第2の積層膜52が第1のストライプ部S1に残
されて形成されたストライプ状の第2の積層部12が形
成されると共に、この第2の積層部12下に自由層兼磁
束ガイド層13を介して、第2および第1のストライプ
部S1およびS2の交叉部において残された第1の積層
膜51部分によって、第1の積層部11の奥行長より奥
行長d(すなわちストライプS1の幅に相当する)を有
する小さい第2の積層部12が形成される。
【0062】次に、図17に、一部を切り欠いた斜視図
を示すように、溝G2内に例えば絶縁性の例えば絶縁性
の硬磁性層46を例えばスパッタリングによって全面的
に形成し、その後、マスク45を除去することによって
このマスク45上の硬磁性層46をリフトオフする。こ
の場合、硬磁性層46の厚さは、溝G2の深さに対応す
る厚さに選定することによってストライプ部S2の表面
すなわち第2の磁気シールド兼電極2を外部に露出し、
かつ表面をほぼ平坦化する。
【0063】このようにして形成したブロックを各MR
素子ないしは磁気ヘッド素子に関して図11に鎖線aで
示す面に沿って厚さ方向に切断する。このようにして、
例えば磁気記録媒体に対する対接面ないしは対向面とな
る前方面3を研磨して形成し、この前方面3に磁束ガイ
ド層13の前方端面を臨ましめてこの前方端面から、検
出外部磁界、例えば磁気記録媒体からの記録情報による
信号磁界を導入するようにする。
【0064】そして、例えば真空中、250℃で、磁束
導入方向、すなわち外部磁界の印加方向に平行な磁場を
10kOe印加して各第1および第2の反強磁性層に第
1および第2の固定層側の表面の磁化を磁束導入層方向
に着磁する。また、例えば真空中、200℃で、磁束導
入方向と直交する方向の磁場を1kOe印加して自由層
すなわち磁束ガイド層13に1軸磁気誘導異方性を付与
する。また、大気中、室温で、磁束導入方向と直交する
方向に10kOeの磁界を印加し、硬磁性層46に面方
向に沿い、且つストライプ部S1と交叉する方向すなわ
ちトラック幅方向に着磁する。
【0065】このようにして、図2に示すように、自由
層兼磁束ガイド層13を挟んで、すなわち自由層を共通
にしてそれぞれスピンバルブ構造を構成するストライプ
部S1およびS2の交叉部に残された第2の積層膜52
による第2の積層部12と、奥行き方向に延在するスト
ライプS2による第1の積層部11とによるデュアルス
ピンバルブ構造が形成される。
【0066】この場合においては、図2に示すように、
第1の積層部11が外部磁界の導入端、すなわち前方面
3より、奥行方向に沿ってストライプ状に形成されるも
のの、第2の積層部12は、前方面3から奥行き方向に
所要の距離Dだけ後退した位置に配置され、かつこの第
2の積層部12の奥行長は、第1の積層部11の奥行長
の一部に限定的に形成される。この構成において、対の
電極1および2間にセンス電流を通電するCCP構成と
すると、その通電がなされて実質的にMR効果を奏する
実働部は、第1および第2の積層部11および12の重
ね合わせ部の限定された領域となる。
【0067】そして、この例においても、その基本構成
を、図3の構成のみならず、図4で示したシンセティッ
ク構造とすることができる。
【0068】また、上述した各例においては、自由層の
全てを磁束ガイド層13と兼ねしめる構成とした場合で
あるが、或る場合は自由層の一部の厚さを、第1および
第2の積層膜51および52において形成することもで
きる。
【0069】そして、上述した第1および第2の実施形
態によるいずれの製造方法および構造においても、MR
素子の実働部面積は、第1および第2の積層部11およ
び12の部分の一方が重ね合わせられた構成とすること
によって規定するようにしたことから、本発明構成にお
いては、その幅およびWおよび奥行長dを、共に0.1
μm以下とする。
【0070】そして、このように例えば奥行きを0.1
μm以下とする場合、この実働部が直接前方面に臨む構
成とされるときは、例えばスライダの形成等における前
方面3の設定の精度は、0.01μm以下とする必要が
あるが、上述の本発明構成によれば、磁束ガイド型構成
として、その実働部が直接前方面に臨む構成を採らない
構成とすることによって、前方面3の研磨加工の精度に
依存することなく、上述した0.1μm以下の構成が実
現でき、高感度、狭小トラックを構成することができ
る。
【0071】上述した例では、硬磁性膜46が絶縁性を
有する材料層によって構成した場合であるが、導電性を
有する例えばCoCrPtによって構成する場合には、
硬磁性膜46の成膜に先立って溝G2に例えば厚さ16
nmのSiO2 による絶縁性下地膜をストライプ部S2
の側面を含んで形成し、更に被着性強度を得るための例
えば厚さ5nmのCrによる下地膜を積層し、この上に
導電性を有する例えば厚さ15nmのCoCrPtによ
る硬磁性膜の形成を行う。
【0072】次に、MRの実働部の奥行長、トラック
幅、磁束ガイド層の奥行長をそれぞれ変更した場合の、
本発明の実施例、比較例、参考例について、それぞれの
特性測定を行った結果を表1〜表3に列記する。
【0073】表1に列記した各実施例および参考例は、
図1で説明した構造、すなわち下層の第1の積層部11
を小面積とし、磁束ガイド層13と上層の第2の積層部
12をストライプ状とした場合で、実施例1〜4と参考
例1は、そのMR構造を、図3で示したデュアル型のス
ピンバルブ(D−SVと記す)構成とした場合であり、
実施例5〜8と参考例2は、図4で示したデュアル型の
固定層を積層フェリ構造としたシンセッティックスピン
バルブ(D−Syn−SVと記す)構成とした場合あ
る。
【0074】また、表1における比較例は、図1の構造
において、ストライプ状の自由層兼ガイド層13を残し
て第2の積層部12を省略した構成とした場合である。
そして、比較例1〜3は、図19で基本構成を示すボト
ム型のシングルスピンバルブ(S−SVと記す)とした
場合であり、比較例4〜5は、図20に基本構成を示す
ボトム型のシングルスピンバルブでその固定層を積層フ
ェリ層としたシンセッティックスピンバルブ(S−Sy
n−SVと記す)構成とした場合ある。図19および図
20において、図3および図4と対応する部分には同一
符号を付して重複説明を省略する。
【0075】この表2に列記した各実施例および参考例
は、図2で説明した構造、すなわち上層の第2の積層部
12を小面積とし、磁束ガイド層13と下層の第1の積
層部11をストライプ状とした場合で、実施例9,12
と参考例3は、そのMR構造を、図3で示したD−SV
構成とした場合であり、実施例10,11,13〜1
6、参考例4は、図4で示したD−Syn−SV構成と
した場合ある。
【0076】また、この表2における比較例は、図2の
構造において、第1の積層部11を省略した構成としス
トライプ状の自由層兼ガイド層13と、小面積の第2の
積層部12による構成とした場合である。そして、この
場合、比較例7〜9はS−SV構成とし、比較例10〜
12は、S−Syn−SV構成とし、図18および図1
9においてその配置関係が反転したトップ型構成とした
場合である。
【0077】更に、表3は、いずれもデュアル型構成と
するものの、ストライプ状の自由層兼磁束ガイド層13
を挟んでそれぞれ小面積構造の第1および第2の積層部
11および12を配置した場合で、比較例13〜15
は、D−SV構成とした場合、比較例16〜18は、D
−Syn−SV構成とした場合である。
【0078】上述した各例における測定は、図1および
図2の構成において、上方電極は、磁気シールド効果を
有することのない電極を用いたものであり、この測定
は、擬似静電テスター(Quasi Static Tester)によって
上下両電極間に、すなわちCPP型の通電をもって外部
磁場を前方面3に対して垂直方向に、−800〔Oe〕
から+800〔Oe〕まで印加した時の電圧変化を読み
取り、その電圧の最大値と最小値の出力によってdRの
測定を行った。
【0079】また、表1〜表3の各例におけるD−SV
構造、D−Syn−SV構造、S−SV構造およびS−
Syn−SV構造における各部の組成、膜厚を、表4お
よび表5に示す。
【0080】
【表1】
【0081】
【表2】
【0082】
【表3】
【0083】
【表4】
【0084】
【表5】
【0085】表1および表2から明らかなように、シン
グルスピンバルブ(S−SV,S−Syn−SV)に比
して本発明のデュアル構成のD−SV,D−Syn−S
Vは大きな抵抗変化dRが得られる。したがって、感度
の向上を図ることができる。また、実働部のサイズを
0.1μm以下とする本発明構成によれば、参考例と比
較して明らかなように、dRの向上が図られている。ま
た、表3から分かるように、2つの小面積のSVを重ね
て作製した場合、その製造は極めて困難で、0.1μm
以下では、特性が得られないことが分かる。
【0086】上述したように、本発明によれば、優れた
特性のMR素子が得られることから、感度に優れた再生
磁気ヘッドを構成することができる。
【0087】また、本発明による磁気ヘッドは、磁気記
録媒体からの信号検出すなわち再生ヘッドとして用いる
ことができるが、記録再生ヘッドを構成する場合におい
ては、例えば図1あるいは図2における例えば第2の磁
気シールド兼電極2上に誘導型薄膜記録ヘッドを配置し
て一体化した構成とすることができる。
【0088】図18は、その一例の概略斜視図を示すも
ので、この例においては、本発明によるGMR素子を感
磁部とする本発明による磁気ヘッドH上に、例えば電磁
誘導型の薄膜磁気記録ヘッド130を積層することによ
って磁気記録再生ヘッドとして構成することができる。
そして、前方面3に臨む部分において記録ヘッド130
の磁気ギャップを構成する例えばSiO2 等より成る非
磁性層131を形成する。そして、後方部上に、例えば
導電層がパターニングされて成るコイル132が形成さ
れ、このコイル132上には、絶縁層が被覆され、この
コイル132の中心部には、絶縁層および非磁性層13
1に透孔133が穿設されて第2のシールド兼電極2を
露出する。
【0089】一方、非磁性層131上に、前方面3の前
方端を臨ぞませ、コイル132の形成部上を横切って透
孔133を通じて露出する第2のシールド兼電極層2上
に接触して磁気コア層134を形成する。このようにし
て磁気コア層134の前方端と第2のシールド兼電極層
2との間に非磁性層131の厚さによって規定された磁
気ギャップgが形成された電磁誘導型の薄膜記録磁気ヘ
ッド130を構成する。この磁気ヘッド130上には、
鎖線図示のように、絶縁層による保護層135が形成さ
れる。
【0090】このようにして、本発明による磁気抵抗効
果型の再生磁気ヘッドHと、薄膜型の記録ヘッド130
とが積層されて一体化されてなる記録再生磁気ヘッドを
構成することができる。
【0091】尚、上述した例では、スピンバルブ型すな
わちSVGMR構成とした場合であるが、スペーサ層3
3Aおよび33Bを例えば厚さ0.6nmのAl2 3
層によるトンネルバリア層によって構成することによっ
てTMR構成とすることのできる。
【0092】また、本発明によるMR素子、MR型磁気
ヘッドおよび製造方法は、上述した実施形態および例に
限定されるものではなく、使用態様等に応じて本発明構
成において種々の変形変更を行うことができる。
【0093】
【発明の効果】上述したように、本発明による磁気抵抗
抵抗効果素子(MR素子)によれば、自由層を共通とす
るデュアル構成とするものであり、その一方をストライ
プ状とし、他方をこのストライプの奥行長より充分小さ
い小面積構造としたことによって、その垂直方向の通電
における電流通路、すなわち実際に磁気抵抗効果動作が
なされる実働部の断面積は、小面積構造部で規定され
る。
【0094】このように実働部の小面積化によって、C
PP構成において、抵抗値の増大化を図ることができ
て、前述した理由から抵抗変化量の増大化、すなわち感
度の向上を図ることができるものである。
【0095】したがって、この構成によるMR素子を用
いた本発明によるMR型磁気ヘッドにおいては、高感
度、トラック幅の狭小化がなされる。
【0096】また、本発明によるMR素子およびMR効
果型の磁気ヘッドにおいては、ストライプ状の磁束ガイ
ド層が設けられ、この磁束ガイド層の一端を、外部磁界
導入端すなわち前方端に臨む構成とし、これより後退し
た位置にMR素子の実働部が配置された構成としたこと
によって、前方面の研磨加工、およびその精度によっ
て、直接的に実働部の形状や、面積等が影響されること
を回避でき、また正確に実働部の面積等の設定がなされ
ることから、特性の安定、均一化とともに、長期の使用
時における実働動作部の面積の変動等を回避できる。
【0097】また、相対向する電極が磁気シールド効果
を有するなど磁気シールド構成とすことにより、外部磁
束導入部の狭小化が図られ、解像度の向上が図られる。
したがって、磁気ヘッドにおいては、記録密度の向上を
図ることができる。
【0098】また、磁束ガイド層がストライプ状に奥行
き方向に延在形成され、その一部にMRの実働部が配置
された構成を有することから、外部磁束が、磁気シール
ド部に漏洩することを効果的に回避でき、有効にMRの
実働部のほぼ全幅、および全奥行長に渡るように導入さ
れて、磁気抵抗効果を有効に働かすことができるもので
ある。
【0099】更に、第1および第2の磁気シールドを有
するがシールド型構成とする場合、これら間のギャップ
の中心位置に、自由層および磁束ガイド層の配置がなさ
れることが効率の良い磁気抵抗効果を得る上で重要であ
るが、本発明構成におけるように、デュアル構成といた
ことにより、その自由層および磁束ガイド層が、ギャッ
プのほぼ中心に位置させることができる。すなわちシン
グル型構成とするときは、その自由層および磁束ガイド
層を、ギャップの中心位置に配置することにより、必然
的にMR積層部は、ギャップの半分の厚さとなることか
ら、充分な抵抗増加が図られない。これに対し、デュア
ル構成とすることによってギャップ内において全体とし
てMRの積層部の厚さを充分大とすることができ、その
抵抗値Rを大に、したがって抵抗変化分dRの増大化が
図られる。
【0100】また、本発明によれば、上述したように、
高感度、トラック幅の狭小化が図られた磁気ヘッドを構
成できることから、例えばMRAM(Magnetical Rando
m Access Memory)用電磁変換素子への適用、また、特
に、例えば長時間の動画処理への適用に対する高記録密
度化に対応できる磁気抵抗効果型磁気ヘッドを構成する
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による磁気抵抗効果素子およびこれによ
る磁気ヘッドの一例の一部を断面とした斜視図である。
【図2】本発明による磁気抵抗効果素子およびこれによ
る磁気ヘッドの他の一例の一部を断面とした斜視図であ
る。
【図3】本発明による磁気抵抗効果素子の基本構成図で
ある。
【図4】本発明による磁気抵抗効果素子の他の基本構成
図である。
【図5】本発明製造方法の一例の一工程における概略斜
視図である。
【図6】本発明製造方法の一例の一工程における概略斜
視図である。
【図7】本発明製造方法の一例の一工程における概略斜
視図である。
【図8】本発明製造方法の一例の一工程における概略斜
視図である。
【図9】本発明製造方法の一例の一工程における概略斜
視図である。
【図10】本発明製造方法の一例の一工程における概略
斜視図である。
【図11】本発明製造方法の一例の一工程における概略
斜視図である。
【図12】本発明製造方法の他の一例の一工程における
概略斜視図である。
【図13】本発明製造方法の他の一例の一工程における
概略斜視図である。
【図14】本発明製造方法の他の一例の一工程における
概略斜視図である。
【図15】本発明製造方法の他の一例の一工程における
概略斜視図である。
【図16】本発明製造方法の他の一例の一工程における
概略斜視図である。
【図17】本発明製造方法の他の一例の一工程における
概略斜視図である。
【図18】記録再生磁気ヘッドの一例の概略斜視図であ
る。
【図19】比較例における基本構成を示す図である。
【図20】比較例における基本構成を示す図である。
【符号の説明】
1,2・・・第1,第2の磁気ールド兼電極、3・・・
前方面、11,12・・・第1,第2の積層部、13・
・・自由層兼磁束ガイド層、31A、31B・・・第
1,第2の反強磁性層、32A,32B・・・第1,第
2の固定層,33A,33B・・・第1,第2のスペー
サ層、41・・・基板、42・・・下地層、43、45
・・・マスク、44・・・絶縁層、46・・・硬磁性
層、51,52・・・第1,第2の積層膜

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対向する対の電極もしくは磁気シール
    ドを兼ねる電極間に、 自由層の一部もしくは全部を兼ねる磁束ガイド層を挟ん
    でその両面に、それぞれ該磁束ガイド層側から少なくと
    もスペーサ層と固定層と反強磁性層とが積層されて成る
    第1および第2の積層部が配置され、 上記第1および第2の積層部のいずれか一方と上記磁束
    ガイド層とがストライプ部構成とされ、該ストライプ部
    の磁束ガイド層の一端が外部磁界の導入端に臨み、 他方の上記第1または第2の積層部は、上記外部磁界の
    導入端より、上記ストライプ方向に沿って奥行方向に所
    要の距離だけ後退した位置に、上記ストライプ部の奥行
    長の一部に限定的に形成され、 上記対の電極間にセンス電流が通電されるようになされ
    て、上記第1および第2の積層部の重ね合わせ部を磁気
    抵抗効果の実働部とし、上記各層の積層方向にセンス電
    流の通電がなされる垂直通電型構成によることを特徴と
    する磁気抵抗効果素子。
  2. 【請求項2】 上記第1または第2の積層部のいずれか
    一方の奥行長が0.1μm以下とされ、他方の奥行長が
    0.1μmより大とされたことを特徴とする請求項1に
    記載の磁気抵抗効果素子。
  3. 【請求項3】 磁気抵抗効果素子による感磁部を有し、 上記磁気抵抗効果素子は、 相対向する対の電極もしくは磁気シールドを兼ねる電極
    間に、 自由層の一部もしくは全部を兼ねる磁束ガイド層を挟ん
    でその両面に、それぞれ該磁束ガイド層側から少なくと
    もスペーサ層と固定層と反強磁性層とが積層されて成る
    第1および第2の積層部が配置され、 上記第1および第2の積層部のいずれか一方と上記磁束
    ガイド層とがストライプ部構成とされ、該ストライプ部
    の磁束ガイド層の一端が外部磁界の導入端に臨み、 他方の上記第1または第2の積層部は、上記外部磁界の
    導入端より、上記ストライプ方向に沿って奥行方向に所
    要の距離だけ後退した位置に、上記ストライプ部の奥行
    長の一部に限定的に形成され、 上記対の電極間にセンス電流が通電されるようになされ
    て、上記第1および第2の積層部の重ね合わせ部を磁気
    抵抗効果の実働部とし、上記各層の積層方向にセンス電
    流の通電がなされる垂直通電型構成によることを特徴と
    する磁気抵抗効果型磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】 上記第1または第2の積層部のいずれか
    一方の奥行長が0.1μm以下とされ、他方の積層部の
    奥行長が0.1μmより大とされたことを特徴とする請
    求項3に記載の磁気抵抗効果型磁気ヘッド。
  5. 【請求項5】 少なくとも第1の反強磁性層、第1の固
    定層、第1のスペーサ層を有する第1の積層成膜を形成
    する第1の成膜工程と、 上記第1の積層成膜をストライプ状にパターニングして
    第1のストライプ部を形成する第1のパターニング工程
    と、 該第1のストライプ部の周囲を少なくとも絶縁層によっ
    て埋め込む平坦化工程と、 該平坦化面に、自由層の一部もしくは全部を兼ねる磁束
    ガイド層と、少なくとも第2のスペーサ層、第2の固定
    層、第2の反強磁性層を有する第2の積層成膜を成膜す
    る第2の成膜工程と、 上記第2の積層成膜と上記磁束ガイド層とに渡って、上
    記第1のストライプ部と交叉する第2のストライプ部を
    形成して少なくともストライプ状の磁束ガイド層とスト
    ライプ状の上記第2の積層成膜による第2の積層部とを
    形成する第2のパターニング工程と、 該第2のストライプ部を挟んで上記自由層の磁気的安定
    性を確保するための硬磁性層を少なくとも形成する工程
    とを有し、 外部磁界の導入端に上記ストライプ状磁束ガイド層の一
    端が臨み、 上記外部磁界の導入端から奥行き方向に後退した位置
    に、上記第1および第2のストライプ部の交叉部に残さ
    れた上記第1の積層成膜による第1の積層部が形成さ
    れ、 上記第1の積層部の奥行長が、上記磁束ガイド層および
    上記第2の積層部の奥行長より小に選定され、 上記第1および第2の積層部の重ね合わせ部を磁気抵抗
    効果の実働部とし、上記各層の積層方向にセンス電流の
    通電がなされる方向とした垂直通電型構成の磁気抵抗効
    果素子を得ることを特徴とする磁気抵抗効果素子の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 少なくとも第1の反強磁性層、第1の固
    定層、第1のスペーサ層による第1の積層成膜と、自由
    層の一部もしくは全部を兼ねる磁束ガイド層と、第2の
    スペーサ層、第2の固定層、第2の反強磁性層による第
    2の積層成膜を形成する成膜工程と、 上記第2の積層成膜の全厚さに渡る深さを有し上記磁束
    ガイド層を露呈する深さの第1のストライプ部を形成す
    る第1のパターニング工程と、 該第1のストライプ部の周囲を少なくとも絶縁層によっ
    て埋め込む平坦化工程と、 上記第2の積層成膜と、上記磁束ガイド層と、上記第1
    の積層成膜とに渡る深さをもって上記第1のストライプ
    部と交叉する第2のストライプ部を形成して、少なくと
    もそれぞれストライプ状の上記磁束ガイド層と上記第1
    の積層成膜による第1の積層部とを形成する第2のパタ
    ーニングする工程と、 該第2のストライプ部を挟んで上記第1および第2の自
    由層の磁気的安定性を確保するための硬磁性層を少なく
    とも形成する工程とを有し、 外部磁界の導入端に上記ストライプ状の磁束ガイド層の
    一端が臨み、 上記外部磁界の導入端から奥行き方向に後退した位置
    に、上記第1および第2のストライプ部の交叉部に残さ
    れた上記第2の積層成膜による第2の積層部が形成さ
    れ、 該第2の積層部の奥行長が、上記磁束ガイド層および上
    記第1の積層部の奥行長より小に選定され、 上記第1および第2の積層部の重ね合わせ部を磁気抵抗
    効果の実働部とし、上記各層の積層方向にセンス電流の
    通電がなされる方向とした垂直通電型構成の磁気抵抗効
    果素子を得ることを特徴とする磁気抵抗効果素子の製造
    方法。
  7. 【請求項7】 上記実働部の奥行長が0.1μm以下と
    され、磁束ガイドの奥行長が0.1μmより大とされた
    ことを特徴とする請求項5または6に記載の磁気抵抗効
    果素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 磁気抵抗効果素子による感磁部を有する
    磁気抵抗効果型磁気ヘッドの製造方法であって、 少なくとも第1の反強磁性層、第1の固定層、第1のス
    ペーサ層を有する第1の積層成膜を形成する第1の成膜
    工程と、 上記第1の積層成膜をストライプ状にパターニングして
    第1のストライプ部を形成する第1のパターニング工程
    と、 該第1のストライプ部の周囲を少なくとも絶縁層によっ
    て埋め込む平坦化工程と、 該平坦化面に、自由層の一部もしくは全部を兼ねる磁束
    ガイド層と、少なくとも第2のスペーサ層、第2の固定
    層、第2の反強磁性層を有する第2の積層成膜を成膜す
    る第2の成膜工程と、 上記第2の積層成膜と上記磁束ガイド層とに渡って、上
    記第1のストライプ部と交叉する第2のストライプ部を
    形成して少なくともストライプ状の磁束ガイド層とスト
    ライプ状の上記第2の積層成膜による第2の積層部とを
    形成する第2のパターニング工程と、 該第2のストライプ部を挟んで上記自由層の磁気的安定
    性を確保するための硬磁性層を少なくとも形成する工程
    とを有し、 外部磁界の導入端に上記ストライプ状磁束ガイド層の一
    端が臨み、 上記外部磁界の導入端から奥行き方向に後退した位置
    に、上記第1および第2のストライプ部の交叉部に残さ
    れた上記第1の積層成膜による第1の積層部が形成さ
    れ、 上記第1の積層部の奥行長が、上記磁束ガイド層および
    上記第2の積層部の奥行長より小に選定され、 上記第1および第2の積層部の重ね合わせ部を磁気抵抗
    効果の実働部とし、上記各層の積層方向にセンス電流の
    通電がなされる方向とした垂直通電型構成の磁気抵抗効
    果素子を形成することを特徴とする磁気抵抗効果型磁気
    ヘッドの製造方法。
  9. 【請求項9】 磁気抵抗効果素子による感磁部を有する
    磁気抵抗効果型磁気ヘッドの製造方法であって、 少なくとも第1の反強磁性層、第1の固定層、第1のス
    ペーサ層による第1の積層成膜と、自由層の一部もしく
    は全部を兼ねる磁束ガイド層と、第2のスペーサ層、第
    2の固定層、第2の反強磁性層による第2の積層成膜を
    形成する成膜工程と、 上記第2の積層成膜の全厚さに渡る深さを有し上記磁束
    ガイド層を露呈する深さの第1のストライプ部を形成す
    る第1のパターニング工程と、 該第1のストライプ部の周囲を少なくとも絶縁層によっ
    て埋め込む平坦化工程と、 上記第2の積層成膜と、上記磁束ガイド層と、上記第1
    の積層成膜とに渡る深さをもって上記第1のストライプ
    部と交叉する第2のストライプ部を形成して、少なくと
    もそれぞれストライプ状の上記磁束ガイド層と上記第1
    の積層成膜による第1の積層部とを形成する第2のパタ
    ーニングする工程と、 該第2のストライプ部を挟んで上記第1および第2の自
    由層の磁気的安定性を確保するための硬磁性層を少なく
    とも形成する工程とを有し、 外部磁界の導入端に上記ストライプ状の磁束ガイド層の
    一端が臨み、 上記外部磁界の導入端から奥行き方向に後退した位置
    に、上記第1および第2のストライプ部の交叉部に残さ
    れた上記第2の積層成膜による第2の積層部が形成さ
    れ、 該第2の積層部の奥行長が、上記磁束ガイド層および上
    記第1の積層部の奥行長より小に選定され、 上記第1および第2の積層部の重ね合わせ部を磁気抵抗
    効果の実働部とし、上記各層の積層方向にセンス電流の
    通電がなされる方向とした垂直通電型構成の磁気抵抗効
    果素子を形成することを特徴とする磁気抵抗効果型磁気
    ヘッドの製造方法。
  10. 【請求項10】 上記実働部の奥行長が0.1μm以下
    とされ、上記磁束ガイド層の奥行長が0.1μmより大
    とされたことを特徴とする請求項8または9に記載の磁
    気抵抗効果型磁気ヘッドの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100351901C (zh) * 2004-08-31 2007-11-28 株式会社东芝 磁头、头悬架组件和磁性再现装置

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